JP2005315303A - 樹脂製等速ジョイント用ブーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の締結用バンドで他端側環状締結部を非円形のギヤハウジングに締め付けて締結させたときの締付力をギヤハウジングの外面形状に対して垂直に且つ均等の荷重となるように作用させる。
【解決手段】少なくとも厚肉部T1が配置された他端側環状締結部P3の外周面(バンド装着部6bの外周面6bs)に、当該厚肉部以外の他端側環状締結部の外周面の曲率よりも大きな曲率を有する作用面部44が一体成形されている。作用面部の形状は、所定の曲率を有する略曲面形状としても良いし、所定の曲率を有する略平坦面形状としても良い。いずれの形状でも、他端側環状締結部をギヤハウジング2bに嵌めて他端側締結用バンド4bで締め付ける際において、作用面部と他端側締結用バンドの間には隙間が形成された状態となる。この隙間については、隙間が最大となる値をtとすると、0<tなる関係を満足するように設定される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば自動車の駆動軸(ドライブシャフト)や推進軸(プロペラシャフト)に用いられる等速ジョイント(Constant Velocity Universal Joint)を保護するための樹脂製等速ジョイント用ブーツに関する。
従来、例えば自動車の駆動軸(ドライブシャフト)や推進軸(プロペラシャフト)に用いられる等速ジョイントには、潤滑剤としてのグリースを密封すると共に、外部からの塵や水などの浸入を防ぐために、各種の等速ジョイント用ブーツ(例えば、インボード側(エンジン側)等速ジョイント用ブーツ、アウトボード側(タイヤ側)等速ジョイント用ブーツ)が装着されている。
例えば図7(a),(b)に示すように、等速ジョイント用ブーツには、その一端側に等速ジョイント2の軸部2aに締結させることが可能な一端側環状締結部P1が設けられていると共に、その他端側には、等速ジョイント2のギヤハウジング(アウタースリーブ)2bに締結させることが可能な他端側環状締結部P3が設けられており、一端側環状締結部P1と他端側環状締結部P3との間には、等速ジョイント2の軸部2aとギヤハウジング2bとの相対的な角度変化に追従して弾性変形することが可能な環状蛇腹部P2が設けられている。
環状蛇腹部P2は、一端側環状締結部P1に連続した環状の肩部Kから他端側環状締結部P3に向って、複数の環状山部Mと環状谷部Vとが交互に組み合わされた中空円錐状に成形されている。このような構成により、環状蛇腹部P2は、弾性的に伸縮変形可能な状態に維持される。
また、一端側環状締結部P1及び他端側環状締結部P3には、それぞれ、一端側締結用バンド4a及び他端側締結用バンド4bを装着させるためのバンド装着部6a,6b(図7(c),(d)参照)が設けられており、これらバンド装着部6a,6bに一端側締結用バンド4a及び他端側締結用バンド4bをそれぞれ装着して締め付けることにより、一端側環状締結部P1を等速ジョイント2の軸部2aに締結させることができると共に、他端側環状締結部P3を等速ジョイント2のギヤハウジング2bに締結させることができる。なお、バンド装着部6a,6bの外周面6as,6bsには、それぞれ、バンド位置決め用の鍔部7a,7bと壁部9a,9bとが成形されており、一端側締結用バンド4a及び他端側締結用バンド4bは、これら鍔部7a,7bと壁部9a,9bとによりバンド装着部6a,6bの外周面6as,6bsに正確に位置決め装着される(図7(a),(d)参照)。
このような等速ジョイント2としては、ギヤハウジング2bの薄肉化や軽量化などを目的として、そのギヤハウジング2bの外周の複数箇所(例えば等間隔で3箇所)に凹球状部Qが設けられたトリポッドジョイント(Tripod Joint)が知られている。この場合、等速ジョイント用ブーツの他端側環状締結部P3の内周は、トリポッドジョイント2のギヤハウジング2bの外面形状(特に3箇所の凹球状部Qを有する非円形状)と整合するように、肉厚の異なる部分を有した形状(各々の凹球状部Qに対向する厚肉部T1と、それ以外の薄肉部T2とを有した形状)にする必要がある。
トリポッドジョイント用ブーツを製造する方法としては、例えば特許文献1に示された製造方法を用いることができる。この方法によれば、まず一次成形工程において、一端側環状締結部P1と環状蛇腹部P2と他端側環状締結部P3とから成るブーツ本体Pm(図7(c)参照)を溶融樹脂材料(熱可塑性樹脂)で一体成形する。このとき、バンド装着部6a,6bの外周面6as,6bsやバンド位置決め用の鍔部7a,7b及び壁部9a,9bもブーツ本体Pmの一端側環状締結部P1及び他端側環状締結部P3に一体成形される。
次に、二次成形工程において、樹脂製ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周をコア(図示しない)にセットすると共に、他端側環状締結部P3の外周を金型(図示しない)で保持した状態でランナ機構により熱可塑性樹脂を射出(注入)し、他端側環状締結部P3の内周(図7(d)参照)に肉厚の異なる部分(厚肉部T1及び薄肉部T2)を一体成形する。このような成形工程により、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に肉厚の異なる部分が二次成形で一体化されたトリポッドジョイント用ブーツを完成させることができる。
ところで、上述したように等速ジョイント2のギヤハウジング2bの外面形状は、3箇所の凹球状部Qを含んだ複雑な凹凸形状を成した非円形となっているため、このような非円形の外面形状のギヤハウジング2bにトリポッドジョイント用ブーツの他端側環状締結部P3を締結させた状態において、例えば等速ジョイント2の稼働中に、ギヤハウジング2bと他端側環状締結部P3に一体化された肉厚の異なる部分(厚肉部T1及び薄肉部T2)との間を介して、外部からの塵や水などが浸入したり、或いは、グリースが外部に漏れ出す場合がある。
そこで、例えば特許文献2では、厚肉部の下端面からV字溝を形成することにより、また、特許文献3では、厚肉部と薄肉部との境界部に円周方向に延びたリップを設けることにより、他端側環状締結部を締結した状態において肉厚の異なる部分(厚肉部及び薄肉部)と非円形のギヤハウジングとの間に隙間が発生するのを防止している。
更に、特許文献4では、厚肉部の軸方向端面に穴を開口して当該厚肉部の剛性を低くすることにより、所定の締結用バンドで他端側環状締結部を締め付ける際(締結時)に厚肉部が弾性変形し易くしている。これにより、薄肉部に比して剛性のある厚肉部のボリュームを締結時に逃がすことが可能となり、その結果、肉厚の異なる部分(厚肉部及び薄肉部)をギヤハウジングに対して均等な力で圧接させている。
ところで、他端側環状締結部の肉厚の異なる部分(厚肉部及び薄肉部)とギヤハウジングとの間のシール性を向上させるためには、所定の締結用バンドで他端側環状締結部をギヤハウジングに締め付けて締結させたときの締付力をギヤハウジングの外面形状に対して垂直に且つ均等の荷重となるように作用させる必要がある。
しかしながら、上述した特許文献2〜4の発明は、かかる点について一切考慮しておらず、単にバンド締結時における肉厚の異なる部分(厚肉部及び薄肉部)とギヤハウジングとの間の隙間を無くすことだけを目的として構成されている。
具体的に説明すると、特許文献2の発明では、V字溝を形成して厚肉部の剛性を低くしているため、バンド締付時に厚肉部が弾性変形してギヤハウジングに密着し易くなっている。しかし、V字溝を形成しただけでは、所定の締結用バンドで他端側環状締結部をギヤハウジングに締め付けて締結させたときの締付力をギヤハウジングの外面形状に対して垂直に且つ均等の荷重となるように作用させることはできない。
特許文献3の発明では、厚肉部と薄肉部との境界部に円周方向に延びたリップを設けているため、バンド締付時に境界部のシール性は向上する。しかし、厚肉部の剛性は薄肉部に比して高いままであり、この状態でバンドを締め付けて締結させても厚肉部に作用した締付力は、厚肉部とギヤハウジングとの接触面に対して傾いた角度(ブーツの軸中心方向に向う角度)で作用し、接触面に対して垂直に且つ均等の荷重とはならない。
特許文献4の発明では、厚肉部の軸方向端面に穴を開口して当該厚肉部の剛性を低くしているため、所定の締結用バンドで他端側環状締結部を締め付けて締結させる際に厚肉部のボリュームを逃がして厚肉部をギヤハウジングに密接させることはできる。しかし、穴の大きさや開口位置によっては厚肉部内に生じる応力分布が大きく変化してしまうため、厚肉部とギヤハウジングとの接触面に対して垂直で且つ均等の締付力を作用させることが困難になる。接触面に対して垂直で且つ均等の締付力を作用させるためには、穴の数や大きさ或いは開口位置を正確に設定しなければならないが、かかる点については一切考慮されていないため、充分なシール性を確保する点についての裏付けをとることができない。
特願2003−041317号 特開平10−110738号公報 特開平10−196673号公報 特開2003−194093号公報
本発明は、上述したような問題を解決するために成されており、その目的は、所定の締結用バンドで他端側環状締結部を非円形のギヤハウジングに締め付けて締結させたときの締付力をギヤハウジングの外面形状に対して垂直に且つ均等の荷重となるように作用させることが可能な樹脂製等速ジョイント用ブーツを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の樹脂製等速ジョイント用ブーツは、一端側に等速ジョイントの軸部に締結させることが可能な一端側環状締結部が設けられ、且つ、他端側に等速ジョイントのギヤハウジングに締結させることが可能な他端側環状締結部が設けられていると共に、一端側環状締結部と他端側環状締結部との間に等速ジョイントの軸部とギヤハウジングとの相対的な角度変化に追従して弾性変形することが可能な環状蛇腹部が設けられている。
また、肉厚の異なる部分は、その内面形状が等速ジョイントのハウジングの外面形状に略整合するように、他端側環状締結部に比較的薄肉の薄肉部と比較的厚肉の厚肉部とを所定間隔で交互に配置して構成されている。
このような構成において、少なくとも厚肉部が配置された他端側環状締結部の外周面には、当該厚肉部以外の他端側環状締結部の外周面の曲率よりも大きな曲率を有する作用面部が設けられており、他端側環状締結部をギヤハウジングに嵌めて所定の締結用バンドで締め付ける際に締結用バンドから他端側環状締結部に締付力を与えると、作用面部を介して薄肉部に作用する締付力が増加することで薄肉部とギヤハウジングとの間の接触面積が増大して、当該薄肉部をギヤハウジングの外面に強く圧接させることができる。
この場合、作用面部は、所定の曲率を有する略曲面形状としても良いし、或いは、所定の曲率を有する略平坦面形状としても良い。そして、他端側環状締結部をギヤハウジングに嵌めて所定の締結用バンドで締め付ける際において、作用面部と締結用バンドとの間には隙間が形成されている。具体的には、隙間が最大となる値をtとすると、0<tなる関係を満足するように設定されている。
本発明によれば、少なくとも厚肉部が配置された他端側環状締結部の外周面に、当該厚肉部以外の他端側環状締結部の外周面の曲率よりも大きな曲率を有する作用面部を設けたことにより、所定の締結用バンドで他端側環状締結部を非円形のギヤハウジングに締め付けて締結させたときの締付力をギヤハウジングの外面形状に対して垂直に且つ均等の荷重となるように作用させることができる。この結果、他端側環状締結部(肉厚の異なる部分(厚肉部及び薄肉部))とギヤハウジングとの間のシール性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の樹脂製等速ジョイント用ブーツについて添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、樹脂製等速ジョイント用ブーツの一実施の形態として、図7(a),(b)を参照して既に説明したトリポッドジョイント用ブーツ(以下、トリポッドブーツと称する)を例示して説明する。
本実施の形態のトリポッドブーツは、他端側締結用バンド4bで他端側環状締結部P3を等速ジョイント2のギヤハウジング2bに締め付けて締結させたときの締付力をギヤハウジング2bの外面形状(3箇所の凹球状部Qを有する非円形状)に対して垂直に且つ均等の荷重となるように作用させることができる。この結果、他端側環状締結部P3(肉厚の異なる部分(厚肉部T1及び薄肉部T2))とギヤハウジング2bとの間のシール性を向上させることが可能となる。
かかる作用効果を実現するために、図1(a),(b)に示すように、本実施の形態のトリポッドブーツは、既存の一次成形工程において溶融樹脂材料(熱可塑性樹脂)でブーツ本体Pm(図7(c)参照)を一体成形した後、二次成形工程においてブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に、トリポッドジョイント2のギヤハウジング2b(図7(a)参照)の外面形状(3箇所の凹球状部Qを有する非円形状)と整合した肉厚の異なる部分(各々の凹球状部Qに対向する厚肉部T1と、それ以外の薄肉部T2とを有した部分)を熱可塑性樹脂で一体成形して構成されている。
なお、熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル系の熱可塑性エラストマ等の溶融樹脂材料を用いることができるが、トリポッドブーツの使用目的や使用環境などに応じて、これ以外の樹脂材料を用いても良い。
一次成形品であるブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周には、その周方向に沿って高さの異なる凸部8a及び凹部8bが縦方向に交互に形成されており、これにより、二次成形で一体化されたトリポッドブーツの肉厚の異なる部分(ブーツ本体Pmの肉厚と厚肉部T1及び薄肉部T2の肉厚とが合わさって構成された部分)に対する密着性を高めることができる。即ち、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周とトリポッドブーツの肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)とを互いに堅牢に密着させて一体化させることができる。
なお、ブーツ本体Pm(一端側環状締結部P1、環状蛇腹部P2、他端側環状締結部P3)の肉厚は、トリポッドブーツの使用目的や使用環境などに応じて最適な厚さ寸法に設定されるため、ここでは、その数値限定はしない。
また、トリポッドブーツの他端側環状締結部P3の内周に二次成形される肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)は、トリポッドジョイント2のギヤハウジング2b(図7(a)参照)の外面形状に整合させて、任意の位置に且つ任意の組合せにより構成され、本実施の形態において、厚肉部T1と薄肉部T2は、周方向に沿って等間隔で交互に連続して成形されている(図1(b)参照)。
ここで、厚肉部T1と薄肉部T2の径方向の厚みに着目すると、例えば図2(c)において、実線部分は厚肉部T1、点線部分は薄肉部T2を示しており、図中Rで示す範囲が厚肉部T1と薄肉部T2の径方向の厚み共通部分であって周方向に同一である。そして、図中W1で示す位置が厚肉部T1と薄肉部T2の径方向の厚みの境界を示している。
厚肉部T1は、トリポッドジョイント2の凹球状部Q(図7(a),(b)参照)に密着して嵌り合うように、薄肉部T2から内径方向に凸球状に膨出成形されている。この場合、厚肉部T1の奥行き(厚肉部T1の環状蛇腹部P2寄りの端縁)は、トリポッドブーツの他端側環状締結部P3と環状蛇腹部P2の境界領域Lに重ならないように設定されている。具体的には、厚肉部T1の奥行きは、境界領域Lの内壁よりも他端側環状締結部P3寄りの位置W2までに規定されている。
一方、薄肉部T2の内径は、トリポッドジョイント2の凹球状部Qを除いた外面(ギヤハウジング2bの外面)に密着するような曲率に設定されており、薄肉部T2の境界W1も上記境界領域Lに重ならないように設定されている。
このように、厚肉部T1の奥行きW2と薄肉部T2の境界W1を、他端側環状締結部P3と環状蛇腹部P2の境界領域Lに掛からないように設定することにより、境界領域Lの内面周辺に生じる応力によるクラックの発生を抑えることができる。
なお、厚肉部T1と薄肉部T2の形状や数量、厚さ・幅・奥行き等の諸条件は、トリポッドジョイント2の外周形状に応じて適宜設計変更できるため、ここでは、その数値限定はしない。
図1(b)及び図2(c)に示すように、各々の厚肉部T1には、トリポッドブーツの軸方向に沿って互いに並列した2つの筒状凹部10が成形されており、これら筒状凹部10を成形するための筒状凹部成形用ロッド22を介在させることにより、二次成形時の厚肉部成形空間S1(図1(c)参照)を溶融樹脂材料(熱可塑性樹脂)が流れるときの乱流発生が極めて少なくなり、融合不良やエアー巻き込み発生の防止が図られている。
また、図面上において、筒状凹部10は、厚肉部T1に2個ずつ設けられているが、これに限定されることは無く、例えば1個だけ或いは3個以上設けても良い。また、筒状凹部10の内部形状は、図示したような円筒形状に限定されることは無く、例えば円すい台形状、三角柱形状、四角柱形状、及び矩形状など任意の形状を選択することができる。
なお、その他の構成は、既に説明した図7のトリポッドブーツと同一であるため、同一箇所に同一符号を付すことにより、その説明を省略する。
次に、上述したトリポッドブーツの製造装置及び製造方法について説明する。
図1(c)には、製造装置の一例が示されており、かかる製造装置は、一次成形された樹脂製ブーツ本体Pmを射出成形金型12内に保持した状態において、この射出成形金型12内に形成された二次成形空間(S1,S2)に溶融樹脂材料を射出充填し、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に肉厚の異なる部分を二次成形で一体化してトリポッドブーツを構成した後に、このトリポッドブーツを射出成形金型12から脱型(離型)するように構成されている。
具体的に説明すると、本実施の形態の製造装置は、一次成形された樹脂製ブーツ本体Pmを外側から保持する割型14a,14bと、ブーツ本体Pmを内側から保持するコア18と、コア18と他端側環状締結部P3との間に形成される二次成形空間(S1,S2)に溶融樹脂材料(例えば、ポリエステル系の熱可塑性エラストマ等の熱可塑性樹脂)を射出充填するランナ機構と、二次成形空間に溶融樹脂材料が充填されることにより、他端側環状締結部に、二次成形空間内の溶融樹脂材料の肉厚とブーツ本体の肉厚とが合わさって構成された肉厚の異なる部分が一体的に二次成形されたトリポッドブーツをコア18から脱型する突き出し機構とを備えている。
このような製造装置に用いた射出成形金型12において、割型14a,14bは、固定型16上を矢印H方向に摺動可能に構成されており、固定型16には、コア18が固定されている。
割型14a,14bの内部には、一次成形品である樹脂製ブーツ本体Pmの外形に合致したブーツ本体設置空間20a,20bが形成されており、割型14a,14bを開いてブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3をコア18に嵌め込んだ後、図1(c)の状態に閉じることにより、ブーツ本体Pmを射出成形金型12内に保持して型締めすることができる。この場合、特にブーツ本体Pmの境界領域L(他端側環状締結部P3と環状蛇腹部P2の境界領域)は、割型14a,14bとコア18との間に挟持された状態で安定して保持されるため、成形ズレの無い高精度な二次成形処理を行うことができる。
なお、一次成形品である樹脂製ブーツ本体Pmを割型14a,14bのブーツ本体設置空間20a,20bに予めインサート保持し、その後、コア18を他端側環状締結部P3に嵌め込んで型締めする工程を採用しても上記同様の効果を得ることができる。
また、ブーツ本体設置空間20a,20bの内部形状は、少なくともブーツ本体Pmの境界領域L(他端側環状締結部P3と環状蛇腹部P2の境界領域)が安定して保持できれば、その他の空間は、ブーツ本体Pmの外形に合致した形状にする必要は無く、多少の隙間があっても良い。
コア18の外周には、ブーツ本体Pmの境界領域L(他端側環状締結部P3と環状蛇腹部P2の境界領域)の環状内壁に嵌合する環状嵌合部18aと、他端側環状締結部P3の内周に二次成形される肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)の範囲を規定する二次成形規定部18bとが設けられている。
この構成において、割型14a,14bを開いて一次成形品であるブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3をコア18に嵌め込み、その他端側環状締結部P3の下端面Eを固定型16に当て付けると、環状嵌合部18aがブーツ本体Pmの境界領域Lの環状内壁に嵌合することにより、ブーツ本体Pmをコア18に対して安定して位置決めセットすることができる。そして、この状態において、二次成形規定部18bと他端側環状締結部P3の内周との間には、肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)を二次成形するための二次成形空間(厚肉部成形空間S1及び薄肉部成形空間S2)が形成される(図1(c)参照)。
この場合、厚肉部成形空間S1及び薄肉部成形空間S2から成る二次成形空間は、トリポッドブーツを装着するトリポッドジョイント2の外形に応じて任意に設定することが可能であり、本実施の形態では、その一例として図7(a),(b)に示すように、ギヤハウジング2bの外周に等間隔で3箇所に凹球状部Qが設けられたトリポッドジョイント2を想定しているため、これに対応するように厚肉部成形空間S1を等間隔で3箇所形成すると共に、その間に薄肉部成形空間S2を介在させた二次成形空間を形成している。
また、二次成形空間の形成領域は、図2(c)で設定したような諸条件に基づいて、厚肉部T1の奥行きW2と薄肉部T2の境界W1が他端側環状締結部P3と環状蛇腹部P2の境界領域Lに掛からないように設定されている。
また、厚肉部T1に1つ又は2つの筒状凹部10を成形する場合には、予め、筒状凹部成形用ロッド22(図1(c)参照)を固定型16から厚肉部成形空間S1に向けて配設すれば良い。この場合、熱可塑性樹脂が充填された厚肉部成形空間S1から筒状凹部成形用ロッド22を二次成形終了後に引き抜くことにより、筒状凹部10を有する厚肉部T1を一体成形することができる。
また、固定型16には、上述した二次成形空間に熱可塑性樹脂を射出充填するためのランナ機構が設けられており(図1(c)参照)、このランナ機構は、図示しない射出成形機のノズル24に接合されたスプルー26からランナ28を経て射出充填ゲート(以下、ゲートと称する)30に連通している。そして、ゲート30は、コア18と他端側環状締結部P3との間に形成される二次成形空間(薄肉部成形空間S2)に対向して位置決めされている。例えば3箇所に等間隔で配置された厚肉部成形空間S1の間に設けられた薄肉部成形空間S2の略中央にゲート30が各1つずつ位置決めすることができる。なお、必要に応じて、ゲート30の位置をずらしたり、或いはゲート30の配置個数を増加しても良い。また、それぞれの厚肉部成形空間S1にゲート30を配置しても良い。
このようなランナ機構によれば、射出成形機で可塑化された溶融樹脂材料は、例えば260℃以上の高温を維持した状態でゲート30から薄肉部成形空間S2内に向けて高速で射出される。このとき、ゲート30から厚肉部成形空間S1までの薄肉部成形空間S2が狭いランナとしての機能を発揮するため、ゲート30から射出された溶融樹脂材料(熱可塑性樹脂)は、高温状態を維持しつつ厚肉部成形空間S1まで高速で一瞬にして送り込まれる。この結果、エアー不良やウェルド不良などの発生を無くすることができる。
なお、ゲート30を厚肉部成形空間S1に対向して位置決めし、厚肉部成形空間S1のみから或いは厚肉部成形空間S1を含む複数箇所から熱可塑性樹脂を射出するように構成しても良いが、エアー不良やウェルド不良などの発生防止を図るためには、ゲート30を薄肉部成形空間S2に対向して配置することが好ましい。
このように高温の熱可塑性樹脂が高速でゲート30から薄肉部成形空間S2に射出される状態おいて、特に、ブーツ本体Pmの境界領域Lの環状内壁とコア18の環状嵌合部18aとの間の密着性が充分でない場合、その間から熱可塑性樹脂が漏れ出す虞がある。
かかる事態を回避するために、本実施の形態では、例えば図2(a)に示すように、ブーツ本体Pmの境界領域Lの環状内壁に、周方向に連続した円弧状凸部32aを一次成形時に一体成形すると共に、コア18の環状嵌合部18aに、円弧状凸部32aが嵌合可能な円弧状凹部32bを周方向に連続形成し、互いに嵌合させることにより、ブーツ本体Pmの環状内壁とコア18の環状嵌合部18aとの間の密着性を高めている。
なお、これとは逆に、例えばブーツ本体Pmの境界領域Lの環状内壁に、周方向に連続した円弧状凹部を一次成形時に一体成形すると共に、コア18の環状嵌合部18aに、円弧状凹部が嵌合可能な円弧状凸部を周方向に連続形成し、互いに嵌合させても良い。
また、トリポッドブーツの他端側環状締結部P3の内周とトリポッドジョイント2のギヤハウジング2b(図7(a)参照)との密着性を向上させるために、肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)の内周に周方向に連続した1つ又はそれ以上のシール片34(図1(a)、図2(c)参照)を二次成形時に一体成形することが好ましい。このようなシール片34を二次成形する場合、コア18の二次成形規定部18bに、シール片34の形状に合致したシール片成形凹部34a(図2(a)参照)を予め設けておけば良い。かかるシール片34によれば、トリポッドブーツの他端側環状締結部P3の内周とトリポッドジョイント2のギヤハウジング2bとの密着性(シール性)を向上させることができるため、ギヤハウジング2bから外部へのグリースの漏洩や、外部からギヤハウジング2bへのごみ等の侵入を防止することができる。
また、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に、少なくとも凸部8aと凹部8b(図1(a)、図2(a)参照)のいずれか一つ以上を上述した一次成形時において同時に形成しておくと、二次成形時において肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)との溶着が強固となる。
本実施の形態では、周方向に連続する凸部8aと凹部8bが、一次成形品であるブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周の高さ方向に交互に複数個設けられているため、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周と肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)との溶着面積が広くなり強固に溶着される。なお、本実施の形態では、複数個の凸部8aと凹部8bを設ける構成としているが、上述の通り溶着が強固となり得る構成であればこれに限定して解釈されるものではなく、例えば単独の突起や窪みなどを1個乃至複数個設けることも考えられ、この場合の突起の長さなども任意に設定できる。
特に、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に凸部8aを形成した場合、この凸部8aが堰の役目を兼ね、ランナ機構のゲート30から薄肉部成形空間S2に射出された熱可塑性樹脂を厚肉部成形空間S1へと均等に流動させる作用を講じる。すなわち、この堰としての凸部8aを形成することにより、薄肉部成形空間S2に射出された高速・高温の熱可塑性樹脂は、まず、ゲート30と凸部8aとの間の流動空間(凸部8a上方の流動空間)に沿って厚肉部成形空間S1方向へと流動するが、続いて凸部8a下方の流動空間に流れ込み、該流動空間に沿って追っかけるように流動する。そして、夫々の流動空間に沿って流動した熱可塑性樹脂は、厚肉部成形空間S1に同時に到達する。この場合、複数個の流動空間に流れた熱可塑性樹脂が同時に厚肉部成形空間S1に到達し得るように凸部8aの高さ・長さを調整するのが好ましい。
なお、この凸部8aは、少なくとも薄肉部成形空間S2に対応するブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に形成されていれば良い。また、凸部8aは、トリポッドブーツの使用目的や使用環境に応じて任意に設けられるものであり、その本数も適宜設計変更可能である。
また、二次成形空間(薄肉部成形空間S2)への熱可塑性樹脂の射出条件を、次の通りに設定することにより、一次成形品であるブーツ本体Pmと二次成形品であるトリポッドブーツの肉厚の異なる部分との溶着がさらに強固となる。
例えば図2(a)に示すように、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に対し、ゲート30の向きθ[度]を、0≦θ≦90の範囲に設定すると共に、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周とゲート30の距離をt、薄肉部成形空間S2の射出側端部の径方向距離をaとしたときに、そのゲート30の位置条件を0≦t≦2a/3とする。
これにより、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に高温の熱可塑性樹脂が高速で摺接するように射出され、熱可塑性樹脂が薄肉部成形空間S2に充填される。
そして、このとき射出された高温の熱可塑性樹脂が、他端側環状締結部P3の内周を高速で摺接して流れ込むため、他端側環状締結部P3の内周表面に付着した一次成形用材料の不純物が押し流され、かつ該内周表面に高温・高速で流れた熱可塑性樹脂の熱を伝達して該表面を溶融させる。従って、射出された熱可塑性樹脂が、該熱可塑性樹脂の熱により溶融した他端側環状締結部P3の表面と強固に溶着し、他端側環状締結部P3の内周に肉厚の異なる部分が一体的に二次成形される。
また、本実施の形態では、ブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の内周に二次成形するものとしたが、他端側環状締結部P3の外周に二次成形することにより同一の目的を達成することも可能である。すなわち、ブーツ本体Pmの一次成形時に予めトリポッドに対応する内面形状(周方向に凹凸状)に他端側環状締結部P3を成形し、この一次成形されたブーツ本体Pmを金型内に設置する。そして、凹凸状に形成された他端側環状締結部P3内面形状に合致する凹凸状外面形状を備えたコア18を他端側環状締結部P3内に挿入し、他端側環状締結部P3の外周と金型内面との間に二次成形空間を形成し型締めする。その後、かかる二次成形空間内に熱可塑性樹脂を射出することにより、外周面が真円状で且つ内周面が肉厚の異なる他端側環状締結部P3が一体成形される。この場合、ゲート30による射出条件や、その他の条件などは上述した実施形態と同様に設定可能である。この製造方法によれば、二次成形される溶着部分がブーツ本体Pmの外側であるため、万が一溶着不良が発生したとしてもトリポッドブーツ内のグリース漏れの心配はない。
また、二次成形時におけるブーツ本体Pmの境界領域Lの環状内壁とコア18の環状嵌合部18aとの間の密着性を向上させる方法としては、図2(a)に示すような構成に限定されることは無い。例えば図2(b)に示すように、一次成形時にブーツ本体Pmの境界領域Lを薄肉部成形空間S2を越えて内側に迫り出し成形し、その部分を割型14a,14bとコア18との間に挟持する。この状態で薄肉部成形空間S2に熱可塑性樹脂を高温・高速で射出すると、その射出力σ1が作用した部分(ブーツ本体Pmの迫出部近傍部)Pkは、矢印方向Adに拡張しようとする。しかしながら、かかる方向Adには、それぞれコア18及び割型14a,14bが存在し、いわゆるデッドエンドとなっている。このとき、ブーツ本体Pmの迫出部近傍部Pkは、コア18と割型14a,14bとの間で突っ張った状態(これらを押圧した状態)に維持される。この結果、二次成形時におけるブーツ本体Pmの境界領域Lの環状内壁とコア18の環状嵌合部18aとの間の密着性が向上し、いわゆるセルフシール効果を奏することになる。
以上、一次成形工程及び二次成形工程を経て完成したトリポッドブーツは、突き出し機構により、変形すること無くスムーズに脱型(離型)される。
例えば図1に示すように、突き出し機構には、上述したランナ機構のゲート30を回避した位置に複数のエジェクタ36が設けられており、これら複数のエジェクタ36からトリポッドブーツの他端側環状締結部P3の下端面Eに所定の突き出し力を作用させることにより、トリポッドブーツをコア18から安定してスムーズに脱型させることができるようになっている。
なお、エジェクタ36は、それぞれ、固定型16に形成された挿通穴38を介して固定型16上に突没自在に構成されており、かかる構成を実現するために、エジェクタ36の基端は、ピストンロッド40を介してアクチュエータ42に接続されている。この場合、アクチュエータ42としては、例えば既存の油圧シリンダ等を利用することができ、アクチュエータ42を作動してピストンロッド40を往復運動させることにより、エジェクタ36を固定型16上から突出させたり没入させたりすることができる。
トリポッドブーツをコア18から脱型させる場合には、割型14a,14bを開いた状態でエジェクタ36を突き出し、その突き出し力をトリポッドブーツの他端側環状締結部P3の下端面Eに作用させれば良い。
なお、トリポッドブーツの他端側環状締結部P3の下端面Eとは、一次成形されたブーツ本体Pmの他端側環状締結部P3の肉厚と二次成形空間(厚肉部成形空間S1及び薄肉部成形空間S2)に充填された熱可塑性樹脂の肉厚とを合わせた範囲の面である。具体的に説明すると、例えば厚肉部T1が二次成形された箇所では、他端側環状締結部P3における厚肉部T1の下端面T1eとブーツ本体Pmの下端面Pmeを合わせた範囲が下端面Eとなり、例えば薄肉部T2が二次成形された箇所では、他端側環状締結部P3における薄肉部T2の下端面T2eとブーツ本体Pmの下端面Pmeを合わせた範囲が下端面Eとなる(図1(b)参照)。
このような製造工程を経て完成したトリポッドブーツには、図3(a)に示すように、少なくとも厚肉部T1が配置された他端側環状締結部P3の外周面(バンド装着部6bの外周面6bs)に、当該厚肉部T1以外の他端側環状締結部P3の外周面6bsの曲率よりも大きな曲率を有する作用面部44が一体成形されている。なお、作用面部44は、一次成形工程においてブーツ本体Pm(図7(c)参照)を成形する際に一体成形しても良いし、或いは、予め割型14a,14bに作用面部44を成形するための部分(特に図示しない)を設けておき、二次成形の射出圧力により一次成形品であるブーツ本体Pmを押しつけることにより作用面部44を一体成形しても良い。
作用面部44の形状としては、例えば図3(b)に示すように所定の曲率を有する略曲面形状としても良いし、或いは、例えば図3(c)に示すように所定の曲率を有する略平坦面形状としても良い。いずれの形状でも、他端側環状締結部P3をギヤハウジング2bに嵌めて他端側締結用バンド4bで締め付ける際において、作用面部44と他端側締結用バンド4bの間には隙間が形成された状態となる。この隙間については、隙間が最大となる値をtとすると、0<tなる関係を満足するように設定される。例えば、他端側環状締結部P3をギヤハウジング2bに嵌めた状態において、他端側環状締結部P3の外周面(バンド装着部6bの外周面6bs)の直径が略95mmとすると、t=0.3mmとなるように設定される。なお、間隔tが最大となる部分から左右方向に離間するに従って間隔tは小さくなり、図3(b)では、厚肉部T1と薄肉部T2との略境界部分でt=0となり、図3(c)では、厚肉部T1と薄肉部T2との略境界部分に達する手前でt=0となる。
隙間tが最大値となる部分は、厚肉部T1の頂点とトリポッドブーツの中心とを結んだラインZ上となり、かかるラインZを中心に左右方向(外周面6bs方向)に作用面部44が延在されている。この場合、作用面部44の外周面6bsを横断する方向の高さ寸法Yは、他端側環状締結部P3(バンド装着部6b)におけるバンド位置決め用の鍔部7bと壁部9bとの間に規定され、外周面6bs方向の幅寸法Xは、作用面部44と他端側締結用バンド4bの間の隙間tの大きさに応じて増減変化する。いずれもトリポッドブーツの大きさや種類に応じて任意に設定されるため、ここでは数値限定はしない。なお、図3(a)において、作用面部44を視覚的に明らかとするために該当部分にハッチングを施しているが、作用面部44の断面を示すものでは無い。
このようなトリポッドブーツによれば、例えば図4(a)に示すように、他端側環状締結部P3を非円形のギヤハウジング2bに嵌めて他端側締結用バンド4b(図7(a)参照)で締め付ける際、他端側締結用バンド4bから他端側環状締結部P3に締付力F1を与えると、作用面部44を介して薄肉部T2に作用する締付力F2が増加する。この場合、厚肉部T1の外周面6bs(即ち、作用面部44)と他端側締結用バンド4bとは非接触状態となっているため、締付力F1はダイレクトに厚肉部T1に伝わることは無く、他端側締結用バンド4bの締付量に応じて薄肉部T2に作用する締付力F2が増加する。このとき、薄肉部T2とギヤハウジング2bとの間の接触面積が増大することにより、当該薄肉部T2をギヤハウジング2bの外面に強く圧接(比較的大きな圧接力即ち締付力F3で圧接)させることができる。なお、締付力F3は、他端側環状締結部P3の中心軸方向に向う力であって、ギヤハウジング2bの外面形状に対して垂直の荷重となるように作用する。
そして、例えば図4(b)に示すように、他端側締結用バンド4bで他端側環状締結部P3を非円形のギヤハウジング2bに締め付けて締結させたとき、厚肉部T1に対する締付力F4よりも比較的大きな締付力F3で薄肉部T2がギヤハウジング2bに締め付けられる。この場合、厚肉部T1の外周面6bs(即ち、作用面部44)と他端側締結用バンド4bとは接触状態となっているため、締付力F1はダイレクトに厚肉部T1に伝わる。この状態において、他端側環状締結部P3に対する他端側締結用バンド4bの締付力F1をギヤハウジング2bの外面形状に対して垂直の荷重となるように作用させることができる(矢印F3,F4)。具体的には、厚肉部T1に作用する締付力F4は、薄肉部T2に作用する締付力F3よりも小さくなるが、これら締付力F3,F4はいずれも非円形のギヤハウジング2bの外面形状に対して垂直の荷重となるように作用する。この結果、他端側環状締結部P3(肉厚の異なる部分(厚肉部T1及び薄肉部T2))とギヤハウジング2bとの間の圧着力が強化されシール性を向上させることができる。なお、図4(a),(b)では、締付力の動向が明らかとなるように筒状凹部10やハッチング等は省略している。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されることは無く、以下のように変更することが可能である。
例えば図6(a),(b)に示すように、上述した作用面部44と共に、肉厚の異なる部分(厚肉部T1、薄肉部T2)の内周に周方向に連続した1つ又はそれ以上のシール片34(図1(a)、図7(d)参照)の曲率を、ギヤハウジング2bの外面に形成された凹球状部Qの曲率よりも大きく設定しても良い。この場合、曲率を大きくした場合のシール片34の形状としては、例えば曲面形状(図6(a)参照)や平坦面形状(図6(b)参照)を想定することができる。いずれの場合も、他端側環状締結部P3をギヤハウジング2bに嵌めて他端側締結用バンド4b(図7(a)参照)で締め付ける際(直前)、厚肉部T1の外周面6bs(即ち、作用面部44)と他端側締結用バンド4bとは非接触状態となっているため、締付力F1はダイレクトに厚肉部T1に伝わることは無い。このため、シール片34と凹球状部Qとの間には隙間が形成された状態となる。
この隙間については、隙間が最大となる値をtとすると、0<tなる関係を満足するように設定される。例えば、他端側環状締結部P3をギヤハウジング2bに嵌めた状態において、他端側環状締結部P3の外周面(バンド装着部6bの外周面6bs)の直径が略95mmとすると、t=0.3mmとなるように設定される。なお、間隔tが最大となる部分(ラインZで示す部分)から左右方向に離間するに従って間隔tは小さくなり、図6(a)では、厚肉部T1と薄肉部T2との略境界部分でt=0となり、図6(b)では、厚肉部T1と薄肉部T2との略境界部分に達する手前でt=0となる。
このようなトリポッドブーツによれば、例えば図6(c)に示すように、他端側環状締結部P3を非円形のギヤハウジング2bに嵌めて他端側締結用バンド4b(図7(a)参照)で締め付ける際、他端側締結用バンド4bから他端側環状締結部P3に締付力F1を与えると、作用面部44を介して薄肉部T2に作用する締付力F2が増加する。この場合、厚肉部T1の外周面6bs(即ち、作用面部44)と他端側締結用バンド4bとは非接触状態となっているため、締付力F1はダイレクトに厚肉部T1に伝わることは無く、他端側締結用バンド4bの締付量に応じて薄肉部T2に作用する締付力F2が増加する。このとき、薄肉部T2とギヤハウジング2bとの間の接触面積が増大することにより、当該薄肉部T2をギヤハウジング2bの外面に強く圧接(比較的大きな圧接力即ち締付力F3で圧接)させることができる。なお、締付力F3は、他端側環状締結部P3の中心軸方向に向う力であって、ギヤハウジング2bの外面形状に対して垂直の荷重となるように作用する。
そして、更に他端側締結用バンド4bで他端側環状締結部P3を非円形のギヤハウジング2bに締め付けていくと、やがて厚肉部T1の外周面6bs(即ち、作用面部44)と他端側締結用バンド4bとが接触状態となり、締付力F1はダイレクトに厚肉部T1に伝わる。この状態において、厚肉部T1には、シール片34と凹球状部Qとの隙間tを押し潰すような締付力F5が作用すると共に、厚肉部T1と薄肉部T2との境界部分に比較的大きな回転モーメントmが発生し、これにより厚肉部T1は、凹球状部Q方向に押し出されるような曲げモーメントを受ける。このような回転モーメントmや曲げモーメントは、締付力F1が厚肉部T1に加えられた際に、当該厚肉部T1に生じる他端側環状締結部P3の中心軸方向に向う力を凹球状部Qの球面に対して垂直に向う力に変換させる。
この場合、他端側締結用バンド4bによる締付力F1を、他端側環状締結部P3の内周(厚肉部T1及び薄肉部T2)を凹球状部Qを含んだ非円形のギヤハウジング2bの外面形状に対して垂直の荷重となるように作用させることができる(矢印F3,F4)。それにより、他端側環状締結部P3(肉厚の異なる部分(厚肉部T1及び薄肉部T2))とギヤハウジング2bとの間の圧着力が安定化されて且つ強化されるため、シール性を更に向上させることができる。
なお、上述した実施の形態及び変形例では、シール片34の形状について言及しなかったが、例えば図5(a)〜(d)に示すような構成例を適用することが可能である。
同図(a)には、全てのシール片34が下方を向いた構成例が示されており、これによれば、外部からの塵や水などの浸入を防止するのに優れた構成となる。同図(b)は、全てのシール片34が上方を向いた構成例が示されており、これによれば、外部へグリースが漏れ出すのを防止するのに優れた構成となる。同図(c)は、シール片34相互が離間する方向に向いた構成例が示されており、これによれば、外部からの塵や水などの浸入や外部へグリースが漏れ出すのを防止するのに優れた構成となる。同図(d)は、シール片34相互が接近する方向に向いた構成例が示されており、これによれば、外部からの塵や水などの浸入や外部へグリースが漏れ出すのを防止するのに優れた構成となる。
(a)は、本発明の一実施の形態に係る樹脂製等速ジョイント用ブーツの構成を示す断面図、(b)は、同図(a)のb−b線に沿う断面図、(c)は、一次成形された樹脂製ブーツ本体を射出成形金型内に保持した状態で二次成形空間に溶融樹脂材料を射出充填する直前の状態を示す断面図。 (a)は、射出成形金型内の二次成形空間の部分的な構成を示す断面図、(b)は、二次成形空間の他の構成を示す断面図、(c)は、二次成形された厚肉部と薄肉部との成形位置関係を規定するための断面図。 (a)は、外周面に作用面部が一体成形された等速ジョイント用ブーツの他端側環状締結部の斜視図、(b)は、略曲面形状の作用面部が成形された厚肉部の部分断面拡大図、(c)は、略平坦面形状の作用面部が成形された厚肉部の部分断面拡大図。 (a)は、他端側締結用バンドの締付力により、作用面部を介して薄肉部に作用する締付力が増加する状態を示す図、(b)は、他端側締結用バンドで他端側環状締結部をギヤハウジングに締め付けて締結させたとき、厚肉部に対する締付力よりも比較的大きな締付力で薄肉部がギヤハウジングに締め付けられた状態を示す図。 シール片の構成例を示す図であって、(a)は、全てのシール片が下方を向いた構成例を示す図、(b)は、全てのシール片が上方を向いた構成例を示す図、(c)は、シール片相互が離間する方向に向いた構成例を示す図、(d)は、シール片相互が接近する方向に向いた構成例を示す図。 図7(d)のJ−J線に沿う断面図であって、(a)は、曲面形状のシール片が成形された厚肉部の部分断面拡大図、(b)は、平坦面形状のシール片が成形された厚肉部の部分断面拡大図、(c)は、他端側締結用バンドで他端側環状締結部をギヤハウジングに締め付けて締結させた際の締付力の動向を示す図。 (a)は、トリポッドジョイントに装着された樹脂製等速ジョイント用ブーツの断面図、(b)は、同図(a)のb−b線に沿う断面図、(c)は、一次成形品であるブーツ本体の断面図、(d)は、二次成形で肉厚の異なる部分が一体化された樹脂製等速ジョイント用ブーツ(トリポッドブーツ)の断面図。
符号の説明
2 等速ジョイント
2a 軸部
2b ギヤハウジング
4a 一端側締結用バンド
4b 他端側締結用バンド
6a 一端側環状締結部のバンド装着部
6b 他端側環状締結部のバンド装着部
6as 一端側環状締結部の外周面
6bs 他端側環状締結部の外周面
44 作用面部
P1 一端側環状締結部
P2 他端側環状締結部
T1 厚肉部
T2 薄肉部

Claims (5)

  1. 一端側に等速ジョイントの軸部に締結させることが可能な一端側環状締結部が設けられ、且つ、他端側に等速ジョイントのギヤハウジングに締結させることが可能な他端側環状締結部が設けられていると共に、一端側環状締結部と他端側環状締結部との間に等速ジョイントの軸部とギヤハウジングとの相対的な角度変化に追従して弾性変形することが可能な環状蛇腹部が設けられた樹脂製等速ジョイント用ブーツであって、
    肉厚の異なる部分は、その内面形状が等速ジョイントのハウジングの外面形状に略整合するように、他端側環状締結部に比較的薄肉の薄肉部と比較的厚肉の厚肉部とを所定間隔で交互に配置して構成されており、
    少なくとも厚肉部が配置された他端側環状締結部の外周面には、当該厚肉部以外の他端側環状締結部の外周面の曲率よりも大きな曲率を有する作用面部が設けられ、他端側環状締結部をギヤハウジングに嵌めて所定の締結用バンドで締め付ける際に締結用バンドから他端側環状締結部に締付力を与えると、作用面部を介して薄肉部に作用する締付力が増加することで薄肉部とギヤハウジングとの間の接触面積が増大して、当該薄肉部をギヤハウジングの外面に強く圧接させることを特徴とする樹脂製等速ジョイント用ブーツ。
  2. 前記作用面部は、所定の曲率を有する略曲面形状を成していることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製等速ジョイント用ブーツ。
  3. 前記作用面部は、所定の曲率を有する略平坦面形状を成していることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製等速ジョイント用ブーツ。
  4. 前記他端側環状締結部をギヤハウジングに嵌めて所定の締結用バンドで締め付ける際において、作用面部と締結用バンドとの間には隙間が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の樹脂製等速ジョイント用ブーツ。
  5. 前記隙間が最大となる値をtとすると、0<tなる関係を満足することを特徴とする請求項4に記載の樹脂製等速ジョイント用ブーツ。
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