JP2005314753A - 機械構造用部品 - Google Patents

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伸隆 黒澤
Toru Hayashi
透 林
Akihiro Matsuzaki
明博 松崎
Yasuhiro Omori
靖浩 大森
Takaaki Toyooka
高明 豊岡
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Abstract

【課題】 従来よりも疲労強度を一層向上させ、さらに耐遅れ破壊特性をも向上させた機械構造用部品を提案する。
【解決手段】 少なくとも一部分に焼入れを施した機械構造用部品において、該焼入れ組織を、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有するものとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、少なくとも部分的に高周波焼入れによる硬化層をそなえる、機械構造用部品に関するものである。ここで、機械構造用部品としては、自動車用のドライブシャフト、インプットシャフト、アウトプットシャフト、クランクシャフト、等速ジョイントの内輪および外輪、ハブ、そしてギア等を挙げることができる。
従来、例えば自動車用ドライブシャフトや等速ジョイントなどの機械構造用部品は、熱間圧延棒鋼に、熱間鍛造、さらには切削、冷間鍛造などを施して所定の形状に加工したのち、高周波焼入れ−焼戻しを行うことにより、機械構造用部品としての重要な特性であるねじり疲労強度、曲げ疲労強度、転動疲労強度およびすべり転動疲労強度等の疲労強度を確保しているのが一般的である。
他方、近年、環境問題から自動車用部品に対する軽量化への要求が強く、この観点から自動車用部品における疲労強度の一層の向上が要求されている。
上述したような疲労強度を向上させる手段としては、これまでにも種々の方法が提案されている。
例えば、ねじり疲労強度を向上させるためには、高周波焼入れによる焼入れ深さを増加させることが考えられる。しかしながら、焼入れ深さを増加してもある深さで疲労強度は飽和する。
また、ねじり疲労強度の向上には、粒界強度の向上も有効であり、この観点から、TiCを分散させることによって旧オーステナイト粒径を微細化する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
上記の特許文献1に記載された技術では、高周波焼入れ加熱時に微細なTiCを多量に分散させることで、旧オーステナイト粒径の微細化を図るものであるため、焼入れ前にTiCを溶体化しておく必要があり、熱間圧延工程で1100℃以上に加熱する工程を採用している。そのため、熱延時に加熱温度を高くする必要があり、生産性に劣るという問題があった。
また、上記の特許文献1に開示された技術をもってしても、近年の疲労強度に対する要求には十分に応えられないところにも問題を残していた。
さらに、特許文献2には、硬化層深さCDと高周波焼入れ軸物部品の半径Rとの比(CD/R)を 0.3〜0.7 に制限した上で、このCD/Rと高周波焼入れ後の表面から1mmまでのオーステナイト結晶粒径γf、高周波焼入れままの(CD/R)=0.1 までの平均ビッカース硬さHfおよび高周波焼入れ後の軸中心部の平均ビッカース硬さHcで規定される値Aを、C量に応じて所定の範囲に制御することによってねじり疲労強度を向上させた機械構造用軸物部品が提案されている。
しかしながら、上記のCD/Rを制御したとしても疲労特性の向上には限界があり、やはり近年のねじり疲労強度に対する要求には十分に応えることができなかった。
特開2000−154819号公報(特許請求の範囲、段落〔0008〕) 特開平8−53714 号公報(特許請求の範囲)
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、従来よりも疲労強度を一層向上させた機械構造用部品を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
さて、発明者らは、前記したような疲労特性と耐遅れ破壊特性とを効果的に向上させるべく、特に高周波焼入れ組織について鋭意検討を行った。
その結果、高周波焼入れ組織の旧オーステナイト粒内の平均パケット数に着目し、該平均パケット数の低下に伴って、ねじり疲労強度、曲げ疲労強度および転動疲労強度などの疲労特性が改善することを見出すに到った。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
(i)少なくとも一部分に焼入れを施した鋼材を用いた機械構造用部品であって、該焼入れ組織は、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有することを特徴とする機械構造用部品。
(ii)C:0.3〜1.2mass%、Si:1.1mass%以下、Mn:2.0mass%以下およびAl:0.005〜0.25mass%を含有し、かつ下記式(1)を満足し、残部はFeおよび不可避不純物の成分組成を有することを特徴とする請求項1に記載の機械構造用部品。

1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)>2.0----(1)
(iii)前記成分組成として、さらにCr:2.5 mass%以下、Mo:1.0mass%以下、Cu:1.0 mass%以下、Ni:2.5 mass%以下、V:0.5 mass%以下およびW:1.0 mass%以下のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、かつ前記式(1)に替えて下記式(2)を満足することを特徴とする上記(ii)に記載の機械構造用部品。

1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)(1+2.1Cr)(1+3.0Mo)(1+0.4Cu)(1+0.3Ni)(1+5.0V)(1+0.5W)>2.0----(2)
(iv)前記成分組成として、さらにTi:0.1mass%以下、Nb:0.1mass%以下、Zr:0.1mass%以下およびB:0.01mass%以下のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、かつ、前記式(1)又は(2)に替えて下記式(3)を満足することを特徴とする上記(ii)または(iii)に記載の機械構造用部品。

1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)(1+2.1Cr)(1+3.0Mo)(1+0.4Cu)(1+0.3Ni)(1+5.0V)(1+1000B)(1+0.5W)>2.0----(3)
(v)前記成分組成として、さらにS:0.1mass%以下、Pb:0.1mass%以下、Bi:0.1mass%以下、Se:0.1mass%以下、Te:0.1mass%以下、Ca:0.01mass%以下、Mg:0.01mass%以下およびREM:0.1mass%以下のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする(ii)、(iii)または(iv)に記載の機械構造用部品。
本発明によれば、ねじり疲労特性をはじめとして、曲げ疲労特性、転動疲労特性およびすべり転動疲労特性等の全ての疲労特性に優れた機械構造用部品を安定して得ることができ、その結果、自動車用部品の軽量化等の要求に対し偉功を奏する。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の機械構造用部品は、自動車用のドライブシャフト、インプットシャフト、アウトプットシャフト、クランクシャフト、等速ジョイントの内輪および外輪、ハブ、そしてギア等、部品毎に様々な形状並びに構造に成るが、いずれにおいても、特に疲労強度が要求される部分または全部に焼入れを施した硬化層を有し、この硬化層の焼入れ組織は、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有することが肝要である。
ここで、パケットとは、ほば並行に並んだラスの集団からなる領域のことを言い、旧オーステナイト粒中には、通常、複数個のパケットが存在する。そして、例えばナイタールによるエッチングを行った表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することで隣合うパケット同士の境界を観察することができる。一方、旧オーステナイト粒界は、例えばピクリン酸を主成分とするエッチング液を用いてエッチングを行い走査型電子顕微鏡で観察することができる。したがって、同一の視野について、ナイタールによりエッチングしたSEM観察像と、ピクリン酸を主成分とした腐食液によりエッチングしたSEM観察像とを、対比することにより、1個の旧オーステナイト粒中のパケット数を観察することができる。
図1(a)は、焼入れ後の硬化層をピクリン酸を主成分とした腐食液(水:500gに対しピクリン酸:50gを溶解させたピクリン酸水溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:11g、塩化第1鉄:1gおよびシュウ酸:1.5gを添加したもの)を用いてエッチングした表面のSEM像であり、図1(b)は、図1(a)と同一視野について、ナイタールにてエッチング後の表面のSEM観察像である。図1(c)は、図1(b)に対して、図1(a)から求めた旧オーステナイト粒界の位置に実線を描き添えたものである。また、パケット同士の境界には破線を描き添えている。これらの図より、旧オーステナイト粒内に、1個ないし数個のパケットが存在することがわかる。
そして、このパケット数が3以下の旧オーステナイト粒が面積率で30%以上となると、疲労特性が飛躍的に向上するのである。この理由は定かではないが、旧オーステナイト粒中のパケット数は、焼入れ加熱時にオーステナイト粒内および粒界に残留した微細炭化物や合金元素の偏析、転位等の格子欠陥と関係していると推定される。微細炭化物や合金元素の偏析、転位等の格子欠焔が焼入れ時のマルテンサイト変態の核生成サイトを増やし、また変態の進行を妨害するため、微細炭化物や合金元素の偏析、転位等の格子欠陥があると、焼入れ後旧オーステナイト粒中のパケット数が多くなるものと考えられる。逆に、旧オーステナイト粒あたりのパケット数が少ないということは、疲労特性に悪影響を及ばす微細炭化物等の残留が少なく、これが疲労特性の向上に有効に作用していることが考えられる。
ここで、本発明におけるパケット数が3以下の旧オーステナイト粒の面積率は、上述のようにして得たSEM観察像を用い、少なくとも100個の旧オーステナイト粒について旧オーステナイト粒1個あたりのパケット数を数え、このうちパケット数が3以下の旧オーステナイト粒が全面積に占める割合を求めることで測定できる。なお、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒の面積率は60%以上であることが好ましく、さらには、パケット数が2以下の旧オーステナイト粒の面積率が60%以上であることが好ましい。
ここで、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒の面積率を30%以上とするためには、高周波焼入れ前の組織に、微細なベイナイト組織および/またはマルテンサイト組織を有させておく方法がある。この方法について説明する。
高周波焼入れ前組織に関しては、ベイナイト組織および/またはマルテンサイト組織の組織分率を10vol%以上、好ましくは25vol%以上とする。焼入れ前組織にベイナイト組織あるいはマルテンサイト組織が多いと、ベイナイト組織あるいはマルテンサイト組織は炭化物が微細に分散した組織であるため、焼入れ加熱時にオーステナイトの核生成サイトであるフェライト/炭化物界面の面積が増加し、生成したオーステナイトは微細化するため、焼入れ硬化層の旧オーステナイト粒径を微細化するのに有効に寄与する。焼入れ加熱時にオーステナイト粒径が微細化することで粒界強度が上昇し、疲労強度は向上する。これに加えて、オーステナイト粒径を微細化すると一つのオーステナイト粒の中での変態の起点が減少して、結果として旧オーステナイト粒当たりのパケット数が減少する。この意味で、硬化層の旧オースステナイト粒径は平均粒径で12μm以下が好ましい。より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下である。
さらに、高周波焼入れ前組織に微細なベイナイトあるいはマルテンサイトが多いと、このオーステナイト粒の微細化効果に加えて、オーステナイト化した際の粒内および粒界における炭化物の残留が減少し、変態進行の妨害となる炭化物が少なくなり、高周波焼入れ後の硬化層の旧オーステナイト粒1個あたりのパケット数は減少する。
微細なベイナイト組織および/またはマルテンサイト組織の組織分率を10vol%以上とするには、後述する成分組成の鋼を800〜900℃での総加工率が10%以上となる熱間加工を施し、熱間加工後に700〜500℃の温度域を0.2℃/s以上の冷却速度で冷却するとよい。800〜900℃での総加工率が10%未満であると、十分に微細なベイナイト組織あるいはマルテンサイト組織が得られない。また、熱間加工後に700〜500℃の温度域を0.2℃/s以上の冷却速度で冷却しないと、ベイナイト組織および/またはマルテンサイト組織を合計で10vol%以上とできない。
なお、高周波焼入れ後の硬化層について、旧オーステナイト粒中のパケット数をより減少させて疲労強度を向上させるためには、高周波焼入れ前に800℃以下の温度域で10%以上の加工を施すことが好ましい。800℃以下の温度域での加工は、熱間加工工程で、前記冷却速度の冷却の前(700〜800℃の温度域)で行ってもよいし、冷却後に別途冷間加工を施すか、あるいは、A1変態点以下の温度で再加熱して温間加工を施しても良い。800℃以下での加工率は、20%以上とする事が好ましい。
なお、加工法としては、例えば、冷間鍛造、冷間しごき、転造加工、ショット等が挙げられる。
次に、このような前組織を得るための好適な鋼成分について説明する。
C:0.3〜1.2 mass%
Cは、焼入れ性への影響が最も大きい元素であり、焼入れ硬化層の硬さおよび深さを高めて疲労強度の向上に有効に寄与する。しかしながら、含有量が0.3mass%に満たないと、必要とされる疲労強度を確保するために焼入れ硬化深さを飛躍的に高めねばならず、その際焼割れの発生が顕著となり、またベイナイト組織も生成し難くなるため、0.3mass%以上を添加する。一方、1.2 mass%を超えて含有させると、粒界強度が低下し、それに伴い疲労強度も低下し、また切削性、冷間鍛造性および耐焼き割れ性も低下する。このためCは、0.3〜1.2 mass%の範囲に限定した。好ましくは 0.4〜0.6 mass%の範囲である。
Si:1.1mass%以下
Siは、脱酸剤として作用するだけでなく、強度の向上にも有効に寄与するが、含有量が1.1mass%を超えると、被削性および鍛造性の低下を招くため、Si量は1.1mass%以下が好ましい。
なお、強度向上のためには0.05mass%以上とすることが好ましい。
Mn:2.0mass%以下
Mnは、焼入れ性を向上させ、焼入れ時の硬化深さを確保する上で有用な成分であるため、添加できる。含有量が 0.2mass%未満ではその添加効果に乏しいので、0.2mass%以上が好ましい。好ましくは 0.3mass%以上である。一方、Mn量が 2.0mass%を超えると焼入れ後の残留オーステナイトが増加し、かえって表面硬度が低下し、ひいては疲労強度の低下を招くので、Mnは 2.0mass%以下が好ましい。なお、Mnは含有量が多いと、母材の硬質化を招き、被削性に不利となるきらいがあるので、1.2 mass%以下とするのが好適である。さらに好ましくは 1.0mass%以下である。
Al:0.005〜0.25mass%
Alは、脱酸に有効な元素である。また、焼入れ加熱時におけるオーステナイト粒成長を抑制することによって焼入れ硬化層の粒径を微細化する上でも有用な元素である。しかしながら、含有量が 0.005mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方0.25mass%を超えて含有させてもその効果は飽和し、むしろ成分コストの上昇を招く不利が生じるので、Alは 0.005〜0.25mass%の範囲で含有させることが好ましい。好ましくは0.05〜0.10mass%の範囲である。
本発明では、以上の4成分を基本成分とし、これら基本成分において、次式(1)を満足することが肝要である。
1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)>2.0----(1)
これは、(1)式を満たすようにC、Si、Mnの含有量を調整することにより、高周波焼入前組織として、ベイナイトとマルテンサイトの合計の組織分率を10vol%以上とすることが可能となり、高周波焼入れ後の硬化層を本発明の組織とすることが可能となる。また、(1)式の値が2.0以下では高周波焼入後の硬化層の硬さも小さくなり、さらに、硬化層深さを十分に確保することも困難となる。
以上、基本成分について説明したが、本発明ではその他にも、以下に述べる6成分のうちの1種または2種以上を適宜含有させることができる。
Cr:2.5 mass%以下
Crは、焼入れ性の向上に有効であり、硬化深さを確保する上で有用な元素である。しかし、過度に含有されると炭化物を安定化させて残留炭化物の生成を助長し、粒界強度を低下させて疲労強度を劣化させる。従って、Crの含有は極力低減することが望ましいが、2.5 mass%までは許容できる。好ましくは1.5mass%以下である。
Mo:1.0mass%以下
Moは、フェライト粒の成長を抑制する上で有用な元素であり、そのためには0.05mass%以上で含有することが好ましいが、1.0mass%を超えて添加すると、被削性の劣化を招くため、Moは1.0mass%以下とすることが好ましい。
Cu:1.0 mass%以下
Cuは、焼入れ性の向上に有効であり、またフェライト中に固溶し、この固溶強化によって、疲労強度を向上させる。さらに、炭化物の生成を抑制することにより、炭化物による粒界強度の低下を抑制し、疲労強度を向上させる。しかしながら、含有量が1.0 mass%を超えると熱間加工時に割れが発生するため、1.0 mass%以下の添加とすることが好ましい。なお、より好ましくは0.5 mass%以下である。
Ni:2.5 mass%以下
Niは、焼入れ性を向上させる元素であるので、焼入れ性を調整する場合に用いる。また、炭化物の生成を抑制し、炭化物による粒界強度の低下を抑制して、疲労強度を向上させる元素でもある。しかしながら、Niは極めて高価な元素であり、2.5 mass%を超えて添加すると鋼材のコストが上昇するので、2.5 mass%以下の添加とすることが好ましい。なお、0.05mass%未満の添加では焼入れ性の向上効果および粒界強度の低下抑制効果が小さいので、0.05mass%以上含有させることが望ましい。さらに、好ましくは 0.1〜1.0 mass%である。
V:0.5 mass%以下
Vは、鋼中でC, Nと結合し析出強化元素として作用する。また、焼もどし軟化抵抗性を向上させる元素でもあり、これらの効果により疲労強度を向上させる。しかしながら、0.5 mass%を超えて含有させてもその効果は飽和するので、0.5 mass%以下とすることが好ましい。なお、0.01mass%未満の添加では、疲労強度の向上効果が小さいので、0.01mass%以上添加することが望ましい。さらに好ましくは0.03〜0.3 mass%である。
W:1.0 mass%以下
Wは、脆化作用により被削性を向上させる元素である。しかしながら、1.0mass%を超えて添加しても、効果が飽和する上、コストが上昇し、経済的に不利となるため、1.0 mass%以下で含有させることが好ましい。なお、被削性の改善のためには、Wは 0.005mass%以上含有させることが好ましい。
上記の6成分のうちの1種または2種以上を、基本成分に添加する場合は、上記した式(1)と同様の理由から、次式(2)を満足する必要がある。
1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)(1+2.1Cr)(1+3.0Mo)(1+0.4Cu)(1+0.3Ni)(1+5.0V)(1+0.5W)>2.0----(2)
さらに、本発明では、Ti:0.1mass%以下、Nb:0.1mass%以下、Zr:0.1mass%以下およびB:0.01mass%以下のうちから選んだ1種または2種以上を含有させることができる。
Ti:0.1mass%以下
Tiは、不可避的不純物として混入するNと結合することで、BがBNとなってBの焼入れ性向上効果が消失するのを防止し、Bの焼入れ性向上効果を十分に発揮させる作用を有する。この効果を得るためには、0.005mass%以上で含有することが好ましいが、0.1 mass%を超えて含有されるとTiNが多量に形成される結果、これが疲労破壊の起点となって疲労強度の著しい低下を招くため、Tiは0.1 mass%以下とすることが好ましい。好ましくは0.01〜0.07mass%の範囲である。
Nb:0.1mass%以下
Nbは、焼入れ性の向上効果があるだけでなく、鋼中でC, Nと結合し析出強化元素として作用する。また、焼もどし軟化抵抗性を向上させる元素でもあり、これらの効果によって疲労強度を向上させる。しかしながら、0.1 mass%を超えて含有させてもその効果は飽和するので、0.1 mass%以下とすることが好ましい。なお、0.005 %未満の添加では、析出強化作用および焼もどし軟化抵抗性の向上効果が小さいため、0.005 mass%以上添加することが望ましい。さらに好ましくは0.01〜0.05mass%である。
Zr:0.1mass%以下
Zrは、焼入れ性の向上効果があるだけでなく、鋼中でC, Nと結合し析出強化元素として作用する。また、焼もどし軟化抵抗性を向上させる元素であり、これらの効果によって疲労強度を向上させる。しかしながら、0.1mass%を超えて含有させてもその効果は飽和するため、0.1mass%以下とすることが好ましい。なお、0.005%未満の添加では、析出強化作用および焼もどし軟化抵抗性の向上効果が小さいため、0.005mass%以上添加することが望ましい。さらに、好ましくは0.01〜0.05mass%である。
B:0.01mass%以下
Bは、粒界強化により疲労特性を改善するだけでなく、強度を向上させる有用な元素であり、好ましくは0.0003mass%以上で添加するが、0.01mass%を超えて添加しても、その効果は飽和するため、0.01mass%以下に限定した。
上記の4成分のうちの1種または2種以上を、基本成分に添加する場合は、上記した式(1)と同様の理由から、次式(3)を満足する必要がある。
1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)(1+2.1Cr)(1+3.0Mo)(1+0.4Cu)(1+0.3Ni)(1+5.0V)(1+0.5W)(1+1000B)>2.0----(3)
さらにまた、本発明では、S:0.1mass%以下、Pb:0.1mass%以下、Bi:0.1mass%以下、Se:0.1mass%以下、Te:0.1mass%以下、Ca:0.01mass%以下、Mg:0.01mass%以下およびREM:0.1mass%以下を含有させることができる。
S:0.1mass%以下
Sは、鋼中でMnSを形成し、切削性を向上させる有用元素であるが、0.1mass%を超えて含有させると粒界に偏析して粒界強度を低下させるため、Sは0.1mass%以下が好ましい。さらに好ましくは0.04mass%以下である。
Pb:0.1mass%以下
Bi:0.1mass%以下
PbおよびBiはいずれも、切削時の溶融、潤滑および脆化作用により、被削性を向上させるので、この目的で添加することができる。しかしながら、Pb:0.1 mass%、Bi:0.1 mass%を超えて添加しても効果が飽和するばかりか、成分コストが上昇するため、それぞれ上記の範囲で含有させることが好ましい。なお、被削性の改善のためには、Pbは0.01mass%以上、Biは0.01mass%以上含有させることが好ましい。
Se:0.1mass%以下
Te:0.1mass%以下
SeおよびTeはそれぞれ、Mnと結合してMnSeおよびMnTeを形成し、これがチップブレーカーとして作用することにより被削性を改善する。しかしながら、含有量が0.1 mass%を超えると、効果が飽和する上、成分コストの上昇を招くので、いずれも0.1 mass%以下とすることが好ましい。また、被削性の改善のためには、Seの場合は 0.003mass%以上およびTeの場合は 0.003mass%以上で含有させることが好ましい。
Ca:0.01mass%以下
REM:0.1mass%以下
CaおよびREMはそれぞれ、MnSと共に硫化物を形成し、これがチップブレーカーとして作用することにより被削性を改善する。しかしながら、CaおよびREMをそれぞれ、0.01mass%および0.1mass%を超えて含有させても、効果が飽和する上、成分コストの上昇を招くので、それぞれ上記の範囲で含有させることが好ましい。なお、被削性の改善のためには、Caは0.0001mass%以上およびREM は0.0001mass%以上含有させることが好ましい。
Mg:0.01mass%以下
Mgは、脱酸元素であるだけでなく、応力集中源となって被削性を改善する効果があるので、必要に応じて添加することができる。しかしながら、過剰に添加すると効果が飽和する上、成分コストが上昇するため、0.01mass%以下とすることが好ましい。なお、被削性の改善のためには、Mgは0.0001mass%以上で含有させることが好ましい。
以上説明した元素以外の残部はFeおよび不可避的不純物であることが好ましく、不可避的不純物としてはP,O,Nが挙げられ、それぞれ、P:0.02mass%、N:0.01mass%、O:0.008mass%までをそれぞれ許容できる。
次に、本発明の製造方法について説明する。
上記した所定の成分組成に調整した鋼材を、棒鋼圧延後に熱間鍛造などの熱間加工を施して部品形状とし、部品の少なくとも一部に加熱温度:800〜1000℃の条件下で高周波焼入れを施す。この少なくとも一部を疲労強度が要求される部位とする。
この一連の工程において、まず、熱間加工を800〜900℃の温度域の総加工率を10%以上として熱間加工後、700〜500℃の温度域を0.2 ℃/s以上の速度で冷却すること、さらに、以下に詳述する高周波焼入れ条件を採用することにより、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有する、焼入れ組織とすることが可能となる。
以下、各規制について詳しく説明する。
[熱間加工条件]
熱間加工の際の800〜900℃での総加工率を10%以上とし、その後700〜500℃の温度域を0.2℃/s以上の速度で冷却する。この条件により、焼入れ前の組織を微細なベイナイトおよび/またはマルテンサイト組織とすることができ、その後の高周波焼入の加熱時にオーステナイト粒が微細化し、さらに、残留炭化物も減少し、結果として得られる硬化層は、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒が面積率で30%以上となる。より好ましくは、800〜900℃での総加工率を20%以上かつ冷却速度を0.5℃/s以上とする。
[高周波焼入条件]
加熱温度を800〜1000℃とし、600〜800℃を400℃/s以上の昇温速度で昇温する。加熱温度が800℃未満の場合、オーステナイト組織の生成が不充分となり、硬化層を得ることができない。一方、加熱温度が1000℃を超える場合と600〜800℃の昇温速度が400℃/s未満の場合にはオーステナイト粒の成長が促進されると同時に粒の大きさのばらつきが大きくなり、パケット数が4以上の旧オーステナイト粒が多くなるため、疲労強度の低下を招く。
なお、加熱温度は800〜950℃とすることが好ましく、600〜800℃の昇温速度は700℃/s以上であることが好ましい。より好ましくは1000℃/s以上である。
また、高周波加熱時において800℃以上の滞留時間が長くなると、オーステナイト粒が成長して、結果として旧オーステナイト1個あたりのパケット数が増加する傾向にあるので、800℃以上の滞留時間は5秒以下とすることが好ましい。
さらに、高周波焼入れ前に、800℃以下の温度域で10%以上の加工を施すことが好ましい。800℃以下の温度域での加工は、熱間加工工程で、前記冷却速度の冷却の前(700〜800℃の温度域)で行ってもよいし、冷却後に別途冷間加工を施すか、あるいは、A1変態点以下の温度で再加熱して温間加工を施しても良い。800℃以下での加工は、好ましくは20%以上とする事が好ましい。なお、加工法としては、例えば、冷間鍛造、冷間しごき、転造加工、ショット等が挙げられる。800℃以下で加工を施すことにより、高周波焼入れ前のベイナイトあるいはマルテンサイト組織が微細化し、結果として高周波焼入れ後に得られる硬化層における旧オーステナイト粒中のパケット数が小さいものとなる。これにより、疲労強度がより向上する。
本発明の機械構造用部品として、自動車のドライブシャフト、アウトプットシャフト、インプットシャフトを模擬したシャフトを製造した。すなわち、表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは 300×400mm であった。この鋳片を、ブレークダウン工程を経て150 mm角ビレットに圧延した後、表2に示す熱間加工条件に従って棒鋼に圧延した。圧延後の冷却は表2に示す条件とした。
ついで、この棒鋼を所定の長さに切断後、表面切削加工と一部冷間での引き抜き加工を加え径を調整すると同時に、スプライン部の転造加工を施して、図2に示す寸法・形状になるスプライン部2を有するシャフト1を作製した。このシャフトに、周波数:15 kHzの高周波焼入れ装置を用いて、表2に示す条件下で焼入れを行った後、加熱炉を用いて 170℃×30分の条件で焼もどしを行い、その後ねじり疲労強度について調査した。
なお、ねじり疲労強度は、シャフトのねじり疲労試験において破断繰り返し数が1×105 回の時のトルク値(N・m)で評価した。ねじり疲労試験は、油圧式疲労試験機を用い、図3に示すように、スプライン部2a,2bをそれぞれ円盤状のつかみ具3a,3bに組み込み、つかみ具3a,3bとの間に周波数:1〜2Hzで繰り返しねじりトルクを負荷することにより行った。
また、同じシャフトについて、その硬化層の組織をSEMを用いて観察し、旧オーステナイト粒におけるパケット数を測定し、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒の面積比率および、パケット数が2以下の旧オーステナイト粒の面積率を、上述したところに従って求めた。
さらに、同じシャフトについて、耐焼割れ性についても調査した。
この耐焼割れ性は、高周波焼入れ後のスプライン部のC断面5ヶ所を切断・研磨し、光学顕微鏡(倍率:100 〜200 倍)で観察した時の焼割れ発生個数で評価した。
得られた結果を表2に併記する。

表2から明らかなように、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有する、焼入れ組織を有するシャフトはいずれも高いねじり疲労強度および焼割れ個数:0という優れた耐焼割れ性を得ることができた。
これに対し、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒が面積率で30%に満たない焼入れ組織を有するシャフトはいずれも疲労強度が低い。
本発明の機械構造用部品として、図4に示すクランクシャフトを製造した。すなわち、このクランクシャフト4は、シリンダーへのジャーナル部5、ピストン用コネクティングロッドの軸受け部であるクランクピン部6、クランクウェブ部7およびカウンタウェイト部8をそなえていて、特にジャーナル部5およびクランクピン部6には高周波焼入れを施して、その疲労強度の向上を図っている。
表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは 300×400mm であった。この鋳片を、熱間圧延により90mmφの棒鋼に圧延した。ついで、この棒鋼を所定の長さに切断後、700〜1100℃の温度範囲で曲げから仕上げまでの各熱間鍛造を行い、さらにバリ取りを行ってクランクシャフト形状に成形後、表3に示す速度で冷却した。
ついで、図5に示すクランクシャフトの断面図のように、クランクシャフトのクランクピン部およびジャーナル部の表面に、それぞれ表3に示す条件で高周波焼入れを行って焼入れ組織層9を形成させたのち、加熱炉を用いて 170℃、30分の焼戻しを行い、さらに仕上げ加工を施して、製品とした。
かくして得られたクランクシャフトの曲げ疲労寿命について調べた結果を、表3に示す。
ここに、クランクシャフトの曲げ疲労寿命は、次のようにして評価した。
図6に示すように、クランクシャフトのクランクピン部にコネクティングロッドを取り付け、クランクシャフトの端部は固定した状態で、各コネクティングロッドに一定の繰り返し荷重(5000N)を負荷する耐久試験を行い、その時のピン部またはジャーナル部が破損するまでの繰り返し数によって、曲げ疲労寿命を評価した。
また、同じクランクシャフトについて、その焼入れ組織をSEMを用いて観察し、旧オーステナイト粒におけるパケット数を測定し、パケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率を、および、パケット数2以下の旧オーステナイト粒の面積率を、上述したところに従って求めた。
これらの結果も表3に併記する。

表3から明らかなように、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を30%以上で含有する、焼入れ組織を有するクランクシャフトはいずれも、破損までの繰り返し数が5×106 回以上という優れた曲げ疲労寿命を得ることができた。
これに対し、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒の面積率が30%未満である比較例では、曲げ疲労強度が劣っている。
本発明の機械構造用部品として、図7に示す、ドライブシャフト10からの動力を車輪のハブ11に伝えるために介在させる、等速ジョイント12を製造した。
この等速ジョイント12は、外輪13および内輪14の組み合わせになる。すなわち、外輪13のマウス部13aの内面に形成したボール軌道溝に嵌めるボール15を介して、マウス部13aの内側に内輪14を揺動可能に固定してなり、この内輪14にドライブシャフト10を連結する一方、外輪13のステム部13bをハブ11に例えばスプライン結合させることによって、ドライブシャフト10からの動力を車輪のハブ11に伝えるものである。
表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは 300×400mm であった。この鋳片を、ブレークダウン工程を経て150 mm角ビレットに圧延したのち、50mmφの棒鋼に圧延した。
ついで、この棒鋼を所定長さに切断後、700℃以上の温度で表4または表5に示す条件にて熱間鍛造を行い、等速ジョイント外輪のマウス部(外径:60mm)およびステム部(直径:20mm)を一体に成形し、次いで切削または冷間鍛造によって等速ジョイント外輪のマウス部内面のボールの軌条溝などの成形を行うとともに、切削加工または転造加工によって等速ジョイント外輪のステム部にスプライン軸とする成形を行った。熱間鍛造後の冷却は表4または表5に示す条件とした。
そして、図8または図9に示すように、この等速ジョイント外輪13のマウス部13aの内周面またはステム部13bの外周面に、周波数:15kHzの高周波焼入れ装置を用いて、焼入れを行い焼入れ組織層16を形成した後、加熱炉を用いて 180℃×2hの条件で焼もどしを行って製品とした。ここで、焼き入れ条件は表4または表5に示す条件とした。かくして得られた等速ジョイント外輪は、そのマウス部にボール(鋼球)を介して、ドライブシャフトを連結した内輪を装着するとともに、ステム部をハブに嵌合させることによって、等速ジョイントユニットとした (図7参照)。なお、ボール、内輪およびハブの仕様は下記の通りである。

ボール:高炭素クロム軸受鋼SUJ 2 の焼入れ焼戻し鋼
内輪:クロムSCr の浸炭焼入れ焼もどし鋼
ハブ:機械構造用炭素鋼
次に、この等速ジョイントユニットを用いて、ドライブシャフトの回転運動を等速ジョイントの内輪そして外輪を経てハブに伝える動力伝達系において、マウス部の内周面に高周波焼入れを施したものについては転動疲労強度に関する耐久試験を、ステム部の外周面に高周波焼入れを施したものについては、ねじり疲労強度に関する耐久試験を行った。
転動疲労試験は、トルク:900 N ・m 、作動角(外輪の軸線とドライブシャフト軸線とがなす角度):20°および回転数:300rpmの条件下で動力伝達を行い、マウス部の内周部分が転動疲労破壊するまでの時間を転動疲労強度として評価した。
さらに、この動力伝達系において、ねじり疲労強度に関する耐久試験を実施した。ここでのねじり疲労試験は、等速ジョイントユニットの作動角(外輪の軸線とドライブシャフト軸線とのなす角度):0°とし、最大トルク:4900N・mのねじり疲労試験横を用いて、ハブとドライブシャフトとの間にねじり力を負荷するようにし、ステム部の最大トルクを変化させることで両振りで応力条件を変えて行い、1×105回の寿命となる応力をねじり疲労強度として評価した。
なお、ねじり疲労試験にあたっては、等速ジョイント外輪のねじり疲労を評価するため、ハブ、ドライブシャフトの強度が十分大きくなるように、ハブ、ドライブシャフト形状、寸法を調整した。
同様に、転動疲労試験に当たっても、等速ジョイト内輪および鋼球等の寸法、形状を、耐久試験時に等速ジョント外輪内周面が最弱部になるように設定した。
また、同じ条件で作製した等速ジョイント外輪について、その焼入れ組織をSEMを用いて観察し、旧オーステナイト粒におけるパケット数を測定し、パケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率および、パケット数2以下の旧オーステナイト粒の面積率を、上述したところに従って求めた。
表4および表5には、これらの結果も併記する。


表4および表5から明らかなように、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を30%以上の面積率で含有する、焼入れ組織を有する等速ジョイント外輪はいずれも、優れた転動疲労特性およびねじり疲労強度を得ることができた。
これに対し、焼入れ組織がパケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率が30%未満である場合、転動疲労特性、ねじり疲労特性ともに悪い。
本発明の機械構造用部品として、図10に示す、ドライブシャフト10からの動力を車輪のハブ11に伝えるために介在させる、等速ジョイント12を製造した。
この等速ジョイント12は、外輪13および内輪14の組み合わせになる。すなわち、外輪13のマウス部13aの内面に形成したボール軌道溝に嵌めるボール15を介して、マウス部13aの内側に内輪14を揺動可能に固定してなり、この内輪14にドライブシャフト10を連結する一方、外輪13のステム部13bをハブ11に例えばスプライン結合させることによって、ドライブシャフト10からの動力を車輪のハブ11に伝えるものである。
表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは 300×400mm であった。この鋳片を、ブレークダウン工程を経て150 mm角ビレットに圧延したのち、40mmφの棒鋼に圧延した。
ついで、この棒鋼を所定長さに切断後、熱間鍛造によって等速ジョイント内輪(外径:45mmおよび内径:20mm)を成形し、次いで切削加工または転造加工によって嵌合面にスプライン結合のための条溝を形成した。また、切削加工または冷間鍛造によって、ホールの転動面を形成した。熱間鍛造後の冷却は表6または表7に示す条件とした。
図11または図12に示すように、この等速ジョイント内輪のドライブシャフトとの嵌合面14bまたは等速ジョイント外輪との間に介在するボールの転動面14aに、周波数:15Hzの高周波焼入れ装置を用いて、表6または表7に示す条件下で焼入れを行って焼入れ組織層16とした後、加熱炉を用いて 180℃×2hの条件で焼もどしを行って製品とした。かくして得られた等速ジョイント内輪は、その嵌合面にドライブシャフトを嵌合するとともに、等速ジョイント外輪のマウス部にボール(鋼球)を介して装着し、一方等速ジョイント外輪のステム部にハブを嵌合することによって、等速ジョイントユニットとした(図10参照)。なお、ボール、外輪、ドライブシャフトおよびハブの仕様は下記の通りである。

ボール:高炭素クロム軸受鋼SUJ2の焼入れ焼戻し鋼
外輪:機械構造用炭素鋼の高周波焼入れ焼戻し鋼
ハブ:機械構造用炭素鋼の高周波焼入れ焼戻し鋼
ドライブシャフト:機械構造用炭素鋼の高周波焼入れ焼戻し鋼
次に、この等速ジョイントユニットを用いて、ドライブシャフトの回転運動を等速ジョイントの内輪そして内輪を経てハブに伝える動力伝達系において、ドライブシャフトとの嵌合面に高周波焼入れを施したものについては、ドライブシャフトの嵌合部のすべり転動疲労強度に関する耐久試験を、ボールの転動面に高周波焼入れを施したものについては、ボールの転動面の転動疲労強度に関する耐久試験を行った。
ここで、すべり転動疲労試験は、最大トルク:4900 N・m のねじり疲労試験機を用いて、等速ジョイントユニットのハブとドライブシャフトとの間に、最大トルク700N・m の条件下で周波数2Hz の両振りで繰り返しねじり力を負荷し、等速ジョイント内輪のスプライン部(ドライブシャフトとの嵌合面)にすべり転動による破損が起こるまでの時間を、すべり転動疲労強度として評価した。
転動疲労試験は、トルク:900 N ・m 、作動角(内輪の軸線とドライブシャフト軸線とがなす角度):20°および回転数:300rpmの条件下で動力伝達を行い、等速ジョイント内輪の転動面にはく離が生じるまでの時間を転動疲労強度として評価した。なお、ここでドライブシャフト、等速ジョイント外輪等の寸法、形状は、耐久試験時に等速ジョイント内輪が最弱部となるように設定した。
また、同じ条件で作製した等速ジョイント内輪について、その焼入れ組織をSEMを用いて観察し、旧オーステナイト粒におけるパケット数を測定し、パケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率および、パケット数2以下の旧オーステナイト粒の面積率を、上述したところに従って求めた。
表6および表7には、これらの結果も併記する。


表6および表7から明らかなように、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を30%以上で含有する、焼入れ組織を有する等速ジョイント内輪はいずれも、優れた疲労特性を得ることができた。
これに対し、焼入れ組織が、パケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率が30%未満である場合、疲労特性は悪い。
本発明の機械構造用部品として、図13に示す、自動車の車輪のハブを製造した。
この自動車の車輪のハブ17は、軸受けの内輪を兼ねる軸部18を有し、その外周面において外輪20との間に挿入したボール21を介して軸受けを構成している。なお、図13中の符号19はハブの軸部18と外輪20との間にボール21を保持するためのスペーサである。この図13に示したところにおいて、ハブの軸受けをなすボールが転動する外周面(転動面)22では転動疲労寿命の向上が要求される。
表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは 300×400mm であった。この鋳片を、ブレークダウン工程を経て150 mm角ビレットに圧延したのち、24mmφの棒鋼に圧延した。ついで、この棒鋼を所定の長さに切断後、熱間鍛造によってハブ形状に成形後、表8に示す速度で冷却した。ついで、切削あるいは冷間鋳造によりハブ軸部の軸受けボールが転動する外周面を仕上げ加工した。
ついで、ハブ軸部の軸受けボールが転動する外周面について、表8に示す条件で高周波焼入れを行って焼入れ組織層を形成したのち、加熱炉を用いて 170℃、30分の焼戻しを行い、さらに仕上げ加工を施して、製品とした。
かくして得られたハブの転動疲労寿命について調べた結果を表8に示す。
ハブの転動疲労寿命は、次のようにして評価した。
ハブの軸部の外周面に軸受けボールを配置すると共に、外輪を装着し、ハブを固定した状態で、図13に示すように、ハブ外輪20に一定の荷重(900 N)を付加した状態でハブ外輪20を一定の回転速度(300 rpm)で回転させる耐久試験を行って、高周波焼入れ組織層22が転動疲労破壊するまでの時間を転動疲労寿命として評価した。
そして、この転動疲労寿命は、表8中No.24 の従来例(本発明外の熱間加工、高周波焼入れ条件を適用したもの)の転動疲労寿命を1とした時の相対比で表わした。
なお、ここで、他の外輪、鋼球等の寸法・形状は、耐久試験時にハブの軸部転動面が最弱部になるように設定した。
また、同じハブについて、その焼入れ組織をSEMを用いて観察し、旧オーステナイト粒におけるパケット数を測定し、パケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率、および、パケット数2以下の旧オーステナイト粒の面積率を、上述したところに従って求めた。
これらの結果も表8に併記する。

表8から明らかなように、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有する、焼入れ組織を有するハブはいずれも、従来例に比べて8倍以上の優れた転動疲労寿命を得ることができた。
これに対し、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒の面積率が30%に満たない比較例は転動疲労寿命が短い。
本発明の機械構造用部品として、実施例5と同様に、図14に示すハブを製造した。すなわち、表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは 300×400mm であった。この鋳片を、ブレークダウン工程を経て150 mm角ビレットに圧延したのち、24mmφの棒鋼に圧延した。ついで、この棒鋼を所定の長さに切断後、熱間鍛造によってハブ形状に成形後、表9に示す速度で冷却した。ついで、ハブ軸部に、等速ジョイントの軸部と嵌合するためのスプライン加工を、切削加工あるいは転造加工により設けた。
ついで、ハブ軸部の、等速ジョイントの軸部と嵌合する周面(図14中の嵌合部23)について、表9に示す条件で高周波焼入れを行って焼入れ組織層を形成したのち、加熱炉を用いて 170℃、30分の焼戻しを行い、さらに仕上げ加工を施して、製品とした。
かくして得られたハブの等速ジョイントの軸部と嵌合する周面のすべり転動疲労寿命について調べた結果を、表9に示す。
ハブのすべり転動疲労寿命は、次のようにして評価した。
すべり転動疲労寿命
図15に示すように、ハブの軸部の内周面に等速ジョイントの軸部24を嵌合し、ハブを固定した状態で等速ジョイントの軸部を両振りで繰り返しねじり力を負荷した(最大トルク:700 N、2サイクル/秒)時のハブスプライン部ですべり転動疲労による破損が起こるまでの繰り返し数で疲労寿命を評価した。
そして、このすべり転動疲労寿命は、表9中No.24 の従来例(本発明外の熱間加工、高周波焼入れ条件を適用したもの)のすべり転動疲労寿命を1とした時の相対比で表わした。
また、同じハブについて、その焼入れ組織をSEMを用いて観察し、旧オーステナイト粒におけるパケット数並びにパケット数を測定し、パケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率、および、パケット数2以下の旧オーステナイト粒の面積率を、上述したところに従って求めた。
これらの結果も表9に併記する。

表9から明らかなように、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有する、焼入れ組織を有するハブはいずれも、従来例に比べて5〜13倍という優れたすべり転動疲労寿命を得ることができた。
これに対し、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒の面積率が30%に満たない比較例はすべり転動疲労寿命が短い。
本発明の機械構造用部品として、図16に示す、ギア1を製造した。
すなわち、図15に示す代表的なギア25は、その周面に多数の歯26を刻んで成る。そして、本発明に従うギアでは、図17に示すように、多数の歯26とこれら歯26相互間の歯底27との表層部分に、高周波焼入れによる焼入れ組織層28を有するものである。なお、図示例では、歯26および歯底27の表層部分に焼入れ組織層28を形成したが、その他の部分、例えば各種駆動軸が差し込まれる軸穴29の内周面に焼入れ組織層を設けることも可能である。
表1に示す成分組成になる鋼素材を、転炉により溶製し、連続鋳造により鋳片とした。鋳片サイズは 300×400mm であった。この鋳片を、ブレークダウン工程を経て150 mm角ビレットに圧延したのち、表10に示す条件の熱間加工条件として90mmφの棒鋼に圧延した。圧延後の冷却は表10に示す条件とした。
ついで、この棒鋼から、下記のギアを切削加工により作製した。

小径ギア:外径75mm、モジュール2.5 、歯数28、基準ピッチ円直径70mm
大径ギア:外径85mm、モジュール2.5 、歯数32、基準ピッチ円直径80mm
このギアに、周波数:200kHzの高周波焼入れ装置を用いて、表10に示す条件下で焼入れを行った後、加熱炉を用いて 180℃×2hの条件で焼もどしを行い、その後ギア実体疲労試験を行った。
ギア実体疲労試験は、小径および大径のギアを噛み合わせて、回転速度3000rpm および負荷トルク245 N・m の条件で回転させ、いずれかのギアが破損するまでのトルク負荷回数で評価した。
得られた結果を表10に併記する。
また、同じ条件で作製したギアについて、その焼入れ組織をSEMを用いて観察し、旧オーステナイト粒におけるパケット数並びにパケットを測定し、パケット数3以下の旧オーステナイト粒の面積率および、パケット数2以下の旧オーステナイト粒の面積率を、上述したところに従って求めた。
表10には、これらの結果も併記する。

表10から明らかなように、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有する、焼入れ組織を有するギアはいずれも、トルク負荷回数100 ×104 回以上の優れた疲労特性を得ることができた。
これに対し、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒が面積率で30%に満たない焼入れ組織を有するギアは疲労特性が悪い。
焼入れ組織のSEM観察像を示す写真であり、(a)は旧オーステナイト粒界を現出させたもの、(b)はマルテンサイトのラス組織を現出させたもの、(c)は(b)においてパケットの境界を破線で、旧オーステナイト粒界を実線で示した図である。 代表的なシャフトの正面図である。 シャフトのねじり疲労試験における試験要領を示す図である。 クランクシャフトの模式図である。 クランクシャフトの高周波焼入れ位置を示した図である。 耐久試験の概要を示した図である。 等速ジョイントの部分断面図である。 等速ジョイント外輪における焼入れ組織層を示す断面図である。 等速ジョイント外輪における焼入れ組織層を示す断面図である。 等速ジョイントの部分断面図である。 等速ジョイント内輪における焼入れ組織層を示す断面図である。 等速ジョイント内輪における焼入れ組織層を示す断面図である。 ハブおよびハブ軸受けユニットを示した図である。 ハブおよびハブ軸受けユニットを示した図である。 すべり転動疲労試験の概略を示した図である。 ギアの斜視図である。 ギアの歯および歯底における表面硬化層を示す断面図である。
符号の説明
1 シャフト
2 スプライン部
3 つかみ具
4 クランクシャフト
5 ジャーナル部
6 クランクピン
7 クランクウェブ部
8 カウンタウェイト部
9 焼入れ組織層
10 ドライブシャフト
11 ハブ
12 等速ジョイント
13 外輪
13a マウス部
13b ステム部
14 内輪
15 ボール
16 焼入れ組織層
17 ハブ
18 ハブの軸部
19 スペーサ
20 ハブの外輪
21 ボール
22 転動面
23 嵌合部
24 等速ジョイントの軸部
25 ギア
26 歯
27 歯底
28 表面硬化層
29 軸穴


Claims (5)

  1. 少なくとも一部分に焼入れを施した鋼材を用いた機械構造用部品であって、該焼入れ組織は、パケット数が3以下の旧オーステナイト粒を面積率で30%以上で含有することを特徴とする機械構造用部品。
  2. C:0.3〜1.2mass%、
    Si:1.1mass%以下、
    Mn:2.0mass%以下および
    Al:0.005〜0.25mass%
    を含有し、かつ下記式(1)を満足し、残部はFeおよび不可避不純物の成分組成を有することを特徴とする請求項1に記載の機械構造用部品。

    1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)>2.0----(1)
  3. 前記成分組成として、さらに
    Cr:2.5 mass%以下
    Mo:1.0mass%以下、
    Cu:1.0 mass%以下、
    Ni:2.5 mass%以下、
    V:0.5 mass%以下および
    W:1.0 mass%以下
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、かつ前記式(1)に替えて下記式(2)を満足することを特徴とする請求項2に記載の機械構造用部品。

    1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)(1+2.1Cr)(1+3.0Mo)(1+0.4Cu)(1+0.3Ni)(1+5.0V)(1+0.5W)>2.0----(2)
  4. 前記成分組成として、
    Ti:0.1mass%以下、
    Nb:0.1mass%以下、
    Zr:0.1mass%以下および
    B:0.01mass%以下
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、かつ前記式(1)又は(2)に替えて下記式(3)を満足することを特徴とする請求項2または3に記載の機械構造用部品。

    1/2(1+0.7Si)(1+3Mn)(1+2.1Cr)(1+3.0Mo)(1+0.4Cu)(1+0.3Ni)(1+5.0V)(1+1000B)(1+0.5W)>2.0----(3)
  5. 前記成分組成として、さらに
    S:0.1mass%以下、
    Pb:0.1mass%以下、
    Bi:0.1mass%以下、
    Se:0.1mass%以下、
    Te:0.1mass%以下、
    Ca:0.01mass%以下、
    Mg:0.01mass%以下および
    REM:0.1mass%以下
    のうちから選んだ1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2、3または4に記載の機械構造用部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020012173A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 日本製鉄株式会社 鋼材

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JP2020012173A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 日本製鉄株式会社 鋼材

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