JP2005313758A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤ空気圧の変化に伴う旋回応答性の変動を抑制できるステアリング装置を提供する。
【解決手段】車両の操向輪転舵角に対するステアリングホイール1の操舵角の比であるステアリングギヤ比を可変する可変ギヤ比アクチュエータ6と、前輪4,4と後輪5,5のタイヤ空気圧を検出する10a〜10dと、可変ギヤ比アクチュエータ6に対し、操舵角に応じた転舵角制御量に基づいて制御指令を出力するとともに、操舵角速度に応じた微分ステア制御量に基づいて制御指令を出力する可変ギヤ比コントローラ7と、を備え、可変ギヤ比コントローラ7は、タイヤ空気圧の変化に応じて微分ステア制御量を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車速に応じてステアリングギヤ比を可変させるステアリング装置の技術分野に属する。
従来のステアリング装置では、タイヤ空気圧の変化に応じてステアリングギヤ比を変化させることにより、ステア特性がアンダーステア傾向またはオーバーステア傾向となるのを抑制している(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−52622号公報
しかしながら、タイヤ空気圧の変化は「定常ステアリング特性」と「旋回応答性」の2つのパラメータに影響を与えるため、従来のステアリングギヤ比のみを変更する技術では、タイヤ空気圧の変化に伴う定常ステアリング特性の変動は抑制できるものの、旋回応答性の変動に対応できないという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、タイヤ空気圧の変化に伴う旋回応答性の変動を抑制できるステアリング装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
車両の操向輪転舵角に対するステアリング操作手段の操舵角の比であるステアリングギヤ比を可変する可変ギヤ比アクチュエータと、
各車輪のタイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧検出手段と、
前記可変ギヤ比アクチュエータに対し、操舵角に応じた転舵角制御量に基づいて制御指令を出力する可変ギヤ比制御手段と、
前記可変ギヤ比アクチュエータに対し、操舵角速度に応じた微分ステア制御量に基づいて制御指令を出力する微分ステア制御手段と、
を備え、
前記微分ステア制御手段は、タイヤ空気圧の変化に応じて微分ステア制御量を変化させることを特徴とする。
本発明のステアリング装置にあっては、タイヤ空気圧によって車両の応答性が変化したとき、それを補正して車両の運動特性を一定に保つことができ、タイヤ空気圧の変化に伴う旋回応答性の変動を抑制できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1,2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のステアリング装置を適用した車両のシステムブロック図であり、この車両は、前輪荷重および後輪荷重が所定値以上あるもので、例えば、フロントエンジン・リアドライブの駆動方式を採用したFR車両である。また、実施例1のステアリング装置は、エンジンとモータを組み合わせたハイブリッド方式や電動モータ方式等の車両にも適用できる。
図1に示すように、実施例1のステアリング装置は、コラムシャフト2と、前輪転舵機構3と、前輪(操向輪)4,4と、後輪5,5と、可変ギヤ比アクチュエータ6と、可変ギヤ比コントローラ7と、操舵角センサ8と、車速センサ9と、タイヤ空気圧センサ(タイヤ空気圧検出手段)10a〜10dを備えている。
前輪転舵機構3は、ステアリングホイール(ステアリング操作手段)1からコラムシャフト2に入力された回転を、ラックアンドピニオンにより車両の横方向運動へ変換し、前輪4,4を転舵させる。
転舵アクチュエータ6は、例えば、減速機を備えたDCブラシレスモータ(以下、モータ)を備え、図1において、上端位置にステアリングホイール1が取り付けられたアッパコラムシャフト2aと、前輪転舵機構3に連結されるロアコラムシャフト2bとの間の位置に配置されている。この可変ギヤ比アクチュエータ6は、アッパコラムシャフト2aを介して入力される回転を、ステアリングギヤ比により減速してロアコラムシャフト2bへ出力するもので、これにより、前輪転舵角δに対するステアリングホイール1の操舵角θの比であるステアリングギヤ比(θ/δ)を変化させる。
操舵角センサ8は、ステアリングホイール1の操舵角θを検出し、操舵角情報を可変ギヤ比コントローラ7へ出力する。車速センサ9は、例えば、前輪4,4と後輪5,5の回転速度から車速(車体速)を検出し、車速情報を可変ギヤ比コントローラ7へ出力する。
タイヤ空気圧センサ10a〜10dは、前輪4,4と後輪5,5のタイヤ空気圧を検出し、無線信号により前輪4,4のタイヤ空気圧情報と後輪5,5のタイヤ空気圧情報とを出力する。可変ギヤ比コントローラ7は、受信機によりタイヤ空気圧センサ10a〜10dの出力を受信する。
可変ギヤ比コントローラ7は、車速に応じた目標ステアリングギヤ比を算出し、その目標ステアリングギヤ比と操舵角に応じた転舵角制御量の目標値を算出し、可変ギヤ比アクチュエータ6に対し、算出した転舵角制御量に基づいて制御指令を出力する(可変ギヤ比制御手段に相当)。
また、可変ギヤ比コントローラ7は、操舵角から求まる操舵角速度に応じて、図3に示すステアリング操舵速度−微分ステアリング制御角の設定マップから、微分ステア制御量の目標値を算出し、可変ギヤ比アクチュエータ6に対し、算出した微分ステア制御量に基づいて制御指令を出力する(微分ステア制御手段に相当)。
図3に示すように、微分ステア制御量は、操舵角速度が所定速度に到達するまでは、操舵角速度が高くなるほど大きくなり、可変ギヤ比アクチュエータ6の応答性が高められるように設定されている。また、操舵角速度が所定速度を超えた場合は、操舵角速度にかかわらず一定の値をとり、車両挙動の急変が抑制されるように設定されている。
目標ステアリングギヤ比の特性は、車速に応じてあらかじめ設定された複数のステアリングギヤ比マップを変更することにより行われる。ステアリングギヤ比マップは、低〜中速域ではステアリングギヤ比(前輪4,4の転舵角に対するステアリングホイール1の転舵角の比)を小さくして操舵応答をクイックにし、高速域ではステアリングギヤ比を大きくして操舵応答をスローにすることで、低〜中速域における軽く良好な操舵フィーリングと、高速域における緩やかで安定感のある操舵フィーリングとを両立できるように設定されている。
ここで、可変ギヤ比コントローラ7は、タイヤ空気圧センサ10a,10bより得られる前輪タイヤ空気圧情報に応じて、目標ステアリングギヤ比を補正する。具体的には、前輪タイヤ空気圧が設計値(基準タイヤ空気圧)よりも高い場合には、前輪タイヤ空気圧が設計値に等しい場合よりも目標ステアリングギヤ比を大きくし、操舵応答をよりスロー側に補正する。一方、前輪タイヤ空気圧が設計値よりも低い場合には、前輪タイヤ空気圧が設計値に等しい場合よりも目標ステアリングギヤ比を小さくし、操舵応答をよりクイック側に補正する。
また、可変ギヤ比コントローラ7は、タイヤ空気圧センサ10c,10dより得られる後輪タイヤ空気圧情報に応じて、微分ステア制御量(微分ステアリング制御角)を補正する微分ステア制御量変更制御を実施する。
次に、作用を説明する。
[微分ステア制御量変更制御処理]
図2は、実施例1の可変ギヤ比コントローラ7で実行される微分ステア制御量変更制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、可変ギヤ比ステアリング制御中であるかどうかを判定する。YESの場合にはステップS2へ移行し、NOの場合にはリターンへ移行する。
ステップS2では、タイヤ空気圧センサ10c,10dから後輪5,5のタイヤ空気圧情報を受信し、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値であるかどうかを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはステップS5へ移行する。
ステップS4では、微分ステア制御量を通常状態へ戻す処理を実施し、リターンへ移行する。
ステップS5では、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも大きいかどうかを判定する。YESの場合にはステップS6へ移行し、NOの場合にはステップS7へ移行する。
ステップS6では、微分ステア制御量を減少させる処理を実施し、リターンへ移行する。
ステップS7では、微分ステア制御量を増加させる処理を実施し、リターンへ移行する。
[微分ステア制御量変更制御作動]
すなわち、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも大きい場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS6へと進む流れとなり、ステップS6では、微分ステア制御量を減少させる処理が実施される。
よって、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも高くなった場合、後輪5,5のタイヤコーナリングパワーが増加し、旋回応答性が高まるのに対し、微分ステア制御量を減少させることにより、旋回応答性が低下し、車両挙動の変化を少なくできる。
後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値以下である場合には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5→ステップS7へと進む流れとなり、ステップS7では、図3に示すように、微分ステア制御量を増加させる処理が実施される。
よって、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも低くなった場合、後輪5,5のタイヤコーナリングパワーが減少し、旋回応答性が低下するのに対し、微分ステア制御量を増加させることにより、旋回応答性が高まり、車両挙動の変化を少なくできる。
[タイヤ空気圧とタイヤコーナリングパワーとの関係]
現在解析されているタイヤ空気圧とコーナリングパワーとの関係について説明する。
図4は輪荷重とタイヤコーナリングパワー(CP)との関係を示す図であり、図4に示すように、FR車両の前後輪やFF車両の前輪のように所定値より輪荷重が大きい場合には、タイヤの空気圧上昇に伴ってCP値も増加する。一方、FF車両の後輪のように所定値より輪荷重が小さい場合には、タイヤの空気圧が上昇するに従って、CP値は減少してしまう。この変化点の輪荷重を所定値として設定している。
[車両挙動とタイヤコーナリングパワーとの関係]
図5は車両挙動とCP値との関係を示す図であり、図5に示すように、スタビリティファクターは、前輪のタイヤコーナリングパワーFrCPが増加するほど小さくなり、オーバーステア傾向が急激に強まる。一方、ヨー共振周波数は、後輪のタイヤコーナリングパワーRrCPが減少するほど大きくなり、応答性が急激に高まる。
すなわち、定常ステアリング特性(スタビリティファクター)には、前輪のタイヤコーナリングパワーFrCPの影響が大きく、旋回応答性(ヨー共振周波数)には、後輪のタイヤコーナリングパワーRrCPの影響が大きいことがわかる。
[従来技術の問題点]
従来のステアリング装置、例えば、特開平7−52622号公報に記載の技術では、タイヤ空気圧の変化に応じてステアリングギヤ比を変化させ、車両挙動の変化を抑制している。
ところが、上述したように、タイヤ空気圧の変化は「定常ステアリング特性」と「旋回応答性」の2つのパラメータに影響を与えるため、従来のステアリングギヤ比のみを変更する技術では、タイヤ空気圧の変化に伴う定常ステアリング特性の変動には対応できるものの、旋回応答性の変動には対応できない。具体例を挙げると、アンダーステアを減少させつつ、応答性を下げるということが不可能であった。
[FR車両におけるステアリングギヤ比・微分ステア制御量補正作用]
これに対し、実施例1のステアリング装置では、ステアリングギヤ比を補正することにより、前輪4,4のタイヤ空気圧の変化に伴う定常ステアリング特性の変動に対応でき、微分ステア制御量を補正することにより、後輪5,5のタイヤ空気圧の変化に伴う旋回応答性の変動に対応できる。
すなわち、前輪4,4のタイヤ空気圧の変化に応じてステアリングギヤ比を補正すると同時に、後輪5,5のタイヤ空気圧の変化に応じて微分ステア制御量を補正することにより、定常ステアリング特性の変動と旋回応答性の変動の両方を抑制でき、タイヤ空気圧の変化に伴う車両運動特性の変動を抑えることができる。
図6に、実施例1装置における前輪空気圧と後輪空気圧の変化に応じたステアリングギヤ比と微分ステア制御量の補正方法を示す。
前輪タイヤ空気圧と後輪タイヤ空気圧が共に設計値よりも低い場合には、ステアリングギヤ比を小さくして操舵応答をクイック側へ補正し、微分ステア制御量を多くする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴うアンダーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴う旋回応答性の低下とを共に抑制できる。
前輪タイヤ空気圧と後輪タイヤ空気圧が共に設計値よりも高い場合には、ステアリングギヤ比を大きくして操舵応答をスロー側へ補正し、微分ステア制御量を少なくする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴うオーバーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴う旋回応答性の上昇とを共に抑制できる。
前輪タイヤ空気圧が設計値よりも低く、後輪タイヤ空気圧が設計値よりも高い場合には、ステアリングギヤ比を小さくして操舵応答をクイック側へ補正し、微分ステア制御量を少なくする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴うアンダーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴う旋回応答性の上昇とを共に抑制できる。
前輪タイヤ空気圧が設計値よりも高く、後輪タイヤ空気圧が設計値よりも低い場合には、ステアリングギヤ比を大きくして操舵応答をスロー側へ補正し、微分ステア制御量を多くする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴うオーバーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴う旋回応答性の低下とを共に抑制できる。
次に、効果を説明する。
実施例1のステアリング装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 車両の操向輪転舵角に対するステアリングホイール1の操舵角の比であるステアリングギヤ比を可変する可変ギヤ比アクチュエータ6と、前輪4,4と後輪5,5のタイヤ空気圧を検出する10a〜10dと、可変ギヤ比アクチュエータ6に対し、操舵角に応じた転舵角制御量に基づいて制御指令を出力するとともに、操舵角速度に応じた微分ステア制御量に基づいて制御指令を出力する可変ギヤ比コントローラ7と、を備え、可変ギヤ比コントローラ7は、タイヤ空気圧の変化に応じて微分ステア制御量を変化させるため、タイヤ空気圧によって車両の応答性が変化したとき、それを補正して車両の運動特性を一定に保つことができる。
(2) 後輪荷重が所定値以上のFR車両において、可変ギヤ比コントローラ7は、後輪5,5のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも低いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を増加させるため、後輪コーナリングパワーの減少に伴う旋回応答性の低下が抑えられ、車両挙動の変化を抑制できる。
(3) 後輪荷重が所定値以上のFR車両において、可変ギヤ比コントローラ7は、後輪5,5のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも高いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を減少させるため、後輪コーナリングパワーの増加に伴う旋回応答性の上昇が抑えられ、車両挙動の変動を抑制できる。
(4) 可変ギヤ比コントローラ7は、前輪4,4のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも高いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりもステアリングギヤ比を大きくし、前輪4,4のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも低いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりもステアリングギヤ比を小さくするため、定常ステアリング特性の変動と旋回応答性の変動を共に抑制できる。
実施例2のステアリング装置は、後輪荷重が所定値より小さい車両、例えば、フロントエンジン・フロントドライブの駆動方式を採用したFF車両に対応した点で実施例1と異なる。また、実施例2のステアリング装置は、エンジンとモータを組み合わせたハイブリッド方式や、電動モータ方式等の車にも適用できる。なお、構成は図1に示した実施例1と同一であるため、構成の説明は省略する。
次に、作用を説明する。
[微分ステア制御量変更制御処理]
図7は、実施例2の可変ギヤ比コントローラ7で実行される微分ステア制御量変更制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、ステップS11〜ステップS15は、図2のステップS1〜S5と同一処理を行うため、異なるステップのみを説明する。
ステップS16では、微分ステア制御量を増加させる処理を実施し、リターンへ移行する。
ステップS17では、微分ステア制御量を減少させる処理を実施し、リターンへ移行する。
[微分ステア制御量変更制御作動]
すなわち、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも大きい場合には、図7のフローチャートにおいて、ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS15→ステップS16へと進む流れとなり、ステップS16では、微分ステア制御量を増加させる処理が実施される。
よって、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも高くなった場合、後輪5,5のタイヤコーナリングパワーが減少し、旋回応答性が低下するのに対し、微分ステア制御量を増加させることにより、旋回応答性を高め、車両挙動の変化を少なくできる。
後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値以下である場合には、図7のフローチャートにおいて、ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS15→ステップS17へと進む流れとなり、ステップS17では、図3に示すように、微分ステア制御量を減少させる処理が実施される。
よって、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも低くなった場合、後輪5,5のタイヤコーナリングパワーが増加し、旋回応答性が高まるのに対し、微分ステア制御量を減少させることにより、旋回応答性を低下させ、車両挙動の変化を少なくできる。
[FF車両におけるステアリングギヤ比・微分ステア制御補正作用]
上述したように、FF車両の後輪のように、輪荷重が小さい場合には、FR車両とは反対に、タイヤの空気圧が高くなるのに従って、CP値が減少し、旋回応答性が低下してしまう。よって、FF車両では、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合、微分ステア制御量を増加させ、旋回応答性を高める一方、後輪5,5のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合、微分ステア制御量を減少させ、旋回応答性を低くする。
図8に、実施例2装置における前輪空気圧と後輪空気圧の変化に応じたステアリングギヤ比と微分ステア制御量の補正方法を示す。
前輪タイヤ空気圧と後輪タイヤ空気圧が共に設計値よりも低い場合には、ステアリングギヤ比を小さくして操舵応答をクイック側へ補正し、微分ステア制御量を少なくする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴うアンダーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴う旋回応答性の上昇とを共に抑制できる。
前輪タイヤ空気圧と後輪タイヤ空気圧が共に設計値よりも高い場合には、ステアリングギヤ比を大きくして操舵応答をスロー側へ補正し、微分ステア制御量を多くする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴うオーバーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴う旋回応答性の低下とを共に抑制できる。
前輪タイヤ空気圧が設計値よりも低く、後輪タイヤ空気圧が設計値よりも高い場合には、ステアリングギヤ比を小さくして操舵応答をクイック側へ補正し、微分ステア制御量を多くする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴うアンダーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの減少に伴う旋回応答性の低下とを共に抑制できる。
前輪タイヤ空気圧が設計値よりも高く、後輪タイヤ空気圧が設計値よりも低い場合には、ステアリングギヤ比を大きくして操舵応答をスロー側へ補正し、微分ステア制御量を少なくする。よって、前輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴うオーバーステアと、後輪タイヤコーナリングパワーの増加に伴う旋回応答性の上昇とを共に抑制できる。
次に、効果を説明する。
実施例2のステアリング装置にあっては、実施例1の効果(1),(4)に加え、下記に列挙する効果が得られる。
(5) 後輪荷重が所定値より小さいFF車両において、可変ギヤ比コントローラ7は、後輪5,5のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも低いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を減少させるため、後輪コーナリングパワーの増加に伴う旋回応答性の上昇が抑えられ、車両挙動の変化を抑制できる。
(6) 後輪荷重が所定値より小さいFF車両において、可変ギヤ比コントローラ7は、後輪5,5のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも高いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を増加させるため、後輪コーナリングパワーの低下に伴う旋回応答性の上昇が抑えられ、後輪コーナリングパワーの減少に伴う旋回応答性の低下が抑制され、車両挙動の変化を抑制できる。
実施例1のステアリング装置を適用した車両のシステムブロック図である。 実施例1の可変ギヤ比コントローラ7で実行される微分ステア制御量変更制御処理の流れを示すフローチャートである。 微分ステア制御量の補正方法を示すステアリング操舵速度−微分ステアリング制御角の設定マップである。 輪荷重とタイヤコーナリングパワーとの関係を示す図である。 車両挙動とCP値との関係を示す図である。 実施例1装置における前輪空気圧と後輪空気圧の変化に応じたステアリングギヤ比と微分ステア制御量の補正方法を示す図である。 実施例2の可変ギヤ比コントローラ7で実行される微分ステア制御量変更制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2装置における前輪空気圧と後輪空気圧の変化に応じたステアリングギヤ比と微分ステア制御量の補正方法を示す図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 コラムシャフト
2a アッパコラムシャフト
2b ロアコラムシャフト
3 前輪転舵機構
4 前輪
5 後輪
6 可変ギヤ比アクチュエータ
7 可変ギヤ比コントローラ
8 操舵角センサ
9 車輪速センサ
10 タイヤ空気圧センサ

Claims (6)

  1. 車両の操向輪転舵角に対するステアリング操作手段の操舵角の比であるステアリングギヤ比を可変する可変ギヤ比アクチュエータと、
    各車輪のタイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧検出手段と、
    前記可変ギヤ比アクチュエータに対し、操舵角に応じた転舵角制御量に基づいて制御指令を出力する可変ギヤ比制御手段と、
    前記可変ギヤ比アクチュエータに対し、操舵角速度に応じた微分ステア制御量に基づいて制御指令を出力する微分ステア制御手段と、
    を備え、
    前記微分ステア制御手段は、タイヤ空気圧の変化に応じて微分ステア制御量を変化させることを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記車両の後輪荷重が所定値以上の場合、
    前記微分ステア制御手段は、後輪のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも低いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を増加させることを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のステアリング装置において、
    前記車両の後輪荷重が所定値以上の場合、
    前記微分ステア制御手段は、後輪のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも高いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を減少させることを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記車両の後輪荷重が所定値より小さい場合には、
    前記微分ステア制御手段は、後輪のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも低いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を減少させることを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1または請求項4に記載のステアリング装置において、
    前記車両の後輪荷重が所定値より小さい場合には、
    前記微分ステア制御手段は、後輪のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも高いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりも微分ステア制御量を増加させることを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のステアリング装置において、
    前記可変ギヤ比制御手段は、前輪のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも高いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりもステアリングギヤ比を大きくし、前輪のタイヤ空気圧が基準空気圧よりも低いとき、タイヤ空気圧が基準空気圧の場合よりもステアリングギヤ比を小さくすることを特徴とするステアリング装置。
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