JP2008006845A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 タイヤ空気圧変化にかかわらず、中立感のある良好な操舵フィーリングを得ることができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 操舵軸3の操舵トルクを検出するトルクセンサ4と、舵取り機構2にドライバの操舵力を補助するアシストトルクを出力するモータ5と、検出された操舵トルクに応じてモータ5に対し駆動指令を出力するコントローラ7と、検出された操舵トルクが過渡的なトルクであるとき、モータ5に対し、操舵トルクを増加させる方向へ逆アシストトルクを出力させる駆動指令を出力する逆アシストトルク制御手段と、各タイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧センサ10a〜10dと、タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動機の出力によりドライバの操舵力を補助する電動パワーステアリング装置の技術分野に属する。
従来の電動パワーステアリング装置では、例えば、ドライバが直進走行時に微小修正舵を行った場合など、過渡的な操舵トルクが入力された場合、操舵トルクを増加させる方向へ逆アシストトルクを出力することで、中立感のある良好な操舵フィーリングを確保している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−331948号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、タイヤ空気圧変化を考慮した制御がなされていないため、タイヤ空気圧の変動によりタイヤのコーナリングパワー特性が変化した場合、所望の操舵特性が得られず、ドライバに違和感を与えるという問題があった。
本発明では、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、タイヤ空気圧変化にかかわらず、中立感のある良好な操舵フィーリングを得ることができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明の電動パワーステアリング装置では、
操舵軸の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
舵取り機構にドライバの操舵力を補助するアシストトルクを出力する電動機と、
検出された操舵トルクに応じて前記電動機に対し駆動指令を出力する操舵制御手段と、
検出された操舵トルクが過渡的なトルクであるとき、前記電動機に対し、操舵トルクを増加させる方向へ逆アシストトルクを出力させる駆動指令を出力する逆アシストトルク制御手段と、
各タイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧検出手段と、
タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明では、タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクが補正されるため、逆アシストトルクによる操舵特性は、タイヤの空気圧変化によらず一定となる。
この結果、タイヤ空気圧変化にかかわらず、中立感のある良好な操舵フィーリングを得ることができる。
以下に、本発明の電動パワーステアリング装置を実施する最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の電動パワーステアリング装置を適用した車両の操舵系の構成図であり、この車両は、前輪荷重および後輪荷重が所定値以上あるもので、例えば、フロントエンジン・リアドライブの駆動方式を採用したFR車両である。
ドライバの舵取り操作用のステアリングホイール1と、舵取り動作を行う舵取り機構2とを連結する操舵軸3に、ステアリングホイール1に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ(操舵トルク検出手段)4とドライバの操舵力を補助するモータ(電動機)5とが配置されている。
モータ5は、モータ5の発生トルクを操舵軸3の回転トルクに変換する減速器6を介して、操舵軸3に結合されている。このモータ5に供給されるモータ電流は、コントローラ(操舵制御手段)7により制御されている。
前輪8および後輪9には、タイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧センサ(タイヤ空気圧検出手段)10a〜10dが設けられている。
コントローラ7は、トルクセンサ4からの操舵トルク信号と、各タイヤ空気圧センサ10a〜10dからのタイヤ空気圧信号と、車速センサ11からの車速信号とに基づいて、モータ5の目標電流値を算出し、モータ5を駆動制御する。
続いて、図2の制御ブロック図を加えて、実施例1の制御系を説明する。
コントローラ7は、基本アシスト制御部7aと、位相補償器7bとを備えている。
基本アシスト制御部7aは、車速信号と操舵トルク信号とに基づいて、基本アシスト電流値を設定する。この基本アシスト電流値は、操舵トルクが大きいほど大きな値とし、ドライバの操舵負担を軽減する。また、低車速域では大きな値とし、高車速域では小さな値とすることで、低車速域での回頭性の良さと高車速域での直進安定性の確保との両立を図る。
実施例1では、検出された操舵トルクを、位相補償器7bに通すことにより、過渡的なトルク変化に対して、操舵トルクを増大させる方向(逆アシスト)へモータ5を駆動するとともに、操舵トルクの高周波域で、操舵トルクを増大させる方向へモータ5を駆動する。
次に、位相補償器7bについて説明する。
位相補償器7bを下記の式(1)に示すように、1次進み/1次遅れで構成した場合、その周波数特性は、図3のようになる。
C(S)=(1−τnumS)/(1+τdenS) …(1)
そして、この位相補償器7bの出力(補償電流値)は、過渡的な入力、例えば、ステップ状のトルク入力があった場合、図3のような特性となる。図3において、出力の下方へのゲインは、1次進みの時定数τnumで決まる。また、出力の遅れは、1次遅れの時定数τdenで決まることになる。
この出力の時系列推移から分かるように、コントローラ7は、過渡入力が入った直後は、ステアリングホイール1を重くする方向へ逆アシストを実施し、時間の推移とともにステアリングホイール1を軽くする方向へアシストを実施することとなる。
これにより、操舵トルク方向の変化時、例えば、直進時に微小修正舵を行った場合などに、逆方向へのアシストが行われ、ステアリングホイールが重くなるため、ドライバへ車両が直進する操舵位置を教えることができ、中立感のある良好な操舵フィーリングが得られる。
また、位相補償器7bは、後輪タイヤ空気圧に応じて、補償電流値を補正することにより、後輪タイヤ空気圧にかかわらず、操舵特性が一定となるように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正制御を実施する。
[逆アシストトルク補正制御処理]
図4は、実施例1の位相補償器7bで実行される逆アシスト補正制御処理の流れを示すフローチャートである(逆アシストトルク制御手段に相当)。以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、後輪タイヤ空気圧を読み込み、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、ステップS1で読み込んだ後輪タイヤ空気圧は設計値(空気圧既定値)か否かを判定する。YESの場合にはリターンへ移行し、NOの場合にはステップS3へ移行する。ここで、設計値は、設計した性能が引き出せるタイヤ空気圧の基準値とする。
ステップS3では、後輪タイヤ空気圧が設計値よりも高いか否かを判定する。YESの場合にはステップS4へ移行し、NOの場合にはステップS5へ移行する。
ステップS4では、後輪タイヤ空気圧が高いほど1次進みの時定数τnumを大きくし、リターンへ移行する。
ステップS5では、後輪タイヤ空気圧が高いほど1次進みの時定数τnumを小さくし、リターンへ移行する。
ステップS4とステップS5により、タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正手段が構成される。
すなわち、実施例1では、後輪空気圧が設計値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど1次進みの時定数τnumを大きくし、後輪空気圧が設計値よりも低い場合、FR車両ではタイヤ空気圧が低いほど1次進みの時定数τnumを小さくする(図5)。
次に、作用を説明する。
[タイヤ空気圧とタイヤコーナリングパワーとの関係]
現在解析されているタイヤ空気圧とコーナリングパワーとの関係について説明する。
図6は、輪荷重とタイヤコーナリングパワー(CP)との関係を示す図であり、図6に示すように、FR車両の前後輪やFF車両の前輪のように所定値よりも輪荷重が大きい場合には、タイヤの空気圧上昇に伴ってCP値も増加する。一方、FF車両の後輪のように所定値よりも輪荷重が小さい場合には、タイヤの空気圧が上昇するのに従って、CP値は減少してしまう。この変化点の輪荷重を所定値として設定している。
[車両挙動とタイヤコーナリングパワーとの関係]
図7は車両挙動とCP値との関係を示す図であり、図7に示すように、スタビリティファクターは、前輪のタイヤコーナリングパワーFrCPが増加するほど小さくなり、オーバーステア傾向が急激に強まる。一方、ヨー共振周波数は、後輪のタイヤコーナリングパワーRrCPが減少するほど大きくなり、応答性が急激に高まる。
すなわち、定常ステアリング特性(スタビリティファクター)には、前輪のタイヤコーナリングパワーFrCPの影響が大きく、旋回応答性(ヨー共振周波数)には、後輪のタイヤコーナリングパワーRrCPの影響が大きいことがわかる。
[FR車両の後輪タイヤ空気圧に応じた逆アシストトルク補正作用]
実施例1では、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進む流れとなり、ステップS4では、1次進み時定数τnumを大きくする処理が実施される。
よって、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも高くなった場合、後輪9,9のタイヤコーナリングパワーが増加し、旋回応答性が高まるのに対し、逆アシスト量を増加させることにより、ドライバの急操舵が抑制される。これにより、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合であっても、操舵トルクに対する車両の応答性を、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値である場合と同等とすることができる。
実施例1では、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS5へと進む流れとなり、ステップS5では、1次進み時定数τnumを小さくする処理が実施される。
よって、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低くなった場合、後輪9,9のタイヤコーナリングパワーが減少し、旋回応答性が低下するのに対し、逆アシスト量を減少させることにより、操舵応答性を高めることができる。これにより、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合であっても、操舵トルクに対する車両の応答性を、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値である場合と同等とすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の電動パワーステアリング装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 操舵軸3の操舵トルクを検出するトルクセンサ4と、舵取り機構2にドライバの操舵力を補助するアシストトルクを出力するモータ5と、検出された操舵トルクに応じてモータ5に対し駆動指令を出力するコントローラ7と、検出された操舵トルクが過渡的なトルクであるとき、モータ5に対し、操舵トルクを増加させる方向へ逆アシストトルクを出力させる駆動指令を出力する逆アシストトルク制御手段(図4,図5)と、各タイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧センサ10a〜10dと、タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正手段(ステップS4,ステップS5,ステップS14,ステップS15)と、を備える。これにより、タイヤ空気圧変化にかかわらず、中立感のある良好な操舵フィーリングを得ることができる。
(2) 逆アシストトルク補正手段(ステップS4)は、後輪9,9の輪荷重が所定値以上の車両では、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど逆アシストトルクのゲインを大きくする。これにより、FR車両において、コーナリングパワーの増加に伴う車両挙動の変動を抑制できる。
(3) 逆アシストトルク補正手段(ステップS5)は、後輪9,9の輪荷重が所定値以上の車両では、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合、タイヤ空気圧が低いほど逆アシストトルクのゲインを小さくする。これにより、FR車両において、コーナリングパワーの減少に伴う車両挙動の変動を抑制できる。
実施例2は、後輪荷重が所定値よりも小さい車両、例えば、フロントエンジン・フロントドライブの駆動方式を採用したFF車両に対応した点で実施例1と異なる。
[逆アシストトルク補正制御処理]
図8は、実施例2の位相補償器7bで実行される逆アシスト補正制御処理の流れを示すフローチャートである(逆アシストトルク制御手段に相当)。以下、各ステップについて説明する。
ステップS11では、後輪タイヤ空気圧を読み込み、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、ステップS11で読み込んだ後輪タイヤ空気圧が設計値か否かを判定する。YESの場合にはリターンへ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS13では、後輪タイヤ空気圧が設計値よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS14へ移行し、NOの場合にはステップS15へ移行する。
ステップS14では、後輪タイヤ空気圧が高いほど1次進みの時定数τnumを小さくし、リターンへ移行する。
ステップS15では、後輪タイヤ空気圧が高いほど1次進みの時定数τnumを大きくし、リターンへ移行する。
ステップS14とステップS15により、タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正手段が構成される。
すなわち、実施例2では、後輪空気圧が設計値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど1次進みの時定数τnumを小さくし、後輪空気圧が設計値よりも低い場合、FR車両ではタイヤ空気圧が低いほど1次進みの時定数τnumを大きくする(図9)。
次に、作用を説明する。
[FF車両の後輪タイヤ空気圧に応じた逆アシストトルク補正作用]
実施例1で述べたように、FF車両の後輪のように輪荷重が小さい場合には、FR車両とは反対にタイヤの空気圧が高くなるに従ってCP値が減少し、旋回応答性が低下してしまう。
実施例2では、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合には、図8のフローチャートにおいて、ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14へと進む流れとなり、ステップS14では、1次進み時定数τnumを小さくする処理が実施される。
よって、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも高くなった場合、後輪9,9のタイヤコーナリングパワーが減少し、旋回応答性が低下するのに対し、逆アシスト量を減少させることにより、操舵応答性を高めることができる。これにより、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合であっても、操舵トルクに対する車両の応答性を、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値である場合と同等とすることができる。
実施例1では、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合には、図8のフローチャートにおいて、ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS15へと進む流れとなり、ステップS15では、1次進み時定数τnumを大きくする処理が実施される。
よって、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低くなった場合、後輪9,9のタイヤコーナリングパワーが増加し、旋回応答性が高まるのに対し、逆アシスト量を増加させることにより、ドライバの急操舵が抑制される。これにより、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合であっても、操舵トルクに対する車両の応答性を、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値である場合と同等とすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の電動パワーステアリング装置にあっては、実施例1の効果(1)に加え、以下に列挙する効果を奏する。
(4) 逆アシストトルク補正手段(ステップS14)は、後輪9,9の輪荷重が所定値よりも小さい車両では、後輪9,9のタイヤ空気圧が空気圧規定値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど逆アシストトルクのゲインを小さくする。これにより、FF車両において、コーナリングパワーの減少に伴う車両挙動の変動を抑制できる。
(5) 逆アシストトルク補正手段(ステップS15)は、後輪9,9の輪荷重が所定値よりも小さい車両では、後輪9,9のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合、タイヤ空気圧が低いほど逆アシストトルクのゲインを大きくする。これにより、FF車両において、コーナリングパワーの増加に伴う車両挙動の変動を抑制できる。
実施例3は、前輪タイヤ空気圧に応じて逆アシストトルクを補正する点で実施例1と異なる。
[逆アシストトルク補正制御処理]
図10は、実施例3の位相補償器7bで実行される逆アシストトルク補正制御処理の流れを示すフローチャートである(逆アシストトルク制御手段に相当)。以下、各ステップについて説明する。
ステップS21では、前輪タイヤ空気圧を読み込み、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、ステップS21で読み込んだ前輪タイヤ空気圧は設計値(空気圧既定値)か否かを判定する。YESの場合にはリターンへ移行し、NOの場合にはステップS3へ移行する。ここで、設計値は、設計した性能が引き出せるタイヤ空気圧の基準値とする。
ステップS23では、前輪タイヤ空気圧が設計値よりも高いか否かを判定する。YESの場合にはステップS24へ移行し、NOの場合にはステップS25へ移行する。
ステップS24では、前輪タイヤ空気圧が高いほど1次遅れの時定数τdenを小さくし、リターンへ移行する。
ステップS25では、前輪タイヤ空気圧が低いほど1次遅れの時定数τdenを大きくし、リターンへ移行する。
ステップS24とステップS25により、タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正手段が構成される。
次に、作用を説明する。
[前輪タイヤ空気圧に応じた逆アシストトルク補正作用]
図11に示すように、タイヤ横滑り角に対するセルフアライニングトルクの発生は、タイヤ空気圧が高くなるに連れて早くなる。また、タイヤ空気圧が低くなるに連れて遅くなる。
実施例3では、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合には、図10のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS22→ステップS23→ステップS24へと進む流れとなり、ステップS24では、1次遅れ時定数τdenを小さくする処理が実施される。
よって、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも高くなった場合、セルフアライニングトルクの発生が早まるのに対し、逆アシストトルクの出力の遅れ時間を短くすることにより、逆アシストトルクの応答性が高められる。これにより、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合であっても、操舵トルクに対する車両の応答性を、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値である場合と同等とすることができる。
実施例3では、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合には、図10のフローチャートにおいて、ステップS21→ステップS22→ステップS23→ステップS25へと進む流れとなり、ステップS25では、1次遅れ時定数τdenを大きくする処理が実施される。
よって、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも低くなった場合、セルフアライニングトルクの発生が遅くなるのに対し、逆アシストトルクの出力の遅れ時間を長くすることにより、逆アシストトルクの応答性が低下する。これにより、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合であっても、操舵トルクに対する車両の応答性を、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値である場合と同等とすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例3の電動パワーステアリング装置にあっては、実施例1の効果(1)に加え、以下に列挙する効果を奏する。
(6) 逆アシストトルク補正手段(ステップS24)は、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど逆アシストトルクの応答性を高くする。これにより、セルフアライニングトルクの発生が早まることに伴う車両挙動の変動を抑制できる。
(7) 逆アシストトルク補正手段(ステップS25)は、前輪8,8のタイヤ空気圧が設計値よりも低い場合、タイヤ空気圧が低いほど逆アシストトルクの応答性を低くする。これにより、セルフアライニングトルクの発生が遅くなることに伴う車両挙動の変動を抑制できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施する最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜3では、操舵軸と舵取り機構が機械的に連結されたタイプの車両用操舵装置について説明したが、本発明は、操舵軸と舵取り機構が連結されていないステアバイワイヤタイプにも適用できる。
実施例1の電動パワーステアリング装置を適用した車両の操舵系の構成図である。 実施例1の制御ブロック図である。 実施例1の逆アシストトルクの周波数特性を示す図である。 実施例1の位相補償器7bで実行される逆アシスト補正制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の後輪タイヤ空気圧に応じた1次進みの時定数τnumの補正方法を示す図である。 輪荷重とタイヤコーナリングパワー(CP)との関係を示す図である。 車両挙動とCP値との関係を示す図である。 実施例2の位相補償器7bで実行される逆アシスト補正制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の後輪タイヤ空気圧に応じた1次進みの時定数τnumの補正方法を示す図である。 実施例3の位相補償器7bで実行される逆アシストトルク補正制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の前輪タイヤ空気圧に応じた1次遅れの時定数τdenの補正方法を示す図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 舵取り機構
3 操舵軸
4 トルクセンサ
5 モータ
6 減速器
7 コントローラ
7a 基本アシスト制御部
7b 位相補償器
8,8 前輪
9,9 後輪
10a〜10d タイヤ空気圧センサ
11 車速センサ

Claims (7)

  1. 操舵軸の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    舵取り機構にドライバの操舵力を補助するアシストトルクを出力する電動機と、
    検出された操舵トルクに応じて前記電動機に対し駆動指令を出力する操舵制御手段と、
    検出された操舵トルクが過渡的なトルクであるとき、前記電動機に対し、操舵トルクを増加させる方向へ逆アシストトルクを出力させる駆動指令を出力する逆アシストトルク制御手段と、
    各タイヤの空気圧を検出するタイヤ空気圧検出手段と、
    タイヤ空気圧の変化に伴う操舵トルクに対する車両の応答特性の変動を補償するように、逆アシストトルクを補正する逆アシストトルク補正手段と、
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記逆アシストトルク補正手段は、後輪の輪荷重が所定値以上の場合では、後輪のタイヤ空気圧が空気圧規定値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど逆アシストトルクのゲインを大きくすることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記逆アシストトルク補正手段は、後輪の輪荷重が所定値以上の場合では、後輪のタイヤ空気圧が空気圧既定値よりも低い場合、タイヤ空気圧が低いほど逆アシストトルクのゲインを小さくすることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記逆アシストトルク補正手段は、後輪の輪荷重が所定値よりも小さい場合では、後輪のタイヤ空気圧が空気圧規定値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど逆アシストトルクのゲインを小さくすることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項1または請求項4に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記逆アシストトルク補正手段は、後輪の輪荷重が所定値よりも小さい場合では、後輪のタイヤ空気圧が空気圧既定値よりも低い場合、タイヤ空気圧が低いほど逆アシストトルクのゲインを大きくすることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記逆アシストトルク補正手段は、前輪のタイヤ空気圧が空気圧既定値よりも高い場合、タイヤ空気圧が高いほど逆アシストトルクの応答性を高くすることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記逆アシストトルク補正手段は、前輪のタイヤ空気圧が空気圧既定値よりも低い場合、タイヤ空気圧が低いほど逆アシストトルクの応答性を低くすることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017206116A (ja) * 2016-05-18 2017-11-24 日本精工株式会社 電動パワーステアリング機構を用いた運転支援制御装置及びそれを搭載した車両

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