JP2005312195A - 電池の充放電回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各電池群1〜2(B1〜Bm)と直列に機械式接点スイッチ3〜4(SW1〜SWm)とダイオード5〜6(D1〜Dm)との並列回路を接続し、通常の充放電電流はスイッチ3〜4の接点を介して流し、充電停止状態から放電を開始するに当り、スイッチ3〜4の接点の機械的遅れ時間の期間中はダイオード5〜6を介して放電電流を流し、スイッチ3〜4の接点がオンしたらダイオード5〜6を短絡することで、電源断を発生させず、かつダイオードのオン損失を低減する。
【選択図】図1
Description
(1)発電機が、電池を充電しながら負荷である推進電動機,補機電動機へ電力を供給する運転モード
(2)発電機が、電池の充放電電流を0Aの状態(なお、電池が自己放電で失う容量を、定常的に補充するための充電を行なう方式を一般に浮動充電というが、ここでは電池が自己放電で失う容量を補充するための充電はしないので、単に浮動方式,浮動状態,浮動運転または浮動動作ともいう)としながら推進電動機,補機電動機へ電力を供給する運転モード
(3)発電機が停止状態で、電池から推進電動機,補機電動機へ電力を供給する電池放電運転モード
(a)スイッチなし方式
図3は、電池並列群数が少ない、1群または2群構成の場合に広く用いられ、回路構成が簡単なのが特徴である。しかし、電池の並列群数が多くなった場合、個々の電池群の特性バラツキに対応するために、個々の電池群の充電状態を監視しながら充電を行ない、満充電となった電池群を発電機回路から順次切り離して、充電を停止させることができないという問題がある。
特に、リチューム電池を使用する場合は、過充電によりリチューム電池が爆発するなどの障害が懸念されることから、不安定な充放電動作はリチューム電池へ重大な障害になることが予想される。
図4は、複数の電池群の各々と直列に機械式接点スイッチを用いる方式で、満充電となった電池群を発電機回路から順次切り離して、充電を停止させることができる。機械式接点スイッチを用いるため、通電損失が後述の半導体スイッチを用いる方式に比べて数十分の1と少なく、また、自然冷却条件下での使用が可能であり、かつ、機械式接点スイッチであるため短時間の過電流には耐えられる特徴がある。
しかし、充電が完了した電池群のスイッチOFF状態、すなわち電池群が発電機回路(負荷回路)から切り離された状態から、負荷へ電力を供給するために負荷回路へ電池群を接続するとき、スイッチ接点がONするまでの機械的動作遅れ時間の期間、電源「断」状態が発生するという問題がある。
特に、リチューム電池を使用する場合は、過充電によりリチューム電池が爆発するなどの障害が懸念されることから、不安定な充放電動作はリチューム電池へ重大な障害になることが予想される。
図5は半導体式スイッチを用いるもので、これは上記(a),(b)の問題点を解決する方式として出現したものであり、広く使用されている。例えば特許文献1,2,3などが知られており、電池のパルス充電法と兼用されている。特に特許文献2では、半導体式スイッチ素子と並列に接続されたダイオード(通称クランプダイオード)を介して、即時放電可能にする技術が開示されている。
(a)方式では、複数群の特性バラツキに対応するための個々の充電管理と充電完了電池群の切り離しができず、かつ、浮動状態の制御が困難であること。
(b)方式では、電池群が満充電でスイッチOFFの状態から放電へ移行する場合、スイッチがONするまでの機械的動作遅れ時間の期間に電源「断」状態が発生すること、および浮動状態の制御が困難であること。
なお、(b)方式の変形例として、電磁接触器(コンタクタまたはMCCB)とダイオードとを並列接続したスイッチ回路を用いるものが、例えば特許文献4,5としてあるが、いずれも単一電池群システムに関するもので、電源断を発生させないようにするためのものではなく、通電損失を低減するものでもない。
したがって、この発明の課題は、冷却装置を小型または省略可能として装置全体の小型化を図り、かつ機械的遅れによる電源瞬断が発生しないようにすることにある。
(1)スイッチとして通電損失および発熱の少ない機械式接点スイッチを用いることで、スイッチ用冷却装置を不要として部品点数を低減して装置の小型化,コストダウンおよびシステムの信頼性向上を図る。
なお、図5に示す従来方式の半導体スイッチは通電損失が接点式の数十倍以上であることから、半導体スイッチを冷却する冷却装置が必要であり、特に、大電流で使用する半導体スイッチでは水冷却装置が必要など、装置の大型化,コストアップおよびシステムの信頼性が問題となる。
これは、各電池群1〜2(B1〜Bm)に接続された機械式接点スイッチ(単に、接点スイッチともいう)3〜4(SW1〜SWm)、この接点スイッチ3〜4と並列接続したダイオード回路5〜6(D1〜Dm)からなり、電池充電運転モードでは発電機14(G)は複数の電池群1〜2を充電しながら補機動力系統19(L)、および推進電動機21(M)へ電力を供給し、また、浮動運転モードでは複数の電池群1〜2の充放電電流が0Aになるようにし、さらに、発電機が停止したときは補機動力系統19および推進電動機21へ電池群1〜2から無瞬断で電力を供給する回路である。その動作について以下に詳細に説明する。
このときは、図1の充電選択スイッチSWCにより定電圧充電,定電流充電のいずれかを選択し、また、パルス充電選択スイッチSWPにより、最終充電領域では連続した定電圧,定電流で充電するか(SWP・OFF)、パルス定電圧またはパルス定電流で充電するか(SWP・ON)のいずれかを選択する。
これらの選択指令から、充放電制御回路&電池状態監視装置28は充電運転モードであることを判定すると、接点スイッチ3〜4にON指令を与えて各接点スイッチをONさせるとともに、発電機制御装置29へ所定の制御信号31を与えて発電機を制御し、各電池群1〜2へ接点スイッチ3〜4を介して充電電流+IB1〜+IBmを供給する。
各電池群の充電状態は、各電池群回路に設置した電流検出器7〜8(SH1〜SHm)および電圧検出器9〜10(VD1〜VDm)の検出信号を充放電制御回路&電池状態監視装置28で監視し、バラツキが存在する各電池群の電圧、または電流を充放電制御回路&電池状態監視装置28が個別に監視・判定し、検出値が所定の値に達した電池群の接点スイッチ3〜4に順次OFF指令を与えてスイッチをOFFさせ、発電機14から切り離して充電を完了させる。
発電機の出力を低下させたとき、または停止させたときには、各電池群1〜2は補機動力負荷19および推進電動機21へ電力を供給する、放電動作モードが開始される。放電開始直前において、接点スイッチ3〜4が全てOFFであるとし、図2に示す放電開始点=t2時点で放電が開始されたとすると、t2時点から接点スイッチ3〜4に並列接続されたダイオード5〜6を介して、放電電流ID=IBが流れる。
一方、放電電流−IB1〜−IBmと−IBΣが流れたことを電流検出器7〜8と12で検出して、充放電制御回路&電池状態監視装置28が放電動作を開始したことを判別して、各接点スイッチ3〜4へON指令を与える。ON指令を受けた各接点スイッチ3〜4はON動作を開始し、機械的な遅れ時間tS後に接点がONしてダイオード5〜6を短絡する。
ここで、接点スイッチに電磁接触器を用いた場合の遅れ時間tSは100ms以下であるから、ダイオードの通電時間はtS=100ms以下でよく、短時間熱責務に耐えるダイオード素子を選定すれば、接点短絡後のダイオード電流は微小であるため、ダイオード取り付け構造を兼ねた簡単な冷却構造を採用するなどにより、冷却装置の簡素化を図ることができる。したがって、大幅な装置の小型化とコストダウンが可能となる。
図2のt3〜t4間は、スイッチ3〜4の接点がONして放電電流が流れる期間である。
すなわち、放電電流は通電損失が少なく発熱の小さな接点式スイッチの接点を介して流れるので、スイッチ3〜4に対する冷却装置は必要ではなく、自然冷却条件の下で使用可能なので、装置の小型化とコストダウンができる。
図2のt4時点が、放電動作から充電動作に転じた点である。放電から充電に転じる直前は、各スイッチ3〜4がONでその接点を介して放電されており、放電動作から充電動作に転じる図2のt4時点では、ON中のスイッチ接点を介して充電へ移行するから、移行動作はスムースに行なわれる。以後の充電動作は、上記1)項と同じである。
図2のt9〜t10間は、充電を停止している期間である。
ここで、充電を開始するために発電機運転スイッチ30(SWG)を「運転」側にし、その信号を発電機制御装置29に与える。発電機制御装置29は信号31を充電運転指令として、充放電制御回路&電池状態監視装置28に与える。発電機14は予め設定された条件で運転を開始するが、これは一定の条件が整った時点でスイッチ18(SWGH)をONすることで行なわれる。
なお、充放電制御回路&電池状態監視装置28が電池群の異常を検出したら、各接点スイッチ3〜4にOFF指令を与え該当する接点スイッチをOFFして、電池を保護するようにする。
Claims (1)
- 電池の充放電回路において、機械式接点スイッチ(スイッチ)と、このスイッチと並列に接続された放電用ダイオードとからなるスイッチ回路を電池に直列接続してなり、通常の充放電電流は前記スイッチの接点を介して流し、スイッチオフの充電停止状態から放電を開始するときは、スイッチがオンするまでの機械的遅れの期間中は前記ダイオードを介して放電電流を流し、スイッチがオンしたら放電電流をスイッチ接点へ転流させるようにしたことを特徴とする電池の充放電回路。
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