JP2005311394A - 実装構造体、該実装構造体の製造方法、印刷用マスク、および印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 濡れ性の低いはんだを用いた場合でも、電子部品のはんだ接続を良好に行うことができる実装構造体等を提供する。
【解決手段】 基板14上に設けられたランド13上に印刷される、Sn−Zn系はんだ12のはんだペーストを、ランド13に接続される電子部品であるコネクタ部品11のリード11aの長さ方向に関して、リード11aの先端部側ではランド13の縁から外側に突出した状態になるように形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 基板14上に設けられたランド13上に印刷される、Sn−Zn系はんだ12のはんだペーストを、ランド13に接続される電子部品であるコネクタ部品11のリード11aの長さ方向に関して、リード11aの先端部側ではランド13の縁から外側に突出した状態になるように形成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、各種の電子部品をはんだ付けによりプリント配線基板(printed circuit board:以下「PCB」と略す。)に実装した実装構造体およびその製造方法に関し、特に、リフローによりPCBに電子部品を実装した実装構造体およびその製造方法等に関する。
従来から、電子部品をプリント配線基板(PCB)に実装するためにはんだ付けが用いられている。このように、電子部品をはんだを用いて実装するための電子部品の実装方法の一例を図3を参照して以下に説明する。ここでは、PCBの両面に対してそれぞれリフローによりはんだ付けを行う両面リフローの場合を用いて説明する。
先ず、PCBのランド部に対応する箇所にだけ開口が設けられたメタルマスクを用いてはんだペーストのランドへの印刷を行う(ステップ101)。次に、印刷したはんだペーストの上に、チップ部品、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)等の電子部品の接続端子(リード等)が載るようにして、電子部品をPCB上に搭載する(ステップ102)。そして、電子部品を搭載したPCBを、高温のリフロー炉内を通過させることによりはんだペーストを融解させて電子部品の電極とPCBのランドとのはんだ付けを行う(ステップ103)。ここまでの工程によりPCBの片面の実装が終了するため、PCBを反転して未だ部品の実装が行われていない面を上に向ける(ステップ104)。
次に、ステップ101、102と同様の工程によりはんだペーストの印刷(ステップ105)、部品の搭載(ステップ106)を行った後に、リードを有する部品のスルーホール(T/H)への挿入を行う(ステップ107)。そして、ステップ103の工程と同様にしてPCBをリフロー炉内を通過させて部品のはんだ付けを行う(ステップ108)。
最後に、リフロー炉の高温に耐えることができない部品を手はんだ付けして電子部品のPCBへの実装が終了する(ステップ109)。
上記で説明した従来の電子部品の実装方法では、Sn−Pb系はんだを含むはんだペーストが一般的に使用されてきた。しかし、このSn−Pb系はんだには毒性を有する重金属であるPbが含まれているため、使用後の電子機器が適切に廃棄されない場合には、地球環境に悪影響を及ぼすという問題を有していた。そのため、近年では、このような問題を解決して環境汚染を未然に防ぐためにPbを含まないPbフリーはんだの使用が望まれている。
このPbフリーはんだとしては、Sn−Ag系はんだが広く知られている。このSn−Ag系はんだはAgの特性が安定しているため、Sn−Pb系はんだの代わりとして電子部品の実装のために使用しても従来と同程度の信頼性を確保することができる。しかし、Sn−Pb系はんだの融点が約183℃程度であるのに対して、Sn−Ag系はんだの融点は220℃程度と高くなってしまう。そのため、Sn−Pb系はんだを使用していた実装装置や実装方法をそのまま使用するには困難であった。すなわち、融点が220℃にもなるSn−Ag系はんだをリフロー炉内で融解してはんだ付けを行った場合、電子部品の温度は場合によっては240℃以上にもなってしまう場合もあり得る。しかし一般的な電子部品の耐熱温度は約230℃程度であるため、Sn−Ag系はんだを用いて電子部品の実装を行おうとした場合には、使用する各種の電子部品の耐熱温度を上げなければならないという問題が発生する。
このような融点が高いSn−Ag系はんだとは別のPbフリーはんだとして、Sn−Zn系はんだがある。このSn−Zn系はんだの融点は197℃程度であるため、このSn−Zn系はんだを用いて電子部品の実装を行えば、従来の設備、電子部品をそのまま使用することができる。
しかし、このSn−Zn系はんだは従来から使用されてきたSn−Pb系はんだと比較して、Znが酸化しやすく濡れにくいという問題点を有しており、従来の設備、実装方法により電子部品の実装を行ったのでは、従来と同様な信頼性を確保することができない。
なお、上記のような従来技術は特許文献1,2に開示されている。
特開平1−283994号公報
特開平9−277082号公報
次に、Sn−Pb系はんだを用いて電子部品の実装を行った場合と、Sn−Zn系はんだを用いて電子部品の実装を行った場合とを比較して説明する。
図4は、従来技術により、Sn−Pb系はんだを用いて電子部品であるQFPのリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はQFPのリードを基板上のランドに接合する前の状態を示し、同図(b)はQFPのリードを基板上のランドに接続した後の状態を示し、同図(c)は同図(b)に示したリードの先端部におけるSn−Pb系はんだのフィレットを拡大して示している。
図4に示すように、基板104上には銅箔などによって配線パターンが形成されており、そのパターンの一部は、各種電子部品のリード端子が接続されるランド103になっている。そして、このようなランド103の上には、電子部品の端子を接続するためのSn−Pb系はんだ102aを含むはんだペーストが印刷されている。なお、基板104上の配線パターンは絶縁性のレジスト層に被覆されており、配線パターンの一部においてレジスト層を除去することによりランド103が形成されているが、本図および他の図面においてはレジスト層を省略して模式的に示している。
ここで、上述したはんだペーストの印刷工程について図5を参照して説明する。
まず、図5(a)に示すように、基板104上には、各ランド103に印刷用マスク150の各開口150aがそれぞれ対応するように印刷用マスク150が位置決めされて載置される。つぎに、基板104上に載置された印刷用マスク150上に所定量のはんだペースト151を載せて、図5(b)に示すように、スキージ152を用いて印刷用マスク150の表面上を一側端から他側端に亘ってはんだペースト151を回転・移動させる。
はんだペースト151は、印刷用マスク150の表面上を回転・移動されることに伴って、スキージ151によって各開口150a内に押し出されて、各開口150a内に充填される。そして、図5(c)に示すように、基板104から印刷用マスク150を剥離することにより、基板104の各ランド103上に所定量のはんだペースト151がそれぞれ印刷されて、はんだペースト印刷工程が終了する。
その後、前述の部品搭載工程およびリフロー工程を経て、QFP101のリード101aがランド103にはんだ付けされると(図4(b)参照)、ランド103上におけるリード101aの先端部および後端部に、Sn−Pb系はんだ102aの自身の表面張力によってフィレットが形成される(図4(c)参照)。このとき、リード101aが十分なはんだフィレット(一般的にはリードの厚さの1/3以上)により覆われ、これによりランド103に対するリード101aの接続強度が確保されることとなる。
図6は、図4に示した例と異なり、Sn−Zn系はんだを用いて電子部品であるQFPのリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はQFPのリードを基板上のランドに接続する前の状態を示し、同図(b)はQFPのリードを基板上のランドに接続した後の状態を示し、同図(c)は同図(b)に示したリードの先端部におけるSn−Zn系はんだのフィレットを拡大して示している。
本例では、前述の印刷工程、部品搭載工程およびリフロー工程を経て、QFP101のリード101aがランド103にはんだ付けされると(図6(b)参照)、ランド103上におけるリード101aの先端部および後端部に、Sn−Zn系はんだ102bの自身の表面張力によってフィレットが形成される(図6(c)参照)。しかしながら、Sn−Zn系はんだ102bは上述したように濡れ性が低いので、リード101aを十分なはんだフィレット(一般的にはリードの厚さの1/3以上)によって覆うことができず、そのためランド103に対するリード101aの接続強度を十分に確保することができない。その結果、リード101aとランド103との間に接続不良が生じたり、あるいは断線が生じたりするおそれがある。
また図7は、従来技術により、Sn−Pb系はんだを用いて電子部品であるコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する前の状態を示し、同図(b)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続した後の状態を示している。
本例においても図4に示した例と同様に、基板204上には銅箔などによって配線パターンが形成されており、そのパターンの一部は、各種電子部品のリード端子が接続されるランド203になっている。そして、このようなランド203の上には、電子部品の端子を接続するためのSn−Pb系はんだ202aを含むはんだペーストが印刷されている。
前述の印刷工程、部品搭載工程およびリフロー工程を経て、コネクタ部品201のリード201aがランド203にはんだ付けされると(図7(b)参照)、ランド203上におけるリード201aの先端部および後端部に、Sn−Pb系はんだ202aの自身の表面張力によってフィレットが形成される。これにより、図4の例と同様に、ランド203に対するリード201aの接続強度が確保されることとなる。
図8は、図7の例とは異なり、Sn−Zn系はんだを用いて電子部品であるコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する前の状態を示し、同図(b)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続した後の状態を示している。
本例でも、前述の印刷工程、部品搭載工程およびリフロー工程を経て、コネクタ部品201のリード201aがランド203にはんだ付けされると(図8(b)参照)、ランド203上におけるリード201aの先端部および後端部に、Sn−Zn系はんだ202bの自身の表面張力によってフィレットが形成される。しかしながら、Sn−Zn系はんだ202bは上述したように濡れ性が低いので、リード201aを十分なはんだフィレット(一般的にはリードの厚さの1/3以上)によって覆うことができず、そのためランド203に対するリード201aの接続強度を十分に確保することができない。
また、コネクタ部品201は一般にコネクタ部品201本体の下面とリード201aの下面との間の高さの差が小さく、さらにその本体の一部がランド203の一部を覆うように配置されるので、図8(b)に示すようにコネクタ部品201を基板204上に実装したときに、コネクタ部品201本体の下面にSn−Zn系はんだ202bが付着してしまうおそれがある。
Sn−Pb系はんだの場合(図7参照)には、その濡れ性が高いので、コネクタ部品本体の下に存在していたはんだはフィレットを形成するためにリードの後端部付近に移動する。しかしSn−Zn系はんだの場合には、その濡れ性が低いので、コネクタ部品本体の下に存在していたはんだはあまり移動せずにそこに留まり、コネクタ部品201本体とランド203との間に挟まれることとなる。
図9は、図8(b)に示した構成の透視平面図である。
上述したように濡れ性が悪いことに起因してコネクタ部品201本体とランド203との間に挟まれたSn−Zn系はんだ202bは、ランド203同士の間にはみ出し、場合によっては隣接するランド203間を短絡させるはんだブリッジ205を形成してしまうこともある。これに対し、Sn−Pb系はんだの場合には濡れ性が良好であるため、このような「はんだブリッジ」が形成されることはない。
このように、Sn−Zn系はんだを用いた電子部品のはんだ接続を、従来のSn−Pb系はんだを用いたはんだ接続と同様に行うと、Sn−Zn系はんだの濡れ性が低いことに起因して上記のような不具合が生じるおそれのあることが明らかになった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、Sn−Zn系はんだのような濡れ性の低いはんだを用いた場合でも、電子部品のはんだ接続を良好に行うことができる実装構造体およびその製造方法等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の実装構造体は、表面にランド部が設けられ、該ランド部の上にはんだペーストが印刷されたプリント配線基板と、該プリント配線基板に実装される電子部品とを有する実装構造体において、前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、前記はんだペーストは、前記ランド部上の全体に印刷されており、かつ、前記ランド部に接続される電子部品の接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出した状態になるように形成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の他の実装構造体は、表面にランド部が設けられ、該ランド部の上にはんだペーストが印刷されたプリント配線基板と、該プリント配線基板に実装される電子部品とを有する実装構造体において、前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、前記ランド部上の前記はんだペーストは、本体部分が前記ランド部の一部を覆うように配置される電子部品の前記ランド部に接続される接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出し、かつ、前記接続端子の後端部側では前記ランド部の縁から内側に、前記電子部品の前記本体部分の縁の下方となる位置まで引き込まれた状態になるように形成されていることを特徴とする。
また、本発明の実装構造体の製造方法は、プリント配線基板のランド部に対応する開口を有するマスクを前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置し、前記開口内にはんだペーストを充填した後に、前記マスクを前記プリント配線基板から剥離することにより、前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップと、電子部品の接続端子が前記はんだペーストの上に載るように、前記電子部品を前記プリント配線基板上に搭載するステップと、リフローにより前記電子部品の接続端子と前記ランド部とのはんだ付けを行うステップとを有する、実装構造体の製造方法において、前記はんだペーストに含まれるはんだには、Pbを含まないSn−Zn系はんだを用い、前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップは、前記ランド部上の全体に前記はんだペーストを印刷することと、前記ランド部上の前記はんだペーストを、前記ランド部に接続される前記接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出した状態になるように形成することとを含んでいることを特徴とする。
さらに、本発明の他の実装構造体の製造方法は、プリント配線基板のランド部に対応する開口を有するマスクを前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置し、前記開口内にはんだペーストを充填した後に、前記マスクを前記プリント配線基板から剥離することにより、前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップと、本体部分が前記ランド部の一部を覆うように配置される電子部品の前記ランド部に接続される接続端子が前記はんだペーストの上に載るように、前記電子部品を前記プリント配線基板上に搭載するステップと、リフローにより前記電子部品の接続端子と前記ランド部とのはんだ付けを行うステップとを有する、実装構造体の製造方法において、前記はんだペーストに含まれるはんだには、Pbを含まないSn−Zn系はんだを用い、前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップは、前記ランド部上の前記はんだペーストを、前記ランド部に接続される前記接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出し、かつ、前記接続端子の後端部側では前記ランド部の縁から内側に、前記電子部品の前記本体部分の縁の下方となる位置まで引き込まれた状態になるように形成することを含んでいることを特徴とする。
上記本発明のように、はんだペーストを接続端子の先端部側ではランド部の縁から突出するように形成することにより、リフロー工程で接続端子の先端部側にはんだによるフィレットが形成される際には、ランド部の縁から突出した部分のはんだも、そのフィレットの形成に用いられることとなる。そのため、接続端子の先端部側に形成されるフィレットに用いられるはんだの量が従来よりも多くなるので、はんだペーストに含まれるはんだ材料が濡れ性の低いものである場合であっても、そのフィレットで接続端子の先端部をより確実に覆うことができ、ランド部に対する接続端子の十分な接続強度を確保することが可能になる。
また、はんだペーストを、接続端子の後端部側では、ランド部の縁から電子部品の本体部分の縁の下方となる位置まで引き込まれるように形成した場合には、接続端子の後端部側において接続端子とランド部との接続に用いられるのに必要なはんだ以外の余分なはんだが生じることが抑えられる。その結果、例えば実装される電子部品が、その本体の下面と接続端子の下面との間の高さの差が小さく、さらにその本体の一部がランド部の一部を覆うように配置されるような場合であっても、その本体とランド部との間にはんだが挟み込まれるおそれが少なくなり、はんだがランド部同士の間にはみ出して「はんだブリッジ」が形成されることを抑えることが可能になる。
また、本発明の印刷用マスクは、プリント配線基板のランド部上にはんだペーストを印刷するための開口が設けられた印刷用マスクにおいて、前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、前記開口は、前記ランド部上の全体に前記はんだペーストを印刷することができるように形成されているとともに、前記印刷用マスクが前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置されたときに、前記ランド部に接続される電子部品の接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記開口の縁が前記ランド部の縁よりも外側に位置するように形成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の他の印刷用マスクは、プリント配線基板のランド部上にはんだペーストを印刷するための開口が設けられた印刷用マスクにおいて、前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、前記開口は、前記印刷用マスクが前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置されたときに、本体部分が前記ランド部の一部を覆うように配置される電子部品の前記ランド部に接続される接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記開口の縁が前記ランド部の縁よりも外側に位置し、かつ、前記接続端子の後端部側では前記開口の縁が前記ランド部の縁よりも内側に、前記電子部品の前記本体部分の縁の下方となる位置に配置されるように形成されていることを特徴とする。
このように構成された印刷用マスクによれば、はんだペーストが、ランド部に接続される電子部品の接続端子の長さ方向に関して、接続端子の先端部側ではランド部の縁から外側に突出した状態になるようにランド部上に印刷され、あるいはそれに加えて、接続端子の後端部側ではランド部の縁から内側に、電子部品の本体部分の縁の下方となる位置まで引き込まれた状態になるようにランド部上に印刷されるので、Sn−Zn系はんだのような濡れ性の低いはんだを用いた場合でも、電子部品のはんだ接続を良好に行うことが可能になる。
また、本発明の印刷方法は、上記本発明の印刷用マスクを用いて、プリント配線基板のランド部上にはんだペーストを印刷するものである。
以上説明したように、本発明は、ランド部上のはんだペーストを、ランド部に接続される接続端子の長さ方向に関して、接続端子の先端部側ではランド部の縁から外側に突出した状態になるように形成するか、あるいはそれに加えて、接続端子の後端部側ではランド部の縁から内側に、電子部品の本体部分の縁の下方となる位置まで引き込まれた状態になるように形成することにより、Sn−Zn系はんだのような濡れ性の低いはんだを用いた場合でも、電子部品のはんだ接続を良好に行うことができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実装構造体の製造方法の第1の実施形態により、鉛フリーはんだであるSn−Zn系はんだを用いて、電子部品であるQFPのリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はQFPのリードを基板上のランドに接続する前の状態を示し、同図(b)はQFPのリードを基板上のランドに接続した後の状態を示し、同図(c)は同図(b)に示したリードの先端部におけるSn−Zn系はんだのフィレットを拡大して示している。
図1は、本発明の実装構造体の製造方法の第1の実施形態により、鉛フリーはんだであるSn−Zn系はんだを用いて、電子部品であるQFPのリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はQFPのリードを基板上のランドに接続する前の状態を示し、同図(b)はQFPのリードを基板上のランドに接続した後の状態を示し、同図(c)は同図(b)に示したリードの先端部におけるSn−Zn系はんだのフィレットを拡大して示している。
図1(a)に示すように、基板4上には銅箔などによって配線パターンが形成されており、そのパターンの一部は、各種電子部品のリード端子が接続されるランド3になっている。そして、このようなランド3の上には、電子部品の端子を接続するためのSn−Zn系はんだ2を含むはんだペーストが印刷されている。本実施形態では、ランド3上に印刷されたSn−Zn系はんだ2は、ランド3に接続されるリード1aの長さ方向の先端側において、ランド3の縁から長さXだけ突出している。この長さXは例えば0.1mm程度である。一方、Sn−Zn系はんだ2は、リード1aの長さ方向の後端側ではランド3の縁と重なっている。
なお本実施形態においても、ランド3へのはんだペーストの印刷は図5を参照して説明した印刷工程によってなされる。しかし、本実施形態で用いられるマスクは、マスクを基板4上の所定の位置に位置決めした状態で載置したときに、その開口の縁が、ランド3に接続されるリード1aの長さ方向に関して、リード1aの先端部側ではランド3の縁よりも外側に位置するように形成されている。
前述の印刷工程、部品搭載工程およびリフロー工程を経て、QFP1のリード1aがランド3にはんだ付けされると(図1(b)参照)、ランド3上におけるリード1aの先端部および後端部に、Sn−Zn系はんだ2の自身の表面張力によってフィレットが形成される(図1(c)参照)。
ランド3の縁から突出している部分のSn−Zn系はんだ2もリフロー工程中に溶解し、上記のフィレットを形成するために自身の表面張力によってリード1aの先端付近に移動する。そのため、リード1aの先端付近に存在するはんだ量が図6に示した場合よりも多くなるので、Sn−Zn系はんだ2を用いた場合でも、リード1aの先端部は十分なはんだフィレット(一般的にはリードの厚さの1/3以上)によって覆われ、ランド3に対するリード1aの接続強度を確保することが可能になる。
なお、上記では電子部品としてQFPを用いた例を挙げて説明したが、本実施形態が適用できるのはQFPに限られず、例えばSOP等の他の電子部品にも本実施形態を適用できる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の実装構造体の製造方法の第2の実施形態により、鉛フリーはんだであるSn−Zn系はんだを用いて、電子部品であるコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する前の状態を示し、同図(b)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続した後の状態を示している。
図2は、本発明の実装構造体の製造方法の第2の実施形態により、鉛フリーはんだであるSn−Zn系はんだを用いて、電子部品であるコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する様子を示す模式的断面図である。同図(a)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続する前の状態を示し、同図(b)はコネクタ部品のリードを基板上のランドに接続した後の状態を示している。
本実施形態においても、図2(a)に示すように、基板14上に形成されたランド13の上に、電子部品の端子を接続するためのSn−Zn系はんだ12を含むはんだペーストが印刷されている。本実施形態では、ランド13上に印刷されたSn−Zn系はんだ12は、ランド13に接続されるリード11aの長さ方向の先端側において、ランド13の縁から長さXだけ突出している。この長さXは例えば0.1mm程度である。一方、Sn−Zn系はんだ12は、リード11aの長さ方向の後端側では、ランド13の縁から長さYだけ引き込まれている。この長さYは例えば0.2mm程度である。
なお本実施形態においても、ランド13へのはんだペーストの印刷は図5を参照して説明した印刷工程によってなされる。しかし、本実施形態で用いられるマスクは、マスクを基板14上の所定の位置に位置決めした状態で載置したときに、その開口の縁が、ランド13に接続されるリード11aの長さ方向に関して、リード11aの先端部側ではランド13の縁よりも外側に位置し、さらに、リード11aの後端部側では開口の縁がランド13の縁よりも内側に位置するように形成されている。
前述の印刷工程、部品搭載工程およびリフロー工程を経て、コネクタ部品11のリード11aがランド13にはんだ付けされると(図2(b)参照)、ランド13上におけるリード11aの先端部および後端部に、Sn−Zn系はんだ2の自身の表面張力によってフィレットが形成される。
リード11aの長さ方向の先端側にランド13の縁から突出している部分のSn−Zn系はんだ2もリフロー工程中に溶解し、上記のフィレットを形成するために自身の表面張力によってリード11aの先端付近に移動する。そのため、リード11aの先端付近に存在するはんだ量が図8に示した場合よりも多くなるので、Sn−Zn系はんだ2を用いた場合でも、リード11aの先端部は十分なはんだフィレット(一般的にはリードの厚さの1/3以上)によって覆われ、ランド13に対するリード11aの接続強度を確保することが可能になる。
一方、Sn−Zn系はんだ2はリード1aの長さ方向の後端側ではランド3の縁から長さYだけ引き込まれているので、コネクタ部品11本体の下に存在するはんだの量は、図8に示した例に比べて少なくなる。そのため、コネクタ部品11本体の下にはんだが付着し、コネクタ部品11本体とランド13との間にはんだ2が挟まれる可能性を低減できるので、図9に示したような「はんだブリッジ」が形成されることを抑えることができる。
1 QFP
1a,11a リード
2,12 Sn−Zn系はんだ
3,13 ランド
4,14 基板
11 コネクタ部品
1a,11a リード
2,12 Sn−Zn系はんだ
3,13 ランド
4,14 基板
11 コネクタ部品
Claims (7)
- 表面にランド部が設けられ、該ランド部の上にはんだペーストが印刷されたプリント配線基板と、該プリント配線基板に実装される電子部品とを有する実装構造体において、
前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、
前記はんだペーストは、前記ランド部上の全体に印刷されており、かつ、前記ランド部に接続される電子部品の接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出した状態になるように形成されていることを特徴とする実装構造体。 - 表面にランド部が設けられ、該ランド部の上にはんだペーストが印刷されたプリント配線基板と、該プリント配線基板に実装される電子部品とを有する実装構造体において、
前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、
前記ランド部上の前記はんだペーストは、本体部分が前記ランド部の一部を覆うように配置される電子部品の前記ランド部に接続される接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出し、かつ、前記接続端子の後端部側では前記ランド部の縁から内側に、前記電子部品の前記本体部分の縁の下方となる位置まで引き込まれた状態になるように形成されていることを特徴とする実装構造体。 - プリント配線基板のランド部に対応する開口を有するマスクを前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置し、前記開口内にはんだペーストを充填した後に、前記マスクを前記プリント配線基板から剥離することにより、前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップと、電子部品の接続端子が前記はんだペーストの上に載るように、前記電子部品を前記プリント配線基板上に搭載するステップと、リフローにより前記電子部品の接続端子と前記ランド部とのはんだ付けを行うステップとを有する、実装構造体の製造方法において、
前記はんだペーストに含まれるはんだには、Pbを含まないSn−Zn系はんだを用い、
前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップは、前記ランド部上の全体に前記はんだペーストを印刷することと、前記ランド部上の前記はんだペーストを、前記ランド部に接続される前記接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出した状態になるように形成することとを含んでいることを特徴とする、実装構造体の製造方法。 - プリント配線基板のランド部に対応する開口を有するマスクを前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置し、前記開口内にはんだペーストを充填した後に、前記マスクを前記プリント配線基板から剥離することにより、前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップと、本体部分が前記ランド部の一部を覆うように配置される電子部品の前記ランド部に接続される接続端子が前記はんだペーストの上に載るように、前記電子部品を前記プリント配線基板上に搭載するステップと、リフローにより前記電子部品の接続端子と前記ランド部とのはんだ付けを行うステップとを有する、実装構造体の製造方法において、
前記はんだペーストに含まれるはんだには、Pbを含まないSn−Zn系はんだを用い、
前記ランド部の上に前記はんだペーストを印刷するステップは、前記ランド部上の前記はんだペーストを、前記ランド部に接続される前記接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記ランド部の縁から外側に突出し、かつ、前記接続端子の後端部側では前記ランド部の縁から内側に、前記電子部品の前記本体部分の縁の下方となる位置まで引き込まれた状態になるように形成することを含んでいることを特徴とする、実装構造体の製造方法。 - プリント配線基板のランド部上にはんだペーストを印刷するための開口が設けられた印刷用マスクにおいて、
前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、
前記開口は、前記ランド部上の全体に前記はんだペーストを印刷することができるように形成されているとともに、前記印刷用マスクが前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置されたときに、前記ランド部に接続される電子部品の接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記開口の縁が前記ランド部の縁よりも外側に位置するように形成されていることを特徴とする印刷用マスク。 - プリント配線基板のランド部上にはんだペーストを印刷するための開口が設けられた印刷用マスクにおいて、
前記はんだペーストに含まれるはんだは、Pbを含まないSn−Zn系はんだであり、
前記開口は、前記印刷用マスクが前記プリント配線基板上の所定の位置に位置決めした状態で載置されたときに、本体部分が前記ランド部の一部を覆うように配置される電子部品の前記ランド部に接続される接続端子の長さ方向に関して、前記接続端子の先端部側では前記開口の縁が前記ランド部の縁よりも外側に位置し、かつ、前記接続端子の後端部側では前記開口の縁が前記ランド部の縁よりも内側に、前記電子部品の前記本体部分の縁の下方となる位置に配置されるように形成されていることを特徴とする印刷用マスク。 - 請求項5または6に記載の印刷用マスクを用いて、プリント配線基板のランド部上にはんだペーストを印刷する印刷方法。
Priority Applications (1)
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JP2005204380A JP2005311394A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 実装構造体、該実装構造体の製造方法、印刷用マスク、および印刷方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112996276A (zh) * | 2019-12-16 | 2021-06-18 | 深圳市大族元亨光电股份有限公司 | 一种焊接方法以及灯珠焊接前结构 |
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2005
- 2005-07-13 JP JP2005204380A patent/JP2005311394A/ja active Pending
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