JP2005310741A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 正孔注入電極1と、電子注入電極7の間に発光層4を配置し、正孔注入電極1と発光層4の間に正孔輸送層3を配置した有機エレクトロルミネッセンス素子において、発光寿命特性を向上させる。
【解決手段】 正孔注入電極と電子注入電極の間に発光層を配置し、正孔注入電極と発光層の間に正孔輸送層を配置した有機エレクトロルミネッセンス素子であって、サイクリックボルタンメトリー測定において、可逆な陰極還元過程を示し、かつ正孔輸送層中の正孔輸送材料より還元電位が小さい電子トラップ材料を、正孔輸送層中に含有させたことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものであり、さらに詳細には、発光寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は、ディスプレイや照明への応用の観点から活発に開発が行われている。有機EL素子の駆動原理は、以下のようなものである。すなわち、正孔注入電極及び電子注入電極からそれぞれ正孔と電子が注入され、これらが有機薄膜中を輸送され、発光層において再結合し励起状態が生じ、この励起状態から発光が得られる。
有機EL素子の実用化において、最も大きな問題は発光寿命特性である。有機EL素子の劣化機構の内、有機物質の電気化学的な劣化は、最も重要な事項の1つである。ここで、有機物質の電気化学的な劣化とは、有機物質が正孔を受け入れたときに生じるラジカルカチオン、あるいは有機物質が電子を受け入れたときに生じるラジカルアニオンが不安定であり、有機物質が化学的に変質してしまうことを意味する。
一般に、正孔輸送物質は、電子を受け入れた状態(ラジカルアニオン状態)が不安定である。例えば、現在広く用いられている正孔輸送材料であるNPB(N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン)は、ラジカルアニオン状態が不安定であることが知られている。
従って、有機EL素子の寿命特性を向上させるためには、有機物質の電気化学的な劣化を防ぐことが有効である。非特許文献1においては、発光層を正孔輸送材料と電子輸送材料の混合物とすることにより、有機EL素子の寿命特性を向上できることが報告されている。このように、発光層を数種の有機物質で構成することにより素子の耐久性を向上させる手法は、学術論文及び特許においてこれまでいくつも示されてきた。しかしながら、有機EL素子の実用化をさらに進めるためには、発光寿命特性をさらに向上させる必要がある。
Science,283号,1900ページ,1999年 A.Bard,L.R.Faulkner,Electrochemical Methods Fundamentalsand Application,John Wiley & Sons;New York,2001;p240
本発明の目的は、発光寿命特性に優れた有機EL素子を提供することにある。
本発明は、正孔注入電極と電子注入電極の間に発光層を配置し、正孔注入電極と発光層の間に正孔輸送層を配置した有機EL素子であり、サイクリックボルタンメトリー測定において、可逆な陰極還元過程を示し、かつ正孔輸送層中の正孔輸送材料より還元電位が小さい電子トラップ材料を、正孔輸送層中に含有させたことを特徴としている。
本発明においては、上記のように2つの条件を満たす電子トラップ材料を、正孔輸送層中に含有させている。
第1の条件は、サイクリックボルタンメトリー測定において、可逆な陰極還元過程を示すことである。これは、サイクリックボルタンメトリーにおいて測定されるサイクリックボルタンモグラムの曲線から判断することができる。例えば、陰極還元過程を3回程度繰り返し、各回のサイクリックボルタンモグラムの曲線がほぼ重なって表れるものは可逆性を有しており、可逆な陰極還元過程を示すと判断することができる。これに対し、各回のサイクリックボルタンモグラムの曲線が重ならずに大きくずれるものは、可逆性を有しておらず、不可逆な陰極還元過程を示すと判断される。
また、サイクリックボルタンメトリーにおける可逆性は、非特許文献2に記載されている以下に示すニコルソンの式からも判定することができる。
pc/Ipa=Ipco/Ipao+0.485×Ipso/Ipao+0.086
上記ニコルソンの式におけるIpco、Ipao、及びIpsoについて、図3を参照して説明する。図3は、ルブレンのサイクリックボルタモグラムを示す図である。まず、還元が進むと下方の線に沿って電位(ポテンシャル)の絶対値が大きくなる。曲線が最下端にあるときの電流値がIpaoであり、このときの電位がE1である。さらに電位の絶
対値が大きくなり、曲線の左端に位置したときの電流値がIpsoである。次に、電位の絶対値が小さくなり曲線が上昇し最上端に位置したときの電流値がIpcoであり、このときの電位がE2である。材料の還元電位(Ered)は、次式により決定される。
red=(E1+E2)/2
以上のようにしてサイクリックボルタモグラムから求められるIpco、Ipao、及びIpsoの値を上記ニコルソンの式に挿入して、Ipc/Ipaを算出することができる。このIpc/Ipaの値が1に近づく程、可逆性が高いと判断することができる。本発明においては、1.2〜0.8の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは1.1〜0.9の範囲内である。
第2の条件は、サイクリックボルタンメトリー測定において、還元電位が正孔輸送層中の正孔輸送材料の還元電位よりも小さいことである。ここで、還元電位が小さいとは、還元電位の絶対値が小さいことを意味している。例えば、還元電位が−1Vのものは、還元電位が−2Vのものよりも還元電位が小さいと判断する。
還元電位と、最低空分子軌道(LUMO)のエネルギー準位は相関関係を有しているので、還元電位が小さいものは、最低空分子軌道(LUMO)のエネルギー準位が低い。
本発明において、正孔輸送層中に含有させる電子トラップ材料は、正孔輸送材料より還元電位が小さいものであるので、その最低空分子軌道(LUMO)のエネルギーも正孔輸送材料より低い。このため、発光層から抜け出て正孔輸送層中に移動してきた電子を安定にトラップすることができ、この電子によって正孔輸送材料が破壊されるのを防止することができる。また、電子トラップ材料は、可逆な陰極還元過程を示すものであるので、電子トラップ材料自身が電子によって劣化することもない。
従来は、発光層に電子輸送材料を含有させることにより、発光寿命特性を高める試みがなされているが、これは発光層から電子が抜け出ないように電荷のバランスを向上させる点に着目しているものである。本発明においては、発光層から電子が抜け出ることを完全に防止することが困難であることに着目し、発光層から抜け出た電子を正孔輸送層中で安定にトラップすることにより、発光寿命特性を向上させている。
本発明における正孔輸送層中の電子トラップ材料の濃度は、0.1〜30重量%の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは、0.5〜10重量%の範囲内であり、さらに好ましくは、1〜5重量%の範囲内である。
電子トラップ材料の濃度が高すぎると、正孔輸送層が電子を輸送してしまうため、発光層から抜け出る電子の量が多くなり、発光効率が低下するおそれがある。また、電子トラップ材料の濃度が低すぎると、発光寿命特性を向上させるという本発明の効果が十分に得られない場合がある。
電子トラップ材料は、正孔輸送層の全体に含有されていてもよいし、正孔輸送層の一部の領域にのみ含有されていてもよい。
電子トラップ材料は、上記第1の条件及び第2の条件を満たすものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、ペリレン誘導体、アントラキノン誘導体、アントラセン誘導体、ルブレン誘導体などの化合物の中で、上記第1の条件及び第2の条件を満たす化合物が挙げられる。
本発明における正孔輸送層中の正孔輸送材料は、正孔輸送性を有する材料であれば特に限定されるものではなく、有機EL素子において正孔輸送材料として用いられるものを用いることができる。このような正孔輸送材料として、例えば、アリールアミン誘導体などが挙げられる。
本発明における発光層は、ホスト材料とドーパント材料から形成されていることが好ましい。発光層のホスト材料としては、アントラセン誘導体、アルミニウム錯体、ルブレン誘導体、アリールアミン誘導体などが挙げられる。
また、ドーパント材料としては、一重項発光材料を用いてもよいし、三重項発光材料を用いてもよい。高い発光効率を得るためには、燐光発光材料である三重項発光材料を用いることが好ましい。一重項発光材料としては、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、アントラセン誘導体、テトラセン誘導体、スチリルベンゼン誘導体などが挙げられる。また、三重項発光材料(燐光発光材料)としては、イリジウム錯体、白金錯体などが挙げられる。
本発明における発光層は、1層のみから構成されていてもよいし、発光色の異なる2層あるいは3層から構成されていてもよい。発光層が、複数の層から構成される場合、例えば、青色発光層とオレンジ色発光層とを組み合わせることにより、本発明の有機EL素子を白色発光素子とすることができる。
本発明によれば、正孔輸送層中に侵入してきた電子を、電子トラップ材料で安定してトラップすることができるので、正孔輸送材料の電子による劣化を防止することができる。このため、発光寿命特性に優れた有機EL素子とすることができる。また、これに付随して、発光効率の向上や駆動電圧の低下など有機EL素子の特性の向上が期待できる。
本発明を実施例により具体的に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔サイクリックボルタンメトリーの測定〕
ルブレン、tBuDPN、DBzR、ペリレン、アントラキノン、NPB、及びCBPの各化合物について、サイクリックボルタンメトリーを測定した。
サイクリックボルタンメトリーにおいては、対象の化合物を溶解した有機溶媒に仕事電極、対電極、及び参照電極を挿入し、仕事電極と対電極の間に電圧を印加して電位と電流量の変化を測定する。測定機器としては、ポテンショスタット(北斗電工社製「HA−501」)及びファンクションジェネレーター(北斗電工社製「HB−104」)を用いた。
サンプルは、化合物を10-3mol/リットル溶解させ、支持電解質としてターシャリー−ブチルアンモニウムパークロレートを10-1mol/リットル溶解させ、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いて調製した。その他の条件は、以下の通りである。
掃印速度:100mV/秒
掃印回数:3回
仕事電極:白金板
対電極 :白金線
参照電極:Ag/AgNO3アセトニトリル溶液
図3は、ルブレンの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムである。ルブレンは、以下に示す構造を有している。
Figure 2005310741
図4は、tBuDPNの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムである。tBuDPNは、5,12−ビス(4−ターシャリー−ブチルフェニル)ナフタセンであり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
図5は、DBzRの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムである。DBzRは、5,12−ビス{4−(6−メチルベンゾチアゾール−2−イル)フェニル}−6,11−ジフェニルナフタセンであり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
図6は、ペリレンの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムである。ペリレンは、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
図7は、アントラキノンの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムである。アントラキノンは、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
図8は、NPBの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムである。NPBは、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジンであり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
図9は、CBPの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムである。CBPは、4,4’−ビス(9−カルバゾリル)−ビフェニルであり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
上記各化合物について、それらのサイクリックボルタモグラムから、上述のようにして還元電位及びIpc/Ipaを求め、表1に示した。
Figure 2005310741
図8及び図9から明らかなように、NPB及びCBPは、陰極還元過程において、不可逆であることがわかる。これに対して、ルブレン、tBuDPN、DBzR、ペリレン、及びアントラキノンは、図3〜図7から明らかなように、陰極還元過程において可逆性を示している。また、Ipc/Ipaは、表1に示すように0.97〜1.08の範囲内である。
〔有機EL素子の作製〕
(実施例1)
図1に示す構造を有する有機EL素子を作製した。図1に示す有機EL素子は、正孔注入電極1の上に、陽極バッファ層2が設けられており、この上に正孔輸送層3が設けられており、この上に発光層4が設けられている。発光層4の上には、正孔阻止層5及び電子輸送層6が設けられており、電子輸送層6の上に電子注入電極7が設けられている。なお、この有機EL素子は、ガラス基板の上に作製されている。正孔注入電極1はITO(インジウム錫酸化物)から形成されており、この上にCFxを用いた陽極バッファ層2(厚み0.1nm)が形成されている。この上に、正孔輸送材料としてNPBを用い、電子トラップ材料として5重量%のtBuDPNを含有した正孔輸送層3(厚み50nm)が形成されている。この上に、6.5重量%のIr(ppy)3を含有したCBPからなる発光層4(厚み25nm)が形成されている。Ir(ppy)3は、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)であり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
正孔阻止層5(厚み10nm)は、BAlqから形成されている。BAlqは、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラトアルミニウム(III)であり
、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
電子輸送層6(厚み40nm)は、Alqから形成されている。Alqは、トリス−(8−キノリナト)アルミニウム(III)であり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
電子注入電極7は、LiF(厚み0.5nm)と、Al(厚み200nm)の積層構造から形成されている。
陽極バッファ層CFxは、プラズマCVD法により形成されている。
それ以外の各層は、真空蒸着法により形成されている。
(比較例1)
正孔輸送層3中に、電子トラップ材料であるtBuDPNを含有させない以外は、上記実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
(比較例2)
正孔輸送層3に含有させる電子トラップ材料として、tBuDPNに代えて、CBPを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
〔初期特性の評価〕
実施例1、比較例1及び比較例2の各有機EL素子について、色度及び発光効率を測定し、表2に示した。
Figure 2005310741
表2に示す結果から明らかなように、実施例1の有機EL素子は、比較例1及び2の有機EL素子に比べ、高い発光効率を示している。
〔輝度−時間特性の測定〕
実施例1、比較例1及び比較例2の各有機EL素子について、輝度−時間特性を評価した。評価結果を図2に示す。
図2に示す結果から明らかなように、本発明に従う実施例1の有機EL素子は、比較例1及び比較例2の有機EL素子に比べ、発光寿命特性に優れていることがわかる。
〔白色発光素子の作製〕
(実施例2)
発光層として、オレンジ色発光層及び青色発光層を積層して形成した白色発光の有機EL素子を作製した。
図10は、この白色発光の有機EL素子を示す断面図である。図10に示すように、この有機EL素子は、正孔注入電極11の上に、陽極バッファ層12が設けられており、この上に正孔輸送層13が設けられている。正孔輸送層13の上には、オレンジ色発光層14及び青色発光層15が積層して設けられている。これらの発光層14及び15の上に、電子輸送層16が設けられており、電子輸送層16の上に電子注入電極17が設けられている。なお、この有機EL素子は、ガラス基板の上に作製されている。
実施例1と同様に、正孔注入電極11はITOから形成されており、陽極バッファ層12(厚み1nm)は、CFxから形成されている。
正孔輸送層13(厚み110nm)は、電子トラップ材料として5重量%のルブレンを含有したNPBから形成されている。
オレンジ色発光層14(厚み50nm)は、80重量%のNPBと20重量%のtBuDPNをホスト材料として用い、3重量%のDBzRをドーパント材料として含有している。
青色発光層15(厚み40nm)は、93重量%のTBADN及び7重量%のNPBをホスト材料として用い、1重量%のTBPをドーパント材料として含有している。TBADNは、2−ターシャリー−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセンであり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
TBPは、2,5,8,11−テトラ−ターシャリー−ブチルペリレンであり、以下の構造を有している。
Figure 2005310741
電子輸送層16(厚み10nm)は、実施例1と同様にAlqから形成されている。電子注入電極17も、実施例1と同様に、LiF(厚み1nm)と、Al(厚み200nm)の積層構造から形成されている。陽極バッファ層CFxは、プラズマCVD法により形成しており、それ以外の各層は、真空蒸着法により形成している。
本実施例のように、オレンジ色発光層及び青色発光層を積層して形成した白色発光素子の場合、正孔輸送層に隣接するオレンジ色発光層においては、正孔輸送層の正孔輸送材料と同じ化合物をホスト材料として用いることが好ましい。
(比較例3)
正孔輸送層13中に、電子トラップ材料であるルブレンを含有させない以外は、上記実施例2と同様にして有機EL素子を作製した。
〔初期特性の評価〕
実施例2及び比較例3の各有機EL素子について、色度、発光効率及び電力効率を測定し、測定結果を表3に示した。なお、駆動電流は20mA/cm2としている。
Figure 2005310741
表3に示す結果から明らかなように、実施例2の有機EL素子及び比較例3の有機EL素子は、ほぼ同程度の発光効率及び電力効率を示していることがわかる。
〔輝度−時間特性及び駆動電圧−時間特性の測定〕
実施例2及び比較例3の各有機EL素子について、輝度−時間特性及び駆動電圧−時間特性を評価した。輝度−時間特性の評価結果を図11に、駆動電圧−時間特性の評価結果を図12にそれぞれ示す。図12に示す駆動電圧−時間特性の評価試験においては、初期輝度を10000nitとなるように各素子に電流を流し、この一定電流を流し続けたときの輝度と電圧との変化を測定した。
図11に示す結果から明らかなように、本発明に従う実施例2の有機EL素子は、比較例3の有機EL素子に比べ、発光寿命特性に優れていることがわかる。
また、図12に示す結果から明らかなように、本発明に従う実施例2の有機EL素子は、比較例3の有機EL素子に比べ、駆動電圧が低く維持されていることがわかる。
本発明に従う実施例において作製した有機EL素子を示す断面図。 本発明に従う実施例の有機EL素子の輝度−時間特性を示す図。 ルブレンの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムの図。 tBuDPNの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムの図。 DBzRの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムの図。 ペリレンの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムの図。 アントラキノンの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムの図。 NPBの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムの図。 CBPの陰極還元過程を示すサイクリックボルタモグラムの図。 本発明に従う他の実施例において作製した有機EL素子を示す断面図。 本発明に従う他の実施例の有機EL素子の輝度−時間特性を示す図。 本発明に従う他の実施例の有機EL素子の駆動電圧−時間特性を示す図。
符号の説明
1…正孔注入電極
2…陽極バッファ層
3…正孔輸送層
4…発光層
5…正孔阻止層
6…電子輸送層
7…電子注入電極
11…正孔注入電極
12…陽極バッファ層
13…正孔輸送層
14…オレンジ色発光層
15…青色発光層
16…電子輸送層
17…電子注入電極

Claims (13)

  1. 正孔注入電極と電子注入電極の間に発光層を配置し、前記正孔注入電極と前記発光層の間に正孔輸送層を配置した有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    サイクリックボルタンメトリー測定において、可逆な陰極還元過程を示し、かつ前記正孔輸送層中の正孔輸送材料より還元電位が小さい電子トラップ材料を、前記正孔輸送層中に含有させたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記正孔輸送層中の前記電子トラップ材料の濃度が、0.1〜30重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記正孔輸送材料がアリールアミン誘導体であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記電子トラップ材料がルブレン誘導体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記電子トラップ材料がペリレン誘導体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記電子トラップ材料がアントラキノン誘導体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記発光層が、ホスト材料とドーパント材料から形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記発光層が、1層のみから構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記発光層が、発光色の異なる2層あるいは3層から構成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 前記発光層のホスト材料が、アントラセン誘導体、アルミニウム錯体、ルブレン誘導体、またはアリールアミン誘導体であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 前記正孔輸送層に隣接する発光層のホスト材料が、前記正孔輸送層の正孔輸送材料と同じ化合物であることを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 前記発光層として青色発光層とオレンジ色発光層とが積層して設けられた白色発光素子であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 前記ドーパント材料として燐光発光材料が含まれていることを特徴とする請求項7〜12のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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