JP2005310320A - 光情報記録媒体 - Google Patents

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保 飯田
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Abstract

【課題】基板上にレーザ光を吸収する色素材料がスピンコートされることにより光吸収層が形成され、ユーザー情報領域とトラックピッチの異なるピットによる管理情報を含む管理情報領域と、グルーブによるユーザー情報領域とを互いに異なる領域に備えた追記型光情報記録媒体において、スピンコートにおける管理情報領域のピット部分とユーザー領域のグルーブ部分の違いによる色素溶液の流れの不均一性に起因するユーザー領域の記録信号の変動を抑制した光情報記録媒体を提供する。
【解決手段】管理情報領域とユーザー情報領域の間に特定のグルーブ配置を持つ緩衝領域を設けることにより、スピンコートでの色素溶液の流れを整流し、ユーザー領域の色素層を均一化して、ユーザー領域の記録信号の変動を抑制した光情報記録媒体を実現する。
【選択図】図3

Description

本発明は光情報記録媒体に関し、より詳細には、管理情報を含む管理情報領域とユーザー情報を含むユーザー情報領域とを互いに異なる領域に備え、レーザ光を吸収する材料がスピンコートされることにより光吸収層が形成されている光記録媒体において、レーザ光による情報の記録と再生が可能な光情報記録媒体に関する。
光情報記録媒体の分野では、光情報記録媒体の高密度化に伴いトラックフォーマットの構造が複雑になり、データ記録部のみならずドライブで駆動するための管理情報領域に対しても異なるフォーマットを採用する例が増えている。
光情報記録媒体は、一般に、光情報記録媒体内周側に管理情報を含んだ管理情報領域を備え、その外側にユーザー情報を含んだユーザー情報領域を備えた構造を有する。この構造は、DVD−RAMのようにディスクの内周側から情報を記録するタイプの光情報記録媒体では一般的である。また、ディスクの外周側から情報を記録する光情報記録媒体の場合は、外周側に管理情報領域が形成される。管理情報領域とは呼称していないが、内周及び外周双方にコントロールトラック領域(管理情報が記録される領域)を設けているものもある。
光情報記録媒体の管理情報領域及びユーザー情報領域に形成される情報トラックのフォーマットは、光情報記録媒体の種類により様々で、例えば、追記及び書き換え可能な光情報記録媒体であるCD−R及びCD−RWに形成されている情報トラックは、蛇行溝のみで構成されているためピットの形成の必要がなく、生産性に優れたトラックフォーマットを有する。
一方、CD−R及びCD−RWよりさらに高記録密度化を図った光情報記録媒体である追記及び書き換え可能なDVD―R、DVD−RW及びDVD−RAMでは、その品種が多様であり、複雑なトラックフォーマットが採用されている。例えば、DVD−R及びDVD−RWでは蛇行溝間に記録時に同期をとるためのランドプリピット(LPP)が形成されており、DVD−RAMではランドとグルーブの境界の延長線上のミラー領域に物理IDピットが設けられている。
これらの光情報記録媒体では、ユーザー情報領域のトラックフォーマットは、再生専用、追記型あるいは書き換え可能型の種類により異なるが、管理情報記録のフォーマットを各種光記録媒体間で共通化して相互の互換性を確保する場合には、管理情報領域のトラックフォーマットを工夫する必要がある。
例えば、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R及びDVD−RWの光情報記録媒体間で管理情報領域のトラックフォーマットを統一して互換性に配慮した構成にする場合がある。この際、各光情報記録媒体のユーザー情報領域の記録形態は、記録媒体の種類により異なり、プリピットマーク、グルーブを有する記録トラック或いはグルーブ間のランド領域を蛇行させ且つランド上にプリエンボスマークを形成するなどの様々なフォーマットで形成される。しかしながら、共通化される管理情報領域のトラックフォーマットの選定は、再生専用のDVD−ROM媒体を中心にして行われてきた。このため、DVD−RAM、DVD−R及びDVD−RWの管理情報領域のフォーマットに対して、DVD−ROMフォーマットを踏襲することになっている。すなわち、DVD−RAM、及びDVD−RWの管理情報領域は、DVD−ROMと同じプリピット方式で形成されているが、記録膜に色素を用いている追記型のDVD−Rでは、管理情報領域には蛇行溝が形成されているだけで、管理情報はこの蛇行溝と、製造段階においてドライブによって記録するマークによって、管理情報を記録されている。
また、再生専用の光情報記録媒体では、管理情報領域にプリピットにより形成されている管理情報は、ユーザー情報領域のユーザー情報と同じ信号処理系で再生されるため、容易に管理情報を複製することができる。一方、記録可能媒体であるCD−R、CD−RW、DVD−RあるいはDVD−RWの管理情報領域では、情報記録前(初期状態)には管理情報は蛇行溝で形成されているが、ユーザー情報記録後はピットやドメインなどの記録マークで蛇行溝上に追記されて、記録マークと蛇行溝が並存した形で管理情報領域が形成される。それゆえ、記録可能媒体であるCD−R、CD−RW、DVD−RあるいはDVD−RWにおいても、コピー防止情報の追記ピットやプリピットが形成されてはいるが、ユーザー情報記録後にはこれらの記録可能媒体における管理情報は記録マークで形成されるので、管理情報信号はデータ情報信号と同じデータ信号処理系で再生可能である。それゆえ、管理情報を再生して解析し、記録マークとして形成することが可能であり、情報の複製を完全に防止することは困難である。
一般に、駆動装置でデータ情報信号と同じデータ信号処理系で処理される情報はセキュリティとして用いることは困難であり、たとえセキュリティ情報が外部に読み出されたとしてもその情報を光情報記録媒体として再現できないような工夫を持たなければ容易に光情報記録媒体の複製を可能にしてしまうという問題があった。
そこで、コピー不可能なセキュリティ情報の形成手段として、特開平8−96492にはコピー防止用の識別子としてトラックピッチを可変して検出することが開示されている。このコピー防止用の識別子は、フラグとして存在の有無を確認するもので固定パターンを設けるものである。一般にトラックピッチの異なる部分を、部分的に光情報記録媒体上に設けることは特別な技術ではなく、例えばフォーマットの異なるROMやRAMが混在するような媒体においては通常行われていたものである。国際標準仕様として規定された光情報記録媒体においては、コントロールトラックを記載するPEPと称する領域とデータフォーマット領域のコントロールトラック領域(SFPと称する)ではトラックピッチを変えて記録することが求められている。このことはセキュリティとは関係が無いが、部分的にトラックピッチを変化させることは従来より行われていた。
また、特開2001−67676には、管理情報領域としてのリードイン領域とユーザー情報領域のトラックピッチを変えて記録し、コピー品との差別化を図ろうとする技術が開示されている。
したがって、追記あるいは書き換え可能な光記録媒体において、管理情報領域を再生専用ディスクと同じフォーマットで原盤に記録するマスタリング工程で行ったスタンパにピットにより情報を記録することは、再生専用ディスク、追記型ディスク、書き換え型ディスク間の互換性の確保およびセキュリティの観点からも望ましい。
特開平8−96492号公報 特開2001−67676号公報
光吸収層の作製に色素溶液をスピンコータで作製する追記型光情報記録媒体において、内周にピットからなる管理情報領域があり、その外側にユーザー情報領域がある場合、内周からの色素溶液の流れがピット部分とグルーブ部分で異なるために、ピットとグルーブ近接している部分で不均一になり、ユーザー領域の記録信号の変動を引き起こす原因になっている。そのため、このピットとグルーブが近接している領域は、記録不可能な領域となってしまうため、この記録不可能な領域を小さくすることで、ユーザー情報領域を拡大し、光情報記録媒体の容量を拡大することができ、ユーザー情報記録領域の記録信号の品質も向上することができる。
本発明の目的は、スピンコートにおける管理情報領域のピット部分とユーザー領域のグルーブ部分の間に、特定の構成のグルーブを有する緩衝領域を配置することにより、スピンコートにおける色素溶液の流れを緩衝領域で整流し、ユーザー領域の色素層を均一化して、ユーザー領域の記録信号の変動を抑制した光情報記録媒体を提供することである。そしてこの緩衝領域の溝形状を工夫することで緩衝領域を小さくし、ユーザー情報領域を拡大できる光情報記録媒体を提供することである。
本発明に従えば、内側に管理情報を含む管理情報領域と外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域とを互いに異なる領域に備え、管理情報が予めピットにより形成され、ユーザー情報領域がグルーブにより形成され、基板上に少なくともレーザ光を吸収する色素材料がスピンコートされることにより光吸収層が形成されている光情報記録媒体において、管理情報領域とユーザー領域間の緩衝領域に特定のグルーブを配置することにより、スピンコートにおける管理情報領域のピット部分とユーザー領域のグルーブ部分の違いによる色素溶液の流れを整流し、ユーザー領域の色素層を均一化して、ユーザー領域の記録信号の変動を抑制した光情報記録媒体を提供することである。
また、緩衝領域に設けたグルーブのピッチを、ユーザー情報領域のグルーブピッチより小さくすることで、スピンコートにおける色素溶液の流れを緩衝領域で整流し、ユーザー領域の色素層を均一化して、ユーザー領域の記録信号の変動を抑制した光情報記録媒体を提供することである。
本発明の光情報記録媒体によれば、基板上にレーザ光を吸収する色素材料がスピンコートされることにより光吸収層が形成され、ユーザー情報領域とトラックピッチの異なるピットによる管理情報を含む管理情報領域と、グルーブによるユーザー情報領域とを互いに異なる領域に備えた再生専用ディスクとの互換性が高く、管理情報の複製が困難でセキュリティ性に優れた追記型光情報記録媒体において、スピンコートにおける管理情報領域のピット部分とユーザー領域のグルーブ部分の違いによる色素溶液の流れの不均一性に起因するユーザー領域の記録信号の変動に対して、緩衝領域に特定のグルーブを配置することにより、スピンコートでの色素溶液の流れを整流し、ユーザー領域の色素層を均一化して、ユーザー領域の記録信号の変動を抑制した光情報記録媒体を提供できた。
以下に、本発明の光記録媒体について説明するが、本発明はこれに限定されない。
本発明の実施例を図1に従い説明する。光情報記録媒体1はユーザー情報を記録する領域4とユーザー情報の記録に関する管理情報を記録する領域3とで構成される。領域3と領域4の間には通常の記録には使用しない第3の領域として、緩衝領域2を設ける。領域2は、図3に示す領域10と領域12の異なるフォーマット構成を吸収する領域になっている。
光情報記録媒体のユーザー領域の模式的な構造の例を、第2図に示す。
同図において、5は、ピットとグルーブを有する透光性の基板、6はその上に形成された光吸収層で、照射されたレーザ光を吸収して発熱し、溶融、蒸発、昇華、変形または変性し、当該光吸収層6や基板5の表面にピットを形成する作用を有する層である。また7は、その上に形成された反射層、8はダミー基板9とこれらを貼り合わすために設けられた接着層を示す。
透光性基板5の材料は、レーザ光に対する屈折率が1.4〜1.6の範囲の透明度の高い材料で、耐衝撃性に優れた樹脂が望ましい。具体的には、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィン、アクリル等が例示できるが、これらに限られるわけではない。
基板5と光吸収層6との間には、SiO、ZnS-SiO等のエンハンス層や耐溶剤層や設けてもよい。
光吸収層6の材料は、光吸収性の有機色素が望ましく、シアニン色素、ポリメチン色素、トリアリールメタン色素、ピリリウム色素、フェナンスレン色素、アゾ色素、テトラデヒドロコリン色素、トリアリールアミン色素、スクアリリウム色素、クロコニックメチン色素等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
なお、光吸収層6には、他の色素、添加剤、高分子(例えばニトロセルロース等の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー)等を含んでいても良い。光吸収層6は、上記の色素および任意の添加剤を公知の有機溶媒(たとえばテトラフルオロプロパノール、ケトンアルコール、アセチルアセトン、メチルセルロブ、トルエン等)で溶解・溶媒和したものを透光性基板5上に形成される。
光吸収層の形成手段としては、スピンコート法を用いるが、同法では、色素溶液の濃度、粘度、溶剤の乾燥速度を調節することにより、光吸収層の膜厚を制御できる。
反射層6は、金属膜からなり、例えば、金、銀、アルミニウムあるいはこれらを含む合金を、スパッタ法等の手段により形成される。
光吸収層と反射層の間に、SiO、ZnS-SiO、Al等のエンハンス層や耐酸化層等の他の層を設けてもよい。
また、反射層上に保護層を形成してもよいし、保護層を形成しなくてもよい。保護層としては光吸収層、反射層を保護できる層であればよく、例えば紫外線硬化樹脂、シリコーン系樹脂等によって形成される。
接着層8は耐衝撃性の優れた樹脂によって形成されることが望ましい。たとえば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布し、紫外線を照射して硬化させることにより形成する。また、ウレタン等の弾性材で形成してもよい。この場合、貼り合わせる基板の両方に光吸収層を設けてもよいし、片方は光吸収層がないダミー基板でもよい。また、必要に応じてダミー基板側の基板上に、印刷層あるいは印刷受容層を設けてもよい。光記録媒体への記録は、記録媒体の両面または片面に設けた光吸収層にレーザ光を照射することにより行う。レーザ光の照射された部分には、レーザ光エネルギーの吸収による色素の分解、発熱、炭化、基板の溶融等の光吸収層の熱的変形が起こる。記録された情報の再生は、レーザ光により、熱的変形が起きている部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ることにより行う。
管理情報領域は基板に予めピットが形成されており、緩衝領域は基板に予めグルーブあるいはミラー部分が形成されている以外は、他の層構成はユーザー情報領域と同じである。
本発明の管理情報領域、緩衝領域、ユーザー情報領域と基板形状の模式的な例を、図3で説明する。
管理情報領域3は管理情報を示すピットが形成され、緩衝領域は少なくともユーザー情報領域のグルーブよりトラックピッチの小さいグルーブが形成されている。また、ユーザー情報領域は記録時にピットが形成されるグルーブが形成されている。また、ユーザー情報領域はアドレス情報を付与するために、特定の周波数でグルーブをウォブルさせても良いし、ピットを含ませても良い。これらの領域のピットあるいはグルーブはスパイラル状あるいは同心円状に形成されている。
図3では緩衝領域の1例としてユーザー領域のトラックピッチより小さいトラックピッチのグルーブとユーザー領域と同じトラックピッチを有するグルーブの例を示したが、これに限定されるわけではない。
緩衝領域のグルーブの構成について、以下に詳しく説明する。
本発明の緩衝領域は、少なくともユーザー領域のトラックピッチより小さいトラックピッチのグルーブを有している。また、ユーザー領域に接する緩衝領域のグルーブのトラックピッチがユーザー領域と同じであることが望ましい。緩衝領域は管理情報領域の境界側にミラー部分を備えていてもよい。
ここでミラー部分とはユーザー情報領域のトラックピッチより広い平坦部分をミラー部分と定義する。
また、緩衝領域は2種類以上のトラックピッチを持つグルーブを複数回以上含んでいてもよい。
グルーブは、通常考えられる条件のものであればどのような条件のものでもよいが、30〜120nmの深さが好適であり、さらに望ましくは50〜100nmの深さであることが望ましい。また、グルーブの幅はユーザー領域のトラックピッチの0.2倍から0.8倍までならよく、0.3倍から0.7倍までがより好ましい。
本発明の基板5の作製方法について説明する。基板は原盤及びスタンパを作製し、射出成型により作製することが好ましい。
原盤は以下のように作製した。
原盤は直径200mm、厚さ6mmのガラス原盤を用意し、ガラス原盤の一方の表面上に、フォトレジストを、スピンコート法を用いて均一に塗布した。フォトレジストの厚さはピットあるいはブルーブの深さに応じて調整した。フォトレジストが形成されたガラス原盤をカッティング装置に装着した。
原盤を作製するためのカッティング装置を図4に示す。記録光ヘッド21は原盤14とは相対的に径方向に移動するサーボ系により駆動する(図示せず)。記録半径位置はリニアスケール20で監視されており、クローズサーボループで制御される。フォーマッタ18からは情報データや管理情報、溝信号等を生成し光ヘッドを駆動する。システム全体はコントローラ17で管理されており、トラックピッチもここでサーボ制御を行っている。このサーボ制御の中でトラックピッチをコントロールする。なお、原盤はスピンドル15で回転駆動されており、独自のサーボループを形成する。スピンドル15はスピンドルドライバ16で駆動される。
カッティング装置により、フォーマッタから送られた情報に応じて、光ヘッドからレーザ光をフォトレジストに照射して露光し、ピットあるいはグルーブを形成した。レーザ光量を調節して、ピットの大きさやグルーブ幅をコントロールした。カッティングが終了したガラス原盤はパターン形成面にメッキの前処理として無電解メッキを施した。さらに、このメッキ層を導電膜として用いることにより、Ni層を電鋳法によって形成した。次いで、ガラス原盤上に形成したNi層の表面を研磨し、さらに、ガラス原盤から上記Ni層を剥離することにより、スタンパを得た。なお、上記メッキの前処理における導電膜形成を、スパッタ法や蒸着法を用いて行ってもよい。
基板5は、上述した材料を用いて、射出成形により成形される。
基板越しにレーザ光で記録再生する光情報記録媒体の例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。光吸収層をスピンコート法により形成する光情報記録媒体で、上述した管理情報領域とユーザー情報領域を有し、上述した特定の緩衝領域を備えるものなら良い。
以下に実施例を挙げて、本発明の実施の形態が適応される光情報記録媒体を、より具体的に説明する。
スタンパを既存の射出成型機に装着し、光情報記録媒体グレードのポリカーボネート樹脂を射出成型することにより基板5を得た。基板5は、直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート製基板であり、図2に示されたような、ガラス原盤に形成された管理情報領域、緩衝領域、ユーザー情報領域のピットあるいはブルーブのパターンが、スパイラル状に基板5の一方の面上に転写されている。ここで、管理情報領域は、半径23.40mm〜23.98mmにトラックピッチ1.2μmの半値幅0.45μm、深さ170μmピットで形成されていた。また、ユーザー情報領域は半径24.00mm〜58.00mmにトラックピッチ0.74μm、半値幅0.32μm、深さ170μmのグルーブで形成されていた。
ここで、半径23.98mm〜24.00mmまでの管理情報領域とユーザー情報領域間の幅20μmの領域が緩衝領域である。管理情報と接する緩衝領域の内周側から幅11.3μmでミラー部分、幅5μmでトラックピッチ0.5μm、半値幅0.3μm、深さ170μmのグルーブ、幅3.7μmでトラックピッチ0.74μm、半値幅0.32μm、深さ170μmのグルーブが形成されていた。なお、ピットとグルーブはスパイラル状に形成されているので、これらの半径は光情報記録媒体のある特定角度での位置関係である。
この基板5のパタ−ン形成面上に、下記化学式(1)で表わされるアゾ系色素1重量%の濃度を有するテトラフルオロプロパノール溶液を、スピンコート法により塗布した。なお、上記色素溶液を塗布する際に、色素溶液をフィルタで濾過して不純物を取り除いた。スピンコートは回転数100rpmで回転している基板上に色素溶液0.5gをディスペンサーで供給し、その後、1000rpmから3000rpmまで基板を回転させ、最後に5000rpmで2s間回転させた。このとき、上記溶液を、グルーブ部分で厚さ100nmとなるように塗布した。次いで、上記色素材料を塗布した基板1を70℃にて1時間乾燥させ、さらに、室温にて1時間冷却した。こうして、光吸収層6を基板5上に形成した。
Figure 2005310320
さらに、光吸収層6上に、反射層7としてAg合金を厚さ160nmとなるように、スパッタ法を用いて形成した。次いで、反射層7上に、接着層5としてUV樹脂材料をスピンコート法により塗布し、さらに、その上にダミー基板6として厚さ0.6mmのポリカーボネート製基板を載置した。この状態で、ダミー基板側からUV照射を施すことにより、各層が形成された基板とダミー基板とを貼り合わせて光情報記録媒体Aを得た。
半径23.98mm〜24.00mmまでの緩衝領域において、管理情報と接する緩衝領域の内周側から幅9.84μmでミラー部分、幅1μmでトラックピッチ0.5μm、半値幅0.3μmのグルーブと幅1.48μmでトラックピッチ0.74μm、半値幅0.32μmのグルーブが交互に2回繰り返したグルーブ、さらに幅1.5μmでトラックピッチ0.5μm、半値幅0.3μmのグルーブと幅3.7μmでトラックピッチ0.74μm、半値幅0.32μmのグルーブを形成した。それ以外の条件は全て実施例1と同様にして、光情報記録媒体Bを得た。
上記実施例で得た光情報記録媒体を、波長650nmのレーザ光及び開口数0.6のレンズを有する光ピックアップを用いて、緩衝領域と接するユーザー情報領域と半径45mmのユーザー情報領域に8−16信号を記録し、記録信号の再生を行った。信号の検出及び再生は安定して行うことができ、また、このときの再生信号の信号変調度は61%、ジッターは7.2%であり、いずれも良好な結果を得ることができた。
半径23.98mm〜24.00mmまでの緩衝領域において、管理情報と接する緩衝領域の内周側から幅6μmでトラックピッチ1.2μm、半値幅0.35μmのグルーブ、幅5.3μmのミラー部分、幅5μmでトラックピッチ0.5μm、半値幅0.29μmのグルーブ、幅3.7μmでトラックピッチ0.74μm、半値幅0.32μmのグルーブを形成した。それ以外の条件は全て実施例1と同様にして、光情報記録媒体Cを得た。
[比較例1]
半径23.98mm〜24.00mmまでの緩衝領域において、幅20μmのミラー部分を緩衝領域にした。それ以外の条件は全て実施例1と同様にして、光情報記録媒体Dを得た。
[比較例2]
半径23.98mm〜24.00mmまでの緩衝領域において、管理情報と接する緩衝領域の内周側から、幅12.6μmのミラー部分、幅7.4μmでトラックピッチ0.74μm、半値幅0.32μmのグルーブを形成した。それ以外の条件は全て実施例1と同様にして、光情報記録媒体 Eを得た。
(緩衝領域の構成)
上記実施例1〜3と比較例1〜2で得た光情報記録媒体A〜Eについて、管理情報領域側から順番に示した緩衝領域の構成を表1に示す。
(各媒体のジッター測定)
上記実施例1〜3と比較例1〜2で得た光情報記録媒体A〜Eについて、波長650nmのレーザ光及び開口数0.6のレンズを有する光ピックアップを用いて、緩衝領域と接するユーザー情報領域と半径45mmのユーザー情報領域に8−16信号を記録し、記録信号の再生を行った。信号品質の評価はジッター測定で行った。その結果を表2に示す。緩衝領域にユーザー情報領域より小さいトラックピッチの溝を設けた実施例の媒体は、緩衝領域と接するユーザー領域においても良好なジッター特性が得られたのに対し、比較例では半径45mmのユーザー情報領域のジッターに比べ、緩衝領域と接するユーザー領域は2%以上ジッターが悪くなる結果となった。
Figure 2005310320
Figure 2005310320
本発明の光情報記録媒体の概略平面図である。 本発明の光情報記録媒体のユーザー領域の概略断面図である。 本発明の管理情報領域、緩衝領域、ユーザー情報領域と基板形状を説明する概略図である。 本発明の管理情報領域と緩衝領域、ユーザー情報領域のピットとグルーブを作製する装置を説明する図である。
符号の説明
1 光情報記録媒体
2 緩衝領域
2a、2b 緩衝領域の開始位置と終了位置
3 管理情報領域
4 ユーザー情報領域
5 基板
6 光吸収層
7 反射層
8 接着層
9 ダミー基板
10 ピット
11 トラックピッチの小さいグルーブ
12 ユーザー情報領域と同じトラックピッチのグルーブ
13 グルーブ
14 原盤
15 スピンドル
16 スピンドルドライバ
17 コントローラ
18 フォーマッタ
19 記録光ヘッドドライバ
20 リニアスケール
21 記録光ヘッド

Claims (5)

  1. 内側に管理情報を含む管理情報領域と外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域とを互いに異なる領域に備え、管理情報が予めピットにより形成され、ユーザー情報領域がグルーブにより形成され、基板上に少なくともレーザ光を吸収する色素材料がスピンコートされることにより光吸収層が形成されている光情報記録媒体において、
    管理情報領域とユーザー領域間の緩衝領域にユーザー領域のトラックピッチより小さいトラックピッチのグルーブを有することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 緩衝領域のグルーブのトラックピッチが2種類以上であり、一方のグルーブはユーザー領域のトラックピッチより小さく、他方はユーザー情報領域のトラックピッチと同じで、ユーザー情報領域に接する緩衝領域のトラックピッチがユーザー領域と同じであることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
  3. 緩衝領域に2種類のトラックピッチを持つグルーブを複数回以上含むことを特徴とする請求項1、あるいは2記載の光情報記録媒体。
  4. ユーザー情報領域に接する緩衝領域のトラックピッチがユーザー領域と同じであることを特徴とする請求項1〜3に記載の光情報記録媒体。
  5. 基板上に少なくともレーザ光を吸収する色素材料がスピンコートされることにより光吸収層が形成されている光情報記録媒体において、該光情報記録媒体は、ピットにより管理情報を記録した管理情報領域と、該管理情報領域の外側に接して設けられた緩衝領域と、該緩衝領域の外側に接して設けられたユーザー情報を記録するための前記ピットと同じ深さのグルーブが設けられたユーザー情報領域とが形成され、該緩衝領域に該ユーザー情報領域のグルーブピッチより小さいピッチのグルーブと、該ユーザー情報領域のグルーブピッチと同じピッチのグルーブの双方を設け、該管理情報領域の最外周部と該ユーザー情報領域の最内周部との距離を20μm以下としたことを特徴とする光情報記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007152825A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Mitsubishi Kagaku Media Co Ltd 光記録媒体の製造方法

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