JP2005309299A - 画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トナーと感光体表面との摩擦係数を0.7以下とすることで、トナーと感光体表面とが摺擦する摺擦力を低減することができる。よって、現像ローラ4aに担持されたトナーが感光体表面に付着した保護物質を掻き取ることが抑制され、現像装置内に保護物質が混入することが抑制される。その結果、経時にわたり安定したトナー帯電量を得ることができ、良好な画像を維持することができる。
【選択図】 図8
Description
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記トナーの平均円形度が0.96以上であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、添加剤が上記トナー表面に付着しており、該添加剤の該トナーに対する被覆率が35%以上65%以下であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の画像形成装置において、上記保護物質は脂肪酸金属塩であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の画像形成装置において、上記保護物質はラメラ結晶紛体であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の画像形成装置において、上記帯電部材と上記像担持体との最近接距離を1〜100[μm]とすることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記帯電部材の表面層を樹脂材料により構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8の画像形成装置において、上記像担持体表面に上記保護物質を塗布せしめる保護物質供給部材を設け、該保護物質供給部材表面と該像担持体表面とを接触せしめ、該接触部での該保護物質供給部材表面の移動速度と該像担持体表面の移動速度とが互いに異なるように各移動速度設定したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の画像形成装置において、上記帯電部材周囲の環境状態を検出する環境検出手段と、該環境検出手段による検出結果に基づいて上記像担持体表面に存在させる上記保護物質の量を制御する保護物質供給量制御部とを有することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、像担持体と、像担持体の表面にトナー像を形成する現像装置と像担持体表面を帯電させる帯電装置のうち少なくともひとつとを一体に構成し画像形成装置本体に対して着脱可能としたプロセスカートリッジにおいて、上記画像形成装置が請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の画像形成装置であることを特徴とするものである。
〔実験例1〕
本出願人は、接触又は近接させて配置した帯電部材による交流印加放電では顕著となる感光体1表面の劣化状態を調べるために以下の実験を行った。機械的磨耗に起因する感光体表面の劣化を排除するために、図2(a)に示すように帯電部材2aを感光体1表面に対して非接触に配設した。また、感光体1に対して当接する部材を全て取り除いた。そして、直流(DC)バイアスに交流(AC)電圧バイアスを重畳した電圧が印加された非接触回動可能なローラ状の帯電部材2a(以下、「帯電ローラ2a」という)を用いて約150時間連続で感光体1を帯電させた。図2(a)に示すように、本実験に用いた感光体1は、基層50上に絶縁層である下引き層51が設けられている。さらに、その上に電荷発生層(CGL)52、電荷輸送層(CTL)53、表面保護層(FR)54が順に積層されている。
接触又は近接させて配置した帯電ローラ2aによる放電により発生した粒子(オゾン、電子、励起分子、イオン、プラズマなど)のエネルギーが感光体1表面の表面保護層54に照射されると、このエネルギーが感光体1表面の表面保護層54等を構成する分子の結合エネルギーに共鳴、吸収される。そして、最表面層を形成している高分子鎖の絡み合い度の低下、樹脂分子鎖の切断による分子量低下、樹脂や分解生成物の蒸発等の化学的劣化を誘発する。このような化学的劣化に伴って、感光体1表面の最表面層は次第に膜厚削れが起こるものと推測される。
次に、交流印加放電では顕著となる感光体表面の化学的劣化は、感光体上に保護物質を存在させることにより抑制できることを示す実験例について説明する。
図4(a)は、感光体1上に保護物質32を存在させることによって、交流印加放電では顕著となる感光体1表面の化学的劣化が抑制されることを確かめるための実験装置の概略構成図である。保護物質32の有無による感光体表面の劣化状態を比較するために、図3(b)に示すように感光体表面上に保護物質を塗布する領域A(図中、感光体幅方向の左側半分)と塗布しない領域B(図中、感光体幅方向の右側半分)とを設けた。具体的には、保護物質塗布装置30(構成及び動作については、実施形態において説明する)を感光体1の幅方向の左側半分の表面領域にのみファーブラシ31を用いて塗布するように配設せしめ、領域Aにのみ保護物質32としてのステアリン酸亜鉛を塗布した。
機械的磨耗に起因する感光体1表面の劣化を発生させないために、予め帯電ローラ2aと保護物質塗布装置30以外の部材を全て取り払った。そして、感光体1と共に帯電装置2と保護物質塗布装置30とを連続して駆動せしめ、感光体1表面の劣化状態を調べた。実験条件は以下の通りである。
帯電条件:
Vpp(AC電圧のピークツーピーク電圧値)=2.12[kV]
f(AC電圧の周波数)=877.2[Hz]
DC電圧値=−660[V]
感光体表面の移動速度v=125[mm/s]
ファーブラシ31の線速=216[mm/sec]
保護物質32:ステアリン酸亜鉛
上記実験を連続200時間行った後の感光体1の膜厚を、上記実験前の感光体1の膜厚と比較すると以下の事実が判明した。保護物質32が塗布されていない領域Bにおいては、膜厚が2.5[μm]減少したのに対し、保護物質32が塗布されている領域Aでは、領域Bの減少膜厚の1/8以下に低減した。
また、上記実験を連続200時間行った後の感光体1の表面を目視観察したところ保護物質32が塗布されていない領域Bにおいては、感光体1表面が白く変色し、変質していたのに対し、保護物質32が塗布されている領域Aでは、実験前の新品の感光体1表面と同様の鏡面が保持されていた。
これらの結果から、感光体1表面に保護物質を塗布せしめることにより、交流印加放電では顕著となる感光体表面の化学的劣化を抑制できることが明らかになった。
図1に示すように保護物質32を感光体表面に供給するための保護物質供給手段として、保護物質塗布装置30を設けている。この保護物質塗布装置30は、クリーニング装置7に対して感光体1の回転方向下流側、帯電装置2に対して感光体1の回転方向上流側に感光体1と対向するように設けられている。保護物質塗布装置30は、塗布部材としてのファーブラシ31、保護物質32、保護物質をファーブラシ方向に押圧するための加圧バネ33とを備えている。保護物質32はバー状に成型された固体状となっている。ファーブラシ31は感光体表面にブラシ先端が当接しており、軸を中心に回転することによって保護物質32を一端ブラシに汲み上げ、感光体表面との当接位置までブラシ上に担持搬送して感光体表面に塗布する。バー上に成形された個体保護物質32は、加圧バネ33によって所定の圧力で保護物質32がファーブラシ31側に押圧されている。これにより、経時的に保護物質32がファーブラシ31に掻き削られて減少した場合でも、常にファーブラシ31に対して微量の保護物質32を均一に供給することができる。
軸部21aには、帯電ローラ2aを被帯電体へ向けて押圧するためのスプリング15が取り付けられている。これにより上記微小ギャップ14を精度良く維持することが可能となる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として良好に用いることができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5[μm]程度が適当であり、好ましくは0.1〜2[μm]である。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
本実施形態のトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤からなる母体粒子と添加剤からなっている。母体樹脂は、結着樹脂、着色剤からなる混合物を熱ロールミルで溶融混練した後、冷却固化してこれを粉砕分級することで得ることができる。この母体樹脂にヘンシェルミキサー等で添加剤を混合付着させている。
[実験例3]
まず、本実施形態のトナー添加剤の被覆率について実験例3に基づき説明する。ここで言う被覆率とは、トナー表面をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察した実測値であり、以下の式で示される。
(式1)
添加剤被覆率 = 100×(添加剤面積の総和)/(画像処理領域の面積)
次に、トナーの平均円形度について実験例4に基づき説明する。トナー平均円形度は、トナー粒子と同一の投影面積を持つ真円の円周とトナー粒子の周長との比によって定義される。このトナー平均円形度は、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度として計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
また、感光体表面の保護物質としてのステアリン酸亜鉛の層を一定に保つように設定し、添加剤被覆率を異ならせてラン枚数5万枚後のステアリン酸亜鉛の消費量を調べた。すると、円形度0.96のステアリン酸亜鉛の消費量は、円形度0.92のステアリン酸亜鉛の消費量に対し約2/3の消費量で済んだ。
次に、交流印加放電では顕著となる感光体表面の膜厚削れ量がAC電圧のピークツーピーク電圧値Vpp(以下、単に「Vpp」という)、すなわち帯電部材に印加する交流成分の振幅値に比例することを実験例5に基づき説明する。
図4(a)に示すような感光体1、帯電装置2、塗布装置30から構成される装置により以下の実験を行った。機械的磨耗に起因する感光体表面の劣化を発生させないために、予め帯電ローラ2aと保護物質塗布装置30以外の感光体に当接する部材を全て取り払った。そして、Vppを変えて、連続100時間感光体1表面を交流印加放電により帯電させたときの膜厚削れ量を測定した。実験条件は以下のとおりである。
帯電条件:
Vpp(AC電圧のピークツーピーク電圧値)=2.2、2.6、3.0[kV]
f(AC電圧の周波数)=1350[Hz]
DC電圧値=−600[V]
感光体表面の移動速度v=113[mm/s]
保護物質:ステアリン酸亜鉛
帯電時間:100時間
(式2)
Vth=312+6.2×(d/εopc+Gp/εair)+√(7737.6×d/εopc)
ここで、dは感光体の膜厚[μm]、εopcは感光体の比誘電率、εairは感光体と帯電部材の間の空間における比誘電率である。
Vppが上記Vthの2倍以上となったときに帯電部材と感光体との間で双方向に放電が発生する。
本実験例5では帯電ローラと感光体との間のギャップは50[μm]、感光体の比誘電率は約3、感光体の膜厚は30[μm]、感光体と帯電部材の間の空間における比誘電率は約1であったので、上記式にこれらを当てはめるとVth=962[V]となる。帯電部材に印加する電圧が962[V]以上となると帯電部材表面と感光体表面との間で放電が開始され、またVppが約1924[V]を越えるとAC電圧による放電が開始されると考えられる。放電現象として支配的なのはAC電圧によって生じる双方向放電であり、このためVppが約1.9[kV]を越えると感光体の膜厚削れが始まると考えられる。
次に、交流印加放電では顕著となる感光体表面の膜厚削れ量がAC電圧の周波数fに比例することを実験例6に基づき説明する。
本実験例に用いた装置の基本的な構成及び実験条件は、上記実験例5のものと同様であるが、帯電条件と感光体表面の移動速度が上記実験例4とは異なっている。すなわち、上記実験例5では、AC電圧の周波数fを固定してVppを変化させているが、本実験例ではVppを固定しAC電圧の周波数fを変化させている。
帯電条件:
Vpp(AC電圧のピークツーピーク電圧値)=2.2[kV]
f(AC電圧の周波数)=500、900、1400、2000、4000[Hz]
DC電圧値=−600[V]
感光体表面の移動速度v=104[mm/s]
保護物質:ステアリン酸亜鉛
帯電時間:100時間
次に、交流印加放電では顕著となる感光体の膜厚削れがVpp−2×Vthに比例し、AC電圧の周波数fに比例し、かつ感光体表面の移動速度vに反比例することを示す実験結果について説明する。
本実験例に用いた装置の基本的な構成及び実験条件は、上記実験例5のものと同様であるが、本実験例ではVpp,AC電圧の周波数f、感光体表面の移動速度v、保護物質の供給量を変えながら感光体表面の劣化の有無を調べた。具体的には、100時間連続で帯電部材へ電圧を印加させ、保護物質の供給量に対して感光体表面の白濁、膜厚減少の有無をしらべた。また、各条件において、保護物質が実際にどれだけ供給されているのかを知るために、帯電部材へ電圧を印加しない状態で、保護物質のみ供給したサンプルを膜厚減少量測定用とは別に作成し、XPS(X線光電子分光分析装置)により感光体表面上の亜鉛元素(Zn)の存在量(元素個数割合)を測定した。亜鉛元素(Zn)の測定値(元素個数割合)は、帯電部材への電圧印加をせずにステアリン酸亜鉛を塗布し続け、5時間経過した段階での感光体表面を測定した場合の値である。
帯電条件:
Vpp(AC電圧のピークツーピーク電圧値)=2120、3000[V]
f(AC電圧の周波数)=877.2、1350[Hz]
DC電圧値=−600[V]
感光体表面の移動速度v=125、185[mm/s]
保護物質:ステアリン酸亜鉛
(式3)
X={Vpp−2×Vth}×f/v
(式4)
1.52×10-4×{Vpp−2×Vth}×f/v
(式5)
2.22×10-4×{Vpp−2×Vth}×f/v
(式6)
6.23×10-3×{Vpp−2×Vth}×f/v
(式7)
9.10×10-3×{Vpp−2×Vth}×f/v
一方、感光体表面に保護物質が存在すると、放電によって発生した粒子のエネルギーが直接照射されるのは保護物質であるため、感光体自身は放電によって発生した粒子の直接照射を免れることになる。従って、保護物質自身が放電により発生した粒子のエネルギーを吸収し、感光体表面の化学的劣化を緩和すると考えられる。図4に示した実験においても、感光体1の保護物質がない領域Bの感光体表面は感光体を構成する分子の残骸が分析から検出されているのに対して、保護物質のある領域Aでは感光体を構成する分子の残骸が検出されおらず、保護物質の下の感光体表面は劣化していなかった。そして領域Aでは、保護物質として供給したステアリン酸亜鉛が化学的に変化し、分解した物質が検出された。
脂肪酸塩のうちでも脂肪酸金属塩は、金属元素がXPSによって測定される特徴的な元素となりやすく、塗布量などの条件を設定する上で測定が行いやすい。したがって本実施形態のように帯電条件に応じて最適な量の保護物質を感光体表面に供給する装置を設計する上で好適である。
また本発明のように放電による劣化から感光体表面を保護する事を目的とした時には、保護物質塗布装置30はクリーニング装置と帯電装置との中間に設ける事が望ましい。放電領域に到達する前にクリーニング装置によって保護物質が除去されてしまうことを防止するためである。
また、トナーの平均円形度を0.96以上とすることで、トナーと感光体表面との摩擦係数を0.7以下とすることができる。よって、現像剤ローラに担持されたトナーが感光体表面を滑るように移動するようになり、トナーが感光体表面に付着した保護物質を掻き取ることが抑制される。この結果、現像装置内に保護物質が混入することが抑制され、経時にわたり安定したトナー帯電量を得ることができる。よって、長期に渡って良好な画像を維持することができる。
また、トナーの添加剤被覆率35〜65%とすることで、トナーと感光体表面との摩擦係数を0.7以下とすることができる。よって、現像剤ローラに担持されたトナーが感光体表面を滑るように移動するようになり、トナーが感光体表面に付着した保護物質を掻き取ることが抑制される。この結果、現像装置内に保護物質が混入することが抑制され、経時にわたり安定したトナー帯電量を得ることができる。よって、長期に渡って良好な画像を維持することができる。
また、脂肪酸金属塩は、その金属元素がXPSによって測定される特徴的な元素となりやすく、塗布量などの条件を設定する上で測定が行いやすい。よって、保護物質を脂肪酸金属塩とすることで、帯電条件に応じて感光体表面に塗布する保護物質の最適な量を容易に算出することができる。よって、塗布装置30の設計を容易に行うことができる。
また、保護物質としてラメラ結晶紛体を用いることで、剪断力を受けて層間で保護物質がへき開して感光体表面に広がるので、より均一に塗布することができる。
また、ラメラ結晶紛体であり、脂肪酸金属塩でもあるステアリン酸亜鉛を保護物質として用いることで、均一に感光体表面に保護物質を塗布することができ、かつ塗布装置30の設計を容易に行うことができる。
また、実施形態に係る画像形成装置は、帯電ローラと感光体を非接触により帯電する方式を採用している。これにより、帯電ローラへの保護物質の付着を防止して、保護物質の感光体上の存在量を安定させることができる。
また、帯電ローラの表面層を樹脂材料により構成している。これにより、帯電部材の変形が抑制され、保護物質の存在量が局所的、突発的に乱されるのを抑制することができる。
また、実施形態に係る画像形成装置は、保護物質を感光体表面に塗布するための塗布装置を有し、この感光体1と塗布装置30のブラシローラ部31との接触部における両者の回転速度を異ならしめるように設定している。これにより、保護物質としてのラメラ結晶紛体がへき開によってより広がりやすくなるので、感光体表面に保護物質をより効率的に塗布することができる。
また、帯電部材周囲の環境状態を検出する環境検出手段と、環境検出手段による検出結果に基づいて感光体への保護物質を存在させる量を制御する保護物質供給量制御部とを有している。これにより、温度や湿度が変動しても、保護物質の最適な量を感光体に供給することが可能となり、感光体の化学的劣化を防止することができる。
また、実施形態においては、帯電装置2、感光体1、塗布装置30からなるプロセスカートリッジを、画像形成装置に対して着脱可能に構成している。かかるプロセスカートリッジは一体に交換されるので、塗布装置30に含有される保護物質の量、感光体の初期膜厚などを相互に適切な量に設定する事が容易である。
2 帯電装置
2a 帯電ローラ
4 現像装置
30 保護物質塗布装置
31 ファーブラシ
32 保護物質
100 温湿度検出器
103 塗布制御部
104 帯電制御部
200 プロセスカートリッジ
Claims (11)
- 静電潜像を担持する像担持体と、帯電部材に電圧を印加することで該像担持体表面を帯電させる帯電装置と、現像剤を現像剤担持体に担持し該像担持体に対向する現像領域に搬送して該像担持体上の潜像を現像してトナー像化する現像装置とを有する画像形成装置において、該像担持体表面の劣化を防止するための保護物質が該像担持体上に存在し、該トナーと該像担持体との摩擦係数が0.7以下であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1の画像形成装置において、上記トナーの平均円形度が0.96以上であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1または2の画像形成装置において、添加剤が上記トナー表面に付着しており、該添加剤の該トナーに対する被覆率が35%以上65%以下であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1、2または3の画像形成装置において、上記保護物質は脂肪酸金属塩であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1、2、3または4の画像形成装置において、上記保護物質はラメラ結晶紛体であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、上記保護物質がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1、2、3、4、5または6の画像形成装置において、上記帯電部材と上記像担持体との最近接距離を1〜100[μm]とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項7の画像形成装置において、上記帯電部材の表面層を樹脂材料により構成したことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7または8の画像形成装置において、上記像担持体表面に上記保護物質を塗布せしめる保護物質供給部材を設け、該保護物質供給部材表面と該像担持体表面とを接触せしめ、該接触部での該保護物質供給部材表面の移動速度と該像担持体表面の移動速度とが互いに異なるように各移動速度設定したことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の画像形成装置において、上記帯電部材周囲の環境状態を検出する環境検出手段と、該環境検出手段による検出結果に基づいて上記像担持体表面に存在させる上記保護物質の量を制御する保護物質供給量制御部とを有することを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体と、像担持体の表面にトナー像を形成する現像装置と像担持体表面を帯電させる帯電装置のうち少なくともひとつとを一体に構成し画像形成装置本体に対して着脱可能としたプロセスカートリッジにおいて、上記画像形成装置が請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の画像形成装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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