JP2005309214A - 耐熱感光性樹脂組成物及びそれを用いた半導体デバイス - Google Patents

耐熱感光性樹脂組成物及びそれを用いた半導体デバイス Download PDF

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JP2005309214A JP2004128211A JP2004128211A JP2005309214A JP 2005309214 A JP2005309214 A JP 2005309214A JP 2004128211 A JP2004128211 A JP 2004128211A JP 2004128211 A JP2004128211 A JP 2004128211A JP 2005309214 A JP2005309214 A JP 2005309214A
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博 小松
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Abstract

【課題】 良好な基板接着性、硬化樹脂特性を有する耐熱感光性樹脂組成物及びそれを用いた半導体デバイスを提供する。
【解決手段】 (A)酸性官能基およびケイ素官能基を側鎖または末端部に有する耐熱樹脂重合体もしくはその前駆体、(B)光反応により酸を発生する光反応性化合物、及び(C)溶媒を含有してなる耐熱感光性樹脂組成物。(A)の耐熱性重合体もしくはその前駆体の酸性官能基が、カルボキシル基またはフェノール性水酸基であると好ましく、また、一般式(1)で示されるポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、またはそれらの共重合体、またはそれらの混合物であると好ましい。
【化1】
Figure 2005309214

【選択図】 図1

Description

本発明は、耐熱感光性樹脂組成物とそれを用いた半導体デバイスに関する。特に耐熱感光性材料として、半導体デバイスのバッファーコート膜、層間絶縁膜に関する。
近年、半導体工業にあっては、層間絶縁材料として従来より無機材料を用いて行われていたが、ポリイミド樹脂等のような耐熱性に優れた有機物が、その特性を活かして使用されてきている。
しかし、半導体集積回路やプリント基板上の回路パターン形成は、基材表面へのレジスト材の造膜、所定箇所への露光、エッチング等により不要箇所の除去、基板表面の洗浄作業等の煩雑で多岐に亘る工程を経てパターン形成が行われることから、露光、現像によるパターン形成後も必要な部分のレジストを絶縁材料としてそのまま残して用いることができる耐熱感光性材料の開発が望まれている。そうした要求に対して、最近では半導体製造プロセス短縮のために、樹脂自体に感光性を付与し、塗布、露光、現像により容易にパターン形成が可能となる、感光性ポリイミド、ポリベンゾオキサゾールが主流となりつつある。従来の感光性ポリイミドは有機溶媒を現像液とし、露光部を不溶化するネガ型が主流であり、例えばポリイミド前駆体の酸官能基に対し、感光基を有する化合物を付加もしくは混合する方法(特許文献1参照)などが光架橋反応によりコントラストを作り出すネガ型の感光性ポリイミドとして提案されている。
一方、最近では材料コストや環境保全の点からアルカリ水溶液現像の要求が高まって来ている。これまでの技術として、感光剤をナフトキノンジアジド化合物として、酸官能基を有するポリベンゾオキサゾール前駆体をベース樹脂にしたもの(特許文献2参照)などが提案されている。
これら感光性樹脂は最終的に基材表面への絶縁材料として残るため、要求特性のひとつとして基材への十分な接着性が求められる。半導体用途としてはシリコン基材が多く、通常の樹脂組成物では十分な接着性が得られない場合があるため、ベース樹脂にケイ素化合物を導入したもの(特許文献3参照)などが提案されている。しかしながらこの場合においては、樹脂骨格に特殊構造を導入するために硬化樹脂としての特性への影響が懸案され、またその骨格構造の種類は限定的であった。
特開昭54−109828号公報 特公平1−46862号公報 特開平8−123034号公報
本発明は、良好な基板接着性を有し、かつ、良好な硬化樹脂特性を持たせた耐熱感光性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前述の効果を奏し、さらに、優れた基板接着性を持たせた耐熱感光性樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、前述の効果を奏し、さらに優れた基板接着性を持たせるポリイミド前駆体、またはポリベンゾオキサゾール前駆体、またはそれらの共重合体、またはそれらの混合物である耐熱感光性樹脂組成物を提供するものである。
さらに本発明は、多層配線板用の層間絶縁膜や半導体メモリー素子用のα線遮蔽膜、バッファーコート膜などのポリイミドパターン加工を従来の有機溶剤現像ではなく、安価なアルカリ水溶液現像にて行える前記の耐熱感光性樹脂組成物を使用した半導体デバイスに関する。
(1)本発明は、(A)酸性官能基およびケイ素官能基を側鎖および/または末端部に有する耐熱性重合体もしくはその前駆体、(B)光反応により酸を発生する光反応性化合物、及び(C)溶媒を含有してなる耐熱感光性樹脂組成物である。
(2)また本発明は、(A)の耐熱性重合体もしくはその前駆体の酸性官能基が、カルボキシル基またはフェノール性水酸基である前記(1)記載の耐熱感光性樹脂組成物である。
(3)また本発明は、(A)の耐熱性重合体もしくはその前駆体が、一般式(1)で示されるポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、またはそれらの共重合体、またはそれらの混合物である前記(1)又は(2)に記載の耐熱感光性樹脂組成物である。
Figure 2005309214

一般式(1)中、Xは2〜8価の有機基、Yは2〜8価の有機基、p、qは0または1から4の整数、R、Rは水素原子または炭素数1〜20の有機基またはケイ素を含む炭素数1〜20の有機基であり、Rは窒素置換原子または酸素原子でありl、mは0または1〜2までの整数、nは2〜1000の整数である。
(4)さらに本発明は、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐熱感光性樹脂組成物を使用した半導体デバイスである。
本発明の耐熱感光性樹脂組成物は、耐熱感光性樹脂組成物を被着体に形成する工程、及び加熱処理する工程により表面保護膜または層間絶縁膜を形成することができ、多層配線板用の層間絶縁膜や半導体メモリー素子用のα線遮蔽膜、バッファーコート膜などのポリイミドパターン加工を従来の有機溶剤現像ではなく、安価なアルカリ水溶液現像にて行える。
本発明の耐熱感光性樹脂組成物は、良好な基板接着性を有し、かつ従来にない良好な硬化樹脂特性を有する。そして、多層配線板用の層間絶縁膜や半導体メモリー素子用のα線遮蔽膜、バッファーコート膜などのポリイミドパターン加工を従来の有機溶剤現像ではなく、安価なアルカリ水溶液現像にて行うことができる。
本発明の耐熱感光性樹脂組成物は、(A)酸性官能基およびケイ素官能基を側鎖および/または末端部に有する耐熱性重合体もしくはその前駆体、(B)光反応により酸を発生する光反応性化合物、及び(C)溶媒を必須成分とする。

本発明で用いる(A)酸性官能基およびケイ素官能基を側鎖および/または末端部(それぞれ側鎖、末端部及び側鎖と末端部の両方)に有する耐熱性重合体もしくはその前駆体は、前記一般式(1)で示されるポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、またはそれらの共重合体、またはそれらの混合物であると好ましく、例えばテトラカルボン酸二無水物またはジカルボン酸または酸官能基を有するジカルボン酸と、ジアミンまたは酸官能基を有するジアミンをポリマー構成要素としたポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、またはこれらの共重合体、または混合物などである。そして、ケイ素官能基は、カルボン酸化合物(テトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸、酸官能基を有するジカルボン酸)またはジアミンに含有される。
一般式(1)中のXを構成する有機基は、テトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸、酸官能基を有するジカルボン酸のいずれかである。
テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物等があり、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。
このうちピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、N−(トリメリット酸二無水物)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンが、耐熱性の高い良好な膜物性を得る上で好ましい。
ジカルボン酸としては、例えば3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、3−フルオロフタル酸、2−フルオロフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸、4',4−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1'−ジカルボン酸、パーフルオロスベリン酸、2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,4'−ビフェニレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4'−オキシジフェニル−1,1'−ジカルボン酸等があり、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。
このうちテレフタル酸、イソフタル酸、4,4'−オキシジフェニル−1,1'−ジカルボン酸が耐熱性の高い良好な膜物性を得る上で好ましい。
また、アルカリ溶解性を調整するために、アルカリ溶解性を示す酸官能基を有するジカルボン酸を用いることができる。酸官能基を有するジカルボン酸としては例えば、N−(トリメリット酸二無水物)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N−(トリメリット酸二無水物)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N−(トリメリット酸二無水物)−4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、N−(トリメリット酸二無水物)ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N−(トリメリット酸二無水物)ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、N−(トリメリット酸二無水物)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N−(トリメリット酸二無水物)−2,4−ジアミノフェノール、N−(トリメリット酸二無水物)−2,5−ジアミノフェノール、N−(トリメリット酸二無水物)−1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン等があり、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。
このうちN−(トリメリット酸二無水物)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N−(トリメリット酸二無水物)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N−(トリメリット酸二無水物)−4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、N−(トリメリット酸二無水物)ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N−(トリメリット酸二無水物)ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテルが耐熱性の高い良好な膜物性を得る上で好ましい。
一般式(1)のYを構成する有機基は、ジアミンまたは酸官能基を有するジアミンである。
ジアミンとしては、例えば、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2'−ジエチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2',3,3'−テトラメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2',3,3'−テトラエチル−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2'−ジ(トリフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニル等があり、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。
このうち4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニルが耐熱性の高い良好な膜物性を得る上で好ましい。
また、アルカリ溶解性を調整するために、アルカリ溶解性を示す酸官能基を有するジアミンを用いることができる。酸官能基を有するジアミンとしては、例えば、2,4−ジアミノ安息香酸,3,5−ジアミノ安息香酸,3,3'−ジアミノビフェニル−5,5'−ジカルボン酸,4,4'−ジアミノジフェニルエーテル −5,5'−ジカルボン酸、4,4'−ジアミノジフェニルメタン −5,5'−ジカルボン酸、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン −5,5'−ジカルボン酸、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド −5,5'−ジカルボン酸またはそれらの異性体のようにカルボキシル基を1つ以上もつか、あるいは4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ジアミノフェノール、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−2,4−ジアミノフェノール、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−2,4−ジアミノフェノール、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼンのようなフェノール基を有するもの等があり、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。
このうち3,5−ジアミノ安息香酸およびフェノール基を有する4,4'−ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ジアミノフェノール、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−2,2'−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−オキシビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)、N,N'−(4−アミノフェニルカルボニル)−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N,N'−(3−アミノフェニルカルボニル)−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンが良好なアルカリ現像特性を得る上で好ましい。
これらテトラカルボン酸二無水物、ジカルボン酸、酸官能基を有するジカルボン酸と、ジアミン、酸官能基を有するジアミンを重合させることで、(A)酸性官能基およびケイ素官能基を側鎖または末端部に有する耐熱性重合体もしくはその前駆体を得ることができる。例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミンまたは酸官能基を有するジアミンを重合させることでポリイミド前駆体が、活性化エステル化されたジカルボン酸または酸官能基を有するジカルボン酸とフェノール酸官能基を有するジアミンを重合させることでポリベンゾオキサゾール前駆体が、テトラカルボン酸二無水物またはジカルボン酸または活性エステル化された酸官能基を有するジカルボン酸と、ジアミンまたは酸官能基を有するジアミンを共重合させることでポリイミド/ポリベンゾオキサゾール前駆体の共重合体を得ることができる。
一般式(1)中のR、Rに示す有機基としてケイ素官能基を部分的に導入することで、良好な基板接着性を付与することが可能となる。ケイ素官能基としては例えばRが酸素原子の場合にはトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルエチルシリル、ジメチルイソプロピルシリル、トリイソプロピルシリル、トリプロピルシリル、トリヘキシルシリル、t-ブチルジメチルシリル、トリイソブチルシリル、トリブチルシリル、ジメチルヘキシルシリル、ジメチルオクチルシリル、ジイソプロピルオクチルシリル、シメチルビニルシリル、アリルジメチルシリル、シクロヘキシルジメチルシリル、
ジメチルフェニルシリル、ジフェニルビニルシリル、ジフェニルメチルシリル、ジメチルペンタフルオロフェニルシリル、t-ブチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、トリベンジルシリル、t-ブトキシジフェニルシリル、メチルシクロブチルシリル、トリメチルシリルメチル、トリメチルシリルエチル、トリメチルシリルプロピル、トリエチルシリルメチル、トリエチルシリルエチル、トリエチルシリルプロピル、ジメチルエチルシリルメチル、ジメチルエチルシリルエチル、ジメチルエチルシリルプロピル、ジメチルイソプロピルシリルメチル、ジメチルイソプロピルシリルエチル、ジメチルイソプロピルシリルプロピル、トリイソプロピルシリルメチル、トリイソプロピルシリルエチル、トリイソプロピルシリルプロピル、トリプロピルシリルメチル、トリプロピルシリルエチル、トリプロピルシリルプロピル、トリヘキシルシリルメチル、トリヘキシルシリルエチル、トリヘキシルシリルプロピル、t-ブチルジメチルシリルメチル、t-ブチルジメチルシリルエチル、t-ブチルジメチルシリルプロピル、トリイソブチルシリルメチル、トリイソブチルシリルエチル、トリイソブチルシリルプロピル、トリブチルシリルメチル、トリブチルシリルエチル、トリブチルシリルプロピル、ジメチルヘキシルシリルメチル、ジメチルヘキシルシリルエチル、ジメチルヘキシルシリルプロピル、ジメチルオクチルシリルメチル、ジメチルオクチルシリルエチル、ジメチルオクチルシリルプロピル、ジイソプロピルオクチルシリルメチル、ジイソプロピルオクチルシリルエチル、ジイソプロピルオクチルシリルプロピル、ジメチルビニルシリルメチル、ジメチルビニルシリルエチル、ジメチルビニルシリルプロピル、アリルジメチルシリルメチル、アリルジメチルシリルエチル、アリルジメチルシリルプロピル、シクロヘキシルジメチルシリルメチル、シクロヘキシルジメチルシリルエチル、シクロヘキシルジメチルシリルプロピル、ジメチルフェニルシリルメチル、ジメチルフェニルシリルエチル、ジメチルフェニルシリルプロピル、ジフェニルビニルシリルメチル、ジフェニルビニルシリルエチル、ジフェニルビニルシリルプロピル、ジフェニルメチルシリルメチル、ジフェニルメチルシリルエチル、ジフェニルメチルシリルプロピル、ジメチルペンタフルオロフェニルシリルメチル、ジメチルペンタフルオロフェニルシリルエチル、ジメチルペンタフルオロフェニルシリルプロピル、t-ブチルジフェニルシリルメチル、t-ブチルジフェニルシリルエチル、t-ブチルジフェニルシリルプロピル、トリフェニルシリルメチル、トリフェニルシリルエチル、トリフェニルシリルプロピル、トリベンジルシリルメチル、トリベンジルシリルエチル、トリベンジルシリルプロピル、t-ブトキシジフェニルシリルメチル、t-ブトキシジフェニルシリルエチル、t-ブトキシジフェニルシリルプロピルなどのケイ素官能基がある。
このうちトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルエチルシリル、ジメチルイソプロピルシリル、シメチルビニルシリル、アリルジメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルシクロブチルシリル、トリメチルシリルメチル、トリメチルシリルエチル、トリメチルシリルプロピルが優れた基板接着性を得る上で好ましい。
また、一般式(1)中、Rが窒素置換基の場合には、トリメチルシリルメチル、トリメチルシリルエチル、トリメチルシリルプロピル、トリエチルシリルメチル、トリエチルシリルエチル、トリエチルシリルプロピル、ジメチルエチルシリルメチル、ジメチルエチルシリルエチル、ジメチルエチルシリルプロピル、ジメチルイソプロピルシリルメチル、ジメチルイソプロピルシリルエチル、ジメチルイソプロピルシリルプロピル、トリイソプロピルシリルメチル、トリイソプロピルシリルエチル、トリイソプロピルシリルプロピル、トリプロピルシリルメチル、トリプロピルシリルエチル、トリプロピルシリルプロピル、トリヘキシルシリルメチル、トリヘキシルシリルエチル、トリヘキシルシリルプロピル、t-ブチルジメチルシリルメチル、t-ブチルジメチルシリルエチル、t-ブチルジメチルシリルプロピル、トリイソブチルシリルメチル、トリイソブチルシリルエチル、トリイソブチルシリルプロピル、トリブチルシリルメチル、トリブチルシリルエチル、トリブチルシリルプロピル、ジメチルヘキシルシリルメチル、ジメチルヘキシルシリルエチル、ジメチルヘキシルシリルプロピル、ジメチルオクチルシリルメチル、ジメチルオクチルシリルエチル、ジメチルオクチルシリルプロピル、ジイソプロピルオクチルシリルメチル、ジイソプロピルオクチルシリルエチル、ジイソプロピルオクチルシリルプロピル、ジメチルビニルシリルメチル、ジメチルビニルシリルエチル、ジメチルビニルシリルプロピル、アリルジメチルシリルメチル、アリルジメチルシリルエチル、アリルジメチルシリルプロピル、シクロヘキシルジメチルシリルメチル、シクロヘキシルジメチルシリルエチル、シクロヘキシルジメチルシリルプロピル、ジメチルフェニルシリルメチル、ジメチルフェニルシリルエチル、ジメチルフェニルシリルプロピル、ジフェニルビニルシリルメチル、ジフェニルビニルシリルエチル、ジフェニルビニルシリルプロピル、ジフェニルメチルシリルメチル、ジフェニルメチルシリルエチル、ジフェニルメチルシリルプロピル、ジメチルペンタフルオロフェニルシリルメチル、ジメチルペンタフルオロフェニルシリルエチル、ジメチルペンタフルオロフェニルシリルプロピル、t-ブチルジフェニルシリルメチル、t-ブチルジフェニルシリルエチル、t-ブチルジフェニルシリルプロピル、トリフェニルシリルメチル、トリフェニルシリルエチル、トリフェニルシリルプロピル、トリベンジルシリルメチル、トリベンジルシリルエチル、トリベンジルシリルプロピル、t-ブトキシジフェニルシリルメチル、t-ブトキシジフェニルシリルエチル、t-ブトキシジフェニルシリルプロピル、メチルシクロブチルシリルメチル、メチルシクロブチルシリルエチル、メチルシクロブチルシリルプロピルなどがある。
このうちトリメチルシリルメチル、トリメチルシリルエチル、トリメチルシリルプロピルが優れた基板接着性を得る上で好ましい。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。これら官能基を部分的に導入することでアルカリ可溶性を制御することもできる。また、重合体の末端が酸性官能基を有する場合には、これらケイ素官能基を導入することも可能である。
及びRにおけるケイ素官能基の導入率は0.1から30モル%が好ましく、より好ましくは0.1〜10モル%である。
また、一般式(1)のR、Rには、炭素数1〜20の有機基を部分的に導入することで現像時溶解性の制御、または光反応を利用したパターン加工が可能となる。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロプロぺニル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキセニル、ノルボルニル、ノルボルネニル、アダマンチル、ベンジル、p−ニトロベンジル、トリフルオロメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエトキシメチル、ベンゾキシメチル、テトラヒドロピラニル,エトキシテトラヒドロピラニル,テトラヒドロフラニル,2−トリメチルシリルエトキシメチル,トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、3−オキソシクロヘキシル、9−フルオレニルメチル、メチルチオメチル、アリルアルコール、2−メチル−2−プロペン−1−オル、クロチルアルコール、3−ブテン−1−オル、3−ブテン−2−オル、3−メチル−2−ブテン−1−オル、2−メチル−3−ブテン−1−オル、3−メチル−3−ブテン−1−オル、2−メチル−3−ブテン−2−オル、2−ペンテン−1−オル、4−ペンテン−1−オル、3−ペンテン−2−オル、4−ペンテン−2−オル、1−ペンテン−3−オル、4−メチル−3−ペンテン−1−オル、3−メチル−1−ペンテン−3−オル、2−へキセン−1−オル、3−ヘキセン−1−オル、4−ヘキセン−1−オル、5−ヘキセン−1−オル、1−ヘキセン−3−オル、1−ヘプタン−3−オル、6−メチル−5−ヘプタン−2−オル、1−オクタン−3−オル、シトロネロール、3−ノネン−1−オル、5−デカン−1−オル、9−デカン−1−オル、7−デカン−1−オル、1,4−ペンタジエン−3−オル、2,4−ヘキサジエン−1−オル、1,5−ヘキサジエン−3−オル、1,6−ヘプタジエン−4−オル、2,4−ジメチル−2,6−ヘプタジエン−1−オル、ネロール、ゲラニオール、リナロール、2−シクロヘキセン−1−オル、3−シクロヘキセン−1−メタノール、イソプレゴール、5−ノルボルネン−2−オル、5−ノルボルネン−2−メタノール、エチレングリコールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルアクリレート、3-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、3-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、カプロラクトン2-(メタクリロイロキシ)エチルエステル、ジカプロラクトン2-(メタクリロイロキシ)エチルエステル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレートなどがある。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。これら官能基を部分的に導入することでアルカリ可溶性を制御することもできる。また、重合体の末端が酸性官能基を有する場合には、これら官能基を導入することも可能である。
このうちメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエトキシメチル、テトラヒドロピラニル、エトキシテトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニルが溶解性を良好に制御する上で好ましい。
また(A)は、その末端部がアミン官能基および/またはその誘導置換基、または酸性官能基および/またはその誘導置換基、またはそれら少なくとも一つを有する、すなわち組み合わされた重合体のいずれかである。末端部のアミン官能基が一級アミンである場合には副反応により感光性樹脂組成物の安定性が劣化するため、アミン官能基上の二つ水素原子のうち少なくとも一つは他原子もしくは他官能基で置換されている方が、感光性樹脂組成物としての安定性を得る上で好ましい。その置換割合は30%〜100%の範囲である方が十分な安定性を得る上でより好ましい。
アミン官能基から誘導される窒素上置換基としては、アミド、イミド、カーバメイト、スルホニル、スルフェニル、ホスフィニル、アルキルシリルなどがある。このうちアミド、イミド、カーバメイト、スルホニル、アルキルシリルがより優れた硬化樹脂性質を得る点で好ましい。
本発明における(A)成分の分子量は特に制限されないが、重量平均分子量で、5000〜80000であることが好ましい。分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて算出することができる。
本発明で使用される(B)光反応により酸を発生する光反応性化合物は、感光剤であり、酸を発生させ、光の照射部のアルカリ水溶液への可溶性を増大させる機能を有するものである。その種類としては、o−キノンジアジド化合物、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩などが挙げられ、ここに挙げられた化合物に限らず、光により酸を発生する化合物であれば使用できる。
o−キノンジアジド化合物は、例えば、o−キノンジアジドスルホニルクロリド類とヒドロキシ化合物、アミノ化合物などを脱塩酸剤の存在下で縮合反応させることで得られる。
前記o−キノンジアジドスルホニルクロリド類としては、例えば、ベンゾキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリド、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド等が使用できる。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。
o−キノンジアジドスルホニルクロリド類と反応させる化合物としては感光特性の点からヒドロキシ化合物が好ましく、例えば、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2',3'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン,2,3,4,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、4b,5,9b,10−テトラヒドロ−1,3,6,8−テトラヒドロキシ−5,10−ジメチルインデノ[2,1−a]インデン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが使用できる。また、必ずしもここに挙げられたものに制限されない。
また、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩などとしては例えば、ベンゼンジアゾニウム−p−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウム−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホナート、トリス(4−t−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、N−ナフタルイミドトリフルオロメタンスルホナート、p−ニトロベンジル−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホナート、4−メトキシ−α―[[[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ]イミノ]ベンゼンアセトニトリル、2−(2'−フリルエテニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが使用できる。また、必ずしもここに挙げられたものに限定されない。
これらの光反応性化合物(感光剤)は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。感光剤の使用量は(A)の耐熱性重合体成分もしくはその前駆体成分100重量部に対して、通常1種類につき、0.1〜40重量部、組み合わせる場合は合計で0.1〜40重量部とされる。より好ましくは1〜20重量部の範囲で配合すると良い。
本発明における(C)の溶媒としては,ガンマブチロラクトン,N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、ジメチルイミダゾリジノン、N−アセチル−ε−カプロラクタム等の極性溶媒が好ましく、その他、この極性溶媒以外に、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、例えば、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用することができる。これらの有機溶媒は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。ただし、本発明の耐熱感光性樹脂組成物を溶解するものであれば特にその種類を制限するものではない.
本発明の耐熱感光性樹脂組成物には、上記必須成分以外に、シリコン基板に対する接着性増強剤としてシランカップリング剤や一般式(1)中のY部にジアミノシロキサンをベース重合体に変性して使用することができる。
シランカップリング剤としては、反応性の点からアルコキシシラン類が好ましく、例えば、ビニルトリメトキシシラン、N―(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N―メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N―(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N,N−ビス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)エチレンジアミン、N―(3−トリメトキシシリルプロピル)ピロール、ウレイドプロピルトリメトキシシラン、(3−トリエトキシシリルプロピル)―t−ブチルカルバメート、N―フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3―イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリエトキシシラン等が挙げられる。
また、コントラストを高める目的で溶解促進剤を使用することができる。溶解促進剤としては、例えば、酸性官能基を含有する化合物が挙げられる。酸性官能基としてはフェノール性水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基が好ましく、溶解促進剤としては、例えばメチレンビスフェノール、2,2−メチレンビス(4−メチルフェノール)、4,4−オキシビスフェノール、4,4−(1−メチルエチリデン)ビス(2−メチルフェノール)、4,4−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール、5,5−(1−メチルエチリデン)ビス(1,1−(ビフェニル)−2−オル)、4,4,4−エチリジントリスフェノール、2,6−ビス((2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル)−4−メチルフェノール、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール、4,4−スルホニルジフェノール、(2−ヒドロキシ−5−メチル)−1,3−ベンゼンジメチロール、3,3−メチレンビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンゼンメタノール)、サリチル酸、マロン酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、マレイン酸、ジグリコール酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、3,3−テトラメチレングルタル酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸、1,2−フェニレンジオキシ二酢酸、1,3−フェニレン二酢酸、1,4−フェニレン二酢酸、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4'−オキシジフェニルジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、4―ヒドロキシベンゼンスルホン酸等が挙げられる。これらの溶解促進剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。
また、目的に応じて付加重合性化合物、溶解阻害剤、安定剤などを配合してもよい。
本発明の耐熱感光性樹脂組成物は、浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシリコンウエハ、金属基板、セラミック基板等の基材上に塗布され、溶剤を適度に加熱乾燥することにより粘着性のない塗膜とすることができる。この塗膜上に、所望のパターンが描かれたマスクを通して活性光線又は化学線を照射する。照射する活性光線又は化学線としては、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機、i 線ステッパ、g 線ステッパ、その他の紫外線、可視光源や、X線、電子線を用いることができる。この後,必要に応じて露光後加熱(PEB;post exposure bake)処理を行い、現像を行う。活性光線を照射後、照射部を現像液で溶解除去することにより所望のパターンを得る。
現像液としては、有機溶媒、アルカリ水溶液が用いられる。
有機溶媒現像液としては、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ-ブチロラクトン、水、或いはアルコール類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、1,4-ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用される。
アルカリ水溶液としては、苛性カリ,苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸化物の水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラエチルアンモニウムヒドロキサイド、コリン等の水酸化四級アンモニウム、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン等のアミン水溶液が用いられる。現像後は必要に応じて水又は貧溶媒でリンスが行われる。例えばリンス液としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、水等が用いられる。これにより得られたパターンを加熱することにより、感光剤と溶媒を除去した安定な高耐熱性の樹脂パターンを得る。
この時の加熱温度は、150〜500℃とすることが好ましく、200〜400℃とすることがより好ましい。この加熱温度が、150℃未満であると、膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向があり、500℃を超えると、膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。
また、この時の加熱時間は、0.05〜10時間とすることが好ましい。この加熱時間が、0.05時間未満であると、膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向があり、10時間を超えると、膜の機械特性及び熱特性が低下する傾向がある。
本発明の耐熱感光性樹脂組成物は、半導体装置や多層配線板などの電子部品に使用することができ、具体的には、半導体装置の表面保護膜層や層間絶縁膜層、多層配線板の層間絶縁膜層などの形成に使用することができる。本発明の半導体デバイスは、前記組成物を用いて形成される表面保護膜層や層間絶縁膜層を有すること以外は特に制限されず、様々な構造をとることができる。
本発明の半導体デバイスの一例である半導体装置製造工程の一例を以下に説明する。
図1は多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。図1において、回路素子を有するSi基板などの半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜などの保護膜2などで被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成されている。前記半導体基板1上にスピンコート法などで層間絶縁膜層4が形成される(工程(a))。
次に塩化ゴム系、フェノールノボラック系等の感光樹脂層5が前記層間絶縁膜層4上にスピンコート法で形成され、公知の写真食刻技術によって所定部分の層間絶縁膜層4が露出する様に窓6Aが設けられている(工程(b))。
前記窓6Aから露出した層間絶縁膜層4は、酸素、四フッ化炭素などのガスを用いるドライエッチング手段によって選択的にエッチングされ、窓6Bがあけられている。ついで窓6Bから露出した第一導体層3を腐食することなく、感光性樹脂層5のみを腐食するようなエッチング溶液を用いて感光性樹脂層5が完全に除去される(工程(c))。
さらに公知の技術を用いて、第2導体層7を形成させ、第1導体層3との電気的接続が完全に行われる(工程(d))。3層以上の多層配線構造を形成する場合には、前記の工程を繰り返して行い各層を形成することができる。
次に表面保護膜層8が形成される。この図1の例では、この表面保護膜層8を前記耐熱感光性樹脂組成物をスピンコート法にて塗布、乾燥し、所定部分に窓6Cを形成するパターンを描いたマスク上から光を照射した後アルカリ水溶液にて現像してパターンを形成し、加熱して樹脂膜とする。この樹脂膜は、導体層を外部からの応力、α線などから保護するものであり、得られる半導体装置は信頼性に優れる。なお、前記例において、層間絶縁膜層4を本発明の耐熱感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[合成例1]
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中に、100gの乾燥N-メチルピロリドンと13.3g(0.18mol)のn-ブタノールおよび2.1g(0.02mol)のヒドロキシメチルジメチルシランを入れ、31.0g(0.1mol)のビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物を加え、70℃で24時間攪拌し、エステル物を得た。この溶液を0℃に冷却し、23.8g(0.2mol)の塩化チオニルを滴下し、滴下後30分間撹拌して、反応溶液A−2を得た。次いで別の攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中に、100gの乾燥N-メチルピロリドンと33.0g(0.09mol)の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンおよび15.82g(0.2mol)のピリジンを添加し、攪拌溶解した。この溶液を0℃に冷却し、先ほど得られた反応溶液A−2を30分間かけて滴下した後、室温(25℃)で30分間撹拌した。この反応混合物を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水にて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくなるまで減圧乾燥してポリマーP−1を得た。このポリマーの重量平均分子量は22500、分散は1.67であった。
[合成例2]
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中の100gの乾燥N-メチルピロリドンと25.8g(0.1mol)の4,4'−オキシビス(カルボキシフェニル)の溶液を0℃に冷却し、23.8g(0.2mol)の塩化チオニルを滴下し、滴下後30分間撹拌して、反応溶液A−1を得た。次いで別の攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中の100gの乾燥N-メチルピロリドンと33.0g(0.09mol)の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの溶液を0℃に冷却し、これに先ほど得られた反応溶液A−1を30分間かけて滴下し、さらに0.54g(0.005mol)のクロロトリメチルシランおよび14.6g(0.185mol)のピリジンの溶液を滴下した後、室温で30分間撹拌した。この反応混合物を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水にて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくなるまで減圧乾燥してポリマーP−2を得た。このポリマーの重量平均分子量は21600、分散は1.66であった。
[合成例3]
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中の100gの乾燥N-メチルピロリドンと14.8g(0.2 mol)のn-ブタノールを入れ、31.0g(0.1mol)のビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物を加え、70℃で24時間攪拌し、エステル物を得た。この溶液を0℃に冷却し、23.8g(0.2mol)の塩化チオニルを滴下し、滴下後30分間撹拌して、反応溶液A−2を得た。次いで別の攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中に、100gの乾燥N-メチルピロリドンと33.0g(0.09mol)の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンおよび15.82g(0.2mol)のピリジンを添加し、攪拌溶解した。この溶液を0℃に冷却し、先ほど得られた反応溶液A−2を30分間かけて滴下した後、室温で30分間撹拌した。この反応混合物を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水にて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくなるまで減圧乾燥してポリマーP−3を得た。このポリマーの重量平均分子量は23100、分散は1.65であった。
[合成例4]
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中の100gの乾燥N-メチルピロリドンと25.8g(0.1mol)の4,4'−オキシビス(カルボキシフェニル)の溶液を0℃に冷却し、23.8g(0.2mol)の塩化チオニルを滴下し、滴下後30分間撹拌して、反応溶液A−1を得た。次いで別の攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中の100gの乾燥N-メチルピロリドンと33.0g(0.09mol)の2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの溶液を0℃に冷却し、これに先ほど得られた反応溶液A−1を30分間かけて滴下し、さらに14.2g(0.18mol)のピリジンの溶液を滴下した後、室温で30分間撹拌した。この反応混合物を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水にて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくなるまで減圧乾燥してポリマーP−4を得た。このポリマーの重量平均分子量は23600、分散は1.73であった。
[合成例5]
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた密閉反応容器中のトリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン 21.1g(0.05mol)とナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリド 37.6g(0.14mol)および200gの乾燥N−メチルピロリドンの溶液に対し、トリエチルアミン 14.2g(0.14mol)を冷却下で滴下反応させた、この反応混合物をろ過し、ろ液を2.0lのイオン交換水にて激しく撹拌しながら処理した。析出した固形物をさらにイオン交換水にて洗浄し、ろ過フィルター上で吸引乾燥し、室温にて水分含有率が1.0重量%より少なくなるまで減圧乾燥してオルトキノンジアジド化合物C−1を得た。
(実施例1)
攪拌機、温度計及び窒素導入管を備えた三口フラスコに合成例1で得られたP−1 10gとγブチロラクトン15gを撹拌混合し溶解させた後、さらに合成例5で得られた感光剤C−1 1.0gを加えて室温下(25℃)にて一昼夜撹拌溶解後、フィルタ濾過して耐熱感光性樹脂組成物溶液を得た。この溶液を5インチシリコンウエハ上にスピンコートした後に乾燥して、5.0±1.0μmの塗膜を形成した後、Canon製PLA−600露光機を用い、パターンマスクを介し露光した。これを1時間遮光箱内にて放置した後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液を用いてパドル現像したところ、その解像度は露光量300mJ/cmで10μm(最小ライン幅)まで達し、良好なレリーフパターンが得られた。
また、この溶液を5インチシリコンウエハ上にスピンコートした後に乾燥して16.0±1.0μmの塗膜を形成した後、Canon製PLA−600露光機を用い、短冊状パターンマスクを介し露光した。これを1時間遮光箱内にて放置した後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液を用いてパドル現像して10mm×80mmの短冊状のパターンを得た。このウエハを窒素置換されたオーブンにて300℃、1時間硬化ベークし、硬化膜を得た。フッ酸水溶液を用い、短冊状の薄膜をシリコンウエハより剥離し、乾燥した後、オートグラフを用い伸び率を測定した。この結果伸び率は15%となった。
また、この溶液を5インチシリコンウエハ上にスピンコートした後に乾燥して6.0±1.0μmの塗膜を形成した後、窒素置換されたオーブンにて300℃、1時間硬化ベークし、硬化膜を得た。耐水性試験機(PCT)で121℃、2気圧、100時間処理した後、クロスカットによる基板接着性テープテストを行ったところ、剥離率は0/100であり、硬化膜の剥離は確認されなかった。
(実施例2)
配合物として合成例2で得られたP−2 10gとγブチロラクトン15gおよび合成例5で得られた感光剤C-1を1.0g用い、それ以外は、実施例1と全く同様に処理したところ、その解像度は露光量350mJ/cmで10μm(最小ライン幅)まで達し、良好なレリーフパターンが得られた。また、実施例1と同様な処理を伸び率および剥離率を測定した。その結果伸び率は26%、剥離率は0/100であり、硬化膜の剥離は確認されなかった。
(実施例3)
配合物として合成例1で得られたP−1 5gと合成例2で得られたP−2 5gとγブチロラクトン15gおよび合成例5で得られた感光剤C-1を1.0g用い、それ以外は、実施例1と全く同様に処理したところ、その解像度は露光量350mJ/cmで10μm(最小ライン幅)まで達し、良好なレリーフパターンが得られた。また、実施例1と同様な処理を伸び率および剥離率を測定した。その結果伸び率は17%、剥離率は0/100であり、硬化膜の剥離は確認されなかった。
(比較例1)
配合物として合成例3で得られたP−3 10gとγブチロラクトン15gおよび合成例5で得られた感光剤C−1を1.0g用い、それ以外は、実施例1と全く同様に処理したところ、その解像度は露光量300mJ/cmで10μm(最小ライン幅)まで達し、良好なレリーフパターンが得られた。また、実施例1と同様な処理を伸び率および剥離率を測定した。その結果伸び率は9%、剥離率は100/100であり、完全な硬化膜の剥離が確認された。
(比較例2)
配合物として合成例4で得られたP−4 10gとγブチロラクトン15gおよび合成例5で得られた感光剤C−1を1.0g用い、それ以外は、実施例1と全く同様に処理したところ、その解像度は露光量400mJ/cmで10μm(最小ライン幅)まで達し、良好なレリーフパターンが得られた。また、実施例1と同様な処理を伸び率および剥離率を測定した。その結果伸び率は25%、剥離率は100/100であり、完全な硬化膜の剥離が確認された。
上記で得られた結果をまとめて表1に示した。
Figure 2005309214
酸性官能基とケイ素官能基を有する耐熱性重合体またはその前駆体(合成例1、2)を用いた実施例1〜3は、解像度に優れ、伸び率が大きくなり硬化樹脂特性に優れる。また、基板接着性に優れる。一方、ケイ素官能基を有しない(合成例3、4)比較例1、2は、基板接着性に非常に劣る。
多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
符号の説明
1…半導体基板
2…保護膜
3…第1導体層
4…層間絶縁膜層
5…感光樹脂層
6A、6B、6C…窓
7…第2導体層
8…表面保護膜層

Claims (4)

  1. (A)酸性官能基およびケイ素官能基を側鎖および/または末端部に有する耐熱性重合体もしくはその前駆体、(B)光反応により酸を発生する光反応性化合物、及び(C)溶媒を含有してなる耐熱感光性樹脂組成物。
  2. (A)の耐熱性重合体もしくはその前駆体の酸性官能基が、カルボキシル基および/またはフェノール性水酸基である請求項1に記載の耐熱感光性樹脂組成物。
  3. (A)の耐熱性重合体もしくはその前駆体が、一般式(1)で示されるポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、またはそれらの共重合体、またはそれらの混合物である請求項1または請求項2に記載の耐熱感光性樹脂組成物。
    Figure 2005309214

    一般式(1)中、Xは2〜8価の有機基、Yは2〜8価の有機基、p、qは0または1から4の整数、R、Rは水素原子または炭素数1〜20の有機基またはケイ素を含む炭素数1〜20の有機基であり、Rは窒素置換原子または酸素原子でありl、mは0または1〜2までの整数、nは2〜1000の整数である。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の耐熱感光性樹脂組成物を使用した半導体デバイス。
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