JP2005308820A - 静電駆動型memsミラースキャナ - Google Patents

静電駆動型memsミラースキャナ Download PDF

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佳史 川上
Kyoji Shimoda
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Abstract

【課題】 ポリゴンミラースキャナと同等以上の高速スキャニングを実現でき、静電力の少ない駆動力でも駆動可能な柔軟なミラーの支持構造を有する構成からなるMEMSミラースキャナの提供。
【解決手段】 基板の同一直線上に棒状に形成配置される一対のサスペンションビーム間にスキャニングミラーを形成して該直線を揺動軸として該ミラーを揺動可能に支持し、かつサスペンションビームの片側または両側に沿って静電容量駆動部が配置される構成であり、静電容量駆動部の揺動軸中心から軸直交方向(サスペンションビーム幅方向)の最大距離を、該ミラーの揺動軸中心(回転中心)よりの軸直交方向(ミラー長さ方向)の最大距離の60%以下、好ましくは40%以下とすることにより、大きなスキャニングミラーの共振周波数を高めることが可能である。
【選択図】 図1A

Description

この発明は、高速スキャニングが可能なレーザープリンタ用途に最適な小型ミラースキャナに関し、詳しくはシリコン基板を用いたマイクロ-エレクトロ-メカニカルシステム(micro-electro-mechanical system、以下MEMSという)による新規な静電駆動型MEMSミラースキャナに関する。
従来、レーザープリンタなどの用途でスキャナエンジンとして使用されるデバイスに、ポリゴンミラースキャナが用いられ、これは多角柱状ミラーをその軸中心に高速回転させることができ、高速のスキャニング動作を実現できた。
特開平5-119279
近年、シリコンなどの半導体基板に、エッチングや成膜などのマイクロマシニング技術を用い、例えば所要のグルーブを形成して構成したスキャニングミラーをサスペンションビームで揺動可能に支持し、ミラー部とグルーブ周辺に設けた電極対により静電力を発生させて、前記ミラーを揺動運動させる静電駆動型ミラースキャナが種々提案されている。
特開2002-311376 特開2003-015064
前記静電駆動型ミラースキャナーは、文字どおり静電力で駆動され、サスペンションビームを軸とする回動角によって、入射させた光の反射経路を変換することが可能であり、レーザー光のスイッチングやスキャニングが実施できる。しかし、その駆動速度は、ポリゴンミラースキャナと比較してずっと低速度しか得られないものであった。
一方、基本構造に平行磁場を発生させる磁場発生手段と、棒状トーションバーで揺動可能に支持したスキャニングミラーを有した電磁駆動型ミラースキャナは、電磁型の駆動力が大きく、偏向角度と動作周波数を向上させやすい利点がある。
また、ジンバル構造の光偏向器の構成を採り、シリコン基板と複数のポリイミド膜、金属膜とを積層し平行磁場中に配置された偏向ミラー素子アレイとを有した電磁駆動型ミラースキャナは、弾性部材としてのメッシュ状部を有するポリイミド膜を用いることで、例えば4.5mm×3.3mmのミラーサイズで4000Hzの共振周波数を有し、高速スキャニングを可能にしている。
特開2003-270558
シリコン基板を用いて数mm角寸法のミラーをサスペンションビームで揺動可能に支持する構成のMEMSミラースキャナは、ポリゴンミラースキャナに対して、小型化が容易であり、光学系の小型化と省レンズが可能となり、また回転体がなく発塵フリーであり、さらに省電力、静音、低振動、起動時間短縮などさまざまなメリットが得られる。
ポリゴンミラースキャナに匹敵あるいはそれ以上の高速スキャニングを可能するには、MEMSミラースキャナのミラーを大型化し、高速で且つ大振幅で動作させる必要がある。
レーザープリンタ用途としては、必要な印字分解能を得るために大きな寸法のスキャニングミラーが必要となり、該ミラーの大型化に伴いミラー部の慣性モーメントが大きくなり、共振周波数が低下してしまうため、これまで静電駆動型MEMSミラースキャナが実用化されている例はない。
また、大きなスキャニングミラーのMEMSミラースキャナを高速化(高周波化)するには、例えばトーションバーの剛性を上げる必要があるが、トーションバーの剛性を上げると、静電型では駆動力が低いためミラーを十分な動作振幅で駆動できなくなる問題があり、これも静電駆動型MEMSミラースキャナが実用化されていない大きな一因である。
この発明は、静電駆動型MEMSミラースキャナにおいて、ポリゴンミラースキャナと同等以上の高速スキャニングを実現できる構成の提供を目的とし、例えば、静電力でも十分な駆動が可能となるように、静電力の少ない駆動力でも駆動可能な柔軟なミラーの支持構造を有する構成、また駆動力を増加させるために静電容量を増大、確保できる構成からなるMEMSミラースキャナの提供を目的としている。
発明者らは、静電力の小さな駆動力でも駆動可能な柔軟なミラーの支持構造並びに十二分な静電容量を確保できる構成を目的に、静電駆動型MEMSミラースキャナの構成について鋭意検討した結果、所要寸法の正方形スキャニングミラーを想定した場合、ミラーを対向2辺の方向に一対(二本)のサスペンションビームで揺動可能に支持し、かつサスペンションビーム方向(揺動軸方向)に櫛歯状の電極を連接配置して静電容量駆動部を設ける構成となすことで、基本的にミラーの共振周波数を高め、駆動部の静電容量を増大させることが可能であることを知見した。
また、発明者らは、スキャニングミラーとサスペンションビームによる上記の構成において、該ミラーの揺動軸方向に直交する方向の寸法を2mm以上とし、さらに静電容量駆動部の揺動軸中心から軸直交方向(サスペンションビーム幅方向)の最大距離を、該ミラーの揺動軸中心(回転中心)よりの軸直交方向(ミラー長さ方向)の最大距離の60%以下、好ましくは40%以下とすることにより、大きなスキャニングミラーの共振周波数を高めることが可能であることを知見した。
また、発明者らは、上記の一対(二本)のサスペンションビームで揺動可能に支持されるミラーは、正方形ミラーより長方形ミラーとなして長辺に長いサスペンションビームを設けるほうがその共振周波数を高めることができ、さらに矩形より楕円や長楕円として最外周部の質量を落とすことで、より共振周波数を高めることができることを知見した。
また、発明者らは、上記のMEMSミラースキャナにおいて、大きなスキャニングミラーの駆動力を確保できる構成について種々検討した結果、静電容量駆動部の回転揺動方向の大きさは前記範囲で決まることから、駆動部の静電気力はミラーの極慣性モーメント(polar moment of inertia of the mirror)と振れ角及び周波数の二乗分が駆動部の静電気力となるように、揺動軸方向の長さを長くした構造にすることで目的が達成できることを知見した。
さらに、発明者らは、共振周波数を高める構成として、各サスペンションビームの剛性を増加させないように、サスペンションビームに屈曲型トーションバー部(serpentine torsion hinge)を設けることにより共振周波数を上げることができ、またより大きな振幅が必要な場合には上記構成のデバイスを真空パッケージに収納して共振のQ(Q factor)を上げること、ミラー部の裏面に軽め穴を設けたり、リブ構造にしてミラー部の慣性モーメントを減少させることにより、ミラーの共振周波数を高めてかつ振れ角を大きくとれることを知見し、この発明を完成した。
すなわちこの発明は、基板の同一直線上に棒状に形成配置される一対のサスペンションビーム間にスキャニングミラーを形成して該直線を揺動軸としてスキャニングミラーを揺動可能に支持し、かつサスペンションビームの片側または両側に沿って静電容量駆動部が配置される構成であり、スキャニングミラー自体の揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(a/2)が2mm以上、スキャニングミラー自体の厚みが300μm以上であり、該駆動部の揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(w)を、スキャニングミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離の60%以下とした静電駆動型MEMSミラースキャナである。なお、スキャニングミラーは、バルク基板自体からなるもの、断面が横H型(I-beam)構造、穴や各種リブを有する構造など種々構成であり、その構造全体の厚みが300μm以上である。
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、静電力の少ない駆動力でも駆動可能な柔軟なスキャニングミラーの支持構造を有し、さらに長いサスペンションビームに沿って静電容量駆動部が配置されて十分な静電容量が確保されるため、ポリゴンミラースキャナの代替が可能であり、回転体がないことから発塵フリーであり、従来に比してより小型化が可能で、光学系の小型化と省レンズ化、さらに省電力、静音化、起動時間短縮などが実現できる。
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、ミラー長さ4mm以上の大きなスキャニングミラー、特にレーザープリンタで使用される楕円や長楕円形状のレーザー光形状と合致する大型ミラーを、1.5kHz以上の共振周波数と±15°以上の振幅で駆動することができ、レーザープリンタで要求される300dpi、600dpiの性能を実現できる。
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、シリコンなどの半導体基板にエッチングや成膜などのマイクロマシニング技術を用いて形成するものでさらに、静電駆動や制御用のDC電源、AC電源をも基板に形成でき、ポリゴンミラースキャナや電磁駆動型MEMSミラースキャナより、簡素且つ製造性の良い構成からなるため、安価に提供できる利点がある。
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、シリコンなどの半導体基板に形成した同材質のサスペンションビームを剛性を上げることなく利用できる構成からなり、例えばポリミイド膜をトーションバーに使用する従来の構成に比してミラーの動作安定性(特にジッター)に優れる
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、図1Aに示すごとく、シリコンなどの半導体基板の同一直線上に形成配置される一対のサスペンションビーム間にスキャニングミラーを形成して該直線を揺動軸としてミラーを揺動可能に支持する構成を基本構造とする。
また、この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、サスペンションビームに沿って静電容量駆動部が配置され、該駆動部の揺動軸中心から軸直交方向の最大距離を、スキャニングミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離の60%以下、さらに好ましくは40%以下としたことを特徴とする。
以下に図面に基づきこの発明によるMEMSミラースキャナデバイス(以下単にMEMSデバイスという)の構成と設計方法について説明する。図1Aは組み立てられたMEMSデバイスの一構成例を示す。図1B,Cは図1Aの構成体の分解説明図である。
MEMSデバイス10は、上層板10Aと下層板10Bを積層した構成からなる。上層板10Aは、中央に円板のスキャニングミラー11を設け、そのx軸(揺動軸)方向にサスペンションビーム13A,13Bが設けられ、接続部12を介してスキャニングミラー11がサスペンションビーム13A,13Bに支持される。
サスペンションビーム13A,13Bの端は、アンカー14A,14HとS字型(旋状)トーションバー構造のヒンジ15A,15Hと接続される。また、サスペンションビーム13A,13Bは、接続部12とヒンジ15A,15Hとの間のビーム内に、S字型(旋状)トーションバー構造のばね15B〜15Gが形成されている。ばね15B〜15Gにはアンカー14B〜14Gと接続される。
上層板10Aのサスペンションビーム13A,13Bには、x軸(揺動軸)に直交するy軸方向に揺動側櫛歯18が形成され、同様に上層板10A側からy軸方向に伸びる固定側櫛歯19と該揺動側櫛歯18はx軸方向に交互に配置される。すなわち、揺動側櫛歯18群と固定側櫛歯19群とは、静電容量駆動源としてサスペンションビーム13A,13Bを介してスキャニングミラー11を揺動駆動する。
また、下層板10Bは、上層板10Aのスキャニングミラー11とサスペンションビーム13A,13Bが揺動可能なように同部を空洞17化してあり、さらに上層板10Aと下層板10Bが積層される時、上層板10Aに形成されるアンカー14A〜14Hが固着されるように、下層板10Bには島状に固定用パッド16A〜16Hが形成される。
また、下層板10Bには、上層板10Aの揺動側櫛歯18と対をなして静電容量駆動源を構成できる固定側櫛歯18Bが多数配置されている。
図2A〜2Cに示すMEMSデバイス20の構成例は、上層板20Aと下層板20Bを積層した構成からなり、上層板20Aは、中央に円板のスキャニングミラー21を設け、そのx軸(揺動軸)方向にサスペンションビーム23A,23Bが設けられ、接続部22を介してスキャニングミラー21が支持される。
サスペンションビーム23A,23Bの端は、S字型(旋状)トーションバー構造のヒンジ25a,25hを介して上層板20Aに接続される。また、サスペンションビーム23A,23Bの長手側面に沿って同様構成のばね25b〜25g設けられて上層板20Aに接続される。
サスペンションビーム23A,23Bの他方長手側面には、x軸(揺動軸)に直交するy軸方向に延びる揺動側櫛歯28が形成され、下層板20Bに設けられる固定側櫛歯29とで静電容量駆動源としてサスペンションビーム23A,23Bを介してスキャニングミラー21を揺動駆動する。
図4Aに示すこの発明によるMEMSデバイス40の実施例は、上層板50と下層板70を絶縁して積層した構成からなる。
図4B,4Cには上層板50の詳細が示される。上層板50には長楕円形状のスキャニングミラー上層51が形成されている。このスキャニングミラー上層51の表面には細く深い形状の多数の溝条(trenches)が形成されるが、ここでは図示を省略している。
多数の溝条はスキャニングミラーの質量低減と動的変形を低減する機能がある。すなわち、MEMSデバイス40は、その全ての動的変形を最小にすることで、光学的分解能が向上する。例えば、溝条はスキャニングミラー上層51の長楕円の直径方向に平行に設けることが考えられるが、短円の直径方向と一致するスキャニングミラーの回転軸方向から離れた該ミラーの外周側に配置されることが効果的である。
なお、多数の溝条は、上層板50にスキャニングミラー上層51等の各パーツをエッチングで形成する際に、同時にその溝幅や深さを所定値となるように制御される。あるいは、スキャニングミラー上層51の表面以外が被覆されて当該表面に溝条をエッチングで形成する方法も採用できる。
溝条は、その配置や本数を有限要素法にて最適化するとよい。スキャニングミラー上層51はギャップ52A,52Bにて上層板50より分離される。ギャップ52A,52Bの幅寸法は、上層板50のエッチングによる形成工程時に他の微細寸法で形成されるいずれのパーツよりも大きな寸法となるよう設計されている。
スキャニングミラー上層51は、短円の直径方向に設けられる接続部53を介してサスペンションビーム54A,54Bに支持される。かかるサスペンションビーム54A,54Bに支持される構成によりスキャニングミラー上層51はその動的変形が最小限になる。また、接続部53は、その形状や数を有限要素法にて最適化される。
揺動回転軸に沿って配置されるサスペンションビーム54A,54Bの前記回転軸方向の端面には、揺動側櫛歯55が形成配置される。揺動側櫛歯55は、それぞれ基端側の長方形断面形状より揺動する先端側の長方形断面形状がより小さくなるよう形成されている。このように断面積を小さくすることで揺動側櫛歯55の重量を低減し、全体の慣性質量を減少させている。
構造的な慣性を減らすことによって、このデバイスの走査速度を増大させること、駆動電圧量を低減することがそれぞれ単独又は同時に実現できる。例えば、駆動周波数の調整によって、揺動部の駆動効率が向上して、揺動側櫛歯55の静電容量によるバイアス駆動力が増大することになる。また、揺動側櫛歯55はスキャニングミラーを駆動する静電駆動量を増大させることができる。さらには、揺動側櫛歯55は静電容量によるバイアス駆動力、ミラー駆動力の両方を提供できる。
サスペンションビーム54A,54Bは、下層板70の表面に形成されるパッドに接続されるS字型(旋状)トーションバー構造のヒンジにより連結されている。サスペンションビーム54Aの遠心端は、パッド57Aに接続するS字型ヒンジ56aと連結され、中央側はパッド58Aに接続されるS字型ヒンジ56b,56cと連結される。
同様にサスペンションビーム54Bの遠心端は、パッド57Bに接続するS字型ヒンジ56fと連結され、中央側はパッド58Bに接続されるS字型ヒンジ56d,56eと連結される。サスペンションビーム54A,54Bは、スキャニングミラー上層51の短円の直径方向に設定される揺動回転軸に分散配置するS字型ヒンジ56a〜56fで連結される。サスペンションビーム54A,54Bは、その表面に設けた穴60により質量を軽減する。
入念に堅さの配分とばねの位置設定を調整することによって、可動構造物のすべてのモードの周波数は効果的に区分することができ、そして望ましい揺動モードは最も低い共振周波数で設計される。主なレゾナンス周波数は最も低くかつ他の構造物の振動周波数から離れており、スキャニングミラーの揺動は他のいかなる不要な振動モードを招来することがない。
複数のばねを用いることで、各ばね毎の最大圧力と張力を従来の一対のトーションビームで支持されるスキャニングミラーよりも低くする。各ばね毎の圧力と張力は減少して、各ばねの信頼性が向上し、揺動角度が増える。
上層板50には、固定側櫛歯59が形成され、揺動側櫛歯55と交互に入り込む形態で配置される。固定側櫛歯59は、揺動側櫛歯55と同様に先が細くなるよう形成されている。固定側櫛歯59は、バイアス静電力を供給することで駆動効率を増大させることができる。
また、固定側櫛歯59は、静電駆動力を供給することで、スキャニングミラー上層51を駆動することができる。さらに、固定側櫛歯59には、バイアス静電力と静電駆動力の両方を供給することができる。この固定側櫛歯59は、下層板70の表面に載置される接着パッド61に接続されている。
図4D、4E、4Fは下層板70の詳細を示す。下層板70は、長楕円形板71上に突起部72を形成してあるミラー下層73を有している。下層板70にギャップ74を設けてミラー下層73を周囲のコンポーネントから分離している。図4Fに、長楕円形板71の反射面を備えた下面を図示してあり、下層板70下面の孔部外周には、組立時にミラーの位置合わせを行うためのマーク75が設けてある。
ミラー下層73の表面には、ミラー上層51が接着されて最終のスキャニングミラーとなる。スキャニングミラーは、Iビーム構造を有するもので、ミラー上層51が上面、突起部72がウエブ、長楕円形板71が下面を構成する。
Iビーム構造は、ミラーの多くの質量を低減してミラーを強固する。従って、これはミラー下層表面の動的な変形を最小限にすることができる。ミラー下層表面の動的変形を最小限にすることで、このデバイスの光学的分離度を改善できる。Iビームの構造は有限要素分析によってより洗練させることができる。
下層板70は、上層板50で可動構造の接着パッドを固定するための表面を有している。特に固定用パッド76A,76Bは、接着パッド58A,58Bに対応する固定用表面を備え、固定用パッド77は、接着パッド57A,57B,61に対応する固定用表面を備えている。
下層板70は、固定側櫛歯78が形成され、上層の揺動側櫛歯55と層外で交互に入り込む形態で配置される。換言すると、上から見た時あるいはミラーが揺動した際に両者が交互に入り込む。固定側櫛歯78は、揺動側櫛歯55と同様に先が細くなるよう形成されている。
固定側櫛歯78と固定用パッド77との間のギャップ79aがあり、これは固定側櫛歯78間のギャップ79bよりも広く設定され、また、下層板70への深さはギャップ79aはギャップ79bより深くエッチングされる。この深いギャップ79aは揺動櫛歯55が下層板70に接触することなくより大きな角度で揺動できるよう設定される。
固定側櫛歯78は、静電駆動力を供給することで、スキャニングミラーを駆動することができる。さらに、固定側櫛歯78には、バイアス静電力を供給することで駆動効率を増大させることができる。また、バイアス静電力と静電駆動力の両方を供給することができる。揺動櫛歯55と固定側櫛歯78との間の静電容量は、スキャニングミラーを駆動した際にその位置の検出に利用される。
以上、スキャニングミラーとサスペンションビームを設ける上層板と下層板を積層した構成のMEMSミラースキャナを説明したが、サスペンションビームとスキャニングミラーが形成される同一基板内の櫛歯状構造に電極が配置される構成など、静電容量駆動源を含めて上層板のみでMEMSミラースキャナを構成できることは当然である。
ここで、図1A〜図1Cにおいて、形状を決める寸法記号を下記のようにとる。
a : スキャニングミラーx軸方向(縦)寸法、
b: スキャニングミラーy軸方向(幅)寸法、
c: トーションバー幅、
d: 櫛歯側幅、
L: トーションバー1本の長さ(展開長さ)、
n: トーションバー本数、
nc: 櫛本数、
t: 基板厚さ(但し、t>cと想定する)、
w: 櫛切れ込み量、
δ: 駆動部電極間のギャップ、
θ: 振れ角、
K: ばね定数(全体)、
k: ばね定数(トーションバー1本当たり)、
G: 剪断弾性率、
Q: クォリティファクター、
α: 形状係数(shape factor)、
β: 形状係数(shape factor)、
I: 揺動軸回りの慣性能率、
τmat : 材料の剪断強度、
freq: 要求される周波数、固有振動数、
ε : 誘電率、
V: 電圧、
λ: 光波長(wave length of light)。
スキャニングミラーの形状を支配する方程式は下記の通りである。
(1)固有振動数(Natural frequency)
基板厚さtがスキャニングミラー縦寸法aより十分大きい時、ミラーの形状が長方形の場合は、
(n×c3/L)=16/3・π2・ρ・a3・b・freq2/(β・G)……1式、
ミラー部の形状が円形の場合は、
(n×c3/L)=π2・ρ・a4・freq2/(β・G)……2式、
ミラー部の形状が楕円の場合は、
(n×c3/L)=π2・ρ・a3・b・freq2/(β・G)……2'式。
なお、揺動軸回りの慣性能率Iは、直方体(2a・2b・t、x軸方向寸法2b、厚さt)の場合は3式、楕円(2a・2b・t、厚さt)の場合は4式である。
I=1/3・ρ・a・b・t( 4・a2+t2)……3式
I=1/12・ρ・a・b・t(3・a2+t2)……4式
(2)トーションヒンジの強度の制約
(β/α)・(c2/t・L)・θ<τmat……5式
(3)静電気力によるトルク
θ=Q{(2・ε0・t・L・nc・V2)/(β・δ・G・n・c3)}1/3……6式
(4)動的変形の限界
矩形(2a×2b×t )ミラーの場合、動的変形は7式によって表現される。
D=11/60・ρ・(freq/2π)2・a5・(1-ν2)/(E・t2/12)<λ/3……7式
MEMSミラースキャナに対して、固有振動数(高い方が望ましい)、振れ角(大きい方が望ましい)、スキャニングミラーサイズ(大きい方が望ましい)の要求があるが、この要求をできる限り小さな寸法で設計することを想定する。
まず、ミラーサイズ(寸法a,b)及び固有振動数要求に対して2式より、(n×c3/L)が周波数の二乗に比例する数値として決まる。また、同時にトーションバー、ヒンジの強度を満足させる必要があり、5式から、t×L/c2が振れ角に比例する数値として決まる。ここで寸法cとLは固有振動数と材料強度より決まる振れ角に対して反対方向の寄与をすることに注意する必要がある。同時に、7式によって動的変形を減らすように要求される。そのために、厚さの平方は、a5×freq に定数を掛けた結果より大きくあるべきである。
さらに、所望の振れ角を実現するために必要なトルクを発生させる形状として、6式より、下記8式が振れ角に比例する数値であることが分かる。ここで、(n・c3/L)は固有振動数は増加させる方向に働き、周波数要求から決まる数値であり、δを製造上の限界からある値に固定すれば、振れ角は厚さtと電圧Vの2乗及び櫛本数ncに比例する。
(nc・t/δ)・(1/(n・c3/L))……8式
注目すべき点の一つに、固有振動数を決定する関係式から固有振動数を大きくするという要求とスキャニングミラーのサイズを大きくするという要求は、設計すべき寸法に対して同じ影響を及ぼすということである。
また、設計すべきパラメーターは(n・c3/L)、t・L/c2及び(nc・t/δ)の3個であり、決定すべき寸法はn、c、L、t、d、及びncの6個である。但し、ncは、n、c、L、及びtが決まれば定まる値であり、これらを拘束する式は4つあり、ここに設計の自由度がある。この自由度を生かしてミラースキャナ全体の寸法を最小にする、最適設計が可能となる。
評価関数として、厚さtを最小にする、長さを最小にする(n・Lあるいはncを最小にすることに相当)ことは、所謂コスト低減に繋がり意味のある数値である。厚さtを最小とすることは、1)固有振動数及び2)トーションヒンジの強度の制約よりn・cの積を最大にすることと同値であり、また、n・L(スキャニングミラーの長さに相当)を最小にすることは、同様に、c/tを最小にすることと同値である。
7式より、振れ角θを大きくするには櫛歯の面積を拡大すること(nc・t/δを大きくする)及び固有振動数を大きくする場合の要請事項とは逆にn・c3/Lを小さくすることが必要となる。別の言い方をすれば、固有振動数の要請からn・c3/Lを大きくすることが必要となった場合は、固有振動数を増加させることと振れ角を大きくすることの両者の積に相当する、トルク増大の要請を櫛歯厚さ、電圧増加、電極間ギャップ縮小により補う必要があることが分かる。
この発明において、スキャニングミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(a/2)が2mm以上、すなわちスキャニングミラーの揺動軸に直交する方向のミラー長さ全体が4mm以上、該ミラーの厚みが300μm以上であることを要件とする。その理由は、ポリゴンミラースキャナ以上の高速スキャニングを可能するにためである。
この発明において、サスペンションビームの片側または両側に沿って静電容量駆動部が配置される該駆動部の揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(d)を、ミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(a/2)の60%以下とする。すなわち、固有振動数は極慣性能率の平方根に反比例するが、スキャニングミラー部以外の極慣性能率はdの3乗に比例(一次近似)するので、dをa/2の60%以下とすれば、単位長さあたりの寄与率がミラー部分の20%以下に押さえることができる。
さらに、静電容量駆動部の揺動軸中心から軸直交方向の最大距離は、スキャニングミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離の40%以下であることが望ましい。その理由は上述のとおりで、特に、dをa/2の40%以下とすれば、単位長さあたりの寄与率がミラー部分の7%以下に押さえることができる形状が得られる。
また、スキャニングミラーの揺動軸方向のミラー幅は、スキャニングミラーの揺動軸に直交方向のミラー長さよりも短い方が望ましく、ミラー長さ(a)の50%以下であることが好ましい、その理由は、ミラー長さaはプリンターの主走査方向の分解能に関連し、幅寸法bはプリンターの副走査方向の分解能に関連し、主走査方向の分解能はミラー長さと周波数で決まることによる。さらに、副走査方向の分解能はプリンターの機能上、主走査方向の分解能より低く設定できるため、3式に示すようにミラー幅bは極慣性能率に比例するので、これを50%以下にすると分解能要求と固有振動数を高くすることの両者をバランスよく満たすことができるので望ましい。
スキャニングミラーの形状は、矩形、菱形、多角形、円、楕円を適宜採用できる。また、形状は、矩形、菱形よりも多角形、円より、楕円状、さらにトラック形状が好ましい。すなわち、矩形ではレーザービームのスポットがミラーからはずれないようにする目的からは過剰な形状であり、機能しない箇所は極慣性能率を大きくして固有振動数を下げてしまう。円形も機能上はベストであるが、副走査方向の分解能は主走査方向の分解能より低く設定できることから余裕がある。菱形は先端部でレーザービームスポットが外れるのでレーザービームの光エネルギーを一部喪失してしまうこと及び分解能が低下するという問題がある。このように、レーザービームのスポットが外れないということと、極慣性能率を小さくするという観点から多角形及びトラック形状が好ましい。
この発明において、サスペンションビームの揺動軸方向長さは、ミラー長さよりも長いことが望ましく、ミラー長さの1.5倍以上であることが好ましい。なお、6式から振れ角を大きくするには駆動トルクは櫛の歯数及び電圧を大きくするとよいが、絶縁破壊を起こさない電圧で櫛の歯数を確保するためサスペンションビームの揺動軸方向長さはミラー長さの1.5倍以上にすると適切であることを実験的に確認した。
この発明において、各サスペンションビームに少なくとも1つの屈曲型トーションバー部(serpentine torsion hinge)を備えることで、スキャニングミラーの共振周波数を上げたり所要値に制御することが可能となる。
前述した図面に示すように、スキャニングミラーとは反対側の各サスペンションビーム端(サスペンションビームエンド)に屈曲型トーションバー部を備える構成、サスペンションビーム内に少なくとも1つの屈曲型トーションバー部を備える構成、各サスペンションビームの片側に沿って複数の屈曲型トーションバー部を備えている構成が採用できる。
サスペンションビームに設けられる屈曲型トーションバー(serpentine torsion hinge /spring)は、図3に示すように、図示の1つの固定部に対して1つの旋状ばねを備える構成の他、実施例に示すように、1つの固定部の両側に2つの旋状ばねを備える構成が採用でき、ビーム長さを短くしながら共振周波数を上げる効果がある。
また、スキャニングミラーの揺動軸に直交方向の屈曲型トーションバー部のビーム幅は、基板厚みの35%以下であることが望ましい。すなわち、振れ角(6式)及び動的変形(7式)の要請から厚さtの最小値が規定されるとともに大きい方が有利であることが示される。一方、強度上は5式より応力がヒンジ幅cの2乗に比例するので小さい方が有利である。そこで、ヒンジ幅cとして厚さtの35%以下とした場合、これらの関係が適切であることを実験的に確認した。
この発明の静電駆動型MEMSミラースキャナは、サスペンションビームに設けられる屈曲型トーションバー(serpentine torsion hinge /spring)の数が3以上であることを特徴とする。
この発明において、スキャニングミラーの非反射裏面または各サスペンションビームあるいはその両方に質量軽減手段を施すことは、可動部の共振周波数を制御したり、動的なバランスを取るなどの場合に有効である。質量軽減手段としては、微小な貫通孔や穴を多数設けたり、所要箇所に多条リブ構造、ハニカム構造、断面が横H型(I-beam)構造を設けるなど、目的と設置箇所に応じて適宜選定すると良い。
この発明において、用いる基板は特に限定されないが、高速スキャニングを実現するには厚みが0.4mm以上であることが望ましく、単層基板または貼り合わせ基板からなる基板を適宜採用できる。
また、スキャニングミラーは、表面に成膜または貼り合わせ層を有する構成が採用できる。公知の貼り合わせ層を有するシリコン基板などを利用することもできる。
また、基板1枚でMEMSミラースキャナを構成する場合は、サスペンションビームとスキャニングミラーを設ける基板厚みは、スキャニングミラーの厚みと同等以上であることが望ましい。また、積層構造を採用する場合は、サスペンションビームとスキャニングミラーを設ける基板厚みは、スキャニングミラーの厚みと同等以下であることが望ましい。
この発明において、サスペンションビーム、スキャニングミラー、静電容量駆動部の可動部全体が真空雰囲気に配置される構成やミラーの振幅角の増幅を図るための抵抗低減構成を採用すると、空気の粘性等を考慮することなく、各部形状などを設計することが可能となる。
この発明の静電駆動型MEMSミラースキャナーにおいて、好ましい実施態様を採用することで、スキャニングミラーの片振幅が、20.5°(+10°,-5°)の性能を得ることができる。
この発明において、対象とする半導体基板にサスペンションビームで揺動可能に支持するミラーを形成した静電駆動型MEMSミラースキャナーは、基板上に各種材料の薄膜をパターン加工、積層したりして製造する表面マイクロマシニング、あるいは基板自体をエッチング加工したり、さらには成膜を併せて行うなどのバルクマイクロマシニングで製造される。
この発明の静電駆動型MEMSミラースキャナーにおいて、その駆動源の静電容量素子として、櫛歯型電極構成を説明したが、ミラーの位置決めや補正などに補助的に平面型電極構成を採用することが可能である。
この発明の静電駆動型MEMSミラースキャナーにおいて、静電駆動用の櫛歯型電極に、まずマイクロミラーの共振周波数に合致あるいは近似するようにDC電圧を印加するため、予め該DC電圧値を求めて電圧制御手段へ設定しておき、次に該ミラーを揺動駆動するために駆動用の電極間にAC電圧を印加することができる。
サスペンションビームの構成によって、スキャニングミラーの固有の共振周波数が決定されるが、さらに該ミラーの回転軸のばね定数、予定するミラーの揺動運動パターン、必要とされるミラーの振幅すなわち回動角度などの諸条件に応じて、どの程度共振すべきか、振れ角が最大となるようにするのか、ある範囲に収まるようにするかが考慮されて、該DC電圧値が決定されるとよい。
実施例1
前述した図1と同様構成を採用した静電駆動型MEMSミラースキャナとして、表1に示す寸法や特性を有する構成のものを作製した。
その結果、スキャニングミラーの共振周波数は1500Hz、振れ角は±15°の性能が得られた。
なお、シリコン基板の物性値は以下のとおりである。
密度: 2.33×103kg/m3(0.238×10-9kgw・sec2/mm4)
弾性率: 150Gpa(15000kgf/mm2,15300kgf/mm2)
剪断弾性率: G=E/2/(1+ν)=6.538(kgf/mm2)
ポアソン比: 0.17
実施例2
図3に示す静電駆動型MEMSデバイス30は、基本的には前述した図1と同様の構成を採用したものであり、上層板31に形成したスキャニングミラー32には長楕円形状を採用している。また、各サスペンションビーム33A,33Bには、その端部のヒンジ型トーションバー34a,34lを含めてそれぞれトーションバー34a〜34f,34g〜34lを6個ずつ採用し、また櫛歯群35,36を形成した構成である。さらに実施例2では、該ミラー32に近いトーションバーは同じであるが、端部のヒンジ型を除く残りのトーションバーを、1つの固定部に対して2つの旋状ばねを有する構成のものを3個設けて、総数8個のトーションバーを設けた構成を作製した。
その結果、スキャニングミラーの共振周波数は2000Hz、振れ角は±16.25°の性能が得られた。
Figure 2005308820
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、バーコードリーダ、レーザープリンタ、共焦点顕微鏡、光ファイバ・ネットワーク構成部材、プロジェクタ用の映写ディスプレイ、背面映写TV、装着可能なディスプレイ、及び軍事用レーザ追跡・誘導システムなどの用途がある。
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナは、静電力の少ない駆動力でも駆動可能な柔軟なスキャニングミラーの支持構造を有し、さらに長いサスペンションビームに沿って静電容量駆動部が配置されて十分な静電容量が確保されるため、ポリゴンミラースキャナの代替が可能であり、特にレーザープリンタで使用される楕円や長楕円形状のレーザー光形状と合致する大型ミラーを、1.5kHz以上の共振周波数と±15°以上の振幅で駆動することができ、レーザープリンタで要求される300dpi、600dpiの性能を実現できる。
この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナの一実施例を示す斜視説明図である 図1Aのミラースキャナの上層板の説明図である。 図1Aのミラースキャナの下層板の説明図である。 この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナの一実施例を示す斜視説明図である 図2Aのミラースキャナの上層板の説明図である。 図2Aのミラースキャナの下層板の説明図である。 この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナの他の実施例を示す上面説明図である。 この発明による静電駆動型MEMSミラースキャナの他の実施例を示す斜視説明図である 図4Aのミラースキャナの上層板の斜視説明図である。 図4Aのミラースキャナの上層板の上面説明図である。 図4Aのミラースキャナの下層板の斜視説明図である。 図4Aのミラースキャナの下層板の説明図である。 図4Aのミラースキャナの下面側斜視説明図である
符号の説明
10,20,30,40,50 MEMSデバイス
10A,20A,31 上層板
10B,20B,70 下層板
11,21,32,51 スキャニングミラー
12,22,53 接続部
13A,13B,23A,23B,33A,33B,54A,54B サスペンションビーム
14A〜14H アンカー
15A,15H,25a,25h,56a〜56f ヒンジ
15B〜15G,25b〜25g ばね
16A〜16H,76A,76B,77 固定用パッド
17 空洞、
18,18B,28,55 揺動側櫛歯
19,29,59,78 固定側櫛歯
34a〜34l トーションバー
35,36 櫛歯群
51 スキャニングミラー上層
52A,52B ギャップ
57A,57B,58A,58B,61 接着パッド
60 穴
71 長楕円形板
72 突起部
73 ミラー下層
74,79a,79b ギャップ
75 マーク

Claims (24)

  1. 基板の同一直線上に棒状に形成配置される一対のサスペンションビーム間にスキャニングミラーを形成して該直線を揺動軸として該ミラーを揺動可能に支持し、かつサスペンションビームの片側または両側に沿って静電容量駆動部が配置される構成であり、該ミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(a/2)が2mm以上、該ミラーの厚みが300μm以上であり、該駆動部の揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(w)を、ミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離の60%以下とした静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  2. 静電容量駆動部の揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(w)は、スキャニングミラーの揺動軸中心から軸直交方向の最大距離(a/2)の40%以下である請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  3. スキャニングミラーの揺動軸方向のミラー幅(b)は、スキャニングミラーの揺動軸に直交方向のミラー長さ(a)の50%以下である請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  4. スキャニングミラーの形状は、矩形、菱形、多角形、円、楕円状である請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  5. サスペンションビームの揺動軸方向長さは、ミラー長さ(a)の1.5倍以上である請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  6. 各サスペンションビームとスキャニングミラーとの間に孔部を有する接続部を備えている請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  7. スキャニングミラーとは反対側の各サスペンションビーム端に屈曲型トーションバー部を備えている請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  8. 各サスペンションビーム内に少なくとも1つの屈曲型トーションバー部を備えている請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  9. 各サスペンションビーム内に設ける屈曲型トーションバー部は、1つまたは2つの旋状ばねを備えている請求項7に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  10. 各サスペンションビームの片側に沿って複数の屈曲型トーションバー部を備えている請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  11. サスペンションビームに設けられる屈曲型トーションバーの数が3以上である請求項6〜11に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  12. スキャニングミラーの揺動軸に直交方向の屈曲型トーションバー部のビーム幅は、基板厚みの35%以下である請求項6〜11に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  13. スキャニングミラーの非反射裏面または各サスペンションビームあるいはその両方に質量軽減手段が施されている請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  14. 質量軽減手段は、貫通孔、穴、多条リブ構造のいずれかあるいはそれらの組合せである請求項12に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  15. 静電容量駆動部は、サスペンションビームと同一基板内にスキャニングミラーの揺動軸に直交方向に形成する櫛歯状構造で構成される請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  16. 静電容量駆動部は、サスペンションビームとスキャニングミラーが形成される同一基板内の櫛歯状構造に電極が配置される請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  17. サスペンションビームとスキャニングミラーを設ける基板を上層板とし、所要形状のパターンを形成した他基板を下層板として積層配置し、下層板側にミラーの揺動空間を形成した請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  18. 上層板の静電容量駆動部は、サスペンションビームと同一基板内にスキャニングミラーの揺動軸に直交方向に形成する櫛歯状構造で構成され、下層板内に上層板の櫛歯状構造と対をなす櫛歯状構造を設けて静電容量駆動部を配置した請求項17に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  19. サスペンションビームとスキャニングミラーを設ける基板は、単層基板または貼り合わせ基板からなる請求項1または請求項17に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  20. サスペンションビームとスキャニングミラーを設ける基板厚みは、スキャニングミラーの厚みと同等以上である請求項1に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  21. サスペンションビームとスキャニングミラーを設ける基板厚みは、スキャニングミラーの厚みと同等以下である請求項17に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  22. スキャニングミラーは、表面に成膜または貼り合わせ層を有する請求項1または請求項18に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  23. サスペンションビーム、スキャニングミラー、静電容量駆動部の可動部全体が真空雰囲気に配置される請求項1または請求項17に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
  24. スキャニングミラーの片振幅が、20.5°(+10°,-5°)である請求項1または請求項17に記載の静電駆動型MEMSミラースキャナ。
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