JP2005308154A - 多板クラッチ装置 - Google Patents

多板クラッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005308154A
JP2005308154A JP2004128389A JP2004128389A JP2005308154A JP 2005308154 A JP2005308154 A JP 2005308154A JP 2004128389 A JP2004128389 A JP 2004128389A JP 2004128389 A JP2004128389 A JP 2004128389A JP 2005308154 A JP2005308154 A JP 2005308154A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction
plate
clutch device
clutch
ring member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004128389A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinaga Fukuda
佳修 福田
Hideaki Nanba
秀明 難波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exedy Corp filed Critical Exedy Corp
Priority to JP2004128389A priority Critical patent/JP2005308154A/ja
Priority to AU2004304128A priority patent/AU2004304128B2/en
Priority to US10/583,998 priority patent/US20070119679A1/en
Priority to GB0715011A priority patent/GB2438764B/en
Priority to GB0613096A priority patent/GB2424929A/en
Priority to PCT/JP2004/017466 priority patent/WO2005061917A1/ja
Publication of JP2005308154A publication Critical patent/JP2005308154A/ja
Priority to AU2009251222A priority patent/AU2009251222A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

【課題】 高負荷用に強化された多板クラッチ装置の操作性及び静粛性を向上させる。
【解決手段】 エンジン側のフライホイール3からの動力をトランスミッション入力シャフト4に伝達及び遮断するためのもので、クラッチディスク組立体6と、クラッチディスク組立体6をフライホイール3へ押圧するためのプレッシャープレート7を有するクラッチカバー組立体6とを備えている。クラッチディスク組立体6は、スプラインハブ20と、摩擦連結部40と、スプラインハブ20と摩擦連結部40とを回転方向に弾性的に連結するダンパー機構30とを備えている。摩擦連結部40は、ダンパー機構30の外周側に連結されたリング部材44と、複数の第1摩擦プレート41と、複数の摩擦プレート41同士の間に配置された第2摩擦プレート42とを有しており、複数の第1摩擦プレート41は、少なくとも1つがカーボンコンポジット材で構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多板クラッチ装置、特に、高負荷用に強化された多板クラッチ装置に関する。
一般に、レース用自動車などに使用される多板クラッチ装置は、高負荷での使用や耐久性を重視して設計されている。この種の多板クラッチ装置は、エンジン側のフライホイールに近接して配置されたクラッチディスク組立体と、フライホイールに固定され、クラッチディスク組立体をフライホイールへ押圧するためのプレッシャープレートを有するクラッチカバー組立体とを備えている。さらにクラッチディスク組立体は、外周側に環状の摩擦連結部を備えており、摩擦連結部は複数の第1摩擦プレートと、複数の第1摩擦プレート同士の間に配置された第2摩擦プレートとを有している。第1及び第2摩擦プレートがフライホイールとプレッシャープレートとの間に狭持されると、クラッチディスク組立体を介してトランスミッション入力シャフトへトルクが直接伝達される(例えば、特許文献1を参照)。
クラッチ装置のトルク伝達容量は、プレッシャープレートへの付勢力、摩擦プレートの径(クラッチの有効半径)、摩擦プレートの材質(摩擦係数)、及び摩擦面の数により決定される。例えば、付勢力や摩擦係数を大きくしたり摩擦面の数を増やしたりすることで、摩擦抵抗が大きくなりトルク伝達容量も大きくなる。また、クラッチの有効半径を大きくすることで、トルク伝達容量が大きくなる。しかし、付勢力、クラッチの有効半径、及び摩擦面の数については構造上制限があるため、これらの要素でトルク伝達容量を大きくするには限界がある。一方、摩擦プレートの材質を変更することで摩擦係数は高くすることができ、また軽量化や耐熱性を考慮した材質にすることで操作性や耐久性の向上等の効果も期待できるため、従来から様々な材質の摩擦プレートが開発されている。
レース用自動車等の多板クラッチ装置の摩擦プレートの材質としては、例えば炭素を主成分とする複合材料(カーボンコンポジット材)が知られている。カーボンコンポジット材の特徴は、まず、従来の摩擦材(例えば、金属繊維を含む摩擦材)に比べて摩擦係数の大きいものがある。そのため、高摩擦係数のカーボンコンポジット材を採用した場合、摩擦面で発生する摩擦抵抗が大きくなり、トルク伝達容量も従来の摩擦材に比べて大きくなる。次に、カーボンコンポジット材は、従来の摩擦材に比べて重量が軽く、回転運動により発生する慣性力が小さくなるため、シフトチェンジの際に回転数の同期をとりやすくなりシフトチェンジ時の操作性が向上する。さらに、カーボンコンポジット材は、従来の摩擦材に比べて耐熱性が高く変形が少ないため、耐久性も向上する。このように、摩擦材としてカーボンコンポジット材を採用することで、レース用多板クラッチ装置は高負荷での使用が可能となり耐久性も向上する。
特開2003−90355号公報
このようなレース用自動車の多板クラッチ装置は、高負荷用に強化することを重視している反面、クラッチ連結及び解除時の操作性や静粛性は考慮されていない。例えば、摩擦プレートの摩擦係数が高い場合は、クラッチ連結時にトルクが急激に伝達されるため、半クラッチ状態のペダルストロークの幅が極めて狭くなったり、あるいはトランスミッションの寿命を短くする。また、エンジンの回転変動がトランスミッションやディファレンシャルへ直接伝達されるため、いわゆる歯打ち音が発生する。
しかし、レース用多板クラッチ装置はこのような欠点を有しているが、それを操作するレースドライバーは一般ドライバーに比べて操作技術のレベルが高く、またレース場では歯打ち音等の騒音を低減させる必要性に乏しいため、レース用自動車に搭載しても特に問題とならない。
一方、乗用自動車のクラッチ装置として、レース用多板クラッチ装置のように高負荷用に強化されたものを望む声も少なくない。高負荷仕様のクラッチ装置は、トルク伝達容量が大きくなるため高出力のエンジンにも対応可能となり、様々な場面で従来の乗用自動車用クラッチ装置に比べて高い性能を発揮し得る。また、高負荷仕様のクラッチ装置は、高耐久性であるため部品の取り替え周期も長くなり、メンテナンス費用を低減することができる。
以上のように、高負荷用に強化された多板クラッチ装置は、乗用自動車に搭載するメリットが大きいため、乗用自動車用に操作性及び静粛性を改善することが求められている。
本発明の課題は、高負荷用に強化された多板クラッチ装置の操作性及び静粛性を向上させることにある。
請求項1に記載の多板クラッチ装置は、エンジン側の入力回転体からの動力を出力回転体に伝達及び遮断するためのもので、出力回転体に連結され、入力回転体に近接して配置されたクラッチディスク組立体と、入力回転体に連結され、クラッチディスク組立体を入力回転体へ押圧するためのプレッシャープレートを有するクラッチカバー組立体とを備えている。クラッチディスク組立体は、出力回転体に連結されたハブと、ハブの外周側に配置され、入力回転体とプレッシャープレートとに狭持されるための摩擦連結部と、ハブと摩擦連結部とを回転方向に弾性的に連結するダンパー機構とを備えている。摩擦連結部は、ダンパー機構の外周側に連結されたリング部材と、リング部材の外周側に配置され、リング部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合した複数の第1摩擦プレートと、複数の摩擦プレート同士の間に配置され、クラッチカバー組立体に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合した第2摩擦プレートとを有しており、複数の第1摩擦プレートは、少なくとも1つがカーボンコンポジット材で構成されている。
この装置では、クラッチディスク組立体がダンパー機構を備えているため、第1摩擦プレートとして摩擦係数の高いカーボンコンポジット材を採用しても、クラッチ連結時の衝撃及び歯打ち音等の騒音を吸収することができる。したがって、この多板クラッチ装置では、高負荷用に強化しつつ操作性及び静粛性を向上させることができる。
請求項2に記載の多板クラッチ装置は、請求項1において、入力回転体とプレッシャープレートと第2摩擦プレートとは、少なくともいずれか1つがカーボンコンポジット材で構成されている。
この装置では、第1摩擦プレートと摩擦係合する部材が、第1摩擦プレート同様、カーボンコンポジット材で構成されている。カーボンコンポジット材は、温度により摩擦係数が変化し、その変動幅が従来の摩擦材に比べて大きい傾向にある。例えば、カーボンコンポジット材とスチール材とを摺動させた場合の摩擦係数は、温度が高くなると摩擦係数も高くなり、温度が低くなると摩擦係数も低くなる。一方、カーボンコンポジット材同士の摩擦係数は、温度が変化してもあまり変化しない。このような性質をもつカーボンコンポジット材を採用することで、この装置では様々なクラッチ特性を得ることができる。また、この装置では、従来の摩擦材に比べて大きい摩擦係数を得られるため、高負荷にも対応可能である。
請求項3に記載の多板クラッチ装置は、請求項1または2において、ハブが全周にわたり半径方向外方へ突出したフランジ部と、フランジ部の一部が切り欠かれ形成された複数の収容部を有している。ダンパー機構は、収容部に収容された複数の弾性部材と、フランジ部を軸方向に挟み込んだ状態でフランジ部に対して相対回転可能に配置され、弾性部材と対応する位置に窓孔部が設けられた一対の連結プレートとを備えている。
この装置では、ダンパー機構が以上のような構造を備えているため、弾性部材の剛性、数量、及び配置を変更することで、様々な捩り剛性のダンパー機構を得ることができる。したがって、摩擦材としてカーボンコンポジット材を採用した場合でも、衝撃及び騒音の吸収が可能となり、より確実に操作性及び静粛性を向上させることができる。
請求項4に記載の多板クラッチ装置は、請求項1から3のいずれかにおいて、リング部材が外周側全周にわたり形成され半径方向外方へ突出する複数の外歯を有している。第1摩擦プレートは、内周側全周にわたり形成され外歯と係合する複数の内歯を有している。
この装置では、外歯及び内歯を有しているため、第1摩擦プレートをリング部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合させることができる。したがって、複数の第1摩擦プレートが入力回転体へ押圧された場合に、第1摩擦プレートの軸方向への移動が容易となるため、摩擦面の接触状態が向上し入力回転体からの動力を出力回転体へ確実に伝達することができる。また、押圧を解除した場合には、第1摩擦プレートが相手摩擦材から容易に離れられるため、トルクの遮断が素早くできる。
請求項5に記載の多板クラッチ装置は、請求項4において、リング部材が、複数の第1摩擦プレート同士の間に配置され、外歯から半径方向外方へさらに突出した突起部を有している。
この装置では、第1摩擦プレートとリング部材とが軸方向へ相対移動可能に係合しているため、ダンパー機構が軸方向へ脱落するおそれがある。したがって、外歯に突起部を有することで、リング部材の第1摩擦プレートに対する軸方向の相対移動を規制することができ、ダンパー機構の脱落を防止することができる。
請求項6に記載の多板クラッチ装置は、請求項1から5のいずれかにおいて、クラッチカバー組立体が、環状のクラッチカバーと、回転方向に複数配置され入力回転体とクラッチカバーとを連結するカバー部材とを有している。第2摩擦プレートは、カバー部材と係合する複数の切欠部を有している。
この装置では、第2摩擦プレートがカバー部材と係合する切欠部を有しているため、第2摩擦プレートをクラッチカバー組立体に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合させることができる。したがって、複数の第1摩擦プレートが入力回転体へ押圧された際に、第2摩擦プレートの軸方向の移動が容易となるため、入力回転体からの動力を確実に出力回転体へ伝達することができる。
請求項7に記載の多板クラッチ装置は、請求項3から6のいずれかにおいて、リング部材の内周側の一部を、一対の連結プレートの外周側に挟み込んだ状態で固定する固定部材を有している。
従来は、固定部材に段付き加工を施し、連結プレート同士の間隔を決めるため、連結プレート同士の間隔の精度がよくない。この装置では、リング部材の内周側の一部を連結プレートにて挟み込むことで、連結プレート同士の間隔をリング部材の軸方向長さにより決めることができるため、連結プレート同士の間隔の精度を容易に高めることができる。また、リング部材と連結プレートとの固定がより確実に行える。したがって、この装置では、ダンパー機構の強度が向上するため高負荷用として対応可能となる。また、ヒステリシストルクの安定化が図れる。
請求項8に記載の多板クラッチ装置は、請求項3から7のいずれかにおいて、リング部材が半径方向内方へ突出した複数の第1係合部を有している。フランジ部は、半径方向外方へ突出し、所定の相対角度だけ回転すると第1係合部に当接する第2係合部を有している。
従来、固定部材がフランジ部のストッパーとして利用されているため、固定部材が破損するおそれがある。この装置では、第1及び第2係合部を有しているため、ダンパー機構が作動した際に、フランジ部と連結プレートとが所定の相対角度だけ回転すると、第1及び第2係合部が当接してトルクを確実に伝達することができる。したがって、固定部材のみでトルクを受けていた従来のダンパー機構に比べてダンパー機構の強度が向上するため、高負荷用として対応可能となる。
請求項9に記載の多板クラッチ装置は、請求項7または8において、固定部材が円柱形状を有する胴部と、胴部の両端に設けられ胴部より外径寸法が大きい頭部と、胴部と一方の頭部との間に設けられ胴部より外径寸法が大きく頭部より外径寸法が小さい段付き部を有している。
固定部材のかしめ側の胴部は、かしめる際に作用する力により変形し外径が大きくなるため、連結プレートの貫通孔と当接する。しかし、その反対側の頭部周辺の胴部は、かしめ力が作用しないため、固定部材と貫通孔との間に多少の隙間が残る。しかし、この装置では、固定部材が段付き部を有しているため、段付き部の精度を高めることで貫通孔との隙間をあらかじめ減らすことができ、リング部材と連結プレートとをより確実に固定することができる。その結果、ダンパー機構が高負荷用として対応可能となる。
請求項10に記載の多板クラッチ装置は、請求項7または8において、固定部材が円柱形状を有する胴部と、胴部の両端に設けられ胴部より外径寸法が大きい頭部と、胴部と一方の頭部との間に設けられ胴部側から頭部側へ向かって外径寸法が徐々に大きくなるテーパ部を有している。
この装置では、固定部材がテーパ部を有しているため、テーパ部の精度を高めることで連結プレートの貫通孔との隙間を減らすことができ、リング部材と連結プレートとをより確実に固定することができる。その結果、ダンパー機構が高負荷用として対応可能となる。
本発明に係る多板クラッチ装置では、高負荷用に強化された多板クラッチ装置の操作性及び静粛性を向上させることができる。
本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
1.多板クラッチ装置の構造
図1に本発明の一実施形態としての多板クラッチ装置の縦断面図、図2にクラッチディスク組立体の横断面図を示す。本実施形態では、プルタイプの乾式多板クラッチ装置について記載する。多板クラッチ装置1は、エンジンのクランクシャフト2に連結されたフライホイール3(入力回転体)からの動力をトランスミッション入力シャフト4(出力回転体)に伝達及び遮断するためのもので、フライホイール3とトランスミッション入力シャフト4との間に配置されている。図1において、O−Oはフライホイール2、トランスミッション入力シャフト4、及び多板クラッチ装置1の回転軸線を示す。
多板クラッチ装置1は、主にクラッチカバー組立体5と、クラッチディスク組立体6とから構成される。クラッチカバー組立体5は、カバー部材11と、クラッチカバー10と、ダイヤフラムスプリング12と、プレッシャープレート7とから構成される。カバー部材11は、フライホイール3とクラッチカバー10とを連結するための部材であり、フライホイール3の外周側に複数配置されている。カバー部材11は、ボルト部11aを有しており、ナット11bによりフライホイール3に取り付けられている。カバー部材11は、後述する第2摩擦プレート42の切欠部42aと係合している。クラッチカバー10は環状の部材であり、カバー部材11にボルト11cにより取り付けられている。つまり、フライホイール3とクラッチカバー10とは、カバー部材11を介して相対回転不能に固定されている。
ダイヤフラムスプリング12は、プレッシャープレート7を軸方向へ付勢するためのもので、弾性環状部12aと、レバー部12bとを有している。弾性環状部12aは、ダイヤフラムスプリング12の外周部分であり、プレッシャープレート7と軸方向に当接する部分である。レバー部12bは、環状弾性部12aから半径方向内方へ延びた複数の舌状部分であり、先端部が図示しないレリーズ装置と連結されている。ダイヤフラムスプリング12は、レリーズ装置の軸方向への移動により、軸方向へ弾性変形が可能となっている。
プレッシャープレート7は、後述するクラッチディスク組立体6の摩擦連結部40をフライホイール3側へ押圧するためのもので、フライホイール3とクラッチカバー組立体5との間に配置された環状の部材である。プレッシャープレート7は、ダイヤフラムスプリング12と軸方向に当接しており、ダイヤフラムスプリング12の付勢力により軸方向へ移動可能となっている。
クラッチディスク組立体6は、フライホイール3と摩擦係合することで動力の伝達及び解除をするためのもので、フライホイール3とプレッシャープレート7との間に配置されている。以下、クラッチディスク組立体6の構造について、詳細を説明する。
2.クラッチディスク組立体の構造
クラッチディスク組立体6は、スプラインハブ20と、ダンパー機構30と、摩擦連結部40とから構成される。以下に、各部の構造について、詳細に説明する。
(1)スプラインハブ
スプラインハブ20は、クラッチディスク組立体6をトランスミッション入力シャフト4に固定するためのもので、ボス部21と、フランジ部22とから構成される。ボス部21は、内周面にスプライン部21aを有した筒状の部材であり、トランスミッション入力シャフト4のスプライン部4aと相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。フランジ部22は、ボス部21の外周側全周にわたり半径方向外方へ突出した概ね円板状の部材である。フランジ部22には、後述するトーションスプリング32を収容するための収容部22aが複数形成されている。また、フランジ部22は、収容部22aに対応した位置に半径方向外方へ突出した第2係合部22bを有している。
(2)ダンパー機構
ダンパー機構30は、摩擦連結部40から伝達される衝撃や振動を吸収するためのもので、トーションスプリング32と、一対の連結プレート31と、フリクションワッシャ33、ウェーブスプリング34とから構成される。トーションスプリング32は、フランジ部22と連結プレート31との間の回転方向の振動を吸収するためのもので、フランジ部22の収容部22aに回転方向へ伸縮自在に収容されている。本実施形態では、トーションスプリング32を回転方向に6本配置している。
連結プレート31は一対の環状の部材であり、フランジ部22を軸方向に挟み込んだ状態で相対回転可能に配置されている。連結プレート31には、トーションスプリング32に対応する位置に、それぞれ切り欠きにより形成された窓孔部31aが設けられている。収容部22a及び窓孔部31aの回転方向端は、トーションスプリング32の端部と回転方向に係合している。そのため、スプラインハブ20と連結プレート31とが相対回転すると、トーションスプリング32が回転方向に圧縮される。フリクションワッシャ33、ウェーブスプリング34は、フランジ部22と連結プレート31とが接触して発生する摺動抵抗(ヒステリシストルク)を安定させるためのもので、フランジ部22と連結プレート31との間に配置された環状の部材である。
一般的に、ダンパー機構の吸収性能は、トーションスプリングの弾性係数、ストローク、本数、及び半径方向の位置等により決定される。例えば、トーションスプリングの弾性係数を大きくすると、ダンパー機構の捩り剛性も高くなるため、クラッチ連結時の衝撃を吸収できる反面、小さな捩り振動を効果的に吸収することができない。また、トーションスプリングの弾性係数を低くすると、ダンパー機構の捩り剛性も低くなるため、エンジンの回転変動等の小さな捩り振動を効果的に吸収できる反面、クラッチ連結時の衝撃を吸収することができない。したがって、クラッチ連結時の衝撃や幅広い捩り振動を吸収できるよう、ダンパー機構は低い捩り剛性と高い捩り剛性とが備わっているのが好ましい。
特に、本実施形態のように摩擦材としてカーボンコンポジット材を採用する場合、従来に比べて摩擦係数が大きくクラッチ連結時の衝撃が大きくなるため、ダンパー機構に低い捩り剛性と高い捩り剛性とが備わっているのが効果的である。したがって、本実施形態のダンパー機構30は、2段階の捩り剛性を持たせている。
具体的には、フランジ部22の収容部22aは、トーションスプリング32と同様、6カ所設けられている。そのうち3カ所の収容部22aは、回転方向長さを若干長くし、収容部22の回転方向端とトーションスプリング32の端部との間に隙間を設けている。そうすることで、摩擦連結部40とスプラインハブ20とが相対回転する際に、まず3本のトーションスプリング32が圧縮され始め、所定の相対回転に達すると残り3本のトーションスプリング32も圧縮され始める。これにより、ダンパー機構30は、トーションスプリング32が3本及び6本の2段階の捩り剛性を容易に得ることができる。
(3)摩擦連結部
摩擦連結部40は、フライホイール3及びプレッシャープレート7と摩擦係合するためのもので、リング部材44と、リベット45(固定部材)と、第1摩擦プレート41と、第2摩擦プレート42とから構成される。
1)リング部材
リング部材44は、ダンパー機構30と第1摩擦プレート41とを連結するためのものである。リング部材44は、ダンパー機構30の外周側、より具体的にはフランジ部22の外周側に配置された環状の部材であり、一対の連結プレート31に一部が挟み込まれた状態でリベット45により固定されている。
リング部材44は、摩擦プレートとダンパー機構30とを相対回転不能に固定するための部材で、第1係合部44aと、外歯44bと、突起部44cとを有している。第1係合部44aは、リング部材44の内周側から半径方向内方へ突出した複数の突起である。第1係合部44aは、フランジ部22の第2係合部22b同士の間に配置されており、第1係合部44aと第2係合部22bとの間には回転方向に隙間が設けられている。第1係合部44aの位置は、リベット45の位置に対応している。
外歯44bは、リング部材44の外周側全周にわたり形成された半径方向外方へ突出する複数の突起であり、後述する第1摩擦プレートが係合する部分である。突起部44cは、複数の外歯44bからさらに半径方向外方へ突出した部分であり、一対の第1摩擦プレート41同士の間に配置されている。
2)リベット
図3にリベット45の断面図を示す。リベット45は、胴部45aと、頭部45bと、段付き部45cとから構成される。胴部45aは、連結プレート31及びリング部材44を軸方向へ貫通する部分であり、円柱形状を有している。頭部45bは、連結プレート31をリング部材44側へ締め付けるための部分である。頭部45bは、胴部45aの両端に設けられており、胴部45aより外径寸法が大きい。段付き部45cは、連結プレート31の孔31bを貫通する部分であり、胴部45cと一方の頭部45bとの間に設けられている。段付き部45cは、胴部45aより外径寸法が大きく、頭部45bより外径寸法が小さい。
リベットは、一方の頭部が形成されていない状態で部材の孔に挿入され、挿入する側と反対側に突出した胴部をかしめることで頭部を形成し部材同士を連結する。その際、かしめる側の胴部は作用する力により変形し外径が大きくなるため、リベットの外周面が孔の内周面と当接する。このリベット45は、段付き部45cが設けられているため、段付き部45cの精度を高めることでかしめる側と反対側においてもリベット45の外周面と孔31bの内周面との隙間が減るため、締結強度が向上する。したがって、ダンパー機構30の強度が高まり、ダンパー機構30が高負荷用として対応可能となる。
また、リベット45の段付き部45cの形状を変更したリベット55においても同様の効果が得られる。図4にリベット55の断面図を示す。リベット55は、リベット45の段付き部45cが、胴部側から頭部側へ向かって徐々に外径が大きくなるテーパ部55cとなっている。これにより、前述のリベット45と同様、テーパ部55cの精度を高めることで締結強度が向上する。したがって、ダンパー機構30の強度が高まるため、ダンパー機構30が高負荷用として対応可能となる。
3)摩擦プレート
第1摩擦プレート41は、図1に示すように、フライホイール3、プレッシャープレート7、及び第2摩擦プレート42と摩擦係合するためのもので、ダンパー機構30の外周側に配置された環状の部材である。本実施形態では、第1摩擦プレート41が軸方向に2枚配置されたものを記載する。第1摩擦プレート41は、内周側全周にわたり形成された複数の突起である内歯41aを有している。内歯41aは、リング部材44の外歯44bと係合しており、内歯41a及び外歯44bにより第1摩擦プレート41とリング部材44とは相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能となっている。
第2摩擦プレート42は、第1摩擦プレート41と摩擦係合するためのもので、一対の第1摩擦プレート41の間に配置された環状の部材である。本実施形態では、第1摩擦プレート41が2枚であるため、第2摩擦プレート42は1枚となる。第2摩擦プレート42は、外周側全周にわたり形成された複数の切欠部42aを有している。切欠部42aは、クラッチカバー組立体5のカバー部材11と係合しているため、第2摩擦プレート42とクラッチカバー組立体5とは相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。
なお、プレッシャープレート7の外周側にもカバー部材11に係合する切欠部7aが形成されているため、プレッシャープレート7とクラッチカバー組立体5とは相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合している。
ここで、本実施形態における各部の材質について説明する。第1及び第2摩擦プレート41、42、フライホイール3、及びプレッシャープレート7は、カーボンコンポジット材を採用している。カーボンコンポジット材の摩擦係数は、従来の摩擦材の摩擦係数に比べて大きな材質もあり、異なる材質との間においては温度により大きく変動する傾向にある。一方、カーボンコンポジット材同士の摩擦係数は、温度による変動が少なく安定している。したがって、摩擦係合する全ての材質をカーボンコンポジット材にすることで、安定した高い摩擦係数を得ることができ、多板クラッチ装置1を高負荷用として確実に強化することができる。
3.動作
次に、多板クラッチ装置1の動作について説明する。クラッチ連結時においては、ドライバーのクラッチペダル操作により、レリーズ装置が軸方向フライホイール3側へ移動し、ダイヤフラムスプリング12の環状弾性部12aがプレッシャープレート7を軸方向フライホイール3側へ付勢する。そうすると、プレッシャープレート7が摩擦連結部40側へ押圧され、第1及び第2摩擦プレート41、42が、回転するプレッシャープレート7とフライホイール3との間に狭持され、各接触面において摩擦抵抗が発生する。これにより、フライホイール3に入力されたトルクが第1摩擦プレート41、リング部材44、及び連結プレート31に伝達される。
連結プレート31が入力されたトルクにより回転すると、停止しているスプラインハブ20と相対回転する。前述のように、フランジ部22の収容部22aは、3カ所は回転方向の長さを長くとっているため、まず3本のトーションスプリング32が窓孔部31a及び収容部22aの回転方向端の間で圧縮される。これにより、この多板クラッチ装置1は、クラッチ連結時の小さい捩り振動を吸収することができる。
また、連結プレート31とスプラインハブ20とがさらに相対回転すると、残りの3本のトーションスプリング32が窓孔部31a及び収容部22aの回転方向端の間で圧縮される。これにより、合計6本のトーションスプリング32が圧縮されるため、この多板クラッチ装置1はクラッチ連結時の衝撃や大きな捩り振動を吸収することができる。
連結プレート31とスプラインハブ20とがさらに相対回転すると、リング部材44の第1係合部44aとフランジ部22の第2係合部22bとが当接し、エンジンのトルクがトランスミッション入力シャフト4へ直接伝達されることとなり、多板クラッチ装置1のクラッチ連結動作が完了する。クラッチ解除動作は、レリーズ装置をペダル操作により軸方向トランスミッション側へ移動することで行われる。
このように、ダンパー機構30に2段階の捩り剛性を持たせることで、クラッチ連結時の衝撃及び振動を効果的に吸収することができるため、クラッチ連結時のクラッチ操作が難しい高摩擦係数のカーボンコンポジット材を採用した多板クラッチ装置1においても、操作が容易となり操作性が向上する。
また、クラッチ連結後の定速走行時にエンジンの回転変動が発生した場合、トーションスプリング32の伸縮によりその回転変動が直接トランスミッションやディファレンシャルへ伝達されないため、歯車部分からの歯打ち音の発生を抑制することでき、静粛性が向上する。
4.作用効果
本発明に係る多板クラッチ装置の奏する作用効果について、以下にまとめる。
この多板クラッチ装置1では、クラッチディスク組立体6がダンパー機構30を備えているため、第1摩擦プレート41として摩擦係数の高いカーボンコンポジット材を採用しても、クラッチ連結時の衝撃及び歯打ち音等の騒音を吸収することができる。したがって、この多板クラッチ装置1では、高負荷用に強化しつつ操作性及び静粛性を向上させることができる。また、第1摩擦プレート41と摩擦係合する部材が、第1摩擦プレート41同様、カーボンコンポジット材で構成されているため、従来の摩擦材に比べて大きい摩擦係数を得ることができ、高負荷用として対応可能である。
この多板クラッチ装置1では、ダンパー機構30が前述のような構造を備えているため、弾性部材の剛性、数量、及び配置を変更することで、様々な捩り剛性のダンパー機構30を得ることができる。そして、本実施形態のようにダンパー機構30に2段階の捩り剛性をもたせることにより、クラッチ連結時の衝撃及び歯打ち音等の騒音を効果的に吸収することができる。したがって、摩擦材としてカーボンコンポジット材を採用した場合であっても、クラッチ連結時の衝撃及び騒音の吸収が可能となり、より確実に操作性及び静粛性を向上させることができる。
この多板クラッチ装置1では、リング部材44及び第1摩擦プレート41が外歯44b及び内歯41aを有しているため、第1摩擦プレート41をリング部材44に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合させることができる。また、この多板クラッチ装置1では、第2摩擦プレートがカバー部材11と係合する切欠部42aを有しているため、第2摩擦プレート42をクラッチカバー組立体5に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合させることができる。したがって、複数の第1摩擦プレート41がフライホイール3へ押圧された際に、第1及び第2摩擦プレート41、42の軸方向への移動が容易となるため、フライホイール3からの動力を確実にトランスミッション入力シャフト4へ伝達することができる。さらに、この多板クラッチ装置1は外歯44bに突起部44cを有しているため、ダンパー機構30の脱落を防止することができる。
この多板クラッチ装置1では、第1及び第2係合部44a、22bを有しているため、ダンパー機構30が作動した際に、フランジ部22と連結プレート31とが所定の相対角度だけ回転すると、第1及び第2係合部44a、22bが当接してトランスミッション入力シャフト4へトルクを確実に伝達することができる。
この多板クラッチ装置1では、リング部材44の内周側の一部を連結プレート31にて挟み込んでいるため、連結プレート31同士の間隔をリング部材44の軸方向長さにより容易にかつ高精度に決めることができる。また、リング部材と連結プレートとの固定がより確実に行える。
この多板クラッチ装置では、リベット45が段付き部45cを有しているため、段付き部45cの精度を高めることで孔31bとの隙間を減らすことができ、リング部材44と連結プレート31とをより確実に固定することができる。また、リベット55がテーパ部55cを有しているため、テーパ部55cの精度を高めることで孔31bとの隙間を減らすことができ、リング部材44と連結プレート31とをより確実に固定することができる。
以上より、この多板クラッチ装置1は、高負荷用に強化しつつ操作性及び静粛性を向上させることができる。
5.他の実施形態
(1)多板クラッチ装置の形式
前述の実施形態では、多板クラッチ装置1をプルタイプで記載したが、プッシュタイプのものでもよい。また、前述の実施形態では、乾式多板クラッチ装置で記載したが、これに限定されない。
(2)ダンパー機構
前述の実施形態では、ダンパー機構の捩り剛性を2段階として記載したが、さらに1段特定や多段階の捩り剛性をもたせてもよく、本実施形態に限定されない。また、捩り剛性を2段階とするために、フランジ部22の収容部22aの回転方向長さを2種類としたが、連結プレート31の窓孔部31aの回転方向長さを2種類とすることで同様の作用効果を得ることができる。
(3)摩擦材
前述の実施形態では、フライホイール3、プレッシャープレート7、及び第2摩擦プレート42の材質をカーボンコンポジット材として記載したが、スチール材などを採用してもよい。なお、前述のように、カーボンコンポジット材とそれ以外(例えばスチール材)との摩擦係数は、温度により変動する。摩擦係数は、温度が高くなると大きくなり、温度が低くなると小さくなる。したがって、乗用自動車として街中を走行する場合には、それほど温度も高くならないため、摩擦係数は従来の摩擦材と同程度となる。しかし、半クラッチ状態でエンジンの回転数を上げて故意に摩擦を発生させた場合、摩擦面で発生する摩擦熱により温度が高くなり摩擦係数が大きくなる。その結果、温度が低い場合よりもトルク伝達容量が大きくなるため、レース用多板クラッチ装置と同様に高負荷、高耐久性を実現できる。また、エンジンのトルクが過大となり摩擦面が滑る場合にも、摩擦係数が大きくなりトルク伝達容量も大きくなるため、摩擦面の滑りがなくなりトルク伝達が回復する。
本発明の一実施形態としての多板クラッチ装置の縦断面図。 クラッチディスク組立体の横断面図。 リベット45の断面図。 リベット55の断面図。
符号の説明
1 多板クラッチ装置
3 フライホイール
4 トランスミッション入力シャフト
5 クラッチカバー組立体
6 クラッチディスク組立体
7 ダイヤフラムスプリング
20 スプラインハブ
22 フランジ部
22a 収容部
22b 第2係合部
30 ダンパー機構
31 連結プレート
31a 窓孔部
31b 孔
32 トーションスプリング
40 摩擦連結部
41 第1摩擦プレート
41a 内歯
42 第2摩擦プレート
42a 切欠部
44 リング部材
44a 第1係合部
44b 外歯
44c 突起部
45、55 リベット

Claims (10)

  1. エンジン側の入力回転体からの動力を出力回転体に伝達及び遮断するための多板クラッチ装置であって、
    前記出力回転体に連結され、前記入力回転体に近接して配置されたクラッチディスク組立体と、
    前記入力回転体に連結され、前記クラッチディスク組立体を前記入力回転体へ押圧するためのプレッシャープレートを有するクラッチカバー組立体とを備え、
    前記クラッチディスク組立体は、前記出力回転体に連結されたハブと、前記ハブの外周側に配置され、前記入力回転体と前記プレッシャープレートとに狭持されるための摩擦連結部と、前記ハブと前記摩擦連結部とを回転方向に弾性的に連結するダンパー機構とを備え、
    前記摩擦連結部は、前記ダンパー機構の外周側に連結されたリング部材と、前記リング部材の外周側に配置され、前記リング部材に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合した複数の第1摩擦プレートと、前記複数の第1摩擦プレート同士の間に配置され、前記クラッチカバー組立体に対して相対回転不能にかつ軸方向へ相対移動可能に係合した第2摩擦プレートとを有し、
    前記複数の第1摩擦プレートは、少なくとも1つがカーボンコンポジット材で構成される、
    多板クラッチ装置。
  2. 前記入力回転体と前記プレッシャープレートと前記第2摩擦プレートとは、少なくともいずれか1つがカーボンコンポジット材で構成される、
    請求項1に記載の多板クラッチ装置。
  3. 前記ハブは、全周にわたり半径方向外方へ突出したフランジ部と、前記フランジ部の一部が切り欠かれ形成された複数の収容部を有し、
    前記ダンパー機構は、前記収容部に収容された複数の弾性部材と、前記フランジ部を軸方向に挟み込んだ状態で前記フランジ部に対して相対回転可能に配置され、前記弾性部材と対応する位置に窓孔部が設けられた一対の連結プレートとを備えた、
    請求項1または2に記載の多板クラッチ装置。
  4. 前記リング部材は、外周側全周にわたり形成され半径方向外方へ突出する複数の外歯を有し、
    前記第1摩擦プレートは、内周側全周にわたり形成され前記外歯と係合する複数の内歯を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載の多板クラッチ装置。
  5. 前記リング部材は、前記複数の第1摩擦プレート同士の間に配置され、前記外歯から半径方向外方へさらに突出する突起部を有する、
    請求項4に記載の多板クラッチ装置。
  6. 前記クラッチカバー組立体は、環状のクラッチカバーと、回転方向に複数配置され前記入力回転体と前記クラッチカバーとを連結するカバー部材とを有し、
    前記第2摩擦プレートは、前記カバー部材と係合する複数の切欠部を有する、
    請求項1から5のいずれかに記載の多板クラッチ装置。
  7. 前記リング部材の内周側の一部を、前記一対の連結プレートの外周側に挟み込んだ状態で固定する固定部材を有する、
    請求項3から6のいずれかに記載の多板クラッチ装置。
  8. 前記リング部材は、半径方向内方へ突出した複数の第1係合部を有し、
    前記フランジ部は、半径方向外方へ突出し、所定の相対角度だけ回転すると前記第1係合部に当接する第2係合部を有する、
    請求項3から7のいずれかに記載の多板クラッチ装置。
  9. 前記固定部材は、円柱形状を有する胴部と、前記胴部の両端に設けられ前記胴部より外径寸法が大きい頭部と、前記胴部と一方の前記頭部との間に設けられ前記胴部より外径寸法が大きく前記頭部より外径寸法が小さい段付き部を有する、
    請求項7または8に記載の多板クラッチ装置。
  10. 前記固定部材は、円柱形状を有する胴部と、前記胴部の両端に設けられ前記胴部より外径寸法が大きい頭部と、前記胴部と一方の前記頭部との間に設けられ前記胴部側から前記頭部側へ向かって外径寸法が徐々に大きくなるテーパ部を有する、
    請求項7または8に記載の多板クラッチ装置。
JP2004128389A 2003-12-22 2004-04-23 多板クラッチ装置 Pending JP2005308154A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004128389A JP2005308154A (ja) 2004-04-23 2004-04-23 多板クラッチ装置
AU2004304128A AU2004304128B2 (en) 2003-12-22 2004-11-25 Multiple disk clutch device and clutch disk assembly
US10/583,998 US20070119679A1 (en) 2003-12-22 2004-11-25 Multiplate clutch device and clutch disk assembly
GB0715011A GB2438764B (en) 2003-12-22 2004-11-25 Multi-plate clutch device and clutch disk assembly
GB0613096A GB2424929A (en) 2003-12-22 2004-11-25 Multiple disk clutch device and clutch disk assembly
PCT/JP2004/017466 WO2005061917A1 (ja) 2003-12-22 2004-11-25 多板クラッチ装置及びクラッチディスク組立体
AU2009251222A AU2009251222A1 (en) 2003-12-22 2009-12-24 Multiple disk clutch device and clutch disk assembly

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004128389A JP2005308154A (ja) 2004-04-23 2004-04-23 多板クラッチ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005308154A true JP2005308154A (ja) 2005-11-04

Family

ID=35437143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004128389A Pending JP2005308154A (ja) 2003-12-22 2004-04-23 多板クラッチ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005308154A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104653649A (zh) * 2015-02-09 2015-05-27 赖卫华 一种减震离合器
KR20230027734A (ko) * 2021-08-20 2023-02-28 현대트랜시스 주식회사 하이브리드 차량용 토크리미터 댐퍼장치

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS48104971U (ja) * 1972-03-15 1973-12-06
JPS54167251U (ja) * 1978-05-16 1979-11-24
JPH09177821A (ja) * 1995-12-09 1997-07-11 Fichtel & Sachs Ag 炭素製プレッシャプレートを有する摩擦クラッチ
JPH10141387A (ja) * 1996-09-11 1998-05-26 Exedy Corp 多板クラッチ
JP2002181072A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Akurosu:Kk 摩擦単板クラッチ
JP2002195290A (ja) * 2000-10-18 2002-07-10 Os Giken:Kk 多板クラッチ装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS48104971U (ja) * 1972-03-15 1973-12-06
JPS54167251U (ja) * 1978-05-16 1979-11-24
JPH09177821A (ja) * 1995-12-09 1997-07-11 Fichtel & Sachs Ag 炭素製プレッシャプレートを有する摩擦クラッチ
JPH10141387A (ja) * 1996-09-11 1998-05-26 Exedy Corp 多板クラッチ
JP2002195290A (ja) * 2000-10-18 2002-07-10 Os Giken:Kk 多板クラッチ装置
JP2002181072A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Akurosu:Kk 摩擦単板クラッチ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104653649A (zh) * 2015-02-09 2015-05-27 赖卫华 一种减震离合器
CN104653649B (zh) * 2015-02-09 2017-05-24 赖卫华 一种减震离合器
KR20230027734A (ko) * 2021-08-20 2023-02-28 현대트랜시스 주식회사 하이브리드 차량용 토크리미터 댐퍼장치
KR102542072B1 (ko) 2021-08-20 2023-06-12 현대트랜시스 주식회사 하이브리드 차량용 토크리미터 댐퍼장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008121700A (ja) トルク変動吸収装置
JP4932926B2 (ja) ダンパー機構
JP4455858B2 (ja) トーションダンパ
JP3944218B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP4054712B2 (ja) クラッチ装置
JP4662899B2 (ja) 多板クラッチ
AU2009251222A1 (en) Multiple disk clutch device and clutch disk assembly
JP2012255502A (ja) 捩り振動減衰装置
JPH10132028A (ja) 動力伝達機構
JP3638620B2 (ja) トルク変動吸収装置
JP4553758B2 (ja) 多板クラッチ装置
JP2005308154A (ja) 多板クラッチ装置
JP2002195290A (ja) 多板クラッチ装置
JP4760952B2 (ja) トーションダンパ
JP3977211B2 (ja) クラッチ装置
JP2005061488A5 (ja)
JP3977209B2 (ja) 摩擦抵抗発生機構
JP2005061488A (ja) 2マスフライホイール
JP7002402B2 (ja) ダンパー装置
JP4110031B2 (ja) フライホイール組立体
JP3905056B2 (ja) フライホイール組立体
JP2005282651A (ja) 捩り振動低減装置
JP4045179B2 (ja) フライホイール組立体
JP2000035053A (ja) ダンパー機構
JP2001263371A (ja) クラッチ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060705

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091116

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100601