JP2005306082A - 路面摩擦係数検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 摩擦係数検出時におけるヨーイングの発生を抑制する。
【解決手段】 いずれか一輪にトルクを追加して増大させてその一輪の路面に対する挙動の変化に基づいて、その一輪と路面との間の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出装置において、前記一輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側の他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと逆向きで同じ大きさのトルクを付加する手段(ステップS3,S6,S9,S12)を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、車両の走行中に路面と車輪との間の摩擦係数を検出する装置に関するものである。
車両の加速や減速あるいは旋回(回頭)は、車輪と路面との間に生じる駆動力や制動力あるいは横力によっておこなわれ、したがって車輪と路面との間でこのような力を生じさせる摩擦力もしくは摩擦係数は、車両の挙動にとって大きな要因となる。そのため車輪と路面との間の摩擦係数(すなわち路面摩擦係数)を正確に検出することができれば、これを利用して車両の挙動を的確に制御することが可能になり、少なくとも車両の制御にとって有効なデータとなる。
そこで従来、特許文献1の発明は、車輪に追加駆動力を加え、車輪速の変化から車輪のスリップ時点を検出し、スリップ時点での車輪に加わる各種の力から摩擦係数を求めるように構成されている。
また、特許文献2の発明は、ある車輪に駆動力を発生させた場合に、他の車輪に制動力を発生させることで車両の加減速感を防止するように構成されている。
特開2001−171504号公報
特開2001−354129号公報
特許文献1の発明によれば、摩擦係数を検出しようとする車輪にスリップを発生させて、そのときの車輪の速度変化を検出するので、実際の路面の摩擦係数を精度良く検出できる。また、特許文献2の発明によれば、摩擦係数検出のために、駆動力を加えたときに発生する加減速感を防止することができる。
特許文献1に記載された発明のように、摩擦係数を検出するために、検出対象として選ばれた特定の一輪、例えば左前輪に駆動力を与えると、車両全体としては右方向へのヨーイングが発生し、車両の挙動が不安定になる可能性がある。これに対して特許文献2の発明では、駆動輪に追加駆動力を負荷する一方、従動輪に制動力を与えるので、車両の全体としての加減速が生じないとしている。しかしながら、これは、左右の駆動輪に同時にトルクを付加することになるので、一輪毎の摩擦係数を検出することができない。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、対象とする車輪の駆動トルクを変化させて、車輪ごとに摩擦係数を検出する際の車両の挙動を安定化させる路面摩擦係数検出装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明は、路面摩擦係数を検出するために、いずれかの車輪に駆動力を付加した場合に、その駆動力の増大分を相殺するように制動力を加えるに当たり、ヨーの発生を抑制するように、制動力を付加する車輪を選択するように構成したことを特徴とするものである。より具体的には、請求項1の発明は、いずれか一輪にトルクを追加して増大させてその一輪の路面に対する挙動の変化に基づいて、その一輪と路面との間の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出装置において、前記一輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側の他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと逆向きで同じ大きさのトルクを付加する手段を有していることを特徴とする装置である。
また、請求項2の発明は、いずれか一輪にトルクを追加して増大させてその一輪の路面に対する挙動の変化に基づいて、その一輪と路面との間の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出装置において、前記一輪と左右方向で反対側にありかつ前後方向で同じ位置にある他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと逆向きで同じ大きさのトルクを付加し、前記一輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側である他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと逆向きで同じ大きさのトルクを付加し、前記一輪と左右方向で反対側にありかつ前後方向で反対側の他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと同じ向きで同じ大きさのトルクを付加する手段を有していることを特徴とする装置である。
請求項1の発明によれば、摩擦係数を検出したい車輪が選択されると、その選択された車輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側の他の車輪に制動力が付加される。摩擦係数を検出するために付加する駆動力とこれを相殺する駆動力とは車両の前後方向の力であり、これが左右方向で一致している一対の車輪に対してそれぞれ付加されるので、車両の重心もしくは中心に対するモーメントが互いに相殺するものとなり、これにより駆動力付加に伴うヨーイングが抑制され、車両の挙動を安定に保ったまま、摩擦係数の検出をおこなうことができる。
また、請求項2の発明によれば、前輪または後輪のみ駆動される車両においても、摩擦係数を検出したい車輪が選択されると、その選択された車輪以外の車輪に制動力または駆動力が付加される。具体的には、左右の一対の車輪に対して互いに反対方向の駆動力と制動力が加えられるが、前側の左右の車輪と後ろ側の左右の車輪とでは駆動力と制動力との付加の仕方が反対になるので、前側の車輪で生じるヨーを後ろの車輪で生じるヨーによって相殺することになり、これにより駆動力付加に伴うヨーイングが抑制され、車両挙動を安定に保ったまま、摩擦係数の検出をおこなうことができる。
次に、この発明を具体例を用いて説明する。図10はこの発明で対象とする四輪操舵の四輪駆動車についての模式図である。ここに示す四輪駆動車は、前置きエンジン前輪駆動車を前提とするものであって、エンジン1がトランスミッション(変速機)およびトランスファならびに前部ディファレンシャルを含むトランスアクスル2に連結されている。そして前部ディファレンシャルはドライブシャフト4を介して前輪5,6に連結されている。また、トランスファにプロペラシャフト7を介して後部ディファレンシャル8が連結され、さらに後部ディファレンシャル8はドライブシャフト9を介して後輪10,11が連結されている。
各車輪5,6,10,11にはそれぞれの回転速度を検出する回転速度センサ14,15,16,17と、各車輪5,6,10,11の制動をおこなうブレーキ機構18,19,20,21が設けられている。
また、前輪5,6の操舵をおこなうステアリング装置13設けられており、この前輪ステアリング装置13には、ステアリングホイールおよびステアリングリンケージならびに油圧アクチュエータや操舵角センサなどが含まれ、ステアリングホイールの操作に応じて前輪5,6が操舵されるように構成されている。また、後輪10,11には電気的に制御されて後輪10,11に舵各を与える操舵機構12が連結され、ECU100を介したステアリング装置13からの指令によって、後輪10,11の操舵をおこなうように構成されている。
これらの回転速度センサ14,15,16,17やブレーキ機構18,19,20,21はECU100に接続されている。また、ディファレンシャル8や操舵機構12もECU100に接続されている。すなわち、ECU100が車両全体の制御をおこなうように構成されている。
前記トランスアクスル2にはトランスファの差動作用による前後輪側へのトルク分配率を制御する摩擦係合装置、および、前部ディファレンシャルの差動作用による左右の前輪5,6に対するトルクの分配率を制御するための摩擦係合装置(図示せず)が設けられ、また後部ディファレンシャル8にはその差動作用による左右の後輪10,11に対するトルク分配率を制御する摩擦係合装置(図示せず)が設けられている。したがって、これらの摩擦係合装置により、各前輪5,6および各後輪10,11のそれぞれに異なる駆動力を与えることができるように構成されている。このような機能を利用して、以下に説明するようにスリップが発生した時の駆動力と車輪5,6,10,11の回転速度から路面状態もしくは路面摩擦係数が検出される。
回転速度は回転速度センサ14,15,16,17で検出される。検出された回転速度信号はECU100で信号処理がおこなわれ、路面状態もしくは路面摩擦係数の推定がおこなわれる。そして、推定結果に基づいて、ブレーキ18,19,20,21の制動力が変更させられ、車輪5,6,10,11に対してそれぞれ独立して制動力が与えられる。
ところで、路面摩擦係数の検出は、検出対象となる車輪に対して駆動力を付与することによりおこなわれる。路面摩擦係数の検出は一輪ごとにおこなわれるので、車両の左右での駆動力に相違が生じ、これがヨーイングを生じさせる要因となる。このような路面摩擦係数の検出時におけるヨーイングを防止するために、以下に示す制御を実行するように構成されている。図1はそのヨーイング抑制制御のフローチャートである。
まず、路面摩擦係数を検出する車輪を選択する(ステップS1)。なお、車輪の選択は、路面状態の予備的な検出をおこない、最も路面摩擦係数の低いと考えられる車輪についておこなうようにしても良い。
つぎに、左前輪5が選択されたか否かが判断される(ステップS2)。ステップS2で肯定的に判断された場合、すなわち左前輪5が選択された場合には、左前輪5に対するトルクを増大させて駆動力を与える(ステップS3)。前述した図10に示す車両を対象とする場合には、動力源が一つのエンジン1であるから、その出力トルクを増大させ、その出力トルクが前後輪5,6,10,11に分配されるので、選択された左前輪5のみの駆動トルクが相対的に増大するように、他の車輪のトルクを制御する。具体的には、エンジン1の出力トルクを増大した場合、所定の分配率で前輪5,6と後輪10,11とにトルクが分配され、定常的な状態であれば、前側の左右の車輪5,6のトルク、および後ろ側の左右の車輪10.11のトルクがそれぞれ左右均等に増大する。
そこで先ず、右前輪6の駆動トルクの増大を阻止するために、エンジントルクの増大に基づく増大トルクと同じ大きさの制動力を右前輪6に付与する制動を開始する(ステップS4)。こうすることにより、前輪5,6では左前輪5のみのトルクが増大されたことになる。このような、左右の車輪5,6のトルクの相違は、右旋回方向あるいは車両を上から見て時計方向のヨーを生じさせる原因となる。そこで、左前輪5の駆動トルクの増大による加速度を相殺するとともに、上記のヨーイングを相殺するために、検出対象の車輪5に対して前後方向で反対でかつ左右方向で同じ位置にある車輪すなわち左後輪10の制動力を付与し、その制動力の大きさを左前輪5のトルク増大量と同じに設定する(ステップS4)。なお、図10に示す四輪駆動車の場合、エンジントルクを増大させると、後輪10,11の駆動トルクが、トランスファにおけるトルク分配率に応じて増大し、これが車両を加速させる要因となるので、上記のようにヨーイングと併せて加速を回避する場合には、左右の後輪10,11に摩擦係数検出のためにエンジン出力を増大させたことに伴ってエンジン1から伝達されるトルクを相殺するように左右均等に制動力を付与する。
そして、路面摩擦係数μを算出する(ステップS14)。これは、従来おこなわれているのと同様にして実行できる。例えば、上記の例では、左前輪5に掛かる垂直荷重と、上記のようにしてトルクを増大させたことに起因してスリップが生じた時点のトルクならびに車輪半径などに基づいて左前輪5についての摩擦係数が演算される。こうして所定の車輪についての摩擦係数が求められた後、エンジントルクの増大に伴う上述した制動が終了される(ステップS15)。また、同時にエンジントルクの増大制御が終了される(ステップS16)。
一方、ステップS2で否定的に判断された場合、他のいずれの車輪が選択されているかを順次判断する。すなわち、図1に示す例では、右前輪6が選択されたか否かが判断される(ステップS5)。ステップS5で肯定的に判断された場合、すなわち、右前輪6が選択された場合には、右前輪6にのみ駆動トルクが増大させられ、かつその増大分を相殺するように、前後方向で反対でかつ左右方向で同じ位置の右後輪11の制動トルクが増大させられる。これは、上述したステップS3およびS4の制御と同様の制御であって、先ずエンジントルクが増大させられ(ステップS6)、また、左前輪5はエンジントルクの増大に起因するトルクの増大を回避するために制動力が付与される(ステップS7)。それ以降は、上述した左前輪5についての摩擦係数を検出する場合と同様に、路面摩擦係数μを算出し(ステップS14)、ステップS7で指示された車輪の制動を中止するとともに(ステップS15)、ステップS6でトルクをアップした車輪のトルクを通常状態に戻す(ステップS16)。
同様にステップS5で否定的に判断された場合、左後輪10が選択されたか否かが判断される(ステップS8)。ステップS8で肯定的に判断された場合、すなわち、左後輪10が選択された場合には、左後輪10にのみ駆動トルクが増大させられ、かつその増大分を相殺するように、前後方向で反対でかつ左右方向で同じ位置の左前輪5の制動トルクが増大させられる。これは、上述したステップS3およびS4の制御と同様の制御であって、先ずエンジントルクが増大させられ(ステップS9)、また、左前輪5はエンジントルクの増大に起因するトルクの増大を回避するために制動力が付与される(ステップS7)。それ以降は、上述した左前輪5についての摩擦係数を検出する場合と同様に、路面摩擦係数μを算出し(ステップS14)、ステップS7で指示された車輪の制動を中止するとともに(ステップS15)、ステップS6でトルクをアップした車輪のトルクを通常状態に戻す(ステップS16)。
同様にステップS8で否定的に判断された場合、右後輪11が選択されたか否かが判断される(ステップS11)。ステップS11で肯定的に判断された場合、すなわち、右後輪11が選択された場合には、右後輪11にのみ駆動トルクが増大させられ、かつその増大分を相殺するように、前後方向で反対でかつ左右方向で同じ位置の右前輪5の制動トルクが増大させられる。これは、上述したステップS3およびS4の制御と同様の制御であって、先ずエンジントルクが増大させられ(ステップS12)、また、左後輪5はエンジントルクの増大に起因するトルクの増大を回避するために制動力が付与される(ステップS13)。それ以降は、上述した左前輪5についての摩擦係数を検出する場合と同様に、路面摩擦係数μを算出し(ステップS14)、ステップS7で指示された車輪の制動を中止するとともに(ステップS15)、ステップS6でトルクをアップした車輪のトルクを通常状態に戻す(ステップS16)。
なお、ステップS11で否定的に判断された場合、すなわち、車輪がいずれも選択されていない場合には、特に処理をおこなわずこのルーチンを抜ける。
次に、路面摩擦係数検出時の駆動力と制動力の関係について図2から図5を使って説明する。路面摩擦係数検出動作開始以前は図2に示すように走行に必要なトルクとして前輪にはTfが、後輪にはTrがそれぞれ加えられている。これはエンジントルクがトランスファで分配されたトルクである。そして、前後それぞれで左右の車輪に分配される。したがって、左前輪と右前輪にはそれぞれTf/2が加えられている。同様に左後輪と右後輪にはそれぞれTr/2が加えられている。
そして、図3に示すように、例えば左前輪に対して路面摩擦係数検出動作が開始されると、同様にして追加駆動力が分配されて、前輪に追加駆動力Tdfが加えられる。つまり、左前輪にはTdf/2が追加され、右前輪にも同様にTdf/2が追加される。左前輪についての摩擦係数を検出するのであるから、右前輪の駆動トルクを従前のトルクに維持するために、エンジントルクの増大の伴う増大分をキャンセルするために、制動力Tdf/2が加えられる。そこで追加駆動力の付与によるヨーイングを抑制するための制動力tdf/2を左後輪に付与する。
さらに、図4に示すように、全ての車輪に追加駆動力Tdf/2を追加した上で、対角となる一方の車輪対それぞれにTdfだけ制動力を加えることもできる。それにより、例えば右前輪と左後輪とに制動力を加えた場合には左前輪と右後輪には制動力は加わらず、追加駆動力のみが加わることになる。したがって、同時に2つの車輪について路面摩擦係数を測定することが可能となる。
したがって、摩擦係数を検出したい車輪が選択されると、その選択された車輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側の他の車輪に制動力が付加される。これにより駆動力付加に伴うヨーイングが抑制され、車両の挙動を安定に保ったまま、摩擦係数の検出をおこなうことができる。
なお、上記実施例では四輪駆動車を四輪操舵で制御する場合について述べたが、四輪操舵のいわゆるFF車についても適用することができる。この場合の、路面摩擦係数検出時の駆動力と制動力の関係について図5から図6を使って説明する。なお、フローチャートの説明は前記実施例と同様であるので省略する。
路面摩擦係数検出前には前輪のみにトルクTfが加わっている。これは、エンジントルクがディファレンシャルで分配されたトルクである。従って、左前輪にはTf/2が、右前輪にもTf/2がぞれぞれ加わっている。ここで、左前輪の路面摩擦係数を検出するために前輪にTdfだけ追加駆動力を付与したとする。すると、左前輪にはTdf/2が加わり、右前輪にもTdf/2が加わる。そこで、右前輪にTdf/2だけ制動力を加えるとともに、ヨーイング抑制のための制動力Tdf/2を左後輪にも加える。これにより、ヨーイングを抑制しつつ左前輪の路面摩擦係数を検出することができる。
したがって、前輪または後輪のみ駆動される車両においても、摩擦係数を検出したい車輪が選択されると、その選択された車輪以外の車輪に制動力または駆動力が付加される。これにより駆動力付加に伴うヨーイングが抑制され、車両挙動を安定に保ったまま、摩擦係数の検出をおこなうことができる。
なお、上記実施例では四輪駆動車を四輪操舵で制御する場合について述べたが、四輪操舵でいわゆる車輪内モータを使用した車両についても適用することができる。この場合の、路面摩擦係数検出時の駆動力と制動力の関係について図7から図8を使って説明する。
路面摩擦係数検出動作開始以前は図7に示すように走行に必要なトルクとして前輪にはTfが後輪にはTrが加えられている。したがって、左前輪と右前輪にはそれぞれTf/2が加えられている。同様に左後輪と右後輪にはそれぞれTr/2が加えられている。
そして、図8に示すように、例えば左前輪に対して路面摩擦係数検出動作が開始されると、追加駆動力Tdf/2が左前輪に加えられる。そこで追加駆動力の付与によるヨーイングを抑制するための制動力Tdf/2を左後輪に付与する。
さらに、図9に示すように、対角となる一方の車輪対に追加駆動力Tdf/2を追加した上で、対角となる他方の車輪対それぞれにTdf/2だけ制動力を加えることもできる。それにより、例えば右前輪と左後輪とに制動力を加えた場合には左前輪と右後輪には制動力は加わらず、追加駆動力のみが加わることになる。したがって、同時に2つの車輪について路面摩擦係数を測定することが可能となる。
つまり、摩擦係数を検出したい車輪が選択されると、その選択された車輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側の他の車輪に制動力が付加される。これにより駆動力付加に伴うヨーイングが抑制され、車両の挙動を安定に保ったまま、摩擦係数の検出をおこなうことができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されない。上記実施例では、前輪駆動の4輪操舵装置を有する車両について述べたが、後輪駆動の4輪操舵装置を有する車両についても本発明を適用することができる。また、上記実施例では、四輪駆動車やいわゆるFF車あるいは4輪全てに車輪内モータを有する車両について述べたが、いわゆるFR車や、前輪もしくは後輪にのみ車輪内モータを有する車両についても本発明を適用することができる。つまり、少なくとも前輪または後輪にそれぞれ独立して制動力を加えることが可能で、各車輪独立して車輪の回転速度か検出可能なように構成されている車両であればよい。
1…エンジン、 5,6,10,11…車輪、 14,15,16,17…回転速度センサ、 18,19,20,21…ブレーキ機構、 22,23,24,25…駆動モータ、 101…モータECU、 100…ECU。
Claims (2)
- いずれか一輪にトルクを追加して増大させてその一輪の路面に対する挙動の変化に基づいて、その一輪と路面との間の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出装置において、
前記一輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側の他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと逆向きで同じ大きさのトルクを付加する手段を有していることを特徴とする路面摩擦係数検出装置。 - いずれか一輪にトルクを追加して増大させてその一輪の路面に対する挙動の変化に基づいて、その一輪と路面との間の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出装置において、
前記一輪と左右方向で反対側にありかつ前後方向で同じ位置にある他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと逆向きで同じ大きさのトルクを付加し、
前記一輪と左右方向で同じ位置にありかつ前後方向で反対側である他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと逆向きで同じ大きさのトルクを付加し、
前記一輪と左右方向で反対側にありかつ前後方向で反対側の他の一輪に、前記一輪に追加して加えたトルクと同じ向きで同じ大きさのトルクを付加する手段を有していることを特徴とする路面摩擦係数検出装置。
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Cited By (2)
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2004
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