JP2005305794A - シート状物の乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シート状物の下面に塗布したニスやインキが剥離したり、下面側に傷が付いたりすることを防止する。
【解決手段】 紙40の搬送経路の下方に、耐熱ガラス38Cとこの耐熱ガラス38Cの紙40の搬送方向下流側に案内板39Cとが設けられている。耐熱ガラス38Cには空気を上方に吐出する第1の吐出孔381Cが設けられている。案内板39Cには紙40の幅方向に空気451Cを吐出する第2の吐出孔431Cと、耐熱ガラス38Cに隣接した部位に空気を上方に吐出する第3の吐出孔432Cとが設けられている。紙40の上方に設けた上面用空気吹き手段から空気が紙40に向かって下方に吹き付けられている。耐熱ガラス38Cの下方には、紙40の下面を乾燥する赤外線ランプが設けられている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、下面(裏面)および上面(表面)または下面のみを印刷またはニスを塗布したシート状物を乾燥するシート状物の乾燥機に関するものである。
従来のシート状物の乾燥機は、印刷ユニットと排紙部との間に、紙の両面を乾燥する上下のドライヤーが、紙の搬送経路を挟んで設けられている。(例えば、特許文献1参照)。なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見付け出すことはできなかった。
特開平10−296953号公報(段落「0021」、「0026」および図2)
上述した従来のシート状物の乾燥機においては、ニスが塗布された紙や印刷された紙を搬送したときに、紙の後端側が垂れて下方のドライヤーに接触するために紙の下面に塗布したニスやインキが剥離したり、下面側に傷が付いたりするという問題があった。
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、シート状物の下面に塗布したニスやインキが剥離したり、下面側に傷が付いたりするのを防止することにある。
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、シート状物を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送されるシート状物の搬送経路の下方に設けられ、下面に印刷またはコーティングされたシート状物を乾燥させる下面乾燥用ユニットとを備えたシート状物の乾燥機において、前記下面乾燥用ユニットを、下面乾燥用ランプと、この下面乾燥用ランプの上方に設けられた透明板と、この透明板の前記シート状物の搬送方向に隣接して設けられた案内板とで構成し、前記透明板に空気を上方に吐出する第1の吐出孔を設け、前記第1の案内板に空気を前記シート状物の幅方向に吐出する第2の吐出孔を設けたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記案内板の前記透明板に隣接した部位に空気を上方に吐出する第3の吐出孔を設けたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記案内板を前記下面乾燥用ランプの前記シート状物の搬送方向上流側に設け、前記第2および第3の吐出孔から温風が吐出されるものである。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記下面乾燥用ユニットと対向し前記シート状物の搬送経路の上側に、シート状物の上面を乾燥するための上面乾燥用ランプを備えた上面乾燥用ユニットを設けたものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記上面乾燥用ランプを前記案内板に対向させたものである。
請求項6に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記上面乾燥用ランプの前記シート状物の搬送方向上流側に隣接し、吹き出される空気が温風である上面用空気吹き手段を備えたものである。
請求項7に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記下面乾燥用ユニットの前記シート状物の搬送方向下流側で前記シート状物の搬送経路の下方に設けられ、前記シート状物に空気を吐出する下面用空気吹き手段と、この下面用空気吹き手段と対向し前記シート状物の上面を乾燥するための上面乾燥用ユニットとを備えたものである。
請求項8に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記下面乾燥用ユニットの前記シート状物の搬送方向上流側で前記シート状物の搬送経路の下方に設けられ、前記シート状物に空気を吐出する下面用空気吹き手段と、この下面用空気吹き手段と対向し前記シート状物の上面を乾燥するための上面乾燥用ユニットとを備えたものである。
請求項1に係る発明によれば、搬送手段によって搬送されるシート状物は、案内板の上を通過するときにシート状物の幅方向に吐出される空気によって浮き上がった状態で下面乾燥用ランプによって下面が乾燥させられる。また、下面乾燥用ランプの上方に設けられた透明板に空気が上方に吐出される第1の吐出孔を設けたことにより、案内板との間に設けられた透明板の上方にシート状物を上昇させる空気層が形成される。このため、シート状物の案内板や透明板への接触が防止され、シート状物の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。
請求項2に係る発明によれば、案内板の透明板に隣接した部位に設けた吐出孔から上方に吐出される空気によって、案内板と透明板との間の隙間や段差によって生じる空気の乱流が防止できるため、搬送されるシート状物のばたつきや波打ちによってシート状物が案内板や透明板に接触するようなことがなく、シート状物の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。
請求項3に係る発明によれば、シート状物の下面を第2および第3の吐出孔から吐出される空気によって乾燥することができる。
請求項4に係る発明によれば、前記効果に加えシート状物の上下両面を乾燥することができる。
請求項5に係る発明によれば、案内板が上面乾燥用ランプによって加熱されるため、前記効果に加えシート状物の下面の乾燥をより促進することができる。
請求項6に係る発明によれば、シート状物の上面を上面用空気吹き手段から吐出される空気によって乾燥することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係るシート状物の乾燥機が適用された枚葉輪転印刷機の側面図、図2は同じくコーティング装置の胴の配列を示す側面図、図3は本発明に係るシート状物の乾燥機における乾燥装置の上流側の半分を示す側面図、図4は同じく乾燥装置の下流側の半分を示す側面図、図5は下面乾燥機の一部を示す平面図である。
図6は図3におけるVI矢視図、図7は図3における VII矢視図、図8は紙が浮き上がる原理を説明するためのモデル図であって、同図(a)は案内板の吐出孔から空気が吐出されている状態を示し、同図(b)は紙の下側に案内板の吐出孔から吐出された空気が通過し、かつ上面用空気吹き手段から空気を紙の上面に吹き付けている状態を示し、図9は図5におけるIX矢視図、図10は図5におけるX-X 線断面図である。
図1において、全体を符号1で示す枚葉輪転印刷機は、シート状物としての紙を給紙する給紙部2と、給紙された紙を印刷する印刷部3と、印刷された紙の上面および下面(表面および裏面)にニスをコーテイングするコーティング部4と、コーティングされた紙が排紙される排紙部5とによって構成されている。印刷部3は、4台の第1ないし第4の上面印刷ユニット7Aないし7Dと、4台の第1ないし第4の下面印刷ユニット8Aないし8Dとからなる。
前記各上面印刷ユニット7Aないし7Dには、周面に紙をくわえる爪が設けられた倍径の圧胴10aと、この圧胴10aの上部において対接するゴム胴11aと、このゴム胴11aの上部において対接する版胴12aと、この版胴12aにインキを供給するインキ部13aとが備えられている。
前記各下面印刷ユニット8Aないし8Dには、周面に紙をくわえる爪が設けられた倍径の圧胴10bと、この圧胴10bの下部において対接するゴム胴11bと、このゴム胴11bの下部において対接する版胴12bと、この版胴12bにインキを供給するインキ部13bとが備えられている。
このような構成において、給紙部2からフィーダボード15に供給された紙の先端は、スイング装置16にくわえられて第1の上面印刷ユニット7Aの圧胴10aの爪にくわえ替えられ、圧胴10aとゴム胴11aとの対接点を通過するときに上面に1色目が印刷される。次いで、上面に1色目が印刷された紙は、第1の下面印刷ユニット8Aの圧胴10bにくわえ替えられ、圧胴10bとゴム胴11bとの対接点を通過するときに下面に1色目が印刷される。
順次、第2ないし第4の上面印刷ユニット7Bないし7Dおよび第2ないし第4の下面印刷ユニット8Bないし8Dによって、上下面に4色印刷された紙は、後述するようにコーティングユニット4によって上下面にニスがコーティングされる。コーティングされた紙は、排紙部5の前後のスプロケット18,19間に張架された排紙チェーン20の排紙爪にくわえ替えられ、排紙チェーン20によって搬送された後、排紙パイル21上に落下し積載される。
次に、図2を用いてコーティングユニット4について説明する。同図に示すように、コーティングユニット4は、第4の下面印刷ユニット8Dの圧胴10bに対接するゴム圧胴22と、印刷された紙の下面をコーティングする第1のニスコーティング手段23と、印刷された紙の上面をコーティングする第2のニスコーティング手段24とによって構成されている。
第1のニスコーティング手段23は、ゴム圧胴22と圧胴10bの対接点から紙の搬送方向上流側においてゴム圧胴22と対接する第1のニス膜形成胴25と、この第1のニス膜形成胴25に対接するアニロックスローラ26と、このアニロックスローラ26にニスを供給するチャンバーコータ27とから構成されている。したがって、チャンバーコータ27からアニロックスローラ26に供給されたニスは、第1のニス膜形成胴25を介してゴム圧胴22の周面に転移される。
第2のニスコーティング手段24は、ゴム圧胴22と圧胴10bの対接点から紙の搬送方向下流側においてゴム圧胴22と対接する第2のゴム胴としてのゴム胴28と、このゴム胴28と対接する第2のニス膜形成胴29と、この第2のニス膜形成胴29に対接するアニロックスローラ30と、このアニロックスローラ30にニスを供給するチャンバーコータ31とからなる。
したがって、チャンバーコータ31からアニロックスローラ30に供給されたニスは、第2のニス膜形成胴29を介してゴム胴28に転移され、このゴム胴28とゴム圧胴22の対接点を通過する印刷された紙の上面にコーティングされる。このゴム胴28とゴム圧胴22の対接点を紙が通過するときに、ゴム胴28の印圧によって、上述した第1のニスコーティング手段23の第1のニス膜形成胴25からゴム圧胴22の周面に転移されたニスが、印刷された紙の下面にコーティングされる。
次に、図1および図3ないし図10を用いて、本発明の特徴である乾燥装置35について説明する。排紙部5には、図1に示すように、コーティング部4と排紙パイル21との間には、紙の上面および下面を乾燥するための乾燥装置35が設けられており、この乾燥装置35は、紙の搬送方向(矢印A方向)上流側から下流側に向かって順次位置付けられた第1の乾燥機35Aおよび第2の乾燥機35Bならびに第3の乾燥機35Cによって構成されている。
第1の乾燥機35Aは、図3に示すように、紙の搬送経路となる排紙チェーン20の下方に設けられ紙の下面に塗布されたニスを乾燥するための下面乾燥機36Aと、排紙チェーン20の上方に設けられ紙の上面に塗布されたニスを乾燥するための上面乾燥機37Aとによって構成されている。下面乾燥機36Aには、紙の搬送方向上流側から下流側に向かって設けられた透明板としての5枚の耐熱ガラス38Aないし38Eと、これら各耐熱ガラス38Aないし38Eの紙の搬送方向下流側に位置付けられた金属によって形成された5つの案内板39Aないし39Eとが備えられている。
これら耐熱ガラス38Aないし38Eと案内板39Aないし39Eとは、図5に示すように、共に細長い長方形で幅方向が紙40の幅よりもやや長く形成されており、互いの端面が、図9に示すようにわずかな隙間を隔てた状態で隣接し、左右のフレーム41,41間に支持部材42Aを介して取り付けられている。これら耐熱ガラス38Aないし38Eと、案内板39Aないし39Eとの上面は、排紙チェーン20の走行方向(矢印A方向)と平行となるように同一平面をなすように配設されている。
これら耐熱ガラス38Aないし38Eのうち3つの耐熱ガラス38Bないし38Dの下方のそれぞれには、赤外線ランプからなる3つの下面乾燥用ランプ46Aないし46Cが、後述するチャンバ461Bないし461D内に設けられている。また、残りの耐熱ガラス38A,38Eの下方には、下面乾燥用ランプは設けられてなく、後述するチャンバ461A,461Eのみが設けられている。これら耐熱ガラス38Aないし38Eのそれぞれには、図5に示すように、多数の第1の吐出孔381Aないし381Eが設けられており、これら第1の吐出孔381Aないし381Eからは、後述する給気管49aを介してチャンバ461Aないし461E内に供給される常温の空気が吐出される。
すなわち、これら耐熱ガラス38Aないし38Eの下方のそれぞれには、図10に示すように、上方が開口した箱462Aないし462Eが設けられており、耐熱ガラス38Aないし38Eがこれら箱462Aないし462Eの開口を覆うようにして取り付けられ、チャンバ461Aないし461Eが形成されている。このうちチャンバ461Bないし461Dには下面乾燥用ランプ46Aないし46Cが設けられている。箱462Aないし462Eには、給気口463Aないし463Eと排気口464Aないし464Eとが設けられており、給気口463Aないし463Eには後述する給気管49aが接続され、排気口464Aないし464Eには後述する排気管49bが接続されている。給気管49aからこれらチャンバ461Aないし461E内に供給された空気は、下面乾燥用ランプ46Aないし46Cを冷却するとともに、第1の吐出孔381Aないし381Eから上方に向かって吐出される。
上記した案内板39Aないし39Eには、図5に示すように、全体にわたって設けられた多数の第2の吐出孔431Aないし431Eと、耐熱ガラス38Aないし38Eに隣接した部位に設けられた第3の吐出孔432Aないし432E、433Aないし433Eと、紙40の幅方向の中央に対応した部位に設けられた吐出孔434Aないし434Eが穿孔されている。これら第2の吐出孔431Aないし431Eおよび第3の吐出孔432Aないし432E、433Aないし433Eならび吐出孔434Aないし434Eからは、案内板39Aないし39Eのそれぞれに設けられたダクト44Aないし44Eから供給された空気が吐出される。
このうち、第2の吐出孔431Aないし431Eから吐出される空気451Aないし451Eは、図5に示すように、紙40の幅方向を指向しかつ図8に示すように、搬送された紙40の下面を沿うようにして吐出される。すなわち、第2の吐出孔431Aないし431Eのうち図5中中央部から上方に位置付けられた吐出孔からは空気が図中上方に吐出され、第2の吐出孔431Aないし431Eのうち図5中中央部から下方に位置付けられた吐出孔からは空気が図中下方に吐出される。また、第3の吐出孔432Aないし432E、433Aないし433Eおよび吐出孔434Aないし434Eから吐出される空気452Aないし452E、453Aないし453Eは、図9に示すように上方に吐出される。
紙の搬送方向上流側から、下面乾燥用ランプ46Aと耐熱ガラス38Bと案内板39Bとが1番目の下面乾燥用ユニット51Aを構成し、下面乾燥用ランプ46Bと耐熱ガラス38Cと案内板39Cとが2番目の下面乾燥用ユニット51Bを構成し、下面乾燥用ランプ46Cと耐熱ガラス38Dと案内板39Dとが3番目の下面乾燥用ユニット51Cを構成している。
図7において、47は第1の下面用ブロアであって、給気管47aを介して、上記したダクト44Aないし44Eのうち、ダクト44A,44B,44D,44Eのそれぞれに接続されている。給気管47aには、ヒータ48が備えられており、このヒータ48によって給気管47a内を通過する常温の常温の空気が加熱されることにより、第1の下面用ブロア47からダクト44A,44B,44D,44Eに温風の空気が供給される。
49は第2の下面用ブロアであって、給気管49aを介してダクト44Cおよびチャンバ461Aないし461Eに接続されており、ダクト44Cおよびチャンバ461Aないし461Eにはこの第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。また、この案内板39Bの吐出孔431B,432B,433B,434Bからは上記したように温風の空気451B,452B,453Bが吐出される。
50,50は案内板39Aないし39Eの幅方向の両端側に設けられた排気ダクトであって、排気管47bおよび排気管49bを介して、第1の下面用ブロア47および第2の下面用ブロア49のそれぞれに接続されている。52は紙40の搬送経路20の上方に設けられた排気ダクトであって、ファン53によってこの排気ダクト52から空気が排出される。
次に、図3を用いて上面乾燥機37Aについて説明する。上面乾燥機37Aは、上記した下面乾燥機36Aと対向するように、紙40の搬送経路20の上側に設けられており、4つの上面用空気吹き手段55Aないし55Dと、赤外線ランプからなる3つの上面乾燥用ランプ56Aないし56Cとが備えられている。
これら上面用空気吹き手段55Aないし55Dと、上面乾燥用ランプ56Aないし56Cとは、紙40の搬送方向(矢印A方向)に交互に設けられるように、左右のフレーム41,41間に支持部材57Aを介して取り付けられている。
4つの上面用空気吹き手段55Aないし55Dは、上記した下面乾燥機36Aの5枚の耐熱ガラス38Aないし38Eのうちの4枚の耐熱ガラス38Bないし38Eのそれぞれに対向している。また、3つの上面乾燥用ランプ56Aないし56Cは、下面乾燥機36Aの5つの案内板39Aないし39Eのうちの3つの案内板39Bないし39Dのそれぞれに対向している。
紙の搬送方向上流側から、上面用空気吹き手段55Aと上面乾燥用ランプ56Aとが1番目の上面乾燥用ユニット54Aを構成しており、上記した下面乾燥機36Aの1番目の下面乾燥ユニット51Aに対向している。また、上面用空気吹き手段55Bと上面乾燥用ランプ56Bとが2番目の上面乾燥用ユニット54Bを構成しており、上記した下面乾燥機36Aの2番目の下面乾燥ユニット51Bに対向している。また、上面用空気吹き手段55Cと上面乾燥用ランプ56Cとが3番目の上面乾燥用ユニット54Cを構成しており、上記した下面乾燥機36Aの3番目の下面乾燥ユニット51Cに対向している。
上面用空気吹き手段55Aないし55Dは、図6に示すように、第1の上面用ブロア57および第2の上面用ブロア58と、これらブロア57,58から空気が供給されるダクト60Aないし60Dと、これらダクト60Aないし60Dに供給された空気62Aないし62Dを搬送経路20に搬送された紙40の上面全体に上方から吹き付けるためのノズル61Aないし61Dとによって構成されている。
第1の上面用ブロア57は、給気管57aを介して、上記したダクト60Aないし60Dのうち、1番目および2番目ならびに4番目の上面用空気吹き手段55A,55B,55Dのダクト60A,60B,60Dのそれぞれに接続されている。このうち、2番目の上面用空気吹き手段55Bが、請求項6記載の上面用空気吹き手段に相当する。給気管57aには、ヒータ59が備えられており、このヒータ59によって給気管57a内を通過する常温の空気を加熱することにより、第1の上面用ブロア57からダクト60A,60B,60Dに温風の空気が供給される。
第2の上面用ブロア58は、給気管58aを介して3番目の上面用空気吹き手段55Cのダクト60Cに接続されており、このダクト60Cには第2の上面用ブロア58から常温の空気が供給される。第1の上面用ブロア57の排気管57bと、第2の上面用ブロア58の排気管58bとは、上記した排気ダクト50,50に接続されている。
次に、このように構成された第1の乾燥機35Aによって両面をコーティングされた紙を乾燥するための動作を説明する。図2に示すコーティング部4において、上面および下面の両面がコーティングされた紙は、ゴム圧胴22のくわえ爪から排紙チェーン20の排紙爪32にくわえ替えられ、図3に示すように、矢印A方向に搬送され、第1の乾燥機35A内に搬送される。
第1の乾燥機35Aにおいては、下面乾燥機36Aの案内板39Aないし39Eの第2の吐出孔431Aないし431Eから吐出された空気451Aないし451Eが、紙40の幅方向でかつ紙40の下面を沿うように流れ、上面乾燥機37Aの上面用空気吹き手段55Aないし55Dからの空気62Aないし62Dが、紙40の上面全体に上方から吹き付けられている。このように、紙40の下面を沿うように空気451Aないし451Eが通過し、かつ紙40の上面全体に空気62Aないし62Dが吹き付けられることにより、紙40は案内板39Aないし39Eから浮き上がった状態で搬送される。これを図8を用いて説明する。
すなわち、図8(a)に示すように、案内板39Aないし39Eの第2の吐出孔431Aないし431Eから空気451Aないし451Eが、紙40の下面を沿うように吐出され案内板39Aないし39Eに沿って通過すると、式(1)で表されるベルヌーイの定理により、空気451Aないし451Eの風速が速ければ速いほど圧力が低下し、案内板39Aないし39E上では圧力が低下するため、案内板39Aないし39Eの近傍に位置する紙40が吸い寄せられる。
2/2g+p/γ=一定 式1
v:風速、p:圧力
この状態で、同図(b)に示すように、紙40を案内板39Aないし39Eに近づくように押えつけようとすると、案内板39Aないし39Eの上面と紙40との間に形成された空気451Aないし451Eの流路が狭められるから、流路内の空気圧が高くなり紙40を上昇させる力が発生する。
したがって、上面乾燥機37Aの上面用空気吹き手段55Aないし55Dからの空気62Aないし62Dが、上方から紙40に吹き付けられることにより、紙40が案内板39Aないし39Eと接触することなく、案内板39Aないし39Eから一定の高さに浮き上がった状態で搬送される。
案内板39Aないし39Eの第2の吐出孔431Aないし431Eから吐出された空気451Aないし451Eは紙40の幅方向へ流れ、紙40の幅方向の両端から放出され、図7に示すように、排気ダクト50内に吸引されて排気され、一部は上方の排気ダクト52から排気される。
このように、空気451Aないし451Eが紙40の幅方向の両端から放出されるため、空気45Aないし45Eが、紙40と案内板39Aないし39Eとの間に滞留するようなことがない。このため、紙40は案内板39Aないし39Eから一定の高さに浮き上がった状態が保持されて搬送される。
一方、耐熱ガラス38Aないし38Eの第1の吐出孔381Aないし381Eからは空気382Aないし382Eが上方に吐出されているため、この空気382Aないし382Eによって紙40が持ち上げられ、紙40は案内板39Aないし39Eから一定の高さに浮き上がった状態が保持されて搬送される。
したがって、紙40が上下にばたつくようなことがないから、紙40の紙尻が耐熱ガラス38Aないし38Eに接触することが防止できるため、紙40がこの第1の乾燥機35A内を搬送されているときに、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。上面用空気吹き手段55Aないし55Dの給気ダクト61Aないし61Dから吹き付けられた空気62Aないし62Dは、上方の排気ダクト52と幅方向の排気ダクト50から排気される。
ここで、案内板39Aないし39Eの耐熱ガラス38Aないし38Eに隣接した部位に、第3の吐出孔452Aないし452E、453Aないし453Eが設けられており、これら第3の吐出孔452Aないし452E、453Aないし453Eから空気452Aないし452E、453Aないし453Eが上方に吐出されている。このため、耐熱ガラス38Aないし38Eと案内板39Aないし39Eとの間に隙間が設けられているが、これら空気452Aないし452E、453Aないし453Eによって紙40が持ち上げられ、紙40の紙尻が案内板39Aないし39Eおよび耐熱ガラス38Aないし38Eに接触することを防止できる。
また、案内板39Aないし39Eの第2の吐出孔431Aないし431Eから吐出される空気が流れない案内板39Aないし39Eの中央部に、上方に空気を吐出する吐出孔434Aないし434Eが設けられているため、紙40の中央部が案内板39Aないし39Eに接触することを防止できる。
また、案内板39Aないし39Eの第2の吐出孔431Aないし431Eから吐出された空気451Aないし451Eが紙40の幅方向に流れるために、耐熱ガラス38Bないし38D方向へは流れない。このように、案内板39Aないし39Eと耐熱ガラス38Aないし38Eとの間をまたぐような空気の流れが発生しないために、仮に耐熱ガラス38Aないし38Eの上面と案内板39Aないし39Eの上面との間に段差があったとしても、これらの間で乱流が発生するようなことがない。このため、紙40が上下にばたつくようなことがないから、紙40の紙尻が案内板39Aないし39Eおよび耐熱ガラス38Aないし38Eに接触することを防止できるため、紙40に傷が付いたり、ニスが剥離したりすることを防止できる。
このようにして第1の乾燥機35A内を搬送される紙40の下面は、1番目ないし3番目の下面乾燥ユニット51Aないし51Cの下面乾燥用ランプ46Aないし46Cからの赤外線が照射されることによって、これらの赤外線の熱作用によって乾燥が促進される。同時に、紙40の搬送方向上流側に設けられた1番目および2番目の案内板39A,39Bの第2の吐出孔431A,431Bおよび第3の吐出孔432A,432B、433A,433Bならびに吐出孔434A,434Bから吐出される温風の空気451A,451Bおよび空気452A,452Bならびに空気453A,453Bによっても、紙40の下面が乾燥させられる。
ここで、2番目および4番目の案内板39B,39Dは、これに対向して設けられた上面乾燥用ランプ56A,56Cによって加熱されるから、加熱されたこれら案内板39B,39Dによっても紙40の下面の乾燥がより促進される。
このように下面乾燥用ランプ46Aないし46Cからの赤外線が照射されたり、温風の空気451A,451Bおよび空気452A,452Bならびに空気453A,453Bが吹き付けられた紙40の下面には、3番目の案内板39Cの吐出孔431Cないし434Cから常温の空気451Cないし453Cが吹き付けられる。このため、紙40の下面が冷却されるから、紙40の下面への過剰な加熱による紙40の硬化および紙40上に塗布されたインキやニスの硬化を防止できる。
ここで、3番目の案内板39Cを通過した紙40の下面に未乾燥な部分が発生した場合には、4番目および5番目の案内板39D,39Eの吐出孔431Dないし434D,431Eないし434Eから吐出される温風の空気451D,451Eおよび空気452D,452Eならびに空気453D,453Eによって、この未乾燥な部分の乾燥がなされる。
一方、第1の乾燥機35A内を搬送される紙40の上面は、上面乾燥用ランプ56Aないし56Cからの赤外線が照射されることによって、この赤外線の熱作用によって乾燥が促進される。同時に、紙40の搬送方向上流側に設けられた1番目および2番目の上面用空気吹き手段55A,55Bから吹き付けられる温風の空気62A,62Bによっても紙40の上面が乾燥させられる。
このように、上面乾燥用ランプ56Aないし56Cからの赤外線が照射され、かつ温風の空気62A,62Bが吹き付けられた紙40の上面には、3番目の上面用空気吹き手段55Cから常温の空気62Cが吹き付けられる。このため、紙40の上面が冷却されるから紙40の上面への過剰な加熱による紙40の硬化および紙40上に塗布されたインキやニスの硬化を防止できる。
ここで、3番目の上面乾燥用ランプ56Cの下側を通過した紙40の上面に未乾燥な部分が発生した場合には、4番目の上面用空気吹き手段55Dから吹き付けられる温風の空気62Dによって、この未乾燥な部分の乾燥がなされる。
なお、この第1の乾燥機35Aの下面乾燥機36Aにおいて、紙40の搬送方向上流側から1番目と5番目に位置するチャンバ461A,461E内に、必要に応じて下面乾燥用ランプを設置してもよい。
次に、図3を用いて第2の乾燥機35Bを説明する。
第2の乾燥機35Bは、紙40の搬送経路20の下方に設けられた下面乾燥機36Bと、この下面乾燥機36Bに対向するように紙40の搬送経路20の上方に設けられた上面乾燥機37Bとによって構成されている。
下面乾燥機36Bは、紙40の搬送方向(矢印A方向)に交互に設けられた5つの耐熱ガラス38Fないし38Jおよび案内板39Fないし39Jと、紙40の搬送方向上流側から1番目と2番目に位置する2枚の耐熱ガラス38F,38Gの下方に設けた2つの下面乾燥用ランプ46D,46Eと、5つの案内板39Fないし39Jに空気を供給する5つのダクト44Fないし44Jとによって概ね構成されている。
これら5つの耐熱ガラス38Fないし38Jと、5つの案内板39Fないし39Jと、2つの下面乾燥用ランプ46D,46Eとは、左右のフレーム41,41間に支持部材42Bを介して取り付けられている。
5つのダクト44Fないし44Jのうち、2番目のダクト44Gには、上記した第1の下面用ブロア47から温風の空気が供給され、他のダクト44F,44Hないし44Jには、第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。
紙の搬送方向上流側から、下面乾燥用ランプ46Dと耐熱ガラス38Fと案内板39Fとが1番目の下面乾燥用ユニット51Dを構成し、下面乾燥用ランプ46Eと耐熱ガラス38Gと案内板39Gとが2番目の下面乾燥用ユニット51Eを構成している。
上面乾燥機37Bには、2つの赤外線ランプである上面乾燥用ランプ56D,56Eと、5つの上面用空気吹き手段55Eないし55Iとが、左右のフレーム41,41間に支持部材57Bを介して取り付けられている。
2つの上面乾燥用ランプ56D,56Eは、上記した下面乾燥機36Bの1番目および2番目の案内板39F,39Gのそれぞれに対向している。5つの上面用空気吹き手段55Eないし55Iは、下面乾燥機36Bの各耐熱ガラス38Fないし38Jに対向している。
これら5つの上面用空気吹き手段55Eないし55Iのうち、2番目の上面用空気吹き手段55Fには、上記した第1の上面用ブロア57から温風の空気が供給され、他の上面用空気吹き手段55Eおよび上面用空気吹き手段55Gないし55Iには、第2の上面用ブロア58から常温の空気が供給される。
紙の搬送方向上流側から、上面用空気吹き手段55Eと上面乾燥用ランプ56Dとが1番目の上面乾燥用ユニット54Dを構成しており、上記した下面乾燥機36Bの1番目の下面乾燥用ユニット51Dに対向している。また、上面用空気吹き手段55Fと上面乾燥用ランプ56Eとが2番目の上面乾燥用ユニット54Eを構成しており、上記した下面乾燥機36Bの2番目の下面乾燥用ユニット51Eに対向している。
このように構成することにより、第1の乾燥機35Aから第2の乾燥機35Bに紙40が搬送されると、案内板39Fないし39Jの第2の吐出孔431Fないし431Jおよび第3の吐出孔432Fないし432J、433Fないし433Jならびに吐出孔434Fないし434Jから空気451Fないし451J、452Fないし452J、453Fないし453Jが吐出され、上面用空気吹き手段55Eないし55Iから空気62Eないし62Iが吹き付けられる。したがって、上述した第1の乾燥機35Aと同様に、紙40は案内板39Fないし39Jから、一定の高さに浮き上がった状態が保持されて搬送される。
一方、耐熱ガラス38Fないし38Jの第1の吐出孔381Fないし381Jからは空気382Fないし382Jが上方に吐出されているため、この空気382Fないし382Jによって紙40が持ち上げられ、紙40は案内板39Fないし39Jから一定の高さに浮き上がった状態が保持されて搬送される。
したがって、紙40が上下にばたつくようなことがないから、紙40の紙尻が耐熱ガラス38Fないし38Jに接触することを防止できるため、紙40がこの第2の乾燥機35B内を搬送されているときに、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。上面用空気吹き手段55Eないし55Iの給気ダクト61Eないし61Iから吹き付けられた空気62Eないし62Iは、上方の排気ダクト52と幅方向の排気ダクト50から排気される。
ここで、案内板39Fないし39Jの耐熱ガラス38Fないし38Jに隣接した部位に、第3の吐出孔452Fないし452J、453Fないし453Jが設けられており、これら第3の吐出孔452Fないし452J、453Fないし453Jから空気452Fないし452J、453Fないし453Jが上方に吐出されている。このため、耐熱ガラス38Fないし38Jと案内板39Fないし39Jとの間に隙間が設けられているが、これら空気452Fないし452J、453Fないし453Jによって紙40が持ち上げられ、紙40の紙尻が案内板39Fないし39Jおよび耐熱ガラス38Fないし38Jに接触することを防止できる。
また、案内板39Fないし39Jの第2の吐出孔431Fないし431Jから吐出される空気が流れない案内板39Fないし39Jの中央部に、上方に空気を吐出する吐出孔434Fないし434Jが設けられているため、紙40の中央部が案内板39Fないし39Jに接触することを防止できる。
また、案内板39Fないし39Jの第2の吐出孔431Fないし431Jから吐出された空気451Fないし451Jが紙40の幅方向に流れるために、耐熱ガラス38Fないし38J方向へは流れない。このように、案内板39Fないし39Jと耐熱ガラス38Fないし38Jとの間をまたぐような空気の流れが発生しないため、仮に、耐熱ガラス38Fないし38Jと案内板39Fないし39Jとの上面との間に段差が設けられていたとしても、これらの間で乱流が発生するようなことがない。このため、紙40が上下にばたつくようなことがないから、紙40の紙尻が案内板39Fないし39Jおよび耐熱ガラス38Fないし38Jに接触することを防止できるため、紙40に傷が付いたり、ニスが剥離したりすることを防止できる。
この状態で搬送される紙40の下面は、下面乾燥用ランプ46D,46Eの赤外線の熱作用によって乾燥が促進される。同時に、2番目の乾燥ユニット51Eの案内板39Gの吐出孔431Gないし434Gから吐出された温風の空気451Gないし453Gによっても乾燥され、上述した第1の乾燥機35Aの下面乾燥機36Aによって乾燥しきれなかった未乾燥部分が乾燥させられる。
ここで、この2番目の案内板39Gは、これに対向して設けられた上面乾燥用ランプ56Eによって加熱されるから、加熱されたこの案内板39Gによって紙40の下面の乾燥がより促進される。この場合、1番目の案内板39Fの吐出孔431Fないし434Fから吐出される常温の空気451Fないし453Fは、この案内板39Fの紙の搬送方向上流側に位置する上記した案内板39D,39Eの吐出孔431Dないし434D,431Eないし434Eから吐出される温風の空気451Dないし453D,451Eないし453Eによって加熱された紙40の下面を冷却する。
また、3番目ないし5番目の案内板39Hないし39Jの吐出孔431Hないし434H、431Iないし434I、431Jないし434Jから吐出される常温の空気451Hないし453H、空気451Iないし453I、空気451Jないし453Jが、3番目の案内板39Hの紙の搬送方向上流側に隣接する案内板39Gの吐出孔431Gないし434Gから吐出された温風の空気451Gないし453Gおよび下面乾燥用ランプ46D,46Eによって加熱された紙40の下面を冷却する。このため、紙40の下面への過剰な加熱による紙40の硬化および紙40上に塗布されたインキやニスの硬化を防止できる。
一方、紙40の上面は、上面乾燥用ランプ56D,56Eから照射される赤外線の熱作用によって乾燥が促進される。同時に、上面用空気吹き手段55Fから吹き付けられた温風の空気62Fによって乾燥され、上述した第1の乾燥機35Aの上面乾燥機37Aによって乾燥しきれなかった未乾燥部分が乾燥させられる。
この場合、1番目の上面用空気吹き手段55Eから吐出される常温の空気62Eは、この上面用空気吹き手段55Eの紙の搬送方向上流側に位置する上記した上面用空気吹き手段55Dから吐出された温風の空気62Dによって加熱された紙40の上面を冷却する。
また、3番目ないし5番目の上面用空気吹き手段55G,55H,55Iから吐出された常温の空気62G,62H,62Iは、3番目の上面用空気吹き手段55Gの紙の搬送方向上流側に隣接する上面用空気吹き手段55Fから吐出された温風の空気62Fおよび上面乾燥用ランプ56D,56Eによって加熱された紙40の上面を冷却する。このため、紙40の上面への過剰な加熱による紙40の硬化および紙40上に塗布されたインキやニスの硬化を防止できる。
なお、この第2の乾燥機35Bの下面乾燥機36Bにおいて、紙40の搬送方向上流側から3番目ないし5番目に位置するチャンバ461Hないし461J内には、下面乾燥用ランプ46が設置されていないが、必要に応じて設置してもよい。
次に、図4を用いて第3の乾燥機35Cを説明する。第3の乾燥機35Cは、紙40の搬送経路20の下方に設けられた下面乾燥機36Cと、この下面乾燥機36Cに対向するように紙40の搬送経路20の上方に設けられた上面乾燥機37Cとによって構成されている。
下面乾燥機36Cには、紙40の搬送方向(矢印A方向)に交互に設けられた5枚の耐熱ガラス38Kないし38Oおよび5つの案内板39Kないし39Oとが備えられている。これら耐熱ガラス38Kないし38Oおよび案内板39Kないし39Oは、左右のフレーム41,41に固定された支持部材42Cに取り付けられており、案内板39Kないし39Oに空気を供給する5つのダクト44Kないし44Oが設けられている。これらダクト44Kないし44Oには、上記した第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。
上面乾燥機37Cには、下面乾燥機36Cの各耐熱ガラス38Kないし38Oに対向する5つの上面用空気吹き手段55Jないし55Nが、左右のフレーム41,41間に支持部材57Cを介して取り付けられている。これら上面用空気吹き手段55Jないし55Nには、上記した第2の上面用ブロア58から常温の空気が供給される。
このように構成することにより、第2の乾燥機35Bから第3の乾燥機35Cに紙40が搬送されると、案内板39Kないし39Oの第2の吐出孔431Kないし431Oおよび第3の吐出孔432Kないし432O、433Kないし433Oならびに吐出孔434Kないし434Oから空気451Kないし451O、452Kないし452O、453Kないし453Oが吐出され、上面用空気吹き手段55Jないし55Nから空気62Jないし62Nが吹き付けられる。したがって、上述した第1の乾燥機35Aと同様に、紙40は案内板39Kないし39Oから、一定の高さに浮き上がった状態が保持されて搬送される。
一方、耐熱ガラス38Kないし38Oの第1の吐出孔381Kないし381Oからは空気382Kないし382Oが上方に吐出されているため、この空気382Kないし382Oによって紙40が持ち上げられ、紙40は案内板39Kないし39Oから一定の高さに浮き上がった状態が保持されて搬送される。
したがって、紙40が上下にばたつくようなことがないから、紙40の紙尻が耐熱ガラス38Kないし38Oに接触することを防止できるため、紙40がこの第3の乾燥機35C内を搬送されているときに、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。上面用空気吹き手段55Jないし55Nの給気ダクト61Jないし61Nから吹き付けられた空気62Jないし62Nは、上方の排気ダクト52と幅方向の排気ダクト50から排気される。
ここで、案内板39Kないし39Oの耐熱ガラス38Kないし38Oに隣接した部位に、第3の吐出孔452Kないし452O、453Kないし453Oが設けられており、これら第3の吐出孔452Kないし452O、453Kないし453Oから空気452Kないし452O、453Kないし453Oが上方に吐出されている。このため、耐熱ガラス38Kないし38Oと案内板39Kないし39Oとの間に隙間が設けられているが、これら空気452Kないし452O、453Kないし453Oによって紙40が持ち上げられ、紙40の紙尻が案内板39Kないし39Oおよび耐熱ガラス38Kないし38Oに接触することを防止できる。
また、案内板39Kないし39Oの第2の吐出孔431Kないし431Oから吐出される空気が流れない案内板39Kないし39OJの中央部に、上方に空気を吐出する吐出孔434Kいし434OJが設けられているため、紙40の中央部が案内板39Kないし39Oに接触することを防止できる。
また、案内板39Kないし39Oの第2の吐出孔431Kないし431Oから吐出された空気451Kないし451Oが紙40の幅方向に流れるために、耐熱ガラス38Kないし38O方向へは流れない。このように、案内板39Kないし39Oと耐熱ガラス38Kないし38Oとの間をまたぐような空気の流れが発生しないため、仮に、耐熱ガラス38Kないし38Oと案内板39Kないし39Oとの上面との間に段差があったとしても、これらの間で乱流が発生するようなことがない。このため、紙40が上下にばたつくようなことがないから、紙40の紙尻が案内板39Kないし39Oおよび耐熱ガラス38Kいし38Oに接触することを防止できるため、紙40に傷が付いたり、ニスが剥離したりすることを防止できる。
この第3の乾燥機35Cにおいては、チャンバ461Kないし461O内に乾燥用ランプが設けられておらず、かつ案内板39Kないし39Oの吐出孔431Kないし431O、432Kないし432O、433Kないし433O、434Kないし434Oから吐出される空気451Kないし451O、空気452Kないし452O、空気453Kないし453Oの温度は常温である。また、上面用空気吹き手段55Jないし55Nから吹き付けられる空気62Jないし62Nの温度も常温であるから、紙40の上面および下面を乾燥させる機能は有しておらず、紙40の搬送と冷却が行われる。
しかしながら、下面乾燥機36Cの各チャンバ461Kないし461O内に乾燥用ランプを設けてもよく、この第3の乾燥機35Cは、必要に応じて乾燥機としても使用できるように構成されているから、予備的な乾燥機として機能する。
図11および図12は本発明の第2の実施の形態を示し、図11は枚葉輪転印刷機における乾燥装置の上流側の半分を示す側面図、図12は同じく乾燥装置の下流側の半分を示す側面図である。
図11および図12に全体を符号135で示す乾燥装置は、紙の搬送方向(矢印A方向)上流側から下流側に向かって順次位置付けられた第1の乾燥機135Aおよび第2の乾燥機135Bならびに第3の乾燥機135Cによって構成されている。この第2の実施の形態においては、第1の乾燥機135Aに下面乾燥機136Aが備えられ、この下面乾燥機136Aの紙の搬送方向下流側に位置付けられた第2の乾燥機135Bに、上面乾燥機137Bが設けられている。
第1の乾燥機135Aの下面乾燥機136Aには、紙40の搬送方向(矢印A方向)に交互に設けられ上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する5枚の耐熱ガラス38Aないし38Eおよび案内板39Aないし39Eとが備えられている。5枚の耐熱ガラス38Aないし38Eの下方には、上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する5つのチャンバ461Aないし461Eが設けられており、これらチャンバには第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。紙40の搬送方向上流側から1番目と2番目に位置するチャンバ461A,461B内には、紫外線ランプである2本の下面乾燥用ランプ65A,65Bが設けられている。
5つの案内板39Aないし39Eに空気を供給する5つのダクト44Aないし44Eには、上記した第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。紙の搬送方向上流側から、下面乾燥用ランプ65Aと耐熱ガラス38Aと案内板39Aとが1番目の下面乾燥用ユニット68Aを構成し、下面乾燥用ランプ65Bと耐熱ガラス38Bと案内板39Bとが2番目の下面乾燥用ユニット68Bを構成している。
第2の乾燥機135Bは、紙40の搬送経路20の下方に設けられた下面乾燥機136Bと、この下面乾燥機136Bに対向するように紙40の搬送経路20の上方に設けられた上面乾燥機137Bとによって構成されている。
下面乾燥機136Bには、紙40の搬送方向(矢印A方向)に上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する10枚の案内板39Fないし39Oが並べられている。これら10枚の案内板39Fないし39Oに空気を供給する10個のダクト44Fないし44Oには、上記した第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。これらダクト44Fないし44Oおよび案内板39Fないし39Oならびに第2の下面用ブロア49が、請求項7記載の下面用空気吹き手段に相当する。
上面乾燥機137Bには、2つの紫外線ランプである上面乾燥用ランプ67A,67Bと、4つの上面用空気吹き手段55Aないし55Dとが備えられている。2つの上面乾燥用ランプ67A,67Bは、上記した下面乾燥機136Bの案内板39F,39Hに対向している。4つの上面用空気吹き手段55Aないし55Dは、下面乾燥機136Bの案内板39G,39I,39K,39Mのそれぞれに対向しており、これら上面用空気吹き手段55Aないし55Dには、第2の上面用ブロア58から常温の空気が供給される。
紙の搬送方向上流側から、上面乾燥用ランプ67Aと上面用空気吹き手段55Aとが1番目の上面乾燥用ユニット69Aを構成し、上面乾燥用ランプ67Bと上面用空気吹き手段55Bとが2番目の上面乾燥用ユニット69Bを構成している。
第3の乾燥機135Cは、図12に示すように、紙40の搬送経路20の下方に設けられた下面乾燥機136Cと、この下面乾燥機136Cに対向するように紙40の搬送経路20の上方に設けられた上面乾燥機137Cとによって構成されている。
下面乾燥機136Cには、紙40の搬送方向(矢印A方向)に交互に設けられ上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する4枚の耐熱ガラス38Kないし38Nおよび案内板39Pないし39Sとを備えられている。4枚の耐熱ガラス38Kないし38Nの下方には、上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する4つのチャンバ461Kないし461Nが設けられており、これらチャンバには第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。4つの案内板39Pないし39Sに空気を供給する4つのダクト44Pないし44Sには、図示を省略した第3の下面用ブロアから常温の空気が供給される。この第3の下面用ブロアからは、常温の空気と、冷却装置によって冷却された低温の空気との両方を供給できるように構成されている。
上面乾燥機137Cには、下面乾燥機136Cの各案内板39Kないし39Nに対向する4つの上面用空気吹き手段55Eないし55Hが備えられており、これら上面用空気吹き手段55Eないし55Hには、図示を省略した第3の上面用ブロアから常温の空気が供給される。この第3の上面用ブロアからは、常温の空気と、冷却装置によって冷却された低温の空気との両方を供給できるように構成されている。
このように構成されていることにより、排紙チェーン20によって第1の乾燥機135A内に搬送された紙40は、案内板39Aないし39Eの吐出孔431Aないし431E、432Aないし432E、433Aないし433E、434Aないし434Eから吐出された空気451Aないし451E、452Aないし452E、453Aないし453Eおよび耐熱ガラス38Aないし38Eの吐出孔381Aないし381Eから吐出された空気382Aないし382Eによって案内板39Aないし39Eおよび耐熱ガラス38Aないし38Eから浮き上がった状態で搬送される。このため、紙40がこの第1の乾燥機135A内を搬送されているときに、紙40が案内板39Aないし39Eおよび耐熱ガラス38Aないし38Eに接触しないから、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。
このように第1の乾燥機135A内を搬送される紙40の下面は、下面乾燥用ランプ65A,65Bからの紫外線が照射されることによって、この紫外線が化学反応を促進するため紙40の下面に塗布されたニスが硬化し乾燥する。
ここで、紫外線による乾燥以外に赤外線による乾燥が必要になった場合には、第3ないし5番目の案内板39Cないし39Eの紙40の搬送方向上流側のチャンバ461Cないし461E内に赤外線ランプ46を配置してもよい。
第1の乾燥機135A内で下面が乾燥された紙40は、第2の乾燥機135B内に搬送されると、上述した第1の実施の形態の第1の乾燥機35Aと同様に、紙40は案内板39Fないし39Oから浮き上がった状態で搬送される。このため、紙40がこの第2の乾燥機135B内を搬送されているときに、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。
この状態で、第2の乾燥機135B内を搬送される紙40の上面は、上面乾燥用ランプ67A,67Bからの紫外線が照射されることによって、この紫外線が化学反応を促進するため紙40の上面に塗布されたニスが硬化し乾燥する。
ここで、紫外線による乾燥以外に赤外線による乾燥が必要になった場合には、第2ないし4番目の上面用空気吹き手段55Bないし55Dの紙40の搬送方向下流側に、二点鎖線で示すように赤外線ランプ46を配置してもよい。
第2の乾燥機135Bから第3の乾燥機135Cに紙40が搬送されると、上述した第1の実施の形態の第3の乾燥機35Cと同様に、紙40は耐熱ガラス38Kないし38Nおよび案内板39Pないし39Sから一定の高さに浮き上がった状態が保持されて搬送される。このため、紙40がこの第3の乾燥機135C内を搬送されているときに、紙40が耐熱ガラス38Kないし38Nおよび案内板39Pないし39Sに接触しないから、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。
この第3の乾燥機135Cにおいては、乾燥用ランプが設けられておらず、かつ案内板39Pないし39Sの吐出孔43Pないし43Sから吐出される空気45Pないし45Sの温度が常温である。また、上面用空気吹き手段55Jないし55Nから吹き付けられる空気62Jないし62Nの温度も常温であるから、紙40の上下面を乾燥させる機能は有しておらず紙40の搬送が行われる。
この第3の乾燥機135Cにおいて、紙40を冷却する必要が生じた場合には、図示を省略した第3の下面用ブロアから冷却された低温の空気を案内板39Pないし39Sに供給し、吐出孔43Pないし43Sから吐出した低温の空気45Pないし45Sを紙40の下面に吹き付ける。
同時に、図示を省略した第3の上面用ブロアから冷却された低温の空気を上面用空気吹き手段55Jないし55Nに供給し、これら上面用空気吹き手段55Jないし55Nから冷却された低温の空気62Jないし62Nを紙40の上面に吹き付ける。
図13は本発明の第3の実施の形態を示し、枚葉輪転印刷機における乾燥装置の上流側の半分を示す側面図である。この第3の実施の形態においては、第2の乾燥機235Bの下面乾燥機236Bに対して、紙40の搬送方向上流側である第1の乾燥機235Aに上面乾燥機237Aが備えられている。第1の乾燥機235Aは、紙40の搬送経路20の下方に設けられた下面乾燥機236Aと、この下面乾燥機236Aに対向するように紙40の搬送経路20の上方に設けられた上面乾燥機237Aとによって構成されている。この下面乾燥機236Aが請求項8における下面用空気吹き手段に相当し、上面乾燥機237Aが請求項8における上面乾燥用ユニットに相当する。
下面乾燥機236Aには、紙40の搬送方向(矢印A方向)に上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する10枚の案内板39Aないし39Jが備えられている。10枚の案内板39Aないし39Jに空気を供給する10個のダクト44Aないし44Jには、上記した第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。
上面乾燥機237Aには、2つの紫外線ランプである上面乾燥用ランプ67A,67Bと、4つの上面用空気吹き手段55Aないし55Dとが備えられている。2つの上面乾燥用ランプ67A,67Bは、上記した下面乾燥機236Aの耐熱ガラス38A,38Bに対向している。
4つの上面用空気吹き手段55Aないし55Dは、下面乾燥機236Aの案内板39B,39D,39F,39Hのそれぞれに対向しており、これら上面用空気吹き手段55Aないし55Dには、上記した第2の上面用ブロア58から常温の空気が供給される。紙の搬送方向上流側から、上面乾燥用ランプ67Aと上面用空気吹き手段55Aとが1番目の上面乾燥用ユニット69Aを構成し、上面乾燥用ランプ67Bと上面用空気吹き手段55Bとが2番目の上面乾燥用ユニット69Bを構成している。
第2の乾燥機235Bの下面乾燥機236Aには、紙40の搬送方向(矢印A方向)に交互に設けられ上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する5枚の耐熱ガラス38Fないし38Jおよび案内板39Kないし39Oとが備えられている。5枚の耐熱ガラス38Fないし38Jの下方には、上述した第1の実施の形態と同じ構造を有する5つのチャンバ461Fないし461Jが設けられており、これらチャンバには第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。紙40の搬送方向上流側から1番目と2番目に位置するチャンバ461A,461B内には、紫外線ランプである2つの下面乾燥用ランプ65A,65Bが設けられている。
5つの案内板39Kないし39Oに空気を供給する5つのダクト44Kないし44Oには、上記した第2の下面用ブロア49から常温の空気が供給される。紙の搬送方向上流側から、下面乾燥用ランプ65Aと耐熱ガラス38Fと案内板39Kとが1番目の下面乾燥用ユニット68Aを構成し、下面乾燥用ランプ65Bと耐熱ガラス38Gと案内板39Lとが2番目の下面乾燥用ユニット68Bを構成している。
このように構成されていることにより、排紙チェーン20によって第1の乾燥機235A内に搬送された紙40は、上述した第2の実施の形態の第2の乾燥機135Bと同様に、紙40は案内板39Aないし39Jから浮き上がった状態で搬送される。このため、紙40がこの第1の乾燥機235A内を搬送されているときに、紙40が案内板39Aないし39Jに接触しないから、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。
この状態で、第1の乾燥機235A内を搬送される紙40の上面は、上面乾燥用ランプ67A,67Bからの紫外線が照射されることによって、この紫外線が化学反応を促進するため紙40の上面に塗布されたニスが硬化し乾燥する。
第1の乾燥機235Aから第2の乾燥機235B内に搬送された紙40は、上述した第2の実施の形態の第1の乾燥機135Aと同様に、案内板39Kないし39Oおよび耐熱ガラス38Fないし38Jから浮き上がった状態で搬送される。このため、紙40がこの第2の乾燥機235B内を搬送されているときに、紙40が案内板39Kないし39Oおよび耐熱ガラス38Fないし38Jに接触しないから、紙40の下面に塗布したニスの剥離や、下面側に傷が付いたりすることを防止できる。
このように第2の乾燥機235B内を搬送される紙40の下面は、下面乾燥用ランプ65A,65Bからの紫外線が照射されることによって、この紫外線が化学反応を促進するため紙40の下面に塗布されたニスが硬化し乾燥される。
なお、本実施の形態においては、枚葉輪転印刷機1を例示したが、単体のコーティング装置にも適用できる。また、乾燥装置35,135,235によって紙40の両面に塗布したニスを乾燥するようにしたが、インキのみを乾燥するようにしてもよい。また、第1の乾燥機35Aの下面乾燥機36Aに3つの下面乾燥用ユニット51A,51B,51Cを設け、上面乾燥機37Aに3つの上面乾燥用ユニット54A,54B,54Cを設けたが、下面乾燥用ユニットと上面乾燥用ユニットとは少なくとも1つずつ設けるようにすればよい。
同様に、第2の乾燥機35Bの下面乾燥機36Bに2つの下面乾燥用ユニット51D,51Eを設け、上面乾燥機37Bに2つの上面乾燥用ユニット54D,54Eを設けたが、下面乾燥用ユニットと上面乾燥用ユニットとを少なくとも1つずつ設けるようにすればよい。さらに、第2および第3の実施の形態において、下面乾燥機136A,236Bに2つの下面乾燥用ユニット68A,68Bを設け、上面乾燥機137B,237Aに2つの上面乾燥用ユニット69A,69Bを設けたが、下面乾燥用ユニットと上面乾燥用ユニットとを少なくとも1つずつ設けるようにすればよい。
また、第1の実施の形態において、乾燥用ランプを赤外線ランプとしたが、紫外線ランプを使用してもよく、その場合には、第1の下面用ブロア47と第1の上面用ブロア57から供給される空気の温度は常温でもよい。また、その場合には、第1の下面用ブロア47および第1の下面用ブロア57を設置することなく、第2の下面用ブロア58および第2の下面用ブロア49のみを使用するようにしてもよい。また、第2および第3の実施の形態においては、乾燥用ランプを紫外線ランプとしたが、赤外線ランプを使用してもよく、その場合には、第3の下面用ブロアと第3の上面用ブロアから供給される空気の温度は常温と高温とを組み合わせるようにしてもよい。
本発明に係るシート状物の乾燥機が適用された枚葉輪転印刷機の側面図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機が適用された枚葉輪転印刷機におけるコーティング装置の胴の配列を示す側面図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機における乾燥装置の上流側の半分を示す側面図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機における乾燥装置の下流側の半分を示す側面図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機における下面乾燥機の一部を示す平面図である。 図3におけるVI矢視図である。 図3における VII矢視図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機において、紙が浮き上がる原理を説明するためのモデル図であって、同図(a)は案内板の吐出孔から空気が吐出された状態を示し、同図(b)は紙の下側に案内板の吐出孔から吐出された空気が通過し、かつ上面用空気吹き手段から空気を紙の上面に吹き付けた状態を示す。 図5におけるIX矢視図である。 図5におけるX-X 線断面図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機の第2の実施の形態における乾燥装置の上流側の半分を示す側面図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機の第2の実施の形態における乾燥装置の下流側の半分を示す側面図である。 本発明に係るシート状物の乾燥機の第3の実施の形態における乾燥装置の上流側の半分を示す側面図である。
符号の説明
1…枚葉輪転印刷機、2…給紙部、3…印刷部、4…コーティング部、5…排紙部、20…排紙チェーン(紙の搬送経路)、23…第1のニスコーティング手段、24…第2のニスコーティング手段、35…乾燥装置、35A,135A,235A…第1の乾燥機、35B,135B,235B…第2の乾燥機、35C,135C…第3の乾燥機、36A,36B,36C…下面乾燥機、37A,37B,37C…上面乾燥機、38,38Aないし38O…耐熱ガラス板(透明板)、39Aないし39S…案内板、40…紙、44Aないし44S…ダクト、46,46Aないし46E…下面乾燥用ランプ(赤外線ランプ)、47…第1の下面用ブロア、48,59…ヒータ、49…第2の下面用ブロア、51A,51B,51C,51D,51E…下面乾燥用ユニット、54A,54B,54C,54D,54E…上面乾燥用ユニット、55Aないし55N…上面用空気吹き手段、56Aないし56E…上面乾燥用ランプ(赤外線ランプ)、57…第1の上面用ブロア、58…第2の上面用ブロア、65A,65B…下面乾燥用ランプ(紫外線ランプ)、67A,67B…上面乾燥用ランプ(紫外線ランプ)、68A,68B…下面乾燥用ユニット、69A,69B…上面乾燥用ユニット、381Aないし381N…第1の吐出孔、431Aないし431N…第2の吐出孔、432Aないし432N,433Aないし433N…第3の吐出孔、434Aないし434N…吐出孔、451Aないし451N,452Aないし452N,453Aないし453N…空気、461Aないし461N…チャンバ。

Claims (8)

  1. シート状物を搬送する搬送手段と、
    この搬送手段によって搬送されるシート状物の搬送経路の下方に設けられ、下面に印刷またはコーティングされたシート状物を乾燥させる下面乾燥用ユニットとを備えたシート状物の乾燥機において、
    前記下面乾燥用ユニットを、
    下面乾燥用ランプと、
    この下面乾燥用ランプの上方に設けられた透明板と、
    この透明板の前記シート状物の搬送方向に隣接して設けられた案内板とで構成し、
    前記透明板に空気を上方に吐出する第1の吐出孔を設け、
    前記第1の案内板に空気を前記シート状物の幅方向に吐出する第2の吐出孔を設けたことを特徴とするシート状物の乾燥機。
  2. 請求項1記載のシート状物の乾燥機において、
    前記案内板の前記透明板に隣接した部位に空気を上方に吐出する第3の吐出孔を設けたことを特徴とするシート状物の乾燥機。
  3. 請求項1記載のシート状物の乾燥機において、
    前記案内板を前記下面乾燥用ランプの前記シート状物の搬送方向上流側に設け、
    前記第2および第3の吐出孔から温風が吐出されることを特徴とするシート状物の乾燥機。
  4. 請求項1記載のシート状物の乾燥機において、
    前記下面乾燥用ユニットと対向し前記シート状物の搬送経路の上側に、シート状物の上面を乾燥するための上面乾燥用ランプを備えた上面乾燥用ユニットを設けたことを特徴とするシート状物の乾燥機。
  5. 請求項4記載のシート状物の乾燥機において、
    前記上面乾燥用ランプを前記案内板に対向させたことを特徴とするシート状物の乾燥機。
  6. 請求項4記載のシート状物の乾燥機において、
    前記上面乾燥用ランプの前記シート状物の搬送方向上流側に隣接し、吹き出される空気が温風である上面用空気吹き手段を備えたことを特徴とするシート状物の乾燥機。
  7. 請求項1記載のシート状物の乾燥機において、
    前記下面乾燥用ユニットの前記シート状物の搬送方向下流側で前記シート状物の搬送経路の下方に設けられ、前記シート状物に空気を吐出する下面用空気吹き手段と、
    この下面用空気吹き手段と対向し前記シート状物の上面を乾燥するための上面乾燥用ユニットとを備えたことを特徴とするシート状物の乾燥機。
  8. 請求項1記載のシート状物の乾燥機において、
    前記下面乾燥用ユニットの前記シート状物の搬送方向上流側で前記シート状物の搬送経路の下方に設けられ、前記シート状物に空気を吐出する下面用空気吹き手段と、
    この下面用空気吹き手段と対向し前記シート状物の上面を乾燥するための上面乾燥用ユニットとを備えたことを特徴とするシート状物の乾燥機。
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