JP2005305791A - ガスバリアフィルム積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくともガスバリア性を有する基材同士が接着剤層を介してラミネートされてなるガスバリアフィルム積層体であって、水分の影響により発泡白化させずに所期のガスバリア性とラミネート強度の発現を可能とするガスバリアフィルム積層体を提供する。
【解決手段】ガスバリア性を有する基材同士を貼り合わせるための接着剤を硬化触媒を含有しない接着剤とすることにより、これまでのドライあるいはノンソルベントラミネート法をそのまま用いて製造することができ、水分の影響により発泡白化させずに所期のガスバリア性とラミネート強度の発現を可能とするガスバリアフィルム積層体を製造できる。
【選択図】図1

Description

本発明は食品や飲料、あるいは医薬品や電子部材等の非食品類等の包装に用いられる包装用のフィルム積層体に関し、特に高いガスバリア性を有し、大気中の酸素や水蒸気から被包装物を遮断して劣化や変質を抑制できるようにしたガスバリアフィルム積層体に関するものである。
近年、食品や飲料、あるいは医薬品や電子部材等の非食品類等の包装に用いられる包装材料は、被包装物の変質を抑制しそれらの機能や性質を保持し続けるようにするために、包装材料を透過する酸素や水蒸気、その他被包装物を変質させる気体による影響を防止する機能が必要であり、これらの気体を遮断するガスバリア性を備えていることが求められている。
そのため、ガスバリア性を備える包装材料としては、アルミニウム等に代表される金属箔、金属あるいは無機酸化物の蒸着層を有する蒸着フィルム、ポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコール共重合体やポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等の樹脂からなる樹脂フィルムやこれらの樹脂をコーティングした樹脂製フィルム等が主に用いられてきた。
また、ガスバリア性を備える包装材料は、包装する内容物(被包装物)によってはさらに高度なガスバリア機能を必要とされるものもあり、そのような要求に対応して前記ガスバリア材料を組み合わせて貼り合わせた積層構造のものも多々見受けられる。
しかしながら、ガスバリア性に優れる基材同士、あるいはガスバリア性に優れる種々の基材等を接着剤を用いてドライあるいはノンソルベントラミネート法により積層・一体化する際には、一般的にはガスバリア性の基材に挟まれる接着剤層に加熱養生等を施して接着剤を反応硬化させるが、この時、ガスバリア性の基材中、あるいは大気中の水分が影響して炭酸ガスが接着剤層中で発生し、それが貼り合わせたガスバリア積層体内から逃げ切れずに発泡白化現象が生じることがある。この白化現象はガスバリア積層体の見栄えを悪くするばかりでなく、ガスバリア性の基材同士のラミネート強度を低減させることになる。
このような問題点を解決する技術として、ドライあるいはノンソルベントラミネートによりガスバリア性に優れる基材同士を接着剤層を介して積層させる際に接着剤層を加熱養生して反応硬化させるのでは無く、常温にて反応硬化させて接着・一体化させ、ガスバリア積層体を得る方法がある。
しかしこのようにして得られたガスバリア積層体は、軽包装材料として使用するのではなく、重量物を充填する際の包装材料として使用したり、あるいは包装中の包装材料に加熱や加熱加圧殺菌処理を施すことがある場合には、所期の接着強度を得るために約40℃以上の加熱環境下で短くとも2日間の養生を製造工程中で行う必要があり、生産効率が極めて悪くなる。
一方、ドライあるいはノンソルベントラミネート法以外の基材同士を貼り合わせる方式、例えば基材側に接着剤を低塗布量で塗工し、その上から樹脂を溶融状態で押し出して貼
り合わせるエクストルージョン法や、極性官能基を有した接着性樹脂を基材間に塗工し、高温度で加熱したロールにて圧着させるサーマルラミネート法を用いれば上記問題は発生しない。
しかし前者の方法で得られたガスバリア積層体は、それに対して加熱や加熱加圧殺菌処理を施したり、重量物を充填する包装材料として使用する場合には、その接着力が所期の要求品質を満たさないことが多く、また後者の方法で得られたものはラミネートする際の加熱ロールの高温に耐え得る基材に制限があること、ラミネート速度が低速度であることや製造機械が高価であること等、種々の問題を抱えている。
本発明は以上のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、ガスバリア性を有する基材同士を貼り合わせるための接着剤の組成を考慮することにより、これまでのドライあるいはノンソルベントラミネート法をそのまま用いて製造することができ、水分の影響による発泡白化現象を起こさずに所期のガスバリア性とラミネート強度の発現を可能とするガスバリアフィルム積層体の提供を目的とする。
以上のような課題を解決するためになされ、請求項1に記載の発明は、少なくともガスバリア性を有する基材同士が接着剤層を介してラミネートされていると共に、接着剤層が硬化触媒を含有しない接着剤からなることを特徴とするガスバリアフィルム積層体である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガスバリアフィルム積層体において、前記ガスバリア性を有する基材同士はドライラミネートあるいはノンソルベントラミネートによって硬化触媒を含有しない接着剤層を介してラミネートされていることを特徴とする。
さらにまた、請求項3に記載の発明は、前記ガスバリア性を有する基材はその一部にガスバリア性の蒸着層が設けられていると共に、その表面にはガスバリア性劣化防止層がさらに設けられていることを特徴とする。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、前記ガスバリア性劣化防止層は、水溶性高分子と1種類以上の金属アルコキシド、シランカップリング剤、シランモノマーおよびそれらの加水分解物、または塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤としてなるコーティング剤からなることを特徴とする。
さらにまた、請求項5に記載の発明は、前記蒸着層はアクリルポリオール、イソシアネート、シランカップリング剤、シランモノマー等からなるプライマー層の上に設けられていることを特徴とする。
以上述べたように本発明によれば、ガスバリア性を有する基材同士を貼り合わせるための接着剤として硬化触媒を含まない接着剤使用しているため、水分の影響による発泡白化現象が発生せず、外観不良の問題も起こさずに所期のガスバリア性とラミネート強度の発現が可能となる。しかもこれまでのドライあるいはノンソルベントラミネート法をそのまま用いて製造することができる。
以下、本発明について図面を用いてさらに詳細に説明する。図1は本発明のガスバリアフィルム積層体の概略の断面構成を示す説明図である。
このガスバリアフィルム積層体10は、ガスバリア性を有する基材1、2とヒートシール層3とがこの順序で接着剤層5、6を介して積層されてなるものである。そしてガスバリア性を有する基材1は、基材11とプライマー層12、蒸着層13、並びにガスバリア性劣化防止層14が順次積層されてなり、またガスバリア性を有する基材2は、基材21上に蒸着層23が積層されてなるものである。
ガスバリア性を有する積層構造の基材1、2を構成するそれぞれの基材11、21はプラスチック材料からなるフィルム状の基材であり、透明であることが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなるポリエステルフィルム、6,6−ナイロン等からなるポリアミドフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等からなるポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等のエンプラフィルム等が用いられる。これらのプラスチックフィルムは延伸されていても、未延伸であってもよいが、機械強度や寸法安定性に優れるものが好ましい。特にこれらの中では二軸方向に任意に延伸されたフィルムが好ましく用いられ、さらに包装材料に使用する場合は、ガスバリア性、充填適性、風合い、易廃棄性、さらには価格面を考慮すると、二軸延伸ポリエステルフィルム(PET)やポリアミドフィルムがより好ましい。
基材11、21の厚さは特に制限を受けるものでないが、包装材料としての適性および加工性等を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、一般には6〜30μmとすることが好ましいと言える。
またこの基材11、21の表面には、周知である種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤等が塗布されていても良く、さらには密着性を良くするために、前処理としてコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理等が施されていても良い。また、密着性向上のために薬品処理や溶剤処理等を施しておいても良い。特にプラズマ処理は基材の上部に積層させる金属や無機酸化物からなる蒸着層との密着を強固にするため好ましい。
一方、蒸着層13、23は主として基材1、2にガスバリア性を付与するために設けられる蒸着された薄膜で、アルミニウム、スズ、ニッケル、コバルト、クロム等の金属やケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウム等の酸化物、窒化物、弗化物あるいはそれらの混合物等からなる。
これらの蒸着層13、23は真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法等の真空薄膜形成プロセスにより設けられる。特に酸化アルミニウムからなる蒸着層は無色透明であり、ボイル・レトルト殺菌処理時においても優れた耐水性を示し、本発明のガスバリアフィルム積層体の広範囲な用途展開を可能とする。
これら蒸着層の形成に当たっては、図にも示すように、前記した基材との間にプライマー層12を設けると、金属や無機酸化物等からなる蒸着層が均一に形成され、ガスバリア性が向上し、また密着性も飛躍的に向上する。従って、包装材料として使用する際にボイル・レトルト殺菌処理等が施されるような場合にはこのようにプライマー層を設けておくことが好ましい。
プライマー層12の構成材料(プライマー剤)としては、アクリルポリオールやポリビニルアセタール、ポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオール等のポリオール類とイソシアネート化合物との2液反応によって得られる有機高分子、またはポリイソシアネート化合物および水との反応によりウレア結合を有する有機化合物、ポリエチレンまたは
その誘導体、ポリオレフィン系エマルジョン、ポリイミド、メラミン、フェノール、または有機変性コロイダルシリカのような無機シリカ、シランカップリング剤およびその加水分解物のような有機シラン化合物を主剤とするもの等が挙げられる。これらの中では、特にアクリルポリオールとイソシアネート化合物、シランカップリング剤との組み合わせになるプライマー剤が好ましい。プライマー層12の厚さは、0.01〜2μm、好ましくは0.05〜0.5μmである。
このようなプライマー層12上に設ける蒸着層13の膜厚は用いられる材料種や用途、プライマー層12の膜厚によって異なるが、一般的には5〜300nmの範囲であり、好ましくは10〜150nm程度である。
また蒸着層13上に設けるガスバリア性劣化防止層(オーバーコート層)14は下層の蒸着層13のガスバリア性の劣化を低減するために設けられている層であるが、これは例えば水溶性高分子と1種類以上の金属アルコキシド、シランカップリング剤、シランモノマーおよびそれらの加水分解物、または塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤としてなるコーティング剤を蒸着層の上に塗工後、加熱乾燥して形成すれば良い。
一例として挙げた上記コーティング剤中の水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、でんぷん、セルロース類が好ましい。特にポリビニルアルコール(以下PVA)を用いた場合にはガスバリア性が最も優れるようになる。なぜならPVAはモノマー単位中に最も多く水酸基を含む高分子であるため、残存しているシラノール基と非常に強固な水素結合を有するからである。ここで言うPVAとは、一般にポリ酢酸ビニルをケン化して得られるもので、アセチル基が数十%残存している、いわゆる部分ケン化PVAからアセチル基が数%しか残存していない完全ケン化PVAまでを含む。PVAの分子量は重合度が300〜数千まで多種あるが、どの分子量のものを用いても効果に問題はない。しかし一般的にケン化度が高く、また重合度が高い分子量のPVAの方が耐水性は高いため好ましいと言える。
コーティング剤の乾燥後の厚さは特に限定しないが、厚さが50μm以上を越えるとクラックが生じやすくなる可能性があるため、0.01〜50μmとすることが望ましく、より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
ガスバリア性劣化防止層の形成方法としては、通常のコーティング方法を用いることができる。例えばディッピング法、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート、シルクスクリーン、スプレーコート、グラビアオフセット法等である。これらの塗工方式を用いて蒸着薄膜層の上、あるいは基材の上にダイレクトに塗工する。
塗工被膜の乾燥法は熱風、熱ロール、高周波誘導、赤外線照射、UV照射等による塗工被膜を加熱してその中の水分子をとばす方法であればこれらのいずれでも、またこれらを2つ以上組み合わせたものでも構わない。
以上、本発明を構成するガスバリア性を有する基材1、2の概略の構成を説明したが、本発明に係るガスバリアフィルム積層体は、少なくともこれらのガスバリア性を有する基材1、2が硬化触媒を含有しない接着剤からなる接着剤層5を介してラミネートされて積層・一体化されている。
フィルム状の基材をラミネートする際には錫系、チタン系、亜鉛系、有機酸系等の硬化触媒を含む接着剤が使われることが多いが、本発明のガスバリアフィルム積層体のように
硬化触媒を含有しない接着剤を使用してドライあるいはノンソルベントラミネートにより基材を貼り合わせれば、反応硬化させるためにそのラミネート工程中で加熱養生を行っても、基材に含まれる水分や空気中の水分の影響により接着剤層で発泡白化が生じることがなくなり、所期の接着力が確保出来ると共に、発泡白化に伴う外観不良の問題を生じることもなくなる。
図1に示すガスバリアフィルム積層体10は、以上のような積層構成に加え、接着剤層6を介してさらにヒートシール層3が積層されている。このヒートシール層3を積層させることにより、実用性の高い包装材料が提供できる。このヒートシール層3は、例えばポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体やそれらの金属架橋物等の樹脂から構成される。その厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。また、ヒートシール層の形成個所は図示のものに限定されるものではなく、例えば前記した基材1の蒸着層13等が形成されていない面に設けても構わない。
ヒートシール層3の形成方法としては、上述した樹脂からなるフィルム状の基材を前記した硬化触媒を含まない接着剤や一般的な接着剤で貼り合わせるドライあるいはノンソルベントラミネート法、上述した樹脂を加熱溶融させカーテン状に押し出して貼り合わせるエクストルージョンラミネート法等の積層方法が適用できる。
一方、上記したガスバリア性劣化防止層あるいは蒸着層上には必要に応じて、印刷層を設けておくことも可能であるし、基材の蒸着層が設けられていない面にも、印刷層や接着剤を介する複数の樹脂層やガスバリア性を有するその他の基材の積層も可能である。以下、本発明のガスバリア性積層体を具体的な実施例を挙げて説明する.
まず、厚さが12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、アクリルポリオール、キシリレンジイソシアネート(XDI)、シランモノマーからなる厚さが0.1μmのプライマー層と酸化アルミニウムからなる厚さが15nmの蒸着層とポリビニルアルコール、シランモノマーからなる厚さが1.0μmのガスバリア劣化防止層とを順次積層してなる基材Aと、厚さが15μmの延伸ナイロンフィルム上にアクリルポリオールからなる厚さが0.1μmのプライマー層と酸化珪素からなる厚さが25nmの蒸着層とを順次積層してなる基材Bと、厚さが70μmのキャストポリプロピレンフィルムからなる基材Cの3種類の基材を用意した。
次に、上記構成の基材Aのガスバリア劣化防止層と基材Bの蒸着層とが対峙するように、さらには基材Bの延伸ナイロンフィルムと基材Cとが対峙するようにそれぞれ配置し、基材Aと基材Bとの間には下記組成の接着剤Aを介して、基材Bと基材Cとの間には下記組成の接着剤Bを介してドライラミネーションにより積層・一体化した後、50℃で4日間の加熱養生を行い、実施例1に係る本発明のガスバリアフィルム積層体を得た。
<接着剤A>
ポリエステル系樹脂を主剤とし、硬化剤としてイソホロンジイソシアネート(IPDI)の3量体を含み、硬化触媒(錫系触媒)を添加していない接着剤。
<接着剤B>
ポリエステル系樹脂を主剤とし、硬化剤としてXDIとIPDI混合物のトリメチロールプロパン付加体を含み、硬化触媒とし錫系触媒を添加してなる接着剤。
まず、厚さが12μmのポリエチレンテレフラレートフィルム上にアクリルポリオール
、XDI、シランモノマーからなる厚さが0.1μmのプライマー層と酸化珪素からなる厚さが25nmの蒸着層とポリビニルアルコール、シランカップリング剤からなる厚さが1.0μmのガスバリア劣化防止層とを順次積層してなる基材Dと、厚さが15μmのエチレン−ポリビニルアルコール共重合体からなる基材E(クラレ社製;EF−CR)と厚さが50μmの高密度ポリエチレンフィルムからなる基材Fの3種類の基材を用意した。
次に、上記基材Dのガスバリア劣化防止層と基材Eとが対峙し、基材Eと基材Fとが対峙するようにそれぞれ配置し、下記組成の接着剤Cを介してドライラミネーションにより積層した後、50℃で4日間の加熱養生を行い、実施例2に係る本発明のガスバリアフィルム積層体を得た。
<接着剤C>
ポリエステル−ポリウレタン系樹脂を主剤とし、硬化剤としてIPDIとXDI混合物のトリメチロールプロパン付加体を含み、硬化触媒(錫系触媒)を添加していない接着剤。
基材Aと基材Bとを接着剤Bを用いてラミネートした以外は実施例1と同様の条件にて、比較のための実施例3に係るフィルム積層体を得た。
接着剤Cにジオクチル錫ジラウレートからなる硬化触媒を含有させてなる接着剤を使用して基材Dと基材Eと基材Fとをラミネートした以外は実施例2と同様の条件にて、比較のための実施例4に係るフィルム積層体を得た。
得られた各フィルム積層体の外観を確認すると共に、各々121℃で30分間のレトルト殺菌処理を施し、処理前後の酸素透過度を、酸素透過度測定装置(モダンコントロール社製 OXTRAN−2/20)を用いて30℃で70%RH中の雰囲気下で測定した。また、ラミネート強度についても、引っ張り試験機(オリエンチック社製 RTC―1250)を用いて各積層体の層間引き剥がすようにして測定を行った。これらの測定結果を表1に示す。
Figure 2005305791
表1からも分かるように、実施例3、4に係るフィルム積層体はガスバリア性を有する基材間に発泡白化が確認されたが、実施例1、2に係るガスバリアフィルム積層体は外観上全く問題は認められなかった。また酸素バリア性においては有意差は認められず、レトルト殺菌処理してもバリアが劣化することなく、高いバリアを維持していた。
本発明のガスバリアフィルム積層体の概略の断面構成を示す説明図である。
符号の説明
1、2・・・ガスバリア性を有する基材
3・・・ヒートシール層
5、6・・・接着剤層
11、21・・・基材
12・・・プライマー層
13、23・・・蒸着層
14・・・ガスバリア性劣化防止層

Claims (5)

  1. 少なくともガスバリア性を有する基材同士が接着剤層を介してラミネートされていると共に、接着剤層が硬化触媒を含有しない接着剤からなることを特徴とするガスバリアフィルム積層体。
  2. 前記ガスバリア性を有する基材同士はドライラミネートあるいはノンソルベントラミネートによって硬化触媒を含有しない接着剤層を介してラミネートされていることを特徴とする請求項1記載のガスバリアフィルム積層体。
  3. 前記ガスバリア性を有する基材はその一部にガスバリア性を有する蒸着層が設けられていると共に、その表面にはガスバリア性劣化防止層がさらに設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリアフィルム積層体。
  4. 前記ガスバリア性劣化防止層は、水溶性高分子と1種類以上の金属アルコキシド、シランカップリング剤、シランモノマーおよびそれらの加水分解物、または塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤としてなるコーティング剤からなることを特徴とする請求項3に記載のガスバリアフィルム積層体。
  5. 前記蒸着層は、アクリルポリオール、イソシアネート、シランカップリング剤、シランモノマー等からなるプライマー層の上に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のガスバリアフィルム積層体。
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