JP2005305399A - 給水器具を流れる水道水に添加溶液を混入する装置 - Google Patents

給水器具を流れる水道水に添加溶液を混入する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 水道水に塩素除去剤やアルカリ濃度低減剤などを効果的に混入する装置を提供する。
【解決手段】 給水器具1の通水路4に、比重が水より大きな添加溶液を収容した容器10を取付け、使用しないときの姿勢で上記容器の上部に上記通水路に臨む導入口13及び注出口16を開口し、一端が上記注出口に及び他端が上記容器の底部に開口した導出通路15を設け、上記通水路を流れる水により上記導入口と注出口との間に圧力差を発生させる手段を設け、この圧力差により水道水を導入口より容器に導入し、容器の下部にある添加溶液を導出通路を通じて注出口に導き、この添加溶液を水道水に混ぜるようにした
【選択図】 図1

Description

本発明は、シャワーヘッドや浄水器などのような給水器具を流れる水道水に、塩素除去溶液やアルカリ低減溶液を添加する装置に関する。
特許第2952457号
水道水には殺菌のために残留塩素が混ざっているが、残留塩素はヒトの肌や毛髪に悪影響を及ぼすといわれており、水道水を使用するときには残留塩素を取り除くことが望ましい。残留塩素を化学的に除去する除去剤として、アスコルビン酸(ビタミンC)が知られている。
一方、水道水にはカルシウムやマグネシウムなどのアルカリ物質が溶存しており、これらアルカリ物質の多い水、すなわちアルカリ濃度の高い水(硬水)は、飲み水として不適当であり、また石鹸の泡立ちが良くないなどの性質が知られているが、長期に亘って使用するとカルシムなどが析出し、これが水道器具などに堆積する。このため、例えばシャワーヘッドなどでは散水板の散水孔がカルシウムの結晶で目詰まりを起こす、或いは泡沫金具を取付けた蛇口などでは泡沫金具が目詰まりするなどの不具合があった。また、電子ポットなどでは、お湯を繰り返し沸かしていると、底の部分にカルシウムが堆積して付着し、汚れの原因になるなどの欠点がある。このような水道水のアルカリ濃度を低減する物質としては、有機酸の一種であるビタミンCが有効である。
ところで、上記塩素除去剤やアルカリ濃度低減剤などは、蛇口から吐出される水道水に混ぜることが望ましく、このため浄水器や浄水シャワーなどのような給水器具の通水路に上記ビタミンCの水溶液を添加する構造のものが知られている。
例えば、特許第2952457号公報には、浴用シャワーヘッドの通水路に、ビタミンCの粉末を充填したビタミン容器(カートリッジ)を取付け、このビタミン容器に迎入チューブ及び溶出チューブを取付けるとともに、これら迎入チューブ及び溶出チューブを通水路に臨ませた技術が開示されている。このものは通水路に水道水を流したとき、水道水の一部が迎入チューブを通じてビタミン容器に侵入し、この水でビタミン容器内のビタミンC粉末を溶かし、このビタミンC水溶液を溶出チューブを通じて通水路に送り出し、これによりビタミンCの水溶液を水道水に混ぜるようにしたものである。
また上記特許公報に記載されている他の発明は、上記溶出チューブの代わりに、ビタミン容器の蓋体に注出口を開設し、ビタミン容器内のビタミンC水溶液をこの注出口を経て通水路に溶出させるようにしたものである。
これらの手段は、いずれも通水路を流れる水道水にタミンC水溶液を混ぜることによって、水道水に残留している残留塩素を化学的に除去するものである。
しかしながら、ビタミンCの水溶液は飽和水溶液の状態の比重が1.1程度であり、水よりも重い。このため、シャワーヘッドのヘッド部を上にした姿勢で使ったり、又は壁掛けフックに掛けて使用しない姿勢では、濃度の高い水溶液がビタミン容器の下部に滞留しようとする現象がある。
しかるに、上記従来の公報の場合、例えばシャワーヘッドを壁掛けフックに掛止して使用しない時には、ビタミン容器内の比重の大きな水溶液が迎入チューブを通じて通水路に流出する。シャワーを使用しないときでも通水路及びシャワーホースには水が残っているので、迎入口をいくら細くしても水溶液と水道水が接していることから、比重の大きな水溶液はビタミン容器から通水路に洩れ出してしまう。このため、シャワーを使用しないにも拘わらず、カートリッジ内のビタミンCが溶けて漏出してしまい、ビタミンCが無駄に消費されてしまう、といった不具合がある。
一方、この種の装置は、溶出チューブより注出する水溶液の量は通水路を流れる流水量に比例することが必要で、このため水溶液の濃度が一定していることが望ましい。この種の装置にあっては、ビタミンCの粉末およびその水溶液の比重は水よりも大きいのでビタミン容器の底部に溜る傾向にあり、したがって溶液濃度はビタミン容器の底部で安定している。しかしながら、上記従来の公報の場合、迎入チューブ及び溶出チューブのビタミン容器側開口基端はいずれも、ビタミン容器の上端開口部付近に開口している。このため、迎入チューブを通じて導入された水道水はビタミン容器の開口部付近で拡散し、同時にこの付近の濃度の薄い水溶液が溶出チューブを通じて注出する。つまり、導入した水道水が底部に溜っているビタミンCの粉末を溶解するよりも前に、溶出チューブの基端付近の薄い水溶液が注出されてしまうことになる。このような場合、濃度の低い水溶液が溶出されてしまうばかりでなく、この箇所の水溶液の濃度は安定せず、残留塩素との反応が不安定になる、という欠点がある。
したがって、本発明は、使用しない場合にビタミンCなどのような添加溶液が無駄に漏洩することがなく、しかも添加溶液を収容した容器の底部に溜ろうとする濃度の高い溶液を確実に注出し、塩素除去やアルカリ濃度低減などの性能が安定する給水器具を流れる水道水に添加溶液を混入する装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、給水器具の通水路に設置され、比重が水より大きな添加溶液を収容した容器と、使用しない場合の姿勢で上記容器の上部に開口されるとともにそれぞれ上記通水路に臨まされた導入口及び注出口と、一端が上記注出口に連通するとともに他端が上記容器の中間位置よりも底部側に開口した導出通路と、上記通水路を流れる水の圧力又は水流により上記導入口に作用する圧力と注出口に作用する圧力との間に圧力差を発生させる手段と、を具備し、上記導入口と注出口の圧力差により通水路の流水の一部を導入口より容器に導入するとともに、容器の下部にある添加溶液を上記導出通路を通じて注出口に導き、この注出口より通水路に添加溶液を注出して通水路内で水道水に混ぜるようにしたことを特徴とする水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
ここで、給水器具とは、蛇口、ハンド式シャワーヘッド、固定式シャワーヘッド、浄水器などを含む。また、添加溶液というのは、水道水の残留塩素を除去する塩素除去剤やアルカリ濃度を低減する酸性剤などの水溶液、肌や頭髪のための洗剤、リンス、潤い剤(モイスチャー)、芳香剤、消臭剤その他の溶液を言う。
なお、上記塩素除去剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸誘導体、亜硫酸カルシウム、亜硫酸ナトリウムなどが有効であり、又アルカリ濃度を低減する酸性剤としては、アスコルビン酸、酢酸、クエン酸、フマル酸、アスパラギン酸、アルギン酸、グルタミン酸、コハク酸、リンゴ酸などの有機酸が有効である。
本発明の態様として請求項2の発明は、導入口と注出口とに圧力差を発生させる手段が、通水路にこの通水路を流れる流水の静水圧よりも圧力が低くなる箇所を設け、この低圧力箇所に注出口を開口して注出口に低圧力を作用させるようにした給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
本発明の態様として請求項3の発明は、低圧力発生箇所が、通水路に断面が縮小する絞り通路を形成し、この絞り通路に注出口を開口した給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
本発明の態様として請求項4の発明は、低圧力発生箇所が、通水路に断面積が急激に拡大して流水に剥離現象を起こさせる箇所を設け、この剥離発生部に上記注出口を開口した給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
本発明の態様として請求項5の発明は、低圧力発生箇所が、通水路に障壁を設け、この障壁の下流側に剥離現象発生箇所を設け、この剥離による低圧力発生領域に注出口を開口した給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
本発明の態様として請求項6の発明は、導入口と注出口とに圧力差を発生させる手段は、通水路にこの通水路を流れる流水の静水圧よりも高い圧力を発生する箇所を設け、この高圧力発生箇所に導入口を開口し、この導水口に高圧力を作用させるようにした給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
本発明の態様として請求項7の発明は、高圧力発生箇所が、通水路に障壁を設け、この障壁の上流側に流水の流れを受けて高圧力を発生する領域を設け、この高圧力発生領域に導入口を開口した給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
本発明の態様として請求項8の発明は、添加溶液がアスコルビン酸であり、このアスコルビン酸は粉末の形態で容器に収容され、導入口より導入した水に溶けて水溶液を生成し、この水溶液が注出口より注出されることを特徴とする給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置が提供される。
本発明によれば、添加溶液を収容した容器の上部に位置して導入口及び注出口を開口したので、給水器具を使用しない止水時には容器内の水溶液が比重差により容器の底部に溜ろうとし、よって容器内の溶液が、上部に開口している導入口及び注出口を通じて通水路に洩れ出ることがない。
そして通水路に通水すると、この通水の圧力又は水流によって導入口の圧力が注出口の圧力よりも相対的に高くなるので、通水路を流れる水の一部が導入口より容器内に侵入し、容器内の添加溶液を導出通路を通じて注出口に導き、この注出口より通水路に添加溶液を注出する。このとき導出通路の下端は容器の下半分よりも下位置に開口しているので、容器の底部に溜っている濃度の高い溶液が汲み上げられ、よって濃度の高い溶液を注出口を通じて通水路に供給することが出来る。
しかも、容器内の添加溶液が溶解又は薄められて濃度の低い水溶液になった場合、容器の底部に滞留している濃度の高い溶液が優先的に注出される。このことから、添加溶液が溶解して見えなくなってカートリッジの交換や添加溶液、添加剤を補充しようとする場合には、既に濃度の高い水溶液は注出されて少なくなっているので、添加溶液や添加剤を無駄なく有効に使用することができる。
請求項2ないし請求項7に係る本発明の態様によれば、導入口と注出口との間に所定の圧力差を発生させることができ、容器の下半部から容器上部の注出口に至る導出通路の高さ相当分、すなわちその水頭圧を補うことができ、容器の下半部の濃度が高い溶液を確実に注出口に送り出すことができる。このため、注出される溶液の濃度が安定し、通水路を流れる水に対し、所定の量の溶液を混合させることができる。
さらに、請求項8の態様によれば、添加溶液としてビタミンCを用いるので、水道水に含まれる残留塩素を除去するとともにアルカリ物質を分解してアルカリ濃度を下げることができる。しかも、この場合ビタミンCは粉末の形態で容器に収容し、導入口より流入する水で溶解されて水溶液を作るので、水道水に混ぜるための水溶液を多量に作ることができ、最初から水溶液を容器に収容する場合に比べて使用可能な水溶液が多くなり、長期にわたり使用することができる。
以下本発明について、第1の実施例を浴槽用ハンド式シャワーヘッドに適用した図面にもとづき説明する。図1はハンド式シャワーヘッドの断面図、図2はその分解した斜視図である。
図において、1はハンド式シャワーヘッドの本体であり、握り部2およびヘッド部3を備えている。これら握り部2およびヘッド部3はそれぞれABS樹脂などの透明な合成樹脂からなり、互いに図示しないネジまたはバヨネット結合などの手段で脱着可能に連結されている。
握り部2は中空円筒形を成して内部に通水路4が形成されており、この通水路4は基端部の流入口5を通じてシャワーホース6に連結される。
ヘッド部3は内部空間を有し、この内部空間は一端が上記握り部2の通水路4に連なっているとともに他端が開放しており、この開放先端部に散水板7が取付けられている。散水板7は全面に亘り多数個の散水孔8…が形成されており、これら散水孔8…よりシャワー水が放出される。なお、散水板7は、ヘッド部3に螺着される押えリング9によりヘッド部3に対し脱着可能に取り付けられている。
上記握り部2の通水路4には、本発明の容器に相当するカートリッジ10が収容されている。カートリッジ10は上端が閉塞されているととともに下端が開口された円筒形のカートリッジ本体11と、下端開口を閉塞する底蓋12を有している。カートリッジ本体11は、例えばABS樹脂などにより形成され、内部が透けて見える透明に形成されている。底蓋12は、カートリッジ本体11の下端にねじ係合され、この底蓋12を外すとカートリッジ本体11の下端が開放されるようになっている。
カートリッジ本体11には、上部に位置して導入口13が開口されており、本実施例の場合、導入口13はカートリッジ本体11の上端部側面に形成されている。また、カートリッジ本体11には、ほぼ中心線上に位置して導出パイプ14が取付けられており、この導出パイプ14の内部は導出通路15になっている。この導出パイプ14の上端はカートリッジ本体11の上面から上方に延びており、この先端面に注出口16が開口されている。導出パイプ14の下端は、カートリッジ10の内部においてカートリッジの中間位置よりも底部側に位置して開口しており、本例では、導出パイプ14はカートリッジ10の底部に開口している。なお、この導出パイプ14の下端には粉末の通過を阻止し水溶液を通過させるストレーナ17が設けられている。
カートリッジ10の内部には、水溶性添加剤または添加溶液が収容されている。本実施例の場合、添加剤として塩素中和作用及びアルカリ濃度低減作用を奏するアスコルビン酸(ビタミンC)が粉末18の形態で収容されている。なお、アスコルビン酸(ビタミンC)に代わって、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸ナトリウムなどであってもよい。
また、カートリッジ10内には、ビタミンC水溶液の比重に応じて浮沈移動する比重式濃度センサー19が収容されている。このセンサー19は、例えば比重が1.08程度の合成樹脂にて形成された小球であり、ビタミンCの飽和濃度水溶液は比重がほぼ1.1であるからカートリッジ10内のビタミンC水溶液が飽和濃度の状態であればこのセンサー19はカートリッジ10内で上部に浮いており、水溶液の濃度が水の濃度に近づけばセンサー19は沈む。したがって、センサー19の上下方向の位置を見れば水溶液の濃度を知ることができる。
このようなカートリッジ10は、シャワーヘッドの握り部2内に収容される。
カートリッジ10の上下両端部にはホルダー20及び21が設けられており、本例の場合、上部ホルダー20はカートリッジ本体11の上端部に設けられているとともに、下部ホルダー21は底蓋12に形成されている。カートリッジ10を握り部2に挿入すると、これらホルダー20,21の先端が握り部2の内面に当接し、カートリッジ10が握り部2の中心軸上に位置されるようになっている。これにより握り部2の内周面とカートリッジ10の外周面との間には水道水が通る前記通水路4が確保されている。
ヘッド部3の入口部には、コア部材22が一体的に固着されている。このコア部材22には絞り通路23が形成されている。絞り通路23はその最小通路断面積が前記握り部2の内周面とカートリッジ10の外周面との間に形成された通水路4の通路断面積よりも小さく形成されている。そして、前記カートリッジ10の上面から突出している導出パイプ14の先端は上記絞り通路23内に差し込まれており、これにより注出口16は絞り通路23の最小通路断面積の部位に位置されている。
このような構成のハンド式シャワーヘッドについて、作用を説明する。
使用する前に、シャワーヘッド本体1の握り部2とヘッド部3を分離し、握り部2からカートリッジ10を取り出す。取り出されたカートリッジ10は、底蓋12を外してカートリッジ本体11の下端を開き、この下端開口部よりカートリッジ本体11内にビタミンCの粉末18を充填する。粉末18はカートリッジ本体11が満杯になるまで充填してよい。また、このとき比重式濃度センサー19も収容する。その後、カートリッジ本体11の下端を底蓋12で閉塞する。
上記のようにしてビタミンCの粉末18を充填したカートリッジ10を握り部2に挿入する。すると、カートリッジ10は、上下のホルダー20,21が握り部2の内面に当接し、よって握り部2の中心軸上に位置される。次に握り部2にヘッド部3を連結する。これによりカートリッジ10の上面から突出している導出パイプ14の先端が絞り通路23内に差し込まれ、導出パイプ14先端に開口した注出口16が絞り通路23の最小通路断面積の部分に位置される。
シャワーヘッド本体1をシャワーホース6に接続し、図示しない給水栓を開くとシャワーホース6を通じて水道水(又はお湯)がシャワーヘッド本体1に供給される。水道水は握り部2下端の流入口5から通水路4を通り、絞り通路23を経てヘッド部3に至る。ヘッド部3に送られた水は散水板7の散水孔8…よりシャワー水となって外に噴射される。
上記のような給水中は、水道水が握り部2の内周面とカートリッジ10の外周面との間に形成された通水路4を通り、絞り通路23を通過する。絞り通路23の断面積は通水路4の通路断面積に比べて小さいので絞り通路23を流れる水の流速は通水路4の流速より大きくなり、よってベルヌーイの定理により、絞り通路23の水圧は通水路4の水圧より低くなる。導入口13は通水路4に臨んでいるとともに注出口16は絞り通路23に開口されているので、導入口13に作用する水圧に比べて注出口16に作用する圧力が低くなり、よってカートリッジ10においては導入口13よりも注出口16側の圧力が低くなるから、注出口16よりカートリッジ10内の水溶液を吸い出すような圧力差を生じる。
これにより、通水路4を流れる水の一部が導入口13からカートリッジ10内に流入する。使用始め時には、カートリッジ10内に空気が残っているが、カートリッジ10内に水が引き込まれると空気が押され、この空気は水よりも軽いので上方に移動する。導入口13及び注出口16はそれぞれカートリッジ10の上部に開口されているので、上方に押しやられた空気はこれら導入口13及び注出口16から排除される。すなわち、導入口13及び注出口16がカートリッジ10の上部に開口されていることから、カートリッジ10内の空気抜きは円滑になされる。
これと同時に、カートリッジ10に導入された水は、カートリッジ10内に充填したビタミンCの粉末18を溶解し、ビタミンCの水溶液を作る。ビタミンCの粉末は約3倍の水に溶ける性質があるので、カートリッジ10内に充填したビタミンCの粉末のほぼ1/3が溶けて飽和水溶液となり、残り約2/3は粉末の状態で残る。
また、ビタミンCの粉末及び水溶液は比重が水よりも大きく、したがってこれらはカートリッジ10の底に滞留しようとする。
このため通水路4に通水している間は、水道水の一部が導入口13からカートリッジ10内に取り込まれ、同時にカートリッジ10の底部にあるビタミンC水溶液が導出パイプ14の下端より導出通路15を通じて注出口16に吸い上げられ、この注出口16より絞り通路23に注出される。導出パイプ14の下端はカートリッジ10の底部に開口しているので、飽和水溶液に近い濃度の高い水溶液が導出通路15をたて注出口16より流出する。しかも、導入口13から導入された水道水は、必ず底部に残っているビタミンCの粉末18の箇所を通過して導出パイプ14に入るので、粉末を溶解し、濃度の高い水溶液に変わる。よって、注出口16から常に濃度の高い水溶液が供出されることになる。
なお、水溶液の注出量は、導入口13と注出口16の圧力差、導入口13及び注出口16の開口面積によって設定される。
そして、絞り通路23に供給されたビタミンCの水溶液はここを流れる水道水に混ざり、水道水に含まれる残留塩素と反応して残留塩素を中和し、無害な塩素化合物に変える。よって、散水孔8…から放出されるシャワー水は有害な残留塩素が除去された水になる。
また、ビタミンCの水溶液は、水道水に含まれるカルシウムなどのアルカリ物質と反応し、例えばアスコルビン酸カルシウムを生成し、よってアルカリ度を低減する。このため、散水孔8…から放出されるシャワー水は、アルカリ度の低い水になっており、アルカリ物質の結晶による散水孔8…の目詰まりなどを防止することができる。
上記の通り、シャワーを使用することによりカートリッジ10内では導入口13から入った水道水でビタミンCの粉末を溶解し、この水溶液が導出通路15を通じて注出口16より注出されるので、ビタミンCの粉末が残っている限り、粉末を溶解して水溶液を作り続ける。
握り部2及びカートリッジ10は透明であるからビタミンCの粉末は外から見える。よってビタミンCの粉末が残っているか否かは、外から確認することができる。ビタミンCの粉末18が無くなれば、カートリッジ10を取り出して、カートリッジ10にビタミンCの粉末を補充する。これにより、カートリッジ10を継続して使用することができる。
カートリッジ10に粉末18を補充するためには、カートリッジ10内に残っている水溶液を全部又は一部捨てる必要がある。しかしながら、ビタミンCの粉末が無くなった直後は、未だカートリッジ10内の水溶液の濃度は高い状態である。すなわち、ビタミンCの粉末は略3倍の水に溶ける性質があるため、カートリッジ10内のビタミンCの粉末18が見えなくなっても、水溶液中にはカートリッジの内容積のほぼ1/3の量に相当する粉末が解けている状態にある。よって、ビタミンCの粉末が無くなったからといって直ちにこの水溶液を捨てるのはもったいない。
これに対し、上記実施例の場合、導出パイプ14の開口下端をカートリッジ10の底部に開口してあるから、カートリッジ底部にある濃度の高い水溶液が優先的に吸い上げられる。したがって、粉末が無くなった後は短期間の内に濃度の高い水溶液が注出される。このため、粉末が無くなったことに気が付いたときには既に濃度の高い水溶液は使用され、カートリッジ10内には薄い水溶液が残っている状態になる。よって、カートリッジに粉末を補充する時に濃度の高い水溶液を無駄に捨てるのを回避することができる。
加えて、本実施例では、カートリッジ10内に比重式濃度センサー19を収容してあるので、水溶液の濃度が低くなるとこのセンサー19は沈み、このセンサー19の位置を見て水溶液の濃度を判断することができる。これによりセンサー19が上に浮いているときは粉末が見えなくても濃度が高いことが判り、センサー19が沈んでいるときに粉末を補充すればよいので、粉末の補充時に濃い水溶液を無駄に捨てるなどの不経済を回避することができる。
シャワーを使用しないときは、シャワーヘッド本体1は、通常、図1に示す通り、壁掛けフック25に引っ掛けておく。そして給水栓を閉めて止水したとき、シャワーヘッド本体1内及びシャワーホース6内の水道水は抜けずにこれらの内部に残っているものである。しかし、この状態では、導入口13及び注出口16がカートリッジ10の上部に位置して開口されているので、カートリッジ10内の比重の大きなビタミンC粉末及び水溶液はカートリッジ10の底部に滞留し、よって上部の導入口13及び注出口16から水溶液が漏れ出ることが防止される。
つまり、カートリッジ10の下部に開口が形成されていると、比重の大きなビタミンC水溶液はこの下部開口を通じてシャワーヘッド本体1内の水道水に漏れ出す。使用休止の時間が長くなればカートリッジ10内の水溶液は全てシャワーヘッド本体1及びシャワーホース6内の水道水に漏れ出してしまい、カートリッジから消失してしまうという問題があるが、これに対し、上記した本例では、シャワーを使用しない時に導入口13及び注出口16がカートリッジ10の上部に開口されているので、水溶液の漏出が防止され、ビタミンCの無駄な消耗が回避されることになる。
次に、第2の実施例について、図3及び図4にもとづき説明する。
この実施例も本発明を浴槽用ハンド式シャワーヘッドに適用した例であり、図3はシャワーヘッドの断面図、図4は作用を説明するための図である。また、この第2の実施例で、前記第1の実施例と構成が同一であってよい部品は同一番号を付して説明を省略する。
前記第1の実施例ではヘッド部3の入口箇所に絞り通路23を設けたが、この第2の実施例では絞り通路23を設けず、ヘッド部3の入口部分の内径は握り部2の内径と略同じ大きさになっている。
そして、カートリッジ10の上端面は軸線方向に対し略垂直面に形成してあり、このため通水路4の通路面積は、図4に示す通り、握り部2の内周面とカートリッジ10の外周面との間に比べてカートリッジ10の上端を過ぎた場所で急激に拡大する。この通路面積が急激に拡大する部分では、カートリッジ10の外周面に沿って流れてきた水がカートリッジ10の外周面から離れるため剥離(キャビテーション)を生じ、剥離渦が発生する。この剥離発生箇所28においては、カートリッジ10端面の中心線付近で圧力が低くなるという現象が発生する。よって本実施例では、導入口13を握り部2の内周面とカートリッジ10の外周面との間の通水路4に開設するとともに、注出口16をカートリッジ10上端面の中心部分、つまり上記剥離発生箇所28における圧力低下部分に開口させてある。
その他の構成は、第1の実施例と同様であってよい。
このような構成の場合、シャワーヘッドに通水中は、導入口13に比べて剥離発生箇所28における圧力低下部分に開口した注出口16の圧力が低くなり、よってカートリッジ10内においては導入口13より注出口16側の圧力が低くなる。このため第1の実施例と同様に、カートリッジ10内では導入口13、カートリッジ10の内部、導出パイプ14及び注出口16に向かう流れが生じる。よって、水道水の一部は導入口13からカートリッジ10内に取り込まれ、この水はカートリッジ10内のビタミンC粉末18を溶かし、この水溶液は比重が大きいのでカートリッジ10の底部に集まろうとし、この底部にあるビタミンC水溶液が導出パイプ14の下端より導出通路15を通じて注出口16に吸い上げられて水道水に混ぜられることになる。このため、常に濃度の高い水溶液が注出される。
そして、使用開始時にカートリッジ10内に残っていた空気は水よりも軽いので上方に押しやられ、この空気は導入口13及び注出口16がカートリッジ10の上部に開口されているのでこれら導入口13及び注出口16より排除される。
そしてまた、シャワーを使用しないとき、シャワーヘッド本体1を壁掛けフックに引っ掛けておいた場合は、導入口13及び注出口16がカートリッジ10の上部に位置して開口されているので、カートリッジ10内の比重の大きなビタミンC粉末18及び水溶液は底部に滞留し、よって上部の導入口13及び注出口16から水溶液が漏れ出ることが防止される。
さらに、導出パイプ14の開口下端をカートリッジ10の底部に開口してあるので、カートリッジ底部にある濃度の高い水溶液を優先的に吸い上げる。したがって、粉末が無くなったときは、濃度の高い水溶液は既に導出パイプ14及び注出口16を通じて注出されているので、カートリッジ10内には薄い水溶液が残っている状態になり、よって、カートリッジに粉末を補充する時に濃度の高い水溶液を無駄に捨てるのを軽減することができる。
そして、本実施例の場合も、カートリッジ10内に比重式濃度センサー19を収容してあるので、水溶液の濃度が低くなるとこのセンサー19は沈み、このセンサー19の位置を見て水溶液の濃度を判断することができる。これにより粉末の補充時に濃い水溶液を無駄に捨てるなどの不経済を回避することができる。
なお、この場合も、水溶液の注出量は、導入口13と注出口16の圧力差、導入口13及び注出口16の開口面積によって設定される。
前記第1の実施例及び第2の実施例において、導入口13と注出口16の圧力差が小さい場合、図4に示すように、カートリッジ10の側壁に、導入口13の下流側に位置して水流をせき止めるような障壁29を設けるようにしてもよい。このようにすれば、通水路4を流れる水の一部がこの障壁29にぶつかって障壁29の上流に正圧が発生し、導入口13に高い圧力が加わるようになる。これにより、導入口13に作用する圧力が注出口16に作用する圧力よりもさらに大きくなり、導入口13と注出口16の間の圧力差が大きくなる。よって、導入口13からカートリッジ10内に積極的に水道水を押し込むことができる。
また、第1の実施例のような絞り通路23や第2実施例のような剥離発生箇所28を設ける代わりに、これら絞り通路23及び剥離発生箇所28を設けずに、障壁29のみを用いた実施であっても可能であり、その場合は、導入口13から強制的に水道水を押し込み、これにより注出口16から水溶液を押し出すようになる。
また、障壁29に相当する構造としては、要するに導入口13の下流側に流れの抵抗となる障害物を設けた構造であってよく、例えばホルダー20の根元上流側に導入口13を開口するなどの構造であってもよい。
次に、第3の実施例について、図5ないし図8にもとづき説明する。
この実施例は、美容院や理容室などで使用される洗髪台、一般家庭の洗面所又は台所のシンクに設置されるハンド式シャワーヘッドに適用した例であり、この種のシャワーヘッドは握り部を備えず、ヘッド部が直接シャワーホースに連結されている。このため、カートリッジをヘッド部に収容した例である。
図5はシャワーヘッドの側面図、図6は縦断面図、図7は図6中VII−VII線に沿う断面図、図8は図6中VIII−VIII線に沿う断面図である。
図5ないし図8において、30はシャワーヘッド本体としてのヘッド部であり、例えば透明性合成樹脂にて形成されている。ヘッド部30の一側面には流入口31が形成されており、この流入口31はシャワーホース32に連結される。ヘッド部30の下面は開口されており、この開口面には散水板33が取付けられている。散水板33には多数個の散水孔34…が形成されており、これら散水孔34…よりシャワー水が放出される。
散水板33は、押えリング35にてヘッド部30に脱着可能に取り付けられており、この押えリング35はヘッド部30にねじ込みにて固定される。
このようなヘッド部30は、使用しないときは洗髪台などに設けられた差込みパイプ36に、図5に示すような姿勢で差し込まれており、使用するときは使用者がこのヘッド部30を掌で握って差込みパイプ36から引き出し、これによりヘッド部30を操作できるようになっている。
ヘッド部30内には、カートリッジ40ガ挿脱可能に収容されている。カートリッジ40は、カートリッジ本体41と底蓋42からなり、カートリッジ本体41は透明性合成樹脂にて形成されている。カートリッジ本体41は一側面を切欠いた異形円形の中空容器であり、下面中央に粉末充填口43を開口している。この粉末充填口43は、上記底蓋42により開閉可能に閉塞されている。
カートリッジ本体41の上面とヘッド部30の天井面との間には、上記流入口31に連なる通水路44が形成される。また、カートリッジ本体41の上記流入口31に反対する面には、円周の一部を切り取った切欠き面45が形成されている。この切欠き面45とヘッド本体41の側面との間には、上下方向に沿う絞り通路46が形成されている。この絞り通路46は、上端が上記通水路44に連通すると共に、下端がカートリッジ本体41の下面と散水板33との間に形成された噴射室47に連通している。したがって、シャワーホース32を通じてシャワーヘッド本体30に送り込まれた水道水(又はお湯)は、上部の通水路44を通り、流入口31の反対側の絞り通路46より下向きに流れて噴射室47に至り、散水孔34…より外部へ噴射されるようになっている。
そして、絞り通路46の通路断面積は、通水路44の通路断面積よりも小さく形成されており、これにより絞り通路46を流れる水の速度は通水路44の流速より大きくなり、ベルヌーイの定理より、絞り通路46を流れる水の圧力は通水路44の水の圧力より小さくなるように設定されている。
カートリッジ本体41の上面には通水路44に臨んで導入口48が開口されているとともに、切欠き面45には絞り通路46に臨んで注出口49が開口されている。なお、注出口49は切欠き面45においてカートリッジ本体41の上部に位置して形成されている。そして、カートリッジ本体41内には、上端が注出口49に連なる導出パイプ50が設けられており、この導出パイプ50の下端はカートリッジ本体41の底部に開口し、導出通路51を形成している。この導出パイプ50の下端開口部には、ビタミンCの粉末は通過させず、水溶液は通過させるストレーナ52が設けられている。
このようなカートリッジ40内には、ビタミンC粉末53が充填されると共に、水溶液の濃度を知らしめる比重式濃度センサー54が収容される。
なお、ヘッド部30の内面には、カートリッジ40の切欠き面45に対向して、位置決め用の凸部55が例えば面状に形成されており、カートリッジ40をヘッド部30に挿入したとき、切欠き面45が上記位置決め用の凸部55にガイドされてこの切欠き面45が流入口31の反対側に位置されるように位置規制するようになっている。
このような構成による第3実施例の作用を説明する。
使用する前に、ヘッド部30から押えリング35及び散水板33を外し、カートリッジ40を取り出す。取り出されたカートリッジ40は、底蓋42を外して粉末充填口43を開き、この粉末充填口43よりカートリッジ本体41内にビタミンCの粉末53を充填する。このとき比重式濃度センサー54も収容する。その後、粉末充填口43を底蓋42で閉塞する。
上記のようにしてビタミンCの粉末53を充填したカートリッジ40をヘッド部30に挿入する。この場合、カートリッジ40の切欠き面45がヘッド部30の内面に形成した位置決め用凸部55と対向するようにしてカートリッジ40をヘッド部30に差し込む。そうしておいて、ヘッド部30に散水板33及び押えリング35を取付ける。
これにより、使用前の準備が終わる。
使用するときは、ヘッド部30を掌で握って差込みパイプ36から引き出し、これによりシャワーホース32が引き出されるのでこのヘッド部30を操作できるようになる。この状態で図示しない給水栓を開くと、シャワーホース32を通じて水道水(又はお湯)がヘッド部30に供給される。この水はヘッド部30内で、ヘッド部30の天井面とカートリッジ40の上面との間に形成された通水路44を通り、流入口31と反対側に位置する絞り通路46を通って下向きに流れ、カートリッジ40と散水板33との間の噴射室47に至り、この噴射室47から散水孔34…より分散して外部へ噴射される。
絞り通路46の通路断面積は、通水路44の通路断面積よりも小さく形成されているので、絞り通路46を流れる水の圧力は通水路44の水の圧力より小さくなり、よって導入口48に作用する圧力に比べて注出口49に作用する圧力が低くなる。このため、通水路44を流れる水の一部が導入口48からカートリッジ40内に流入する。使用始め時には、カートリッジ40内に空気が残っているが、この空気は水よりも軽いので上方に押され、上部に開口している導入口48及び注出口49より排除される。すなわち、導入口48及び出口49がカートリッジ10の上部に開口されていることから、カートリッジ10内の空気抜きは円滑になされる。
そして、カートリッジ40に導入された水は、カートリッジ40内に充填したビタミンCの粉末53を溶解し、ビタミンCの水溶液を作る。カートリッジ40内に生成されたビタミンC水溶液は、導出パイプ50の下端より導出通路51を通じて注出口49に吸い上げられ、この注出口49から絞り通路46に注出される。導出パイプ50の下端はカートリッジ40の底部に開口しているので、飽和水溶液に近い濃度の高い水溶液が導出通路51を経て注出口49より流出される。しかも、導入口48から導入された水道水は、必ず底部に残っているビタミンCの粉末53の箇所を通過して導出パイプ50に入るので、粉末を溶解し、濃度の高い水溶液に変わる。よって、注出口49から常に濃度の高い水溶液が供出される。
そして、絞り通路46に供給されたビタミンCの水溶液はここを流れる水道水に混ざり、水道水に含まれる残留塩素と反応して残留塩素を中和し、無害な塩素化合物に変える。よって、散水孔34…から放出されるシャワー水は有害な残留塩素が除去された水になる。
また、ビタミンCの水溶液は、水道水に含まれるカルシウムなどのアルカリ物質と反応し、アルカリ度を低減する。このため、散水孔34…から放出されるシャワー水は、アルカリ度の低い水になっており、アルカリ物質の結晶による散水孔34…の目詰まりなどを防止することができる。
カートリッジ40内にビタミンC粉末が無くなったら、押えリング35及び散水板33を外し、ヘッド部30からカートリッジ40を取り出す。取り出されたカートリッジ40は、底蓋42を外して粉末充填口43を開き、この粉末充填口43よりカートリッジ本体41内にビタミンCの粉末53を充填する。この後、カートリッジ40をヘッド部30に取付けると再び使用することができる。
この場合、導出パイプ50の開口下端をカートリッジ40の底部に開口してあるから、カートリッジ底部にある濃度の高い水溶液を優先的に吸い上げる。したがって、粉末が無くなった後は短期間の内に濃度の高い水溶液が注出される。このため、粉末が無くなったことに気が付いたときには既に濃度の高い水溶液は使用され、カートリッジ40内には薄い水溶液が残っている状態になる。よって、カートリッジに粉末を補充する時に濃度の高い水溶液を無駄に捨てるのを軽減することができる。
加えて、カートリッジ40内に比重式濃度センサー54を収容してあるので、水溶液の濃度が低くなるとこのセンサー54が沈み、このセンサー54の位置を見て水溶液の濃度を判断することができる。これにより粉末の補充時に濃い水溶液を無駄に捨てるなどの不経済を回避することができる。
そして、シャワーを使用しないときは、ヘッド部30は、通常、図5に示すような姿勢で差込みパイプ36に差し込まれている。このような姿勢では、導入口48及び注出口49がカートリッジ40の上部に開口されているので、カートリッジ40内の比重の大きなビタミンC粉末及び水溶液が導入口48及び注出口49から漏れ出ることが防止される。よって、使用しないときにビタミンCが無駄に消耗されるのが回避される。
この実施例の場合も、水溶液の注出量は、導入口48と注出口49の圧力差及び導入口48及び注出口49の開口面積によって決まる。導入口48と注出口49の圧力差が大きすぎる場合は、例えばヘッド部30の内周面とカートリッジ40の外周面のいずれか一方にリブ56…を設けるなどの手段で、ヘッド部30の内周面とカートリッジ40の外周面との間に隙間57を設け、流入口31より通水路44に送り込まれた水道水の一部をこの隙間57から噴射室47に逃がすようにしても良い。このようにすれば、通水路44に送り込まれた水道水の主流は絞り通路46を流れ、その他はヘッド部30の内周面とカートリッジ40の外周面との間の隙間57を通って噴射室47に流れる。したがって、絞り通路46の流速が相対的に低くなり、注出口49に作用する圧力が高くなる。よって、上記導入口48と注出口49の圧力差を小さくすることができ、これにより水溶液の注出量を規制することができる。
第4の実施例について、図9ないし図12にもとづき説明する。
この実施例も、上記第3の実施例と同様に、美容院や理容室などで使用される洗髪台、一般家庭の洗面所又は台所のシンクなどで使用されるハンド式シャワーヘッドに適用した例である。
図9はシャワーヘッドの側面図、図10は縦断面図、図11は図10中XI−XI線に沿う断面図、図12は図11中XII−XII線に沿う断面図である。
そして、この第4の実施例において、前記第3の実施例と同一部材は同一番号を付してその説明を省略する。
前記第3の実施例では注出口49を絞り通路46に臨ませて開口したが、この第4の実施例では、導入口61及び注出口62を共に、カートリッジ60の上面とヘッド部30の天井面との間に形成された通水路44に臨ませ、すなわち導入口61及び注出口62はそれぞれカートリッジ60の上面に形成してある。
これら導入口61と注出口62は、通水路44を流れる水の流れ方向に対し、互いに直角となる位置に並べて形成されている。導入口61の下流には、カートリッジ本体63の上面から突出した天板付き障壁64を設けてあり、この天板付き障壁64は上流に向けて開口している。水が天板付き障壁64に当ると、この天板付き障壁64に囲まれた領域に正圧が発生する。上記導入口61は上記天板付き障壁64の根元に開口されており、よって上記正圧は導入口61に作用する。したがって、導入口61に作用する圧力が注出口62に作用する圧力よりも大きくなり、導入口61と注出口62の間で圧力差が生じるようになっている。
なお、注出口62は、カートリッジ本体63内に設けた導出パイプ65に連通しており、この導出パイプ65の下端はカートリッジ本体63の底部に開口し、導出通路66を形成している。
その他の構成は、第3の実施例と同様であってよい。
このような構成による第4実施例の作用を説明する。
シャワーホース32を通じてヘッド部30に水道水(又はお湯)を供給すると、この水はヘッド部30内で、ヘッド部30の天井面とカートリッジ60の上面との間に形成された通水路44を通り、流入口31と反対側に位置する絞り通路46を通って下向きに流れ、カートリッジ60と散水板33との間の噴射室47に至り、この噴射室47から散水孔34…より分散して外部へ噴射される。
水が通水路44を流れるとき、水の一部は天板付き障壁64にぶつかり、この天板付き障壁64の上流側に正圧を発生する。この高い圧力は導入口61に作用する。これに比べて注出口62には通水路44を流れる水圧が作用し、したがって、導入口61に作用する圧力が注出口62に作用する圧力より大きくなるので、通水路44を流れる水の一部が導入口61よりカートリッジ60に流入する。
カートリッジ60に入った水は、カートリッジ60に充填したビタミンCの粉末53を溶解し、ビタミンCの水溶液を作る。このビタミンC水溶液は、導出パイプ65の下端より導出通路66を通じて注出口62に押し上げられ、この注出口62から通水路44に注出される。このとき導出パイプ65の下端はカートリッジ60の底部に開口しているので、濃度の高い水溶液を導出通路66及び注出口62を経て注出する。よって注出口62から常に濃度の高い水溶液が供出される。
通水路44に供給されたビタミンCの水溶液はここを流れる水道水に混ざり、水道水に含まれる残留塩素と反応して残留塩素を中和し、無害な塩素化合物に変える。よって、散水穴34…から放出されるシャワー水は有害な残留塩素が除去された水になる。
また、ビタミンCの水溶液は、水道水に含まれるカルシウムなどのアルカリ物質と反応し、アルカリ度を低減する。このため、散水孔34…から放出されるシャワー水は、アルカリ度の低い水になっており、アルカリ物質の結晶による散水孔34…の目詰まりなどを防止することができる。
そして、この実施例の場合も、導入口61及び注出口62がカートリッジ60の上部に開口されているから、使用始め時にカートリッジ60に空気が残っていても、水より軽い空気はこれら上部に開口している導入口61及び注出口62より排除され、空気が円滑に排除される。
さらに、本例の場合も、導出パイプ65の開口下端がカートリッジ60の底部に開口されているから、カートリッジ底部にある濃度の高い水溶液を優先的に吸い上げ、したがって、粉末が無くなった後は短期間の内に濃度の高い水溶液が注出される。このため、粉末が無くなったことに気が付いたときには既に濃度の高い水溶液は使用され、カートリッジ60内には薄い水溶液が残っている状態になり、カートリッジに粉末を補充する時に濃度の高い水溶液を無駄に捨てるのを軽減することができる。
加えて、カートリッジ60内に比重式濃度センサー54を収容してあるので、このセンサー54の位置を見て水溶液の濃度を判断することができ、これにより粉末の補充時に濃い水溶液を無駄に捨てるなどの不経済を回避することができる。
そしてまた、シャワーを使用しないときは、ヘッド部30は、図9に示すような姿勢で差込みパイプ36に差し込まれている。このような姿勢では、導入口61及び注出口62がカートリッジ60の上部に開口されているので、カートリッジ60内の比重の大きなビタミンC粉末及び水溶液がこれら導入口61及び注出口62から漏れ出ることが防止される。よって、ビタミンCが無駄に消耗されるのが回避される。
第5の実施例を図13ないし図16にもとづき説明する。
第5の実施例は、本発明を壁固定式のシャワーに適用したものであり、図13は全体の構成図、図14は混合ユニットの縦断面図、図15は図14中XV−XV線に沿う断面図、図16は図14中XVI−XVI線に沿う断面図である。
図において70は給水パイプであり、風呂場又はシャワー室の室壁71を貫通して風呂場又はシャワー室に導出されている。この給水パイプ70には、後述する混合ユニット80を介して連結パイプ72が連結されている。連結パイプ72にはシャワー本体73が連結されている。シャワー本体73はジョウゴ型をなしており、先端面に多数の散水孔74…を開設した散水板75が設けられている。
混合ユニット80は、接続パイプ81を備えており、この接続パイプ81は両端に開口した入口82及び出口83がそれぞれナット76,77により上記給水パイプ70及び連結パイプ72に脱着可能に連結される。この接続パイプ81には中央部に円形の取付け口部84が形成されており、この取付け口部84は下向きに開口している。
取付け口部84には、カートリッジ85が脱着可能に取付けられている。カートリッジ85は、カートリッジ本体86と底蓋87を備え、カートリッジ本体86は透明性合成樹脂にて形成されている。カートリッジ本体86は上面が平坦な壁を有する中空容器であり、下面中央に粉末充填口88を開口し、この粉末充填口88が上記底蓋87により開閉可能に閉塞されている。
カートリッジ本体86の側面には固定フランジ89を形成してあり、このフランジ89を上記取付け口部84の開口下面縁に当接し、この取付け口部84に螺合した締め付けナット90を締め付けることにより、カートリッジ本体86が取付け口部84に脱着可能に取付けられている。
この取付け状態では、カートリッジ本体86の上面と接続パイプ81の天井面との間に、通水路91が形成されるようになっており、この通水路91が上記入口82及び出口83に連なっている。
カートリッジ本体86の上面には上記通水路91に臨んで導入口92及び注出口93が開口されている。
これら導入口92及び注出口93は、水の流れ方向に対し直交する方向に並べて形成されている。導入口92の下流側にはカートリッジ本体86の上面より立ち上がる障壁94が設けられている。この障壁94は通水路91を流れる水の一部をせき止めて上流側に正圧を発生させるもので、この圧力が導入口92に作用するようにしてある。
そして、カートリッジ本体86内には、上端が注出口93に連なる導出パイプ95が設けられており、この導出パイプ95の下端はカートリッジ本体86の底部に開口し、導出通路96を形成している。この導出パイプ96の下端開口部には、ビタミンCの粉末は通過させず、水溶液は通過させるストレーナ97が設けられている。
このようなカートリッジ85内には、ビタミンC粉末98が充填されると共に、水溶液の濃度を知らしめる比重式濃度センサー99が収容される。
なお、取付け口部84の内面には、位置決め用の凸部100が形成されているとともに、カートリッジ本体86の側面にはこの凸部100に嵌りこむ凹部101が形成されており、これら位置決め用凹凸部100、101によりカートリッジ85が取付け口部84に対して位置決めされ、上記導入口92及び注出口83の位置が決められるようになっている。
このような構成による第5実施例の作用を説明する。
使用するに先立って、給水パイプ70と連結パイプ72の間に、ナット76,77を介して混合ユニット80を連結する。そして、締め付けナット90を緩め、取付け口部84からカートリッジ85を外す。
カートリッジ85は、底蓋87を外して粉末充填口88を開き、この粉末充填口88よりカートリッジ本体86内にビタミンCの粉末98を充填する。このとき比重式濃度センサー99も収容する。その後、粉末充填口88を底蓋87で閉塞する。
上記のようにしてビタミンCの粉末98を充填したカートリッジ85を取付け口部84に挿入する。この場合、カートリッジ85の側面に形成した凹部101を取付け口部84の内面に形成した位置決め凸部100に差込み、カートリッジ85の取付け姿勢を決める。そうしておいて、締め付けナット90を締め付けると、固定フランジ89が取付け口部84の開口端に密着され、カートリッジ85が接続パイプ81に固定される。
これにより、使用前の準備が終わる。
使用するときは、図示しない給水栓を開くと、給水パイプ70から水道水(又はお湯)が供給され、この水は混合ユニット80内の通水路91を通り、連結パイプ72を経てシャワー本体73に送り込まれる。シャワー本体73に供給された水は散水板75に開口した多数の散水孔74…から噴射され、よってシャワー水となる。
水が混合ユニット80の通水路91を通るとき、導入口92の下流側に障壁94を設けてあるので、流水の一部がこの障壁94に衝突し、この障壁94の上流に圧力の高くなる領域ができる。この圧力が導入口92に作用する。
注出口92には障壁がないので、上記導入口92に作用する圧力に比べて注出口93に作用する圧力は低くなり、よって、通水路91を流れる水の一部が導入口92からカートリッジ85内に流入する。使用始め時には、カートリッジ85内に空気が残っているが、この空気は水よりも軽いので上方に押され、上部に開口している導入口92及び注出口93より排除される。
そして、カートリッジ85に導入された水は、カートリッジ85内に充填したビタミンCの粉末98を溶解し、ビタミンCの水溶液を作る。カートリッジ85内に生成されたビタミンC水溶液は、導出パイプ95の下端より導出通路96を通じて注出口93に押し出され、この注出口93から通水路91に注出される。導出パイプ95の下端はカートリッジ85の底部に開口しているので、飽和水溶液に近い濃度の高い水溶液が導出通路96を経て注出口93より流出される。しかも、導入口92から導入された水道水は、必ず底部に残っているビタミンCの粉末98の箇所を通過して導出パイプ95に入るので、粉末を溶解し、濃度の高い水溶液になる。よって、注出口93から常に濃度の高い水溶液が供出され、安定した濃度の水溶液を注出させることができる。
そして、通水路91に供給されたビタミンCの水溶液はここを流れる水道水に混ざり、水道水に含まれる残留塩素と反応して残留塩素を中和し、無害な塩素化合物に変える。よって、散水板75から放出されるシャワー水は有害な残留塩素が除去された水になる。
また、ビタミンCの水溶液は、水道水に含まれるカルシウムなどのアルカリ物質と反応し、アルカリ度を低減する。このため、散水孔74…から放出されるシャワー水は、アルカリ度の低い水になっており、アルカリ物質の結晶による散水孔74…の目詰まりなどを防止することができる。
カートリッジ85内にビタミンCが無くなると、締め付けナット90を緩め、取付け口部84からカートリッジ85を外し、底蓋87を外して粉末充填口88を開き、この粉末充填口88よりカートリッジ本体86内にビタミンCの粉末98を充填する。これによりビタミンCを補充し、再びカートリッジ85を取付け口部84に取付けて使用する。
この場合、導出パイプ95の開口下端をカートリッジ85の底部に開口してあるから、カートリッジ底部にある濃度の高い水溶液を優先的に吸い上げる。したがって、粉末が無くなった後は短期間の内に濃度の高い水溶液が注出される。このため、粉末が無くなったことに気が付いたときには既に濃度の高い水溶液は使用され、カートリッジ85内には薄い水溶液が残っている状態になる。よって、カートリッジに粉末を補充する時に濃度の高い水溶液を無駄に捨てるのを軽減することができる。
加えて、カートリッジ85内に比重式濃度センサー99を収容してあるので、水溶液の濃度が低くなるとこのセンサー99が沈み、このセンサー99の位置を見て水溶液の濃度を判断することができる。これにより粉末の補充時に濃い水溶液を無駄に捨てるなどの不経済を回避することができる。
そして、シャワーを使用しないときは、導入口92及び注出口93がカートリッジ85の上部に開口されているので、カートリッジ85内の比重の大きなビタミンC粉末及び水溶液が導入口92及び注出口93から漏れ出ることが防止される。よって、ビタミンCが無駄に消耗されるのが回避される。
第6の実施例を図17ないし図19にもとづき説明する。
第6の実施例は、本発明を蛇口直結型浄水器に適用したものであり、図17は浄水器全体の正面図、図18は図17中XVIII−XVIII線に沿う断面図、図19は図17中XIX−XIX線に沿う断面図である。
図17において、111は浄水器の本体であり、112は上記本体111の側方に連設された浄化部である。
浄化部112は、後述するが、水道水にビタミンC水溶液を混合して水道水に含まれる残留塩素を中和し、すなわち水道水を浄化する箇所である。
上記浄水器本体111は、取付具113を介して水道蛇口114に連結されており、水道蛇口114から供給される水道水(原水)を導入するようになっている。この浄水器本体111には切換弁115が内蔵されており、この切換弁115の構造については詳細な説明を省略するが、操作ハンドル116により4通りの流れに切換えることができるようになっている。この場合、浄水器本体111の下面には、水をストレート状Aに吐出するストレート吐出口117及び環状のシャワー状Bに吐出するシャワー吐出口118が形成されており、上記操作ハンドル116により切換弁115を操作すると、切換弁115は、水道蛇口114から導入した水道水をそのまま原水としてストレート吐出口117に導いてストレート状Aに吐出する経路と、水道蛇口114から導入した水道水を原水のままシャワー吐出口118に導いてシャワー状Bに吐出する経路と、水道蛇口114から導入した水道水を一旦浄化部112に送り、この浄化部112で残留塩素を除去した水(浄水)を再び浄水器本体111に戻してストレート吐出口117に導いてストレート状Aに吐出する経路、及び水道蛇口114から導入した水道水を一旦浄化部112に送り、この浄化部112で残留塩素を除去した水(浄水)を再び浄水器本体111に戻してシャワー吐出口118に導きシャワー状Bに吐出する経路、の4通りに切換るように構成されている。
上記浄化部112の構成を、図18及び図19に基づき説明する。
120は上ケースであり、側面に浄化器本体111に連なる原水入口121及び浄水出口122を有している。この上ケース120には仕切り壁123が液密に取付けられており、この仕切り壁123と上ケース120の天井面との間に環状の通水路124が形成されている。この環状通水路124の一端は上記原水入口121に連なり、他端は浄水出口122に連なっており、したがって、原水入口121より流入した水道水は環状の通水路124を廻って浄水出口122から流出する。
仕切り壁123には、上記環状通水路124の上流側に位置して導入口125が形成されていると共に、下流側に位置して注出口126が形成されている。そして、導入口125の下流に位置して障壁127が立設されている。この障壁127は、環状通水路124を環状に流れる水を受け、この障壁127の上流側領域に正圧を発生させるものであり、この正圧が導入口125に作用するように設定してある。また、上記注出口126の上流に位置して他の障壁128が立設されている。この障壁128は、環状通水路124を環状に流れる水を受け、この障壁128の下流側に負圧を発生させるものであり、この負圧が注出口126に作用するように設定してある。
また、仕切り壁123の下面には、上端が注出口126に連なる導出パイプ129が取付けられており、この導出パイプ129の下端は後述するビタミン容器132の底部に開口し、導出通路130を形成する。この導出パイプ130の下端開口部には、ビタミンCの粉末は通過させず、水溶液は通過させるストレーナ131が設けられている。
上ケース120には、ビタミン容器132が脱着可能に取付けられている。この容器132は透明性合成樹脂にて形成されており、上端が開放された円筒容器をなしている。このビタミン容器132は、上端内面に形成した雌ねじ部を上ケース120の雄ねじ部にねじ込むことで上ケース120に取付けられ、この場合、シール材133により液密が保たれる。
このようなビタミン容器132内には、ビタミンC粉末134が充填されるとともに、水溶液の濃度を知らしめる比重式濃度センサー135が収容される。
このような構成による第6の実施例の浄水器について作用を説明する。
浄水器本体111を水道蛇口114に取り付け、蛇口114を開けると水道水(原水)が切換弁115に導かれる。操作ハンドル116を操作して原水ストレートの状態にすると、切換弁115の切換により原水がストレート吐出口117に供給され、この原水は、ストレート状Aに噴射される。
また、操作ハンドル116を操作して原水シャワーに切り換えると、切換弁115が切り換えられて原水がシャワー吐出口118に供給され、シャワー状Bに噴射される。
さらに、操作ハンドル116を操作して浄水ストレートに切り換えると、切換弁115の作用により原水は浄化部112に送られ、この原水は浄化部112で後述するように浄化される。そして浄化された水は経てストレート吐出口117に送られ、ストレート吐出口117からストレート状Aに噴射される。
さらにまた、操作ハンドル116を操作して浄水シャワーに切り換えると、切換弁115の作用により原水は浄化部112に送られ、この浄化部112で浄化される。この浄水はシャワーと出口118に送られ、このシャワー吐出口118から、シャワー状Bに噴射される。
上記操作ハンドル116の操作により水道水が浄化部112に送られた場合、水道水は原水入口121から入り、環状通水路124を通って、浄水出口122から出て行く。水が環状通水路124を流れるとき、導入口125の下流側に障壁127を設けてあるので、流水の一部がこの障壁127に衝突し、この障壁127の上流に圧力の高くなる領域ができ、この圧力が導入口125に作用する。
一方、水が注出口126の近傍を流れるとき、注出口126の上流に他の障壁128を設けてあるので、水がこの障壁128に衝突し、この障壁128の下流側に圧力の低い領域が発生する。この低圧力は注出口126に作用する。
この結果、導入口125に作用する圧力が注出口126に作用する圧力より高くなり、よって、環状通水路124を流れる水の一部が導入口125からビタミン容器132内に流入する。使用始め時には、容器132内に空気が残っているが、この空気は水よりも軽いので上方に押され、上部に開口している導入口125及び注出口126より排除される。
そして、容器132に導入された水は、容器132内に充填したビタミンCの粉末134を溶解し、ビタミンCの水溶液を作る。容器132内に生成されたビタミンC水溶液は、導出パイプ129の下端より導出通路130を通じて注出口126に押し出され、この注出口126から通水路124に注出される。よって、注出口124から注出されたビタミンC水溶液が環状通水路124を流れている水道水に混ざり、水道水に含まれている残留塩素と反応して残留塩素を中和し、無害な塩素化合物にする。この中和、つまり浄化された水が浄水出口122より浄化器本体111側に戻される。
上記導出パイプ129の下端はカートリッジ132の底部に開口しているので、飽和水溶液に近い濃度の高い水溶液が導出通路130を経て注出口126より環状通水路124に流出される。しかも、導入口125から導入された水道水は、必ず容器132の底部に残っているビタミンCの粉末134の箇所を通過して導出パイプ129に入るので、粉末を溶解し、濃度の高い水溶液に変わる。よって、注出口126から常に濃度の高い水溶液が供出されるので、安定した濃度の水溶液を注出することができる。
また、ビタミンCの水溶液は、水道水に含まれるカルシウムなどのアルカリ物質と反応し、アルカリ度を低減する。このため、ストレート吐出口117やシャワー吐出口118から放出されるシャワー水は、アルカリ度の低い水になっており、アルカリ物質の結晶による孔や開口の目詰まりを防止することができる。
容器132内のビタミンC粉末134が無くなれば、容器132を上ケース120から外し、この容器132にビタミンC粉末を補充する。この場合、導出パイプ129の開口下端をビタミン容器132の底部に開口してあるから、容器底部にある濃度の高い水溶液を優先的に吸い上げる。したがって、粉末が無くなった後は短期間の内に濃度の高い水溶液が注出される。このため、粉末が無くなったことに気が付いたときには既に濃度の高い水溶液は使用され、容器132内には薄い水溶液が残っている状態になる。よって、容器132に粉末を補充する時に濃度の高い水溶液を無駄に捨てるのを軽減することができる。
加えて、ビタミン容器132内に比重式濃度センサー135を収容してあるので、水溶液の濃度が低くなるとこのセンサー135が沈み、このセンサー135の位置を見て水溶液の濃度を判断することができる。これにより粉末の補充時に濃い水溶液を無駄に捨てるなどの不経済を回避することができる。
そして、浄水器を使用しないときは、導入口125及び注出口126はビタミン容器132の上部に開口されているので、容器132内の比重の大きなビタミンC粉末及び水溶液が導入口125及び注出口126から漏れ出ることが防止される。よって、ビタミンCが無駄に消粍されるのが回避される。
なお、上記実施例では、導入口125の下流に障壁127を設けると共に、注出口126の上流に他の障壁128を設け、導入口125と注出口126との間で圧力差を生じさせるようにしたが、これら障壁はいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
本発明の第1の実施例を示し、ハンド式シャワーヘッドの断面図 同実施例の分解した斜視図 本発明の第2の実施例を示し、ハンド式シャワーヘッドの断面図 同実施例の作用を説明する図 本発明の第3の実施例を示し、ハンド式シャワーヘッドの側面図 同実施例のシャワーヘッドの縦断面図 図6中VII−VII線に沿う断面図 図6中VIII−VIII線に沿う断面図 本発明の第4の実施例を示し、ハンド式シャワーヘッドの側面図 同実施例のシャワーヘッドの縦断面図 図10中XI−XI線に沿う断面図 図11中XII−XII線に沿う断面図 本発明の第5の実施例を示し、壁固定式シャワーの全体の構成図 同実施例の混合ユニットの縦断面図 図14中XV−XV線に沿う断面図 図14中XVI−XVI線に沿う断面図 本発明の第6の実施例を示し、蛇口直結型浄水器の正面図 図17中XIII−XVIII線に沿う断面図 図17中XIX−XIX線に沿う断面図
符号の説明
1,30…シャワーヘッド本体
2…握り部
3…ヘッド部
4,44,91,124…通水路
7,33,75…散水板
10,40,60,85…カートリッジ
13,48,61,92,125…導入口
14,50,65,95,129…導出パイプ
15,51,66,96,130…導出通路
16,49,62,93,126…注出口
17,52…ストレーナ
18,53,98,134…ビタミンC粉末
19,54,99,135…濃度センサー
23,46…絞り通路
28…剥離発生箇所
29,64,94,127,128…障壁
132…容器

Claims (8)

  1. 給水器具に形成された通水路に設置され、比重が水より大きな添加溶液を収容した容器と、
    使用しない場合の姿勢で上記容器の上部に開口された導入口及び注出口と、
    一端が上記注出口に連通するとともに他端が上記容器の中間位置よりも底部側に開口した導出通路と、
    上記通水路を流れる水の圧力又は水流により導入口と注出口との間に圧力差を発生させる手段と、
    を具備し、これら導入口と注出口の圧力差により通水路の流水の一部を導入口より容器内に導入し、容器下半部の溶液を上記導出通路を通じて注出口より通水路に送り出し、この溶液を通水路内で水道水に混ぜるようにしたことを特徴とする給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
  2. 導入口と注出口とに圧力差を発生させる手段は、通水路にこの通水路を流れる流水の静水圧よりも圧力が低くなる箇所を設け、この低圧力箇所に注出口を開口して注出口に低圧力を作用させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
  3. 低圧力発生箇所は、通水路に断面が縮小する絞り通路を形成し、この絞り通路に注出口を開口したことを特徴とする請求項2に記載の給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
  4. 低圧力発生箇所は、通水路に断面積が急激に拡大して流水に剥離現象を起こさせる箇所を設け、この剥離発生部に上記注出口を開口したことを特徴とする請求項2に記載の給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
  5. 低圧力発生箇所は、通水路に障壁を設け、この障壁の下流側に剥離現象発生箇所を設け、この剥離による低圧力発生領域に注出口を開口したことを特徴とする請求項2に記載の給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
  6. 導入口と注出口とに圧力差を発生させる手段は、通水路にこの通水路を流れる流水の静水圧よりも高い圧力を発生する箇所を設け、この高圧力発生箇所に導入口を開口し、この導水口に高圧力を作用させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
  7. 高圧力発生箇所は、通水路に障壁を設け、この障壁の上流側に流水の流れを受けて高圧力を発生する領域を設け、この高圧力発生領域に導入口を開口したことを特徴とする請求項6に記載の給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
  8. 添加溶液がアスコルビン酸であり、このアスコルビン酸は粉末の形態で容器に収容され、導入口より導入した水に溶けて水溶液を生成し、この水溶液が注出口より注出されることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一に記載の給水器具の水道水に添加溶液を混入する装置。
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