JP2005304827A - ランドセル - Google Patents

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Tomonori Akutsu
智紀 阿久津
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Abstract

【課題】 安定感があり、疲れにくく、背負いやすくしたランドセルを提供する
【解決手段】 背当て面9から斜め上方に背負いベルト10、10を延設し、背当て面は上部を本体背面2の上端から下方部位で縫着して固着上辺11を形成して本体背面に縫着し、固着上辺上方の本体背面部に横帯片12を縫着し、これに吊りバンド13の一端部を止着して上方に延設し、長さ調整可能な締付け部14を介装させて他端部を固着上辺から間隔を置いた背負いベルト上部に止着し、背負いベルト下端部は止着ベルト15を介して背面の側縁下部の保持部17に止着し、背負いベルトに位置決めベルト18を固着して複数の挿通孔19を形成し、この挿通孔に通した一対の横締めベルト21を背負いベルトに装着して、左右の該ベルトを一定間隔に維持できるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、背中に密接して安定した背負いを可能としたランドセルに関する。
背負いベルトは、その上端部をランドセルの背板面内の中央上部に固着してある取付金具に止着しているが、体の動きにつれて振動がそのまま背板面に伝わり、取付金具を中心としてランドセルが動揺しやすいため、背中から離れやすく、不安定で着用感が悪く、背負い疲れを生じさせやすかった。この改善として、背板面の上端両側から上方に背負いベルトを一体に延長形成した構成が開示されている(特許文献1)。一方、背板面内の中央上部に固着した取付金具(取付具)に背負いベルトの上端部を止着する従来構造において、ランドセル荷重が下後方に加わり、後方に反り返り状態となりやすかったことの改善として、取付金具と背負いベルトの上部とを紐状接続具で繋いだ構成が開示されている(特許文献2)。
特開平5−317111号公報 特開2002−369707号公報
上記特許文献1によると、背負いベルトの上部の基端が背板面の上方となるため、ランドセル本体がこれよりも下方に位置せざるを得ず、その分だけ本体荷重が下方に落ちざるを得ない(背板面上部に取付金具を設けた従来構造よりも下方になる)原理構造となってしまい、動揺を防ぐ目的とは別に発生する理由から背負い疲れを生じさせやすいものとなってしまうものと言えた。
また、特許文献2に示された技術は、取付金具に背負いベルトを止着する従来構造を前提とするもので、文献1の解決思想とは相容れないものであるが、背負いベルトの上側に沿わせる紐状接続具がランドセル本体の反り返りをどの程度防止できるのか不明であり、本体の上部と底面に設けた取付金具に背負いベルトを渡すと、その間の距離が伸びているので、反り返りの空隙が生じてしまう本質的な問題があった。
本発明は、上記のように、従来構成のものが、ランドセル本体の荷重が下に落ち或いは後方に反りやすく、背中の上部に空隙が生じて背負い状態が不安定となりやすく、結果として背負い疲れが生じやすかった点を改善し、安定感があり、疲れにくく、背負いやすくしたランドセルを提供せんとするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、背当て面の上縁左右寄り部から上方に、下方折返し自在な左右2本の背負いベルトを延長形成し、背当て面はその上部を本体背面の上端から間隔を置いた下方部位で縫着して固着上辺を形成するとともに、他の周辺を本体背面に縫着し、固着上辺上方の背負いベルトと前後方向合致する本体背面の上部部位に吊りバンドの一端部を止着して、吊りバンドを上方に延出形成し、吊りバンドは長さ調整可能な締付け部を介装させて、他端部を固着上辺から間隔を置いた背負いベルト上部の折返し外側面に止着してなる構成を有するランドセルを提供する。
上記において、固着上辺上方の本体背面部には横帯片を縫着し、背負いベルトと前後方向合致する本体背面部位に横帯片によって吊りバンドの一端部を止着するようにするのが好ましい。
また、背負いベルトは背当て面の上縁から上方に斜め拡開方向に延長形成するのが好ましく、背負いベルトの下端部は止着ベルトに着脱かつ長さ調節自在に連結し、止着ベルトの基端部をランドセルの側縁下部から背面側に張出し形成した保持部に止着するのが好ましい。
かつ、背負いベルトの折返し外側面に位置決めベルトを固着して、両ベルト間に長さ方向に断続する複数の横締めベルト用挿通孔を形成し、この挿通孔に通して一対の横締めベルトを左右背負いベルトにそれぞれ装着し、一対の横締めベルトは長さ調節自在に互いに着脱係合可能な構成とすることが好ましい。
背負いベルトが背当て面上縁左右寄りから一体に延長し、背当て面の固着上辺が本体背面の上端から所定間隔下方部位に形成され、固着上辺から上方の背面部位の横帯片と背負いベルト間に吊りバンドが連結されているので、背負い状態においてランドセルの荷重が背当て面全体と背負いベルトに分散でき、背負い負担は動揺を防いで安定的になるとともに軽減され、同時に、ランドセル本体はこれらの上方に常時位置して背負いベルト側に十分な調整距離をもって吊り寄せられるので、上記効果が一層向上することになる。この構成によれば、金属材を使用せずに製品化できるので、軽減効果はさらに向上する。横帯片は本体上部の補強ともなる。
背負いベルトは拡開状態に延長形成してあることにより、折返しベルト面の巾全体が肩ラインに沿いやすくなり、背負い荷重の負担を軽減する。背負いベルトの下端部を本体背面の側縁下部に止着すれば、上方寄り位置にある本体の底面より上方の背面側を支持するので、本体の動揺をより少なくすることができ、かつストロークが長くなる分だけ生じやすくなる空隙をより少なくし、背中への密接性を高め、負担軽減を助長する。位置決めベルトを介して横締めベルトを左右背負いベルトに直接連結して両背負いベルトを一定間隔に締付けるようにすれば、背負いベルトが安定し、背負い状態も安定するので、背負い負担が一層軽減されることになる。
以下、本発明の一実施形態を図面とともに説明する。
ランドセル本体1は公知の或いは文具類を収納可能な適宜構成、例えば、背面2、左右両側面3、3と底面4、及び正面5によって囲われ、背面の上方に延長形成された開閉自在な蓋体6を有し、正面外側にポケット7を一体的に設けるなどして形成されている。
8は背負い用シートであり、背面2内に略々収まる大きさの背当て面9の上縁左右寄り部から上方に、下方折返し自在な左右2本の背負いベルト10,10を延長形成し、2本の背負いベルトは上縁部から先端に向かうほど若干斜め拡開するような外開き状態に形成してあり、ベルト付け根部は湾曲縁としてかたどってある。背当て面9及び背負いベルト10はいずれも通気性と強度を有する適宜シート素材で形成し、背当て面9の上部左右方向と中央部縦方向及び下部中央広巾部、すなわち肩甲骨と背骨及び腰部付近に対応する部分に亘る変形Y字状部分に厚地のクッション材を内装して厚地部9aとし、他の左右部及び中央上部に薄地のクッション材を内装して薄地部9bとし、背当て面9の上縁部及び背負いベルト10にも厚地のクッション材を内装してある。
背当て面9は、上縁部の厚地部分直下の薄地部位を、本体背面2の上端から間隔S(例えば上端から約4〜6cm間隔)を置いた下方部位で、左右端に亘って背面2に縫着して固着上辺11を形成するとともに、他の周辺を本体背面の周縁沿いに縫着して一体化し、上記背当て面上縁部の厚地部が固着上辺11を支点として本体背面2に対して折曲自由となっている。
本体背面2の上部の間隔S部位には左右両端に亘るテープ状の横帯片12を縫着して一体化するとともに、背負いベルト10と前後方向合致する部位の背面2と横帯片12との間には、吊りバンド13の一端部を介装させて同時縫着し、吊りバンドを上方に延出形成してある。
吊りバンド13は長さ調整乃至着脱可能な締付け部14を介装させた一対の連結バンドとし、その他端部を固着上辺から間隔を置いた背負いベルト10上部(ランドセル背負い状態において肩の上部乃至やや後寄り位置)の折返し外側面に縫着してある。
背負いベルト10は下方に折返して使用し、その先端部(下端部)を止着ベルト15を介して本体1の下部に連結してある。止着ベルト15は長さ調節乃至着脱可能な締付け部16を介装させた一対の連結ベルトとし、その一端部を背負いベルト10下部に下方向きに縫着し、他端部を保持部としての保持片17に縫着してある。保持片17は、本体背面2の下部側縁部に一辺を縫着された三角状のシートであり、背面側に張出した三角面の一辺に沿って保持片端部が縫着され、斜め上方に延長形成してある。
18は位置決めベルトであり、背負いベルト10の折返し外側面に長手方向に止着してある。この止着は、位置決めベルトの長手方向を一定間隔ごとに横筋状に縫着18aし、各縫着間は位置決めベルト部分を若干弛ませて、複数個の横締めベルト用挿通孔19が断続的に形成されるように設けてあり、下端部に上記止着ベルト15の締付け部16を連結してある。位置決めベルト18は、その表面に表れるように夜光材(反射材)を塗着した糸乃至テープ20を一体的に設けたものを用いることができる。
21は一対の横締めベルトであり、一対の両ベルト部をそれぞれ所望部位の挿通孔19に挿通し、両背負いベルト10に巻き付けて分離自在に止着し、両先端部の係止部材22同士を互いに離脱自在に係合することにより、2本の背負いベルト10、10の横間隔を一定に保たせている。
また、背負いベルト10、10は先端ほど若干拡開状態に背当て面9から延長形成されていることにより、ランドセル背負い状態において、該ベルトは一定間隔を維持して並行でき、同時に、肩部の折返し部位は、若干の内上がり、外下がりの面となるので、肩の傾斜に合致しやすくなり、ベルト面が肩に均一的に沿いやすくなる。
なお、上記構成は一実施例であるので、各部の構成、形状は上記記載に限定されるものではなく変更可能であり、また、背面中央上端部に吊下げ紐を装着し、蓋面の正面外側に反射材を装着するなども任意に採用可能であり、本発明に含まれる。
本発明に係るランドセルの背面側斜視図である。 背負いベルトを一部省略して背負い用シートの装着状態を示したランドセル背面図である。 背負い用シートの上部を固着上辺で折返して示したランドセル上部背面図である。 吊りバンドを止着した本体背面上部と背当て面及び背負いベルト部分を示す側面視略図である。 図4の吊りバンドの締付け状態を示す側面視略図である。 背負いベルトの一部を示し、(A)はその外側面図、(B)は側面視略図である。 横締めベルトによる締付け状態を示す背負いベルトの外側面図である。
符号の説明
1 本体、 2 背面、 3 左右側面、 4 底面、 5 正面、 6 蓋体、
7 ポケット、 8 背負い用シート、 9 背当て面、 9a 厚地部、
9b 薄地部、 10 背負いベルト、 11 固着上辺、 12 横帯片、
13 吊りベルト、 14 締付け部、 15 止着ベルト、 16 締付け部、
17 保持片、 18 位置決めベルト、 18a 縫着, 19 横締めベルト用挿通孔、 20 夜光塗料糸、 21 横締めベルト、 22 係止部材

Claims (5)

  1. 背当て面の上縁左右寄り部から上方に、下方折返し自在な左右2本の背負いベルトを延長形成し、背当て面はその上部を本体背面の上端から間隔を置いた下方部位で縫着して固着上辺を形成するとともに、他の周辺を本体背面に縫着し、固着上辺上方の背負いベルトと前後方向合致する本体背面の上部部位に吊りバンドの一端部を止着して、吊りバンドを上方に延出形成し、吊りバンドは長さ調整可能な締付け部を介装させて、他端部を固着上辺から間隔を置いた背負いベルト上部の折返し外側面に止着してなる構成を有するランドセル。
  2. 背当て面の上縁左右寄り部から上方に、下方折返し自在な左右2本の背負いベルトを延長形成し、背当て面はその上部を本体背面の上端から間隔を置いた下方部位で縫着して固着上辺を形成するとともに、他の周辺を本体背面に縫着し、固着上辺上方の本体背面部に横帯片を縫着し、背負いベルトと前後方向合致する本体背面部位に横帯片によって吊りバンドの一端部を止着して、吊りバンドを上方に延出形成し、吊りバンドは長さ調整可能な締付け部を介装させて、他端部を固着上辺から間隔を置いた背負いベルト上部の折返し外側面に止着してなる構成を有するランドセル。
  3. 背負いベルトは背当て面の上縁から上方に斜め拡開方向に延長形成してなる請求項1又は2に記載のランドセル。
  4. 背負いベルトの下端部を止着ベルトに着脱かつ長さ調節自在に連結し、止着ベルトの基端部をランドセルの側縁下部から背面側に張出し形成した保持部に止着してなる請求項1〜3のいずれかに記載のランドセル。
  5. 背負いベルトの折返し外側面に位置決めベルトを固着して、両ベルト間に長さ方向に断続する複数の横締めベルト用挿通孔を形成し、この挿通孔に通して一対の横締めベルトを左右背負いベルトにそれぞれ装着し、一対の横締めベルトは長さ調節自在に互いに着脱係合可能な構成としてなる請求項1〜4のいずれかに記載のランドセル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010046329A (ja) * 2008-08-22 2010-03-04 Nifco Inc 帯状体の取付構造及びこれを備えた袋物
JP2012239841A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Toray International Inc ランドセル
CN104983155A (zh) * 2015-07-28 2015-10-21 苏州京龙皮件服饰有限公司 一种实用型旅行箱
DE102018205186A1 (de) 2018-04-06 2019-10-10 Adidas Ag Tragesystem

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