JP2005304203A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このパワーステアリング装置では、制御装置は、金属基板61と、制御基板63と、パワーコネクタと、信号コネクタと、モータ端子Mmと、回転位置センサに接続されたセンサコネクタ71と、大電流基板62と、金属基板61に設けられた接続部材66と、金属基板61、制御基板63及び大電流基板62を格納するハウジング64及びカバー65とを備え、ハウジング64の外側に、パワーコネクタ、信号コネクタ及びセンサコネクタ71が設けられ、センサコネクタ71に設けられた貫通穴からモータ端子Mmがハウジング64の外部に突出している。
【選択図】図4
Description
この電動パワーステアリング装置では、制御装置は、電動モータ及びバッテリの設置されたエンジンルームから離れた良好な環境の車室内に設置されているので、制御装置と電動モータとを接続する長い外部配線が複数本必要となる。
その結果、コストが高くなるとともに車両の重量も増大してしまい、また電力ロスが大きくなるとともに放射ノイズの影響でラジオにノイズが入るといった問題点があった。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る電動式パワーステアリング装置を示すブロック図である。
この電動式パワーステアリング装置は、車両のハンドル(図示せず)に対して補助トルクを出力する電動モータ30と、この電動モータ30の駆動を制御する制御装置60と、電動モータ30を駆動するための電流を供給するバッテリ4と、ハンドルの操舵トルクを検出するトルクセンサ5と、制御装置60と電動モータ30とを電気的に接続したモータ接続部15と、バッテリ4と制御装置60とを電気的に接続したパワーコネクタ68aと、車両側信号が制御装置60に入力される信号コネクタ68bと、トルクセンサ5と制御装置60とを電気的に接続したトルクセンサコネクタ68cとを備えている。
また、マイクロコンピュータ13は、図示していないが、AD変換器やPWMタイマ回路等の他に、周知の自己診断機能を含み、システムが正常に動作しているか否かを常に自己診断しており、異常が発生するとモータ電流IMを遮断するようになっている。
図2は図1で説明した電動式パワーステアリング装置を示す側断面図、図3は図2の電動式パワーステアリング装置を示す分解斜視図である。
上記固定子36は、永久磁石31の外周に相対した12個の突極34と、この突極34に装着されたインシュレータ35と、このインシュレータ35に巻回され、かつU、V及びWの3相に接続された電機子巻線2(2u、2v、2w)とを有している。
電機子巻線2の3個の端部は出力軸32に向かって延びた3個の巻線端子37に各々接続されている。回転位置センサ3は、レゾルバで、回転子3a及び固定子3bを有している。回転子3aの外径は、固定子3bと回転子3aとの間の径方向隙間のパーミアンスが角度で正弦波状に変化するような特殊曲線になっている。固定子3bには励磁コイル及び2組の出力コイルが巻回されており、この回転子3a及び固定子3b間の径方向隙間の変化を検出してsinとcosで変化する2相出力電圧を出力する。
制御装置60は、図3に示すように電動モータ30のブラケット39に固定されている。制御装置60は、箱形状であって高熱伝導率であるアルミニウム製のハウジング64と、このハウジング64上に設けられたパワー基板としての金属基板61と、この金属基板61上に設けられ複数の導電板67が絶縁性樹脂にインサート成形された大電流基板62と、この大電流基板62上に設けられた絶縁プリント基板からなる制御基板63と、ハウジング64と接合され、ハウジング64と協同して内部に金属基板61、大電流基板62、制御基板63等を収納したカバー65とを有している。ハウジング64及びカバー65は、電動モータ30の軸線方向と平行に装着されている。
電動モータ30の軸線と平行に配設されている接続部材66は、金属基板61と大電流基板62とを接続するための接続端子CM及び金属基板61と制御基板63とを接続するための接続端子Cmがインサート成型されて構成されている。接続部材66の複数本の接続端子Cmは、制御基板63と接続される側の端部Cm1が図4に示すように、金属基板61に対して直線状に配置されている。金属基板61に形成された配線パターンは、大電流に対応できるように十分な断面容量を有し、電動モータ30に流れる大電流対応の回路要素を実装できるようになっている。
また、モータ端子Mmには、中間部に幅の狭くなった低剛性部Mmbが形成されている。
同様に、大電流基板62には、下面側からモータリレー22を収納するリレー収納部62bが形成され、下面側からモータリレー22が挿入されると端子22aは、リレー収納部62bの底面に形成された穴62dを貫通して大電流基板62の上面に突出し、絶縁性樹脂から露出した導電板67に溶接されて電気的に接続される。
パワーコネクタ68aに配置される端子70は、大電流基板62の導電板67と溶接により電気的に接続されている。
なお、突起部68dが無いときには、ハウジングにハウジング側コネクタが取り付けられたときに生じた穴とハウジング側コネクタとの間の空隙部に接着性樹脂が充填される。
センサコネクタ71は、ハウジング64の開口部である穴64aに、ハウジング側コネクタ68と同一方向である外側から挿入され、ネジ82でハウジング64の外側に固定されている。
ハウジング側コネクタ68とセンサコネクタ71とは、夫々制御基板63に挿入される端子側の絶縁性樹脂部に位置決め穴68e(図4参照)、71c(図5参照)が形成されている。ハウジング側コネクタ68とセンサコネクタ71は、位置決め穴68e、71cと治具(図示せず)によって、ハウジング64の内側から位置決めされて、ハウジング64の外側に固定されている。
大電流基板62は、ハウジング64内に挿入され、4個のネジ84でハウジング64に固定されるが、大電流基板62が装着されると、貫通穴71aからモータ端子Mmが図3に示すように外部へ突出するように構成されている。
また、金属基板61とハウジング側コネクタ68とは、重ならないように、かつ電動モータ30の後端側にハウジング64に配置されている。
また、センサコネクタ71は、ハウジング64を挟んで金属基板61の反対側に設けられ、センサコネクタ71、ハウジング64及び金属基板61の積み重ね方向で、図5に示すようにセンサコネクタ71の接続部71bが、金属基板61上のスイッチング素子Q1〜Q6の何れとも重ならないように設けられている。
また、センサコネクタ71は、他の発熱部品である金属基板61上のコンデンサ7、シャント抵抗器8とも重ならないように設けられている。
接続端子Cmの端部Cm1、ハウジング側コネクタ68の端子70の端部70a及びセンサコネクタ71の端子Smの端部Sm1等は、制御基板63の各スルーホール63a内に挿入され、半田接合されている。
なお、ここで、突起65aを8個としているのは、カバー65を180度回転させてハウジング64に固定させた場合、回転前と比較してネジ84の頭部に対するカバー65の隅部の相対位置が異なるので、何れの場合でもネジ84の頭部の上に突起65aが位置するようにしたものである。従って、カバーをハウジングに対して何れの向きに固定しても、ネジの頭部上にカバーの突起が位置する場合には、4個でよい。
まず、電動モータ30を組み立てるが、出力軸32に永久磁石31を接着固定後、着磁器で8極に着磁し、軸受40の内輪を圧入して回転子33を形成する。
次に、固定子36の12個の突極34にインシュレータ35を介してU、V、Wの各電機子巻線2を電気角で120度位置を移動して巻回し、U、V、W各相4個で計12個の巻線を形成する。U相各巻線の巻始め同士、巻終わり同士を接続し、図1に示すようにU層の電機子巻線2uを形成する。同様にV層及びW層の電機子巻線2v、2wを形成し、U、V及びW層の電機子巻線2u〜2wの巻終わりをお互いに接続して中性点とする。U、V及びW層の電機子巻線2u〜2wの巻始めはそれぞれ巻線端子37に接続される。
その後、この固定子36をヨーク41に圧入する。
まず、各電極にクリーム半田を塗布した制御基板63上にマイクロコンピュータ13及びその周辺回路素子等の部品を配置し、リフロ装置を用いて、制御基板63の下側から、または周囲の雰囲気全体を熱し、クリーム半田を溶かして各上記部品を半田付けする。
同様に、各電極にクリーム半田を塗布した金属基板61上に半導体スイッチング素子Q1〜Q6、コンデンサ7及びシャント抵抗器8等の部品を配置し、金属基板61上に接続部材66を置いてネジ80で固定し、リフロ装置を用いてクリーム半田を溶かし、各上記部品及び接続部材66の端子Cmを半田付けする。このとき、接続部材66の複数本の接続端子Cmは、その端部Cm1が金属基板61に対して垂直、直線状に配置されている。
その後、その金属基板61上に、大電流基板62を配置し、ネジ84で固定する。大電流基板62が装着されると、予め取り付けられたセンサコネクタ71の貫通穴71aでモータ端子Mmが案内されて、貫通穴71aからモータ端子Mmが外部へ突出する。
その後、パワーコネクタ68aの端子70を大電流基板62上の導電板67と溶接により電気的に接続する。また、大電流基板62上の導電板67を金属基板61上の接続部材66の接続端子CMと溶接により電気的に接続する。そして、コンデンサ7の上端と、大電流基板62のビーム62e上端を接着剤(図示せず)により固定する。
これらの係止部62fと位置決め部62gは近接して配置されているので、制御基板63の挿入が容易で、制御基板63の保持も確実となる。その後、スルーホール63aに挿入された接続端子Cmの端部Cm1、パワーコネクタ68aの端子70の70a及びセンタ端子Smの端部Sm1を部分噴流により一括で半田付け接合する。
次に、電動モータ30の巻線端子37と制御装置60のモータ端子Mmとをネジ87で固定し、電気的に接続する。このとき、接続前において巻線端子37とモータ端子Mmとが、組立精度により、出力軸32の軸線方向に隙間が発生していても、モータ端子Mmの低剛性部Mmbが容易に変形して巻線端子37とモータ端子Mmとが確実に接続される。
また、半導体スイッチング素子Q1〜Q6、コンデンサ7及びシャント抵抗器8等の大電流部品が金属基板61に実装され、この金属基板61が多数の放熱用突起64cを有するアルミニウム製のハウジング64に密接状態で取り付けられているので、金属基板61上の大電流部品及び配線パターンからの発熱がハウジング64から外気に放熱される。
また、上記発熱は、ハウジング64から電動モータ30のブラケット39を経由してギヤケース51に放熱される。従って、金属基板61を小型化しても温度上昇を抑制できるとともに、配線パターンの耐熱性及び耐久性を損なうこともない。
また、ハウジング64の外側に形成された放熱用の突起64cは、円柱状に形成されているので、強制空冷または自然対流による空気の流れ方向に制限が少なく、制御装置60の装着方向の自由度が増大する。
図8はこの発明の実施の形態2の電動式パワーステアリング装置の一部を示す分解斜視図である。
この実施の形態では、モータ端子Mmが大電流基板62の導電板67から分離され、センサコネクタ71の絶縁性樹脂に保持されている。他の構成は上記実施の形態1の電動式パワーステアリング装置の構成と同様である。
なお、モータ端子Mmは貫通穴71aに挿入するのではなく、センサ端子Smと同様に絶縁性樹脂にインサート成形により一体化するようにしてもよい。
センサコネクタ71は、実施の形態1と同様にハウジング64の開口部である穴64aに外側から挿入され、ネジ82でハウジング64の外側に固定されている。大電流基板62が、ハウジング64内に挿入され、ハウジング64に固定されると、モータ端子Mmと大電流基板62の導電板67の端部67mが対向し、モータ端子Mmと大電流基板62の導電板67の端部67mが溶接により電気的に接続される。
また、モータ端子Mmが大電流基板62の導電板67から分離されているので、大電流基板62の導電板67からモータ端子Mmの部分が長く突出することが無く、導電板67の材料取りが良くなり、コストの低減を図ることができる。
また、金属基板61としてHITT基板を用いているが、金属基板61はHITT基板に限定されるものではなく、配線パターンが絶縁層を介してアルミニウム等の伝熱性のよい金属ベース上に形成されたものや、銅のような熱伝導性のよい他の金属基板であってもよく、セラミック基板であってもよい。
また、回転位置センサ3はレゾルバを用いているが、レゾルバに限定されるものではなく、磁気抵抗器(MR)、巨大磁気抵抗器(GMR)やホール素子またはホールIC等他の磁気検出素子を用いたものであってもよい。
また、電動モータ30はブラシレスモータに限定されるものでなく、インダクションモータ、スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)またはブラシ付のDCモータであってもよい。
また、モータリレー22は3個を取り付ける場合であってもよく、また、モータリレー22が無い場合であってもよい。また、各部品の固定にネジを用いたが、リベット等他の固定手段であってもよい。
Claims (7)
- 車両のハンドルに対して補助トルクを出力する電動モータと、この電動モータの駆動を制御する制御装置とを備えた電動式パワーステアリング装置であって、
前記制御装置は、前記ハンドルに対して補助するトルクに応じて前記電動モータの電流を切り換えるための複数の半導体スイッチング素子からなるブリッジ回路が搭載されたパワー基板と、
前記ハンドルの操舵トルクに基づいて前記ブリッジ回路を制御するための駆動信号を生成するマイクロコンピュータが搭載された制御基板と、
前記車両のバッテリと電気的に接続されたパワーコネクタと、
外部配線を介して信号が入出力される信号コネクタと、
前記電動モータに電気的に接続されたモータ端子と、
前記電動モータの回転子の回転位置を検出する回転位置センサに接続されたセンサコネクタと、
少なくとも配線パターンを構成する導電板が絶縁性樹脂によりインサート成形で一体化された大電流基板と、
前記パワー基板に設けられ、前記パワー基板と、前記ハウジング及び前記制御基板とを電気的に接続した複数の端子が組み込まれた接続部材と、
前記パワー基板、前記制御基板及び大電流基板を格納するハウジング及びカバーとを備え、
前記ハウジングの外側に、前記パワーコネクタ、前記信号コネクタ及び前記センサコネクタが設けられ、前記センサコネクタに設けられた貫通穴から前記モータ端子がハウジングの外部に突出していることを特徴とする電動式パワーステアリング装置。 - 前記パワーコネクタ、前記信号コネクタ及び前記センサコネクタは、前記制御基板に挿入される側の端子が前記ハウジングに形成された穴に同一方向からそれぞれ挿入されて、前記ハウジングの外側に固定されている請求項1に記載の電動式パワーステアリング装置。
- 前記パワーコネクタ、前記信号コネクタ及び前記センサコネクタは、前記制御基板に挿入される端子側にそれぞれ位置決め部が形成され、前記ハウジングの内側で前記ハウジングと位置決めされて、前記ハウジングの外側に固定されている請求項1または請求項2に記載の電動式パワーステアリング装置。
- 前記センサコネクタは、前記ハウジングを挟んで前記パワー基板の反対側に設けられ、前記センサコネクタ、前記ハウジング及び前記パワー基板の積み重ね方向で、少なくとも前記センサコネクタの前記回転位置センサに接続される接続部が、前記パワー基板上の前記半導体スイッチング素子と重ならない領域に設けられている請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
- 前記接続部材は、前記制御基板と接続する複数本の接続端子の端部が略一直線上に配設されているとともに、これらの接続端子が前記電動モータの軸線と略平行に配設にされている請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
- 前記大電流基板は、ネジで前記ハウジングに固定されるとともに、前記カバーに突起が形成され、この突起は前記ネジの頭部の上に配置されている請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
- 前記センサコネクタは、前記回転位置センサと前記制御基板とを接続する複数の接続端子と、前記電動モータと前記大電流基板の導電板とを接続するモータ端子とが、絶縁性樹脂で保持されているとともに、前記接続端子及び前記モータ端子が前記ハウジングに形成された穴に外側から挿入されて、前記ハウジングの外側に固定されている請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
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