JP2005302326A - 表示装置、および表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、表示輝度を十分に高めることができる表示装置、および表示装置の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】SEDの前面基板の内面には、遮光層11、および複数の蛍光体層R、G、Bが形成され、その上に複数の通気孔41を有するアルミニウムフィルム40が形成される。Alフィルム40の接着剤の焼成時に気化したガスを複数の通気孔41を介して放出する。
【選択図】 図5
【解決手段】SEDの前面基板の内面には、遮光層11、および複数の蛍光体層R、G、Bが形成され、その上に複数の通気孔41を有するアルミニウムフィルム40が形成される。Alフィルム40の接着剤の焼成時に気化したガスを複数の通気孔41を介して放出する。
【選択図】 図5
Description
この発明は、偏平な平面パネル構造の真空外囲器を有し、背面基板に設けた電子放出素子から電子を放出させて前面基板に設けた蛍光体層を励起発光させることによりカラー画像を表示する表示装置、および表示装置の製造方法に関する。
近年、偏平な平面パネル構造の真空外囲器を有する表示装置として、フィールドエミッションディスプレイ(FED)や、プラズマディスプレイ(PDP)等が知られている。また、FEDの一種として、表面伝導型の電子放出素子を備えた表示装置(以下、SEDと称する)の開発が進められている。
SEDは、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有する。これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周縁部を互いに接合され、内部を真空にされて偏平な平面パネル構造の真空外囲器を構成している。
前面基板の内面には3色の蛍光体層が形成され、蛍光体層に重ねて金属薄膜が形成されている。背面基板の内面には、蛍光体層を励起発光させる電子の放出源として、画素毎に対応する多数の電子放出素子が整列配置されている。また、背面基板の内面上には、電子放出素子を駆動するための多数本の配線がマトリックス状に設けられ、その端部は真空外囲器の外部に引き出されている。
前面基板と背面基板の間には板状のグリッドが配設されている。このグリッドには、電子放出素子に対して整列した位置関係で多数のビーム通過孔が形成されているとともに、前面基板および背面基板の内面に当接することで基板間の隙間を維持するための複数の柱状のスペーサが設けられている。
このSEDを動作させる場合、配線に接続した駆動回路を介して各電子放出素子に選択的に駆動電圧が印加される。これにより、各電子放出素子から選択的に電子ビームが放出され、これら電子ビームが、グリッドの対応するビーム通過孔を通って、金属薄膜を透過し、対応する蛍光体層に照射されて、蛍光体層が励起発光されてカラー画像が表示されるようになっている。
蛍光体層に重ねて形成した金属薄膜は、励起発光した蛍光体層からの蛍光を前面基板側に反射して表示輝度を高めるように機能する。従って、良好な表示状態を得るためには、金属薄膜の表面が平らな鏡面であることが要求される。このため、従来、蛍光体層に対して金属材料を蒸着して平らな金属薄膜を形成していた(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、比較的ポーラスな構造を有する蛍光体層に重ねて金属薄膜を鏡面のように平らに形成することは極めて困難であり、十分に満足のいく平面度を達成することはできなかった。このため、従来のSEDでは、満足のいく表示輝度を得ることはできなかった。
特開2003−068238(段落[0027]、図4)
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、表示輝度を十分に高めることができる表示装置、および表示装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の表示装置は、複数の蛍光体層を形成しその上に接着剤を介して金属薄膜を形成した前面基板、および上記各蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を形成した背面基板を互いに位置合わせして、その周縁部同士を枠状の側壁を介して封着した真空外囲器を有する表示装置であって、上記金属薄膜は、上記接着剤の焼成時におけるガス抜きのための複数の通気孔を有することを特徴とする。
また、本発明の表示装置は、複数の蛍光体層を形成しその上に有機シート材を介して金属薄膜を接着した前面基板、および上記各蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を形成した背面基板を互いに位置合わせして、その周縁部同士を枠状の側壁を介して封着した真空外囲器を有する表示装置であって、上記金属薄膜は、上記有機シート材の焼成時におけるガス抜きのための複数の通気孔を有することを特徴とする。
上記発明によると、有機材料を焼成して気化させたガスを金属薄膜の複数の通気孔を通して放出できるため、ガスの圧力によって金属薄膜が破れたり変形したりすることを防止でき、平らな金属薄膜を形成できる。
また、本発明の表示装置は、複数の蛍光体層を形成しその上に有機シート材を介して金属薄膜を蒸着した前面基板、および上記各蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を形成した背面基板を互いに位置合わせして、その周縁部同士を枠状の側壁を介して封着した真空外囲器を有する表示装置であって、上記有機シート材は、上記各蛍光体層それぞれに対向した複数の画素領域それぞれの4つの角部近くに複数の貫通孔を有することを特徴とする。
上記発明によると、金属薄膜を蒸着する有機シート材に複数の貫通孔を設けたため、この有機シート材を焼成して気化させるとき、貫通孔を介してガスを放出できる。このため、ガスの圧力によって金属薄膜が破れたり変形したりすることを防止でき、平らな金属薄膜を形成できる。
また、本発明の表示装置の製造方法によると、複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、これら複数の蛍光体層に重ねて接着剤を介して複数の通気孔を有する金属薄膜を形成する工程と、上記接着剤を焼成して上記複数の通気孔を介して放出する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の表示装置の製造方法によると、複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、これら複数の蛍光体層に重ねて有機シート材を形成する工程と、この有機シート材に重ねて複数の通気孔を有する金属薄膜を形成する工程と、上記有機シート材を焼成して上記複数の通気孔を介して放出する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の表示装置の製造方法によると、複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、これら複数の蛍光体層に重ねて複数の貫通孔を有する有機シート材を形成する工程と、この有機シート材に重ねて金属薄膜を蒸着する工程と、上記有機シート材を焼成する工程と、を有することを特徴とする。
更に、本発明の表示装置の製造方法によると、複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、これら複数の蛍光体層に重ねて表面に複数の突起を有する有機シート材を形成する工程と、この有機シート材の表面に重ねて金属薄膜を蒸着する工程と、上記有機シート材を焼成する工程と、を有することを特徴とする。
この発明の表示装置は、上記のような構成および作用を有しているので、蛍光体層に重ねる金属薄膜を鏡面のように平らに形成でき、表示輝度を十分に高めることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について詳細に説明する。始めに、本発明の実施の形態に係る表示装置の一例として、SEDについて説明する。
図1ないし図3に示すように、SED1は、それぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板10および背面基板12を備え、これらの基板は約1.0〜2.0mmの隙間をおいて対向配置されている。そして、前面基板10および背面基板12は、ガラスからなる矩形枠状の側壁14を介して周縁部同志が接合され、内部が真空の扁平な平面パネル構造の真空外囲器15を構成している。
前面基板10の内面には画像表示面として機能する蛍光体スクリーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン16は、赤、青、緑の蛍光体層R、G、B、および遮光層11を並べて構成され、これらの蛍光体層はストライプ状あるいはドット状に形成されている。また、蛍光体スクリーン16上には、アルミニウム等からなるメタルバック17(金属薄膜)が形成されている。
背面基板12の内面には、蛍光体スクリーン16の蛍光体層を励起発光させるための電子を放出する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板12の内面上には、各電子放出素子18に駆動電圧を与えるための多数本の配線21がマトリックス状に設けられ、その端部は真空外囲器15の外部に引き出されている。
接合部材として機能する側壁14は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材20により、前面基板10の周縁部および背面基板12の周縁部に封着され、これらの基板同志を接合している。本実施の形態では、背面基板12と側壁14をフリットガラスを用いて接合し、前面基板10と側壁14をインジウムを用いて接合した。
図2ないし図4に示すように、SED1は、前面基板10と背面基板12の間に配設されたスペーサ構体22を備えている。本実施の形態において、スペーサ構体22は、矩形状の金属板からなるグリッド24と、グリッドの両面に一体的に立設された多数の柱状のスペーサ30と、で構成されている。
グリッド24は、前面基板10の内面と対向した第1表面24aおよび背面基板12の内面と対向した第2表面24bを有し、これらの基板と平行に配置されている。そして、グリッド24には、エッチング等により多数の電子ビーム通過孔26が形成されている。電子ビーム通過孔26は、それぞれ電子放出素子18と対向して配列され、電子放出素子から放出された電子ビームを通過させる。
グリッド24の第1表面24a上には、隣接する電子ビーム通過孔26間に位置して第1スペーサ30aが一体的に立設されている。第1スペーサ30aの延出端は、メタルバック17、および蛍光体スクリーン16の遮光層11を介して前面基板10の内面に当接している。また、グリッド24の第2表面24b上には、隣接する電子ビーム通過孔26間に位置して第2スペーサ30bが一体的に立設されている。第2スペーサ30bの延出端は、背面基板12の内面上に設けられた配線21上に当接している。
上記のように構成されたスペーサ構体22は、前面基板10および背面基板12間に配設され、第1および第2スペーサ30a、30bを前面基板10および背面基板12の内面にそれぞれ当接せしめることにより、これらの基板に作用する大気圧荷重を支持し、基板間の間隔を所定値に維持している。
また、SED1は、グリッド24および前面基板10のメタルバック17に電圧を印加する図示しない電圧供給部を備え、例えば、グリッド24に12kV、メタルバック17に10kVの電圧が印加される。
そして、上記SED1において、画像を表示する場合、配線21を介して電子放出素子18の素子電極間に電圧を与え、任意の電子放出素子18の電子放出部から電子ビームを放出するとともに、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17にアノード電圧を印加する。電子放出部から放出された電子ビームは、アノード電圧により加速され、グリッド24の電子ビーム通過孔26を通った後、蛍光体スクリーン16に衝突する。これにより、蛍光体スクリーン16の蛍光体層が励起されて発光し、画像を表示する。
上記構造のSED1を製造する場合、予め、蛍光体スクリーン16およびメタルバック17の設けられた前面基板10と、電子放出素子18および配線21が設けられているとともに側壁14が接合された背面基板12と、を用意しておく。また、グリッド24に多数のスペーサ30a、30bを設けたスペーサ構体22を用意しておく。
そして、スペーサ構体22を背面基板12上に位置決め配置する。この状態で、前面基板10、背面基板12、およびスペーサ構体22を図示しない真空チャンバ内に配置し、真空チャンバ内を真空排気した後、側壁14を介して前面基板を背面基板に接合する。これにより、スペーサ構体22を備えたSED1が製造される。
以下、上述したように蛍光体スクリーン16上に形成されるメタルバック17の形状、およびメタルバック17の形成方法について、図5および図6を参照して説明する。なお、図5では、説明を解り易くするため、各画素の構造を拡大して画素数を減らして示したが、前面基板10上には実際には例えば1280×768[個]の画素が形成されている。
本実施の形態のメタルバック17は、図5(a)に示すように、厚さ約200[nm]のアルミニウムフィルム40(以下、Alフィルム40と称する)に多数の微小な通気孔41を開けて形成されている。通気孔41の形状、大きさ、位置、数などは任意に設定可能であるが、後述するようにガス化した接着剤を効率良く放出可能なできるだけ小さい孔を多数配置することが望ましい。
本実施の形態では、直径1[μm]〜3[μm]程度の略円形の通気孔41を、各蛍光体層R、G、Bにそれぞれ対向したAlフィルム40の多数の矩形の画素領域42の4つの角部近くにそれぞれ形成した。つまり、上述した画素数の4倍の数の通気孔41を1枚のAlフィルム40に形成した。
メタルバック17は、電子ビームを通過させるとともに、各蛍光体層R、G、Bが励起して発光する蛍光を前面基板10側に反射させるよう機能する。このため、電子ビームが蛍光体層R、G、Bに衝突するビームスポットから外れた位置に通気孔41をできるだけ多く形成した。これにより、後述する有機ガスを効率良く放出できるとともに、反射光の損失を抑えることができ、輝度の低下を抑制することができる。
上記構造のメタルバック17を蛍光体スクリーン16上に形成する場合、まず、図示しないアルミニウムシール(以下、Alシールと称する)を用意し、前面基板10よりひとまわり小さい規定の寸法に切断する。このAlシールは、例えば、図示しない基材フィルムの表面に離型材を介してアルミニウムを所望する膜厚に蒸着することにより形成される。言い換えると、Alシールは、基材フィルムの表面上に上述したAlフィルム40を蒸着することにより形成される。
そして、このAlシールの所定位置に上述したような多数の通気孔41を形成する。この場合、例えば、レーザ加工や機械加工によって通気孔41を形成し、或いはAlフィルム40の所定位置にエッチング剤をインクジェットによって塗布することによって通気孔41を形成する。この際、通気孔41は、基材フィルムを貫通してもしなくても良い。或いは、基材フィルムの表面にアルミニウムを蒸着する際に通気孔41のパターンを有するマスクを介してアルミニウムを蒸着して基材フィルムに通気孔41を有するAlフィルム40を直接形成するようにしても良い。
次に、多数の通気孔41を形成したAlシールのAlフィルム40の表面に接着剤44を塗布して、Alシールを前面基板10に対して高精度に位置決めした状態で、接着剤を塗布した面を蛍光体スクリーン16上に貼り合わせる。そして、Alシールの裏面を加熱および加圧してAlフィルム40を基材フィルムから離型し、Alフィルム40を蛍光体スクリーン16上に接着する。この状態を図5(a)、および図5(b)に示す。
この後、接着剤44の不要な成分を除去するため、Alフィルム40を蛍光体スクリーン16上に接着した構造物を約500[℃]まで加熱して接着剤44を気化(以下、この処理を“焼成”と称する)させ、この有機ガスを通気孔41を介して放出させる。このとき、特に、SED1の駆動時に邪魔になる有機物質が気化されて放出される。
より具体的には、図6に示すように、接着剤44を気化させた有機ガス46を比較的ポーラスな構造の蛍光体層Rを通して通気孔41に導いて放出させる。これにより、不要な有機成分を除去できるとともに、Alフィルム40を蛍光体スクリーン16上に接着できる。
以上のように、本実施の形態によると、メタルバック17を構成するAlフィルム40に予め多数の通気孔41を形成したため、接着剤44の焼成時に気化した有機ガス46を通気孔41を介して効率良く放出でき、鏡面のように平らなメタルバック17を形成できる。
反対に、本実施の形態のようにAlフィルム40に通気孔41を形成しないと、焼成時に発生した有機ガスの逃げ道が無くなり、蛍光体スクリーン16とメタルバック17との間にガスが溜まってメタルバック17が部分的に膨らんだり捲れ上がったりする問題が生じる。このように、メタルバック17が歪むと、反射光率が低下し、蛍光体層R、G、Bを十分な輝度で光らせることができなくなる。
本実施の形態では、このような問題を防止するため、有機ガスの通気孔41をAlフィルム40に予め形成し、鏡面のように平らなメタルバック17を形成し、輝度の低下を抑制するようにした。
ところで、上述した実施の形態では、蛍光体スクリーン16上に接着剤44を介してAlフィルム40を直接接着してメタルバック17を形成した場合について説明したが、例えば、図7に示すように、蛍光体スクリーン16とAlフィルム40との間に有機物質からなる有機シート材51を介在させても良い。このように、有機シート材51を介在させることにより、比較的ポーラスな構造の蛍光体層R、G、B表面の凸凹形状を吸収することができ、より平面度の高いメタルバック17を形成できる。
有機シート材51を介在させてメタルバック17を形成する場合、まず、蛍光体スクリーン16の表面上に有機シート材51を貼り合わせ、その上に上述した多数の通気孔41を有するAlフィルム40を貼り合わせる。Alフィルム40の構造よおび形成方法は上述した実施の形態と略同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
そして、今度は、有機シート材51を除去するための焼成を行なう。このとき、気化した有機ガスは、同様にしてAlフィルム40の多数の通気孔41を介して放出され、Alフィルム40が捲れ上がったり膨らんだりすることを防止でき、鏡面のように平らなメタルバック17を形成できる。
また、上述したように有機シート材51をAlフィルム40と蛍光体スクリーン16との間に介在させることにより、蛍光体スクリーン16上に有機シート材51を貼り合わせた後に、Alフィルム40を蒸着により形成することが可能となる。この場合、Alフィルム40に多数の通気孔41を形成するため、例えば、図8に示すように、多数の通気孔41のパターンを有するマスク61を介して有機シート材51の表面にアルミニウムを蒸着させてAlフィルム40を形成することもできる。或いは、アルミニウムを有機シート材51上に蒸着させた後に、上述した実施の形態のように、レーザ加工や機械加工によってAlフィルム40に多数の通気孔41を形成しても良い。
または、図9に示すように、蛍光体スクリーン16上に貼り合わせる有機シート材71自体に多数の貫通孔72を予め形成しておき、この有機シート材71の表面71aにアルミニウムを蒸着するようにしても良い。この場合、有機シート材71に形成した各貫通孔72の下端がそれぞれ蛍光体層Rに露出しているため、貫通孔72内に蒸着されたアルミニウムの一部が蛍光体層Rに浸透する。このため、有機シート材71を焼成する際に、貫通孔72の近傍から有機シート材が気化して放出される。
或いは、図10に示すように、蛍光体スクリーン16上に貼り合わせる有機シート材81の表面81aに多数の突起82を予め形成しておき、多数の突起82が形成された有機シート材81の表面81aにアルミニウムを蒸着するようにしても良い。この場合、有機シート材81の焼成時に、突起82が気化した後、突起82があった部位に通気孔41が形成されることになる。なお、この場合、突起82の高さは、蒸着により形成されるAlフィルム40の膜厚より少なくとも高いことが好ましい。
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
例えば、上述した実施の形態では、Alフィルム40の各画素領域の4つの角部近くに通気孔41をそれぞれ設けた場合について説明したが、これに限らず、少なくとも1つの角部近くに通気孔41を形成すれば良い。つまり、通気孔41の数は、ガスの放出効率の点からできるだけ多く設けることが有効と考えられるが、上述したようにビームスポットから外れた角部近くに設けることが輝度の低下を抑制するために有効である。
また、上述した実施の形態では、蛍光体層に重ねて形成する金属薄膜としてAlフィルム40を用いた場合について説明したが、これに限らず、他の金属材料を使用しても良い。
1…SED、10…前面基板、11…遮光層、12…背面基板、14…側壁、15…真空外囲器、16…蛍光体スクリーン、17…メタルバック、18…電子放出素子、40…Alフィルム、41…通気孔、42…画素領域、44…接着剤、46…有機ガス、51…有機シート材、72…貫通孔、82…突起、R、G、B…蛍光体層。
Claims (12)
- 複数の蛍光体層を形成しその上に接着剤を介して金属薄膜を形成した前面基板、および上記各蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を形成した背面基板を互いに位置合わせして、その周縁部同士を枠状の側壁を介して封着した真空外囲器を有する表示装置であって、
上記金属薄膜は、上記接着剤の焼成時におけるガス抜きのための複数の通気孔を有することを特徴とする表示装置。 - 上記複数の通気孔は、上記各蛍光体層それぞれに対向した複数の画素領域それぞれの角部近くに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 上記複数の通気孔は、上記画素領域の4つの角部近くにそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
- 複数の蛍光体層を形成しその上に有機シート材を介して金属薄膜を接着した前面基板、および上記各蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を形成した背面基板を互いに位置合わせして、その周縁部同士を枠状の側壁を介して封着した真空外囲器を有する表示装置であって、
上記金属薄膜は、上記有機シート材の焼成時におけるガス抜きのための複数の通気孔を有することを特徴とする表示装置。 - 上記複数の通気孔は、上記各蛍光体層それぞれに対向した複数の画素領域それぞれの4つの角部近くにそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
- 複数の蛍光体層を形成しその上に有機シート材を介して金属薄膜を蒸着した前面基板、および上記各蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を形成した背面基板を互いに位置合わせして、その周縁部同士を枠状の側壁を介して封着した真空外囲器を有する表示装置であって、
上記有機シート材は、上記各蛍光体層それぞれに対向した複数の画素領域それぞれの4つの角部近くに複数の貫通孔を有することを特徴とする表示装置。 - 上記複数の貫通孔の一端は、それぞれ上記蛍光体層に露出していることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、
上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、
これら複数の蛍光体層に重ねて接着剤を介して複数の通気孔を有する金属薄膜を形成する工程と、
上記接着剤を焼成して上記複数の通気孔を介して放出する工程と、
を有することを特徴とする表示装置の製造方法。 - 複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、
上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、
これら複数の蛍光体層に重ねて有機シート材を形成する工程と、
この有機シート材に重ねて複数の通気孔を有する金属薄膜を形成する工程と、
上記有機シート材を焼成して上記複数の通気孔を介して放出する工程と、
を有することを特徴とする表示装置の製造方法。 - 複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、
上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、
これら複数の蛍光体層に重ねて複数の貫通孔を有する有機シート材を形成する工程と、
この有機シート材に重ねて金属薄膜を蒸着する工程と、
上記有機シート材を焼成する工程と、
を有することを特徴とする表示装置の製造方法。 - 複数の蛍光体層を有する前面基板と、上記複数の蛍光体層に対応した複数の電子放出素子を有する背面基板と、を枠状の側壁を介して封着して表示装置を製造する方法であって、
上記前面基板の内面に上記複数の蛍光体層を形成する工程と、
これら複数の蛍光体層に重ねて表面に複数の突起を有する有機シート材を形成する工程と、
この有機シート材の表面に重ねて金属薄膜を蒸着する工程と、
上記有機シート材を焼成する工程と、
を有することを特徴とする表示装置の製造方法。 - 上記複数の突起は、上記金属薄膜を貫通して突出する高さを有することを特徴とする請求項11に記載の表示装置の製造方法。
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2004
- 2004-04-06 JP JP2004112431A patent/JP2005302326A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7714495B2 (en) | 2005-10-31 | 2010-05-11 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Electron emission display having an optically transmissive anode electrode |
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