JP2008084777A - 画像表示装置 - Google Patents

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Yusuke Kasahara
佑介 笠原
Takashi Enomoto
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Abstract

【課題】長期にわたって高い表示性能を維持することができ、製造コストの低減を図ることが可能な画像表示装置、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】画像表示装置は、周辺部同士が接合された第1基板11および第2基板12を有する外囲器10と、第1基板上に配置された蛍光体スクリーン16と、第2基板上に配置された電子源18と、外囲器の周辺部に接合され外囲器内部に連通するゲッタ室51を規定したゲッタボックス50と、ゲッタ室内に設けられ、バリウムを含む蒸発型ゲッタ28と、非蒸発型ゲッタ23とを有するゲッタと、を備えている。外囲器は、排気工程において外囲器内部を排気するための第1排気孔29と、ゲッタ室に連通する第2排気孔52と、を有し、ゲッタボックスは、ゲッタ室内を排気するための第3排気孔54を有している。
【選択図】 図2

Description

この発明は、蛍光体スクリーンと電子源とが設けられた外囲器と、外囲器内のガスを吸着するゲッタとを備えた画像表示装置に関する。
近年、軽量・薄型の画像表示装置として、液晶の配向を利用して光の強弱を制御する液晶ディスプレイ(以下、LCDと称する)、プラズマ放電の紫外線により蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)、電界放出型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させるフィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと称する)、表面伝導型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させる表面伝導型電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)などが開発されている。
例えばFEDでは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周辺部同士を互いに接合することにより真空外囲器を構成している。前面基板の内面には蛍光体スクリーンが形成され、背面基板の内面には蛍光体を励起して発光させる電子放出源として多数の電子放出素子が設けられている。
背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これら基板の間には複数の支持部材が配設されている。背面基板側の電位はほぼアース電位であり、蛍光面にはアノード電圧として例えば10kVが印加される。蛍光体スクリーンを構成する赤、緑、青の蛍光体に電子放出素子から放出された電子ビームを照射し、蛍光体を発光させることによって画像を表示する。
このようなFEDにおいては、真空外囲器内部を高い真空度に維持することが重要となる。真空度が低いと、安定した電子放出ができず、画像表示装置の寿命が低下することになるからである。
そこで、長期間にわたって真空外囲器内部を高い真空度に維持するため、真空外囲器内部には不所望なガス分子を吸着するゲッタ層を設けることが通常行われる。このようなゲッタ層として、例えば、PDPのパネル側辺に隣り合う領域に非蒸発型ゲッタ層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、蛍光表示管の外囲器周辺部にゲッタ室を設け、ゲッタ室内にバリウムからなるゲッタを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−191378号 実用新案登録2547509号公報
高い真空領域である真空外囲器内部において、支配的なガス分子は主に水素、一酸化炭素、二酸化炭素である。非蒸発型ゲッタは一般的に一酸化炭素、二酸化炭素の吸着量が小さい。そのため、パネル周辺部に非蒸発型ゲッタを設ける方法では、画像表示装置を動作後しばらくすると一酸化炭素、二酸化炭素を吸着することができなくなり、画像表示装置の寿命が低下する。長期間の寿命を保証するには、非蒸発型ゲッタの量を増やす必要があるが、非蒸発型ゲッタは一般に高価なため画像表示装置のコストが増加してしまう。
また、バリウムからなる蒸発型ゲッタは、一般的に水素の吸着量が著しく小さい。そのため、パネル周辺部にバリウムからなる蒸発型ゲッタを設ける方法では、画像表示装置の動作後しばらくすると、蒸発型ゲッタは水素を吸着することができなくなり、前記と同様に画像表示装置の寿命が短くなる。バリウムの水素吸着量は著しく小さいため、バリウムの蒸着量を増やしてもこの問題は解決することができない。
FEDのような画像表示装置は製造時に真空外囲器を高温に焼成して蛍光体スクリーンや電子放出素子に吸着した不所望なガス分子を除去するベーキング工程が行われる。FEDのような画像表示装置は、平な形状をしているため空外囲器内部のコンダクタンスが小さく、排気孔から排気しながらベーキングする工程では真空外囲器内部のガス圧が上がりやすい。そのため、非蒸発型ゲッタがガス分子に汚染され吸着量が低下する。従って、ベーキング工程において、非蒸発型ゲッタが汚染されない方法が必要となるが、従来、有効な手段を明確に示したものが存在しない。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、不所望なガス分子を効率よく吸着し、長期にわたって高い表示性能を維持することができ、製造コストの低減を図ることが可能な画像表示装置、およびその製造方法を提供することにある。
この発明の態様に係る画像表示装置は、周辺部同士が接合された第1基板および第2基板を有する外囲器と、前記第1基板上に配置された蛍光体スクリーンと、前記第2基板上に配置された電子源と、前記外囲器の周辺部に接合され前記外囲器内部に連通するゲッタ室を規定したゲッタボックスと、前記ゲッタ室内に設けられ、バリウムを含む蒸発型ゲッタと、非蒸発型ゲッタとを有したゲッタと、を備え、
前記外囲器は、排気工程において外囲器内部を排気するための第1排気孔と、前記ゲッタ室に連通する第2排気孔と、を有し、前記ゲッタボックスは、前記ゲッタ室内を排気するための第3排気孔を有している。
この発明の態様に係る画像表示装置の製造方法は、周辺部同士が接合された第1基板および第2基板を有する外囲器と、前記第1基板上に配置された蛍光体スクリーンと、前記第2基板上に配置された電子源と、前記外囲器の周辺部に接合され前記外囲器内部に連通するゲッタ室を規定したゲッタボックスと、前記ゲッタ室内に設けられ、バリウムを含む蒸発型ゲッタと、非蒸発型ゲッタとを有したゲッタと、を備え、前記外囲器は、排気工程において外囲器内部を排気するための第1排気孔と、前記ゲッタ室に連通する第2排気孔と、を有し、前記ゲッタボックスは、前記ゲッタ室内を排気するための第3排気孔を有している画像表示装置の製造方法であって、
前記非蒸発型のゲッタ膜が形成されているとともに、蒸発型のゲッタ材が配置されたゲッタボックスを前記第2基板に接合し、前記蛍光体スクリーンが形成された第1基板と、前記電子源およびゲッタ膜が設けられた第2基板とを対向配置し、前記第2排気孔を閉じた状態で、前記対向配置された第1および第2基板を所定の温度に加熱してベーキングし、前記ベーキングしながら、前記外囲器内に発生したガス分子を前記第1排気孔から外部に排気して前記外囲器内を所定の真空度に維持し、前記ベーキングしながら、前記ゲッタボックス内に発生したガス分子を前記第3排気孔から外部に排気して前記ゲッタボックス内を所定の真空度に維持し、前記ベーキング後、前記外囲器を所定の温度まで冷却した後、前記第2排気孔を開放するとともに、前記第1排気孔および前記第3排気孔を封止することを特徴としている。
本発明の様態に係る画像表示装置およびその製造方法によれば、水素に対して十分な吸着量を持つ非蒸発型ゲッタと、一酸化炭素および二酸化炭素に対して十分な吸着量を持つバリウムからなる蒸発型ゲッタとを同時に用いることにより、外囲器内のガス分子を長期間に渡って吸着することができ、画像表示装置の寿命を十分長くすることができる。また、ゲッタ室を外囲器内部に連通するように設け、ゲッタ室内に両ゲッタを形成することにより、ゲッタ形成工程を簡素化することができるとともに、効率よく不所望なガス分子を吸着することができる。さらに、ゲッタ室の排気孔開孔面積を30mm以上とすることによりベーキング工程における非蒸発型ゲッタ周囲の圧力を低く抑えることができ、非蒸発型ゲッタが効果的に活性化され、その吸着量の劣化を防ぐことができる。これにより、長期にわたって高い表示性能を維持することができ、製造コストの低減を図ることが可能な画像表示装置およびその製造方法を提供することができる。
以下図面を参照しながら、この発明の画像表示装置をSEDに適用した実施形態について詳細に説明する。
図1および図2に示すように、SEDは、それぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は所定の間隔で対向配置されている。第2基板としての背面基板12は、第1基板としての前面基板11よりも大きな寸法に形成されている。前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された偏平な外囲器10を構成している。接合部材として機能する側壁13は、例えば、低融点ガラス、低融点金属等の封着材25により、前面基板11の周縁部および背面基板12の周縁部に封着され、これらの基板同士を接合している。
外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数の板状の支持部材14が設けられている。これらの支持部材14は、外囲器10の一辺と平行な方向にそれぞれ延在しているとともに、上記一辺と直交する方向に沿って所定の間隔を置いて配置されている。各支持部材14の長手方向両端部は、それぞれ側壁13と隙間を置いて対向している。
図2および図3に示すように、前面基板11の内面には、画像表示面として機能する蛍光体スクリーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン16は、赤、緑、青の蛍光体層R、G、B、およびこれらの蛍光体層間に位置した黒色の遮光層20を並べて構成されている。赤、緑、青の3色の蛍光体層R、G、Bは、第1方向に隙間を置いて交互に並んで形成され、同一色の蛍光体層が第1方向と直交する第2方向に隙間を置いて配列されている。蛍光体層R、G、Bはそれぞれ、赤、緑、青の単色でサブピクセルを構成し、3色のサブピクセルを合わせて一画素を構成している。
蛍光体スクリーン16上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック層17が形成されている。本実施形態によれば、メタルバック層17は、縦方向および横方向に分断され、互いに電気的に分離した複数の分断領域を有している。電気的に分断したメタルバック層17は、蛍光体層R、G、Bに夫々重なって設けられている。
図2に示すように、背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン16の蛍光体層R、G、Bを励起する電子源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。背面基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の配線21がマトリック状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
背面基板12の周縁部、例えば、コーナー部には排気工程において真空外囲器10内部を排気するための第1排気孔29が貫通形成されている。第1排気孔29は、蛍光体スクリーン16から外れた位置、つまり、有効表示領域から外れた位置に設けられている。第1排気孔29は蓋部材30によって気密に封止されている。第1排気孔29は、1つに限らず、必要に応じて増加可能である。
このようなSEDでは、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン16およびメタルバック層17にアノード電圧を印加して、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン16の蛍光体層R、G、Bが励起されて発光し、カラー画像を表示する。
図2および図4に示すように、SEDは、外囲器10の周辺部に設けられ外囲器内部に連通したゲッタ室51を備えている。本実施形態において、背面基板12の外面であって、第1排気孔29と反対側の側縁部にゲッタボックス50が接合され、このゲッタボックスによりゲッタ室51が規定されている。ゲッタボックス50は、例えば、ガラスにより断面矩形状に形成され、背面基板12の1側縁に沿って延びている。ゲッタボックス50は、例えば、低融点ガラス27により背面基板12に接合されている。ゲッタボックス50内のゲッタ室51は、背面基板12に形成された第2排気孔52を通して、外囲器10の内部に連通している。第2排気孔52の直径は、例えば、3mmに形成されている。
ゲッタボックス50の底壁には、後述するベーキング工程時にゲッタ室51内部のガス分子を排気するための第3排気孔54が形成されている。第3排気孔54の開孔面積は、ゲッタ室51の内表面積の0.3%以上、例えば、30mmの大きさに形成されている。第3排気孔54は、SEDが完成した状態では蓋部材56によって気密に封着されている。なお、ゲッタボックス50の大きさ、および設置数は、必要に応じて種々選択可能である。
ゲッタ室51内には、バリウムからなる蒸発型のゲッタ膜28、およびジルコニウムとバナジウムとの合金からなる非蒸発型のゲッタ膜23が設けられている。ゲッタ膜28およびゲッタ膜23は、外囲器10内に生じたガス分子を吸着し、外囲器内を高い真空度に維持する。
蒸発型のゲッタ膜28は、ゲッタボックス50の底壁内面上に厚さ100nmで形成されている。蒸発型のゲッタ材料としては、バリウムとアルミニウムとの金属間化合物BaAl4の粉末にニッケルを添加した反応型ゲッタを用いることができる。これはCRT用として使用されている一般的な蒸発型ゲッタであるが、封着工程を大気中で行う場合には耐酸化性ゲッタとしてフリッタブルゲッタを選択することが望ましい。ゲッタ材料を真空中で加熱し蒸着させることによりゲッタ膜が形成される。
非蒸発型のゲッタ膜23は、ゲッタボックス50の対向する2側壁の内面にそれぞれ形成されている。ゲッタ膜23は、非蒸発型ゲッタの粉末41、非蒸発型ゲッタの粉末同士および非蒸発型ゲッタの粉末とゲッタボックス壁面とを接着するための接着材粒子43を有している。非蒸発型ゲッタとしては、一般に使用されている様々なものを選択することが可能であるが、SEDに使用する場合には活性化温度が比較的低い種類のものが望ましい。
粉末41の粒径は使用デバイスの真空特性、例えば到達真空度や放出ガス量などにより定める。本実施形態では、50%径が1〜10μm、望ましくは1〜5μmとするのがよい。これ以上粒径が大きいと非蒸発型ゲッタ粉末の比表面積が小さくなる。そのため、ゲッタのガス吸着速度が小さくなり、SEDの外囲器10内部を高い真空度に維持することが困難になる。また、これ以上粒径が小さいと、ゲッタ粉末41が室温においても非常に活性な状態となり、取り扱いが難しくなる。
接着材粒子43は、一般に使用されている様々なものを選択することが可能であるが、非蒸発型ゲッタの粉末41よりも小さな粒径を有する接着材粒子を用いる。そのような接着材粒子としては銀ナノ粒子、シリカナノ粒子などを用いることができる。接着材粒子43の粒径が非蒸発型ゲッタの粉末41の粒径と同等かそれよりも大きい場合、非蒸発型ゲッタの粉末表面の大部分が接着材粒子43の陰になってしまい、ガス分子がゲッタ粉末に吸着しにくくなる。
接着材粒子43によって非蒸発型ゲッタの粉末41同士を接着し、同時に、非蒸発型ゲッタの粉末とゲッタボックス壁面とを互いに接着することにより、ゲッタ膜23が形成される。ゲッタ膜23は、例えば、スクリーン印刷法、ディスペンス法、スプレー塗布法等によって形成することができる。このような非蒸発型のゲッタ膜23は、厚さ100μmに形成されている。
次に、以上のように構成されたSEDの製造方法について説明する。
まず、前面基板11となる板ガラスに蛍光体スクリーン16を形成する。続いて、蛍光体スクリーン16の遮光層20に重ねてマトリクス状の分断層を形成した後、蛍光体スクリーン16に重ねてアルミニウム膜等からなるメタルバック層17を蒸着形成する。メタルバック層17は、分断層により縦方向および横方向に分断され、互いに電気的に分離した複数の分断領域を形成する。
前面基板11の内面外周部に沿って低融点ガラス25を矩形枠状に塗布して封着層を形成する。続いて、大気中で低融点ガラス25を仮焼成して有機溶剤と樹脂を除去しておく。
続いて、背面基板12用の板ガラスに電子放出素子18を形成する。次に、背面基板12の内面外周部に沿って低融点ガラス25を矩形枠状に塗布し封着層を形成する。この背面基板12を大気中で仮焼成する。その後、低融点ガラス25からなる封着層上に側壁13を位置合わせした後、大気中で低融点ガラス25の結晶析出温度まで昇温しその温度を保持することにより側壁13を背面基板12に封着する。この後、電子放出素子18の活性化を行う。次いで、複数の支持部材14を背面基板12に対して位置合わせし、その端部を背面基板に固着する。
また、ゲッタボックス50を用意し、背面基板12との接合面に低融点ガラス27を塗布し封着層を形成する。続いて、大気中で低融点ガラス27を仮焼成して有機溶剤と樹脂を除去しておく。その後ゲッタボックス50の側壁内面に非蒸発型のゲッタ膜23を形成するとともに、ゲッタボックス内に蒸発型のゲッタ材料を配置する。ゲッタ膜23は、非蒸発型ゲッタ粉末および接着材粒子を含むペーストを作製し、このペーストをゲッタボックス50の内面に塗布あるいはディスペンスすることにより形成する。
次に、上記のように形成された前面基板11、背面基板12、およびゲッタボックス50を互いに位置合わせし、対向配置するとともに、背面基板12の第1排気孔29およびゲッタボックス50の底壁の第3排気孔54にそれぞれ排気ラインを接続する。この状態で、前面基板11、背面基板12、ゲッタボックス50を加熱炉内に投入し、400℃まで加熱する。これにより、前面基板11、背面基板12、ゲッタボックス50をベーキングし、前面基板、背面基板、ゲッタボックス内壁、蛍光体スクリーン、電子放出素子などに吸着した不所望なガス分子を放出させる。電子放出素子の酸化を防ぐため、加熱炉内を非酸化性雰囲気とする。
加熱により、低融点ガラス25の溶融が始まる。例えば、30分かけてアルゴン雰囲気にて約400℃に温度が保持され、低融点ガラス25、27が溶融するとともに結晶析出が始まる。その後、低融点ガラス25の結晶析出がほぼ完了し、背面基板12、前面基板11が低融点ガラスにより側壁13を介して互いに封着され、同時に、ゲッタボックス50が背面基板12に対して封着される。
続いて、排気ポンプを作動させ、第1排気孔29から外囲器10内部を排気するとともに第3排気孔54からゲッタボックス50内部を排気する。400℃の加熱温度を維持したまま排気を継続することにより、基板、蛍光体スクリーン等から脱離したガス分子が外囲器10およびゲッタボックス50から外部へ排出され、外囲器10およびゲッタボックス50内部は清浄な真空状態に維持される。続いて、外囲器10およびゲッタボックス50を所望の温度まで降温した後、蓋部材30により外囲器10の第1排気孔29を気密に封止するとともにゲッタボックス50の底壁の第3排気孔54を蓋部材56によって気密に封止する。
ベーキング工程を行う間、外囲器10の第2排気孔52は閉じておく。ベーキング終了後、外囲器10の温度が200℃以下に下がったときに第2排気孔52を開放する。この場合、予め背面基板12に直径3mmの第2排気孔を空けておき、蓋部材で機械的に排気孔をふさぎながらベーキングを行い、温度が200℃以下に下がったときに蓋部材を取り去る方法がある。また、事前に第2排気孔52を背面基板12に空けておかず、ベーキング終了後、外囲器10の温度が200℃以下に下がった時点で、バーナー等により背面基板のガラスを溶融し第2排気孔を形成する方法を用いることもできる。この方法では排気孔の縁がきれいな形状とならないが、大気圧荷重が直接加わるのはゲッタ室であることから、開孔形状は問題にならない。
第2排気孔52および第3排気孔54の開孔面積は必要な真空度に応じて決められる。第2排気孔52の直径は、SEDを駆動させたときの外囲器10内の圧力によって決められ、約1〜3mmあれば十分である。一方、第3排気孔54の開孔面積は、ベーキング工程におけるゲッタ室51内の圧力によって決められる。すなわち、非蒸発型のゲッタ膜23の活性化条件に応じて決められる。
本発明者らが種々検討した結果、ベーキング工程において非蒸発型のゲッタ膜23周囲の圧力が1×10-4Pa程度の場合、ゲッタ膜23は効率良く活性化され、ゲッタ膜の残存吸着量は約9割となり、また、圧力が1×10-3Paの場合、ゲッタ膜の残存吸着量は約5割となる。ゲッタ膜23周囲の圧力が1Pa程度の場合、ゲッタ膜23の残存吸着量は非蒸発型ゲッタ固有の吸着特性に対して1/100以下に減少してしまう。このことから、SEDの充分な寿命を保証するためには、ベーキング工程におけるゲッタ室51内の圧力は、1×10-4Paを設計値とすることが望ましい。
ゲッタボックス50の壁面からの放出ガス量を考慮した場合、ゲッタボックスに形成された第3排気孔54の開孔面積が30mm以上あれば上記の圧力設置値を達成することができる。ゲッタ室51内の圧力を所望の設置値にするために必要な第3排気孔の開孔面積率は、qをガラスの単位面積当たりのガス放出レートとしておおむね104×qで表される。
ベーキング工程中、第2排気孔52を空けておいた場合、蛍光体スクリーン16などから放出されたガス分子が第2排気孔52を通ってゲッタ室51内に流れ込み、ゲッタ室の圧力が少なくとも10−2Pa台まで上昇する。この場合、非蒸発型ゲッタの残存吸着量が1割以下まで劣化するため十分な寿命保証をすることが困難となる。従って、本製造方法においては、ベーキング工程中、第2排気孔52を閉じておく。非蒸発型ゲッタの活性化が終了する温度、例えば200℃以下の温度であれば第2排気孔52を開放しても、非蒸発型ゲッタ膜23の特性に影響は与えない。これにより、活性化されたゲッタ膜23は、排気能力がほぼ劣化することなく動作状態となる。
非蒸発型のゲッタ膜23の活性化が終了した後、ゲッタボックス50の第3排気孔54を蓋部材56によって気密に封止する。蓋部材56の封止は、インジウム等の低融点金属による封着、局所加熱による溶着など公知の技術を用いて行うことができる。
その後、ゲッタボックス50内に予め配置されている蒸発型ゲッタ材料を加熱、蒸発させ、ゲッタボックスの内面、例えば、底壁上に蒸発型のゲッタ膜28を形成する。次いで、外囲器10は、加熱炉から取り出される。以上の工程によりSEDの外囲器10が完成する。
以上のように構成されたSEDによれば、水素に対して十分な吸着量を持つ非蒸発型のゲッタ膜23と、一酸化炭素および二酸化炭素に対して十分な吸着量を持つバリウムからなる蒸発型のゲッタ膜28とを同時に用いることにより、外囲器10内で支配的なガス分子を長期間に渡って吸着することができ、画像表示装置の寿命を十分長くすることができる。また、外囲器内部に連通したゲッタ室51を設け、このゲッタ室内に前記の両ゲッタ膜を形成することにより、ゲッタ形成工程を簡素化することができる。ゲッタ室内にゲッタ膜を設けることにより、ゲッタ膜は、蛍光体スクリーン16や電子放出素子18の構造的な制約を受けることがなくなる。そのため、蛍光体スクリーン16のガス放出特性や画像表示装置の性能に合わせてゲッタ膜23、28を形成することが可能となる。このような構造は、とくに画面サイズが大きい大型の画像表示装置について有効である。
ゲッタ膜の形成に際して高価な真空チャンバーを用いる必要が無く、製造コストの増加を抑えることができ、また、装置の信頼性やメンテナンス性も良好になる。製造工程において、外囲器の第2排気孔を閉じた状態でベーキングを行うことにより、また、第3排気孔の開孔面積を30mm以上として第3排気孔から排気を行いながらベーキングすることにより、ベーキング工程における非蒸発型ゲッタ周囲の圧力、すなわち、ゲッタ室51内の圧力を低く抑えることが可能となる。これにより、非蒸発型ゲッタを効率良く活性化し、その吸着量を十分大きくすることができる。
以上により、低コストで高画質、かつ長寿命な表示装置およびその製造方法を提供することができる。
この発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
上述した実施形態ではゲッタの形成対象となる部材として、内面に蛍光体スクリーンを有する前面基板を備えたSEDを例にとって説明したが、この発明はこれに限定されること無く、FED、PDP、蛍光表示管、半導体センサーなど他のデバイスに対しても適用することができる。また、非蒸発型ゲッタ、接着材粒子の材料も上記実施形態に限定されること無く、使用するデバイスの真空特性や放出ガス特性、耐熱性などに合わせ、種々使用することができる。たとえば、接着材粒子の材料として、リン酸系フリットガラスを用いても良い。非蒸発型ゲッタの粉末をペースト化するときの有機材料についても、酢酸エチル、酢酸ブチル、ニトロセルロース、エルバサイト、ポリエチレンカーボネートなど、使用するデバイスの特性や非蒸発型ゲッタ材などに合わせ、様々な種類のものを適宜選択して使用してよい。その他ペースト化の混合比、ペーストの形成方法、ゲッタ膜形成のための焼成条件などについても、種々変更可能であり、活性化された非蒸発ゲッタが十分なガス吸着性能を発揮できれば良いものである。
ゲッタ室およびゲッタボックスの大きさ、形状、設置数は、上記実施形態に限られるものではなく、例えば側壁の一部を切り欠いてゲッタ室を真空外囲器の側面に設けても良い。
SEDを構成する構造物の形状、寸法、配置、あるいは材料など、好適なものを選択することができることは言うまでもない。ゲッタ膜の形成寸法や形状、配置、膜厚についても、使用するデバイスの真空特性や放出ガス特性、耐熱性などに合わせ、種々使用することができる。前面基板と背面基板の封着についても、インライン型の連続炉の他、バッチ式の大気焼成炉を用いても良いし、真空中で封着を行っても良い。電子放出素子は、pn型の冷陰極素子あるいは電界放出型の電子放出素子等を用いてもよい。
図1は、この発明の実施形態に係るSEDを一部破断して示す斜視図。 図2は、図1の線A−Aに沿ったSEDの断面図。 図3は、前記SEDの前面基板および蛍光体スクリーンの一部を拡大して示す平面図。 図4は、ゲッタボックスを示す斜視図。 図5は、前記SEDの非蒸発型のゲッタ膜を示す断面図。
符号の説明
10…外囲器、 11…前面基板、 12…背面基板、 13…側壁、
14…支持部材、 16…蛍光体スクリーン、 17…メタルバック層、
18…電子放出素子、 R、G、B…蛍光体層、 20…遮光層、
23…非蒸発型のゲッタ膜、 28…蒸発型のゲッタ膜、 29…第1排気孔、
30…蓋部材、 41…ゲッタの粉末、 43…接着剤粒子、
50…ゲッタボックス、 51…ゲッタ室、 52…第2排気孔、
54…第3排気孔、 56…蓋部材

Claims (9)

  1. 周辺部同士が接合された第1基板および第2基板を有する外囲器と、
    前記第1基板上に配置された蛍光体スクリーンと、
    前記第2基板上に配置された電子源と、
    前記外囲器の周辺部に接合され前記外囲器内部に連通するゲッタ室を規定したゲッタボックスと、
    前記ゲッタ室内に設けられ、バリウムを含む蒸発型ゲッタと、非蒸発型ゲッタとを有したゲッタと、を備え、
    前記外囲器は、排気工程において外囲器内部を排気するための第1排気孔と、前記ゲッタ室に連通する第2排気孔と、を有し、前記ゲッタボックスは、前記ゲッタ室内を排気するための第3排気孔を有している画像表示装置。
  2. 前記第3排気孔は、開孔面積が30mm以上である請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記第3排気孔の開孔面積は、前記ゲッタ室の内表面積の0.3%以上に形成されている請求項1に記載の画像表示装置。
  4. 前記蒸発型ゲッタは、膜厚が100nm以上のゲッタ膜であり、前記非蒸発型ゲッタは、膜厚が100μm以上である請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 前記非蒸発型ゲッタは、ジルコニウムまたはチタンを含んでいる請求項1に記載の画像表示装置。
  6. 周辺部同士が接合された第1基板および第2基板を有する外囲器と、前記第1基板上に配置された蛍光体スクリーンと、前記第2基板上に配置された電子源と、前記外囲器の周辺部に接合され前記外囲器内部に連通するゲッタ室を規定したゲッタボックスと、前記ゲッタ室内に設けられ、バリウムを含む蒸発型ゲッタと、非蒸発型ゲッタとを有したゲッタと、を備え、前記外囲器は、排気工程において外囲器内部を排気するための第1排気孔と、前記ゲッタ室に連通する第2排気孔と、を有し、前記ゲッタボックスは、前記ゲッタ室内を排気するための第3排気孔を有している画像表示装置の製造方法であって、
    前記非蒸発型のゲッタ膜が形成されているとともに、蒸発型のゲッタ材が配置されたゲッタボックスを前記第2基板に接合し、
    前記蛍光体スクリーンが形成された第1基板と、前記電子源およびゲッタ膜が設けられた第2基板とを対向配置し、
    前記第2排気孔を閉じた状態で、前記対向配置された第1および第2基板を所定の温度に加熱してベーキングし、
    前記ベーキングしながら、前記外囲器内に発生したガス分子を前記第1排気孔から外部に排気して前記外囲器内を所定の真空度に維持し、
    前記ベーキングしながら、前記ゲッタボックス内に発生したガス分子を前記第3排気孔から外部に排気して前記ゲッタボックス内を所定の真空度に維持し、
    前記ベーキング後、前記外囲器を所定の温度まで冷却した後、前記第2排気孔を開放するとともに、前記第1排気孔および前記第3排気孔を封止する画像表示装置の製造方法。
  7. 前記第3排気孔を封止した後、前記ゲッタボックス内の蒸発型のゲッタ材を加熱、蒸発させ、蒸発型のゲッタ膜を形成する請求項6に記載の画像表示装置の製造方法。
  8. 前記外囲器に予め第2排気孔を形成し、蓋部材により第2排気孔を閉じた状態で、前記前記ベーキングを行い、ベーキング終了後、前記蓋部材を除去して前記第2排気孔を開放する請求項6に記載の画像表示装置の製造方法。
  9. 前記第2排気孔が形成されていない状態で前記外囲器をベーキングし、ベーキング終了後、外囲器の温度が所定の温度に下がった後、前記外囲器に第2排気孔を形成する請求項6に記載の画像表示装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102386046A (zh) * 2010-08-30 2012-03-21 三星电子株式会社 吸气组件及其制造方法、包括该吸气组件的显示装置

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