JP2007200649A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、高価な真空装置を用いることなく、非蒸発型ゲッタを効果的に機能させることができ、良好な表示性能を長期間に亘って維持できる画像表示装置の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】FEDは、多数の蛍光体層を有する前面基板および多数の電子放出素子を有する背面基板を有し、これら基板の周縁部同士を接合して内部を真空にして形成される。前面基板の内面に設けられた蛍光体スクリーンのメタルバック20の表面上には、ガスを吸着せしめるための非蒸発型ゲッタ部材22が設けられている。非蒸発型ゲッタ部材22をパターニングする際、前面基板11の内面を上に向けて配置し、基板の背面側に磁石30を配置して内面側に磁場を形成し、NEGに磁性を持たせた磁性粉末31と磁性を有する接着剤粉末32を混ぜたゲッタ粉末33を基板内面上に降りかけて磁着させ、接着剤粉末32を溶融させて磁性粉末31を固着させる。
【選択図】図3
【解決手段】FEDは、多数の蛍光体層を有する前面基板および多数の電子放出素子を有する背面基板を有し、これら基板の周縁部同士を接合して内部を真空にして形成される。前面基板の内面に設けられた蛍光体スクリーンのメタルバック20の表面上には、ガスを吸着せしめるための非蒸発型ゲッタ部材22が設けられている。非蒸発型ゲッタ部材22をパターニングする際、前面基板11の内面を上に向けて配置し、基板の背面側に磁石30を配置して内面側に磁場を形成し、NEGに磁性を持たせた磁性粉末31と磁性を有する接着剤粉末32を混ぜたゲッタ粉末33を基板内面上に降りかけて磁着させ、接着剤粉末32を溶融させて磁性粉末31を固着させる。
【選択図】図3
Description
この発明は、真空外囲器の内部に非蒸発型ゲッタ部材を配置した画像表示装置の製造方法に関する。
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の表示装置として、様々な平面型の画像表示装置が注目されている。例えば、放電現象による蛍光体の発光を利用したプラズマディスプレイ(PDP)や、主として電界による電子放出を利用したフィールド・エミッション・ディスプレイ(以下、FEDと称する)が知られている。
これらの画像表示装置は、基本構成として、一定の間隔をおいて対向配置された前面基板および背面基板を備え、これらの基板は周辺部を互いに接合することにより外囲器を構成している。特に、FEDは、前面基板と背面基板との間の空間、すなわち外囲器内部を高い真空度に維持することで良好な画像表示を可能としている。また、PDPでは、外囲器の内部を満たした不活性ガスを高純度に保つことで良好な画像表示を可能としている。
例えば、FEDでは、長期間に渡って外囲器内を高真空に維持するため、外囲器内に放出ガスを吸着するためのゲッタ材を設けている。従来、ゲッタ材のガス吸着特性を向上させるため、真空処理装置内でゲッタ材を前面基板または背面基板の内面、あるいはその他の構造物に蒸着し、両基板を真空中で封着して外囲器を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このような方法では高真空に維持された真空チャンバが必要となりプロセスへの負荷が大きい。
この他に、外囲器周辺部にゲッタ室を取り付けて、このゲッタ室内部に非蒸発型ゲッタもしくは蒸発型ゲッタを配置し、ゲッタ材を活性化させる方法も提案されているが、この方法ではゲッタ材を配置する場所が限定されてしまう。このため、この方法を比較的大型の画像表示装置に適用した場合、表示画面内に圧力分布を生じてしまい良好な表示特性を得られなくなってしまう。
これらの欠点を補うため、近年、非蒸発型ゲッタ(NEG)をペースト化して効果的な箇所に塗布により形成する方法が考えられている。しかしながら、NEGをペースト化する場合、有機バインダーおよび溶媒が必要となるため、塗膜形成後の加熱工程でNEGを活性化したとき、有機バインダーがガス化してNEGの性能を大幅に低下させてしまう問題を生じる。このため、この方法は、有効な手段として利用できるには至っていない。
特開2001−229824号公報
この発明の目的は、高価な真空装置を用いることなく、非蒸発型ゲッタを効果的に機能させることができ、良好な表示性能を長期間に亘って維持できる画像表示装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の画像表示装置の製造方法は、内面に多数の蛍光体層を有する前面基板と内面に多数の電子放出素子を有する背面基板とを対向させて周縁部同士を封着し且つ内部を真空排気した真空外囲器を有し、この真空外囲器の内側にゲッタ部材を設けた画像表示装置の製造方法であって、上記前面基板および背面基板のうち少なくとも一方の基板の内面側に磁場を形成する磁場形成工程と、非蒸発型ゲッタに磁性を持たせた磁性粉末を上記少なくとも一方の基板の内面側に供給し、この磁性粉末を上記磁場によって上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめる粉末供給工程と、上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめた上記磁性粉末を該内面側に固着させる固着工程と、を有する。
上記発明によると、磁性を持った非蒸発型ゲッタを基板の内面側に磁着させて固着させるため、非蒸発型ゲッタを接着させるための有機バインダーが不要となり、非蒸発型ゲッタの活性化工程において有機バインダーがガス化して非蒸発型ゲッタの性能を低下させることがない。
また、この発明の画像表示装置の製造方法は、内面に多数の蛍光体層を有する前面基板と内面に多数の電子放出素子を有する背面基板とを対向させて周縁部同士を封着し且つ内部を真空排気した真空外囲器を有し、この真空外囲器の内側にゲッタ部材を設けた画像表示装置の製造方法であって、上記前面基板および背面基板のうち少なくとも一方の基板を、その内面を上に向けて配置する基板配置工程と、この基板配置工程で配置された上記少なくとも一方の基板の背面側に磁界発生装置を対向配置せしめて、この磁界発生装置を作動して上記少なくとも一方の基板を通してその内面側に磁場を形成する磁場形成工程と、非蒸発型ゲッタに磁性を持たせた磁性粉末および磁性を持たせた接着剤粉末を混合して上記基板配置工程で配置された上記少なくとも一方の基板の内面上に降りかけ、これら磁性粉末および接着剤粉末を上記磁場によって上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめる粉末供給工程と、上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめた上記接着剤粉末を溶融させて上記磁性粉末を該内面側に固着させる固着工程と、を有する。
上記発明によると、非蒸発型ゲッタに磁性を持たせた磁性粉末および磁性を持たせた接着剤粉末を上に向けた基板の内面上に降りかけて磁着させた状態で固着させるため、磁性粉末の充填率を小さくでき、固着した状態で磁性粉末間の隙間を比較的大きくできポーラスな構造を得ることができ、非蒸発型ゲッタのガス吸着性能を高めることができる。
この発明の画像表示装置の製造方法によると、高価な真空装置を用いることなく、非蒸発型ゲッタを効果的に機能させることができ、良好な表示性能を長期間に亘って維持できる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係る画像表示装置について詳細に説明する。ここでは、画像表示装置の一例として、表面伝導型の電子放出素子を備えたFEDについて説明する。
図1および図2に示すように、FEDは、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は1〜3[mm]の隙間を置いて対向配置されている。そして、前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された扁平な矩形状の真空外囲器10を構成している。
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数のスペーサ14が設けられている。スペーサ14としては、板状あるいは柱状のスペーサ等を用いることができる。
前面基板11の内面上には、赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体層16とマトリクス状に形成された黒色遮光層17とを有した蛍光体スクリーン15が形成されている。これらの蛍光体層16はストライプ状あるいはドット状に形成してもよい。この蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム膜等からなるメタルバック20が形成されている。
また、メタルバック20の表面には、以下に説明するように非蒸発型ゲッタ(以下、NEGと称する)の粉末を固着させた非蒸発型ゲッタ部材22がパターニングされている。この非蒸発型ゲッタ部材22は、黒色遮光層17の上に重なる領域にだけ設けても良いが、蛍光体層16に重なる領域であっても、対応する電子放出素子18からの電子ビームが当たらない領域であれば良い。
背面基板12の内面上には、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16を励起する電子源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板12の内面には、電子放出素子18を駆動するための多数本の配線21がマトリック状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。
上記構造のFEDにおいて、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20にアノード電圧を印加して、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーンへ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
ここで、上記構造のFEDの製造方法について簡単に説明する。
まず、上述した蛍光体スクリーン15を内面に形成した前面基板11を用意し、内面に上述した多数の電子放出素子18および配線21を形成し且つスペーサ14および側壁13を接合した背面基板12を用意する。背面基板12に接合した側壁13の上端、および対応する前面基板11の内面周縁部には、予め封着材を塗布しておく。封着材としては、インジウムなどの低融点金属が適している。
まず、上述した蛍光体スクリーン15を内面に形成した前面基板11を用意し、内面に上述した多数の電子放出素子18および配線21を形成し且つスペーサ14および側壁13を接合した背面基板12を用意する。背面基板12に接合した側壁13の上端、および対応する前面基板11の内面周縁部には、予め封着材を塗布しておく。封着材としては、インジウムなどの低融点金属が適している。
そして、前面基板11および背面基板12のうち少なくとも一方の基板の内面側、本実施の形態では前面基板11の内面側に形成したメタルバック20の表面上に、非蒸発型ゲッタ部材22をパターニングする。ここでは採用しないが、背面基板12の内面側に非蒸発型ゲッタ部材22を設ける場合、電子放出素子18や配線21に干渉しない位置に非蒸発型ゲッタ部材22をパターニングすれば良い。非蒸発型ゲッタ部材22のパターニング方法については後に詳述する。
この後、ゲッタ部材22をパターニングした前面基板11と背面基板12の周縁部同士を封着する。このとき、前面基板11と背面基板12を真空チャンバ内に配置して周縁部同士を封着することで最も良い特性を得ることができるが、大型の真空チャンバを用意する必要があり製造コストが高くなってしまう。このため、本実施の形態では、前面基板11と背面基板12を一定の隙間を介して対向せしめた状態で図示しないベーク炉内に投入し、その周縁部内面に予め塗布した封着材を溶融させて基板の周縁部同士を封着するようにした。電子放出素子18へのダメージを軽減するため、不活性ガス雰囲気にて封着を行なうことが望ましいが、時間、温度により雰囲気を選択することも可能である。
そして、このようにして基板11、12の周縁部同士を封着した後、図示しない排気管を介して真空外囲器10の内部を排気する。また、同時に、前面基板11の内面側に設けた非蒸発型ゲッタ部材22を活性化する。この際、真空外囲器10の内部の真空度が1×10−3[Pa]以下となったところで、基板11、12を300乃至500[℃]程度に加熱して非蒸発ゲッタを活性化する。以上の工程によってFEDが製造される。
以下、上述した非蒸発型ゲッタ部材22のパターニング方法について、図3および図4の動作説明図とともに図5のフローチャートを参照して詳細に説明する。
まず、図3に示すように、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20を内面に形成した前面基板11を、その内面が上を向く姿勢にして配置する(図5、ステップ1)。また、このとき、上述した姿勢に配置された前面基板11の背面側に上述した非蒸発型ゲッタ部材22と同じパターンを有する磁石30(磁界発生装置)を対面させて配置し、前面基板11を通して基板の内面側にパターン状の磁場を形成する(ステップ2)。
まず、図3に示すように、蛍光体スクリーン15およびメタルバック20を内面に形成した前面基板11を、その内面が上を向く姿勢にして配置する(図5、ステップ1)。また、このとき、上述した姿勢に配置された前面基板11の背面側に上述した非蒸発型ゲッタ部材22と同じパターンを有する磁石30(磁界発生装置)を対面させて配置し、前面基板11を通して基板の内面側にパターン状の磁場を形成する(ステップ2)。
本実施の形態では、磁石30を黒色遮光層17のパターンと同じメッシュ状に形成し、前面基板11の内面側で黒色遮光層17に重なる領域にだけ磁場を形成するようにした。この際、磁石30のパターンは黒色遮光層17のパターンに一致するものとは限らず、磁石30のメッシュパターンの各線の太さは前面基板11の内面側で所望する形状の磁場が形成される太さに設計されている。
ステップ2で磁場を形成した後、前面基板11の内面上、すなわちメタルバック20の表面上に、非蒸発型ゲッタに磁性を持たせた磁性粉末31および磁性を持たせた接着剤粉末32を混合したゲッタ粉末33を降りかけ、このゲッタ粉末33を上記磁石30による磁場により前面基板11の内面側にパターン状に磁着させる(ステップ3)。このとき、磁場により磁着されて拘束されているゲッタ粉末33以外の余分な粉末をエアブローにより吹き飛ばす(ステップ4)。この状態を図4に示す。
磁石30によって基板内面側に形成される磁場の強さは、磁着させたいゲッタ粉末の量や充填率により決定され、エアブローの強さは、磁場の強さ、粉末の粒径、重さなどに応じて、磁着したゲッタ粉末が吹き飛ばされることのない強さに設定される。本実施の形態では、ゲッタ粉末を前面基板11の内面上に降りかけて磁着させる方法を採用しているため、ゲッタ粉末33の充填率を比較的小さくでき、この後の固着工程でゲッタ部材22を固着させた後でポーラスな構造を形成できる。
上述した磁性粉末31は、例えば、Feなどの磁性材料の粉末粒子の表面にTiやZrなどの非蒸発型ゲッタの粉末を付着させて形成され、非蒸発型ゲッタに磁性を持たせてある。この他に、非蒸発型ゲッタに磁性を有する金属材料を混ぜて合金化して磁性粉末31を形成しても良い。非蒸発型ゲッタとしては、上述したTi、Zrの他に、例えば、V、Fe、Al、Cr、Nb、Ta、W、Mo、Th、Ni、Mnのうち1種類以上の金属、または2種類以上の合金を使用できる。
また、磁性粉末31に混ぜる接着剤粉末32は、例えば、Feなどの磁性材料の粉末粒子の表面にインジウムやスズなどの低融点金属を付着させて形成され、磁性を持たせてある。この他に、比較的低温で溶融するフリットガラスなどの無機材料を接着剤成分として磁性粉末に付着させ、磁性を持たせた接着剤粉末32として使用しても良い。
ステップ3でゲッタ粉末33をメタルバック20の表面に磁着させてステップ4でエアブローにより余分な粉末を除去した後、ゲッタ粉末33に混ざっている接着剤粉末32を僅かに溶融させて磁性粉末31をメタルバック20表面に仮固定する(ステップ5)。このとき、接着剤粉末32の溶融の程度、すなわち仮固定の程度は、前面基板11を磁石30と切り離して磁場を消失させた状態で自由にハンドリングできる程度に磁性粉末31を前面基板11に固着できれば良い。
この後、前面基板11を磁石30と切り離して基板内面に形成されていた磁場を消失させ(ステップ6)、前面基板11を図示しないベーク炉へ投入し、接着剤粉末32を十分に溶融させて磁性粉末31同士を固着させるとともにこの磁性粉末31のパターンを前面基板11の内面側に固着させ(ステップ7)、非蒸発型ゲッタ部材22をパターニングする。この際、本実施の形態では、従来のように有機バインダーを接着成分として用いた場合と比較して、焼成によってバインダー成分を昇華させる必要がなく、ベーク温度を比較的低く設定でき、焼成プロセスへの負荷を低くできる。
以上のように、本実施の形態によると、磁性粉末31を接着剤粉末32とともに基板内面上に降りかけて磁着させ、この状態で接着剤粉末32を溶融させて磁性粉末31を基板内面に固着させるようにしたため、非蒸発型ゲッタに磁性を持たせた磁性粉末31の充填率を低くでき、ポーラスな構造の非蒸発型ゲッタ部材22を形成できる。これにより、高価な真空装置を用いることなく、非蒸発型ゲッタ22のガス吸着能力を高めることができ、FEDの真空外囲器10内部を長期間に亘って超高真空状態に維持でき、良好な表示性能を長期間に亘って維持できる。
また、本実施の形態によると、接着剤として低融点金属などの無機材料を用いることができ、従来のように有機ガスによる汚染の心配がない。つまり、上述した活性化工程において基板11、12を高温に加熱した際に、有機バインダーを用いた場合のように有機ガスが発生する心配がなく、さらにFEDの使用時に有機ガスが発生する心配もなく、真空外囲器10の真空度を長期間に亘って維持できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述した実施の形態では、前面基板11の背面側に配置する磁界発生装置としてメッシュ構造の磁石30を用いた場合を説明したが、これに限らず、図6に示すように、Feなどの磁性材料をメッシュ構造にした磁性体40を基板の背面に面接させ、そのさらに背面側に磁石42を磁着せしめて磁性体40を励磁するようにしても良い。この場合、磁石を直接加工してメッシュ構造を形成するより磁性材料の方が加工がし易い分、磁界発生装置の製造コストを低減できる。また、この場合、磁石42として磁界の強さをコントロールできる電磁石を用いることもでき、基板表面側の磁場をコントロールして非蒸発型ゲッタ部材2の形状(充填率や厚さ)をコントロールできる。
また、前面基板11の背面側に磁界発生装置を設けるだけではなく、前面基板11の内面側に別の磁界発生装置を設けて内面側に形成する磁場の形状をコントロールするようにしても良い。
また、例えば、各構成要素の寸法、材料等は、上述した実施の形態で例示した数値、材料に限定されることなく、必要に応じて種々選択可能である。ゲッタ部材としては、上述した実施の形態で用いたNEGに限らず、その他金属材料、有機材料、無機材料などが選択可能である。例えば、NEGとして、Ti、Zr、V、Fe、Al、Cr、Nb、Ta、W、Mo、Th、Ni、Mnなどの金属、あるいはこれらの合金を用いても良い。
また、上述した実施の形態では非蒸発型ゲッタ部材22をメタルバック20の表面に設けた場合を説明したが、ゲッタ部材を設ける位置は前面基板11側に限らず、真空外囲器内に位置した他の構成部材にゲッタ部材を形成してもよい。例えば、背面基板12側の構造物に非蒸発型ゲッタ部材22を設ける場合、電子放出素子18から外れた位置で配線21を短絡することのない位置にパターニングすれば良い。或いは、前面基板11の内側および背面基板12の内側の両方にゲッタ部材22をパターニングしても良い。
また、上述した実施の形態では画像表示装置としてFEDに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、FEDに限らずPDP等の他の画像表示装置の製造方法として適用することもできる。
10…真空外囲器、11…前面基板、12…背面基板、15……蛍光体スクリーン、16…蛍光体層、17…黒色遮光層、18…電子放出素子、20…メタルバック、22…非蒸発型ゲッタ部材、30、42…磁石、31…磁性粉末、32…接着剤粉末、33…ゲッタ粉末、40…磁性体。
Claims (13)
- 内面に多数の蛍光体層を有する前面基板と内面に多数の電子放出素子を有する背面基板とを対向させて周縁部同士を封着し且つ内部を真空排気した真空外囲器を有し、この真空外囲器の内側にゲッタ部材を設けた画像表示装置の製造方法であって、
上記前面基板および背面基板のうち少なくとも一方の基板の内面側に磁場を形成する磁場形成工程と、
非蒸発型ゲッタに磁性を持たせた磁性粉末を上記少なくとも一方の基板の内面側に供給し、この磁性粉末を上記磁場によって上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめる粉末供給工程と、
上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめた上記磁性粉末を該内面側に固着させる固着工程と、
を有することを特徴とする画像表示装置の製造方法。 - 上記粉末供給工程で上記磁性粉末を供給する前に上記少なくとも一方の基板をその内面を上にして配置する基板配置工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記粉末供給工程は、上記基板配置工程で上向きにされた上記少なくとも一方の基板の内面上に上記磁性粉末を降りかける工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記降りかける工程で上記少なくとも一方の基板の内面上に降りかけた上記磁性粉末のうち、上記磁場により磁着していない磁性粉末をエアブローにより吹き飛ばす工程をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記磁場形成工程では、上記基板配置工程でその内面を上にして配置された上記少なくとも一方の基板の背面側から磁界を発生させて当該基板の内面側に磁場を形成することを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記磁場形成工程では、上記少なくとも一方の基板の内面側に固着される上記磁性粉末の形状をコントロールするために、上記少なくとも一方の基板の内面側に形成する磁場をコントロールすることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置の製造方法。
- 内面に多数の蛍光体層を有する前面基板と内面に多数の電子放出素子を有する背面基板とを対向させて周縁部同士を封着し且つ内部を真空排気した真空外囲器を有し、この真空外囲器の内側にゲッタ部材を設けた画像表示装置の製造方法であって、
上記前面基板および背面基板のうち少なくとも一方の基板を、その内面を上に向けて配置する基板配置工程と、
この基板配置工程で配置された上記少なくとも一方の基板の背面側に磁界発生装置を対向配置せしめて、この磁界発生装置を作動して上記少なくとも一方の基板を通してその内面側に磁場を形成する磁場形成工程と、
非蒸発型ゲッタに磁性を持たせた磁性粉末および磁性を持たせた接着剤粉末を混合して上記基板配置工程で配置された上記少なくとも一方の基板の内面上に降りかけ、これら磁性粉末および接着剤粉末を上記磁場によって上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめる粉末供給工程と、
上記少なくとも一方の基板の内面側に磁着せしめた上記接着剤粉末を溶融させて上記磁性粉末を該内面側に固着させる固着工程と、
を有することを特徴とする画像表示装置の製造方法。 - 上記粉末供給工程で上記少なくとも一方の基板の内面上に降りかけた上記磁性粉末および接着剤粉末のうち、上記磁場により磁着していない粉末をエアブローによって吹き飛ばす工程を上記固着工程の前にさらに有することを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記粉末供給工程で上記少なくとも一方の基板の内面側に上記磁性粉末および接着剤粉末を磁着せしめた後、上記接着剤粉末を僅かに溶融させて上記磁性粉末を仮固定する仮固定工程をさらに有し、
この仮固定工程の後、上記磁場形成工程で形成した磁場を消失させてから、上記固着工程を実施することを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置の製造方法。 - 上記磁場形成工程では、上記磁界発生装置を作動させて上記少なくとも一方の基板の内面側に上記磁性粉末および接着剤粉末によるパターンを形成するためのパターン状の磁場を形成することを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記磁界発生装置は、上記少なくとも一方の基板の背面に対面する上記パターンの形状を有する磁石を備えていることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記磁界発生装置は、上記少なくとも一方の基板の背面に対面する上記パターンの形状を有する磁性体、およびこの磁性体を励磁する磁石を備えていることを特徴とする請求項10に記載の画像表示装置の製造方法。
- 上記非蒸発型ゲッタは、Ti、Zr、V、Fe、Al、Cr、Nb、Ta、W、Mo、Th、Ni、Mnのうち1種類以上の金属、または2種類以上の合金を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の画像表示装置の製造方法。
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2006
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