JP2005302265A - ソリッドイマージョンレンズ、集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法 - Google Patents

ソリッドイマージョンレンズ、集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズと光記録媒体等との傾きマージンを大とし、かつレンズの小径化を可能とする形状のソリッドイマージョンレンズとその形成方法を提供する。
【解決手段】ソリッドイマージョンレンズの対物側先端部から球状部1に向かって少なくとも一部に傾斜部4を形成して、ソリッドイマージョンレンズ11への入射光Liの入射角度をθiとしたとき、傾斜部4の光軸cからの傾斜角度θを、
θ≧θi
として構成とする。
【選択図】図6


Description

本発明は、ソリッドイマージョンレンズ(Solid Immersion Lens:固浸レンズ)と、これを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置及び光(もしくは光磁気)記録再生装置、またソリッドイマージョンレンズの形成方法に関し、さらに詳しくは、光学レンズの屈折率が大なる材料を用いて集光レンズの開口数を大にして光(もしくは光磁気)記録媒体に記録再生を行ういわゆるニアフィールド光記録再生方式に好適なソリッドイマージョンレンズ、集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法に関するものである。
コンパクトディスク(CD)、ミニディスク(MD)、デジタルヴァーサタイルディスク(DVD)に代表される光記録媒体(光磁気記録媒体を含む)は、音楽情報、映像情報、データ、プログラム等の格納媒体として広く利用されている。しかしながら、更なる音楽情報、映像情報、データ、プログラム等の高音質化、高画質化、長時間化、大容量化のために、さらに大容量の光記録媒体及びこれを記録再生する光記録再生装置(光磁気記録再生装置を含む)が望まれている。
そこで、これらに対応するため、光記録再生装置では、その光源の例えば半導体レーザの短波長化や、集光レンズの開口数の増大化が図られ、集光レンズを介して収束する光スポットの小径化が図られている。
例えば、半導体レーザに関しては、発振波長が従来の赤色レーザの635nmから400nm帯に短波長化されたGaN半導体レーザが実用化され、これにより光スポットの小径化が図られつつある。また、例えばそれ以上の短波長化については、266nmの単一波長の光を連続発振するソニー株式会社製の遠紫外固体レーザUW−1010などが発売されており、更なる光スポットの小径化も図られつつある。また、これ以外にもNd:YAGレーザの2倍波レーザ(266nm帯)、ダイヤモンドレーザ(235nm帯)、GaNレーザの2倍波レーザ(202nm帯)などの研究、開発が進められている。
また、ソリッドイマージョンレンズ(SIL)に代表される開口数の大なる光学レンズを使って、例えば開口数1以上の集光レンズを実現するとともに、この集光レンズの対物面を光記録媒体と、その光源波長の10分の1程度まで近接させることにより記録再生を行ういわゆるニアフィールド光記録再生方式が検討されている(例えば特許文献1参照。)。
このニアフィールド光記録再生方式では、光記録媒体と集光レンズとの距離を精度良く光学的なコンタクト状態に維持することが重要である。また、光源から出射されて集光レンズに入射する光束径が小になるとともに、光記録媒体と集光レンズとの距離も数十nm以下程度と非常に小さくなるため、光記録媒体と集光レンズとの傾きマージン、いわゆるチルトマージンが非常に小さくなり、集光レンズは形状的に大きく制約されることになる。
図42A及びBに、ソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面構成図及び平面構成図を示す。図42Aに示すように、ソリッドイマージョンレンズ11は、半球状又は超半球状(図示の例においては超半球状)に形成され、光軸に沿う厚さが半球状の場合はr、超半球状の場合はr(1+1/n)として構成され、対物面9は例えば平面とされる。
このようなソリッドイマージョンレンズ11と光学レンズとを、光記録媒体などの対物側から順に配置して、ニアフィールド集光レンズを構成することができる。
このような構成の集光レンズを例えば光記録再生装置に適用する場合は、2軸アクチュエータを有する光学ピックアップ装置に装着され、光記録媒体と集光レンズとの距離を光学的なコンタクト状態に維持する。光磁気記録に用いられる場合は、光学ピックアップ装置に、磁気記録再生に使用される磁気ヘッド装置が組み込まれ、同様に光記録媒体と集光レンズとの距離を光学的なコンタクト状態に維持する構成とされる。
また、ソリッドイマージョンレンズの形状としては、その他半球状又は超半球状のレンズの対物面を円錐状に加工した形状や、対物面の中心部分を残して磁気コイルをその周囲に設ける形状などが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
特開平5−189796号公開公報 特開2003−161801号公開公報
上述のニアフィールド光記録再生方式では、光記録媒体に対するフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動される集光レンズの安定制御を図るために、レンズの小径化、小型化が求められるともに、光記録媒体の安定した記録再生が行えるように、光記録媒体とその集光レンズの対物面の傾きマージンを大とする必要がある。
例えば、ソリッドイマージョンレンズの対物面を円錐形状にし、かつその円錐先端部分を平面に加工することにより、ソリッドイマージョンレンズの対物面と光記録媒体との距離を数十nm程度の微小な距離にした場合でも、レンズと光記録媒体との傾きマージンをある程度確保することができる。
しかしながら、このように対物側を円錐形状とするソリッドイマージョンレンズを形成する場合、円錐形状の傾斜角度によっては、高い開口数のソリッドイマージョンレンズを得がたいとか、またはレンズを保持する保持体との接着を良好に行えない恐れがある。
また、このように対物側を円錐形状にする場合は、現状の加工技術では、レンズの小径化に限界がある。
これについて説明すると、通常のソリッドイマージョンレンズの形成方法としては、例えば立方体形状の高屈折率材料を略球形状のいわゆるボールレンズに加工し、これを更に半球状や超半球形状に加工し、次にその対物面を円錐形状にする方法が挙げられる。
この方法で、例えば直径が1mm程度の超半球形状のソリッドイマージョンレンズを機械的な研磨や切削手段によって形成する場合、その対物面すなわち円錐形状の頂部を数十ミクロン以下程度の半径の平坦面に精度良く加工することは、極めて難しい。現状では、直径50μm程度までの対物面を形成することは可能ではあるが、形状のばらつきを抑えて生産性良く形成することは難しい。
また、RIE(反応性イオンエッチング)等の半導体加工技術による微細加工手段を使って、円錐形状に加工したレンズの対物面の一部に微小な平面を加工しようとすると、円錐部分を、例えばフォトリソグラフィを利用してマスクするなどの煩雑な工程が必要となり、加工時間が長くなるという問題がある。
またこの場合でも、ソリッドイマージョンレンズの曲率半径が数mm程度と大きい場合は、結局、対物面の端部分と光記録媒体との傾きマージンで制限されてしまうという問題がある。
更に、上述したようにソリッドイマージョンレンズを含む光学系の各レンズの大きさは、これを搭載する2軸アクチュエータの重量負担を軽減してフォーカシング特性やトラッキング特性、またシーク時間の短縮等のサーボ特性の向上を図るために、更なる小径化が求められており、特にソリッドイマージョンレンズは、高屈折率を実現する比較的高価な材料を用いることが多いため、できるだけ小径化することが望まれている。
しかしながら、ソリッドイマージョンレンズの曲率半径を極めて小さく、例えば半径0.5mm以下の曲率半径とする場合は、上述の形成方法により特に先端部を加工することが更に難しくなるという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みて、ソリッドイマージョンレンズにおいて、レンズと光記録媒体等などの対象物との傾きマージンを十分確保し、かつレンズの小径化を可能とする形状のソリッドイマージョンレンズとその形成方法を提供し、傾きマージンを大とすることによって、これを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置及び光記録再生装置の組み立て精度のマージンを大とすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、その対物側先端部から上記球状部に向かって少なくとも一部に傾斜部が形成され、ソリッドイマージョンレンズへの入射光の入射角度をθiとしたとき、上記傾斜部の光軸から傾斜角度θが、
θ≧θi
とされて成ることを特徴とする。
更に、本発明は、上述のソリッドイマージョンレンズにおいて、上記傾斜部の先端部に、対物側に突出する凸状部が設けられて成ることを特徴とする。
また、他の本発明のソリッドイマージョンレンズは、上述の構成によるソリッドイマージョンレンズにおいて、凸状部を、その対物側の先端部の高さをh、光軸から縁部までの長さをyとし、また光軸から傾斜部の対物側の縁部までの長さをz、ソリッドイマージョンレンズと対象物との間隔をdとしたとき、
tan−1(h/y)<90°−θi ・・・(1)
かつ
tan−1((d+h)/z))≧0.10° ・・・(2)
かつ
tan−1(d/y)≧0.10° ・・・(3)
の関係を満たす形状として構成することを特徴とする。
更に、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、上述の各構成によるソリッドイマージョンレンズにおいて、その対物側とは反対側の球状部を半球状として、球状部の曲率半径をrとすると、上記先端部もしくは凸状部の先端面を、直径が略rの球に略外接する形状とするか、あるいは、球状部を超半球状として、上記球状部の曲率半径をr、屈折率をnとすると、上記先端部もしくは凸状部の先端面を、半径が略r/nの球に略外接する形状とすることを特徴とする。
また、本発明による集光レンズは、上述の本発明構成によるソリッドイマージョンレンズと、このソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させ、対物側とは反対側に配置された光学レンズとより構成することを特徴とする。
更に、本発明による光学ピックアップ装置は、上述の本発明構成によるソリッドイマージョンレンズと、このソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させて対物側とは反対側に配置された光学レンズと、光源とが少なくとも設けられ、ソリッドイマージョンレンズ及び光学レンズから成る集光レンズによって光源からの出射光を収束させて光スポットを形成する構成とすることを特徴とする。
また、本発明による光記録再生装置は、上述の本発明構成によるソリッドイマージョンレンズを用いた集光レンズを具備する光学ピックアップ装置を有し、集光レンズを光記録媒体のフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動する制御駆動手段を設ける構成とすることを特徴とする。
更に、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法は、レンズ材料体に、傾斜部を形成する工程と、レンズ材料体の対物側に、凸状部を形成する工程と、凸状部の対物面を形成する工程とを少なくとも有することを特徴とする。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法は、上述の形成方法において、ソリッドイマージョンレンズの凸状部を、上記式(1)〜(3)の関係を満たす形状として加工することを特徴とする。
更に、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法は、上述の各形成方法において、ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部を半球状として、球状部の曲率半径をrとすると、上記先端部もしくは凸状部の先端面を、直径が略rの球に略外接する形状とするか、あるいは、球状部を超半球状として、球状部の曲率半径をr、屈折率をnとすると、上記先端部もしくは凸状部の先端面を、半径が略r/nの球に略外接する形状とすることを特徴とする。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法は、上述の各形成方法において、ソリッドイマージョンレンズの凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工することを特徴とする。
上述の本発明によるソリッドイマージョンレンズは、その対物側先端部から球状部に向かって少なくとも一部に傾斜部を形成し、ソリッドイマージョンレンズへの入射光の入射角度をθiとしたとき、傾斜部の光軸から傾斜角度θを、
θ≧θi
として構成することにより、入射光を確実に先端部に集光させ、また、保持体への接着領域を確保してより安定な保持を可能とする。
また、上述のソリッドイマージョンレンズにおいて、傾斜部の先端部に、対物側に突出する凸状部を設ける構成とすることによって、凸状部の対物面を微小面積とすることができ、光記録媒体等との傾きマージンを、従来に比して大とすることができる。更に、この凸状部を形成する際の加工体積は、円錐形状を形成する加工体積と比較して小となることから、凸状部のみを半導体加工技術などにより加工形成することによって、従来の機械的加工のみによる場合と比較して、微小な面積の対物面を形成することが可能となり、これにより、ソリッドイマージョンレンズ自体の小径化が可能となる。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズにおいて、上記式(1)〜(3)の条件を満たすように形成することによって、最大開口数の得られる入射角の入射光を確実に遮ることなく対物面に集光することができるとともに、その傾きマージンを確実に0.10°以上とすることができて、従来のソリッドイマージョンレンズと比較して対物面と光記録媒体との傾きマージンを大きくし、かつ、最大の開口数を得られるソリッドイマージョンレンズを容易に提供することが可能となる。
更に、本発明によるソリッドイマージョンレンズにおいて、その先端部を、球状部が半球状の場合は、直径が略rの球に略外接する形状とするか、又は球状部が超半球状の場合は、半径が略r/nの球に略外接する形状とすることによって、入射光の光軸のずれに対して許容範囲を有する構成とすることができ、このソリッドイマージョンレンズと光記録媒体等の対象物との傾きマージンと、ソリッドイマージョンレンズと他の光学レンズとの組み立て精度のマージンとを、共に大とすることができ、高開口数のソリッドイマージョンレンズを容易に得ることができる。
そして、このような本発明構成のソリッドイマージョンレンズを用いた集光レンズによれば、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体等との傾きマージンを従来に比して大とすることができることから、光学レンズとの組み立て精度を大とすることができて、開口数が大なる集光レンズを従来に比して容易に組み立てることが可能となる。
また、この集光レンズを用いて構成される光学ピックアップ装置及び光記録再生装置においては、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンを大とし、またレンズの最大開口数を得る入射光を確実に集光することができ、その組み立て精度のマージンを従来に比して大とすることができる。
そして、ソリッドイマージョンレンズの小径化も可能となることから、この集光レンズを用いて構成される光学ピックアップ装置及び光記録再生装置では、光記録媒体のフォーカシング方向、もしくは、且つトラッキング方向に制御駆動される集光レンズの安定制御を図ることができるとともに、フォーカシングサーボやトラッキングサーボやシーク時間等のサーボ特性の向上を図ることが可能となる。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法によれば、レンズ材料体に、傾斜部を形成する工程と、レンズ材料体の対物側に、凸状部を形成する工程と、凸状部の対物面を加工する工程とを少なくとも有することから、傾斜部を機械加工で形成し、凸状部を半導体加工技術などにより形成することによって、従来に比して対物面を微小面積とすることができ、この対物面の加工時間及び加工体積を小とすることができる。
したがって、本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法によれば、対物面と光記録媒体との傾きマージンが大で、かつ開口数が大なる集光レンズを容易に得ることが可能となる。
更に、本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法において、ソリッドイマージョンレンズの凸状部を、上記式(1)〜(3)の関係を満たす形状として加工することによって、上述したように、従来のソリッドイマージョンレンズと比較して対物面と光記録媒体との傾きマージンを大きくし、かつ、最大の開口数を得られるソリッドイマージョンレンズを形成することができる。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法において、凸状部の先端部を、球状部が半球状の場合は直径が略rの球に略外接する形状とするか、もしくは、球状部が超半球状の場合は半径が略r/nの球に略外接する形状とすることによって、光記録媒体等の対象物との傾きマージンを大とし、これにより他の光学レンズとの組み立て精度のマージンが大とされたソリッドイマージョンレンズを形成することができる。
更に、上述のソリッドイマージョンレンズの形成方法において、ソリッドイマージョンレンズの凸状部の先端部を、上記式(1)〜(3)の関係を満たし、かつ球状部が半球状の場合は直径が略rの球に外接するか、または球状部が超半球状の場合は半径が略r/nの球に略外接する形状に加工することにより、光記録媒体等の対象物との傾きマージンを大とし、また他の光学レンズとの組み立て精度のマージンを大とすることができる高開口数のソリッドイマージョンレンズを容易に形成することができる。
また更に、上述の各ソリッドイマージョンレンズの形成方法において、その凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工することによって、従来と比較して極めて微小な面積の対物レンズを確実に精度良く形成することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を、図面を参照して説明する。
本発明は、ソリッドイマージョンレンズ及びその形成方法と、このソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させ、対物側とは反対側に配置された光学レンズとで構成された集光レンズ、更にこの集光レンズを有し、いわゆるニアフィールド光記録再生方式を採用する光学ピックアップ装置と、この光学ピックアップ装置を有する光記録再生装置に適用することができる。
まず、本発明によるソリッドイマージョンレンズ及びその形成方法の説明に先立って、これら集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置に適用した実施の形態の例について図1〜図5を参照して説明する。なお、図1〜図5において、ソリッドイマージョンレンズの形状は、その配置構成を容易に説明するために、本発明構成による一例を簡略化して示すものであるが、後述する図6以後の例を含む本発明構成の形状を採り得るものであることはいうまでもない。
図1は、本発明によるソリッドイマージョンレンズを用いた集光レンズの一例を示す概略構成図である。レンズの対象物の例えば光記録媒体30に対し、本発明構成によるソリッドイマージョンレンズ11、光学レンズ12をこの順に光軸を合致させて配置して構成する。ソリッドイマージョンレンズ11は、例えば曲率半径rの半球状又は超半球状、図示の例においては超半球状とされ、その光軸に沿う厚さは、半球状の場合はr、図示のように超半球状の場合は、屈折率をnとすると、r(1+1/n)とされる。このような構成とすることによって、光学レンズ12の開口数NAを超える高開口数の集光レンズ13を提供することができる。
なお、実際にはソリッドイマージョンレンズ11と光記録媒体30とは互いに接触してはいないが、これらソリッドイマージョンレンズ11及び光記録媒体30の間隔はソリッドイマージョンレンズ11の厚さと比較して十分に小さいため図1〜図5においてはその間隔を省略して示す。
図2は、図1に示すソリッドイマージョンレンズ及び集光レンズを用いた光学ピックアップ装置の光学系の構成の一形態を示す概略構成図である。図示しない光源及びフォトディテクタと、ソリッドイマージョンレンズ11及び光学レンズ12より成る集光レンズ13との間に、例えば第1及び第2のビームスプリッタ14及び15が配置される。光記録媒体30は、例えばディスク状であれば、図示を省略するスピンドルモータに装着され、所定の回転数で回転される。
また、図1及び図2に示す光学ピックアップ装置には、集光レンズ13をトラッキング方向及びフォーカシング方向に制御駆動する手段が設けられる。
この手段としては、例えば一般的な光学ピックアップに用いられる2軸アクチュエータや、磁気ヘッド装置等に用いられるスライダ等が挙げられる。
これら集光レンズ13の制御駆動手段の形態を次に示す。
図3は、制御駆動手段として2軸アクチュエータを用いた光学ピックアップ装置の一例の概略構成図である。図3に示すように、集光レンズ13は、そのソリッドイマージョンレンズ11及び光学レンズ12の光軸を合致させて保持体20により固定され、この保持体20がフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動される2軸アクチュエータ16に固着されている。
図3に示すように、2軸アクチュエータ16は、集光レンズ13をトラッキング方向に制御駆動させるトラッキング用コイル17と、フォーカシング方向に制御駆動させるフォーカシング用コイル17とより構成される。
そしてこの2軸アクチュエータ16により、光記録媒体30とソリッドイマージョンレンズ11との距離を、例えば戻り光量をモニタし、その距離情報をフィードバックすることにより制御可能とし、ソリッドイマージョンレンズ11と光記録媒体30との距離をほぼ一定に保つようになされ、かつこのソリッドイマージョンレンズ11と光記録媒体30との衝突を避けるように制御される。
また、この2軸アクチュエータ16において、トラッキング方向に戻り光量をモニタし、その位置情報をフィードバックすることにより、集光スポットを所望の記録トラックに移動させることが可能である。
次に、図1及び図2に示した集光レンズ13の制御駆動手段として、スライダを採用した場合の概略構成図を図4に示す。
図4に示すように、集光レンズ13を、トラッキング方向に制御駆動されるスライダ21に固着して構成することもできる。このスライダ21は、例えば光記録媒体30の面触れ方向にのみ弾性を有するジンバル22等の弾性体、または図示を省略する他の弾性体を介し、トラッキング方向に移動する可動光学部(図示せず)に支持される。そしてこの可動光学部を、リニアモータ等で構成された制御駆動手段によりトラッキング方向に制御駆動することによって、所定のトラック上に集光レンズ13を対向させることができる。
そして、光記録媒体30の回転に伴い発生する気体流が光記録媒体30とスライダ21との間に流れ込むとともに、弾性体の光記録媒体30側への押圧力と釣り合う気体薄膜が形成され、スライダ21が光記録媒体30に対して一定の距離、例えば50nmの距離を保ちつつ浮上するように構成される。すなわち、光記録媒体30を所定の回転数で回転させて光記録媒体30からの情報の再生時あるいは、光記録媒体30への情報の記録時において、集光レンズ13を構成するソリッドイマージョンレンズ11と光記録媒体30との距離を、スライダ32によりほぼ一定距離に保たれた状態とすることができる。
以下、光学ピックアップ装置の概略構成について、再び図2を参照して説明する。光源、例えば半導体レーザから出射された往路光はコリメータレンズ(図示せず)により平行光に変換され(L1)、第1のビームスプリッタ14を透過し(L)、集光レンズ13を介して光記録媒体30の情報記録面に集光される。情報記録面で反射された復路光は集光レンズ13を透過し、第1のビームスプリッタ14で反射され(L2)、第2のビームスプリッタ15に入射する。そしてこの第2のビームスプリッタ15により分離された復路光(L3及びL4)は、フォーカシング用光検出器及び信号用光検出器(図示せず)に集光され、フォーカスシングエラー信号および再生ピット信号等が検出される。
また、第2のビームスプリッタで反射された復路光は、トラッキング用光検出器にも集光され、トラッキングエラー信号が検出される。なお、必要に応じてこの光学ピックアップ装置には、光記録媒体30の面振れに対して、集光レンズ13を固着する2軸アクチュエータ、もしくはスライダが追従した残りのフォーカスエラー成分および集光レンズの組み立て工程時に発生した誤差成分を、2枚のレンズの間隔を変えることで補正することができるリレーレンズを、第1のビームスプリッタ14と光学レンズ12との間に挿入し構成してもよい。
スライダ21にソリッドイマージョンレンズ11及び光学レンズ12が固着されている場合は、スライダ21が追従した残りのフォーカスエラー成分および集光レンズの組み立て工程時に発生した誤差成分を補正する手段として、集光レンズ13を構成するソリッドイマージョンレンズ11をスライダ21に固定し、光学レンズ12を例えば圧電素子等により光軸方向に可動するように構成してもよい。
また、スピンドルモータが複数の光記録媒体を装着する手段を有する光記録再生装置の場合は、図5の概略構成図に示すように、光軸をほぼ90度曲げるミラー23をスライダ21に設ける構成が好適である。図5において、図4と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。このような構成の光記録再生装置は、光記録媒体間の間隔を小とすることができるので、結果的に装置の小型化、薄型化を図ることができる。
なお、上記した光学ピックアップ装置は、再生のみを行う再生専用、記録のみを行う記録専用、記録と再生の両方を行うことができる記録再生用を含むものである。また、上述した各光学ピックアップ装置は、光磁気記録方式と、ニアフィールド光再生方式を組み合わせることにより、その光ピックアップ装置の一部に磁気コイル等を組み込んだものを含む構成とすることもできる。また、光記録再生装置は、再生のみを行う再生専用装置、記録のみを行う記録専用装置、記録と再生の両方を行うことができる記録再生用装置を含むものである。
次に、本発明構成のソリッドイマージョンレンズの形状について説明する。
上述したように、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、図6にその一例を光学レンズと組み合わせた概略構成図を示すように、ソリッドイマージョンレンズ11において、その対物側先端部から球状部1に向かって少なくとも一部に傾斜部4を形成して、ソリッドイマージョンレンズ11への入射光の入射角度をθiとしたとき、傾斜部4の光軸からの傾斜角度θを、
θ≧θi
として構成する。
図6において、一点鎖線cは、ソリッドイマージョンレンズ11と、その対物側とは反対側に配置した光学レンズ12の光軸を示す。また、破線Rは、ソリッドイマージョンレンズ11の光軸と直交する断面において、直径が2rとなる断面を示す。
ソリッドイマージョンレンズ11の球状部1を半球状とする場合、超半球状とする場合のそれぞれの側面構成図及び平面構成図を図7A及びB、図8A及びBに示す。図7及び図8において、図6と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図7及び図8においては、傾斜部4の対物側の先端面5を平面状として示すが、後述するように、この部分に凸状部を設けてもよい。
図7A及び図8Aに示すように、ソリッドイマージョンレンズ11は、対物側とは反対側の球状部1が半球状又は超半球状、図示の例では超半球状とされ、その曲率半径をr、屈折率をnとすると、光軸に沿う方向の厚さは、球状部が半球状の場合はr、超半球状とする場合はr(1+1/n)とされる。
なお、以下の各例においては、球状部が超半球状の場合を代表として示し、球状部が半球状である場合の図示は省略する。
ここで、ソリッドイマージョンレンズ11への入射光の入射角θiは、
0°<θi<90°
の範囲である。
これについて説明すると、ソリッドイマージョンレンズを利用した集光レンズの開口数は、図9にその一例の概略構成図を示すように、ソリッドイマージョンレンズ11の対物面とは反対側に配置する光学レンズ12からソリッドイマージョンレンズ11への入射光の光軸からの入射角をθi0、ソリッドイマージョンレンズ11内の入射角をθiとし、光学レンズ12の開口数をNA、ソリッドイマージョンレンズ11の屈折率をnとすると、
sinθi0=NA
nsinθi0=sinθi
となるので、ソリッドイマージョンレンズ11による集光レンズの実効的な開口数NA(SIL)は、
NA(SIL) =nsinθi0
=nsinθi
と表され、θiが略90°のときソリッドイマージョンレンズ11による集光レンズの実効的な開口数は、NA(SIL) =nとなり、最大となる。
したがって、図10A〜Dにおいて、ソリッドイマージョンレンズ11への入射角度θiが徐々に大に変化する場合の概略構成図をそれぞれ示すように、入射角θiが大きくなるほど、ソリッドイマージョンレンズによる集光レンズの実効的な開口数NA(SIL) は大となり、90°に近づくにつれ最大値nに近づく。図9及び10において、図6と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
すなわち、入射角度θiを大とするほうが高い開口数を得るためには望ましいが、製造マージンとしては、その形状を精度良く加工することが難しくなること、またレンズを保持する保持体との接着加工が難しくなることから、入射角度θiを大とするほど小さくなり、歩留まりを高めることが難しくなる。
このため、製造マージンをある程度確保するためには、破線Rで示す位置近傍から入射させる構成が望ましく、すなわち実用的には入射角θiをtan−1(n)近傍とすることが望ましい。
ソリッドイマージョンレンズへの入射光の入射角度と、傾斜部の傾斜角度とを変化させた場合の、球状部に連なる傾斜部縁部の形状について検討した。
以下の各例においては、図11〜図16にその概略構成図を示すように、ソリッドイマージョンレンズ11の対物側先端部から球状部1に向かって円錐形、又は角錐形状の傾斜部4を設けた例を示す。そして各例ともに、対物側先端面5が略円形とされ、その半径をy、傾斜部4の球状部に連なる縁部までの光軸cからの半径をx、光記録媒体30と対向する対物面からの高さをa、入射角θiの光の入射位置の光軸cからの距離をxi、対物面からの高さをaiとして、下記の式より、θ、θiから入射位置と傾斜部縁部との高低差ai−aを求めた。
tanθi=xi/ai
=xi+{(r/n)−ai}
tanθ=a/(x−y)
=x+{(r/n)−a}
先ず、図11〜図13に示す例においては、球状部1の曲率半径rが0.45mm、先端面5の半径yを20μm、レンズの材料として屈折率nが2.075のLAH79((株)オハラ社製、商品名)を用い、開口数NAが1.99のソリッドイマージョンレンズを用いて、その入射光Liの入射角度θiを73.6度とし、傾斜部4の傾斜角度θを、図11に示す実施例1においては80度、図12に示す実施例2においては入射角度θiと等しい73.6度、図13に示す比較例1においては、72.9度とした。
図11に示す実施例1においては、傾斜部4の縁部の対物面からの高さaは71.6μm、入射角度θiの光の入射位置の高さaiは129.95μmであり、その高低差は、58.35μmであった。
図12に示す実施例2においては、傾斜部4の縁部の対物面からの高さaは123.7μm、入射角度θiの光の入射位置の高さaiは129.95μmであり、その高低差は、6.25μmであった。
図13に示す比較例1においては、傾斜部4の縁部の対物面からの高さaは129.95μm、入射角度θiの光の入射位置の高さaiは129.95μmであり、その高低差は、0μmであった。
これらの結果を以下の表1に示す。
Figure 2005302265
この結果から明らかなように、傾斜部4の傾斜角度θが入射光の入射角度θiより小さい場合は、入射光Liが傾斜部4の縁部と略一致してしまい、縁部において光の干渉を惹き起こすなど、入射光への影響を及ぼす。またこのとき、球状部1の周縁部全てが入射光の通過する面となるので、この部分にソリッドイマージョンレンズ11の保持体20を接着することができず、図13に示すように、保持体20の形状としては、例えば断面三角形状となり、その一面をソリッドイマージョンレンズ11の傾斜部4のみに接着する構成となる。この場合、レンズ11の外周側から光軸に向かう力を加えられず、安定な保持が困難となるという問題が生じる。
ソリッドイマージョンレンズ11の安定な保持を確保するためにも、傾斜角度θは入射光の入射角度θi以上とすることが望ましいことがわかる。
次に、図14〜図16に示す例においては、球状部1の曲率半径r、先端面5の半径y、レンズの材料を上述の実施例1及び2、比較例1と同様とし、開口数NAを1.87とし、入射光Liの入射角度θiを64.3度とした場合について検討した。この場合、傾斜部4の傾斜角度θを、図14に示す実施例3においては70度、図15に示す実施例4においては入射角度θiと等しい64.3度、図16に示す比較例2においては、63.3度とした。
図14に示す実施例3においては、傾斜部4の縁部の対物面からの高さaは155.0μm、入射角度θiの光の入射位置の高さaiは216.6μmであり、その高低差は、61.6μmであった。
図15に示す実施例4においては、傾斜部4の縁部の対物面からの高さaは206.9μm、入射角度θiの光の入射位置の高さaiは216.6μmであり、その高低差は、9.7μmであった。
図16に示す比較例2においては、傾斜部4の縁部の対物面からの高さaは216.6μm、入射角度θiの光の入射位置の高さaiは216.6μmであり、その高低差は、0μmであった。
これらの結果を以下の表2に示す。
Figure 2005302265
すなわち、これらの場合においても、傾斜部4の傾斜角度θが入射光の入射角度θiより小さい場合は、入射光Liが傾斜部4の縁部と略一致してしまい、入射光への影響を及ぼす。またこの場合においても、上述の比較例1と同様に、強固な保持を行い難く、安定な保持を確保するためにも、傾斜角度θは入射光の入射角度θi以上とすることが望ましいことがわかる。
次に、本発明によるソリッドイマージョンレンズにおいて、図17にその要部の概略構成図を示すように、上記傾斜部の先端部に、対物側に突出する凸状部2を設け、より光記録媒体等との傾きマージンを大とした構成とする例について説明する。
本発明のソリッドイマージョンレンズ11において、傾斜部4の形状としては、円錐状としてもよく、また例えば角錐状、また例えば球面の一部を構成する曲面を含む形状とすることができる。
また、凸状部2は、円筒形状でも角柱形状でもよく、その他光軸cと直交する断面形状が例えば楕円形、長方形、多角形である柱状、又は曲面状などの各種凸形状を採ることができる。図示の例においては、凸状部2は例えば円筒形状とされ、その周囲に光軸cと直交する平面に略平行な平面部3を形成し、その外周側に例えば円錐形状とされる傾斜部4を形成した例を示す。
なお、球状部1の周側面は2軸アクチュエータ、もしくはスライダとの固着面となる。
また、光磁気記録媒体に対するニアフィールド光記録再生方式においては、記録時及び/又は再生時に磁界が必要になることから、第1の光学レンズの対物面の一部に磁気コイル等を取り付けて構成してもよい。
このソリッドイマージョンレンズ11の材料としては、例えば用いられる光記録再生装置の装備するレーザ光源など、入射光の波長に対して屈折率が大きく、また透過率が大きくかつ光吸収が小さい材料が好適である。例えば、高屈折率ガラスであるオハラ株式会社製のS−LAH79や、高屈折率セラミックス、高屈折率単結晶材料であるBiGe12、SrTiO、ZrO、HfO、SiC、ダイヤモンドなどが好適である。
また、これらのレンズ材料は、アモルファス構造、もしくは単結晶の場合には立方晶構造であることが望ましい。光学レンズ材料がアモルファス構造、もしくは立方晶構造である場合、その方位を精度良く合わせる必要がなく、従来のボール研磨方法や研磨装置が利用可能である。また、材料の方位を気にすることなく、光学レンズ作製のためのエッチングプロセスやポリッシングプロセスを容易に適用できるという利点がある。
そして、本発明によるソリッドイマージョンレンズの先端部の凸状部と例えばその周囲の平面部の加工については、公知である半導体加工に利用されているエッチング方法や装置が利用可能であり、特に、微細な先端部の加工については、たとえば、日立製作所製の集束イオンビーム加工観察装置FB−2100などのフォーカスイオンビーム(FIB)加工方法、及び加工装置を利用するのが好適である。
このように、凸状部をFIB法により形成することによって、直径数十nm程度の微小なスポットのイオンビームによって、容易かつ確実に対物面の幅を数μm程度に微細化することができ、これにより光記録媒体との傾きマージンを従来に比して確実に大としたソリッドイマージョンレンズを容易に形成することができる。
このような構成とするソリッドイマージョンレンズ11によれば、その先端部の凸状部の面積は、例えば円筒形状とする場合、対物面の半径を数μmから数十μm程度に微小化することが可能で、かつ加工前の円錐形状等の傾斜部4の半径も、数十μmから数百μm程度に形成すればよいので、傾斜部の加工精度は余裕度をもたせた形成方法によって、対物面の面積の極めて微小なソリッドイマージョンレンズを実現できる。
換言すれば、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、その対物面に凸状部を設ける構成とすることによって、この部分を球状部の曲率半径rとは無関係に容易に微小化することができることとなる。したがって、逆に球状部の曲率半径を従来に比して極めて小さくすることが可能となり、結果として、レンズの小径化、小型化を図ることができることから、これを用いた集光レンズを小型化し、サーボ特性の向上を図って、光学ピックアップ装置及び光記録再生装置の小型化、薄型化、高性能化を図ることが可能となる。
次に、図18及び図19に示す本発明構成のソリッドイマージョンレンズの先端部の概略構成図を参照して、その構成を入射光の経路とともに詳細に説明する。この場合、ソリッドイマージョンレンズ11は、その球状部1を半球状又は超半球状、図示の例では超半球状とするもので、球状部1の曲率半径をr、屈折率をn、光軸に沿う方向の厚さをr(1+1/n)として、その対物側に例えば円錐形状の傾斜部4を設け、その先端部に図17において説明した例と同様に、光軸cと直交する平面と略平行な例えばリング状の平面部3を有し、その内側に円筒形状等の凸状部2を設けた場合を示す。
このような構成において、対物側に間隔dをもって配置された光記録媒体30に入射光Liを角度θiで入射する場合、凸状部2の高さh、光軸cから縁部2Aまでの長さyを、上記式(1)の関係、すなわち
tan−1(h/y)<90°−θi・・・(1)
として構成することによって、集光位置からこの縁部2Aまでの角度θeを90°−θiより小として、この場合の入射光Liを凸状部2の縁部2Aによって遮ることなく、確実に対物面に集光させることができる。
なお、前述したように、開口数を大とし、かつ製造マージンの確保が容易な入射角度θiは、
θi=tan−1(n)
で与えられる。なお、この入射光Liは、球状部が超半球状とされるこの例においては、前述の図6に示す破線Rで示す断面において、光軸cからの距離がrの位置から入射される光である。
このとき傾斜部4の光軸cと直交する平面からの傾斜角度θsは、このθe以下とすることによって、同様に最大開口数を得る入射光を遮ることなくソリッドイマージョンレンズを構成することができる。
更に、この傾斜部4は機械加工により形成することから、その加工余裕度を考慮して、
θs≦θe−5°
程度とすることが望ましい。
また、図19に示すように、光記録媒体30の集光位置から、傾斜部4の縁部4Aまでの角度θ1、凸状部2の縁部2Aまでの角度θ2を共に大とすることによって、レンズと光記録媒体との傾きマージンを大とすることができる。すなわち、この光軸cから傾斜部4の対物側の縁部4Aまでの長さをz、ソリッドイマージョンレンズと対象物との間隔をdとしたとき、
tan−1((d+h)/z))≧0.10° ・・・(2)
かつ
tan−1(d/y)≧0.10° ・・・(3)
の関係を満たす形状として構成することにより、凸状部2の傾きマージン及び傾斜部4の傾きマージンを0.10°以上とすることができて、確実に従来に比して十分な傾きマージンを得ることができるソリッドイマージョンレンズ11を提供することができる。
次に、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例を、図20A〜Cの工程図を参照して説明する。図20A〜Cの各図においては、ソリッドイマージョンレンズの形状の理解を容易にするために、先端部の側面図及び対物側からみた平面図を並置して示す。
本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法は、先ず図20Aに示すように、上述の材料よりなる例えばボール状のレンズ材料に円錐形状、角錐状又は曲面状等の傾斜部4を、機械加工、すなわち切削又は研磨等により形成し、その先端面5を例えば機械加工等によって平面状に形成する。
或いは、ボール状のレンズ材料を超半球状に形成して先端面5を平面状に形成した後、円錐状、角錐状または曲面状等に加工して傾斜部4を形成してもよい。
そして図20Bに示すように、上述のFIB等の半導体加工技術により、先端面5の周囲の斜線を付して示すエッチング加工部6、すなわち例えば円筒形状の外側部分を除去する加工を行って、図20Cに示すように、円柱状等の凸状部2を先端側に有するソリッドイマージョンレンズを形成することができる。
このとき、凸状部2の形状を、前述の図18及び図19において説明した形状に形成することによって、最大開口数を得る入射光を確実に入射させ、かつ媒体との傾きマージンを大としたソリッドイマージョンレンズを得ることができる。
次に、このような形成方法によりソリッドイマージョンレンズの先端部の寸法形状を変化させて形成した場合について詳細に説明する。
各例共に、図21〜図23に示す円錐形状の傾斜部4を有し、先端部が平面状の先端面5とされた形状のソリッドイマージョンレンズを形成し、その先端部を、FIB法により円筒形状にエッチング加工して、凸状部2を有する構成のソリッドイマージョンレンズを形成した。図21及び図22において、図6と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この場合は、図21にその入射光12の入射態様を示すように、光記録媒体30との傾きマージンは、光記録媒体30の表面の集光位置から、先端面5の縁部5Aにいたる角度となる。この角度をθ2´として示す。
以下、本発明構成による図21〜23に示す構成から先端面を更に加工した加工例における傾きマージンを評価した結果を説明する。以下に説明する各例ともに、前述の図15に示す形状を加工例1として、円錐状傾斜部の平面状の先端面をその縁部から徐々にエッチング加工して、凸状部の縁部の光軸からの長さy、高さ(すなわちエッチング深さ)を変えて形成した。
[1]実施例5(加工例1〜4)
先ず実施例5においては、ソリッドイマージョンレンズのレンズ材料をBiGe12とし、入射光源として、波長405nmのレーザを用いた。このレンズ材料の入射光波長に対する屈折率nは2.213であり、その最大開口数を得る入射角度θiは65.7°であるので、90°―θiは24.3°となる。
この場合、傾斜部の傾斜角度θsとしては、機械的加工の余裕度をもたせるために、入射角度θi−5°として、19.3°とした。これにより、最大開口数を得る入射光を確実に遮ることなく集光させることができる。
そして、エッチング深さが0の状態、つまり加工例1においては、先端面の縁部の光軸からの長さを20μmとして比較例1のソリッドイマージョンレンズを形成した。この場合は、傾きマージンは+/−0.07°であった。
加工例2においては、凸状部2の縁部2Aの光軸からの長さを1.2μm、高さh(エッチング深さ)を0.42μmにエッチング加工して形成した。この場合、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンを+/−1.19°まで拡大することが可能となる。
また、加工例3においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを5.0μm、その高さhを1.75μmとすることで、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンを+/−0.29°まで拡大することが可能である。
更に、加工例4においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを10.0μm、その高さhを3.51μmとすることで、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンを+/−0.14°まで拡大することができる。
これら加工例1から4までにおける、凸状部の縁部の光軸からの長さyと、高さh、レンズと光記録媒体との傾きマージンをまとめたものを以下の表3に示す。なお、凸状部の縁部の光軸からの長さと高さについては、加工方法や加工装置、加工時間などにより、上記式(2)及び(3)に示した条件を満たす形状であれば、これ以外の組み合わせでも自由に選択可能である。
Figure 2005302265
この表3の結果から明らかなように、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンは比較例1では+/−0.07°しかなく、実施例1から実施例3のソリッドイマージョンレンズは、光記録媒体との傾きマージンが0.10°を超えており、加工例1のレンズと比較して傾きマージンが更に大となっていることがわかる。
また、これら各例において、光記録媒体30の集光位置から凸状部及び傾斜部の縁部までの角度θ1とθ2について、凸状部2の縁部の光軸からの長さyに対する依存性を図24に示す。なお、凸状部2の高さhは、縁部の光軸からの長さyの増加にしたがって増加する。
図24から明らかなように、θ1は、凸状部2の光軸から縁部までの長さyを増加させると単調に増加するのに対して、θ2は、長さyの増加に対して、反比例して減少する。
ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンは、これらθ1及びθ2のうち小さいほうの角度に依存する。したがって、θ1=θ2となる形状の凸状部2を、対物面に加工、形成することによって、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンを最大にすることができる。
凸状部の形状を、上記式(2)及び(3)に示す関係を満たす形状とすることにより、これらの角度θ1及びθ2を共に、少なくとも0.10°以上とすることができるものであり、特に上記加工例2〜4におけるように、傾きマージンを0.10°を超える角度に増大化させることによって、より確実に光記録媒体との接触を回避することができ、従来に比して他の光学部品や、レンズ保持体等との組み立て精度のマージンを大とすることが可能なソリッドイマージョンレンズを提供することができることがわかる。
[2]実施例6(加工例1〜3)
この例においては、上述の実施例5と同様の材料によりソリッドイマージョンレンズを構成し、その対物側を円錐状に形成して対物面を平面状に加工形成した。この場合は、先端面の平面部分の半径(光軸から縁部までの長さ)を50μmとした。
この加工例1に対し、上述の実施例2〜4と同様に、FIB法によってその先端部に円筒状の凸状部を形成した。
加工例2においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを1.9μm、高さhを0.67μmとした。この場合の光記録媒体との傾きマージンは+/−0.75°であった。
加工例3においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを10.0μm、高さhを3.51μmとした。この場合の光記録媒体との傾きマージンは+/−0.14°であった。
これら加工例1〜3における、凸状部の縁部の光軸からの長さyと、高さh、レンズと光記録媒体との傾きマージンをまとめたものを以下の表4に示す。
Figure 2005302265
この表4の結果から明らかなように、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンは比較例2では+/−0.03度しかなく、加工例2及び3のソリッドイマージョンレンズは、光記録媒体との傾きマージンが0.10°以上となっており、加工例1のレンズと比較して傾きマージンが更に大となっていることがわかる。
また、これら各例において、光記録媒体30の集光位置から凸状部及び傾斜部の縁部までの角度θ1とθ2について、凸状部2の縁部の光軸からの長さyに対する依存性を図25に示す。
図25からも、加工例2及び3においては、角度θ1及びθ2を共に、少なくとも0.10°以上とすることができ、比較例2と比較して確実に傾きマージンを大とすることができることがわかる。
[3]実施例7
次に、ソリッドイマージョンレンズを構成する材料として、高屈折率ガラスであるS−LAH79とした場合について、前述の各例と同様に、円錐形状の傾斜部を形成し、対物面を平面状に構成した加工例1を形成して、その先端部の凸状部をFIB法により加工形成し、傾きマージンについて評価した。この場合、加工例1における対物面の半径、すなわちその縁部の光軸からの距離は20μmとした。このときの光記録媒体との傾きマージンは+/−0.07°である。
加工例2においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを1.1μm、高さhを0.42μmとした。この場合の光記録媒体との傾きマージンは+/−1.20°であった。
加工例3においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを5.0μm、高さhを1.90μmとした。この場合の光記録媒体との傾きマージンは+/−0.29°であった。
加工例4においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを20.0μm、高さhを3.79μmとした。この場合の光記録媒体との傾きマージンは+/−0.14°であった。
これら加工例1〜4における、凸状部の縁部の光軸からの長さyと、高さh、レンズと光記録媒体との傾きマージンをまとめたものを以下の表5に示す。
Figure 2005302265
この表5の結果から明らかなように、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンは加工例1では+/−0.07度であり、加工例2〜4のソリッドイマージョンレンズは、光記録媒体との傾きマージンが0.10°以上となっており、加工例1のレンズと比較して傾きマージンが更に大となっていることがわかる。
また、これら各例において、光記録媒体30の集光位置から凸状部及び傾斜部の縁部までの角度θ1とθ2について、凸状部2の縁部の光軸からの長さyに対する依存性を図26に示す。
図26からも、加工例2〜4においては、角度θ1及びθ2が共に、少なくとも0.10°以上とすることができるものであるが、比較例3と比較して確実に傾きマージンを大とすることができることがわかる。
[4]実施例8
次に、ソリッドイマージョンレンズを構成する材料として、上述の第3の例と同様に高屈折率ガラスであるS−LAH79として、前述の各例と同様に、円錐形状の傾斜部を形成し、対物面を平面状に構成した加工例1を形成して、その先端部の凸状部をFIB法により加工形成し、傾きマージンについて評価した。この場合、比較例4における対物面の半径、すなわちその縁部の光軸からの距離は50μmとした。このときの光記録媒体との傾きマージンは+/−0.03°である。
加工例2においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを1.8μm、高さhを0.68μmとした。この場合の光記録媒体との傾きマージンは+/−0.78°であった。
加工例3においては、凸状部の縁部の光軸からの長さyを10.0μm、高さhを3.79μmとした。この場合の光記録媒体との傾きマージンは+/−0.14°であった。
これら加工例1〜3における、凸状部の縁部の光軸からの長さyと、高さh、レンズと光記録媒体との傾きマージンをまとめたものを以下の表6に示す。
Figure 2005302265
この表6の結果から明らかなように、ソリッドイマージョンレンズと光記録媒体との傾きマージンは加工例1では+/−0.03度であるが、加工例2及び3のソリッドイマージョンレンズは、光記録媒体との傾きマージンが0.10°以上となっており、傾きマージンが更に大となっていることがわかる。
また、これら各例において、光記録媒体30の集光位置から凸状部及び傾斜部の縁部までの角度θ1とθ2について、凸状部2の縁部の光軸からの長さyに対する依存性を図27に示す。
図27からも、加工例2及び3においては、角度θ1及びθを共に、少なくとも0.10°以上とすることができ、加工例1と比較して確実に傾きマージンを大とすることができることがわかる。
上述の各実施例5〜8における加工例1から明らかなように、ソリッドイマージョンレンズの先端側を円錐形状に加工するのみでは、光記録媒体との傾きマージンは+/−0.10°以上を達成することは難しいことがわかる。円錐形状の先端部を更に小径化して傾きマージンを増大化することは、機械加工の精度上極めて難しい。
これに対し、本発明構成によるソリッドイマージョンレンズは、傾斜部の先端部に凸状部を設ける構成とすることから、生産性よく容易に形成することができること、更に、上述の各実施例5〜8における加工例2〜4からも明らかなように、その形状を適切に選定することによって、傾きマージンを0.10°以上とすることが可能であることがわかる。
次に、他の実施の形態の例として、図28及び図29に示す本発明構成のソリッドイマージョンレンズの先端部の概略構成図を参照して、その構成を入射光の経路とともに詳細に説明する。この場合、ソリッドイマージョンレンズ11は、図示しないがその球状部を半球状又は超半球状とするもので、球状部の曲率半径をr、屈折率をn、光軸に沿う方向の厚さを半球状とする場合はr、超半球状とする場合はr(1+1/n)として、その対物側に、図28に示すように例えば円錐形状の傾斜部4を設け、その先端部に前述の図17において説明した例と同様に、光軸cと直交する平面と略平行な例えばリング状の平面部3を有し、その内側に円筒形状等の凸状部2を設けた場合を示す。
そしてこの例においては、球状部が超半球状とされ、その先端面5を、破線bで示す半径が略r/nの球に略外接する形状に形成するものである。なお、球状部1が半球状の場合は、直径が略rの球に略外接する形状とする。図28及び図29において、図6及び図17〜図19と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図28に示すように、破線bで示す半径略r/nの球に先端面5が外接する領域は、例えば半径fの領域となる。
このような構成において、最大開口数を得る入射光Liが、図27において矢印Li1及びLi2に示すように光軸がずれた場合においても、この半径fの領域において、対物面である凸状部2の先端面5に確実に集光させることができる。球状部が半球状とされる場合も、同様である。
この半径fについては、例えば入射光の光軸のずれ角度を考慮して、+/−0.5°〜5°の範囲と考えると、例えば球状部の半径が0.5mm程度の場合は、5μmから50μm程度とすることが考えられる。
また、この場合破線bで示す球の半径がr/nから僅かにずれるとか、またこの球にややずれて外接する曲面形状とする場合においても、ソリッドイマージョンレンズに光を入射する側の光学系においてこれを補正できる範囲であれば、同様の入射角の傾きに対するマージンが得られる効果がある。球状部を半球状とする場合も同様である。
このような構成とすることによって、最大開口数を得る入射光が、その光軸がずれて入射された場合においても、ソリッドイマージョンレンズ11を通過する光路の長さを変化させることなく入射光を対物面に集光して、光記録媒体30に照射することができる。
したがって、光学レンズとの組み立て、接着工程においても、その位置合わせ精度のマージンを従来に比して大とすることができ、上述した光記録媒体との傾きマージンの増大化の効果と相俟って、従来困難であった超小径のソリッドイマージョンレンズを用いる場合においても、従来よりも容易に組み立て、製造することが可能となる。
なお、このように、ソリッドイマージョンレンズ11の先端面5を半径略r/nの球に外接、もしくは直径が略rの球に略外接させる加工は、対物側に凸状部を設けない場合にも適用可能であり、この場合においても、同様に入射光の傾きに対するマージンを得ることができる。
このような先端面形状を有するソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例を図30A〜Cの工程図を参照して説明する。
まず、図30Aに示すように、屈折率がnである材料を用いて、例えば曲率半径rの略ボール状のレンズ材料体41を形成する。そして、その中心位置と中心を同じくする破線bで示す半径が略r/nの球に略外接するように、レンズ材料体41の対物側を、破線Dで示すように、曲面状に機械加工等により加工形成する。
そして、図30Bに示すように、このようにして形成した半径略r/nの球に略外接する形状の先端面5の周囲を、例えば円錐状に機械加工等により加工して、傾斜部4を形成する。
この後、図30Cに示すように、例えばFIB法によって、先端面の周囲をエッチング加工して、凸状部2を形成して、前述の図28及び図29に示す形状のソリッドイマージョンレンズを形成することができる。
以上述べたように、本発明のソリッドイマージョンレンズの形状を用いれば、高い開口数を得る入射光の光路を遮ることを確実に回避して、かつ光記録媒体との傾きマージンを大とすることにより、かつ、高開口数のソリッドイマージョンレンズを安定かつ容易に集光レンズに組み込んで形成することが可能となり、またその加工、組み立てを容易にすることによって、レンズの小径化を図ることができる。
したがって、本発明構成のソリッドイマージョンレンズを用いることにより、従来に比して小径の集光レンズを構成することができ、これを組み込むピックアップ装置において、光学レンズの小型化によって、フォーカスサーボやトラッキングサーボやシーク時間等のサーボ特性の向上を図ることができ、光/光磁気記録媒体に対する記録再生の安定性を高めることが可能となるとともに、光学ピックアップ装置および光記録再生装置の小型化、薄型化、高性能化を図ることが可能となる。
なお、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、上述の各例に限定されることなく、本発明構成を逸脱しない範囲において、その他の形状を採用することができる。
例えば、凸状部及びその周囲の形状を、図31及び図33〜40にその先端部を拡大した概略構成図を示すように、例えばFIB法によりエッチング加工することによって、種々の形状とすることができる。図42及び図33〜図40において、図28と対応する部分には、同一符号を付して重複説明を省略する。
すなわち、例えば図31に示す例においては、凸状部2の傾斜部を、外周側から先端面5に向かって段階的に傾斜する第1及び第2の傾斜部41及び42を設ける場合を示す。この場合においても、第1及び第2の傾斜部41及び42の各縁部41A及び42Aの光軸cからの距離及び傾斜角度を適切に選定することによって、入射光への影響を回避することができる。
このようなソリッドイマージョンレンズの先端面近傍の形成過程の側面及び平面構成を図32A〜Cの工程図に示す。この場合、例えば図32Aに示すように、円錐形、角錐形等の第1の傾斜部41を加工形成した後、図32Bに示すように、先端面5と第1の傾斜面41との縁部41Aを斜めに削るように、エッチング加工部6をFIB等のエッチング方法によって削り取る。これにより、図32Cに示すように、外周側から光軸cに向かって第1及び第2の傾斜部41及び42が形成された凸状部2を容易に得ることができる。
また、図33に示すように、凸状部2の先端面の周囲に凹状曲面部44を設けるとか、図34に示すように、凸状曲面部45を設けることもできる。
また、図35に示すように、円柱状、角柱状等の凸状部2の周囲に平面部3を設け、更にその周囲に段差部46を設ける構成とすることもできる。
更にまた、図36に示すように、凸状部2の周囲に、円錐状、角錐状等の段階的に角度が異なる傾斜部を設け、第1〜第3の傾斜部41〜43を設ける構成とすることもできる。
またその他、図37に示すように、第1及び第2の傾斜部41及び42を設け、これら傾斜部41及び42の間に、光軸cと略直交する平面部3を設ける構成とするとか、或いは、図38に示すように、凸状部2の先端を凸状曲面とするとか、図39に示すように、円柱状、又は角柱状等の凸状部2の周囲を凹状曲面部44として構成するなど、種々の形状を採ることができる。
また、図40に示すように、凸状部2を、破線bで示す半径が略r/nの球(球状部が半球状とされる場合は、直径が略rの球)に略外接する曲面状とすることもできる。このような凸状部を有するソリッドイマージョンレンズの形成方法としては、例えば図41Aに示すように、機械加工等によって例えば円錐状の傾斜部4、平面状の先端面5を形成した後、図41Bに示すように、先端面5の一部をFIB法等によって曲面状にエッチング加工を施す。破線bで示す球面に略外接するようにエッチング加工部6を除去することによって、図41Cに示すように、半径略r/nの球に略外接する凸状部2を形成することができる。
以上説明した例の他、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、上述の各構成による凸状部、傾斜部の形状を、光軸cを回転軸として回転させた回転対称形状としてもよく、またその他の非対称な形状とすることもできる。
特にディスク状の光記録媒体を対象とする集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置に適用する場合は、ディスク状媒体が傾き易い方向、すなわち半径方向の傾きマージンをより大とする形状を採用することが望ましい。具体的には、例えば円筒状の凸状部2を設ける場合に、その光軸と直行する断面において正方形、長方形、楕円形等とすることができる。例えば楕円形とする場合において、その短軸方向をディスクの半径方向であるいわゆるラジアル方向とし、ディスクの記録トラックの接線方向であるいわゆるタンジェンシャル方向と比較して、半径方向のいわゆるラジアル方向において、より傾きマージンを大とする構成とすることもできる。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズにおいて、凸状部を半径が略r/n(球状部を半球状とする場合は直径が略r)の球に略外接する形状とする場合において、上述したように、例えば半径r/nの球の中心位置を、球状部の中心位置から僅かにずらせる場合、また半径が僅かにr/nからずれた球に外接する形状とする場合などにおいても、入射側の光学系においてこれを補正できる範囲であれば本発明による効果が得られるものであり、このように、本発明構成を逸脱しない範囲において、先端部形状を各種選択することができることはいうまでもない。
これら各先端部の形状において、その凸状部、傾斜部の角度や長さを選定することによって、最大開口数を得る入射光を妨げない形状とすることができる。
またその他の部分を含め、ソリッドイマージョンレンズの材料構成において、本発明は、上述の例に限定されることなく、種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
本発明によるソリッドイマージョンレンズ及び集光レンズの一例の概略構成図である。 本発明による集光レンズの一例の概略構成図である。 本発明による光学ピックアップ装置の一例の概略構成図である。 本発明による光学ピックアップ装置の一例の概略構成図である。 本発明による光学ピックアップ装置の一例の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略構成図である。 Aは本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面構成図である。Bは本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略平面構成図である。 Aは本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面構成図である。Bは本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略平面構成図である。 ソリッドイマージョンレンズの開口数の説明に供する概略構成図である。 Aはソリッドイマージョンレンズの一例の概略構成図である。Bはソリッドイマージョンレンズの一例の概略構成図である。Cはソリッドイマージョンレンズの一例の概略構成図である。Dはソリッドイマージョンレンズの一例の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 比較例によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 比較例によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 Aは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Bは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Cは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。 ソリッドイマージョンレンズの比較例の概略構成図である。 ソリッドイマージョンレンズの比較例の要部の概略構成図である。 ソリッドイマージョンレンズの比較例の要部の概略構成図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の凸状部の縁部の光軸からの長さに対する傾きマージンの依存性を示す図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の凸状部の縁部の光軸からの長さに対する傾きマージンの依存性を示す図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の凸状部の縁部の光軸からの長さに対する傾きマージンの依存性を示す図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の凸状部の縁部の光軸からの長さに対する傾きマージンの依存性を示す図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 Aは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Bは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Cは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 Aは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Bは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Cは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の要部の概略構成図である。 Aは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Bは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。Cは本発明のソリッドイマージョンレンズの形成方法の一例の一工程図である。 Aは従来のソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面構成図である。Bは従来のソリッドイマージョンレンズの一例の概略平面構成図である。
符号の説明
1.球状部、2.凸状部、2A.縁部、3.平面部、4.傾斜部、4A.縁部、5.先端面、6.エッチング加工部、9.対物面、11.ソリッドイマージョンレンズ、12.光学レンズ、13.集光レンズ、14.第1のビームスプリッタ、15.第2のビームスプリッタ、16.2軸アクチュエータ、17.トラッキング用コイル、18.フォーカシング用コイル、20.保持体、21.スライダ、22.ジンバル、23.ミラー、30.光記録媒体、41.第1の傾斜部、41A.縁部、42.第2の傾斜部、42A.縁部、43.第3の傾斜部、44.凹状曲面部、45.凸状曲面部、46.段差部

Claims (27)

  1. 対物側先端部の少なくとも一部に傾斜部が形成され、
    入射光の入射角度をθiとしたとき、上記傾斜部の光軸からの傾斜角度θが、
    θ≧θi
    とされて成る
    ことを特徴とするソリッドイマージョンレンズ。
  2. 上記傾斜部の先端部に、対物側に突出する凸状部が設けられて成る
    ことを特徴とする請求項1記載のソリッドイマージョンレンズ。
  3. 上記凸状部は、その対物側に突出する高さをh、上記光軸から上記凸状部の縁部までの長さをyとし、また上記光軸から上記傾斜部の対物側の縁部までの長さをz、上記ソリッドイマージョンレンズと対象物との間隔をdとしたとき、
    tan−1(h/y)<90°−θi
    かつ
    tan−1((d+h)/z))≧0.10°
    かつ
    tan−1(d/y)≧0.10°
    の関係を満たす形状とされて成る
    ことを特徴とする請求項2記載のソリッドイマージョンレンズ。
  4. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部が半球状とされ、上記球状部の曲率半径をrとすると、上記先端部の先端面が、直径が略rの球に略外接する形状とされた
    ことを特徴とする請求項1記載のソリッドイマージョンレンズ。
  5. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部が半球状とされ、上記球状部の曲率半径をrとすると、上記凸状部の先端面が、直径が略rの球に略外接する形状とされた
    ことを特徴とする請求項2記載のソリッドイマージョンレンズ。
  6. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部が半球状とされ、上記球状部の曲率半径をrとすると、上記凸状部の先端面が、直径が略rの球に略外接する形状とされた
    ことを特徴とする請求項3記載のソリッドイマージョンレンズ。
  7. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部が超半球状とされ、上記球状部の曲率半径をr、屈折率をnとすると、上記先端部の先端面が、半径が略r/nの球に略外接する形状とされた
    ことを特徴とする請求項1記載のソリッドイマージョンレンズ。
  8. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部が超半球状とされ、上記球状部の曲率半径をr、屈折率をnとすると、上記凸状部の先端面が、半径が略r/nの球に略外接する形状とされた
    ことを特徴とする請求項2記載のソリッドイマージョンレンズ。
  9. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部が超半球状とされ、上記球状部の曲率半径をr、屈折率をnとすると、上記凸状部の先端面が、半径が略r/nの球に略外接する形状とされた
    ことを特徴とする請求項3記載のソリッドイマージョンレンズ。
  10. ソリッドイマージョンレンズと、該ソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させ、対物側とは反対側に配置された光学レンズとより構成された集光レンズにおいて、
    上記ソリッドイマージョンレンズは、その対物側先端部の少なくとも一部に傾斜部が形成され、
    上記ソリッドイマージョンレンズへの入射光の入射角度をθiとしたとき、上記傾斜部の光軸からの傾斜角度θが、
    θ≧θi
    とされて成る
    ことを特徴とする集光レンズ。
  11. 上記ソリッドイマージョンレンズの上記傾斜部の先端部に、対物側に突出する凸状部が設けられて成る
    ことを特徴とする請求項10記載の集光レンズ。
  12. ソリッドイマージョンレンズと、該ソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させて対物側とは反対側に配置された光学レンズと、光源とが少なくとも設けられ、上記ソリッドイマージョンレンズ及び光学レンズから成る集光レンズによって上記光源からの出射光を収束させて光スポットを形成する光学ピックアップ装置において、
    上記ソリッドイマージョンレンズは、その対物側先端部の少なくとも一部に傾斜部が形成され、
    上記ソリッドイマージョンレンズへの入射光の入射角度をθiとしたとき、上記傾斜部の光軸からの傾斜角度θが、
    θ≧θi
    とされて成る
    ことを特徴とする光学ピックアップ装置。
  13. 上記ソリッドイマージョンレンズの上記傾斜部の先端部に、対物側に突出する凸状部が設けられて成る
    ことを特徴とする請求項12記載の光学ピックアップ装置。
  14. ソリッドイマージョンレンズと、該ソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させて対物側とは反対側に配置された光学レンズと、光源とが少なくとも設けられ、上記ソリッドイマージョンレンズ及び光学レンズから成る集光レンズによって上記光源からの出射光を収束させて光スポットを形成する光学ピックアップ装置を有し、上記集光レンズを光記録媒体のフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動する制御駆動手段が設けられて成る光記録再生装置において、
    上記ソリッドイマージョンレンズは、その対物側先端部の少なくとも一部に傾斜部が形成され、
    上記ソリッドイマージョンレンズへの入射光の入射角度をθiとしたとき、上記傾斜部の光軸からの傾斜角度θが、
    θ≧θi
    とされて成る
    ことを特徴とする光記録再生装置。
  15. 上記ソリッドイマージョンレンズの上記傾斜部の先端部に、対物側に突出する凸状部が設けられて成る
    ことを特徴とする請求項14記載の光記録再生装置。
  16. ソリッドイマージョンレンズの形成方法において、
    レンズ材料に、傾斜部を形成する工程と、
    上記レンズ材料の対物側に、凸状部を形成する工程と、
    上記凸状部の対物面を形成する工程とを少なくとも有する
    ことを特徴とするソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  17. 上記凸状部を、その高さをh、上記光軸から上記凸状部の縁部までの長さをyとし、また上記光軸から上記傾斜部の対物側の縁部の上記光軸からの長さをz、上記ソリッドイマージョンレンズと対象物との間隔をdとしたとき、
    tan−1(h/y)<90°−θi
    かつ
    tan−1((d+h)/z))≧0.10°
    かつ
    tan−1(d/y)≧0.10°
    の関係を満たす形状として加工する
    ことを特徴とする請求項16記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  18. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部を半球状とし、上記球状部の曲率半径をrとすると、上記凸状部の先端面を、直径が略rの球に略外接する形状に加工する
    ことを特徴とする請求項16記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  19. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部を半球状とし、上記球状部の曲率半径をrとすると、上記凸状部の先端面を、直径が略rの球に略外接する形状に加工する
    ことを特徴とする請求項17記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  20. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部を超半球状とし、上記球状部の曲率半径をr、屈折率をnとすると、上記凸状部の先端面を、半径が略r/nの球に略外接する形状に加工する
    ことを特徴とする請求項16記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  21. 上記ソリッドイマージョンレンズの対物側とは反対側の球状部を超半球状とし、上記球状部の曲率半径をr、屈折率をnとすると、上記凸状部の先端面を、半径が略r/nの球に略外接する形状に加工する
    ことを特徴とする請求項17記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  22. 上記凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工する
    ことを特徴とする請求項16記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  23. 上記凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工する
    ことを特徴とする請求項17記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  24. 上記凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工する
    ことを特徴とする請求項18記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  25. 上記凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工する
    ことを特徴とする請求項19記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  26. 上記凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工する
    ことを特徴とする請求項20記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
  27. 上記凸状部の先端部を、フォーカスイオンビーム加工方法により加工する
    ことを特徴とする請求項21記載のソリッドイマージョンレンズの形成方法。
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