JP2006114196A - ソリッドイマージョンレンズとこれを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法 - Google Patents

ソリッドイマージョンレンズとこれを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズ保持体との接着状態を良好に保持するソリッドイマージョンレンズとこれを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法を提供する。
【解決手段】ソリッドイマージョンレンズ11の対物側に、対物面3に向かって突出する凸状部2を設け、この凸状部2の少なくとも一部に、段差もしくは凹部7を設ける構成とする。
【選択図】図11

Description

本発明は、ソリッドイマージョンレンズ(Solid Immersion Lens:固浸レンズ)と、これを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置及び光(もしくは光磁気)記録再生装置、またソリッドイマージョンレンズの形成方法に関し、さらに詳しくは、光学レンズの屈折率が大なる材料を用いて集光レンズの開口数を大にして光(もしくは光磁気)記録媒体に記録再生を行ういわゆるニアフィールド光記録再生方式に好適なソリッドイマージョンレンズとこれを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法に関するものである。
コンパクトディスク(CD)、ミニディスク(MD)、デジタルヴァーサタイルディスク(DVD)に代表される光記録媒体(光磁気記録媒体を含む)は、音楽情報、映像情報、データ、プログラム等の格納媒体として広く利用されている。しかしながら、更なる音楽情報、映像情報、データ、プログラム等の高音質化、高画質化、長時間化、大容量化のために、さらに大容量の光記録媒体及びこれを記録再生する光記録再生装置(光磁気記録再生装置を含む)が望まれている。
そこで、これらに対応するため、光記録再生装置では、その光源の例えば半導体レーザの短波長化や、集光レンズの開口数の増大化が図られ、集光レンズを介して収束する光スポットの小径化が図られている。
例えば、半導体レーザに関しては、発振波長が従来の赤色レーザの635nmから400nm帯に短波長化されたGaN半導体レーザが実用化され、これにより光スポットの小径化が図られつつある。また、例えばそれ以上の短波長化については、266nmの単一波長の光を連続発振するソニー(株)製の遠紫外固体レーザUW−1020A(商品名)などが発売されており、更なる光スポットの小径化も図られつつある。また、これ以外にもNd:YAGレーザの2倍波レーザ(266nm帯)、ダイヤモンドレーザ(235nm帯)、GaNレーザの2倍波レーザ(202nm帯)などの研究、開発が進められている。
また、ソリッドイマ―ジョンレンズ(SIL)に代表される開口数の大なる光学レンズを使って、例えば開口数1以上の集光レンズを実現するとともに、この集光レンズの対物面を光記録媒体と、その光源波長の10分の1程度まで近接させることにより記録再生を行ういわゆるニアフィールド光記録再生方式が検討されている(例えば特許文献1参照。)。
このニアフィールド光記録再生方式では、光記録媒体と集光レンズとの距離を精度良く光学的なコンタクト状態に維持することが重要である。また、光源から出射されて集光レンズに入射する光束径が小になるとともに、光記録媒体と集光レンズとの距離も数十nm以下程度と非常に小さくなるため、光記録媒体と集光レンズとの傾きマージン、いわゆるチルトマージンが非常に小さくなり、集光レンズは形状的に大きく制約されることになる。
図18に、ソリッドイマージョンレンズの一例の概略構成図を示す。ソリッドイマージョンレンズ11と光学レンズ12とを、光記録媒体10(光磁気記録媒体を含む)と対向する対物側から順に配置して、ニアフィールド集光レンズを構成することができる。図18に示すように、ソリッドイマージョンレンズ11は、曲率半径rの半球状又は超半球状(図示の例においては超半球状)に形成され、光軸に沿う厚さが半球状の場合はrとされ、図示の例のように超半球状とする場合は、屈折率をnとすると光軸に沿う厚さがr(1+1/n)として構成される。
このような構成の集光レンズを例えば光記録再生装置に適用する場合は、2軸アクチュエータを有する光学ピックアップ装置に装着され、光記録媒体と集光レンズとの距離を光学的なコンタクト状態に維持する。光磁気記録に用いられる場合は、光学ピックアップ装置に、磁気記録再生に使用される磁気ヘッド装置が組み込まれ、同様に光記録媒体と集光レンズとの距離を光学的なコンタクト状態に維持する構成とされる。
特開平5−189796号公開公報
ところで、上述のニアフィールド光記録再生方式では、光記録媒体に対するフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動される集光レンズの安定制御を図るとともに、光記録媒体の安定した記録再生が行えるように、光記録媒体とその集光レンズの対物面の傾きマージンをある程度保持する必要がある。
そこで、本出願人は、先の出願(特願2004−73161号出願に基づいて優先権主張した特願2005−34884号出願、特願2004−73162号出願に基づいて優先権主張した特願2005−18662号出願)において、ソリッドイマージョンレンズの対物側に凸状部、例えば、円錐形状、角錐形状等の凸状部を設け、かつその先端部分を平面状に加工して対物面とすることにより、対物面と光記録媒体との距離を数十nmにした場合でも、傾きマージンが、±0.1度程度確保できるよう加工されたソリッドイマージョンレンズを提案した。これにより、記録再生特性の安定化を図ることが可能な光学ピックアップ装置、光記録再生装置を提供することができる。
ところで、このように凸状部を対物側に設けるソリッドイマージョンレンズでは、ソリッドイマージョンレンズの開口数NAが大きくなるほど、すなわち、レーザの入射角度が大きくなるほど、レーザの入射光路を遮らないように凸状部の加工角度を小さく、例えば円錐形状の場合、その円錐の頂角の角度を大きくする必要がある。
その結果、開口数NAの大きなソリッドイマージョンレンズを保持するレンズ保持体との接着面積が小さくなってしまい、僅かな衝撃で保持体がはずれてしまう恐れがある。
同様に、このソリッドイマージョンレンズを保持するレンズ保持体との接着面積は、ソリッドイマージョンレンズの球状部の半径が小さくなるほど、またソリッドイマージョンレンズの屈折率が大きくなるほど小さくなる。更に、レーザの入射角度が大きくなるほど、凸状部の先端の集光平面部(すなわち対物面)の半径が大きくなるほど、同様に小さくなってしまう。
特に、今後の光記録媒体の高密度化、光ピックアップ装置の小型・軽量化に対する要求を満たすためには、ソリッドイマージョンレンズの高開口数化と、ソリッドイマージョンレンズの微小化を実現しなければならないため、ソリッドイマージョンレンズを保持するレンズ保持体との接着面積が微小化されても、安定にソリッドイマージョンレンズを固着し、保持する必要がある。
以上の課題に鑑みて、本発明は、ソリッドイマージョンレンズとレンズ保持体との接着状態を良好に保持するソリッドイマージョンレンズとこれを用いた集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置及びソリッドイマージョンレンズの形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、ソリッドイマージョンレンズの対物側に、対物面に向かって突出する凸状部を設け、この凸状部の少なくとも一部に、段差もしくは凹部を設ける構成とする。
また、本発明は、上述のソリッドイマージョンレンズにおいて、上記凹部が、上記ソリッドイマージョンレンズを保持する保持体との接着領域の少なくとも一部に設けられて成ることを特徴とする。
更に、本発明は、上述のソリッドイマージョンレンズにおいて、上記段差が、上記ソリッドイマージョンレンズの光軸に沿う断面において、上記光軸に対し異なる角度をもって傾斜する2以上の傾斜面より構成されることを特徴とする。
また、本発明は、上述の本発明によるソリッドイマージョンレンズを用いて集光レンズ、光学ピックアップ装置及び光記録再生装置を構成するものである。
すなわち、本発明による集光レンズは、ソリッドイマージョンレンズと、該ソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させ、対物側とは反対側に配置された光学レンズとより構成された集光レンズにおいて、上記ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部が設けられ、上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部が設けられて成ることを特徴とする。
また、本発明による光学ピックアップ装置は、少なくとも、光源と、光軸を合致させて対物側から順に配置されたソリッドイマージョンレンズと光学レンズとで構成され、上記光源からの出射光を収束させて光スポットを形成する集光レンズとを有する光学ピックアップ装置において、上記ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部が設けられ、上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部が設けられて成ることを特徴とする。
更に、本発明による光記録再生装置は、集光レンズにより光記録媒体の記録位置に光を集光して記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置を有し、上記集光レンズ及び上記光学ピックアップ装置を上記光記録媒体のフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動する制御駆動手段が少なくとも設けられて成る光記録再生装置において、上記集光レンズは、少なくともその対物側にソリッドイマージョンレンズが配置され、上記ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部が設けられ、上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部が設けられて成ることを特徴とする。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法は、ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部を形成し、上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部をフォーカスイオンビーム加工方法により形成することを特徴とする。
上述したように、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、その対物側に、対物面に向かって突出する凸状部を設け、この凸状部の少なくとも一部に、段差もしくは凹部を設けることから、このソリッドイマージョンレンズを保持する保持体と対向する面積を大とすることができる。
特に、このソリッドイマージョンレンズにおいて、ソリッドイマージョンレンズを保持する保持体との接着領域の少なくとも一部に凹部を設けることによって、接着剤がソリッドイマージョンレンズと接触する面積が確実に大となる。したがって、ソリッドイマージョンレンズを微小化し、また開口数を大とするために入射角度を大とする場合においても、安定な固着に十分な接着面積を確保することが可能となる。
また、凸状部に段差を設ける場合、この段差を、ソリッドイマージョンレンズの光軸に沿う断面において、光軸に対し異なる角度をもって傾斜する2以上の傾斜面より構成する場合は、保持体と接着する外周側部分において、光軸側部分よりも光軸に対し鋭角となる(すなわち対物面とはより大なる角度をもって)傾斜面を構成すれば、開口数を大とするために入射光角度を大とし、これに合わせて凸状部の対物側を光軸から大なる角度で構成する場合においても、開口数の比較的低い場合と同程度以上に保持体との接着面積を確保することができる。
したがって、このような本発明によるソリッドイマージョンレンズを用いて集光レンズ、光学ピックアップ装置及び光記録再生装置を構成することにより、レンズ保持体とソリッドイマージョンレンズとの接着面積をより確保できて、安定にレンズを保持することができる。
そして、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法では、上述したソリッドイマージョンレンズの段差や凹部をフォーカスイオンビーム加工方法により形成するため、段差や凹部の形状を精度良く形成することができる。
以上説明したように、本発明のソリッドイマージョンレンズによれば、ソリッドイマージョンレンズの対物側に、対物面に向かって突出する凸状部を設け、この凸状部の少なくとも一部に、段差もしくは凹部を設けることにより、レンズ保持体との接着面積を大として、従来と比較してより安定な保持が可能となる。
更に、本発明による集光レンズ、光学ピックアップ装置及び光記録再生装置によれば、集光レンズに用いるソリッドイマージョンレンズを安定に保持することができ、開口数を大としたソリッドイマージョンレンズを用いて光記録媒体に対する安定走行の可能な光学ピックアップ装置及び光記録再生装置を提供することができる。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズの形成方法によれば、比較的安定した保持の可能なソリッドイマージョンレンズを、入射光への影響を及ぼすことなく精度良く形成することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
本発明は、ソリッドイマージョンレンズと、このソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させ、対物側とは反対側に配置された光学レンズとで構成された集光レンズ、更にこの集光レンズを有し、いわゆるニアフィールド光記録再生方式を採用する光学ピックアップ装置と、この光学ピックアップ装置を有する光記録再生装置に適用することができる。
まず、本発明によるソリッドイマージョンレンズの説明に先立って、これら集光レンズ、光学ピックアップ装置、光記録再生装置に適用した実施の形態の例について図1〜図3を参照して説明する。なお、図1〜図3において、ソリッドイマージョンレンズの形状は、その配置構成を容易に説明するために、本発明構成による一例を簡略化して示すもので
あるが、後述する図4以後の例を含む本発明構成の形状を採り得るものである。
図1は、本発明によるソリッドイマージョンレンズを用いた集光レンズの一例を示す概略構成図である。レンズの対象物の例えば光記録媒体10に対向して、本発明構成によるソリッドイマージョンレンズ11、光学レンズ12をこの順に光軸を合致させて配置して構成する。ソリッドイマージョンレンズ11は、半径rの半球状又は超半球状とされ、その光軸に沿う厚さは、半球状とする場合はr、超半球状とする場合は屈折率をnとするとr(1+1/n)とされる。このような構成とすることによって、光学レンズ12の開口数NAを超える高開口数の集光レンズ13を提供することができる。
なお、実際にはソリッドイマージョンレンズ11と光記録媒体10とは互いに接触してはいないが、これらソリッドイマージョンレンズ11及び光記録媒体10の間隔はソリッドイマージョンレンズ11の厚さと比較して十分に小さいため図1〜図3においてはその間隔を省略して示す。
図2は、図1に示すソリッドイマージョンレンズ及び集光レンズを用いた光学ピックアップ装置の光学系の構成の一形態を示す概略構成図である。図示しない光源及びフォトディテクタと、ソリッドイマージョンレンズ11及び光学レンズ12より成る集光レンズ13との間に、例えば第1及び第2のビームスプリッタ14及び15が配置される。光記録媒体10は、例えばディスク状であれば、図示を省略するスピンドルモータに装着され、所定の回転数で回転される。
また、図1及び図2に示す光学ピックアップ装置には、集光レンズ13をトラッキング方向及びフォーカシング方向に制御駆動する手段が設けられる。
この手段としては、例えば一般的な光学ピックアップに用いられる2軸アクチュエータや、磁気ヘッド装置等に用いられるスライダ等が挙げられる。
これら集光レンズ13の制御駆動手段の形態を次に示す。
図3は、本発明の光記録再生装置の一部を構成する光学ピックアップ装置の一例であって、制御駆動手段として2軸アクチュエータを用いた光学ピックアップ装置の一例の概略構成図を示す。図3に示すように、集光レンズ13は、そのソリッドイマージョンレンズ11及び光学レンズ12の光軸を合致させて保持体20により固定され、この保持体20がフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動される2軸アクチュエータ16に固着されている。
図3に示すように、2軸アクチュエータ16は、集光レンズ13をトラッキング方向に制御駆動させるトラッキング用コイル17と、フォーカシング方向に制御駆動させるフォーカシング用コイル18とより構成される。
そしてこの2軸アクチュエータ16により、光記録媒体10とソリッドイマージョンレンズ11との距離を、例えば戻り光量をモニタし、その距離情報をフィードバックすることにより制御可能とし、ソリッドイマージョンレンズ11と光記録媒体10との距離をほぼ一定に保つようになされ、かつこのソリッドイマージョンレンズ11と光記録媒体10との衝突を避けるように制御される。
また、この2軸アクチュエータ16において、トラッキング方向に戻り光量をモニタし、その位置情報をフィードバックすることにより、集光スポットを所望の記録トラックに移動させることが可能である。
以下、光学ピックアップ装置の概略構成について、再び図2を参照して説明する。光源、例えば半導体レーザから出射された往路光はコリメータレンズ(図示せず)により平行光に変換され(L1)、第1のビームスプリッタ14を透過し(L)、集光レンズ13を介して光記録媒体10の情報記録面に集光される。情報記録面で反射された復路光は集光
レンズ13を透過し、第1のビームスプリッタ14で反射され(L2)、第2のビームスプリッタ15に入射する。そしてこの第2のビームスプリッタ15により分離された復路光(L3及びL4)は、フォーカシング用光検出器及び信号用光検出器(図示せず)に集光され、フォーカスシングエラー信号および再生ピット信号等が検出される。
また、第2のビームスプリッタで反射された復路光は、例えばトラッキング用光検出器に集光され、トラッキングエラー信号が検出される。なお、必要に応じてこの光学ピックアップ装置には、光記録媒体30の面振れに対して、集光レンズ13を固着する2軸アクチュエータが追従し残したフォーカスエラー成分及び集光レンズの組み立て工程時に発生した誤差成分を、2枚のレンズの間隔を変えることで補正することができるリレーレンズを、第1のビームスプリッタ14と光学レンズ12との間に挿入し構成してもよい。
また、図示しないが集光レンズをスライダに搭載する場合は、スライダが追従した残りのフォーカスエラー成分および集光レンズの組み立て工程時に発生した誤差成分を補正する手段として、集光レンズをスライダに固定し、光学レンズを例えば圧電素子等により光軸方向に可動するように構成してもよい。
また、スピンドルモータが複数の光記録媒体を装着する手段を有する光記録再生装置の場合は、光軸をほぼ90度曲げるミラーをスライダに設ける構成が好適である。このような構成の光記録再生装置は、光記録媒体間の間隔を小とすることができるので、結果的に装置の小型化、薄型化を図ることができる。
なお、上記した光学ピックアップ装置は、再生のみを行う再生専用、記録のみを行う記録専用、記録と再生の両方を行うことができる記録再生用を含むものである。また、上述した各光学ピックアップ装置は、光磁気記録方式と、ニアフィールド光再生方式を組み合わせることにより、その光ピックアップ装置の一部に磁気コイル等を組み込んだものを含む構成とすることもできる。熱磁気記録再生方式を採用する場合おいても同様である。また、光記録再生装置は、再生のみを行う再生専用装置、記録のみを行う記録専用装置、記録と再生の両方を行うことができる記録再生用装置を含むものである。
次に、本発明のソリッドイマージョンレンズに適用して好適なレンズ形状の例について説明する。
図4A及びBは、本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面図及び概略平面図を示す。この例においては、球状部1を曲率半径rの超半球状とした場合を示し、屈折率をnとすると、光軸cに沿う方向の厚さをr(1+1/n)として、対物側に、対物面3に向かって突出する凸状部2を設けるものである。
図4において、破線Rは、ソリッドイマージョンレンズ11の光軸と直交する断面において、半径がrとなる断面を示す。
そして本発明のソリッドイマージョンレンズ11において、凸状部2の形状としては、円錐形状や角錐形状としてもよい。
また、図5A及びBに示すように、球状部1を半球状として、その厚さをrとし、凸状部2が略円錐形状、又は角錐形状とする例において、先端部の対物面3を、例えば半径が略r/2の破線fで示す球に略外接する形状としてもよい。この場合は、レーザ等の入射光の光軸が、レンズ11の光軸から僅かに傾いた場合においても、入射光がソリッドイマージョンレンズ11内を通過する距離が変化することがなく、良好に対物面に集光させることができるという利点を有する。
また、図6A及びBに示すように、球状部1を超半球状として、その厚さをr/nとし、凸状部2を略円錐形状、又は角錐形状とする例において、先端部の対物面3を、例えば半径が略r/nの一点鎖線gで示す球に略外接する形状としてもよい。この場合も、レーザ等の入射光の光軸が、レンズ11の光軸から僅かに傾いた場合においても、入射光がソリッドイマージョンレンズ11内を通過する距離が変化することがなく、良好に対物面に集光させることができるという利点を有する。
更に、図7A及びBに示すように、凸状部2を、例えば球面を含む各種の曲面状とすることもできる。
図5A及びB、図6A及びB、図7A及びBにおいて、図4A及びBと対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
なお、凸状部2の傾斜角度は、レーザの入射光を妨げないように入射角度より大に設定されており、例えば、屈折率が2から3程度のレンズ材料を用いた場合、その角度は対物面3から略10〜30度程度である。
また、光磁気記録媒体に対するニアフィールド光記録再生方式においては、記録時もしくは/且つ再生時に磁界が必要になることから、ソリッドイマージョンレンズの対物面3の一部又はその周囲に磁気コイル等を取り付けて構成してもよい。
このようなソリッドイマージョンレンズの材料としては、上述したように、使用する光記録再生装置、光学ピックアップ装置の装備するレーザ光源の波長に対して、屈折率が大きく、透過率が大きく、光吸収が小さいものが材料として好適である。たとえば、高屈折率ガラスである(株)オハラ製のS−LAH79(商品名)や、高屈折率セラミックス、高屈折率単結晶材料であるBiGe12、SrTiO、ZrO、HfO、SiC、KTaO、ダイヤモンドなどが好適である。
また、これらレンズ材料は、アモルファス構造、もしくは単結晶の場合には立方晶構造であることが、望ましい。レンズ材料がアモルファス構造、もしくは立方晶構造である場合、結晶方位によりエッチング速度やエッチング特性が変化しないため、公知である半導体などの加工に使用されるエッチング方法や装置が利用可能である。
そして、本発明によるソリッドイマージョンレンズは、その凸状部の少なくとも一部に、段差もしくは凹部を設ける構成とするものである。
このような段差や凹部の加工において、例えば凹部の深さや、または、ソリッドイマージョンレンズの光軸に沿う断面において光軸に対し異なる角度をもって傾斜する2以上の傾斜面より段差を構成する場合に、その傾斜面の傾斜角度の精密な加工については、半導体加工に利用されているエッチング方法や装置が利用可能であり、特に、微細な傾斜部の傾斜角度や凹凸形状の加工については、例えば(株)日立製作所製の集束イオンビーム加工観察装置FB−2100(商品名)などのフォーカスイオンビーム加工装置によるフォーカスイオンビーム加工方法により形成することが好ましい。このように、フォーカスイオンビーム加工方法により斜面、曲面等を形成することによって、精度良くその傾斜角度等を調整することができ、確実に入射光への影響を及ぼすことなく加工することができるという利点を有する。
次に、本発明によるソリッドイマージョンレンズの段差及び凹部による効果について説明する前に、ソリッドイマージョンレンズと保持体との接着態様について図面を参照して説明する。
図8においては、球状部1と、円錐形状や角錐形状なる凸状部2を有するソリッドイマージョンレンズ11の一例の要部の拡大断面構成図を示す。図8に示すように、この例は球状部1を超半球状とする例で、その曲率半径をrとし、凸状部2の光軸cに沿う断面における傾斜部の対物面3に沿う面(破線bで示す)となす角度をθ、対物面3の半径をd、ソリッドイマージョンレンズの厚さをr(1+1/n)、凸状部2の対物面3から球状部1の縁部4までの高さをx、光軸から縁部4までの距離をyとし、ソリッドイマージョンレンズ1の使用波長での屈折率をnとする。図8において、破線aは球状部1の縁部4を横切る断面、破線Rは光軸cと直交する断面において半径がrとなる断面を示す。
このとき、傾斜角度θと、対物面3から球状部3までの高さxの関係は、下記の式(1)及び式(2)から求められる。
tanθ=x/(y−d) ・・・・(1)
=y+((r/n)−x) ・・・(2)
例えば、半径rを0.45mm、対物面3の半径dを20μm、レンズの屈折率nを2.075とした場合において、傾斜角度θを10度から30度まで変化させた場合の対物面3から球状部3の縁部4までの高さ、すなわち高低差xを求めた。
レンズの保持体は、その表面(光記録媒体と対向する面)が、レンズの対物面3からある程度のマージンをもって離間して接着される。このマージンとして、レンズ保持体表面と、レンズの対物面との高低差を50μmとすると、保持体とレンズとの接着領域の高さ(高低差)x´は、上記高低差xから50μm差し引いた値となり、接着領域の図8に示す断面における長さy´は、y´=x´/(sinθ)より求められる。この結果を以下の表1に示す。
Figure 2006114196
この表1の結果から明らかなように、凸状部2の傾斜角度θが30度の場合は、対物面から球状部までの高低差を約250μm確保することができるが、傾斜角度が10度の場合は、対物面3から球状部1の縁部4までの高低差は約70μmしか確保することができなくなる。このことから明らかなように、傾斜角度が小さいほど、対物面3から球状部1の縁部4までの高低差xが小さくなり、また接着領域の高低差x´及び長さy´も小さくなってしまうことがわかる。
ソリッドイマージョンレンズは、その開口数NAが高いほど、すなわち、レーザの入射角度が大きいほど、また、ソリッドイマージョンレンズの半径rが小さいほど、屈折率nが大きいほど、凸状部2の傾斜角度θは小さくなるので、ソリッドイマージョンレンズの高NA化、小型軽量化によって、この対物面3から球状部1の縁部4までの高さが小さくなってしまうのは明らかである。
図9及び図10にソリッドイマージョンレンズの各例の概略構成を示すように、このような凸状部2を有するソリッドイマージョンレンズでは、凸状部2の傾斜面の一部を利用して保持体20との接着領域5とし、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等より成る接着剤6により保持体20と固着して保持している。保持体20の形状としては、例えばその平面形状は、対物面3を取り囲む円孔を有するドーナツ状等として、光軸に沿う断面形状は、対物面3に向かって鋭角が構成される三角形状とし得る。
ソリッドイマージョンレンズの凸状部の先端の対物面3の半径は、例えば数μmから数十μm程度であり、凸状部2の傾斜角度、すなわち対物面3との成す角度θは、10〜30度程度であるので、レンズの対物面3と保持体20の光記録媒体(図示せず)と対向する面との高低差xは、数十μmから数百μm程度である。
図9においては、角度θが20度程度の例、図10においては、角度θが10度程度の例を示す。図9及び図10において、図8と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
上記表1の結果と、これら図9及び図10から明らかなように、凸状部2の傾斜角度θが小さくなると、接着面積が小さくなることがわかる。
すなわち、傾斜角度θが比較的大きい場合には、図9に示すように、対物面3から球状部1の縁部4までの高低差xが比較的大きく、接着領域5を確保することができる。一方、図10に示すように、円錐角度θが比較的小さい場合には、対物面3から球状部1の縁部4までの高低差xは比較的小さくなって、結果的に接着領域5の面積は、図9の例と比較して、明らかに小さくなってしまうことがわかる。
更に、図10の例のように、凸状部2の傾斜角度θが小さく、対物面3と保持体20の光記録媒体との対向面との高低差が小さい場合、保持体20と光記録媒体との間隔も小さくなるが、光記録媒体と保持体20との傾きマージンをある程度以上に確保しようとすると、保持体20の大きさを抑える必要があり、接着面積が更に小となってしまう。
例えば、ソリッドイマージョンレンズの対物面3から保持体20の光記録媒体との対向面までの高低差を上述したように50μmとすると、上記表1に示すように、傾斜角度θが30度の場合は、接着領域の長さy´を約400μm確保することができるが、傾斜角度が10度の場合は、高低差x´が僅か20μm、長さy´を120μm程度しか確保することができなくなることがわかる。
このように、微小な領域に接着しようとすると、接着面積が小さいために、実用上非常に不安定な接着となってしまう。
このため、本発明においては、凸状部の少なくとも一部に、段差もしくは凹部を設ける構成とするものである。
先ず、凸状部の保持体との接着領域に凹部を設ける例について、図11〜図14を参照して説明する。
図11においては、凸状部2を例えば円錐形状として、その円錐傾斜面の保持体20との接着領域5に、断面三角形状の凹部7を形成した例を示す。このように凹部7を設けることにより、接着領域5に微細な凹凸面を設けて、接着剤6との接着面積を大とすることができて、従来に比して十分強固な保持が可能となる。
凹部7の加工方法としては、上述したように、(株)日立製作所製の集束イオンビーム加工観察装置FB−2100(商品名)などのフォーカスイオンビーム加工装置によるフォーカスイオンビーム加工方法により形成することが好ましい。このように、フォーカスイオンビーム加工方法により形成することによって、凹部7の深さ等の形状を精度良く形成でき、破線矢印Liで示すソリッドイマージョンレンズ11への入射光への影響を回避することができる。図11において、図8と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図12においては、凹部7を断面四角形状とした例を示す。この場合おいても同様に、凹部7を設けることによって、この接着領域5における接着面積を大とすることができ、ソリッドイマージョンレンズ11を保持体20に十分な強度をもって固着することが可能となる。
図11において、図10と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
このように、凸状部2を、円錐形状、角錐形状又は曲面形状のうちいずれかの形状とすることによって、比較的簡易な形状で接着面積を確保し、安定な保持が可能なソリッドイマージョンレンズを提供することができる。
なお、ソリッドイマージョンレンズ11の形状としては、図11及び図12に示す例の他、球状部を半球状としてもよく、また例えば図13に示すように、対物面3が、半径r/nの一点鎖線gで示す球に略外接する形状となるような、前述の図6において説明した例と同様の形状であってもよい。更に、図14に示すように、凸状部2を曲面形状として、すなわち前述の図7において説明した例と同様の形状としてもよい。このように、図13及び14に示すように、接着領域5に凹部7を設けることによって、同様に十分な強度をもってソリッドイマージョンレンズ11を保持体20に固着することが可能となる。図13及び図14において、図11と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
上述したように、接着領域5の少なくとも一部に凹部7を設ける場合は、前述の図10において説明した例と比べて明らかに、凸状部2の凹部7による凹凸面積の加工分だけ、接着面積を大きくすることが可能となる。したがって、ソリッドイマージョンレンズを安定に保持することができるので、ソリッドイマージョンレンズを小型化しても、安定な保持が可能となり、光記録媒体等との相対的な走行の安定化を図ることができる。
特に、凸状部2の傾斜角度θを比較的小さくする場合、すなわち、ソリッドイマージョンレンズ11へのレーザ入射角θiを大として、開口数NAを大とする場合、または、ソリッドイマージョンレンズの屈折率nが大きい場合、更に、ソリッドイマージョンレンズの半径rが小さい場合においても、上述したように凹部を設けることによって、安定した保持が可能な接着面積を確保することができる。
次に、凸状部の一部に段差を設ける例について説明する。図15に示す例においては、凸状部2に設ける段差8として、ソリッドイマージョンレンズ11の光軸cに沿う断面において、光軸cに対し異なる角度をもって傾斜する2以上の傾斜面、すなわち図示の例では対物面3から順に第1の面9A、第2の面9Bより構成した例を示す。
このように、凸状部2の傾斜部分を、光軸に対し異なる角度をもって傾斜するいわば複数の傾斜角度に加工することにより、ソリッドイマージョンレンズ11の開口数を大とするために凸状部2の傾斜角度を光軸から大とする場合においても、レンズ保持体20との接着領域5における光軸からの傾斜角度を小とする傾斜面、この場合第2の面9Bを設けることによって、この傾斜面において、レンズ保持体20との接着面積を比較的大とすることができ、安定な保持が可能となる。
ただし、この場合第2の面9Bの傾斜角度を、ソリッドイマージョンレンズ11の入射光Liを遮ることがないように、入射角度θiを考慮して選定することが望ましい。
すなわち、対物面3の半径dにより、ソリッドイマージョンレンズ11の凸状部2の傾斜角度を、ソリッドイマージョンレンズ11の入射角度θiに対するマージンをもって形成することができる。つまり、このマージンを利用することにより、第1の面9Aより対物面3からの傾斜角度が大きい第2の面9Bを設けることができて、これにより傾斜部分の長さをより長くして、結果的に保持体20との接着面積を確保することができることとなる。
そして、この場合においても、凸状部の傾斜角度が比較的小さく、ソリッドイマージョンレンズへの入射光の入射角度が大きく、開口数NAを大とする場合、またソリッドイマージョンレンズの屈折率が大きい場合、ソリッドイマージョンレンズの半径が小さい場合においても、安定した接着面積を確保することが可能となる。
図15において、図11と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
次に、実施例1及び2として、入射光への影響を及ぼすことなく凹部又は段差を形成する例について説明する。
〔1〕実施例1
ソリッドイマージョンレンズとして、(株)オハラ製S−LAH79(商品名)の高屈折率ガラス材料を利用し、図16に概略構成を示すように、ソリッドイマージョンレンズ11の半径rを0.45mm、その厚さr(1+1/n)を0.667mmとし、その対物側の凸状部2を対物面3に対し傾斜角度20度の円錐形状として、実施例1のソリッドイマージョンレンズとして作製した。このとき、対物面3の半径dは20μmとした。
この例においては、対物面3から球状部1の縁部4までの高さxは、155.0μmであり、一方、対物面3から入射光Liの入射位置までの高さxiは、216.6μmであった。従って、このxとxiの差による61.6μmの部分について、フォーカスイオンビーム装置などの機械加工による切削によって、図11に示すような微細な凹部を形成し、ソリッドイマージョンレンズのレンズ保持体20と接着した。その結果、前述の図9に示すように、機械加工による切削により凹部を形成しない場合に比べて、接着強度が増加していることを確認した。
〔2〕実施例2
次に、実施例2について説明する。ソリッドイマージョンレンズとして、(株)オハラ製S−LAH79(商品名)の高屈折率ガラス材料を利用し、図17に示すように、ソリッドイマージョンレンズ11の半径rを0.45mm、その厚さr(1+1/n)を0.667mmとし、対物側の凸状部2の形状を対物面3に対し傾斜角度10度の円錐形状としたものを実施例2のソリッドイマージョンレンズとして作製した。このとき、対物面3の半径dは20μmで作製した。
このとき、対物面3から球状部1の縁部4までの高さxは、71.6μmであり、一方、対物面3から入射光Liの入射位置までの高さxiは、130.0μmであった。従って、このxとxiの差による58.4μmの部分について、フォーカスイオンビーム装置による加工により図15に示す段差形状を形成し、ソリッドイマージョンレンズのレンズ保持体と接着した。その結果、このような段差を形成しない場合に比べて、接着強度が増加していることを確認した。
これらの実施例1及び2における入射角度θi、傾斜角度θ、縁部の高さx及びこの高さxと入射位置の高さxiとの差(xi−x)を下記の表2に示す。
Figure 2006114196
このように、入射位置の高さxiと、対物面からレンズの縁部までの高低差xとを考慮して、接着領域に設ける凹部の深さを適切に選定することによって、入射光を遮ることなく接着領域を確保することができ、保持体への強固な接着が可能となる。
以上説明したように、本発明のソリッドイマージョンレンズによれば、凸状部を設けることにより光記録媒体との傾きマージンを大とし、かつこの凸状部の一部に凹部もしくは段差部を設けることによって、ソリッドイマージョンレンズとレンズ保持体との接着面積を十分に確保することが可能となる。
そして本発明によれば、開口数の大なる集光レンズを実現する小型のソリッドイマージョンレンズを安定に保持することができ、したがって、光記録媒体に対する安定走行を図り、記録再生の安定性を高めることが可能となって、ニアフィールド記録再生方式を採用する光記録媒体との安定した記録再生システムを構築することができる。
また、本発明によるソリッドイマージョンレンズを用いることにより、集光レンズの小型軽量化を実現できることから、フォーカスサーボやトラッキングサーボやシーク時間等のサーボ特性の向上を図ることができ、光学ピックアップ装置および光記録再生装置の小型化、薄型化、高性能化を図ることが可能となる。
これらの結果、本発明によれば、ニアフィールド記録再生方式を採用してより光記録媒体の高記録密度化、大容量化を実現できることとなる。
なお、本発明は、上述の各例に限定されるものではなく、例えば凸状部に設ける凹部の断面形状を波型、不規則形状とするとか、或いは段差として、曲率の異なる曲面を隣接させる構成とするなど、本発明構成を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能であり、またその他ソリッドイマージョンレンズの材料構成、保持体の形状等においても、種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
本発明による集光レンズの一例の概略構成図である。 本発明による光学ピックアップ装置の一例の要部の概略構成図である。 本発明による光記録再生装置の一例の要部の概略構成図である。 Aは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面図である。Bは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略平面図である。 Aは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面図である。Bは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略平面図である。 Aは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面図である。Bは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略平面図である。 Aは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面図である。Bは本発明に適用可能なソリッドイマージョンレンズの一例の概略平面図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の概略側面図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の保持態様を示す概略構成図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の保持態様を示す概略構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略断面構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略断面構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略断面構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略断面構成図である。 本発明によるソリッドイマージョンレンズの一例の概略断面構成図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の形状の説明図である。 ソリッドイマージョンレンズの一例の形状の説明図である。 従来のソリッドイマージョンレンズを用いた集光レンズの一例の概略構成図である。
符号の説明
1.球状部、2.凸状部、3.対物面、4.縁部、5.接着領域、6.接着剤、7.凹部、8.段差、9A.第1の面、9B.第2の面、10.光記録媒体、11.ソリッドイマージョンレンズ、12.光学レンズ、13.集光レンズ、14.第1のビームスプリッタ、15.第2のビームスプリッタ、16.2軸アクチュエータ、17.トラッキング用コイル、18.フォーカシング用コイル、20.保持体

Claims (10)

  1. ソリッドイマージョンレンズの対物側に、対物面に向かって突出する凸状部が設けられ、
    上記凸状部の少なくとも一部に、段差もしくは凹部が設けられて成る
    ことを特徴とするソリッドイマージョンレンズ。
  2. 上記凹部は、上記ソリッドイマージョンレンズを保持する保持体との接着領域の少なくとも一部に設けられて成る
    ことを特徴とする請求項1記載のソリッドイマージョンレンズ。
  3. 上記段差は、上記ソリッドイマージョンレンズの光軸に沿う断面において、上記光軸に対し異なる角度をもって傾斜する2以上の傾斜面より構成される
    ことを特徴とする請求項1記載のソリッドイマージョンレンズ。
  4. 上記凸状部が、円錐形状、角錐形状又は曲面形状のうちいずれかの形状とされた
    ことを特徴とする請求項1記載のソリッドイマージョンレンズ。
  5. 上記凸状部が、円錐形状、角錐形状又は曲面形状のうちいずれかの形状とされた
    ことを特徴とする請求項2記載のソリッドイマージョンレンズ。
  6. 上記凸状部が、円錐形状、角錐形状又は曲面形状のうちいずれかの形状とされた
    ことを特徴とする請求項3記載のソリッドイマージョンレンズ。
  7. ソリッドイマージョンレンズと、該ソリッドイマージョンレンズと光軸を合致させ、対物側とは反対側に配置された光学レンズとより構成された集光レンズにおいて、
    上記ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部が設けられ、
    上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部が設けられて成る
    ことを特徴とする集光レンズ。
  8. 少なくとも、光源と、光軸を合致させて対物側から順に配置されたソリッドイマージョンレンズと光学レンズとで構成され、上記光源からの出射光を収束させて光スポットを形成する集光レンズとを有する光学ピックアップ装置において、
    上記ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部が設けられ、
    上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部が設けられて成る
    ことを特徴とする光学ピックアップ装置。
  9. 集光レンズにより光記録媒体の記録位置に光を集光して記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ装置を有し、上記集光レンズ及び上記光学ピックアップ装置を上記光記録媒体のフォーカシング方向及び/又はトラッキング方向に制御駆動する制御駆動手段が少なくとも設けられて成る光記録再生装置において、
    上記集光レンズは、少なくともその対物側にソリッドイマージョンレンズが配置され、
    上記ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部が設けられ、
    上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部が設けられて成る
    ことを特徴とする光記録再生装置。
  10. ソリッドイマージョンレンズの形成方法において、
    上記ソリッドイマージョンレンズの対物側に、集光部に向かって突出する凸状部を形成し、
    上記凸状部の少なくとも一部に段差もしくは凹部をフォーカスイオンビーム加工方法により形成する
    ことを特徴とするソリッドイマージョンレンズの形成方法。
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