JP2005300694A - 被製版ロールの現像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜して画像を露光し現像を行うときに、ロールの中央部と端部とで現像速度に相違が生じず、精密なグラデーションのセルが得られて、良好な濃淡階調度の版が得られる、被製版ロールの現像方法。
【解決手段】ポジ型感光性組成物を塗布して成膜し画像を露光してなる被製版ロールを回転しポジ型感光性組成物用現像剤に浸漬回転させて現像する。現像槽内に位置される被製版ロールの真下に噴出がロール全長に渡り均一に行えるノズルを設けて、該ノズルから前記ポジ型感光性組成物用現像剤を被製版ロールの下面全長に当たるように噴出させる。ロール中央部の小さなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去された時点以降、膜減りが未露光部分に進行開始しない適切な時点で露光を停止して水洗を行う。

Description

本願発明は、被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜して画像を露光し現像を行う、被製版ロールの現像方法に関する。
従来のグラビア印刷ロールに関する感光膜レーザー露光製版法は、本願出願人により以下のシステムが国内外に広く販売されている。
被製版ロールに対して、紫外波長域レーザー感応性を有するネガ型感光性組成物を塗布して成膜し、次いで紫外波長域レーザーにより画像を露光し、次いでネガ型感光性組成物用現像剤に浸漬回転させて現像し、次いでエッチング液に浸漬回転させてセルを形成し、次いでレジスト剥離液に浸漬回転させてレジストを剥離し、次いでクロムメッキして砂目立てする方法である。
特開2001−187441号公報
上記従来の製版方法は、ネガ型感光性組成物を用いていたが、ポジ型感光性組成物に替えると、レーザースポットの径が同じであっても画像の精細度を高めることができる。
そこで、本願出願人は、被製版ロールに対して、紫外波長域レーザー感応性を有するポジ型感光性組成物を塗布して成膜し、次いで近赤外波長域レーザーにより画像を露光し、次いでポジ型感光性組成物用現像剤に浸漬回転させて現像し、次いでエッチング液に浸漬回転させてセルを形成し、次いでレジスト剥離液に浸漬回転させてレジストを剥離し、次いでクロムメッキして砂目立てする方法で、システムの再構築を図った。
その結果、ポジ型感光性組成物は、ネガ型感光性組成物に比べてパターンのエッジの切れがはるかに優れているが分かり、高精細な版を作る上で好適であることが分かった。
しかし、新たに膜減りという問題があることが判明した。
被製版ロールにネガ型感光性組成物を成膜し露光して現像を行うときは、現像前の膜厚が例えば4.0μmあるものが現像後では3.9μmとなり、殆ど膜減りしない。そして、小さなセルを作るための露光箇所では露光の輪郭が未露光部分へ殆ど広がらないセルが得られ、同一時点で、大きなセルを作るための露光箇所では残滓が残らないセルが得られる。従って、露光スポットの大きさに精密に対応したグラデーションのセルが得られ、良好な濃淡階調度の版が得られる。
これに対して、被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜し露光して現像を行うときは、現像前の膜厚が例えば3.5μmあるものが現像後では1.7μmとなり、非常に大きな膜減りを起こす。この膜減りが原因で非画線部であるレジスト画像にピンホールが生じてしまう。膜減りを起こす原因は、ポジ型感光性組成物の対アルカリ溶解性が大きいことにある。
従って、被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜し露光して現像を行うときは、膜減りをできるだけ小さく抑えるために、現像時間を短くする必要がある。
ここで、被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜するに際して、ポジ型感光性組成物を塗布後に100℃前後にベイクする場合には、ポジ型感光性組成物の被製版ロールに対する密着力が強く確保されるので、未露光部分と露光部分の現像液に対する溶解速度・時間の差異を生じさせることができる。いわゆる、現像ラチチュードに比較的大きくとれるので、非画線部であるレジスト画像にピンホールが生じることが軽減される。ただし、それでも、ネガ型感光性組成物の成膜が現像液により膜減りする場合に比べればはるかに大きい割合になる。
被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜するに際して、ポジ型感光性組成物を塗布後に100℃前後にベイクする場合には、加熱と冷却にそれぞれ50分位の時間がかかり、これでは、エネルギー費用が巨額になるとともに製版に時間がかかりすぎて製版コストが数倍高くなり、製版効率が数分の1に低くなる。
そこで、被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜するに際して、ポジ型感光性組成物を塗布後に全くベイクしないで成膜する工程を経る製版方法を実現するべく、研究開発を行った。
ポジ型感光性組成物を成膜するに際して、ベイクして成膜必要があるポジ型感光性組成物を塗布後に全くベイクしない場合には、現像液で100%近い膜減りが短時間に生じてしまうので、該ポジ型感光性組成物に対して改質を図る研究開発を行い、従前のポジ型感光性組成物よりも密着力が大きいポジ型感光性組成物を開発することに成功した。
しかしながら、それでも、ネガ型感光性組成物の成膜が現像液により膜減りする場合に比べればはるかに大きい割合になる。
実験を繰り返し、又、実用してもらって次第に分かってきたこととして、ポジ型感光性組成物は、現像液の建浴直後では、現像液により膜減りする割合が50%を超えてしまう。
ポジ型感光性組成物と合わせて開発したポジ型感光性組成物用現像液は約600本の処理能力がある。
現像の状況を詳しく調べるため、被製版ロールに上記開発した密着力が大きいポジ型感光性組成物の非加熱の成膜を行い、グラデーションのセルが得られるように、被製版ロールの中央部と端部に露光した4本のテストロールを作り、以下の4通りの現像時間が相違する現像テストを行った。
(1)被製版ロールの中央部のハイライト部に相当する小さなセルについて、露光スポットと同一寸法の輪郭であるセルが得られた時点で現像を止めて水洗をして、現像の評価を行った。
結果は、被製版ロールの中央部のシャドウ部に相当する大きなセルについて僅かに残滓が残るものがあり、被製版ロールの端部のハイライト部乃至シャドウ部に相当するグラデーションのセルはいずれも残滓が残らなかった。この結果から、ロール中央部よりもロール端部の方が、現像速度が大きいことが分かった。これは、現像液の更新がロール中央部よりもロール端部の方が大きいことに起因するものと想定された。
(2)被製版ロールの中央部のシャドウ部に相当する大きなセルについて、露光スポットと同一寸法の輪郭であるセルが得られた時点で現像を止めて水洗をして、現像の評価を行った。
結果は、被製版ロールの中央部のハイライト部に相当する小さなセルについて露光スポットよりも僅かに大きい寸法のセルが得られた。この結果から、膜減りはセルを広げる方向にも進行することが判明した。
又、被製版ロールの端部のハイライト部乃至シャドウ部に相当するグラデーションのセルはいずれも残滓が残らなかった。
(3)被製版ロールの端部のハイライト部に相当する小さなセルについて、露光スポットと同一寸法の輪郭であるセルが得られた時点で現像を止めて水洗をして、現像の評価を行った。
結果は、被製版ロールの中央部のハイライト部に相当する小さなセルについて露光スポットよりも僅かに大きい寸法のセルが得られたとともに、被製版ロールの中央部のシャドウ部に相当する大きなセルについて残滓が残るものがなかった。又、被製版ロールの端部のシャドウ部に相当する大きなセルについて残滓が残った。
(4)被製版ロールの中央部のシャドウ部に相当する大きなセルについて、露光スポットと同一寸法の輪郭であるセルが得られた時点で現像を止めて水洗をして、現像の評価を行った。
結果は、被製版ロールの中央部のハイライト部乃至シャドウ部に相当するグラデーションのセルについて露光スポットよりも僅かに大きい寸法のセルが得られた。又、被製版ロールの端部のハイライト部に相当する小さなセルについてもは露光スポットよりも僅かに大きい寸法のセルが得られた。
続いて、別の現像テストを行った。
(1)現像液の更新がロール中央部よりもロール端部の方が大きいことに起因するものと想定されたので、バラードメッキの切り取り片としたグラデーションのセルを現像液に動かすことな浸漬したところ、小さなセルに対応する露光スポット部分が早く現像されていき、この部分の最適現像時点で現像を止めて水洗したところ、セルが大きくなるに連れて現像が進んでいないことを確認した。従って、液の更新量は、露光スポットの面積に比例するものと想定された。
(2)液の更新量に関連して、ロールの回転数を小さくするときよりも大きくしたときの方が膜減りが速く、現像が早く終わることが分かった。
(3)膜減りがロールの全長に渡り均一に生じるものであるか、否かについてテストするため、被製版ロールに上記開発した密着力が大きいポジ型感光性組成物の非加熱の成膜を行い、未露光のテストロールを作り、現像液に浸漬して膜減りテストを行った。
その結果、ロールの回転数を小さくするときは、ロール端部での膜減りが大きく生じ、ロールの回転数を大きくするときは、ロール全長に渡り膜減りが略均一に生じた。この結果から、膜減りは、ロール表面への液の供給量に関連するものと想定される。
(4)液の更新量に関連して、ロールの回転数を小さくするときよりも大きくしたときの方がセル内に残滓が残る割合が被製版ロールの中央部と端部とで均一化した。
(5)被製版ロールの中央部に現像液を噴射し、端部には現像液を噴射しないようにして現像したところ、現像液を噴射したロール中央部の方が現像液を噴射しないロール端部よりも最適現像時間が短くなった。
(6)被製版ロールの中央部に現像液を噴射して最適現像時間で現像を止めたところ、ハイライト部乃至シャドウ部に相当するグラデーションのセルについて良好な現像が行われた。
この結果、現像液を噴射した箇所のハイライト部に相当する小さなセルについて、露光スポットと同一寸法の輪郭であるセルが得られた時点で現像を止めて水洗をして、現像の評価を行ったところ、現像液を噴射した箇所のシャドウ部に相当する大きなセルについて残滓が残らなかった。この結果から、膜減りはセルを広げる方向にも進行するが、現像液を噴射した箇所では、セルの大きさの相違にかかわらず、現像速度が略一致することがわかった。
(7)セルの大きさの相違にかかわらず、ハイライト部乃至シャドウ部に相当するセルについて良好な現像が得られるか、について、被製版ロールの端部に現像液を噴射して最適現像時間で現像を止めたところ、同様の結果が得られた。
(8) 非加熱で成膜できるように強い密着力が得られるように改質したポジ型感光性組成物を十種類以上作り、各ポジ型感光性組成物を被製版ロールに塗布して非加熱の成膜を行い、グラデーションのセルが得られるように、被製版ロールの中央部と端部に露光したテストロールを作り、ロール全長に渡り現像液を噴射してロール中央部のハイライト部に相当する小さなセルについて、露光スポットと同一寸法の輪郭であるセルが得られた時点で現像を止めて水洗をして、現像の評価を行ったところ、どの位置の、どの大きさのセルについても残滓が残らなかった。この結果により、本願発明を完成するに至った
本願発明は、被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜して画像を露光し現像を行うときに、ロールの中央部と端部とで現像速度に相違が生じず、精密なグラデーションのセルが得られて、良好な濃淡階調度の版が得られる、被製版ロールの現像方法を提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を達成するため、ポジ型感光性組成物を塗布して成膜し画像を露光してなる被製版ロールを回転しポジ型感光性組成物用現像剤に浸漬回転させて現像する被製版ロールの現像方法であって、前記現像槽内に位置される被製版ロールの真下に噴出がロール全長に渡り均一に行えるノズルを設けて、該ノズルから前記ポジ型感光性組成物用現像剤を被製版ロールの下面全長に当たるように噴出させることを特徴とする被製版ロールの現像方法を採用したものである。
上記の現像方法は、特に、ロール中央部の小さなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去された時点以降、膜減りが未露光部分に進行開始しない適切な時点で露光を停止して水洗を行うことが好ましい。
本願発明の被製版ロールの現像方法によれば、
ポジ型感光性組成物を塗布して成膜した被製版ロールをポジ型感光性組成物用現像剤に浸漬回転させて現像する際に、ノズルからポジ型感光性組成物用現像剤を被製版ロールの下面全長に当たるように噴出させるので、
被製版ロールにポジ型感光性組成物を成膜して画像を露光し現像を行うときに、ロールの中央部と端部とで現像速度に相違が生じないとともに、小さなセルを作るための露光箇所と大きなセルを作るための露光箇所との間でも現像速度に相違が生じず、ロール全長に渡り、露光スポットに対応した精密な輪郭でポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去され、精密なグラデーションのセルが得られて、良好な濃淡階調度の版が得られる。
特に、ロール中央部の小さなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去された時点以降、膜減りが未露光部分に進行開始しない適切な時点で露光を停止して水洗を行う場合には、ビデオによる監視対象のセルがはっきりして、現像の目安、時間管理がはっきりして、一層確実で良好・精密なグラデーションのセルが得られて、良好な濃淡階調度の版が得られる。
本願発明の被製版ロールの現像方法によれば、グラビア印刷用の被製版ロールの現像方法に好適である他、フソキソ印刷用の被製版ロールの現像方法にも好適である。
本願発明被製版ロールの現像方法は、以下のように、ポジ型感光性組成物の成膜され、近赤外波長域のレーザーにより露光され成膜に対して潜像を形成した被製版ロールに対して実施される。
硫酸銅メッキされた後、砥石研磨又は電解砥粒研磨により鏡面仕上げした被製版ロールを、湿度35%〜55%、室温25℃前後の条件下にて、感光膜塗布成膜装置に装着して所要周速度となるように回転させて、ロール下面をロールの一端から他端に走査する走査台に取り付けられたパイプの上端をロール下面に近接させて該パイプからポジ型感光性組成物を湧き出させるようにして、被製版ロールに対してポジ型感光性組成物をスパイラル状に全面塗布する。溶剤が揮発していき液垂れが生じなくなったら、ロールの回転数を高速にして塗膜中に残存する溶剤を0.6%未満に低下させる。約10分で成膜が完了する。
次いで、被製版ロールをレーザー露光装置に両端チャックして所要高速回転させて、レーザーヘッドをロール面長方向に走査し、レーザーヘッドから近赤外波長域のレーザーを被製版ロールに照射し、ポジ型感光性組成物の成膜に対して潜像を形成する。
上記の被製版ロールを、現像装置に両端チャックして所要回転数で回転し、ポジ型感光性組成物用現像剤を貯留した現像槽を上昇させて、被製版ロールをポジ型感光性組成物用現像剤に浸漬回転させて現像する。
現像槽内には、現像液の噴出が被製版ロールの真下に当たるように、ロール全長に渡り均一に行える現像液噴出ノズルを、現像槽内の現像液中に液没するように設けるマニホールドに設ける。現像液噴出ノズルは、多数配列して被製版ロール面長方向にマニホールドが往復動して実質的に均一に現像剤を被製版ロールの下面全長に均一に当たるように噴出させる構成でも良いし、あるいは、例えば1mm未満の狭くて細長い隙間が被製版ロール面長方向に延びていて液を膜状に噴射できる長尺ノズルでも良い。該ノズルから現像剤を被製版ロールの下面全長に均一に当たるように噴出させる構成でも良い。ノズルの高さレベルを可変にしてロール下面とのギャップを一定にして噴射流の供給量を一定にすることが望ましい。循環ポンプは現像槽外に設置し、現像槽内に建浴した現像液を吸い込んで、現像槽内の現像液中に液没したマニホールドに供給してノズルからの噴射量が均一になるようにする。なお、現像槽内に建浴した現像液を補助槽に溢流方式で落とし、補助槽の現像液を循環ポンプで吸ってマニホールドに供給するようにしても良い。さらに、現像槽の現像液の液面の可変管理が行えるようにして、補助槽において、新鮮現像液の補充と純水の補充により現像液の濃度管理を行えるようにすると、一層好ましい。
従って、ロールの中央部と端部とで現像速度に相違が生じないとともに、小さなセルを作るための露光箇所と大きなセルを作るための露光箇所との間でも現像速度に相違が生じない。
現像終了の目標は、ロール中央部の小さなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去された時点以降、膜減りが未露光部分に進行開始しない適切な時点とし、この時点で露光を停止して水洗を行うと、ロール全長に渡り、露光スポットに対応した精密な輪郭でポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去され、精密なグラデーションのセルが得られて、良好な濃淡階調度の版が得られる。
本願発明にかかる、近赤外波長域のレーザーに露光感応して該感応部が現像液に可溶になる近赤外波長域レーザー感応性を有するポジ型感光性組成物としては、
フェノール性水酸基を有するか又はフェノール性水酸基を反応させたエポキシ樹脂を有するアルカリ可溶性有機高分子物質と、画像露光光源の赤外線を吸収して熱に変換する光熱変換物質を含み、さらに、密着性改質剤として、ポリビニルポリピロリドン/ポリビニルアセテートコポリマー、ポリビニルブチラール、SM系共重合体、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー又はビニルピロリドン/カプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー、テルペンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂、ポリ酢酸ビニル、ケトン樹脂のいずれか一を含有することを特徴とするポジ型感光性組成物が挙げられる。
いずれも、波長700〜1,100nmのレーザー光に露光感応して該感応部が現像液に可溶になる赤外波長域レーザー感応性を有するアルカリ可溶性のポジ型感光性組成物であり、特に非加熱で成膜が得られる。
本願発明にかかる、ポジ型感光性組成物用現像剤としては、
a)水と、
b)主材になり得る有機又は無機のアルカリとして、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ベンジルトリエチルアンモニウムハイドロオキサイド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、オルソ珪酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び炭酸ソーダのいずれか一種又は二種以上と、
c)PH値低下を防止する緩衝作用を有する液剤として、ピロリン酸カリ、トリポリリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、リン酸三ソーダ、及びリン酸一ソーダのいずれか一種又は二種以上と、
を含んでなることを特徴とするポジ型感光性組成物用現像剤が挙げられる。
水は、蒸留水又は水道水を使用できる。オルソ珪酸ソーダは、現像液に対して2.5%前後含まれるようにするのが適切である。ピロリン酸カリとトリポリリン酸ソーダとヘキサメタリン酸ソーダとリン酸一ソーダの少なくともいずれか一種及びリン酸三ソーダは、現像液中に入ってくるか又は発生する炭酸ガスを吸収して炭酸ガスによるオルソ珪酸ソーダのPH値低下を防止する緩衝作用を有する。ピロリン酸カリとトリポリリン酸ソーダとヘキサメタリン酸ソーダとリン酸一ソーダの少なくともいずれか一種の重量と、リン酸三ソーダの重量は、1対2〜4、好ましくは1対3にすることが適切な配合割合であり、緩衝作用を有効に保有しうる。ピロリン酸カリとトリポリリン酸ソーダとヘキサメタリン酸ソーダとリン酸一ソーダの少なくともいずれか一種及びリン酸三ソーダは、オルソ珪酸ソーダと略等量とするのが適切である。界面活性剤は、現像液が活性を示し浸透していき露光部分の感光膜の溶解を進行させる機能する。界面活性剤としては、陰イオン系・陽イオン系・非イオン系・両イオン系の少なくともいずれか一種を使用でき、0.1〜1%、好ましくは0.2〜0.5%を含有させることができる。現像促進剤は、現像残渣を残さない機能を有する。現像促進剤としては、例えば、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソアミルアルコール等の少なくともいずれか一種を使用でき、1〜10%、好ましくは1〜5%を含有させることができる。
このポジ型感光性組成物用現像剤は、上記の赤外波長域レーザー感応性を有するアルカリ可溶性のポジ型感光性組成物を成膜した被製版ロールに対して現像すると、一回当たりの建浴で約600本の現像が行える能力がある。
本願発明は、密着力が強く改質されたポジ型感光性組成物を被製版ロールに塗布し非加熱で成膜する場合だけでなく、従前のポジ型感光性組成物を被製版ロールに塗布し加熱・成膜する場合にも適用される。
株式会社シンク・ラボラトリー製の現像装置について、現像槽内に貯留される現像液にロール周面の約1/3が浸漬するように位置される被製版ロールに対して、現像液中に位置してロール下面を全長に渡り均一に現像液を噴射できるノズルを含む現像液噴射循環装置を設ける改造を行った。
被製版ロールに、密着力を強く改質したアルカリ可溶性のポジ型感光性組成物を塗布して非加熱で成膜した。
そして、
a)水と、
b)現像液をPH13.0以上に保つオルソ珪酸ソーダと、
c)現像液のPH値低下を防止する緩衝作用を有する、リン酸三ソーダ、及び、該リン酸三ソーダよりも少量割合であってピロリン酸カリとトリポリリン酸ソーダとヘキサメタリン酸ソーダとリン酸一ソーダの少なくともいずれか一種と、
d)ポジ型感光性組成物の露光部分の溶解を進行させる機能する界面活性剤と、
e)現像促進剤と、
からなるポジ型感光性組成物用現像剤を作った。
そして、このポジ型感光性組成物用現像剤を上記改造した現像装置の現像槽に建浴した。
テストロールについて現像を行なった。ロール中央部を注目して、小さなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去される現像開始からの経過時間と、膜減りが未露光部分に進行開始しない数秒間を測定した。そして、膜減りが未露光部分に進行開始しない数秒間の経過前に、ロール中央部の大きなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去されることを確認できたとともに、ロール端部に置ける、小さなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去され、膜減りが未露光部分に進行開始していないことを確認できた。

Claims (2)

  1. ポジ型感光性組成物を塗布して成膜し画像を露光してなる被製版ロールを回転しポジ型感光性組成物用現像剤に浸漬回転させて現像する被製版ロールの現像方法であって、
    前記現像槽内に位置される被製版ロールの真下に噴出がロール全長に渡り均一に行えるノズルを設けて、該ノズルから前記ポジ型感光性組成物用現像剤を被製版ロールの下面全長に当たるように噴出させることを特徴とする被製版ロールの現像方法。
  2. ロール中央部の小さなセルを作るための露光箇所のポジ型感光性組成物がきれいに溶解除去された時点以降、膜減りが未露光部分に進行開始しない適切な時点で露光を停止して水洗を行うことを特徴とする請求項1に記載の被製版ロールの現像方法。
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