JP2005300403A - 半導体力学量センサ - Google Patents

半導体力学量センサ Download PDF

Info

Publication number
JP2005300403A
JP2005300403A JP2004118887A JP2004118887A JP2005300403A JP 2005300403 A JP2005300403 A JP 2005300403A JP 2004118887 A JP2004118887 A JP 2004118887A JP 2004118887 A JP2004118887 A JP 2004118887A JP 2005300403 A JP2005300403 A JP 2005300403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holes
semiconductor
movable
semiconductor layer
etching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004118887A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Murata
稔 村田
Kenichi Yokoyama
賢一 横山
Makoto Asai
誠 淺井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2004118887A priority Critical patent/JP2005300403A/ja
Priority to US11/095,469 priority patent/US7178400B2/en
Priority to DE102005016615A priority patent/DE102005016615A1/de
Publication of JP2005300403A publication Critical patent/JP2005300403A/ja
Priority to US11/649,254 priority patent/US7337670B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

【課題】 支持基板に支持された半導体層にエッチングによりトレンチを形成することで支持基板からリリースされた可動部を形成するとともに、可動部に複数個の貫通穴が配列されて設けられてなる半導体力学量センサにおいて、可動部のリリースを確実に行うとともに、可動部のできあがり形状のばらつきを極力小さくする。
【解決手段】 支持基板に支持された半導体層12にエッチングによりトレンチ14が形成されており、半導体層12には、トレンチ14によって区画され支持基板からリリースされた可動部20が備えられており、可動部20には、半導体層12の厚さ方向に貫通する複数個の貫通穴26が設けられており、隣り合う貫通穴26の間に位置する穴枠部27の交差部28が、3つ又以下の交差形状となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、支持基板に支持された半導体層にエッチングによりトレンチを形成することで支持基板からリリースされた可動部を形成するとともに、可動部に複数個の貫通穴が配列されて設けられてなる半導体力学量センサに関する。
一般に、この種の半導体力学量センサは、支持基板に支持された半導体層にエッチングにより半導体層の厚さ方向に貫通するトレンチが形成されており、半導体層には、トレンチによって区画され支持基板からリリースされた可動部が備えられているものである(たとえば、特許文献1参照)。
そして、角速度や加速度などの力学量が印加されたときの可動部の変位状態に基づいて印加力学量を検出するようにしている。
このような半導体力学量センサとしては、たとえば、両シリコン基板を酸化膜を介して貼り合わせてなるSOI(シリコンオンインシュレータ)基板を用いた角速度センサが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
このような半導体力学量センサは、SOI基板における両シリコン基板のうち一方を支持基板とし、半導体層としての他方のシリコン基板に対して、他方のシリコン基板の表面側からトレンチエッチングを施して可動部などの構造体のパターンを区画形成し、さらにサイドエッチングにより他方のシリコン基板の下部を除去したり、犠牲層エッチングにより酸化膜を除去したりすることで可動部をリリースしてなる、いわゆる表面加工型の半導体力学量センサである。
また、このような表面加工型の半導体力学量センサにおいては、エッチングの効率化や可動部の軽量化などのために、エッチング残し部として面積の大きい可動部に、可動部を構成する半導体層の厚さ方向に貫通する複数個の貫通穴を設けることが行われている(たとえば、特許文献3参照)。
特開2001−91265号公報 特開2001−133268号公報 特開2001−99861号公報
しかしながら、貫通穴からのエッチングで可動部をリリースする工程において、従来の貫通穴では、可動部のできあがり形状において部位によるばらつきが大きく、特性ばらつきや強度劣化が発生しやすい構造となっていた。
このことについて、本発明者らが試作した従来構成の半導体力学量センサに基づいて、より具体的に説明する。図9は、本発明者らの試作品としての半導体加速度センサの概略平面図、図10は、図9中のC−C一点鎖線に沿った概略断面図、図11は、図9中のD部拡大図である。
このような加速度センサは、半導体基板10に周知のマイクロマシン加工を施すことにより形成される。
ここでは、加速度センサを構成する半導体基板10は、図10に示されるように、支持基板としての第1シリコン基板11と半導体層としての第2シリコン基板12との間に、絶縁層としての酸化膜13を有する矩形状のSOI基板10である。
そして、この加速度センサは、半導体基板10の第2シリコン基板12にトレンチエッチングを施し、トレンチ(溝部)14や貫通穴26を形成することにより、梁部22およびこれに一体形成された可動電極24を有する可動部20と、可動電極24に対向した固定電極31、41とが形成されたものである。
この加速度センサでは、第2シリコン基板12の表面側からトレンチエッチングを施して可動部20などの構造体のパターンを区画形成し、さらにサイドエッチングにより第2シリコン基板12の下部を除去することで可動部20をリリースしてなる。このサイドエッチングにおいては、可動部20では貫通穴26を介してエッチングが行われ、効率的なリリースエッチングが、なされる。
梁部22は、力学量の印加に応じて図9中の矢印X方向に変位するバネ機能を有するもので、この変位方向Xと直交する方向に延びる梁形状を有する。可動電極24は、梁部22に一体に形成されるとともに、梁部22の変位方向Xに沿って櫛歯状に複数本配列されたものであり、梁部22とともに変位方向Xに変位可能となっている。
また、固定電極31、41は、第1シリコン基板11に固定支持され、可動電極24における櫛歯の隙間にかみ合うように櫛歯状に複数本配列されたものであり、固定電極31、41の側面と可動電極24の側面とが対向して配置されている。
ここで、図9中の左側の可動電極24と固定電極31との間隔に形成される容量をCS1、右側の可動電極24と固定電極41との間隔に形成される容量をCS2とする。そして、この加速度センサにおいては、変位方向Xへの加速度の印加に伴い、左右の可動電極24と固定電極31、41との間の容量CS1、CS2が変化する。
この変化した容量の差(CS1−CS2)に基づく信号が加速度センサから出力信号として出力され、この信号は図示しない回路などにて処理され、最終的に出力される。こうして加速度が検出されるようになっている。
このような従来の加速度センサにおいては、可動部20に設けられた複数個の貫通穴26は、図9〜図11に示されるように、第2シリコン基板12の厚さ方向に貫通する長方形の穴形状のものが配列されて設けられた形となっている。
そして、隣り合う貫通穴26の間に位置する残し部の交差部すなわち穴枠部27の交差部28が、4つ又の交差形状、いわゆる4差路形状または十字路形状といわれるような形状となっている。
このような従来の貫通穴26の構成では、図11に示されるように、2つの貫通穴26と貫通穴26との間の穴枠部27の中心までの距離L2と、4つの貫通穴26の間に位置する交差部28の中心点Kまでの距離L3とでは、後者の距離L3の方が前者の距離L2よりも1.4倍(√2倍)程度長いものとなっている。
このような従来の貫通穴26の穴形状や配置であっても、エッチングによる可動部20のリリースそのものは可能であるが、距離L3の部分をリリースするためには、距離L2の部分をリリースする時間の1.4倍のリリース時間が必要である。そのため、加工形状すなわち可動部のできあがり形状のばらつきも大きいものであった。
さらに言うならば、図11に示される可動部20において、距離L3の部分を完全にリリースしようとすると、距離L2の部分がエッチングされすぎてしまい、2つの貫通穴26と貫通穴26との間の穴枠部27が細くなりすぎたり、薄くなりすぎたりするという、不具合が生じる。
そこで、本発明は上記問題に鑑み、支持基板に支持された半導体層にエッチングによりトレンチを形成することで支持基板からリリースされた可動部を形成するとともに、可動部に複数個の貫通穴が配列されて設けられてなる半導体力学量センサにおいて、可動部のリリースを確実に行うとともに、可動部のできあがり形状のばらつきを極力小さくすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、可動部のリリースエッチングにおいて最後に残る部分が、貫通穴の間に位置する穴枠部の交差部の中心すなわち当該交差部において交差部の外周から等距離に位置する部位であることに着目し、この交差部の形状を工夫することにより、見出されたものである。
すなわち、請求項1に記載の発明では、支持基板(11)に支持された半導体層(12)にエッチングによりトレンチ(14)が形成されており、半導体層(12)には、トレンチ(14)によって区画され支持基板(11)からリリースされた可動部(20)が備えられており、可動部(20)には、半導体層(12)の厚さ方向に貫通する複数個の貫通穴(26)が配列されて設けられており、力学量が印加されたときの可動部(20)の変位状態に基づいて印加力学量を検出するようにした半導体力学量センサにおいて、隣り合う貫通穴(26)の間に位置する穴枠部(27)の交差部(28)が、3つ又以下の交差形状となっていることを特徴としている。
それによれば、隣り合う貫通穴(26)の間に位置する穴枠部(27)の交差部(28)を3つ又以下の交差形状としているため、従来の4つ又の交差形状の交差点の場合に比べて、交差部(28)の外周から交差部(28)の中心(K)までの距離を短くすることができる。
そのため、本発明によれば、貫通穴(26)を介した可動部(20)のリリースエッチングを行うときに、交差部(28)のエッチング時間を、従来に比べて短くすることができ、可動部(20)全体として、リリースエッチングの完了時期のばらつきを極力小さくすることができる。
したがって、本発明によれば、半導体力学量センサにおいて、可動部(20)のリリースを確実に行うとともに、可動部(20)のできあがり形状のばらつきを極力小さくすることができる。
ここで、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の半導体力学量センサにおいて、複数個の貫通穴(26)は、それぞれ長方形の穴形状であって、千鳥状に配列されたものであることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の半導体力学量センサにおいて、複数個の貫通穴(26)は、それぞれ六角形の穴形状であって、ハニカム状に配列されたものであることを特徴としている。
これら請求項2および請求項3に記載の発明のような貫通穴(26)の構成とすることにより、隣り合う貫通穴(26)の間に位置する穴枠部(27)の交差部(28)を、3つ又以下の交差形状とすることを適切に実現できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
本実施形態は、半導体力学量センサとして、差動容量式の半導体加速度センサ(容量式加速度センサ)について本発明を適用したものである。この加速度センサは、たとえば、エアバッグ、ABS、VSC等の作動制御を行うための自動車用加速度センサやジャイロセンサなどに適用することができる。
図1は本実施形態に係る加速度センサ100の概略平面図、図2は図1中のA−A線に沿った加速度センサ100の概略断面図、図3は図1中のB部拡大図である。
この加速度センサ100は、半導体基板10に周知のマイクロマシン加工を施すことにより形成される。
本例では、加速度センサ100を構成する半導体基板10は、図2に示されるように、支持基板としての第1シリコン基板11と半導体層としての第2シリコン基板12との間に、絶縁層としての酸化膜13を有する矩形状のSOI基板10である。
第2シリコン基板12には、トレンチ(溝部)14を形成することにより、可動部20および固定部30、40よりなる櫛歯形状を有する梁構造体が形成されている。
また、第2シリコン基板12のうち上記梁構造体20〜40の形成領域に対応した部位は、図1中の破線の矩形15に示されるように、酸化膜13と離間するように薄くなっている。この矩形15の部分は、第2シリコン基板12における薄肉部15ということにする。
この加速度センサ100において、薄肉部15としての可動部20は、細長四角形状の錘部21の両端が、バネ部22を介してアンカー部23aおよび23bに一体に連結された構成となっている。
これらアンカー部23aおよびアンカー部23bは、酸化膜13に固定されており、酸化膜13を介して支持基板としての第1シリコン基板11上に支持されている。これによって、薄肉部15である錘部21およびバネ部22は、酸化膜13から離間した状態となっている。
ここでは、バネ部22は、図1に示されるように、平行な2本の梁がその両端で連結された矩形枠状をなしており、2本の梁の長手方向と直交する方向に変位するバネ機能を有するものである。
具体的に、バネ部22は、図1中の矢印X方向の成分を含む加速度を受けたときに錘部21を基板面水平方向にて矢印X方向へ変位させるとともに、加速度の消失に応じて元の状態に復元させるようになっている。
よって、このようなバネ部22を介して半導体基板10に連結された可動部20は、加速度の印加に応じて、酸化膜13すなわち支持基板11上において基板面水平方向にて上記矢印X方向へ変位可能となっている。
また、図1に示されるように、可動部20は、薄肉部15としての櫛歯状の可動電極24を備えている。この可動電極24は、上記錘部21の長手方向(矢印X方向)と直交した方向にて、錘部21の両側面から互いに反対方向へ延びる梁形状をなす複数本のものである。
言い換えれば、可動電極24は、上記錘部21の長手方向(バネ部22の変位方向、矢印X方向)を配列方向とし、この配列方向に沿って櫛歯状に複数本配列されたものとなっている。
図1では、可動電極24は、錘部21の左側および右側にそれぞれ4個ずつ突出して形成されており、各可動電極24は断面矩形の梁状に形成されて、酸化膜13から離間した状態となっている。
このように、各可動電極24は、梁部22および錘部21と一体的に形成されることにより、梁部22および錘部21とともに、基板面水平方向にて矢印X方向へ変位可能となっている。
また、図1、図2に示されるように、固定部30、40は、薄肉部15の外周部のうちアンカー部23a、23bが支持されていないもう1組の対向辺部の外周にて、酸化膜13に固定されている。そして、固定部30、40は酸化膜13を介して支持基板としての第1シリコン基板11上に支持されている。
図1において、錘部21の左側に位置する固定部30は、左側固定電極31および左側固定電極用配線部32とから構成されている。一方、図1において、錘部21の右側に位置する固定部40は、右側固定電極41および右側固定電極用配線部42とから構成されている。
本例では、図1に示されるように、各固定電極31、41は薄肉部15であり、可動電極24における櫛歯の隙間にかみ合うように櫛歯状に複数本配列されたものである。
ここで、図1においては、錘部21の左側については、個々の可動電極24に対して矢印X方向に沿って上側に左側固定電極31が設けられており、一方、錘部21の右側については、個々の可動電極24に対して矢印X方向に沿って下側に右側固定電極41が設けられている。
このように、基板面水平方向において個々の可動電極24に対して、それぞれ固定電極31、41が対向して配置されており、各対向間隔において、可動電極24の側面(つまり検出面)と固定電極31、41の側面(つまり検出面)との間に容量を検出するための検出間隔が形成されている。
また、左側固定電極31と右側固定電極41とは、それぞれ互いに電気的に独立している。そして、各固定電極31、41は、可動電極24に対して略平行に延びる断面矩形の梁状に形成されている。
ここで、各固定電極用配線部32、42は、酸化膜13を介して支持基板11に固定されており、左側固定電極31および右側固定電極41は、それぞれ、各固定電極用配線部32、42に片持ち状に支持された状態となっている。そして、各固定電極31、41は、酸化膜13から離間した状態となっている。
このように、左側固定電極31および右側固定電極41については、それぞれの複数本の電極が、電気的に共通した各配線部32、42にまとめられた形となっている。
また、左側固定電極用配線部32および右側固定電極用配線部42上の所定位置には、それぞれ、左側固定電極用パッド30aおよび右側固定電極用パッド40aが形成されている。
また、一方のアンカー部23bと一体に連結された状態で、可動電極用配線部25が形成されており、この配線部25上の所定位置には、可動電極用パッド25aが形成されている。上記の各電極用パッド25a、30a、40aは、たとえばアルミニウムをスパッタや蒸着することなどにより形成されている。
そして、これら各電極用パッド25a、30a、40aは、図示しない外部回路とボンディングワイヤなどを介して電気的に接続されるようになっている。この外部回路は、加速度センサ100からの出力信号を処理するための検出回路(後述の図5参照)などを有するものである。
そして、本実施形態の加速度センサ100においては、可動部20のうちの比較的大きい錘部21には、半導体層としての第2シリコン基板12の厚さ方向に貫通する複数個の貫通穴26が配列されて設けられている。
ここにおいて、本実施形態では、特に図3に示されるように、隣り合う貫通穴26の間に位置する穴枠部27の交差部28が、3つ又以下の交差形状となっている。つまり、本実施形態の交差部28は、2つ直線部の交差したものかまたは3差路形状であって、4つ又以上は含まないものである。
図1、図3に示される例では、複数個の貫通穴26は、それぞれ長方形の穴形状であって、千鳥状に配列されている。さらに言うならば、本例では、各貫通穴26の長手方向が可動部20の長手方向(つまりX方向)に沿った状態で、複数列配置されており、隣り合う列において互い違いになるように千鳥状になっている。
このような加速度センサ100の製造方法について、図4を参照して、より具体的に述べておく。図4は、本実施形態の半導体加速度センサ100の製造方法を示す工程図である。
まず、図4(a)に示されるように、SOI基板10を用意し、このSOI基板10の第2シリコン基板12にフォトリソグラフ技術を用いて上記梁構造体20〜40に対応した形状のマスクを形成する。
その後、図4(b)に示されるように、第2シリコン基板12の表面からCF4やSF6等のガスを用いてドライエッチング等にてトレンチエッチングを行い、第2シリコン基板12を厚さ方向に貫通するトレンチ14や貫通穴26を形成する。それによって、上記構造体20〜40のパターンを一括して形成する。
続いて、図4(c)に示されるように、さらにエッチングを進め、リリースエッチングとしてサイドエッチングを行って第2シリコン基板12の下部を除去し、上記薄肉部15を形成することで、可動部20をリリースする。このようにして加速度センサ100を製造することができる。
このリリースエッチングの際、本加速度センサ100においては、可動部20のうちの比較的大きい錘部21では、複数個の貫通穴26を介してエッチングが行われるため、表面加工型の半導体デバイスとしての加速度センサ100におけるエッチングの効率化が図られる。また、貫通穴26を設けることは、可動部の軽量化にも役立つ。
次に、本加速度センサ100の検出動作について説明する。本実施形態では、加速度の印加に伴う可動電極24と固定電極31、41との間の容量変化に基づいて加速度を検出するようになっている。
上述したように、加速度センサ100においては、個々の可動電極24の側面(つまり検出面)に対してそれぞれ固定電極31、41の側面(つまり検出面)が対向して設けられており、これら両電極31、42の側面の各対向間隔において、容量を検出するための検出間隔が形成されている。
ここで、左側固定電極31と可動電極24との間隔に、検出容量として第1の容量CS1が形成されており、一方、右側固定電極41と可動電極24との間隔に、検出容量として第2の容量CS2が形成されているとする。
そして、加速度センサ100において、基板面水平方向において上記図1中の矢印X方向へ加速度が印加されると、バネ部22のバネ機能により、アンカー部を除く可動部20全体が一体的に矢印X方向へ変位し、当該矢印X方向への可動電極24の変位に応じて上記各容量CS1、CS2が変化する。
たとえば、上記図1において、可動部20が、矢印X方向に沿って下方へ変位したときを考える。このとき、左側固定電極31と可動電極24との間隔は広がり、一方、右側固定電極41と可動電極24との間隔は狭まる。
よって、可動電極24と固定電極31、41による差動容量(CS1−CS2)の変化に基づいて、矢印X方向の加速度を検出することができる。
具体的には、この容量の差(CS1−CS2)に基づく信号が加速度センサ100から出力信号として出力され、この信号は上記外部回路などにて処理され、最終的に出力される。
図5は、本半導体加速度センサ100における加速度を検出するための検出回路200の一例を示す回路図である。
この検出回路200において、スイッチドキャパシタ回路(SC回路)210は、容量がCfであるコンデンサ211、スイッチ212および差動増幅回路213を備え、入力された容量差(CS1−CS2)を電圧に変換するものとなっている。
そして、本加速度センサ100においては、たとえば、左側固定電極用パッド30aから振幅Vccの搬送波1を入力し、右側固定電極用パッド40aから搬送波1と位相が180°ずれた搬送波2を入力し、SC回路210のスイッチ412を所定のタイミングで開閉する。
そして、矢印X方向の印加加速度は、下記の数式1に示す様に、電圧値V0として出力される。
(数1)
V0=(CS1−CS2)・Vcc/Cf
このようにして、加速度の検出がなされる。
ところで、本実施形態によれば、支持基板としての第1シリコン基板11に支持された半導体層としての第2シリコン基板12にエッチングによりトレンチ14が形成されており、第2シリコン基板12には、トレンチ14によって区画され第1シリコン基板11からリリースされた可動部20が備えられており、可動部20には、第2シリコン基板12の厚さ方向に貫通する複数個の貫通穴26が配列されて設けられており、加速度が印加されたときの可動部20の変位状態に基づいて印加加速度を検出するようにした半導体加速度センサ100において、隣り合う貫通穴26の間に位置する穴枠部27の交差部28が、3つ又以下の交差形状となっていることを特徴とする半導体加速度センサ100が提供される。
そして、上述したように、本実施形態では、複数個の貫通穴26を、それぞれ長方形の穴形状であって、千鳥状に配列されたものとすることにより、上記交差部28を、3つ又以下の交差形状とすることを適切に実現している。
本実施形態によれば、隣り合う貫通穴26の間に位置する穴枠部27の交差部28を3つ又以下の交差形状としているため、従来の4つ又の交差形状の交差点の場合(上記図11参照)に比べて、交差部28の外周から交差部28の中心Kまでの距離を短くすることができる。
上記図11に示したように、従来では、交差部28が、4つ又の交差形状となっており、この構成によれば、2つの貫通穴26と貫通穴26との間の穴枠部27の中心までの距離L2と、4つの貫通穴26の間に位置する交差部28の中心点Kまでの距離L3とでは、後者の距離L3の方が前者の距離L2よりも1.4倍(√2倍)程度長いものとなっている。
そのため、従来では、上記交差部28をリリースする、すなわち距離L3の部分をリリースするためには、距離L2の部分をリリースする時間の1.4倍のリリース時間が必要であった。
それに対して、本実施形態では、貫通穴26の配置を千鳥形状として交差部28を3つ又形状としている。それにより、図3に示されるように、2つの貫通穴26と貫通穴26との間の穴枠部27の中心までの距離L2と、3つの貫通穴26の間に位置する交差部28の中心点Kまでの距離L1とでは、後者の距離L1は前者の距離L2よりも1.15倍程度長いだけである。
なお、ここでいう貫通穴26の間に位置する穴枠部27の交差部28の中心点Kとは、当該交差部28において交差部28の外周から等距離に位置する部位のことである。
そして、この中心点Kは、可動部20のリリースエッチングすなわち上記サイドエッチングにおいて最後に残る部分であり、この中心点Kがリリースされれば、実質的に可動部20のリリースエッチングが完了する。
つまり、本実施形態では、交差部28をリリースする、すなわち距離L1の部分をリリースするためには、距離L2の部分をリリースする時間の1.15倍のリリース時間で済む。そのため、本実施形態では、可動部20を確実にリリースするための加工時間は、従来に比べて、1.15/1.4=0.8倍に短縮することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、貫通穴26を介した可動部20のリリースエッチングを行うときに、交差部28のエッチング時間を、従来に比べて短くすることができ、可動部20全体として、リリースエッチングの完了時期のばらつきを極力小さくすることができる。
したがって、本実施形態によれば、半導体加速度センサ100において、可動部20のリリースを確実に行うとともに、可動部20のできあがり形状のばらつきを極力小さくすることができる。
[変形例]
本実施形態では、隣り合う貫通穴26の間に位置する穴枠部27の交差部28が、3つ又以下の交差形状としたことを主たる特徴としており、上記図1、図3に示される例では、長方形の個々の貫通穴26を千鳥格子状に配列することで、これを実現している。
このように交差部28を3つ又以下の交差形状とするような本実施形態の種々の変形例について、それぞれの貫通穴26の平面構成を図6、図7、図8に挙げておく。
図6に示される第1の変形例では、複数個の貫通穴26を、それぞれ六角形の穴形状であって、ハニカム状に配列されたものとしている。
また、図7に示される第2の変形例では、個々の貫通穴26の穴形状をL字形状とすることで、交差部28を3つ又以下の交差形状としており、図8に示される第3の変形例では、個々の貫通穴26の穴形状を十字形状とすることで、交差部28を3つ又以下の交差形状としている。
そして、これら図6〜図8に示される各変形例においても、上記した本実施形態の効果を奏するものである。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態の半導体加速度センサ100は、SOI基板10における第2シリコン基板12の表面側からトレンチエッチングを施して可動部20などの梁構造体のパターンを区画形成し、さらにサイドエッチングにより第2シリコン基板12の下部を除去することで可動部20をリリースしてなるものであった。
本発明は、このようなもの以外にも、たとえば、SOI基板10における第2シリコン基板12の表面側からトレンチエッチングを施して可動部20などの梁構造体のパターンを区画形成した後、さらにトレンチを介した犠牲層エッチングを行うことにより、SOI基板10の酸化膜13を除去することで可動部20をリリースしてなる表面加工型のものに対しても、適用可能であることは明らかである。
また、本発明は、加速度センサに限定されるものではなく、角速度センサなどに適用してもよい。
要するに、本発明は、支持基板に支持された半導体層にエッチングによりトレンチが形成されており、半導体層には、トレンチによって区画され支持基板からリリースされた可動部が備えられており、可動部には、半導体層の厚さ方向に貫通する複数個の貫通穴が配列されて設けられており、力学量が印加されたときの可動部の変位状態に基づいて印加力学量を検出するようにした半導体力学量センサにおいて、隣り合う貫通穴の間に位置する穴枠部の交差部を、3つ又以下の交差形状としたことを要部とするものであり、その他の部分については、適宜設計変更が可能である。
本発明の実施形態に係る半導体加速度センサの概略平面図である。 図1中のA−A線に沿った半導体加速度センサの概略断面図である。 図1中のB部拡大図である。 上記実施形態の半導体加速度センサの製造方法を示す工程図である。 図1に示される半導体加速度センサにおける検出回路の一例を示す回路図である。 上記実施形態の第1の変形例を示す平面図である。 上記実施形態の第2の変形例を示す平面図である。 上記実施形態の第3の変形例を示す平面図である。 試作品としての半導体加速度センサの概略平面図である。 図9中のC−C一点鎖線に沿った概略断面図である。 図9中のD部拡大図である。
符号の説明
10…半導体基板としてのSOI基板、11…支持基板としての第1シリコン基板、
12…半導体層としての第2シリコン基板、14…トレンチ、20…可動部、
26…貫通穴、27…穴枠部、28…交差部。

Claims (3)

  1. 支持基板(11)に支持された半導体層(12)にエッチングによりトレンチ(14)が形成されており、
    前記半導体層(12)には、前記トレンチ(14)によって区画され前記支持基板(11)からリリースされた可動部(20)が備えられており、
    前記可動部(20)には、前記半導体層(12)の厚さ方向に貫通する複数個の貫通穴(26)が配列されて設けられており、
    力学量が印加されたときの前記可動部(20)の変位状態に基づいて前記印加力学量を検出するようにした半導体力学量センサにおいて、
    隣り合う前記貫通穴(26)の間に位置する穴枠部(27)の交差部(28)が、3つ又以下の交差形状となっていることを特徴とする半導体力学量センサ。
  2. 前記複数個の貫通穴(26)は、それぞれ長方形の穴形状であって、千鳥状に配列されたものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体力学量センサ。
  3. 前記複数個の貫通穴(26)は、それぞれ六角形の穴形状であって、ハニカム状に配列されたものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体力学量センサ。
JP2004118887A 2004-04-14 2004-04-14 半導体力学量センサ Pending JP2005300403A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004118887A JP2005300403A (ja) 2004-04-14 2004-04-14 半導体力学量センサ
US11/095,469 US7178400B2 (en) 2004-04-14 2005-04-01 Physical quantity sensor having multiple through holes
DE102005016615A DE102005016615A1 (de) 2004-04-14 2005-04-11 Sensor für eine physikalische Größe mit vielen Durchgangslöchern
US11/649,254 US7337670B2 (en) 2004-04-14 2007-01-04 Physical quantity sensor having multiple through holes

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004118887A JP2005300403A (ja) 2004-04-14 2004-04-14 半導体力学量センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005300403A true JP2005300403A (ja) 2005-10-27

Family

ID=35332096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004118887A Pending JP2005300403A (ja) 2004-04-14 2004-04-14 半導体力学量センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005300403A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006058022A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Nippon Soken Inc 角速度センサ
JP2016531011A (ja) * 2013-09-27 2016-10-06 インテル・コーポレーション 半導体パッケージのスルーホール構造の改良された構成

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006058022A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Nippon Soken Inc 角速度センサ
JP2016531011A (ja) * 2013-09-27 2016-10-06 インテル・コーポレーション 半導体パッケージのスルーホール構造の改良された構成
KR101813905B1 (ko) * 2013-09-27 2018-01-02 인텔 코포레이션 반도체 패키지의 쓰루홀 구조의 향상된 배열

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7178400B2 (en) Physical quantity sensor having multiple through holes
JP2007139505A (ja) 容量式力学量センサ
KR100730285B1 (ko) 센서칩과 회로칩을 구비하는 용량식 물리량 센서
JP4134853B2 (ja) 容量式力学量センサ装置
US7046028B2 (en) Method of inspecting a semiconductor dynamic quantity sensor
JP2002131331A (ja) 半導体力学量センサ
CN102030302A (zh) 微机械结构和用于制造微机械结构的方法
US20150041927A1 (en) Mems device with differential vertical sense electrodes
JP2010112930A (ja) 半導体力学量センサおよびその製造方法
JP2004340608A (ja) 容量式力学量センサ装置
US20140216156A1 (en) Acceleration sensor
JP2003248016A (ja) 容量式加速度センサ
JP2005300403A (ja) 半導体力学量センサ
JP2001004658A (ja) 2軸半導体加速度センサおよびその製造方法
JP2004347499A (ja) 半導体力学量センサ
JP2005227089A (ja) 力学量センサ装置
JP4692292B2 (ja) 半導体力学量センサの製造方法
JP2002365306A (ja) 力学量センサ
KR102214248B1 (ko) 미세 기계 컴포넌트용 전극 어레이
JPH11201984A (ja) 半導体力学量センサ及びその製造方法
JP5624866B2 (ja) Memsセンサの製造方法
JP4893491B2 (ja) 力学量検出センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ及び力学量検出センサの生産方法
JP2009250632A (ja) 半導体力学量センサおよびその製造方法
JP5141545B2 (ja) 力学量センサ装置
JP2001281264A (ja) 半導体力学量センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060524

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A521 Written amendment

Effective date: 20071011

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20071106

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02