JP2005300170A - 電流検出装置およびそれを備えた電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大電流を検出する場合でも、通電経路の発熱を抑制し、ホール素子の温度上昇を抑え、検出精度の高い電流検出装置を得る。また、振動の多い環境下でも検出精度の低下をなくす。さらには、装置の組立容易化および小型化を可能にする。
【解決手段】 磁性体からなるバスバー側コア2と、金属からなるバスバー1と、磁束検出部5を具備するプリント基板2と、磁性体からなる基板側コア4を順次近接して配置する。さらには、バスバーとバスバー側コアを一体化する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば電力変換装置の出力電流を検出するための電流検出装置の構造に関するものである。
従来の電流検出装置においては、電流パターンは磁気センサーを囲むように形成され、その磁気センサーの上下を集磁チップで挟んでいる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−167009号公報(第4−5頁、第5−6図)
従来の電流検出装置では、被検出電流が流れる通電経路が、プリント基板に形成された電流パターンであるため、通電経路の断面積を拡大して通電抵抗を小さくすることが困難であった。そのために通電時の通電経路での発熱が大きかった。また、磁気センサーとしてのホール素子が電流パターンに近接して同じプリント基板上に配置されているため、ホール素子は電流パターンの発熱の影響を受けやすい。さらに、集磁チップがホール素子の上下にしか設けられていないため磁束の漏れが大きく、ホール素子部の磁束密度を向上させるために、プリント基板の電流パターンは、ホール素子を囲むように形成されていた。そのため、電流パターン長が必要以上に長くなっていた。電流パターン長が長いと、電流パターンでの発熱量が増加し、温度上昇が大きくなる。ホール素子の温度が上昇すると、温度ドリフトにより、オフセット電圧や感度が変化するため、大電流通電時の電流検出精度が悪化するという課題があった。さらに、プリント基板の電流パターンを、ホール素子を囲むように形成する必要から、プリント基板の面積が大きくなり、電流検出装置の小型化が困難であった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、大電流を検出する場合でも通電経路の発熱を抑制し、ホール素子の温度上昇を抑え、検出精度の高い電流検出装置を得るものである。
この発明に係る電流検出装置においては、磁性体からなるバスバー側コアと、導電性のバスバーと、磁束検出部を具備するプリント基板と、磁性体からなる基板側コアとを、順次近接して配置したものである。
この発明は、被検出電流が流れる通電経路を、導電性の金属板からなるバスバーにすることにより、通電経路の断面積を拡大して通電抵抗を小さくすることが容易で、通電経路の発熱を抑制できる。また、バスバーとプリント基板は分離しているため、バスバーで発生した熱がプリント基板に伝わりにくく、プリント基板上に設置された磁束検出部の温度上昇を抑えることができる。さらに、電流が流れるバスバーと、磁束検出部を具備するプリント基板とを磁性体で挟んだことにより、磁束の漏れが小さく、磁束検出部の磁束密度を向上させるために磁束検出部を通電経路で囲む必要がないので、通電経路が短くなり、発熱抑制および小型化に寄与する。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における電流検出装置の断面図である。図1において、本実施の形態の電流検出装置は、例えば銅などの導電率の高い金属板からなるバスバー1と、ホール素子からなる磁束検出部5が設けられたプリント基板2とが透磁率の高いブロック状の磁性体で挟まれている。この発明において、バスバー1に近接して配置される磁性体をバスバー側コア3、プリント基板2に近接して配置される磁性体を基板側コア4と表現する。
次に本実施の形態における電流検出の原理について説明する。図1において、バスバー1に検出対象となる電流が紙面の前方から後方へ流れた場合、バスバー1の周囲には、図1の矢印で示す時計回りの方向にループ状の磁界が発生する。発生した磁界の多くは、磁気抵抗の小さいバスバー側コア3および基板側コア4の内部を通過するため、図1の矢印で示す磁界ループ上で最も磁束密度が高く、バスバー1に流れる電流の変化に応じてこの磁束密度が変化する。磁束検出部5は、図1の矢印で示す最も磁束密度の高い磁界ループが通過する位置に配置されており、磁束密度を電圧に変換する機能を有している。したがって、バスバー1に流れる電流は、磁束検出部5によって電圧に変換され、プリント基板2に設けられた検出回路(図示せず)において電圧増幅され、電流検出信号となる。
このように構成された電流検出装置においては、バスバー1が金属板で構成されているため、通電経路の断面積を拡大して通電抵抗を小さくすることができ、通電経路の発熱を抑制することができる。さらに、バスバー1とプリント基板2とが密着していないので、バスバー1で発生した熱がプリント基板2に伝わりにくく、プリント基板2上に設置された磁束検出部5の温度上昇を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、バスバー1、プリント基板2、バスバー側コア3および基板側コア4はそれぞれ間隔を設けて配置されているが、バスバー1とバスバー側コア3とが接触した状態、あるいはプリント基板2と基板側コア4とが接触した状態で配置されていてもよい。この場合、バスバー側コア3と基板側コア4との間隔が小さくなるため、図1の矢印で示す磁界ループの磁気抵抗が低下して、磁束検出部5を通過する磁束密度が高くなり、電流検出精度が向上する。
実施の形態2.
図2は、実施の形態2における電流検出装置の断面図である。本実施の形態の電流検出装置は、バスバー1と磁束検出部5が設けられたプリント基板2とを、バスバー側コア3および基板側コア4で挟んだ構成であり、バスバー側コア3の磁束検出部5に対向する部分に突端部が平坦な突起31を設けたものである。このように構成することで、突起31と基板側コア4との間隔が他の部分より小さくなり、この部分の磁気抵抗が低下するため、この突起31を通過する磁界ループの磁束密度が高くなり、結果として磁束検出部5を通過する磁束密度を高くすることができ、電流検出精度が向上する。
また、突起31の突端部の面積を磁束検出部5の面積より大きくすることで、さらに検出精度を向上させることができる。図3は本実施の形態における突起31と磁束検出部5との大きさおよび位置関係を示したバスバー側コア3の上面図である。本実施の形態では、磁束検出部5の面積より突起31の突端部の面積を大きくしたものである。突起31の領域内においては、磁束密度は周辺端部を除いて均一性が高い。
このように構成することで、磁束検出部5と突起31との相対位置がばらついても磁束検出部5が突起31の周辺端部を除く面内に位置すれば、磁束密度は変化せず、電流検出精度のばらつきを抑えることができる。このため、各構成部材の位置精度および加工精度の裕度が広がり、組立容易化および低コスト化が可能となる。
なお、突起を設けることでバスバー側コア3と基板側コア4との間隔を狭くして磁気抵抗を低下させることができるため、図2に示すように、最も磁束密度の高い磁気ループが通過するが磁束検出部に対向していないバスバー側コア3に突端部が平坦な突起32を設けてもよい。また、バスバー側コア3と基板側コア4との間隔をさらに小さくするために、バスバー側コア3の突起31、32に対向する位置の基板側コア4に突起を設けてもよい。
実施の形態3.
図4は、実施の形態3に係る電流検出装置の断面図である。本実施の形態における電流検出装置は、バスバー1と突起31および32を設けたバスバー側コア3とを、例えばPPS(ポリフェニレンサルフィド)などの合成樹脂41で一体化したものである。ただし、突起31の上部は磁束検出部5と対向するために空間を設けており、もう一方の突起32の上部は磁束ループの対称性のために突起31の上部と同様の空間を設けている。一体化の方法は、例えば射出成型法などの方法を用いることができる。図5は本実施の形態における電流検出装置の構成を示す模式図である。図5において、構成を説明するために、それぞれの構成部材を離した位置で示しているが、実際には図4に示したように、プリント基板2は一体化された合成樹脂41と密着して配置され、また基板側コア4はプリント基板2に近接して配置される。
本実施の形態においては、バスバー1とバスバー側コア3とが合成樹脂41で一体化されているため、バスバー1とバスバー側コア3との間隔が固定されており、かつ、合成樹脂41をスペーサとしてプリント基板2を密着させているため、突起31と磁束検出部5との間隔も固定されることになるので、振動などが加わっても、バスバー1、バスバー側コア3および磁束検出部5の相対位置が変化しないため、振動による磁束密度変化は発生せず、振動が多い環境下でも電流検出精度の低下は起こらない。
実施の形態4.
図6は、実施の形態4に係る電流検出装置の構成を示す模式図である。本実施の形態における電流検出装置は、3本のバスバー1と、各バスバーに対応する3個のバスバー側コア3とを合成樹脂41で一体化し、さらに各バスバーに対応する3個の基板側コア4を別の合成樹脂42で一体化し、これらの一体化されたもので磁束検出部(図示せず)が設けられたプリント基板2を挟み込んだ構成である。このとき、合成樹脂41のバスバー側コア3が埋め込まれてない位置に突起状のピン61を形成し、プリント基板2および合成樹脂42に、ピン61に対応する位置に孔62および63をそれぞれ形成し、ピン61を孔62および63に挿入して、合成樹脂41、プリント基板2および合成樹脂42を密着させる。
本実施の形態においては、バスバー1、プリント基板2およびバスバー側コア3が合成樹脂41で一体化され、基板側コア4が合成樹脂42により一体化され、これらの一体化された部材同士が密着固定されているので、振動などが加わっても、バスバー1、バスバー側コア3、基板側コア4および磁束検出部5の相対位置が変化しないため、振動による磁束密度変化は発生せず、振動が多い環境下でも電流検出精度の低下は起こらない。また、ピン61に対応した位置に形成されたプリント基板2および合成樹脂42のそれぞれの孔62と63とにピン61を挿入するため、各構成部材の位置が一義的に決まり、組立が容易となる。なお、本実施の形態では3本のバスバーを一体化した例を示したが、さらに多くのバスバーを一体化してもよい。
実施の形態5.
図7は、本発明を実施するための実施の形態5に係る電力変換装置の構成を示す模式図である。本実施の形態では、電力変換装置として代表的な直流電流を3相交流電流に変換するインバータ装置を例として説明する。本発明に係る電力変換装置の構成は、直流電流を交流電流に変換する半導体素子を内蔵する半導体モジュール71に電流検出装置を接続したものである。図7に示すように、半導体モジュール71は、3個並べて配置されており、各半導体モジュール71のAC端子72がそれぞれバスバー1に接続されている。電流検出装置は、3本のバスバー1と、各バスバー1に対応するバスバー側コア3とが例えばPPS樹脂などの合成樹脂41で一体化され、さらに各バスバー1に対応する基板側コア4は合成樹脂42で一体化されており、これらの一体化されたもので磁束検出部(図示せず)が設けられたプリント基板2を挟み込んだ構成となっている。このとき、合成樹脂41のバスバー側コア3が埋め込まれてない位置に突起状のピン61を形成し、プリント基板2および合成樹脂42に、ピン61に対応する位置に孔62および63をそれぞれ形成し、ピン61を孔62および63に挿入して、合成樹脂41、プリント基板2および合成樹脂42を密着させる。プリント基板2には、電流検出回路と半導体モジュール71の動作を制御する制御回路とが設けられており、半導体モジュール71の制御端子73は、プリント基板2に接続されている。半導体モジュールのP端子74およびN端子75は直流電源(図示せず)に接続される。バスバー1の他の端部は、例えば、モータなどの負荷装置に接続される。
本実施の形態においては、バスバー1、プリント基板2およびバスバー側コア3が合成樹脂41で一体化され、基板側コア4が合成樹脂42により一体化され、これらの一体化された部材同士が密着固定されているので、振動などが加わっても、バスバー1、バスバー側コア3、基板側コア4および磁束検出部5の相対位置が変化しないため、振動による磁束密度変化は発生せず、振動が多い環境下でも電流検出精度の低下は起こらない。また、ピン61に対応した位置に形成されたプリント基板2および合成樹脂42の孔62、63にピン61を挿入するため、各構成部材の位置再現性が高く、組立が容易となる。
さらに、半導体モジュール71の動作を制御する制御回路が電流検出回路を備えるプリント基板2設けられており、かつ、半導体モジュール71の制御端子73はプリント基板2に直接接続されているので、配線が不要となり、部品点数削減、組立容易化、低コスト化が可能となる。
実施の形態6.
図8に実施の形態6に係る電流検出装置の断面図である。本実施の形態におけるバスバー側コア83は、上面からみて対称となる面Cに対して左右対称な八角形となっている。図9は、バスバー側コア83の上面図および断面図を示しおり、中央部付近から突起31および32に向かって面積を狭くしている。なお、バスバー側コア83の対称となる面Cは、バスバー1の電流が流れる方向に平行なバスバー1の中心面と一致させて配置される。基板側コア84はバスバー側コア83から突起31と32とを取り除いた形状で、上面からみてバスバー側コア83と同じ八角形である。
このように構成することにより、実施の形態2で用いた上面からみて長方形のバスバー側コアを用いたときよりも突起31での磁束密度が高くなり、電流検出精度を向上させることが可能となる。次に、突起31の突端部の面積とこの突起31における磁束密度との関係について説明する。
図10にバスバー側コア83の上面図を示す。バスバー側コア83は最大幅19mm、最大高さ12mmであり、突起31および32の幅は4mmである。バスバーの大きさは、断面の幅が9mm、厚さが1mmである。突起31の突端部の面積をSaとし、突起31および32を図10に示す矢印の方向へ面積を拡大したバスバー側コア83を作製した。基板側コア84もバスバー側コア83の形状変化に応じて変化させており、バスバー側コア83と同じ投影形状をもち、突起31および32が削除された形状とした。このように形状を変化させたバスバー側コア83と基板側コア84とを用いて、図8に示す構造の電流検出装置を作製した。図11に、この電流検出装置において、バスバー1に300Aの電流が流れたときの、突起31の突端部の面積Saと磁束検出部5を通過する磁束密度との関係を示す。突起31の突端部の面積Saの減少に伴って磁束検出部5を通過する磁束密度が増大する。電流検出のためには、磁束検出部を通過する磁束密度が高い方が望ましい。なぜなら、外部からの磁気ノイズとの比、すなわちS/N比が大きくなるために電流検出精度が向上するからである。しかし、突起31の突端部の面積Saを小さくし過ぎると磁束検出部の位置ずれによる磁束密度の低下の問題も生じるので、本実施の形態では、Saを16mm(4mm×4mm)に設定した。
次に、バスバー側コアの中心部の断面積と磁束密度との関係について述べる。図12は、バスバー側コア83の上面図および断面図である。バスバー側コア83の厚さは3mmであり、幅は19mmである。突起31および32の突端部の面積は、4mm×4mmである。バスバー側コア83の中央断面積(B−B断面)Sbとし、図12に示す矢印方向へ断面積を拡大したバスバー側コア83を作製した。基板側コア84もバスバー側コア83の形状変化に応じて変化させており、バスバー側コア83と同じ投影形状をもち、31および32が削除された形状とした。このように形状を変化させたバスバー側コア83と基板側コア84とを用いて、図8に示す構造の電流検出装置を作製した。図13は、この電流検出装置において、バスバー1に300Aの電流が流れたときの、バスバー側コア83の中央断面積Sb(図13の断面図の斜線部)とそこを通過する磁束密度との関係を示したものである。バスバー側コア83の中央断面積Sbの減少に伴って中央断面を通過する磁束密度が増大する。
しかし、バスバー側コア83の中央断面の磁束密度が高くなるにしたがってバスバー側コア83の透磁率が低下して、磁束密度の飽和現象が起こる。図14は、バスバー側コア83の中央断面積Sbを変えた電流検出装置における、バスバー1を流れる電流と磁束検知部5で磁束密度から変換された出力電圧との関係を示す。Sb=36mmのときは、電流と出力電圧とは比例関係にあるが、Sb=24mmおよびSb=12mmでは高電流領域において比例関係からずれてくる。この飽和現象が、大電流領域おける測定誤差の原因となる。したがって、本実施の形態においては、Sbは36mm(3mm×12mm)に設定した。
上述のように、本実施の形態におけるバスバー側コア83は、上面から見た形状が八角形で、Sa=16mm、Sb=36mmとなる形状を用いたが、形状やサイズが規定されるものではなく、SaがSbより小さければよい。好ましくは、SaはSbの1/2以下が望ましい。
また、本実施の形態におけるバスバー側コア83は、図9に示したように対称となる面Cに対して左右対称に形成しているが、この効果について説明する。図15は、突起32が突起31よりも高く形成した場合の電流検出装置の断面図を示したものである。図16は、このときのバスバー側コア83の上面図と断面図を示したものである。このような突起31と32とが異なる形状をもつ場合の問題点は、電流測定精度が悪化する点にある。図17は、図15におけるD−D断面のバスバー1を流れる電流を説明するための模式図である。D−D断面におけるバスバー1の寄生インダクタンスは、突起32に近い部分の方が、磁束検出部5に近い方よりも大きくなる。そのため、交流電流の電流が増加するときには、電流は寄生インダクタンスの小さいバスバー1の磁束検出部に近い領域を流れやすく、逆に交流電流の電流が減少するときは、電流は寄生インダクタンスの大きな突起32に近い領域を流れやすくなる。すなわち、バスバー1を同じ電流量が流れる場合でも、電流の増減によってバスバー内の電流分布が変化するために、磁束検出部5を通過する磁束密度に違いが生じる。図18は、図15に示した電流検出装置において、バスバー1を流れる交流電流と磁束検出部5を通過する磁束密度の関係を示す特性図である。電流値がゼロ付近で、交流電流が増加する場合と減少する場合にそれぞれ正と負とのオフセット値をもつ特性(ヒステリシス特性)となる。この特性は低電流域での電流検出装置の測定誤差の原因となる。
上述のように、本実施の形態においては、バスバー側コア83は中心面に対して左右対称の形状にすることで、低電流域での測定誤差をなくすことができる。
実施の形態7.
図19は、この発明の実施の形態7に係る電流検出装置の断面図である。本実施の形態における電流検出装置は、バスバー1とプリント基板2とを、それぞれ対称となる面で2つに分割して、かつ、分離されたバスバー側コア93と基板側コア94とで挟んだものである。
このように構成された電流検出装置では、バスバー1に大電流が流れた場合でも、バスバー側コア93の中央断面を通過する磁束密度が、分離のない場合よりも低くなるため、バスバー1を流れる電流に対する磁束検知部5を通過する磁束密度の飽和現象が起こりにくくなり、より大電流まで精度よく検知できる。図20は、分離の有無によるバスバー側コア93の内部の磁束密度分布を示した模式図である。分離なしの場合は、バスバー側コア93の中央断面の磁束密度が最も高くなっているが、分離ありの場合には、中央部で磁束密度は低くなり、すべての位置で分離なしの場合より磁束密度が低くなる。この結果、バスバー1に大電流が流れた場合でも、磁束密度の飽和現象が起こりにくく、大電流領域での測定精度の低下が起こらない。
この発明の実施の形態1を示す電流検出装置の断面図である。 この発明の実施の形態2を示す電流検出装置の断面図である。 この発明の実施の形態2におけるバスバー側コアの上面図である。 この発明の実施の形態3を示す電流検出装置の断面図である。 この発明の実施の形態3における電流検出装置の構成を示す模式図である。 この発明の実施の形態4における電流検出装置の構成を示す模式図である。 この発明の実施の形態5における電力変換装置の構成を示す模式図である。 この発明の実施の形態6を示す電流検出装置の断面図である。 この発明の実施の形態6におけるバスバー側コアの上面図および断面図である。 この発明の実施の形態6における突起の突端部の面積の変化を示すバスバー側コアの上面図である。 この発明の実施の形態6における突起の突端部の面積と磁束密度との関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態6におけるバスバー側コアの中央断面積の変化を示す上面図および断面図である。 この発明の実施の形態6におけるバスバー側コアの中央断面積と磁束密度との関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態6における電流と出力電圧の関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態6におけるバスバー側コアが非対称形状の電流検出装置の断面図である。 この発明の実施の形態6における非対称形状のバスバー側コアの上面図および断面図である。 この発明の実施の形態6におけるバスバーを流れる電流を示す模式図である。 この発明の実施の形態6における電流と磁束密度の関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態7における電流検出装置の断面図である。 この発明の実施の形態7におけるバスバー側コアの形状と磁束密度の関係を示す模式図である。
符号の説明
1 バスバー
2 プリント基板
3 バスバー側コア
4 基板側コア
5 磁束検出部
31、32 突起
41、42 合成樹脂
71 半導体モジュール

Claims (10)

  1. 磁性体からなるバスバー側コアと、
    導電性のバスバーと、
    磁束検出部を具備するプリント基板と
    磁性体からなる基板側コアとを、
    順次近接して配置することを特徴とする電流検出装置。
  2. バスバー側コアは、磁束検出部に対向する位置に突起を備え、上記突起の突端部が平坦であることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  3. 突起の突端部の面積は、磁束検出部の面積より大きいことを特徴とする請求項2に記載の電流検出装置。
  4. バスバー側コアと、バスバーとが一体化されることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  5. 複数のバスバー側コアと、前記複数のバスバー側コアに対応する複数のバスバーとが一体化され、かつ、前記複数のバスバー側コアに対応する複数の基板側コアが一体化されることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  6. 磁性体からなるバスバー側コアと、
    導電性のバスバーと、
    磁束検出部を具備するプリント基板と
    磁性体からなる基板側コアとを、
    順次近接して配置する電流検出装置および半導体モジュールを備えることを特徴とする電力変換装置。
  7. プリント基板は、半導体モジュールの制御回路を備えることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 突起の突端部の面積は、バスバー側コアの中央断面積より小さいことを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  9. バスバー側コアおよび基板側コアは、それぞれが面対称の形状であり、かつ対称となる面がバスバーの電流が流れる方向に平行な方向の前記バスバーの中心面と一致して配置されることを特徴とする請求項1に記載の電流検出装置。
  10. バスバー側コアおよび基板側コアは、それぞれが対称となる面で分割され、かつ、分離されて配置されることを特徴とする請求項9に記載の電流検出装置。
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