JP2005300144A - 特に乾燥装置のための封止装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 特に乾燥装置のための封止装置を提供する。
【解決手段】 加圧下の媒体を含む第１の構造要素（１）を、第１の構造要素（１）に対して移動する第２の構造要素（２）に対して封止要素（５）を用いて密封する封止装置であって、封止要素（５）が封止要素（５）と一緒に摩耗するシールホルダ（４）内に挿入されている。
【選択図】 図１

Description

本発明は、加圧下の媒体を含む第１の構造要素を、第１の構造要素に対して移動する第２の構造要素に対して封止要素を用いて密封する封止装置に関する。

非動体に対して移動体を密封する、または逆に移動体に対して非動体を密封する摺動シールは、２つの物体間に存在する摺動摩擦のため摩耗する。このためシールを時々交換しなければならない。

非常に柔軟な摺動連結器、例えばスタッフィングボックス・パッキングの形状の封止片は、２つの構造要素間の封止間隙を介して突出しない、すなわち引っ張り出されまたは引裂かれてそのように急速に摩耗しない程度に、封止片ホルダによって横方向に包囲しなければならない。概して第１の構造要素内に一体化された封止片ホルダと第２の構造要素により形成される移動面との間の封止間隙は、０．２ｍｍ〜２ｍｍの高さを有する。同時にこの封止間隙は上記シールの交換が必要になるまで利用可能なシールの摩耗寸法も表す。

より硬くより高い寸法安定性のある封止片はそのような程度にまで包囲する必要はなく、したがって封止片ホルダ内の高さが高いため、より大きな摩耗寸法を提供することができる。しかし、これらのより硬い封止片はすべての摩擦対合に適しているわけではない。例えば、密封すべき表面がプラスチック、例えばＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン）またはＰＵＲ（ポリウレタン）からなる場合には、シールはより低い摩擦係数を有するより柔らかい材料で構成しなければならない。ところがこの種のシールは低い耐磨耗性しか有していない。しかしより硬いシールでも利用制限が低いことも多く、利用制限はシールのため例えば耐えられる低圧力および／または第１と第２の構造要素の間に許容される低い相対速度により規定される。制限負荷は圧力と速度制限値との積（ｐ×ｖ−制限値）として特定し得る。

本発明の目的は２つの構造要素間に良好な封止を形成する封止装置を提供することである。

本発明によれば、導入部で説明した種類の封止装置において、この目的は封止要素を封止要素と一緒に摩耗し得るシールホルダ内に挿入することにより達成される。

本発明は封止片ホルダの材料が封止動作を通して寸法安定的であるが、封止すべき表面よりも柔らかいという利点を有する。そのためシールは封止片ホルダと一緒に摩耗する。

本発明の有利な成果はサブクレーム、明細書および図面により明らかになろう。

本発明の１つの改良点において、封止要素をその長手側でおよび第２の構造要素の反対側で取り囲むシールホルダを提供する。

封止要素がスタッフィングボックス・パッキングとして好適に形成されている。密封すべき表面は例えば金属またはプラスチック（ＰＴＦＥ、ＰＵＲ）からなる。

本発明のさらに有利な改良点において、ゴム−グラファイト混合物からなるシールホルダを提供する。

シールホルダが第１の構造要素に収容されたガイドに保持されている場合には有利である。

シールホルダが好適には加圧手段によりガイド内に保持されている。加圧手段は、ばねまたは空気圧または液圧流体である。ばね力を調整することによりまたは加圧シリンダに含まれる流体の圧力を適合させることにより、シールホルダに保持されたシールからの表面に対する圧力を調整かつ連続的に再調整可能である。

全体として本発明による装置の利点は、非常に高い摩耗寸法と長い寿命とを有する単純なコスト効率の良い構成にある。本発明の場合、従来の封止要素よりも有益な摩耗特性を有する非常に柔らかい封止材料を利用できる。その結果、より高い加圧速度制限値（ｐ×ｖ−制限値）を達成できる。

また本発明は、繊維ウェブを製造および／または仕上げる機械において紙、板紙、薄紙または他の繊維ウェブを加熱する加熱シリンダを有し、シリンダの上方に少なくとも部分的にシリンダに支持された機械要素、特に加圧フードが配置されている乾燥装置における上記の封止装置の用途に関する。この場合、機械要素が第１の構造要素であり、シリンダが第２の構造要素である。

本発明を例示的実施形態を用いて以下にさらに詳細に説明する。

封止装置は、例えば封止フード７（図１）の形状の構造要素１を、例えば構造要素１に対して二重矢印Ａの方向に移動可能な回転乾燥シリンダ６の形状の構造要素２に対して密封する。構造要素１はその内部にガイド３を含んでおり、その中に封止片ホルダ４が移動可能かつ構造要素２の表面に対して圧迫可能に載置されている。

封止片ホルダ４は封止要素５を含んでいる。封止片ホルダ４は好適にはゴム−グラファイト混合物からなる一方、封止要素５はスタッフィングボックス・パッキングにより形成されている。封止要素５は封止片ホルダ４と一緒に、弾性圧力によって封止要素５の摩耗に対応するように連続追尾されるため、構造要素２の移動表面を所望の接触圧力で常に圧迫する。

上述の封止装置は例えばシリンダ６上に位置する加圧フード７（図２）上で、シリンダ６の円周面に面しかつシリンダ６の長軸と平行に延びる封止装置８、９の形状で用い得る。本発明によるさらなる封止装置はいずれの場合も、加圧フード７の前端（ここでは図示せず）でシリンダ６と向かい合って嵌合されている。

繊維ウェブ１３は、布１０、１１および気密かつ水分に対して不透過性のベルト１２と一緒に乾燥シリンダ６上を案内される。シリンダ６の下には、いずれの場合もシリンダ６の垂直な中央軸から同一距離に、２つの支持ロール１４、１５が嵌合されて、矢印Ｄの方向に働く加圧フード７の重量に抗してシリンダ６を矢印Ｂ、Ｃの方向に支持する。支持ロール１４、１５はさらにウェブ１３、布１０、１１およびベルト１２に対する案内機能を有し、これらは支持ロール１４、１５の周囲に導かれる。

側部に嵌合された封止装置８、９は、布１０、１１およびその下に位置する繊維ウェブ１３を保護する不透過性ベルト１２に対して加圧フード７の内部を密封する。支持ロール１４、１５が乾燥シリンダ６に対して圧迫される接触力が、例えば支持ロール１４、１５の軸受けに働く液圧シリンダによる作動により可変である場合には、ベルト1２に対して封止装置８、９により形成される封止システムの圧力も変更かつ調整可能である。

加熱乾燥シリンダ６が繊維ウェブ１３を加熱する一方、不透過性ベルト１２が加圧ウェブ７により冷却される。その結果繊維ウェブ１３からの液体の蒸発および布１０、１１内の凝縮が生じる。

封止装置８、９を有する２つの隣接する構造要素１、２の詳細の断面図を示す。 乾燥シリンダ６上に位置するとともに内部に封止装置８、９が一体化されている加圧フード７の概略図を示す。

符号の説明

１ 第１の構造要素
２ 第２の構造要素
３ ガイド
４ シールホルダ
５ 封止要素
６ （加熱）シリンダ
７ 加圧フード
８ 封止装置
９ 封止装置
１０ 布
１１ 布
１２ ベルト
１３ 繊維ウェブ
１４ 支持ロール
１５ 支持ロール

Claims (7)

1. 加圧下の媒体を含む第１の構造要素（１）を、第１の構造要素（１）に対して移動する第２の構造要素（２）に対して封止要素（５）を用いて密封する封止装置（８、９）であって、
   前記封止要素（５）が前記封止要素（５）と一緒に摩耗するシールホルダ（４）内に挿入されている封止装置（８、９）。
2. 前記シールホルダ（４）が前記封止要素（５）をその長手側でおよび／または前記第２の構造要素（２）の反対側で取り囲んでいる
   請求項１に記載の封止装置（８、９）。
3. 前記封止要素（５）がスタッフィングボックス・パッキングである
   請求項１または２に記載の封止装置（８、９）。
4. 前記シールホルダ（４）がゴム−グラファイト混合物からなる
   請求項２または３に記載の封止装置（８、９）。
5. 前記シールホルダ（４）が前記第１の構造要素（１）に収容されたガイド（３）内に保持されている
   請求項２〜４のいずれか一項に記載の封止装置（８、９）。
6. 前記シールホルダ（４）が加圧手段により前記ガイド内に保持されており、前記加圧手段の接触圧力が前記封止要素（５）および前記シールホルダ（４）の摩耗に応じて好適に再調整可能である
   請求項５に記載の封止装置（８、９）。
7. 繊維ウェブ（１３）を製造および／または仕上げる機械において紙、板紙、薄紙または他の繊維ウェブ（１３）を加熱する加熱シリンダ（６）を有し、その上方に少なくとも部分的に前記シリンダ（６）に支持された機械要素、特に加圧フード（７）が配置されている乾燥装置における請求項１〜６のいずれか一項に記載の封止装置（８、９）の用途であって、
   前記機械要素が前記第１の構造要素（１）であるとともに、前記シリンダ（６）が前記第２の構造要素（２）である用途。

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