JP2005300077A - 循環流動炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サイクロンからの流動媒体の飛散を防止し、流動媒体を円滑に循環させ、安定した燃焼処理を行うことができる循環流動炉を提供する。
【解決手段】 ライザ11と、サイクロン16と、ダウンカマー18と、シールポット19と、流動媒体の戻し管20と、を備えた循環流動炉10であって、前記シールポット19が、流動媒体の流入室19aと流出室19bからなる連通する2の空間から形成され、これらの空間の下部から夫々流動化ガス33a、33bを導入する構成とし、前記流出室19bの空塔速度が前記流入室19aの空塔速度より大となるように流動化ガスを夫々制御する手段を設けるとともに、前記戻し管20と前記ライザ11との接続高さ位置の下限を流動媒体の静止層高の約1倍とし、接続高さ位置の上限を前記ライザの二次空気導入口とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炉本体内に高温の流動媒体を循環させながら被処理物を燃焼させる循環流動炉に関し、特に流動媒体の循環を円滑に行い炉内の温度を適正に維持可能な循環流動炉に関する。
従来より、産業廃棄物、都市ゴミ、下水汚泥等を燃焼する設備として、循環流動炉が広く用いられている。循環流動炉は被処理物の性状の変動にも安定して燃焼可能で、流動砂等の流動媒体が炉内を循環、流動し、被処理物と接触して燃焼させることにより、局所高温による不具合が発生せず、均一な燃焼処理が可能であるため、例えば下水汚泥等の含水率が高い被処理物に適している。
一般的な循環流動炉の構成を図4に示す。該循環流動炉60は、被処理物を受け入れて燃焼させる縦置円筒状のライザ61と、燃焼排ガスから流動媒体を分離するサイクロン64と、該サイクロン64で捕集した飛灰を落下させるダウンカマー65と、該流動媒体を堆積させて炉内未燃ガスのサイクロン64への吹き抜けを防止するシールポット66と、該シールポット66の飛灰を前記ライザ61に返送する戻し管67とから構成される。
ライザ61内に投入された被処理物は、ライザ下部より導入される一次空気により流動しながら流動媒体と混合されて流動層63を形成し、乾燥、燃焼してガス化する。ガス化した被処理物はフリーボード62にて二次空気の導入により完全燃焼し、サイクロンにて流動媒体と分離され排出される。一方、前記流動媒体はシールポット66を介して前記ライザ61に返送される。
このような循環流動炉は例えば特許文献1(特開2004−3757号公報)、特許文献2(特開2001−235128号公報)等に記載されている。かかる炉構造では飛灰、流動媒体を含む炉内ガスが高速で循環するため、燃焼速度が高く、燃焼効率が良いが、炉内の温度分布を適正に保持し、燃焼効率を高く維持するためには流動媒体の循環を円滑に行なう構造とすることが必要である。
流動媒体の循環を適正に保持する構造の一つとしてシールポットが採用されており、これにより流動媒体のサイクロンへの逆流を防止している。特許文献1のシールポット構造はダウンカマーの下部に一室だけ設けた構造を有し、このシールポットに流動媒体を堆積させて炉内ガスをシールし、適宜シールポット内にガスを吹き込み、溜まった流動媒体を炉内に戻している。
しかし、ライザの流動層下部は圧力変動が大きいため、この圧力変動が直接シールポットの流動化に影響を与えてしまうため、流動媒体の循環を円滑に行なうことは困難であるという問題がある。
特許文献2ではこの問題を解消するため、図4に示すように連通した2の流動室66a、66bからなるシールポット構造を採用し、これらの流動室に夫々独立して流動用空気を吹き込み、炉内ガスの逆流防止、流動媒体の円滑な返送を達成している。
また、特許文献3(特開2002−98313号公報)には、ライザ内の流動媒体の外乱による燃焼状態の変動を抑制して安定した燃焼状態の維持を可能とする構成として、シールポットからの戻し管が、ライザ底部と最上部の圧力差を基準として、この基準圧力差に対するライザ内部位と最上部との圧力差が20%以内となる高さに設置する構造としている。または、前記戻し管が、ライザ底部から1.2m以上の高さ、好適には二次空気吹き込み口の上部に設置する構造としている。
特開2004−3757号公報 特開2001−235128号公報 特開2002−98313号公報
このように、循環流動炉の燃焼状態を安定させ、燃焼効率を高く維持するには流動媒体の循環を円滑に行なう必要がある。シールポットは流動媒体を適正に循環させることを可能とする構造であるが、流動媒体をシールポットからライザへ返送する流動媒体戻し管のライザ接続位置が適正でない場合には不具合を生じる。
特許文献1及び2のように、流動媒体戻し管の高さが低く、流動媒体の流動が小さい濃厚層高さに位置する場合には、濃厚層の圧力変動を受けることとなり、シールポット内にも圧力変動が生じる。その結果、間欠的にシールポット流動空気がサイクロン側へ流れ込みサイクロンの下方から吹き上げるため、サイクロンから流動媒体が飛散し、ライザ内に循環する流動媒体が減少してしまい、適正量の流動媒体循環量を維持することが困難となる。また流動媒体を頻繁に補充しなければならないためランニングコストが増大する。
さらに、粒径の大きい粒子がライザ下部に溜まって流動しなくなった場合、シールポットから返送される流動媒体がライザに入らなくなる惧れがある。
一方、特許文献3では戻し管の高さを1.2m以上と規定しているが、流動媒体戻し管の高さが高すぎる場合には、シールポットからの流動媒体がライザの濃厚層に取り込まれずに再循環するため、ライザ下部温度が昇温されなくなってしまう。特に、処理対象が含水率の高い下水汚泥である場合、ライザ内に投入された下水汚泥は、まずライザ下部にて乾燥した後に燃焼を開始するが、ライザ下部温度が低いと下水汚泥の乾燥がなされず、燃焼効率が悪化してしまう。特に、二次空気導入口より上方に戻し管を位置させると、ライザ内に返送された流動媒体が二次空気に巻かれて噴き上げ易くなり、下方の温度低下が著しくなってしまう。また、一般的に助燃料はライザ下部より供給されるため、ライザ下部温度が下がり過ぎると着火不良を招く惧れがある。
さらに、特許文献3に記載の圧力差に基づき戻し管位置を設定する構造は、含水率が高い被処理物の場合、濃厚層の圧力変動が大きいため確実な位置を見極め難い。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、サイクロンからの流動媒体の飛散を回避し、流動媒体を円滑に循環させ、安定した燃焼処理を行うことができる循環流動炉を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、
被処理物を流動媒体と混合しながら燃焼させるライザと、該ライザの排ガスからサイクロンにより分離捕集した流動媒体を導入するシールポットと、該シールポットに溜まった流動媒体を前記ライザに返送する戻し管と、を備え、前記シールポットが、流動媒体の流入室と流出室からなる連通する2の空間から形成され、これらの空間の下部から夫々流動化ガスを導入する構成とした循環流動炉において、
前記流出室の空塔速度が前記流入室の空塔速度より大となるように前記流動化ガスを夫々制御する手段を設けるとともに、前記戻し管と前記ライザの接続高さ位置を、流動媒体の静止層高の約1倍より高く、かつ前記ライザの二次空気導入口高さより低い位置としたことを特徴とする。
循環流動炉では、ライザ下部から流動用の一次空気を導入して流動媒体を循環させて運転を開始すると、流動媒体の一部はライザ下部に溜まって流動媒体の濃厚な層(濃厚層)を形成する。濃厚層の高さは、一次空気を導入しない静止状態の流動媒体の静止層高の約1倍であることが実証されている。
本発明者らは、被処理物を下水汚泥とし、ライザ高さが24mで、静止状態の流動媒体高さ(静止層高)がライザ底部の散気板(静止層底部)から1mの位置に設けられている循環流動炉を用い、一般的な循環流動炉の空塔速度である4〜7m/sの範囲内で運転して実験を行なった結果、図3のライザ内圧力分布に示すとおり、静止層高の約1倍の位置までは圧力が高く、それより上になると急激に圧力が低下することがわかった。これは、一次空気を導入すると静止砂量の約3割はライザ上部に浮遊、循環しており、残りの約7割はライザ下部で濃厚層を形成するが、一次空気による層膨張により、濃厚層表面が静止層高に近づくためと考えられる。
この濃厚層内は圧力変動が大きいため、本発明のように流動媒体の戻し位置の下限を静止層高の1倍、即ち濃厚層とし、これより高い位置に流動媒体を導入する構成とすることでシールポットにかかる背圧が軽減され、シールポットの流動が安定化する。これにより、シールポットの流動用空気がダウンカマー側に流れ難くなり、サイクロンからの流動媒体の排出を抑制できる。また、粒径の大きい流動媒体がライザ下部に堆積して流動不良をおこした場合であっても、シールポットからの流動媒体を確実にライザに戻すことができる。
また、前記流動媒体の戻し位置の上限を二次空気導入口とし、これより低い位置に流動媒体を導入する構成とすることにより、ライザに返送された高温の流動媒体が直ぐに二次空気に巻かれてフリーボードへ飛ばされずに、ライザ下部に高温の流動媒体が落下し、確実に濃厚層に取り込まれるため、ライザ下部の温度を高温に維持できる。これにより、含水率の高い下水汚泥等の被処理物においても、十分に乾燥し、効率良い燃焼が行なわれる。
尚、戻し位置の定義は、戻し管下端位置とする。これは、シールポットにかかる背圧は戻し管下端の最も圧力が高い部分に左右される他、高温の流動砂は戻し管の下端を通ってライザへ供給されるため、本発明の効果を確認するために最も注意すべき部分であるためである。
さらに、前記シールポットを、流動媒体の流入室と流出室からなる連通する2の空間から形成され、流出室からオーバーフローさせた流動媒体を戻し管を介してライザに返送する構成とすることにより、ライザ内の圧力を確実に保持することができ、さらにこれらの空間の下部から夫々流動化ガスを導入する構成とし、かつ(流出室の空塔速度)>(流入室の空塔速度)とすることで、炉内ガスのサイクロンへの吹き抜けを確実に防止することができる。
従って本発明によれば、これらの組み合わせによりサイクロンからの流動媒体の飛散を確実に防ぐことができ、ランニングコストの低廉化を可能とする。また、ライザ下部の温度低下を防止し、ライザ下部温度を高く維持でき、含水率が高い汚泥等の被処理物であっても効率良く乾燥、燃焼、ガス化を行なうことができる。
また、前記戻し管と前記ライザの接続高さ位置を、流動媒体の静止層高の約1倍より高い位置とすることが好適であり、これにより、濃厚層の圧力変動がシールポットへ与える影響を最小限に抑えることができる。さらに、前記静止層高をH0、前記二次空気導入口高さをH1とした時、前記戻し管と前記ライザの接続高さ位置を、(H0+H1)/2より低い位置とすることが好適である。二次空気導入口の近傍は二次空気の導入による乱流が形成されているため、二次空気導入口より下に位置する(H0+H1)/2に上限を設定することにより、ライザに返送された流動媒体を乱流の影響を受けずに確実にライザ下部へ導入することができる。尚、前記静止層高H0及び二次空気導入口高さH1は、濃厚層底部高さを基準とする。
さらにまた、前記被処理物は、該被処理物の燃焼により発生する灰の粒径が前記流動媒体の粒径より小である被処理物であることを特徴とする。このように、灰の粒径が微小であると、発生した灰は流動媒体としては使われず、排ガスに同伴されてサイクロンから排出される。その結果、流動媒体がサイクロンから飛散すると、新規に流動媒体(砂)を補充する必要があり、ランニングコスト増大につながる。よって、灰粒径が小さい被処理物を燃焼する場合は、本発明により、より効果的にランニングコストを抑制できる。
本発明の被処理物としては、例えば下水汚泥、燃料ペレット(RDF)、バイオマス等が挙げられる。
また、前記流出室の空塔速度が約0.2〜0.6m/sとなり、前記流入室の空塔速度が約0.2m/s未満となるように、夫々の前記流動化ガスのガス流速を制御する手段を設けたことを特徴とする。これにより、流動媒体を円滑にライザに返送でき、かつ流動用空気のサイクロン側への流れ込みを防ぎ、サイクロンからの流動媒体の排出を防止することができる。
以上記載のごとく本発明によれば、サイクロンからの流動媒体の飛散を確実に防ぐことができ、ランニングコストの低廉化を可能とする。また、ライザ下部の温度低下を防止し、ライザ下部温度を高く維持でき、含水率が高い汚泥等の被処理物であっても効率良く乾燥、燃焼、ガス化を行なうことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施例に係る循環流動炉の概略断面図、図2は図1の循環流動炉を具備した汚泥処理システムの全体構成図である。
本実施例では一例として被処理物に下水汚泥を用いているが、これに限定されるものではなく、都市ゴミ、産業廃棄物等にも適用できる。本実施例の処理対象として特に好適なものは、燃焼により流動媒体より小径の飛灰を発生する被処理物で、例えば下水汚泥、燃料ペレット(RDF)、バイオマスが挙げられる。
図2を参照して、本実施例に係る循環流動炉を具備した汚泥処理システムにつき説明する。かかる汚泥処理システムは、処理対象とする汚泥50の供給設備と、循環流動炉10からなる焼却設備と、空気予熱器42、ガス冷却塔43、バグフィルタ45、煙突46を備えた熱回収・排ガス処理設備と、から構成される。
前記汚泥供給設備では、石灰石フィーダ41から供給される石灰石粉末を混合した汚泥50を、汚泥投入ポンプ41により所定量ずつ前記焼却設備に供給する。前記石灰石粉末の添加は、重金属類の溶出防止、HCl、SOx、ダイオキシン類等の有害ガス成分の発生抑制を目的とする。
前記汚泥供給設備より供給された汚泥は、汚泥投入口21を介して前記循環流動炉10に投入され、該循環流動炉10のライザ11内で一次空気31及び二次空気32を供給されながら燃焼する。燃焼により発生した排ガスは、サイクロン16にて流動媒体を分離された後に熱回収・排ガス処理設備に送給される。
前記熱回収・排ガス処理設備では、空気予熱器42にて高温で排出された前記排ガスと空気52とを熱交換した後、降温された排ガスをさらにガス冷却塔43にて冷却水53の噴霧により冷却し、消石灰フィーダ44にて消石灰を添加してバグフィルタ45に導入し、該バグフィルタ45にて排ガス中の飛灰を分離した後に煙突46から系外へ排出する。前記消石灰の添加は、HCl、SOx等の酸性成分の無害化を図る目的である。
一方、前記空気予熱器42で昇温された空気52は、前記循環流動炉10に導かれ、前記ライザ11の底部から導入する一次空気31、該ライザの11の炉壁から導入する二次空気32、及び前記循環流動炉10のシールポット19の底部から導入する流動用空気33a、33bに利用される。
前記焼却設備は、図1に示される循環流動炉10からなる。該循環流動炉10は、縦置円筒形状を有し、汚泥投入口21より投入された汚泥30を乾燥、燃焼、ガス化するライザ11と、該ライザ11の上部に接続される排ガス通路15と、該排ガス通路15を介して導入された排ガスを遠心分離により固気分離するサイクロン16と、該サイクロン16の下方に位置する流動媒体の通路であるダウンカマー18と、炉内未燃ガスのサイクロン16への吹き抜けを防止するシールポット19と、戻し管20と、を主要構成とする。
前記ライザ11の下方には一次空気導入口22から導入される一次空気31により流動媒体が密に流動する濃厚層12が形成され、該濃厚層12の上方には流動媒体が飛散する希薄層13が形成される。前記濃厚層12には、前記汚泥投入口21より投入された汚泥が落下し、ここで汚泥の乾燥、燃焼が行なわれる。また、前記希薄層13では汚泥が飛散しながら燃焼、ガス化が行なわれ、前記ライザの中間部の二次空気導入口23から導入される二次空気により形成された上昇気流に搬送されて、飛散した流動媒体、飛灰、未燃物が希薄層13の上方のフリーボード14に運ばれる。
前記フリーボード14では、排ガス中の未燃物が前記二次空気の導入により完全燃焼される。飛灰及び流動媒体を含む排ガスは、排ガス通路15を経てサイクロン16に導入され、該サイクロン16にて排ガス中の流動媒体を捕集し、ダウンカマー18を介してシールポット19に送給する。一方、前記流動媒体が分離された排ガスは、排ガス排出口17より前記熱回収・排ガス処理設備に送られる。
前記シールポット19は連通する2の空間からなり、第1の空間は前記ダウンカマー18の下方に位置し、前記サイクロン16にて捕集された流動媒体が流入する流入室19aで、第2の空間は前記流入室19aと下部で連通し、前記戻し管20を介してライザ11へ流動媒体を流出する流出室19bである。
前記流入室19a、前記流出室19bの底部には夫々流動用空気導入口24a、24bが設けられ、ここから流動用空気33a、33bが導入されてシールポット19に溜まった流動媒体を流動させる。
前記シールポット19にたまった流動媒体は、前記流入室19aと前記流出室19bのレベル差により前記流出室19bを戻し管20側にオーバーフローし、ライザ11内に返送される。
本実施例では、前流入室19aに導入する流動用空気33aと前記流出室19bに導入する流動用空気33bのガス流速を異ならせ、(流出室の空塔速度)>(流入室の空塔速度)となるように制御する。好適には、前記流出室19bの空塔速度が約0.2〜0.6m/sとなり、前記流入室19aの空塔速度が約0.2m/s未満となるように制御する。これらの空塔速度の制御は、図2に示したコントローラ25により行なうと良い。即ち、空気予熱器42で昇温された空気52を分岐させて、夫々一次空気31、二次空気32、流動用空気33a、33bに導入しているが、前記流動用空気33a、33bの空気導入ライン上に流量制御弁を設け、前記コントローラ25により前記流量制御弁を開閉制御して、前記空塔速度となるように制御する。
かかるシールポット19の構成とすることにより、ライザ11内の圧力を保持することができ、炉内ガスのサイクロンへの吹き抜けを確実に防止することができる。
また本実施例では、流動媒体の静止層高Aの高さをH0、前記二次空気導入口高さをH1とした時、前記戻し管20と前記ライザ11の接続高さ位置の下限を、流動媒体の静止層高Aの高さH0とする。
さらに、前記接続高さ位置の上限を、前記ライザ11の二次空気導入口高さ位置Cとし、好適には(H0+H1)/2の高さ位置Dとする。このとき前記静止層高H0及び二次空気導入口高さH1は、濃厚層底部高さを基準とする。
前記静止層高Aとは、炉停止時の一次空気を導入しない静止状態の流動媒体高さである。
前記接続高さ位置の下限である流動媒体の静止層高Aの高さH0は、濃厚層12の高さとほぼ一致し、また(H0+H1)/2の高さ位置Dは、前記希薄層13の高さとほぼ一致することが実証されている。
尚、本実施例において、前記ライザ11内の空塔速度が比較的小さい場合には、前記接続高さ位置の下限を静止層高Aの高さH0の0.7倍の位置B(高さ0.7H0)としても良い。
本実施例のごとく、前記接続高さ位置の下限を設定し、濃厚層より高い位置に流動媒体を導入する構成とすることにより、前記シールポット19が前記濃厚層12の圧力変動の影響を殆ど受けず、該シールポット19にかかる背圧が軽減され、シールポット19の流動が安定化する。これによりシールポット19の流動用空気33a、33bがダウンカマー18側に流れ難くなり、サイクロン16からの流動媒体の排出を抑制できる。また、粒径の大きい流動媒体がライザ11下部に堆積して流動不良をおこした場合であっても、シールポット19からの流動媒体を確実にライザ11に戻すことができる。
また、前記接続高さ位置の上限を設定し、前記二次空気導入口23より低い位置に流動媒体を導入する構成とすることにより、ライザ11に返送された高温の流動媒体が直ぐに二次空気32に巻かれてフリーボード14へ飛ばされずに、ライザ11下部に高温の流動媒体が落下し、確実に濃厚層12に取り込まれるため、ライザ11下部の温度を高温に維持できる。これにより、含水率の高い下水汚泥等の被処理物においても、十分に乾燥し、効率良い燃焼を行なうことができる。
本発明の実施例に係る循環流動炉の概略断面図である。 図1の循環流動炉を具備した汚泥処理システムの全体構成図である。 ライザ内の圧力分布を示すグラフである。 従来の循環流動炉の概略断面図である。
符号の説明
10 循環流動炉
11 ライザ
12 濃厚層
13 希薄層
14 フリーボード
16 サイクロン
18 ダウンカマー
19 シールポット
19a、19b 流動室
20 戻し管
21 汚泥投入口
24a、24b 流動用空気導入口
25 コントローラ
31 一次空気
32 二次空気
33a、33b 流動用空気

Claims (4)

  1. 被処理物を流動媒体と混合しながら燃焼させるライザと、該ライザの排ガスからサイクロンにより分離捕集した流動媒体を導入するシールポットと、該シールポットに溜まった流動媒体を前記ライザに返送する戻し管と、を備え、前記シールポットが、流動媒体の流入室と流出室からなる連通する2の空間から形成され、これらの空間の下部から夫々流動化ガスを導入する構成とした循環流動炉において、
    前記流出室の空塔速度が前記流入室の空塔速度より大となるように前記流動化ガスを夫々制御する手段を設けるとともに、前記戻し管と前記ライザの接続高さ位置を、流動媒体の静止層高より高く、かつ前記ライザの二次空気導入口高さより低い位置としたことを特徴とする循環流動炉。
  2. 前記静止層高をH0、前記二次空気導入口高さをH1とした時、前記戻し管と前記ライザの接続高さ位置を、(H0+H1)/2より低い位置としたことを特徴とする請求項1記載の循環流動炉。
  3. 前記被処理物は、該被処理物の燃焼により発生する灰の粒径が前記流動媒体の粒径より小である被処理物であることを特徴とする請求項1記載の循環流動炉。
  4. 前記流出室の空塔速度が約0.2〜0.6m/sとなり、かつ前記流入室の空塔速度が約0.2m/s未満となるように、夫々の前記流動化ガスのガス流速を制御する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の循環流動炉。
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