JP2005299530A - ディーゼルエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるときに排気ガスや燃費が悪化することを防止できるディーゼルエンジンを提供する。
【解決手段】 燃料噴射装置9及びEGR装置19を制御する制御装置26を備え、制御装置26は、第一運転領域では、上死点近傍よりも前に早期メイン噴射M1を実行させると共に比較的多量のEGRを実行させる予混合燃焼制御を実行し、第二運転領域であるときは、少なくとも上死点近傍のメイン噴射M2を実行させると共に比較的少量のEGRを実行させる通常燃焼制御を実行するものであり、制御装置26は、エンジンの運転状態が第一運転領域から第二運転領域に移行したときに、まずEGR制御のみを通常燃焼制御の状態に切り換え、その後、所定の第一条件が成立したならば燃料噴射制御を通常燃焼制御の状態に切り換えるものである。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エンジンの運転状態に基づいて予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるディーゼルエンジンに関するものである。
従来、ディーゼルエンジンでは、筒内が高温・高圧となるピストンの圧縮上死点近傍で燃料を噴射するのが一般的であった。この場合、燃料の噴射中に燃料が着火して火炎が形成され、その火炎に後続の燃料が供給されることで燃焼が継続される。このような従来の燃焼形態では、初期に噴射した燃料が着火遅れ期間の後一気に燃焼する部分と、空気が不足する燃焼ガス中での燃焼部分とが存在し、NOxやスモーク等が発生するという問題が指摘されていた。このように、燃料がその噴射中に着火する燃焼形態を本明細書では通常燃焼と称する。
これに対して本出願人は、燃料の噴射時期を圧縮上死点近傍よりも早期にすることで、燃料の噴射終了後に予混合気が着火するようにしたディーゼルエンジンを先に提案した(特許文献1参照)。
このディーゼルエンジンでは、燃料の噴射終了後、ある程度の期間を経て予混合気が着火するため、着火までに予混合気が充分に希薄・均一化される。従って、局所的な燃焼温度が下がりNOx排出量が低減する。また、局所的に空気不足状態での燃焼も回避されるのでスモークの発生も抑制される。このように燃料の噴射終了後に予混合気が着火する燃焼形態を本明細書では予混合燃焼と称し、燃料の噴射が終了してから予混合気が着火するまでの期間を予混合期間と称する。
特開平10−331690号公報 特開平11−324764号公報 特開2003−120391号公報
このように排気ガスの改善に有効な予混合燃焼であるが、予混合期間が充分でないと、排気ガスの改善効果を得られなかったり、燃費が悪化してしまう場合がある。例えば、予混合期間が短すぎると、予混合気の希薄・均一化が不充分となり排気ガスの改善効果が低下する。また、予混合期間が短すぎて予混合気の着火時期が上死点よりも前となると、着火後にピストンによる圧縮を受けるため、燃費が悪化する。
本出願人は、この問題を解決するために様々な試行錯誤を行った結果、燃料の早期噴射と合わせて比較的多量のEGRを実行する(予混合気のEGR率を高くする)ことで予混合期間を充分に確保できることを見いだした。つまり、EGR率を高くすれば、予混合気の酸素濃度が低くなるため予混合期間を長くできるのである。なお、この技術は、本願の出願時において未公開のものであり、従来技術を構成するものではない。
ところで、この予混合燃焼はエンジンの高負荷領域では実現が困難であった。その理由を以下説明する。
1)エンジンの高負荷領域では燃料噴射量が多くなるため、適切な空燃比を確保するためには多量の酸素(空気)が必要となる。このように、燃料及び酸素が多量となる状態で予混合期間を充分に確保するためには、更に多量のEGRを行う必要がある。つまり、多量の空気(新気)と多量のEGRガスとを燃焼室に導入することが必要となるが、現時点ではこれを達成するような吸気システム(過給システム)が確立されていない。
2)通常燃焼では噴射される燃料が少しずつ(一部ずつ)燃焼していくのに対して、予混合燃焼では噴射された全ての燃料が混合された後燃焼するため、筒内最高圧力が通常燃焼よりも高くなる。燃料噴射量が多くなる高負荷領域では筒内最高圧力がより高くなるため、エンジンが強度的に持たない可能性がある。
そこで本出願人は、エンジン運転状態(特にエンジン負荷)に応じて予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えることを考案した。つまり、エンジン負荷が比較的低い領域では予混合燃焼を実現させ、エンジン負荷が高い領域では通常燃焼を実現させるのである。
ここで、予混合燃焼と通常燃焼とでは、必要とされる(適切な)EGR率に比較的大きな隔たりがある。なぜなら、上述したように予混合燃焼では多量のEGRを実行することで予混合期間を長期化でき排気ガスをより良好に改善できるのであるが、通常燃焼では、多量のEGRを実行すると局所的な酸素不足が生じスモークが発生するため、EGR率をある程度低く抑える必要があるからである。
従って、エンジンの運転状態が予混合燃焼の実行領域から通常燃焼の実行領域に移行したとき、あるいはその逆のときに、EGR率を比較的大きく変化させる必要が生じる。
ところが、EGRガス及び吸入空気は圧縮性を有するため予混合気のEGR率を迅速に変化させることは困難である。特に、排気通路内の排気ガスの一部を吸気通路に還流する外部EGR装置では、EGR弁から燃焼室までの距離(吸気経路)伴う容積部分が存在することやEGR弁の応答遅れがあることから、EGR率変化の時間遅れがより顕著となる。
これに対して燃料の噴射時期はインジェクタに対する通電時期を制御することで比較的高精度で制御できるため、予混合燃焼と通常燃焼との切り換えに迅速に対応できる。この結果、予混合燃焼と通常燃焼とを切り換える際に、燃料噴射時期とEGR率とに一時的なミスマッチが生じ、排気ガスや燃費の悪化を招いてしまう可能性がある。例えば、予混合燃焼から通常燃焼に切り換わった直後では、EGR率の低減が充分でないのに燃料が上死点近傍で噴射されて通常燃焼が実行されるため、酸素不足となりスモークが発生してしまう。逆に、通常燃焼から予混合燃焼に切り換わった直後では、EGR率の増加が充分でないのに燃料が早期に噴射されるため予混合期間が短くなり、排気ガスや燃費が悪化してしまう。
そこで、本発明の目的は、予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるときに、EGR率と燃料噴射時期との関係の適正化を図ることにある。
上記目的を達成するために本発明は、燃焼室内に燃料を噴射するための燃料噴射装置と、排気ガスの一部を燃焼室内に還流するためのEGR装置と、上記燃料噴射装置及びEGR装置を制御するための制御装置とを備え、上記制御装置は、エンジンの運転状態が予め設定された第一運転領域であるときは、燃料の噴射終了後に予混合気が着火する予混合燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により上死点近傍よりも前に早期メイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により比較的多量のEGRを実行させる予混合燃焼制御を実行し、エンジンの運転状態が予め設定された第二運転領域であるときは、燃料がその噴射中に着火する通常燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により少なくとも上死点近傍のメイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により上記予混合燃焼制御のときよりも少量のEGRを実行させる通常燃焼制御を実行するものであり、上記制御装置は、エンジンの運転状態が上記第一運転領域から上記第二運転領域に移行したときに、まず燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態に維持したままEGR制御のみを通常燃焼制御の状態に切り換え、その後、所定の第一条件が成立したならば燃料噴射制御を上記通常燃焼制御の状態に切り換えるものである。
ここで、実際のEGR率を検出する第一手段を備え、上記制御装置が、上記第一手段により検出されるEGR率が第一所定値以下となったときに上記所定の第一条件が成立したとするようにしても良い。
また、上記第一手段は、予混合気の酸素濃度を検出する手段を含んでも良い。
また、燃料の噴射が終了してから着火するまでの予混合期間を検出する第二手段を備え、上記制御装置は、上記第二手段により検出される予混合期間が所定期間よりも短くなったときに上記所定の第一条件が成立したとするようにしても良い。
また、実際のEGR率を検出する第一手段を備え、上記制御装置が、燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態に維持する間、第一手段により検出される実際のEGR率に応じて上記早期メイン噴射の噴射時期を補正し、予混合気の着火時期を常に目標着火時期に維持するようにしても良い。
また、上記制御装置は、上記通常燃焼制御を実行する場合、上死点近傍で行う上記メイン噴射と、そのメイン噴射よりも前に行うパイロット噴射とを実行するものであり、燃料噴射制御を上記予混合燃焼制御の状態から上記通常燃焼制御の状態に切り換える場合、まず、上記パイロット噴射の噴射時期を、パイロット噴射により噴射される燃料が上記メイン噴射の噴射時期まで着火しないような時期に設定し、その後、所定の第二条件が成立したならば、上記パイロット噴射の噴射時期を、パイロット噴射により噴射される燃料が上記メイン噴射の噴射時期よりも前に着火するような時期に設定するようにしても良い。
ここで、実際のEGR率を検出する第一手段を備え、上記制御装置は、上記第一手段により検出されるEGR率が第二所定値以下となったときに上記所定の第二条件が成立したとするようにしても良い。
また、上記制御装置は、燃料噴射制御を上記予混合燃焼制御の状態から上記通常燃焼制御の状態に切り換える場合、上記所定の第二条件が成立した後に燃料噴射量の変更を行うようにしても良い。
また、上記第一運転領域が上記第二運転領域よりも低負荷領域であっても良い。
更に本発明は、燃焼室内に燃料を噴射するための燃料噴射装置と、排気ガスの一部を燃焼室内に還流するためのEGR装置と、上記燃料噴射装置及びEGR装置を制御するための制御装置とを備え、上記制御装置は、エンジンの運転状態が予め設定された第一運転領域であるときは、燃料の噴射終了後に予混合気が着火する予混合燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により上死点近傍よりも前に早期メイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により比較的多量のEGRを実行させる予混合燃焼制御を実行し、エンジンの運転状態が予め設定された第二運転領域であるときは、燃料がその噴射中に着火する通常燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により少なくとも上死点近傍のメイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により上記予混合燃焼制御のときよりも少量のEGRを実行させる通常燃焼制御を実行するものであり、上記制御装置は、エンジンの運転状態が上記第二運転領域から上記第一運転領域に移行したときに、まず燃料噴射制御を通常燃焼制御の状態に維持したままEGR制御のみを予混合燃焼制御の状態に切り換え、その後、所定の条件が成立したならば燃料噴射制御を上記予混合燃焼制御の状態に切り換えるものである。
ここで、実際のEGR率を検出する第一手段を備え、上記制御装置が、上記第一手段により検出される実際のEGR率が第一所定値を越えたときに上記所定の条件が成立したとするようにしても良い。
本発明によれば、予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるときに、EGR率と燃料噴射時期との関係の適正化が図れ、排気ガスや燃費が悪化することを防止できる。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本実施形態のディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)の概略図である。なお、図1では一気筒のみ示されているが、当然多気筒であっても良い。
図中1がエンジン本体であり、これはシリンダ2、シリンダヘッド3、ピストン4、吸気ポート5、排気ポート6、吸気弁7、排気弁8、インジェクタ9等から構成される。シリンダ2とシリンダヘッド3との空間に燃焼室10が形成され、燃焼室10内にインジェクタ9から燃料が直接噴射される。ピストン4の頂部にキャビティ11が形成され、キャビティ11は燃焼室10の一部をなす。キャビティ11は底部中央が隆起したトロイダル型燃焼室の形態をなす。なお、本発明は燃焼室10の形状に制約はなく、リエントラント型燃焼室等であっても良い。
インジェクタ9はシリンダ2と略同軸に配置され、複数の噴孔(ホール)から同時に放射状に燃料を噴射する。インジェクタ9はコモンレール24に接続され、そのコモンレール24に貯留された高圧燃料がインジェクタ9に常時供給される。コモンレール24への燃料圧送は高圧サプライポンプ25により行われる。なお、本願の「特許請求の範囲」における「燃料噴射装置」とは、インジェクタ9、コモンレール24、高圧サプライポンプ25等、燃料の噴射に必要な要素を包括的に称したものである。
吸気ポート5は吸気管12に、排気ポート6は排気管13にそれぞれ接続される。
本実施形態のエンジンは、排気管13内の排気ガスの一部を吸気管12に還流するEGR装置19を備える。
EGR装置19は、吸気管12と排気管13とを結ぶEGR管20と、EGR管20の管路面積を変えてEGR率を調節するためのEGR弁21と、EGR弁21の上流側にてEGRガスを冷却するEGRクーラ22とを備える。EGR弁21の弁開度を大きくすることでEGR率を高めることができ、逆にEGR弁21の弁開度を小さくすることでEGR率を低めることができる。なお、吸気管12には、EGR管20との接続部の上流側で吸入空気を適宜絞るための吸気絞り弁23が設けられる。
このエンジンを電子制御するためのECU(制御装置)26が設けられる。ECU26は各種センサ類からエンジンの運転状態を読み取り、そのエンジン運転状態に基づいてインジェクタ9、EGR弁21、吸気絞り弁23等を制御する。前記センサ類としては、アクセル開度(エンジン負荷)を検出するアクセル開度センサ14、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転センサ15、エンジンのクランク軸(図示せず)の角度を検出するクランク角度センサ16、コモンレール24内の燃料圧力を検出するコモンレール圧センサ17等が含まれ、それら各センサの検出値がECU26に入力される。
さて、本実施形態のECU26は、エンジンの運転状態に基づいて予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるものである。
即ち、ECU26は、エンジンの運転状態が予め設定された第一運転領域(比較的低負荷領域)であるときは、燃料の噴射終了後に予混合気が着火する予混合燃焼を実現させるべく、インジェクタ9により圧縮上死点近傍よりも前(例えば40〜20°BTDC程度)に早期メイン噴射を実行させると共にEGR装置19により比較的多量のEGRを実行させる予混合燃焼制御を実行し、エンジンの運転状態が予め設定された第二運転領域(第一運転領域よりも高負荷領域)であるときは、燃料がその噴射中に着火する通常燃焼を実現させるべく、インジェクタ9により圧縮上死点近傍で行う比較的多量のメイン噴射と、メイン噴射よりも前に行う比較的少量のパイロット噴射とを実行させると共にEGR装置19により予混合燃焼のときよりも少量のEGRを実行させる通常燃焼制御を実行する。
ECU26には、エンジンの運転状態毎に燃料噴射時期、燃料噴射量(燃料噴射期間)、EGR率(あるいはEGR装置19のEGR弁21に対する制御量)等の目標値(最適値)を定めたマップが予め入力される。ECU26は、アクセル開度センサ14やエンジン回転センサ15等の検出値に基づいてマップから燃料噴射時期、燃料噴射量及びEGR率等の目標値を決定し、それらに従ってインジェクタ9、EGR装置19等を制御する。第一運転領域(予混合燃焼制御の実行領域)では早期メイン噴射の目標燃料噴射時期が上死点近傍よりも早期、目標EGR率が比較的高く設定され、第二運転領域(通常燃焼制御の実行領域)ではメイン噴射の目標燃料噴射時期が上死点近傍、パイロット噴射の目標燃料噴射時期がメイン噴射の噴射時期よりも早期、目標EGR率が比較的低く設定される。
「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、予混合燃焼と通常燃焼とでは目標EGR率(最適なEGR率)に比較的大きな隔たりがある。これを図2を用いて説明する。
図2は、エンジンの運転状態毎に目標EGR率を定めたマップであり、図のラインAが予混合燃焼と通常燃焼との切換ラインである。即ち、ラインAよりも下側の領域が第一運転領域(以下予混合燃焼制御領域という)であり、ラインAから上側の領域が第二運転領域(以下通常燃焼制御領域という)である。
図から分かるように、予混合燃焼制御領域では、目標EGR率が比較的高く(図例では50〜60%)設定される。これは、多量のEGRを実行することで予混合期間を充分に確保し、良好な排気ガス及び燃費を得るためである。予混合燃焼制御領域では、エンジン負荷が大きくなる程、目標EGR率が高く設定される。従って、切換ラインA近傍で目標EGR率は最大(ここでは60%)となる。
一方、通常燃焼制御領域では、目標EGR率は予混合燃焼制御領域と比較して低く設定される(図例では5〜30%)。これは、酸素不足によるスモークの発生を回避するためである。通常燃焼制御領域では、エンジン負荷が低くなる程、目標EGR率が高く設定される。従って、切換ラインA近傍で目標EGR率は最大(ここでは30%)となる。本実施形態では、通常燃焼制御領域の最大目標EGR率(30%)が予混合燃焼制御領域の最低目標EGR率(50%)よりも低く設定される。
このように、予混合燃焼制御領域と通常燃焼制御領域とで目標EGR率に比較的大きな隔たりがあるため、切換ラインAの両側で目標EGR率が比較的大きく異なる。図2に示した例では、切換ラインAの両側で目標EGR率が30%も異なっている。このため、エンジンの運転状態がラインAを横切るように変化して予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるときに、EGR弁21の弁開度を変化させてEGR率を大きく低減又は増加させる必要が生じる。
ところが、EGRガス及び吸入空気が圧縮性を有することや、EGR弁21から燃焼室10までの吸気経路に伴う容積部分が存在することなどから、EGR弁21を変化させても実際のEGR率は迅速には変化せず、ある程度の時間遅れ期間を経て目標EGR率まで変化する。従って、予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるときに燃料噴射時期及び燃料噴射量を瞬時に切り換えてしまうと、EGR率と燃料噴射時期及び量とにミスマッチが生じ、排気ガスや燃費の悪化を招いてしまう。
そこで、本実施形態のディーゼルエンジンは、予混合燃焼と通常燃焼とを切り換えるときに、実際のEGR率と燃料噴射時期及び量との関係の適正化を図り、排気ガスや燃費の悪化を防止すべく工夫がなされている。以下図3を用いて、この点を説明する。
図3は、エンジンの運転状態が予混合燃焼制御領域から通常燃焼制御領域に移行した場合を示す図であり、その右端から左側に向かって、燃料噴射量、EGR率、筒内(燃焼室10内)の熱発生パターン、燃料噴射制御パターン(燃料噴射時期及び燃料噴射期間)の変化を示す図が順に並んでいる。図の縦軸が時間であり、各図において上から下に向かって時間が流れることを意味する。また、各図間で同一水平線上に位置するものは、同一時刻での状態を表している。
図3は、図の時刻t0においてエンジンの運転状態が予混合燃焼制御領域から通常燃焼制御領域に移行した場合を示している。ここでは、変化前の運転状態(予混合燃焼制御領域)での目標EGR率が60%、目標燃料噴射量が20mm3 /stであり、変化後の運転状態(通常燃焼制御領域)での目標EGR率が20%、目標燃料噴射量が60mm3 /stである。つまり、時刻t0においてEGR率を40%低減し、燃料噴射量を40mm3 /st増量する必要が生じたことになる。
さて、時刻t0にてエンジンの運転状態が予混合燃焼制御領域から通常燃焼制御領域に移行すると、ECU26はまず、EGR弁21を閉方向に作動してEGR率を低減させる。このとき、EGR率は瞬時に低減するのではなく、ある程度の期間(時刻t0〜t3)を経て目標EGR率まで低減する。
そこでECU26は、時刻t0で直ちに燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態(早期メイン噴射)から通常燃焼制御の状態(パイロット噴射+メイン噴射)に切り換えるのではなく、EGR率が第一所定値E1(例えば50%)以下となるまで(第一条件が成立するまで)は燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態に維持する。つまり、エンジンの運転状態が予混合燃焼制御領域から通常燃焼制御領域に移行したときに、まず燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態に維持したまま、EGR制御のみを通常燃焼制御の状態に切り換えるのである。これにより、高EGR下で通常燃焼が行われることを防止してスモークの発生を防止する。
燃料噴射制御の状態を予混合燃焼制御に維持する間(時刻t0〜t1)は、EGR率の低減に伴って予混合気の予混合期間が短くなる。そこで、ECU26はEGR率の低減に応じて早期メイン噴射M1の噴射開始時期を遅角側に補正し、予混合気の着火時期を目標とする最適着火時期(基本的には上死点近傍)に常に維持する。これにより、不適切な着火時期に伴う排気ガス及び燃費の悪化を回避する。
本実施形態では予混合気の実際のEGR率は、予混合気の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ28(図1参照)の検出値に基づいてECU26が決定する。つまり本実施形態では、酸素濃度センサ28が本願の「特許請求の範囲」における「第一手段」の一部を構成する。
図3から分かるように、ECU26は燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態に維持する間は、燃料噴射量の増量制御は実行しない。「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、燃料噴射量の多い状態で予混合燃焼を実行することは好ましくないからである。
さて、上述したEGR率の第一所定値E1は、予混合燃焼を維持することが困難となる値、若しくはそれよりも若干高い値に設定される。つまり、EGR率がある程度まで低下すると予混合期間が極めて短くなり、予混合燃焼を維持できなくなるので、予混合燃焼を維持できるぎりぎりのEGR率を予め試験などにより求めておき第一所定値E1を設定する。
酸素濃度センサ28の検出値に基づいて決定される実際のEGR率が第一所定値E1以下となったならば、ECU26は予混合燃焼を維持することが困難であると判断し、燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態から通常燃焼制御の状態に切り換える(時刻t1)。
本実施形態では、ECU26は燃料噴射制御を予混合燃焼制御から通常燃焼制御に切り換える場合、EGR率が第二所定値E2(例えば30%)以下となるまで(第二条件が成立するまで)は、パイロット噴射P1を通常のパイロット噴射よりも少量かつ早期(例えば30〜25°BTDC)に行う。より具体的には、パイロット噴射P1の噴射時期を、そのパイロット噴射P1で噴射される燃料がメイン噴射M2の噴射時期(ここでは圧縮上死点以降)まで着火しないような時期に設定する。
このように、パイロット噴射P1の噴射時期を通常よりも少量かつ早期にすることで、パイロット噴射P1で噴射される燃料が充分に希薄・予混合化され、その後メイン噴射M2により噴射される燃料が相当の着火遅れ期間を経て緩やかに燃焼するため、スモークやNOx等の発生を防止できる。
本実施形態では、早期パイロット噴射P1の噴射開始時期及び噴射期間(噴射量)を、早期パイロット噴射P1による最大熱発生率が60kJ/s以下となるように設定する。ここで、早期パイロット噴射P1の噴射開始時期が早すぎると、ピストン4がかなり下方に位置した状態で燃料が噴射され、燃料がシリンダ2の側壁等に付着して未燃HCが発生してしまう。従って、早期パイロット噴射P1の噴射開始時期は、噴射された燃料がピストン4のキャビティ11内に入る範囲内で設定することが好ましい。
一方、メイン噴射M2の噴射開始時期は、早期パイロット噴射P1及びメイン噴射M2で噴射される燃料が目標とする最適着火時期(基本的には上死点近傍又は上死点より若干遅角側)となるように設定される。EGR率の低減に伴って着火遅れ期間が短くなるので、ECU26はEGR率の低減に応じてメイン噴射M2の噴射開始時期を遅角側に補正する。
図から分かるように、ECU26は早期パイロット噴射P1を実行する間(時刻t1〜t2)は燃料噴射量の増量制御は実行しない。
上述したEGR率の第二所定値E2は、早期パイロット噴射P1により噴射される燃料がメイン噴射M2の噴射時期まで着火しないようにすることが困難となる値、若しくはそれよりも若干高い値に設定される。つまり、EGR率がある程度まで低下すると早期パイロット噴射P1により噴射された燃料がメイン噴射M2の噴射前に着火してしまうようになるので、そのときのEGR率を予め試験などにより求めておき第二所定値E2を設定する。
EGR率が第二所定値E2まで低減したならば、ECU26はパイロット噴射P2の噴射量及び噴射時期を通常のパイロット噴射と同等にする。通常のパイロット噴射の噴射量及び時期とは、パイロット噴射P2で噴射される燃料がメイン噴射M3の噴射前に着火して火種となるような量及び時期であり、メイン噴射M3で噴射された燃料はパイロット噴射P2による火種を基に燃焼する。この燃焼形態が、「背景技術」の欄で説明した一般的な燃焼形態である。
ECU26は、EGR率が第二所定値E2まで低減したならば、つまり、パイロット噴射P2の噴射量及び噴射時期を通常のパイロット噴射と同等としたならば、燃料噴射量の増量制御を開始する。本実施形態では、ECU26は燃料噴射量を瞬時に目標燃料噴射量まで増量するのではなく、実際のEGR率の低減に合わせて徐々に増量し、実際のEGR率が目標EGR率(20%)に達するのとほぼ同時に燃料噴射量を目標燃料噴射量(60mm3 /st)に一致させる。また本実施形態では、燃料噴射量の増量はメイン噴射M3の噴射量(噴射期間)のみを増量して行う。
時刻t3において、実際のEGR率及び燃料噴射量がそれぞれ目標値と一致したならば、予混合燃焼から通常燃焼への切り換えが完了する。以上の切換制御は、実際には数サイクル程度の短期間で行われるものである。
以上説明してきたように、本実施形態のディーゼルエンジンでは、予混合燃焼から通常燃焼に切り換えるときに、実際のEGR率の変化に合わせて燃料噴射制御を切り換えるようにしているので、EGR率と燃料噴射時期及び量との関係を適切に維持でき、排気ガスや燃費の悪化等を回避できる。
つまり、EGR率の低減開始直後はEGR率がまだ比較的高いので、燃料噴射制御は予混合燃焼制御の状態に維持してスモークの発生を防止する。また、EGR率の低減に合わせて早期メイン噴射M1の噴射開始時期を遅角化して着火時期の適正化を図り、燃費及び排気ガスの悪化を防止する。
そして、EGR率がある程度(第一所定値E1以下)まで低減したならば予混合燃焼を維持することが困難となるので燃料噴射制御を通常燃焼制御の状態に切り換える。この切換直後は一時的に、パイロット噴射P1の噴射時期を通常よりも早期にしてスモーク及びNOxを抑制する。また、EGR率の低減に合わせてメイン噴射M2の噴射開始時期を遅角化して着火時期の適正化を図る。
そして、EGR率が充分に低下(第二所定値E2以下)したならば、パイロット噴射P2の噴射時期を通常の噴射時期とする。またこのとき、EGR率の低減に合わせて燃料噴射量を増量して、EGR率と燃料噴射量との関係の適正化を図りスモーク等の発生を防止する。
ところで、エンジンの運転状態が通常燃焼制御領域から予混合燃焼制御領域に切り換わったときは、上記と逆に、図3において下(時刻t3)から上(時刻t0)に向かうように制御することになる。
つまり、時刻t3でエンジンの運転状態が通常燃焼制御領域(第二運転領域)から予混合燃焼制御領域(第一運転領域)に移行したとすると、ECU26はまず、燃料噴射制御を通常燃焼制御の状態に維持したままEGR制御のみを予混合燃焼制御の状態に切り換える。つまり、EGR弁21を開方向に制御してEGR率を上昇させる一方で、燃料噴射制御は通常燃焼制御の噴射パターン(パイロット噴射P2+メイン噴射M3)を維持する。また、燃料噴射制御を通常燃焼制御の状態に維持する間、EGR率の上昇に合わせて燃料噴射量の減少制御を行う。
その後、時刻t2にて酸素濃度センサ28の検出値に基づいて決定される実際のEGR率が第二所定値E2を越えたならば、ECU26は通常燃焼制御におけるパイロット噴射P1の噴射時期を通常よりも早期にする。一方、EGR率の上昇に合わせてメイン噴射M2の噴射開始時期を進角側に補正し、着火時期を目標とする最適着火時期に常に維持する。
そして、時刻t1にて実際のEGR率が第一所定値E1を越えたならば、ECU26は燃料噴射制御を通常燃焼制御の状態から予混合燃焼制御の状態(早期メイン噴射M1)に切り換える。予混合燃焼制御の状態に切り換えた後は、実際のEGR率の上昇に合わせてメイン噴射M1の噴射開始時期を進角側に補正し、着火時期を目標とする最適着火時期に常に維持する。そして、時刻t0にて実際のEGR率が目標EGR率と一致すると、予混合燃焼への切り換えが完了する。
このように、本実施形態のディーゼルエンジンによれば、通常燃焼から予混合燃焼へ切り換えるときにも、EGR率と燃料噴射時期及び量との関係の適正化を図れ、排気ガスや燃費の悪化を防止できる。
本発明は以上説明した実施形態に限定はされない。
例えば、上記実施形態では、酸素濃度センサ28の検出値に基づいて決定される実際のEGR率に基づいて早期メイン噴射M1及びメイン噴射M2の噴射時期を補正するとしたが、本発明はこの点において限定されない。即ち、噴射時期の補正の目的は着火時期の適正化にあるので、混合気の実際の着火時期を検出する手段を設け、その手段により検出される着火時期が予め定めた目標着火時期と一致するようにこれら噴射M1,M2,M3の噴射時期を補正(フィードバック制御)しても良い。この場合も、結果としてEGR率の変化に合わせて噴射時期を補正することになる。
着火時期を検出する手段としては、シリンダブロックに取り付けられたノックセンサ31(図1参照)、筒内圧センサ、イオンセンサ等を用いることができる。
また、上記実施形態では酸素濃度センサ28の検出値に基づいて決定される実際のEGR率に基づいて、予混合燃焼を維持することが困難であるか否かを判断し、燃料噴射制御を切り換えると説明したが、本発明はこの点において限定されない。例えば、予混合気の予混合期間を決定する手段を設け、その手段により決定される実際の予混合期間に基づいて、予混合燃焼を維持することが困難であるか否かを判断しても良い。例えば、実際の予混合期間が予め定められた所定期間(例えば8°CA)よりも短くなったときに、予混合燃焼を維持することが困難になったと判断して通常燃焼制御へと切り換えるようにしても良い。この予混合期間を決定する手段が、本願の「特許請求の範囲」における「第二手段」に相当するものである。
予混合期間を決定する手段は、早期メイン噴射M1の噴射終了時期を検出する手段、上述した着火時期を検出する手段、ECU26に内蔵されたタイマ等で構成することができる。
噴射終了時期を検出する手段としては、ECU26を用いることができる。つまり、ECU26が決定した早期メイン噴射M1の噴射開始時期と噴射期間とに基づいて噴射終了時期を決定する。あるいは、コモンレール圧センサ24の検出値や、インジェクタ9のニードル弁のシフト量を検出するセンサの検出値等に基づいて噴射終了時期を判断することもできる。
そして、ECU26のタイマにより、噴射終了時期検出手段により検出される早期メイン噴射M1の噴射終了時期から着火時期検出手段により検出される予混合気の着火時期までの期間を計測すれば、実際の予混合期間を決定することができる。
また、上記実施形態ではEGR率が第二所定値E2以下又は以上となった後に燃料噴射量の変更(増量又は減量)を行うとしたが、本発明は燃料噴射量の変更時期に制約はない。
また、上記実施形態では燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態から通常燃焼制御の状態に切り換える際、及び通常燃焼制御の状態から予混合燃焼制御の状態に切り換える際に、パイロット噴射の噴射時期を一時的に進角化するとして説明したが、本発明はこの点において限定されず、通常燃焼制御のパイロット噴射の噴射時期を常に通常通りとしても良い。
また、上記実施形態ではEGR装置19は外部EGR装置であるが、本発明はこの点において限定されず、排気弁8又は吸気弁7の開閉タイミングを制御して、排気ガスの一部を燃焼室10内に戻す又は留める内部EGR装置を用いることもできる。
更に、上記実施形態では通常燃焼制御では、パイロット噴射とメイン噴射とを行うとして説明したが、本発明は通常燃焼制御における燃料噴射パターンに制約はない。例えば、メイン噴射のみを行うようにしても良いし、メイン噴射の後に、未燃燃料を燃焼させるためのアフター噴射等を実行するようにしても良い。
本発明の一実施形態に係るディーゼルエンジンの概略図である。 エンジンの運転状態毎に目標EGR率を定めたマップである。 本発明の一実施形態のディーゼルエンジンにおいて、予混合燃焼と通常燃焼とを切り換える際の、燃料噴射パターン、熱発生率パターン、EGR率及び燃料噴射量の変化の一例を示す図である。
符号の説明
1 エンジン本体
9 インジェクタ
19 EGR装置
21 EGR弁
26 ECU(制御装置)
28 酸素濃度センサ(第一手段)
31 ノックセンサ

Claims (11)

  1. 燃焼室内に燃料を噴射するための燃料噴射装置と、
    排気ガスの一部を燃焼室内に還流するためのEGR装置と、
    上記燃料噴射装置及びEGR装置を制御するための制御装置とを備え、
    上記制御装置は、
    エンジンの運転状態が予め設定された第一運転領域であるときは、燃料の噴射終了後に予混合気が着火する予混合燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により上死点近傍よりも前に早期メイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により比較的多量のEGRを実行させる予混合燃焼制御を実行し、
    エンジンの運転状態が予め設定された第二運転領域であるときは、燃料がその噴射中に着火する通常燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により少なくとも上死点近傍のメイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により上記予混合燃焼制御のときよりも少量のEGRを実行させる通常燃焼制御を実行するものであり、
    上記制御装置は、エンジンの運転状態が上記第一運転領域から上記第二運転領域に移行したときに、まず燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態に維持したままEGR制御のみを通常燃焼制御の状態に切り換え、その後、所定の第一条件が成立したならば燃料噴射制御を上記通常燃焼制御の状態に切り換える
    ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  2. 実際のEGR率を検出する第一手段を備え、
    上記制御装置は、上記第一手段により検出される実際のEGR率が第一所定値以下となったときに上記所定の第一条件が成立したとする請求項1記載のディーゼルエンジン。
  3. 上記第一手段が、予混合気の酸素濃度を検出する手段を含む請求項2記載のディーゼルエンジン。
  4. 燃料の噴射が終了してから着火するまでの予混合期間を検出する第二手段を備え、
    上記制御装置は、上記第二手段により検出される予混合期間が所定期間よりも短くなったときに上記所定の第一条件が成立したとする請求項1記載のディーゼルエンジン。
  5. 実際のEGR率を検出する第一手段を備え、
    上記制御装置は、燃料噴射制御を予混合燃焼制御の状態に維持する間、第一手段により検出される実際のEGR率に応じて上記早期メイン噴射の噴射時期を補正し、予混合気の着火時期を常に目標着火時期に維持する請求項1〜4いずれかに記載のディーゼルエンジン。
  6. 上記制御装置は、上記通常燃焼制御を実行する場合、上死点近傍で行う上記メイン噴射と、そのメイン噴射よりも前に行うパイロット噴射とを実行するものであり、
    燃料噴射制御を上記予混合燃焼制御の状態から上記通常燃焼制御の状態に切り換える場合、まず、上記パイロット噴射の噴射時期を、パイロット噴射により噴射される燃料が上記メイン噴射の噴射時期まで着火しないような時期に設定し、その後、所定の第二条件が成立したならば、上記パイロット噴射の噴射時期を、パイロット噴射により噴射される燃料が上記メイン噴射の噴射時期よりも前に着火するような時期に設定する請求項1〜5いずれかに記載のディーゼルエンジン。
  7. 実際のEGR率を検出する第一手段を備え、
    上記制御装置は、上記第一手段により検出されるEGR率が第二所定値以下となったときに上記所定の第二条件が成立したとする請求項6記載のディーゼルエンジン。
  8. 上記制御装置は、燃料噴射制御を上記予混合燃焼制御の状態から上記通常燃焼制御の状態に切り換える場合、上記所定の第二条件が成立した後に燃料噴射量の変更を行う請求項6又は7記載のディーゼルエンジン。
  9. 上記第一運転領域が上記第二運転領域よりも低負荷領域である請求項1〜8いずれかに記載のディーゼルエンジン。
  10. 燃焼室内に燃料を噴射するための燃料噴射装置と、
    排気ガスの一部を燃焼室内に還流するためのEGR装置と、
    上記燃料噴射装置及びEGR装置を制御するための制御装置とを備え、
    上記制御装置は、
    エンジンの運転状態が予め設定された第一運転領域であるときは、燃料の噴射終了後に予混合気が着火する予混合燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により上死点近傍よりも前に早期メイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により比較的多量のEGRを実行させる予混合燃焼制御を実行し、
    エンジンの運転状態が予め設定された第二運転領域であるときは、燃料がその噴射中に着火する通常燃焼を実現させるべく、上記燃料噴射装置により少なくとも上死点近傍のメイン噴射を実行させると共に、上記EGR装置により上記予混合燃焼制御のときよりも少量のEGRを実行させる通常燃焼制御を実行するものであり、
    上記制御装置は、エンジンの運転状態が上記第二運転領域から上記第一運転領域に移行したときに、まず燃料噴射制御を通常燃焼制御の状態に維持したままEGR制御のみを予混合燃焼制御の状態に切り換え、その後、所定の条件が成立したならば燃料噴射制御を上記予混合燃焼制御の状態に切り換える
    ことを特徴とするディーゼルエンジン。
  11. 実際のEGR率を検出する第一手段を備え、
    上記制御装置は、上記第一手段により検出される実際のEGR率が第一所定値を越えたときに上記所定の条件が成立したとする請求項10記載のディーゼルエンジン。
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