JP2005298755A - インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法および記録物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像保存性および目詰まり信頼性を有するインク組成物、及びこれを用いるインクジェット記録方法と記録物を提供する。
【解決手段】 水と有機溶剤と下記一般式で表されるシアン系染料を含有し、有機溶剤として20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物を含有することを特徴とするインク組成物、及びこれを用いるインクジェット記録方法と記録物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録に好適なインク組成物、特に、印刷物堅牢性(主に耐ガス性、耐光性)に優れ、かつ目詰まり回復性において改良されたインク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び該記録方法によって記録された記録物に関する。
インクジェット記録は、微細なノズルからインク組成物を小滴として吐出し、文字や画像(以下、単に「画像」ということもある。)を記録媒体表面に記録する方法である。インクジェット記録方式としては、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換して、ノズルヘッド部分に貯えたインク組成物を断続的に吐出して記録媒体表面に文字や画像を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインク組成物を吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させて、その泡による体積膨張で断続的に吐出して、記録媒体表面に文字や画像を記録する方法等が実用化されている。
また、インクジェット記録用のインク組成物としては、安全性や印字特性の面から各種染料を水または有機溶剤、あるいはそれらの混合液に溶解させたものが一般的であるが、様々な特性において、万年筆やボールペンの様な筆記具用インク組成物に比較し、より厳密な条件が要求される。
特に、近年になって、広告用の印刷物の作成にインクジェットプリンタが採用されるようになって来ていることもあって、複数のインク組成物を使用してカラー画像を形成する際には一段と厳しい要求がなされるようになってきている。なぜなら、複数のインク組成物によって形成されたカラー画像にあっては、一色でも色相の劣るものが存在すると、その色相のために画像全体としての色バランスが劣り、品質の高い画像を得がたいことになるからである。
また、上記のようなインク組成物を用いて作成された印刷物が、室内は勿論のこと室外にも設置されることがあるため、高い画像保存性が要求されている。印刷物は太陽光を初めとして種々の光や外気(オゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物等)に晒されることとなるため、耐光性、耐ガス性に優れたインク組成物の開発が要望されている。シアン系染料においては、金属フタロシアニン系染料の改良により耐光性、耐ガス性に優れたシアンインク組成物の開発がなされている(例えば特許文献1参照)。
また、インクジェット記録方法に用いるインク組成物の場合、インク組成物がプリントヘッドのノズル部で固化などを起こし、目詰まりを起こさないこと(耐目詰まり性)が要求される。しかしながら、一方で、上記のような耐ガス性の改善が図られたシアンインク組成物等は、従来のインク組成物に比べて凝集力が強く、その結果、耐目詰まり性が低下するという課題がある。
一般的に耐目詰まり性を確保する手段としては、グリセリンやエチレングリコールなど、いわゆる保湿剤と呼ばれる水溶性有機溶剤を用いることが広く行われており、この手段は、上記の耐ガス性が改良されたシアン系染料においても、通常使用における耐目詰まり性の確保には有効に作用する。
通常使用の形態とは、プリンタが正しい状態で使用され、印刷終了後にプリントヘッドがホームポジションに戻され、ノズル部がキャッピングされて次の印刷を待機する条件下におけるものである。
国際公開第02/060994号パンフレット
しかし、プリンタが印刷を行っている最中などに電源を切ったり、不慮の事態で電源供給がされなくなったりした場合に、プリントヘッドはホームポジションではない位置で静止し、キャッピングされない状態で放置されることがある。この条件では、上記の耐光性及び耐ガス性が改良されたシアン系染料を用いたインク組成物において、上記保湿剤の使用を行っても、染料の析出やインクの固化に伴う目詰まりの抑制が不十分であり、さらなる改善の余地があった。
よって本発明は、画像保存性(耐光性及び耐ガス性)を向上し、さらに目詰まり信頼性も向上させたインク組成物、及びこれを用いるインクジェット記録方法と記録物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究を続けた結果、耐光性及び耐ガス性に優れた特定のシアン染料と、特定の静粘性率及び蒸気圧を有する有機溶剤とを含有させることにより、画像保存性が高く、かつ、目詰まり信頼性を向上させたインク組成物が得られることを見いだし、この知見に基づき本発明を完成したものである。
すなわち上記課題は以下の発明により解決された。
(1)少なくとも水と水溶性有機溶剤と下記一般式(I)で表されるシアン系染料を含有し、前記水溶性有機溶剤として、少なくとも、20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物を含有することを特徴とするインク組成物。
一般式(I)
Figure 2005298755
(式中X1、X2、X3及びX4は、それぞれ独立に、−SO−Z及び−SO2−Zのいずれかを表す。ここで、Zは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロ環基を表す。
1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基またはイオン性親水性基を表し、各々の基は、さらに置換基を有していてもよい。
1〜a4およびb1〜b4は、それぞれX1〜X4およびY1〜Y4の置換基数を表す。そしてa1〜a4は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり、すべてが同時に0になることはない。b1〜b4は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
Mは、水素原子、金属元素またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。
但し、X1、X2、X3、X4、Y1、Y2、Y3及びY4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基であるかまたはイオン性親水性基を置換基として有する基である。)
(2)前記一般式(I)で表されるシアン系染料が下記一般式(II)で表されることを特徴とする(1)記載のインク組成物。
一般式(II)
Figure 2005298755
(式中、Mは一般式(I)におけると同義であり、R1〜R4はそれぞれ独立に−SO2Zを表す。Zは一般式(I)におけると同義である。但し、4つのZのうち少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。)
(3)前記一般式(II)におけるMが銅元素であり、イオン性親水性基を有するZがスルホアルキル基である(2)記載のインク組成物。
(4)前記スルホアルキル基のカウンターカチオンがリチウムカチオンである(3)に記載のインク組成物。
(5)インク組成物中における前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物からなる水溶性有機溶剤の含有量が5〜35重量%である(1)〜(4)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(6)インク組成物中における前記一般式(I)で表されるシアン系染料の含有量が1〜10重量%である(1)〜(5)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(7)前記一般式(I)で表されるシアン系染料と前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物からなる水溶性有機溶剤の含有比率が重量比で1:1〜1:20の範囲である(1)〜(6)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(8)前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の水溶性有機溶剤に対し、20℃における静粘性率が1Pa・s以上の水溶性有機溶剤の含有比率が、重量比で10:1以下である(1)〜(7)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(9)さらに水溶性含窒素有機溶剤を含有することを特徴とする(1)〜(8)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(10)前記水溶性含窒素有機溶剤が2−ピロリドンであることを特徴とする(9)に記載のインク組成物。
(11)インクジェット記録方法において用いられる、(1)〜(10)のいずれか一項に記載のインク組成物。
(12)前記インクジェット記録方法が、電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法である、(11)に記載のインク組成物。
上記本発明のインク組成物によれば、画像保存性(耐光性及び耐ガス性)を向上し、かつ、目詰まり信頼性を確保することができる。
(13)インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として(1)〜(12)のいずれか一項に記載のインク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
(14)(1)〜(12)のいずれか一項に記載のインク組成物を用いて記録された、又は(13)に記載の記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。
上記本発明の記録方法及び記録物においては、高い画像保存性(耐光性及び耐ガス性)が得られ、かつ、優れた目詰まり信頼性を有するという優れた効果を奏する。
なお、本発明における「水溶性有機溶剤」とは、室温(20℃)で液状の水溶性有機化合物を意味する。
本発明のインク組成物は、水と水溶性有機溶剤を含有する媒体中に、少なくとも下記一般式(I)で表されるシアン系染料を含有し、かつ、水溶性有機溶剤として、少なくとも、20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物を含有する。必要に応じ、保湿剤、粘度調整剤、pH調整剤やその他の添加剤を含んでなることができる。
まず、本発明のインク組成物で使用される一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物について詳細に説明する。
一般式(I)
Figure 2005298755
前記一般式(I)において、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、−SO−Zまたは−SO2−Zを表し、特に−SO2−Zが好ましい。
Zは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロ環基を表し、特に置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換ヘテロ環基が好ましく、さらに置換アルキル基、置換アリール基が好ましく、置換アルキル基が最も好ましい。
Zが表す置換または無置換のアルキル基は、炭素原子数が1〜30のアルキル基が好ましい。置換基の例としては、後述のZ、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を有することが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。
Zが表す置換または無置換のシクロアルキル基は、炭素原子数が5〜30のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例としては、後述のZ、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を有することが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。
Zが表す置換または無置換のアルケニル基は、炭素原子数が2〜30のアルケニル基が好ましい。置換基の例としては、後述のZ、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を有することが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。
Zが表す置換または無置換のアラルキル基は、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。置換基の例としては、後述のZ、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を有することが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。
Zが表す置換または無置換のアリール基は、炭素原子数が6〜30のアリール基が好ましい。置換基の例としては、後述のZ、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を有することが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。
Zが表すヘテロ環基としては、5員または6員環のものが好ましく、それらは更に縮環していてもよい。また、芳香族ヘテロ環であっても非芳香族ヘテロ環であっても良い。以下にZで表されるヘテロ環基を、置換位置を省略してヘテロ環の形で例示するが、置換位置は限定されるものではなく、例えばピリジンであれば、2位、3位、4位で置換することが可能である。ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。中では芳香族ヘテロ環基が好ましく、その好ましい例を先と同様に例示すると、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾールが挙げられる。
これらは置換基を有していても良く、置換基の例としては、後述のZ、Y1、Y2、Y3およびY4が更に置換基を有することが可能な場合の置換基と同じものが挙げられる。
1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基、カルボキシル基、またはスルホ基を表し、各々はさらに置換基を有していてもよい。
中でも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
1、Y2、Y3、Y4及びZがさらに置換基を有することが可能な基であるときは、以下に挙げたような置換基をさらに有してもよい。
ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子);炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖アルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12の直鎖または分岐鎖アルキニル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルケニル基(上記基の具体的例として、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、2−メチルスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル):アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル);ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル);アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メチルスルホニルエトキシ);アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルボニルフェノキシ、3−メトキシカルボニルフェノキシ);アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド);アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ);アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ);ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド);スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ);アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ);アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ);アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ);スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド);カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル);スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル);スルホニル基(例えば、メチルスルホニル、オクチルスルホニル、フェニルスルホニル、4−メチルフェニルスルホニル);アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル);ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ);アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ);アシルオキシ基(例えば、アセトキシ);カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ);シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ);アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ);イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド);ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ);スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル);ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル);アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル);アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル);イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、4級アンモニウム基、スルホニルスルファモイル基およびアシルスルファモイル基);その他シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基等が挙げられる。これらの置換基の中でも、ヒドロキシ基、アルコキシ基、スルファモイル基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、カルバモイル基、シアノ基およびイオン性親水性基が好ましく、中でもヒドロキシ基、スルファモイル基、イオン性親水性基が特に好ましい。
一般式(I)においてa1〜a4、b1〜b4は、それぞれX1〜X4、Y1〜Y4の置換基数を表す。そしてa1〜a4は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり、b1〜b4は、それぞれ独立に、0〜4の整数である。ここで、a1〜a4およびb1〜b4が2以上の整数であるとき、複数のX1〜X4およびY1〜Y4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
1およびb1は、a1+b1=4の関係を満たし、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、特に好ましいのは、a1が1または2を表し、b1が3または2を表す組み合わせであり、その中でもa1が1を表し、b1が3を表す組み合わせが最も好ましい。
2およびb2は、a2+b2=4の関係を満たし、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、特に好ましいのは、a2が1または2を表し、b2が3または2を表す組み合わせであり、その中でもa2が1を表し、b2が3を表す組み合わせが最も好ましい。
3およびb3は、a3+b3=4の関係を満たし、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、特に好ましいのは、a3が1または2を表し、b3が3または2を表す組み合わせであり、その中でもa3が1を表し、b3が3を表す組み合わせが最も好ましい。
4およびb4は、a4+b4=4の関係を満たし、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、特に好ましいのは、a4が1または2を表し、b4が3または2を表す組み合わせであり、その中でもa4が1を表し、b4が3を表す組み合わせが最も好ましい。
Mは、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物、または金属ハロゲン化物を表す。
Mとして好ましいものは、水素原子の他に、金属元素として、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。酸化物としては、VO、GeO等が好ましく挙げられる。 また、水酸化物としては、Si(OH)2、Cr(OH)2、Sn(OH)2等が好ましく挙げられる。さらに、ハロゲン化物としては、AlCl、SiCl2、VCl、VCl2、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl等が挙げられる。なかでも、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。
また、一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物は、L(2価の連結基)を介してPc(フタロシアニン環)が2量体(例えば、Pc−M−L−M−Pc)または3量体を形成してもよく、そのとき複数個存在するMは、それぞれ同一であっても異なるものであってもよい。
Lで表される2価の連結基は、オキシ基−O−、チオ基−S−、カルボニル基−CO−、スルホニル基−SO2−、イミノ基−NH−、メチレン基−CH2−、及びこれらを組み合わせて形成される基が好ましい。
上記一般式(I)において、フタロシアニン化合物の分子量は750〜3000の範囲が好ましく、さらに995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物が、L(2価の連結基)を介してPc(フタロシアニン環)が2量体(例えば、Pc−M−L−M−Pc)または3量体を形成する場合において、好ましい分子量、例えば特に好ましい分子量は、上記記載の特に好ましい分子量(995〜1800の範囲)の2倍(2量体の場合)、または3倍(3量体の場合)である。ここで、上記2または3量体の好ましい分子量は、連結基Lを含んだ値である。
一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物は、X1、X2、X3、X4、Y1、Y2、Y3及びY4の少なくとも1つは、イオン性親水性基であるかまたはイオン性親水性基を置換基として有する基である。
置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基(−SO3 -+)、カルボキシル基(−CO2 -+)、および4級アンモニウム基(−N+RR’R”X-)、アシルスルファモイル基(−SO2+-COR)、スルホニルカルバモイル基(−CON+-SO2R)、スルホニルスルファモイル基(−SO2+-SO2R)等が含まれる。好ましくは、スルホ基、カルボキシル基および4級アンモニウム基であり、特にスルホ基が好ましい。スルホ基、カルボキシル基、アシルスルファモイル基、スルホニルカルバモイル基およびスルホニルスルファモイル基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン)、アンモニウムイオン、有機カチオン(例、テトラメチルグアニジニウムイオン)、有機及び/又は無機アニオン(例、ハロゲンイオン、メタンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン)が含まれる。なお、上記カッコ内のXは、水素原子または対イオン、R、R’、R”は置換基を表す。
一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物は、一分子中にイオン性親水性基またはイオン性親水性基を置換基として有する基が少なくとも1つ存在しているので、水性媒体中に対する溶解性または分散性が良好となる。このような観点から、一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物としては、一分子中にイオン性親水性基を少なくとも2個有するものが好ましく、複数個のイオン性親水性基の少なくとも1個がスルホ基であるものがより好ましく、その中でも一分子中にスルホ基を少なくとも2個有するものが最も好ましい。
上記一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物として特に好ましい化合物は、下記(イ)〜(へ)の組み合わせを有する化合物である。
(イ)X1〜X4に関しては、これらが、それぞれ独立に、−SO2−Zが好ましい。
(ロ)Zに関しては、これらが、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基であり、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換ヘテロ環基が好ましく、置換アルキル基が最も好ましい。
(ハ)Y1〜Y4に関しては、これらが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(ニ)a1〜a4はそれぞれ独立に1または2であることが好ましく、特に1であることが好ましい。b1〜b4はそれぞれ独立に、3または2であることが好ましく、特に3であることが好ましい。
(ホ)Mは、Cu、Ni、Zn、またはAlであることが好ましく、なかでもCuであることが最も好ましい。
(ヘ)フタロシアニン化合物の分子量は、750〜3000の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
前記一般式(I)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
一般式(I)で表されるフタロシアニン化合物の中でも、下記一般式(III)で表される構造のフタロシアニン化合物がさらに好ましい。以下に、本発明で用いる一般式(III)で表されるフタロシアニン化合物について詳しく述べる。
一般式(III)
Figure 2005298755
前記一般式(III)において、X21、X22、X23およびX24は、それぞれ独立に、−SO−Zおよび−SO2−Zのいずれかを表し、特に−SO2−Zが好ましい。
Zに関しては、一般式(I)の中のZと同義であり、好ましい例も同じである。
21〜Y28に関しては、それぞれ独立に一般式(I)の中のY1、Y2、Y3、Y4とそれぞれ同義であり、好ましい例も同じである。
21〜a24は、4≦a21+a22+a23+a24≦8、好ましくは4≦a21+a22+a23+a24≦6を満たし、かつそれぞれ独立に1または2の整数を表す。特に好ましくはa21=a22=a23=a24=1の場合である。
Mは前記一般式(I)におけるMと同義である。
21、X22、X23、X24、Y21、Y22、Y23、Y24、Y25、Y26、Y27およびY28の少なくとも1つは、イオン性親水性基またはイオン性親水性基を置換基として有する基である。
イオン性親水性基の例は、一般式(I)におけるX1、X2、X3、X4の例と同義であり、好ましい例も同じである。
一般式(III)で表されるフタロシアニン化合物は、イオン性親水性基またはイオン性親水性基を置換基として有する基が一分子中に少なくとも1つ存在しているので、水性媒体中に対する溶解性または分散性が良好となる。このような観点から、一般式(III)で表されるフタロシアニン化合物は、一分子中にイオン性親水性基を少なくとも2個有するものが好ましく、複数個のイオン性親水性基の少なくとも1個がスルホ基であるものがより好ましく、その中でも一分子中にスルホ基を少なくとも2個有するものが最も好ましい。
上記一般式(III)において、フタロシアニン化合物の分子量は750〜3000の範囲が好ましく、さらに995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
但し、本発明における一般式(III)で表されるフタロシアニン化合物が、L(2価の連結基)を介してPc(フタロシアニン環)が2量体(例えば、Pc−M−L−M−Pc)または3量体を形成する場合において、好ましい分子量、例えば特に好ましい分子量は、上記記載の特に好ましい分子量(995〜1800の範囲)の2倍(2量体の場合)、または3倍(3量体の場合)である。ここで、上記2または3量体の好ましい分子量は、連結基Lを含んだ値である。
上記一般式(III)で表されるフタロシアニン化合物として特に好ましい化合物は、下記(イ)〜(へ)の組み合わせを有する化合物である。
(イ)X21〜X24に関しては、それぞれ独立に、−SO2−Zが好ましい。
(ロ)Zに関しては、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、その中でも置換アルキル基、置換アリール基、置換ヘテロ環基が好ましく、置換アルキル基が最も好ましい。
(ハ)Y21〜Y28に関しては、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、およびスルホ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
(ニ)a11〜a14は、それぞれ独立に、1または2であることが好ましく、特にa11=a12=a13=a14=1であることが好ましい。
(ホ)Mは、Cu、Ni、Zn、またはAlであることが好ましく、なかでもCuであることが最も好ましい。
(ヘ)フタロシアニン化合物の分子量は、750〜2500の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
前記一般式(III)で表される化合物の好ましい置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
一般式(III)で表されるフタロシアニン化合物の中でも、下記一般式(IV)で表される構造のフタロシアニン化合物がさらに好ましい。以下に、本発明で用いる一般式(IV)で表されるフタロシアニン化合物について詳しく述べる。
一般式(IV)
Figure 2005298755
一般式(IV)のZ1、Z2、Z3、Z4に関しては、それぞれ独立に一般式(I)中のZと同義であり、好ましい例も同じである。
1、q2、q3、q4は、それぞれ独立に、1または2の整数を表し、特に2であることが好ましく、その中でもq1=q2=q3=q4=2であることが最も好ましい。
31、a32、a33、a34は、それぞれ独立に、1または2の整数を表し、特に1であることが好ましく、その中でもa31=a32=a33=a34=1であることが最も好ましい。
Mは、前記一般式(I)におけるMと同義である。
1、Z2、Z3およびZ4の少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。
イオン性親水性基の例は、前記一般式(I)におけるZの例と同義であり、好ましい例も同じである。
フタロシアニン化合物の分子量は、750〜2500の範囲が好ましく、更に995〜2500の範囲の分子量が好ましく、その中でも995〜2000の範囲の分子量が好ましく、特に995〜1800の範囲の分子量が最も好ましい。
本発明で用いる一般式(I)で表される化合物の中では、下記一般式(II)で表される化合物が特に好ましい。
一般式(II)
Figure 2005298755
式中、Mは一般式(I)におけると同義であり、R1〜R4はそれぞれ独立に−SO2Zを表す。Zは一般式(I)におけるZと同義であり、好ましい例も同じである。但し、4つのZのうち少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。
上記化合物のうち、一般式(II)におけるMが銅元素であり、イオン性親水性基を置換基として有するZがスルホアルキル基である化合物がより好ましく、さらにはスルホ基が塩の状態であり、塩を形成する対カチオンがリチウムカチオンである化合物が好ましい。
本発明で用いることのできる下記一般式(V)で表されるフタロシアニン化合物は、例えば下記一般式(VI)で表されるフタロニトリル化合物及び/又は下記一般式(VII)で表されるジイミノイソインドリン誘導体とM−(Y)dで表される金属誘導体を反応させることにより合成される。なお、式中、Z及びZ1〜Z4は一般式(I)におけるZと同義であり、Mは一般式(I)におけるMと同義である。Yはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を示し、dは1〜4の整数である。M−(Y)dで示される金属誘導体としては、Al、Si、Ti、V、Mn,Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Pt、Pbのハロゲン化物、カルボン酸誘導体、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸化物、錯体等が挙げられる。具体例としては塩化銅、臭化銅、沃化銅、塩化ニッケル、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、塩化アルミニウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、アセチルアセトンマンガン、塩化マンガン、塩化鉛、酢酸鉛、塩化インジウム、塩化チタン、塩化スズ等が挙げられる。
Figure 2005298755
このようにして得られる前記一般式(V)で表される化合物は通常、R1(SO2−Z1)、R2(SO2−Z2)、R3(SO2−Z3)、R4(SO2−Z4)の各置換位置における異性体である下記一般式(a)−1〜(a)−4で表される化合物の混合物となっている。
さらに、置換基の異なる2種類以上の一般式(VI)及び/又は一般式(VII)を用いて染料を調製する場合には、一般式(V)で表される化合物は、置換基の種類、位置が異なる染料混合物となっている。
Figure 2005298755
本発明に用いるシアン染料の例としては、特開2002−249677号、同2003−213167号、同2003−213168号、同2004−2670号公報に記載の該当する構造の化合物を挙げることができるが、特に好ましいものは下記表に挙げるものである。表1、表2に記載の化合物については、上記公報もしくは明細書中に記載の方法で合成できる。もちろん、出発化合物、色素中間体および合成方法について、これらに限定されるものではない。
Figure 2005298755
Figure 2005298755
染料の含有量は、一般式(I)で表される化合物の種類、溶媒成分の種類等により決められるが、インク組成物全重量に対し、好ましくは1〜10重量%、さらに好ましくは2〜5重量%の範囲である。1重量%以上とすることで、記録媒体上での発色性又は画像濃度を確保でき、10重量%以下とすることで、インク組成物の粘度調整が容易となり吐出信頼性や目詰まり性等の特性が容易に確保できる。
所定の染料を安定して溶解させるためには、インク組成物のpH(20℃)は8.0以上であることが好ましい。また、インク組成物が接する各種部材との耐材料性を考慮すると、インク組成物のpHは10.5以下であることが好ましい。これらの事項をよりよく両立させるためには、インク組成物のpHを8. 5〜10.0に調整することがより好ましい。
本発明のインク組成物は、上記染料とともに、少なくとも水と水溶性有機溶剤を含有する。
前記水溶性有機溶剤は、20℃における静粘性率(以下、単に静粘性率という)が1Pa・s未満、好ましくは0.5Pa・s未満、かつ、蒸気圧が1Pa以下、好ましくは0・7Pa以下の化合物を含有する。このような化合物を含有させることにより、通常の耐目詰まり性とともに異常停止時(ノズルがキャップされないで放置された場合)の耐目詰まり性が確保され、また、短期の放置での耐目詰まり性とともに中長期の放置での耐目詰まり性も確保される。
エチレングリコールやジエチレングリコールなど、静粘性率の低い有機溶剤は、水分蒸発に伴う粘性率上昇を初期的には低く抑えることができるため、一般的に短期の目詰まり回復性には貢献するが、これらは比較的蒸気圧が高く、中長期の目詰まりや異常停止時の目詰まりにおいては溶剤自体が蒸発し、色材が固化してノズルが詰まってしまうという現象が起きやすい。一方、グリセリンなどの静粘性率が高い有機溶剤は一般的に蒸気圧が低く、中長期的な目詰まり回復性に効果的な場合が多く、異常停止時にも目詰まりを起こしにくい利点がある。
しかし、本発明で用いる一般式(I)で表されるシアン系染料は上記のような静粘性率の高い有機溶剤との相性が悪く、プリンタが異常停止して放置され、水分が蒸発した場合、インクがコロイド状になってほとんど流動性を喪失してしまい、その結果、通常であれば異常停止時にも確保されていた目詰まり回復性について、効果が十分に得られないことがわかった。この問題について本発明者らが種々の有機溶剤を用いて検討した結果、上記のような低静粘性率かつ低蒸気圧の有機溶剤を使用すると、通常時、異常停止時の両方の目詰まり回復性が確保されることを見出した。
20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の水溶性有機溶剤としては、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、オクチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ポリエチレングリコールMW200等があげられる。
また、前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の水溶性有機溶剤の含有量は、インク組成物中全重量に対し、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは10〜25重量%の範囲である。5重量%以上とすることで、目詰まり特性の確保が容易となり、また、35重量%以下とすることで、インク組成物の粘度調整や吐出安定性等の確保が容易にできるようになる。
また、前記一般式(I)で表される染料と、前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の水溶性有機溶剤の含有比率は、重量比で1:1〜1:20が好ましく、より好ましくは1:3〜1:10である。上記範囲にすることで、インク組成物の吐出安定性を確保しつつ、有効に目詰まり回復性を得ることができる。
また、本発明のインク組成物には、水溶性有機溶剤として水溶性含窒素有機溶剤を含んでなることがさらに好ましい。水溶性含窒素有機溶剤としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン,2−ピロリドン,1−メチル−2−ピロリドン、3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、2−イミダゾリジノン、アンチピリン、2−ピペリドン、シトシン、アロキサン、β−プロピオラクタム、ε−カプロラクタム等が挙げられ、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピペリドン、ε−カプロラクタムが好ましく、中でも、2−ピロリドンを特に好適に用いることができる。それらは、単独または2種以上併用して用いられることもできる。
前記水溶性含窒素有機溶剤の含有量は、0.5〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは、1〜5重量%である。その含有量を、0.5重量%以上とすることで、添加することによる本発明の色材の溶解性向上を図ることができ、10重量%以下とすることで、インク組成物が接する各種部材との耐材料性を悪化させることがない。
また、本発明のインク組成物には、インクの速やかな定着( 浸透性) を得ると同時に、1ドットの真円度を保つのに効果的な添加剤として、ノニオン系界面活性剤を含むことが好ましい。
本発明に用いられるノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤として、具体的には、サーフィノール465、サーフィノール104(以上、Air Products and Chemicals, Inc. 製、商品名)、オルフィンSTG、オルフィンPD001(以上、日信化学工業(株)製、商品名) 等が挙げられる。その添加量は好ましくは0. 1〜5重量%、より好ましくは0. 5〜2重量%である。添加量を0. 1重量%以上とすることで、十分な浸透性を得ることができ、また、5重量%以下とすることで、画像のにじみの発生を防止し易い。
さらに、ノニオン系界面活性剤に加えて、浸透促進剤として、グリコールエーテル類を添加することにより、より浸透性が増すとともに、カラー印刷を行った場合の隣り合うカラーインクとの境界のブリードが減少し、非常に鮮明な画像を得ることができる。
本発明で用いることのできるグリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。その添加量は好ましくは3〜30重量%、より好ましくは5〜15重量%である。添加量が3重量%未満であると、ブリード防止の効果が得られない。また、30重量%を越えると画像ににじみが発生するばかりか、油状分離が起きるためにこれらのグリコールエーテル類の溶解助剤が必要となり、それに伴ってインクの粘度が上昇し、インクジェットヘッドでは吐出が難しくなる。
さらに、本発明のインク組成物には、必要に応じて、トリエタノールアミンやアルカリ金属の水酸化物等のpH調整剤、尿素およびその誘導体等のヒドロトロピー剤、アルギン酸ナトリウム等の水溶性ポリマー、水溶性樹脂、フッ素系界面活性剤、防カビ剤、防錆剤等が添加されてもよい。
上記各成分のほか、本発明におけるインク組成物においては、上記の水溶性有機溶剤、水溶性含窒素有機溶剤に加え、粘度調整やプリントヘッド等の材料に対する信頼性、その他の特性を確保する目的で、他の水溶性有機溶剤を用いても良い。
具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、アセトニルアセトン等のケトン類、γ−ブチロラクトン、リン酸トリエチル等のエステル類、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、チオジグリコール等があげられる。
これらは目的に応じて任意の量で添加することが可能であるが、そのうち、20℃における静粘性率が1Pa・s以上の化合物については、前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の水溶性有機溶剤の含有量:静粘性率が1Pa・s以上の水溶性有機溶剤の含有量が、重量比で10:1以下であることが好ましく、20:1以下であることがより好ましい。このような割合で使用することで、目詰まり回復性を損ねることなく、インクの特性(粘性率や材料信頼性等)を得ることができる。
本発明のインク組成物は、さらに糖類から選ばれる保湿剤を含んでも良い。
保湿剤を含むことにより、インクジェット記録方式において、水分の蒸発を抑制してインクを保湿することができる。
保湿剤として用いる糖類は、マルチトール、ソルビトール、グルコノラクトン、マルトース等が好ましい。
また、本発明のインク組成物は、上記のようなシアン系染料を含有したインク組成物を用いてベタ印刷した場合に見られるブロンズ現象を弱める、もしくは無くするために、カルボキシル基を有する芳香族化合物又はその塩を含有したインク組成物においても有効に作用する。
カルボキシル基を有する芳香族化合物又はその塩としては、具体的には、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−メトキシ−2−ナフトエ酸、6−メトキシ−2−ナフトエ酸、6−エトキシ−2−ナフトエ酸、6−プロポキシ−2−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等及びそれらの塩(特に、リチウム塩)が挙げられる。
本発明のインク組成物の調製方法としては、たとえば、各成分を十分混合溶解し、孔径1.0μmのメンブランフィルターで加圧濾過したのち、真空ポンプを用いて脱気処理して調製する方法などがある。
次に、上述のインク組成物を用いた本発明の記録方法について説明する。本発明の記録方法はインク組成物を微細孔から液滴として吐出させ、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方式がとりわけ好適に使用できるが、一般の筆記具用、記録計、ペンプロッター等の用途にも使用できることは言うまでもない。
インクジェット記録方式としては、従来公知の方式はいずれも使用でき、特に圧電素子の振動を利用して液滴を吐出させる方法(電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法)や熱エネルギーを利用する方法においては優れた画像記録を行うことが可能である。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜11、比較例1〜6)
〔各インク組成物の調製〕
以下の表3に示した組成に基づき、各成分を常温において30分間攪拌した後、得られた溶液を目開き1.0μmのメンブランフィルターを用いて濾過することにより各インク組成物を得た。なお表3中において、各成分の数値はインク組成物の質量を100%とした場合の各成分の重量%を示し、さらに水の量を示す「残量」は、水以外の成分とあわせて合計100%になる量を示す。
Figure 2005298755
上記により作成した各インク組成物を、インクジェットプリンタPM970C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)を用いて、これの専用カートリッジ(Cyan室)に充填して、インクジェット専用記録媒体(PM写真用紙、専用光沢フィルム:いずれもセイコーエプソン株式会社製)に印字し、以下の各評価を行なった。得られた結果を表4に示す。
《耐オゾン性評価》
OD(Optical Density)が、0.9〜1.1の範囲に入るように印加 Duty を調整して印刷を行って得られた印刷物を、オゾンウエザーメーターOMS−H型(商品名、(株)スガ試験機製)を用い、24℃、相対湿度60%RH、オゾン濃度20ppmの条件下にて、印刷物を所定時間(6,12時間)曝露した。
曝露後、それぞれの印刷物のODを、濃度計(「Spectrolino」 Gretag社製)を用いて測定し、次式により光学濃度残存率(ROD)を求め、下記判定基準により、評価した。
ROD(%)=(D/D0)×100
D:曝露試験後のOD
0:曝露試験前のOD
(但し、測定条件は、Filter:Red,光源:D50,視野角:2度)
[判定基準]
評価A:RODが90%以上
評価B:RODが80%以上90%未満
評価C:RODが70%以上80%未満
評価D:RODが70%未満
《耐目詰り性評価(1)−正常放置》
各インク組成物をインクジェットプリンタPM970C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)の専用カートリッジ(Cyan室)に充填し、初期的に正常に吐出することを確認後、電源を切り、プリントヘッドが通常の待機位置に移動、Capがなされたことを確認後、インクカートリッジを装填した状態のまま、40℃、20%RHの環境下に放置した。所定の時間放置後、PM970Cを取り出し、温度が常温にまで下がるのを待って電源を入れ、インクが正常に吐出するかを見た。また正常に吐出しない場合は、クリーニング回復動作を行い、その後印字を行って、正常に吐出するようになるまでのクリーニング回復動作の必要回数を求め、下記基準により評価した。
[判定基準]
評価A:電源ON、またはクリーニング動作1回で正常に吐出
評価B:クリーニング動作2〜3回で正常に吐出
評価C:クリーニング動作4〜6回で正常に吐出
評価D:クリーニング動作を6回行っても正常に吐出しない
《耐目詰り性評価(2)−キャップなし放置》
各インク組成物をインクジェットプリンタPM970C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)の専用カートリッジ(Cyan室)に充填し、初期的に正常に吐出することを確認後、電源プラグを強制的に抜く方法で電源を切り、プリントヘッドが通常の待機位置にない(キャップされない)状態にした。インクカートリッジを装填した状態のまま、これを40℃、20%RHの環境下に放置した。所定の時間放置後、PM970Cを取り出し、温度が常温にまで下がるのを待って電源を入れ、インクが正常に吐出するかを見た。また正常に吐出しない場合は、クリーニング回復動作を行い、その後印字を行って、正常に吐出するようになるまでのクリーニング回復動作の必要回数を求め、下記基準により評価した。
[判定基準]
評価A:電源ON、またはクリーニング動作1〜3回で正常に吐出
評価B:クリーニング動作4〜8回で正常に吐出
評価C:クリーニング動作9〜15回で正常に吐出
評価D:クリーニング動作を15回行っても正常に吐出しない
Figure 2005298755
比較例で使用した染料(C.I.ダイレクトブルー199)の分光特性(吸収波長)を示す図である。

Claims (14)

  1. 少なくとも水と水溶性有機溶剤と下記一般式(I)で表されるシアン系染料を含有し、前記水溶性有機溶剤として、少なくとも、20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物を含有することを特徴とするインク組成物。
    一般式(I)
    Figure 2005298755
    (式中X1、X2、X3及びX4は、それぞれ独立に、−SO−Z及び−SO2−Zのいずれかを表す。ここで、Zは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロ環基を表す。
    1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基またはイオン性親水性基を表し、各々の基は、さらに置換基を有していてもよい。
    1〜a4およびb1〜b4は、それぞれX1〜X4およびY1〜Y4の置換基数を表す。そしてa1〜a4は、それぞれ独立に、0〜4の整数であり、すべてが同時に0になることはない。b1〜b4は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
    Mは、水素原子、金属元素またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。
    但し、X1、X2、X3、X4、Y1、Y2、Y3及びY4のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基であるかまたはイオン性親水性基を置換基として有する基である。)
  2. 前記一般式(I)で表されるシアン系染料が下記一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1記載のインク組成物。
    一般式(II)
    Figure 2005298755
    (式中、Mは一般式(I)におけると同義であり、R1〜R4はそれぞれ独立に−SO2Zを表す。Zは一般式(I)におけると同義である。但し、4つのZのうち少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。)
  3. 前記一般式(II)におけるMが銅元素であり、イオン性親水性基を有するZがスルホアルキル基である請求項2記載のインク組成物。
  4. 前記スルホアルキル基のカウンターカチオンがリチウムカチオンである請求項3に記載のインク組成物。
  5. インク組成物中における前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物からなる水溶性有機溶剤の含有量が5〜35重量%である請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク組成物。
  6. インク組成物中における前記一般式(I)で表されるシアン系染料の含有量が1〜10重量%である請求項1〜5のいずれか一項に記載のインク組成物。
  7. 前記一般式(I)で表されるシアン系染料と前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の化合物からなる水溶性有機溶剤の含有比率が重量比で1:1〜1:20の範囲である請求項1〜6のいずれか一項に記載のインク組成物。
  8. 前記20℃における静粘性率が1Pa・s未満かつ蒸気圧が1Pa以下の水溶性有機溶剤に対し、20℃における静粘性率が1Pa・s以上の水溶性有機溶剤の含有比率が、重量比で10:1以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク組成物。
  9. さらに水溶性含窒素有機溶剤を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のインク組成物。
  10. 前記水溶性含窒素有機溶剤が2−ピロリドンであることを特徴とする請求項9に記載のインク組成物。
  11. インクジェット記録方法において用いられる、請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物。
  12. 前記インクジェット記録方法が、電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するインクジェットヘッドを用いた記録方法である、請求項11に記載のインク組成物。
  13. インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜12のいずれか一項に記載のインク組成物を使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
  14. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のインク組成物を用いて記録された、又は請求項13に記載の記録方法により記録されたことを特徴とする記録物。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017132908A (ja) * 2016-01-28 2017-08-03 セイコーエプソン株式会社 インクジェット捺染用浸透液、インクジェット捺染方法及びインクジェット捺染装置

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