JP2005298610A - インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 Download PDF

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美奈子 河部
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到 辻
Yutaka Kurabayashi
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Abstract

【課題】 フルカラー印刷技術分野においてグリーン領域がより再現性高く、且つ鮮やかさ、透明感、コントラストに優れた画像を形成することができるインクを提供すること。
【解決手段】 インクの吸収スペクトルのピークが4つの特性を有することを特徴とするインク。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水性インク等に関し、更に詳しくは十分な色再現範囲を持ち、被記録媒体上で鮮やかさ、透明感、コントラストに優れた画像を得ることのできる水性インク等に関する。
インクジェット記録とは、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて記録材料に付着させ、画像、文字等の画像形成を行うものである。このインクジェット記録は高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が高い、現像及び定着が不要等の特徴があり、様々な用途において急速に普及している。
インクジェット記録方法によりカラー画像を形成する場合には、減法混色法による記録方法が代表的な方法として挙げられる。減法混色法によりカラー画像が形成される場合には、一般にシアンインク(C)、マゼンタインク(M)及びイエローインク(Y)の三原色インクに加え、テキスト及びより暗い部分の印刷を向上させるためにブラックインク(Bk)が使用されている。
この三原色インクとブラックインクとを用いることで、イエローインクとマゼンタインクとの混色によりオレンジ〜レッド領域、イエローインクとシアンインクとの混色によりグリーン領域、マゼンタインクとシアンインクの混色よりブルー〜バイオレット領域の画像を形成することが可能となり色相の全領域を表現することができる。
しかし、これらの三原色インクのみで色相の全領域を表現した場合、混色によって表現される色領域においては彩度・明度は十分ではないため、表現できる色再現領域が不十分となる場合がある。そこで、混色によって表現される色領域の彩度・明度を高めるために、基本三原色インクであるシアンインク、マゼンタインク、イエローインクの各色の発色性をよくする等の方法がとられてきたが、何れも十分ではなかった。
この問題を解決することを目的として、特許文献1〜4に、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクの三原色インクに、レッドインク、グリーンインク、ブルーインク等を加えたインクを用いる印刷方法が開示されている。これにより、CIELAB色表示系においてa*−b*平面上での色再現範囲が拡大することが可能となった。
特開平06−057654号公報 特開2000−248217公報 特開2002−241661公報 特開2003−34765公報
しかし、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクにレッドインク、グリーンインク、ブルーインクを加えただけでは、a*−b*平面上での色再現範囲は拡大するが、鮮やかさ、透明感、コントラストは十分ではない。近年、インクジェット印刷が普及し、印刷する画像の種類が増えてきたことにより、鮮やかさ、透明感、コントラストが向上した画像形成が可能な印刷技術が求められてきている。特にグリーン領域においては新緑や景色等の自然画や、人工色により彩られる商品の画像等を形成するために、色再現範囲が広く且つ鮮やかさ、透明感、コントラストが優れていることが重要である。
又、出力装置としてより再現性の高い画像を求めるには、銀塩写真のポジフィルムやモニターで使用されているs−RGB領域で示された画像の再現をすることも必要となる。その場合、グリーン領域においては、標準的なグリーンの色調(例えば、Japan Colorで表される色相)において画像効果が得られると共に、より色相角の小さい領域で彩度、明度の高い画像を出すことが必要とされる。
従って、本発明は、フルカラー印刷技術分野においてグリーン領域がより再現性が高く、且つ鮮やかさ、透明感、コントラストに優れた画像を形成することができるインクを提供することを目的とする。更には、シアンインク、イエローインク、グリーンインクを用いる画像の形成において、シアン〜グリーン〜イエロー領域において、階調性、再現性に優れた画像を提供することを目的とする。
本発明者らは、グリーン領域において、銀塩写真のポジフィルムやモニターで使用されているs−RGB領域で示された画像よりも再現性が高く、且つ鮮やかさ、透明感、コントラストに優れた画像を形成するためには、色相角H°=115°〜140°の範囲で明度・彩度の高いグリーンインクを用いることが有効であるという知見を得た。この範囲に該当しない色相角のグリーンインクを用いた場合、色相角H°=115°〜140°の範囲の色を表現する際には用いたグリーンインクとシアン又はイエローインクを紙面上で混色することが必要となり、インクの打ち込み量が増加する。インクの打ち込み量が増加すると使用するインクによっては明度・彩度が低くなるということが生じてしまう。
即ち、本発明は、吸収スペクトルのピークが以下の4つの特性を有することを特徴とする水性インク(以下単に「インク」という)を提供する。
(1)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長390nm以上450nm未満の間に存在する。
(2)吸収スペクトルのピークが、波長450nm以上610nm未満の間に存在しない。
(3)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長610nm以上680nm未満の間に存在する。
(4)7>A/B>2
(但し、上記式においてAは波長390nm以上450nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値を示し、Bは波長610nm以上680nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値とショルダー部分の値の和を示す。)
上記本発明のインクにおいては、吸収スペクトルのピークが波長610nm以上640nm未満の間に1つ存在すること;吸収スペクトルのピークが、波長640nm以上680nm未満の間に1つ存在すること;前記インクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像において、色相角が115°〜140°であり、且つ明度60以上、彩度85以上であること;前記インクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像において、色相角が120°〜135°であり、且つ明度60以上、彩度90以上であること;少なくとも2種類の色材からなること;少なくともイエロー染料を含有すること;イエロー染料として下記の一般式Iで表わされる化合物を含有すること;
Figure 2005298610
(式中、R1及びR2は各々独立に置換若しくは未置換のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、又は水素の何れかを表す。R3及びR5はそれぞれ独立に、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基又はそれらの塩の基、又はこれらの基で置換されたアルキル基を表す。R4及びR6はそれぞれ独立に、R3及びR5に対して定義した以外の基を表す。p及びrは、それぞれ独立に1乃至5の整数を表し、q及びsは、それぞれ独立に0乃至4の整数を表す。又、p+qが5以下の値を有し、r+sが5以下の値を有す。)
少なくとも1種のイエロー染料を含み、イエロー染料とインク中に含まれるその他の色材との質量比率(イエロー染料:インク中に含まれるその他の色材)が、1:1〜10:1であること;および少なくとも1種のイエロー染料とシアン染料とを含み、その含有量の質量比率(イエロー染料:シアン染料)が、2:1〜10:1であることが好ましい。
又、本発明は、少なくとも1種のシアンインクと少なくとも1種のイエローインクとを有し、更に少なくとも1種のグリーンインクを有するインクセットにおいて、該シアンインクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像の明度が60以下、色相角が220°〜250°であり、該イエローインクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像の明度が80以上、色相角が80°〜105°であり、該グリーンインクが、前記少なくとも1種のイエロー染料とシアン染料とを含み、その含有量の質量比率(イエロー染料:シアン染料)が、2:1〜10:1であることを特徴とするインクセットを提供する。
又、本発明は、上記本発明のインクを用いて被記録媒体に記録するインクジェット記録方法において、上記被記録媒体が、支持体上にインク受容層を備えていることを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。該記録方法においては、前記インク受容層が、アルミナ水和物を含有していること;前記アルミナ水和物が、下記一般式(III)で表わされるものであることが好ましい。
Figure 2005298610
(上記式中、nは1、2又は3の整数の何れかを表し、mは0〜10であり、mとnは同時には0にはならない。)
又、本発明は、前記何れかの本発明のインクを保持しているインク収容部を有していることを特徴とするインクカートリッジ;前記何れかの本発明のインクを収容しているインク収容部及び各インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドを有していることを特徴とする記録ユニット;及び前記何れかの本発明のインクと、該インクを吐出させるためのインクジェット記録ヘッドを有していることを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
本発明のグリーンインクを用いると、色再現範囲が広く、明度・彩度が高く、鮮やかで、透明感のあるコントラストに優れた画像を提供することができる。更にはシアン〜グリーン〜イエロー領域にかけて滑らかな階調性と色再現性の高い画像を得ることができる。
以下、本発明のインクについて、その好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明のインクは、吸収スペクトルのピークが以下の4つの特性を有することを特徴としている。
(1)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長390nm以上450nm未満の間に存在する。
(2)吸収スペクトルのピークが、波長450nm以上610nm未満の間に存在しない。
(3)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長610nm以上680nm未満の間に存在する。
(4)7>A/B>2
(但し、上記式においてAは波長390nm以上450nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値を示し、Bは波長610nm以上680nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値とショルダー部分の値の和を示す。)
上記において、吸収スペクトル曲線をf(x)とし、この曲線f(x)は連続であり、この曲線の一次微分をf’(x)とすると、
ピークの値とは、
f’(a)=0且つ、
f’(x)>0(x<a)且つ、
f’(x)<0(x>a)
を満たすときのf(a)の値のことである。
ショルダー部分の値とは、
f’(a)=0且つ、
f’(x)>0(x<a)且つ、
f’(x)>0(x>a)
を満たすときのf(a)の値。
又は、
f’(a)=0且つ、
f’(x)<0(x<a)且つ、
f’(x)<0(x>a)
を満たすときのf(a)の値である。
高明度・高彩度の画像を得るためには、インクの吸収スペクトルのピークはシャープであること、副吸収が少ないということが必要となる。又、吸収スペクトルは使用する染料構造に由来するため、用いる染料が異なると吸収スペクトルも変化する。本発明は吸収スペクトルが以下のような場合でも成立する。
(1)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長390nm以上450nm未満の間に存在する。
(2)吸収スペクトルのピークが、波長450nm以上610nm未満の間に存在しない。
(3)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長610nm以上640nm未満の間に1つ存在する。
(4)7>A/B>2
(但し、上記式においてAは波長390nm以上450nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値を示し、Bは波長610nm以上640nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値とショルダー部分の値の和を示す。)
又、次のような吸収スペクトルの場合も本発明は成立する。
(1)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長390nm以上450nm未満の間に存在する。
(2)吸収スペクトルのピークが、波長450nm以上610nm未満の間に存在しない。
(3)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長640nm以上680nm未満の間に1つ存在する。
(4)7>A/B>2
(但し、上記式においてAは波長390nm以上450nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値を示し、Bは波長640nm以上680nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値とショルダー部分の値の和を示す。)
本発明において吸収スペクトルを測定する際は、390nm以上450nm未満における吸収スペクトルの吸収の値(Abs.)が0.9〜1.4になるように希釈し測定する。前記グリーンインクの波長390nm以上450nm未満の間に存在する吸収ピークの下限は好ましくは400nm以上、特に好ましくは420nm以上がよい。又、上限は好ましくは440nm以下がよい。
前記グリーンインクの吸収スペクトルのピークが波長450nm以上610nm未満の間に存在してはいけないのは、この波長領域に吸収スペクトルのピークがあると副吸収があることになり、所望の色相角・明度・彩度が得られないためである。
更に、前記グリーンインクの吸収が波長450nm以上610nm未満の間に存在する場合、吸収スペクトルのピークの値(Abs.)は特に500nm〜580nmの間で0.15以下が好ましい。
前記グリーンインクの吸収スペクトルにおいて、A/B値の下限は好ましくは3以上がよい。又、上限は好ましくは5以下がよい。
又、本発明のインクを用いて被記録媒体上に形成した画像は、色相角115°〜140°が好ましく、更にシアンインク、イエローインクとの階調性のバランスを考慮すると120°〜135°がより好ましい。又、色相角115°〜140°、明度が60以上において、彩度85以上であることが好ましく、更には、明度60以上において彩度90以上であることがより好ましい。又、更には、シアンインク、イエローインクとの階調性のバランスを考慮すると明度60〜70の間において彩度90以上にあることが、より好ましい。なぜならば、シアンインクはある程度明度の高い領域から低い領域まで彩度と画像濃度の高い画像を必要とするため、最大彩度を有する明度は60以上が好ましい。又、イエローインクの場合は明度の高い領域において彩度と画像濃度が高いことが必要である。
従って、シアンインクとイエローインクを用いてグリーン領域の画像を形成すると、特に明度60〜70における彩度が得られにくいため、グリーンインクにおいて上記領域をカバーすることによりシアン〜グリーン〜イエロー領域にかけて滑らかな階調性と色再現の高い画像を有することができる。更には、あまり明度の高過ぎる領域では自然画においては使用する画像が少なくなることも挙げられる。
(インク)
本発明に用いられるインクの色材としては、一般的に用いられている染料や顔料等の公知の色材であっても新規に合成された色材であってもよく、本発明の範囲内で適宜選択して用いることができる。インク中に含有させる色材の含有量の下限としては、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上がよい。又、上限としては、好ましくは15質量%以下、より好ましくは7質量%以下がよい。又、インク中に含有させる色材は単独でも2種類以上を混合して用いることも可能である。特に本発明においては、インク中に含有する染料色材は2種以上であることが好ましい。インク中に含有される色材を2種以上にすることによって色材同士の会合が少なくなり、明度・彩度の高い印字物を提供することができる。
本発明で使用される水溶性染料として、カラーインデックス(COLOUR INDEX)に記載されている水溶性の酸性染料、直接染料の具体例を例示する。又、水分散性顔料や特に効果的であった色材についても例を挙げる。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(イエロー染料)
C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、89、98、100、110、132、173;C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99;C.I.ピグメントイエロー:1、2、3、13、16、74、83、128
一般式Iで表わされる化合物
Figure 2005298610
(上記一般式I中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、p、r、q、sは前記と同意義である。)
一般式Iで表わされる化合物の中では、例示化合物1が好ましいが、その限りではない。
Figure 2005298610
Figure 2005298610
Figure 2005298610
(グリーン染料)
C.I.アシッドグリーン:5、6、9、12、15、16、19、21、25、28、81、84;C.I.ダイレクトグリーン:26、59、67;C.I.フードグリーン:3;C.I.リアクティブグリーン:5、6、12、19、21;C.I.ディスパースグリーン:6、9;C.I.ピグメントグリーン:7、36
(シアン染料)
C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226、307
一般式IIで表わされる化合物
Figure 2005298610
(一般式II中のCuPcは、銅フタロシアニン残基を表し、Qはアルカリ金属又はアンモニウムであり、xは1、2、3又は4であり、yは1、2又は3である。但しx+y=2以下のものを含まないか、或いは実質的に含まない。)
C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、112、117、127、138、158、161、203、204、221、244;C.I.ピグメントブルー:1、2、3、15、16、22
上記した染料のうち、イエロー染料としてC.I.ダイレクトイエロー86、132、C.I.アシッドイエロー17、23、例示化合物1、グリーン染料としてC.I.アシッドグリーン9、16、シアン染料としてC.I.ダイレクトブルー199、C.I.アシッドブルー9、一般式IIで表わされる化合物が好ましい。又、インクの信頼性を考慮した場合においては比較的分子量が大きい構造を有するグリーン染料よりも、シアン染料を用いることが好ましい。なかでも、イエロー染料として前記一般式Iで表わされる化合物と更に上述のシアン染料又はグリーン染料を用いた場合、明度の低い領域から高い領域まで彩度が高く鮮やかな画像が得られることからより好ましい。前記一般式Iで表わされる化合物については、特表2002−504613公報において報告されているが、本発明で述べたようなグリーン領域における色領域拡大に関する記述はない。
又、イエロー染料の含有量としては、イエロー染料とインク中に含まれるその他の色材の質量比率(イエロー染料:インクに含まれるその他の色材)が、1:1〜10:1であることが好ましく、その他の色材としてシアン染料を含有する場合においては、その含有量の質量比率(イエロー染料:シアン染料)は、2:1〜10:1であることが好ましい。
又、シアン染料のなかでは堅牢性に優れる点から、下記一般式IIで表わされる化合物が好ましい。
Figure 2005298610
(上記一般式II中のCuPc、Q、x、yは前記と同意義である。)
即ち、具体的には下記の構造を有する染料の何れか、若しくはそれらの混合物を含み、x+y=2の構造のものは含んでいないか、或いは実質的に含んでいない。
Figure 2005298610
更に、一般式IIで表される色材は、x+y=3の成分よりx+y=4の成分をより多く含有する場合、耐ガス性の上で、特に良好になる。その質量比率は、一般式IIで表される色材を波長254nmにおいて高速液体クロマトグラフィーによって各分子量での質量比率を算出することによって求められる。
又、本発明に用いられる色材の総含有量は1〜15質量%が好ましい。本発明におけるインクの好ましいpHは2〜11である。しかし、イエロー色材として前記一般式Iで表わされる化合物を用いた場合の好ましいpHは2〜8でありpHの下限として更に好ましいのは4以上、pHの上限として更に好ましいのは7以下である。このようなpHを保つために、インク中にバッファーを入れてもかまわない。
又、本発明では、グリーンインクの他にフルカラー画像を形成する等のために、別の色を有するインクを使用してもかまわない。例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク等である。又、これらのインクと同一色調の淡インクを組み合わせて用いることもできる。これらの別の色を有するインク、又は淡インクの色材としては、一般に用いられる公知の染料や顔料であっても、新規に合成された色材であっても用いることができる。
以下に、マゼンタ、ブラック用色材の具体例を色調別に例示する。しかし、本発明においてこれに限定されるものではない。又、シアンインク、イエローインク用色材の具体例は、先に述べたシアン色材、イエロー色材と同じである。
(マゼンタ用色材)
C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、229、230;C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289;C.I.フードレッド:87、92、94;C.I.ダイレクトバイオレット:107
(ブラック用色材)
C.I.ダイレクトブラック:17、19、22、31、32、51、62、71、74、112、113、154、168、195;C.I.アシッドブラック:2、48、51、52、110、115、156;C.I.フードブラック:1、2
ブラック用色材としては、顔料を用いることもできる。具体的にはカーボンブラックが挙げられる。カーボンブラックの例としてはレイヴァン(Raven)7000、レイヴァン5750、レイヴァン5250、レイヴァン5000、レイヴァン3500、レイヴァン2000、レイヴァン1500、レイヴァン1250、レイヴァン1200、レイヴァン1190ULTRA-II、レイヴァン1170、レイヴァン1255(以上コロンビア社製)、ブラックパールズ(Black Pearls)L、リーガル(Regal)400R、リーガル330R、リーガル660R、モウグル(Mogul)L、モナク(Monarch)700、モナク800、モナク880、モナク900、モナク1000、モナク1100、モナク1300、モナク1400、ヴァルカン(Valcan)XC−72R(以上キャボット社製)、カラーブラック(Color Black)FW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160、カラーブラックS170、プリンテックス(Printex)35、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラック(Special Black)6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック4(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を使用することができる。又、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を黒色顔料として用いてもよい。
又、上記した顔料を用いる場合には分散剤を併用することが好ましい。分散剤としては、アニオン性基の作用によって上記の顔料を水性媒体に安定に分散させることのできるものが好適に用いられる。分散剤の具体例は、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸−マレイン酸ハーフエステル共重合体或いはこれらの塩等が含まれる。又、これらの分散剤は、重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲のものが好ましい。
又、色材として、顔料表面にイオン性基(アニオン性基)を結合させることによって分散剤なしで水性媒体に分散させることのできる顔料、いわゆる自己分散型顔料を用いることもでき、このような顔料の一例として例えば、自己分散型カーボンブラックを挙げることができる。自己分散型カーボンブラックとしては、例えば、アニオン性基がカーボンブラック表面に結合したものを挙げることができる。
一例として、本発明にかかるインクジェット記録装置に用いるインクについて述べる。本発明にかかるインクジェット記録装置に用いられるインクは、水を主体とする水性媒体に本発明に用いられる色材を溶解或いは分散させて用いるのが一般的である。この水性媒体としては、水単独、或いは水と水溶性有機溶剤を含むものが利用できる。
この水溶性有機溶剤としては、水溶性を示すものであれば特に制限はなく、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒、尿素類、糖類等、一般的にインクジェット用インクの溶剤として用いられているものであれば、問題なく使用することができる。これらの溶剤はインクの保湿性維持や色材の溶解性、分散性の向上、インクの記録紙への浸透剤等の用途として用いられる。又、これらの溶剤は単独でも複数を組み合わせて用いることもできる。
水溶性有機溶剤の含有量の上限は、インク全体の50質量%以下が好ましく、より好ましくは40質量%以下である。又、下限はインク全体の1質量%以上が好ましく、より好ましくは3質量%以上である。インク中の水の含有量は、染料の溶解性やインクの吐出安定性を良好に保つために、30〜95質量%の範囲が好ましい。
更に本発明のインクには上記成分以外にも必要に応じて界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、水溶性ポリマー等、種々の添加剤を含有させてもよい。
例えば、界面活性剤としては、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレンアルコール、アセチレングリコール等の非イオン性界面活性剤があり、これらの1種又は2種以上を適宜選択して使用できる。上記した中でも、特にアセチレンアルコール類や、アセチレングリコール類が普通紙への浸透性に優れた効果を発揮するために好適に用いることができる。その使用量は、分散剤の添加量により異なるが、インク全量に対して、0.01〜5質量%が望ましい。この際、インクの25℃における表面張力は10mN/m(dyn/cm)以上が好ましく、より好ましくは20mN/m以上となるように、又、表面張力が60mN/m以下となるように活性剤の添加する量を決定することが好ましい。なぜなら、本発明で使用するインクジェット記録方式においては、ノズル先端の濡れによる印字ヨレ(インク滴の着弾点のズレ)等の発生を有効に抑えることができるからである。又、インクはインクジェット記録装置で良好な吐出特性を得るために、所望の粘度やpHを有するように調整することが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、前記本発明のインクを用いて被記録媒体に記録するインクジェット記録方法において、前記被記録媒体が、支持体上にインク受容層を備えているものであることを特徴としている。
(被記録媒体)
本発明に用いることのできる被記録媒体としては、普通紙、或いは光沢紙、コート紙、光沢フィルムと呼ばれるような、表面にコート層或いはインク受容層を有する特殊媒体等、一般的に用いられている被記録媒体を用いることができるが、これらの中でも、より鮮やかさ、コントラスト、透明感の高い画像が得られる被記録媒体の一例として、基材上に親水性の多孔質粒子層、多孔質高分子層等からなるインク受容層を有する被記録媒体を挙げることができる。
本発明で用いられる被記録媒体の一例を更に詳述すると、染料や顔料等の色材をインク受容層内の親水性多孔質構造を形成する微粒子に吸着させて、少なくともこの吸着した色材によって画像が形成される被記録媒体であり、インクジェット法を利用する場合には特に好適である。このような被記録媒体としては支持体上のインク受容層に形成された空隙によりインクを吸収するいわゆる吸収タイプであることが好ましい。
吸収タイプのインク受容層は、微粒子を主体とし、必要に応じて、バインダーやその他の添加剤を含有する親水性多孔質層として構成される。微粒子の例としては、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナ或いはアルミナ水和物等の酸化アルミニウム、珪藻土、酸化チタン、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛等の無機顔料や尿素ホルマリン樹脂、エチレン樹脂、スチレン樹脂等の有機顔料が挙げられ、これらの1種以上が使用される。
バインダーとして好適に使用されているものには水溶性高分子やラテックスを挙げることができる。例えば、ポリビニルアルコール又はその変性体、澱粉又はその変性体、ゼラチン又はその変性体、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロオイルメチルセルロース等のセルロース誘導体、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸又はその共重合体、アクリル酸エステル共重合体等が使用され、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いることができる。その他、添加剤を使用することもでき、例えば、必要に応じて分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が使用される。
特に、本発明に好適に用い得る被記録媒体は、上述の微粒子として、平均粒子径が1μm以下の微粒子を主体として、インク受容層を形成したものが好ましい。上記の微粒子として、特に好ましいものは、例えばシリカ又は酸化アルミニウム微粒子等が挙げられる。シリカ微粒子として好ましいものは、コロイダルシリカに代表されるシリカ微粒子である。コロイダルシリカ自体も市場より入手可能なものであるが、特に好ましいものとして、例えば特許第2803134号公報、特許第2881847号公報に掲載されたものを挙げることができる。酸化アルミニウム微粒子として好ましいものとしては、アルミナ水和物微粒子を挙げることができる。このようなアルミナ系顔料の一つとして下記一般式(III)により表されるアルミナ水和物を好適なものとして挙げることができる。
Figure 2005298610
上記式(III)中、nは1、2又は3の整数の何れかを表し、mは0〜10、好ましくは0〜5の値を表す。但し、mとnは同時には0にはならない。mH2Oは、多くの場合mH2O結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相をも表すものであるため、mは整数又は整数でない値を取ることもできる。又、この種の材料を加熱するとmは0の値に達することがありうる。アルミナ水和物は一般的には、米国特許第4,242,271号明細書、米国特許第4,202,870号明細書に記載されているようなアルミニウムアルコキシドの加水分解やアルミン酸ナトリウムの加水分解のような、又、特公昭57−44605号公報に記載されているアルミン酸ナトリウム等の水溶液に硫酸ナトリウム、塩化アルミニウム等の水溶液を加えて中和を行う方法等の公知の方法で製造されたものを使用したものが好適である。
次に、上述したインクを用いて被記録媒体に画像記録を行うのに好適な、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置を用いた画像記録方法について説明する。
(記録装置)
上記した本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な方法及び装置としては、例えば、記録ヘッドの室内のインクに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられる。
(装置本体)
図1及び図2にインクジェット記録方式を用いたプリンタの概略構成例を示す。図1において、この実施形態におけるプリンタの装置本体M1000の外郭は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排出トレイM1004を含む外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシM3019(図2参照)とから構成される。
シャーシM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格を成し、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。又、前記下ケースM1001は装置本体M1000の外装の略下半部を、上ケースM1002は装置本体M1000の外装の略上半部をそれぞれ形成しており、両ケースの組み合わせによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空体構造を成している。装置本体M1000の上面部及び前面部には、それぞれ、開口部が形成されている。
更に、排出トレイM1004は、その一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、ここから記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。又、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1004a、M1004bが収納されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体内部に収納されている記録ヘッドカートリッジH1000或いはインクタンクH1900等の交換が可能となる。尚、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM1003を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバーの回転位置をマイクロスイッチ等で検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようになっている。
又、上ケースM1002の後部上面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられると共に、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯し記録可能であることをオペレータに知らせるものとなっている。又、LED E0020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、プリンタのトラブル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。尚、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
(記録動作機構)
次に、プリンタの装置本体M1000に収納、保持される本実施形態における記録動作機構について説明する。
本実施形態における記録動作機構としては、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPを所定の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬送部M3029と、記録位置に搬送された記録シートPに所望の記録を行う記録部と、前記記録部等に対する回復処理を行う回復部(M5000)とから構成されている。
(記録部)
ここで、記録部について説明するに、その記録部は、キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。
(記録ヘッドカートリッジ)
つづいて記録部に用いられる記録ヘッドカートリッジについて図3〜10に基づき説明する。
本発明の記録ヘッドH1001は、図3(a)及び図3(b)の斜視図でわかるように、記録ヘッドカートリッジH1000を構成する一構成要素であり、記録ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と記録ヘッドH1001に着脱自在に設けられたインクタンクH1900(H1901、H1902、H1903、H1904)とで構成されている。この記録ヘッドカートリッジH1000は、インクジェット記録装置本体に載置されているキャリッジM4001の位置決め手段及び電気的接点によって固定支持されるとともに、該キャリッジM4001に対して着脱可能となっている。インクタンクH1901はブラックのインク用、インクタンクH1902はシアンのインク用、インクタンクH1903はマゼンタのインク用、インクタンクH1904はイエローのインク用である。このようにインクタンクH1901、H1902、H1903、H1904のそれぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となり、それぞれのインクタンクが交換可能となっていることにより、インクジェット記録装置における印刷のランニングコストが低減される。
次に記録ヘッドH1001に関して更に詳しく記録ヘッドを構成しているそれぞれの構成要素毎に順を追って説明する。図4から図10は、本発明が実施若しくは適用される好適なヘッドカートリッジ、記録ヘッド、インクタンクのそれぞれ及びそれぞれの関係を説明するための説明図である。以下、これらの図面を参照して各構成要素の説明を行う。
(1)記録ヘッド
記録ヘッドH1001は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用いて記録を行うバブルジェット(登録商標)方式のサイドシュータ型とされる記録ヘッドである。
記録ヘッドH1001は、図4の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002とインク供給ユニットH1003とタンクホルダーH2000から構成される。
更に、図5の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002は、第一の記録素子基板H1100、第二の記録素子基板H1101、第1のプレートH1200、電気配線テープH1300、電気コンタクト基板H2200、第2のプレートH1400で構成されており、又、インク供給ユニットH1003は、インク供給部材H1500、流路形成部材H1600、ジョイントゴムH2300、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。
(1−1)記録素子ユニット
図6は、第一の記録素子基板H1100の構成を説明するために一部分解した斜視図である。第一の記録素子基板H1100は、例えば、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110にインク流路として長溝状の貫通口からなるインク供給口H1102がSiの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラスト等の方法で形成され、インク供給口H1102を挟んだ両側に電気熱変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ千鳥状に配列され、前記電気熱変換素子H1103と、電気熱変換素子H1103に電力を供給するAl等の電気配線は成膜技術により形成されている。
更に、前記電気配線に電力を供給するための電極部H1104が電気熱変換素子H1103の両外側に配列されており、電極部H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。そして、前記Si基板上には、電気熱変換素子H1103に対応したインク流路を形成するためのインク流路壁H1106と吐出口H1107が樹脂材料でフォトリソ技術により形成され、吐出口群H1108を形成している。したがって、前記電気熱変換素子H1103に対向して前記吐出口が設けられているため、インク流路H1102から供給されたインクは電気熱変換素子H1103により発生した気泡により吐出される。
又、図7は第二の記録素子基板H1101の構成を説明するために一部分解した斜視図である。第二の記録素子基板H1101は3色のインクを吐出させるための記録素子基板であり、3個のインク供給口H1102が並列して形成されており、それぞれのインク供給口を挟んだ両側に電気熱変換素子とインク吐出口が形成されている。もちろん第一の記録素子基板H1100と同じようにSi基板にインク供給口や電気熱変換素子、電気配線、電極部等が形成されておりその上に樹脂材料でフォトリソ技術によりインク流路やインク吐出口が形成されている。そして第一の記録素子基板と同様に電気配線に電力を供給するための電極部H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。
次に第1のプレートH1200は、例えば、厚さ0.5〜10mmのアルミナ(Al23)材料で形成されている。尚、第1のプレートの素材は、アルミナに限られることなく、記録素子基板H1100の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、且つ、記録素子基板H1100材料の熱伝導率と同等若しくは同等以上の熱伝導率を有する材料で作られてもよい。第1のプレートH1200の素材は、例えば、シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア、窒化珪素(Si34)、炭化珪素(SiC)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうち何れであってもよい。第1のプレートH1200には、第一の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのインク供給口H1201と第二の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローのインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されており、記録素子基板のインク供給口1102が第1のプレートH1200のインク供給口H1201にそれぞれ対応し、且つ、第一の記録素子基板H1100と第二の記録素子基板H1101はそれぞれ第1のプレートH1200に対して位置精度良く接着固定される。接着に用いられる第1の接着剤H1202は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、且つ、耐インク性のあるものが望ましい。その第1の接着剤H1202は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤であり、接着層の厚みは50μm以下が望ましい。
電気配線テープH1300は、第一の記録素子基板H1100と第二の記録素子基板H1101に対してインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、それぞれの記録素子基板を組み込むための複数の開口部と、それぞれの記録素子基板の電極部H1104に対応する電極端子H1302(不図示)と、この配線テープ端部に位置し本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301を有した電気コンタクト基板H2200と電気的接続をおこなうための電極端子部H1303(不図示)を有しており電極端子H1302と電極端子1303は連続した銅箔の配線パターンでつながっている。
電気配線テープH1300と第一の記録素子基板1100と第二の記録素子基板H1101は、それぞれ電気的に接続されており、接続方法は、例えば、記録素子基板の電極部1104と電気配線テープH1300の電極端子H1302が熱超音波圧着法により電気接合されている。
第2のプレートH1400は、例えば、厚さ0.5〜1mmの一枚の板状部材であり、例えばアルミナ(Al23)等のセラミックや、Al、SUS等の金属材料で形成されている。そして、第1のプレートH1200に接着固定された第一の記録素子基板H1100と第二の記録素子基板H1101の外形寸法よりも大きな開口部をそれぞれ有する形状となっている。又、第一の記録素子基板H1100及び第二の記録素子基板H1101と電気配線テープH1300を平面的に電気接続できるように第1のプレートH1200に第2の接着剤H1203により接着されており、電気配線テープH1300の裏面が第3の接着剤H1306により接着固定される。
第一の記録素子基板H1100及び第二の記録素子基板H1101と電気配線テープH1300の電気接続部分は、第1の封止剤H1307(不図示)及び第2の封止剤H1308により封止され、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護している。第1の封止剤は、主に電気配線テープの電極端子H1302と記録素子基板の電極部H1105との接続部の裏面側と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止剤は、前記接続部の表側を封止している。
更に電気配線テープの端部に本体装置からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301を有した電気コンタクト基板H2200を異方性導電フィルム等を用いて熱圧着して電気的に接続する。
そして電気配線テープH1300は、第1のプレートH1200の一側面で折り曲げられ、第1のプレートH1200の側面に第3の接着剤H1306(不図示)で接着される。第3の接着剤H1306は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ10〜100μmの熱硬化接着剤が使用される。
(1−2)インク供給ユニット
インク供給部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。該樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40質量%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。
図5、図8に示すように、インク供給部材H1500は、インクタンクH1900から記録素子ユニットH1002にインクを導くためのインク供給ユニットH1003の一構成部品であり、流路形成部材H1600を超音波溶着することによりインク流路H1501を形成している。又、インクタンクH1900と係合するジョイントH1517には、外部からのゴミの進入を防ぐためのフィルターH1700が溶着により接合されており、更に、ジョイントH1517部からのインクの蒸発を防止するために、シールゴムH1800が装着されている。
又、インク供給部材H1500は、着脱自在のインクタンクH1900を保持する機能も一部有しており、インクタンクH1900の第2の爪H1910を係合する第1の穴H1503を有している。
又、記録ヘッドカートリッジH1000をインクジェット記録装置本体のキャリッジM4001に装着位置に案内するための装着ガイドH1601、記録ヘッドカートリッジをヘッドセットレバーによりキャリッジM4001に装着固定するための係合部H1508、及びキャリッジM4001の所定の装着位置に位置決めするためのX方向(キャリッジスキャン方向)の突き当て部H1509、Y方向(記録メディア搬送方向)の突き当て部H1510、Z方向(インク吐出方向)の突き当て部H1511を備えている。又、記録素子ユニットH1002の電気コンタクト基板H2200を位置決め固定する端子固定部H1512を有し、端子固定部H1512及びその周囲には複数のリブが設けられ、端子固定部H1512を有する面の剛性を高めている。
(1−3)記録ヘッドユニットとインク供給ユニットの結合
先述の図4に示した通り、記録ヘッドH1001は、記録素子ユニットH1002をインク供給ユニットH1003に結合し更にタンクホルダーH2000と結合することにより完成する。結合は以下のように行われる。記録素子ユニットH1002のインク供給口(第1のプレートH1200のインク供給口H1201)とインク供給ユニットH1003のインク供給口(流路形成部材H1600のインク供給口H1601)をインクがリークしないように連通させるため、ジョイントゴムH2300を介してそれぞれの部材を圧着するようビスH2400で固定する。この際同時に、記録素子ユニットH1002はインク供給ユニットのX方向、Y方向、Z方向の基準位置に対して正確に位置決めがされ固定される。
そして記録素子ユニットH1002の電気コンタクト基板H1301はインク供給部材H1500の一側面に、端子位置決めピンH1515(2ヶ所)と端子位置決め穴H1309(2ヶ所)により位置決めされ、固定される。固定方法は、例えば、インク供給部材H1500に設けられた端子結合ピンH1515をしめることにより固定されるが、その他の固定手段を用いて固定しても良い。完成図を図9に示す。更にインク供給部材H1500のタンクホルダーとの結合穴及び結合部をタンクホルダーH2000に勘合させ結合することにより記録ヘッドH1001が完成する。完成図を図10に示す。
(2)記録ヘッドカートリッジの説明
先述の図3(a)、(b)は、記録ヘッドカートリッジH1000を構成する記録ヘッドH1001とインクタンクH1901、H1902、H1903、H1904の装着を説明する図であり、インクタンクH1901、H1902、H1903、H1904の内部には、対応する色のインクが収納されている。
又、図8に示すようにそれぞれのインクタンクには、インクタンク内のインクを記録ヘッドH1001に供給するためのインク供給口H1907が形成されている。例えばインクタンクH1901が記録ヘッドH1001に装着されると、インクタンクH1901のインク供給口H1907が記録ヘッドH1001のジョイント部H1520に設けられたフィルターH1700と圧接され、インクタンクH1901内のブラックインクがインク供給口H1907から記録ヘッドH1001のインク流路H1501を介して第一のプレートH1200を通り第一の記録素子基板に供給される。そして、電気熱変換素子H1103と吐出口H1107のある発泡室H1109にインクが供給され、電気熱変換素子H1103に与えられる熱エネルギーによって被記録媒体である記録用紙に向けて吐出される。
以下実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。尚、以下の記載で「%」とあるものは、特に断りのない限り質量基準である。
<実施例、比較例>
表2及び3に示した各成分を混合し、十分攪拌して溶解後、0.20μmフィルターにて加圧濾過を行い、実施例1〜9及び比較例1〜6のインクを夫々調製した。これらインクのpHは、実施例1、2及び比較例1〜5では6以上、実施例3〜9及び比較例6では5〜6であった。
Figure 2005298610
Figure 2005298610
<評価>
上記で得られた本発明の実施例1〜9、及び比較例1〜6のインクセットの各インクを記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であるカラーインクジェットプリンターにそれぞれ搭載し、以下の(1)、(2)、(3)について下記の方法及び基準に従って評価した。下記表4〜7に、これらのインクを用いて得られた評価結果を示した。
(1)吸光度
上記のように作成したインクを純水で2,000倍に希釈し、HITACHI社製自記分光光度計U−3300で吸光度を測定した。
(2)発色性
上記のように作成したインクを、キヤノン(株)社製PIXUS 950i用のインクカートリッジに詰めPIXUS 950iを用いて、インクの打ち込み量を100〜0%の間で変化させてパッチを印字した。この時、被記録媒体としてキヤノン(株)社製PR−101を用いた。印字物を24時間自然乾燥させ、CIE L***をGretag Spectrolino(商品名:Gretag社製)で測定し、C*(彩度)、H(色相角)を下記式にて算出し、C*の最も高いパッチでの値で判定した。
*=(L*2+a*2+b*21/2
H=180°−tan-1(b*/a*) a*≦0、b*≧0
Figure 2005298610
Figure 2005298610
Figure 2005298610
比較例3及び4は390nm以下に吸収ピークを有する。上記実施例及び比較例において、450nm以上610nm未満にピークは存在しなかった。
(3)画像評価
前記のプリンタにインクカートリッジBCI−6Y、BCI−6M、BCI−6C、BCI−6BK(何れもキヤノン(株)社製)に用いられているインク、及びグリーンインクを充填し、アルミナ水和物を含有するインク受容層を有する光沢紙(PR−101;キヤノン(株)社製)に新緑の自然画像を印字した。その際のBCI−6Yインクを用いて印字した際の彩度は99、色相角91°、明度90、BCI−6Cインクにおいては彩度69、色相角240°、明度47であった。グリーンインクとして、実施例5、6、7、9及び比較例2、5、6を用いて得られた画像を目視にて観察し、以下の基準で評価した結果を表7に示す。
○:グリーン部分の発色が明るく鮮やかで階調性の滑らかな画像が得られた。
△:グリーン部分の発色が明るく鮮やかであるが中間調の鮮やかさが不十分であった。
×:グリーン部分の発色に鮮やかさがみられなかった。
Figure 2005298610
本発明のグリーンインクを用いると、色再現範囲が広く、明度・彩度が高く、鮮やかで、透明感のあるコントラストに優れた画像を提供することができる。更にはシアン〜グリーン〜イエロー領域にかけて滑らかな階調性と色再現の高い画像を有することができる。
本発明の実施形態におけるインクジェットプリンタの外観構成を示す斜視図である。 図1に示すものの外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。 図3(a)は本発明のインクジェット記録ヘッドを搭載可能な、好適な記録ヘッドカートリッジの斜視図、図3(b)はその分解斜視図である。 図3に示す記録ヘッドの構成を示す分解斜視図である。 図3に示す記録ヘッドを更に細かく分解した分解斜視図である。 図3の記録ヘッドカートリッジの記録素子基板の構成を示す一部切りかき説明斜視図である。 図3の記録ヘッドカートリッジの他の記録素子基板の構成を示す一部切りかき説明斜視図である。 図3の記録ヘッドカートリッジの要部断面図である。 図3の記録ヘッドカートリッジの記録素子ユニットとインク供給ユニットを組み立てたものを示す斜視図である。 図3の記録ヘッドカートリッジの底面側を示す斜視図である。
符号の説明
M1000:装置本体
M1001:下ケース
M1002:上ケース
M1003:アクセスカバー
M1004:排出トレイ
M2015:紙間調整レバー
M3001:LFローラ
M3006:排紙ローラ
M3019:シャーシ
M3022:自動給送部
M3029:搬送部
M3030:排出部
M4001:キャリッジ
M4002:キャリッジカバー
M4007:ヘッドセットレバー
M4021:キャリッジ軸
M5000:回復系ユニット
E0001:キャリッジモータ
E0002:LFモータ
E0018:電源キー
E0019:レジュームキー
E0020:LED
H1000:記録ヘッドカートリッジ
H1001:記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)
H1002:記録素子ユニット
H1003:インク供給ユニット
H1100:第1の記録素子基板
H1101:第2の記録素子基板
H1102:インク供給口(供給口)
H1103:電気熱変換素子(記録素子)
H1104:電極
H1105:バンプ
H1106:インク流路壁
H1107:吐出口
H1108:吐出口群
H1110:Si基板
H1200:第1のプレート(第1の支持部材)
H1201:インク連通口
H1202:第1の接着剤
H1203:第2の接着剤
H1300:電気配線テープ(可撓性の配線基板)
H1301:外部信号入力端子
H1302:電極リード
H1306:第3の接着剤
H1307:第1の封止剤
H1308:第2の封止剤
H1309:端子位置決め穴
H1310:端子固定部
H1400:第2のプレート
H1500:インク供給部材
H1501:インク流路
H1503:第1の穴
H1509:X突き当て部
H1510:Y突き当て部
H1511:Z突き当て部
H1512:端子固定部
H1516:端子位置決めピン
H1520:ジョイント部
H1600:流路形成部材
H1601:装着ガイド
H1602:インク連通口
H1700:フィルター
H1800:シールゴム
H1900:インクタンク
H1901:ブラックインクタンク
H1902:シアンインクタンク
H1903:マゼンタインクタンク
H1904:イエローインクタンク
H1907:インク連通口
H1910:第2の爪
H2000:タンクホルダー
H2200:電気コンタクト基板
H2300:ジョイントシール部材
H2400:ビス

Claims (16)

  1. 吸収スペクトルのピークが以下の4つの特性を有することを特徴とする水性インク。
    (1)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長390nm以上450nm未満の間に存在する。
    (2)吸収スペクトルのピークが、波長450nm以上610nm未満の間に存在しない。
    (3)少なくとも1つの吸収スペクトルのピークが、波長610nm以上680nm未満の間に存在する。
    (4)7>A/B>2
    (但し、上記式においてAは波長390nm以上450nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値を示し、Bは波長610nm以上680nm未満の間に存在する吸収スペクトルのピークの値とショルダー部分の値の和を示す。)
  2. 吸収スペクトルのピークが、波長610nm以上640nm未満の間に1つ存在する請求項1に記載のインク。
  3. 吸収スペクトルのピークが、波長640nm以上680nm未満の間に1つ存在する請求項1に記載のインク。
  4. 前記インクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像において、色相角が115°〜140°であり、且つ明度60以上、彩度85以上である請求項1〜3の何れか1項に記載のインク。
  5. 前記インクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像において、色相角が120°〜135°であり、且つ明度60以上、彩度90以上である請求項4に記載のインク。
  6. 少なくとも2種類の色材からなる請求項1〜5の何れか1項に記載のインク。
  7. 少なくともイエロー染料を含有する請求項6に記載のインク。
  8. イエロー染料として下記の一般式Iで表わされる化合物を含有する請求項7に記載のインク。
    Figure 2005298610
    (式中、R1及びR2は各々独立に置換若しくは未置換のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、又は水素の何れかを表す。R3及びR5はそれぞれ独立に、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基又はそれらの塩の基、又はこれらの基で置換されたアルキル基を表す。R4及びR6はそれぞれ独立に、R3及びR5に対して定義した以外の基を表す。p及びrは、それぞれ独立に1乃至5の整数を表し、q及びsは、それぞれ独立に0乃至4の整数を表す。又、p+qが5以下の値を有し、r+sが5以下の値を有す。)
  9. 少なくとも1種のイエロー染料を含み、イエロー染料とインク中に含まれるその他の色材との質量比率(イエロー染料:インク中に含まれるその他の色材)が、1:1〜10:1である請求項8に記載のインク。
  10. 少なくとも1種のイエロー染料とシアン染料とを含み、その含有量の質量比率(イエロー染料:シアン染料)が、2:1〜10:1である請求項9に記載のインク。
  11. 少なくとも1種のシアンインクと少なくとも1種のイエローインクとを有し、更に少なくとも1種のグリーンインクを有するインクセットにおいて、該シアンインクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像の明度が60以下、色相角が220°〜250°であり、該イエローインクを用いて被記録媒体上に形成した彩度が最も高い画像の明度が80以上、色相角が80°〜105°であり、該グリーンインクが請求項10に記載のインクであることを特徴とするインクセット。
  12. 請求項1〜10の何れか1項に記載のインクを用いて被記録媒体に記録するインクジェット記録方法において、上記被記録媒体が、支持体上にインク受容層を備えていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  13. 前記インク受容層が、アルミナ水和物を含有している請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  14. 請求項1〜10の何れか1項に記載のインクを保持しているインク収容部を有していることを特徴とするインクカートリッジ。
  15. 請求項1〜10の何れか1項に記載のインクを収容しているインク収容部及び各インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドを有していることを特徴とする記録ユニット。
  16. 請求項1〜10の何れか1項に記載のインクと、該インクを吐出させるためのインクジェット記録ヘッドを有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
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WO2019207306A1 (en) * 2018-04-27 2019-10-31 Sensient Colors UK Limited Inkjet ink set and method of printing

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