JP2005297787A - 燃料遮断弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料遮断弁10は、簡単な構成で、給油時における燃料の吹き返しを防止すること。
【解決手段】 燃料遮断弁10は、ケーシング20と、ケーシング20の上部に設けられ弁室30S内と外部とを接続する第1の接続通路32bおよび第2の接続通路32cと、弁体機構50とを備えている。弁体機構50は、フロート51と、1枚のゴムシートから形成されシート面55dを有するシート部材55とを有する。シート部材55は、燃料液位が第1の燃料液位FL1まで上昇したときに、フロート51の上昇によりシート面55dが第1の接続通路32bを閉じ、燃料液位が第1の燃料液位FL1より高い第2の燃料液位FL2まで上昇したときに、シート部材55が撓んでシート面55dが第2の接続通路32cを閉じるように形成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを接続する接続通路を開閉することで燃料タンクと外部とを連通遮断する燃料遮断弁に関する。
従来、この種の燃料遮断弁として、特許文献1などが知られており、図11に示すような構成である。図11は燃料タンクの上部に装着された燃料遮断弁100を示す断面図である。燃料遮断弁100は、燃料タンク内と外部とを連通する弁室110Sを有するケーシング110と、弁室110Sに収納され燃料タンク内の液面に応じて昇降するフロート120と、フロート120の上部に載置されたスプリング122と、スプリング122の上端に載置された第1弁体124と、フロート120の上部中央に載置された第2の弁体126とを備えている。
上記燃料遮断弁100の構成において、給油により燃料タンク内の燃料液位が、第1の燃料液位を越えたときに、フロート120が上昇して、第1弁体124が第1の接続通路112bを閉じ、さらに、上記第1の燃料液位より高い液位である第2の燃料液位を越えたときに、第2の弁体126がスプリング122の付勢力に抗して第2の接続通路131aを閉じる。第2の接続通路131aが第1の接続通路112bより通路面積が狭く、つまり燃料液位に応じて、通路面積を2段階で狭くしているから、急激に燃料タンクが密閉されることがなく、給油口における燃料の吹き返しを防止することができる。
しかし、燃料遮断弁100では、スプリング122の荷重によって、第2の弁体126が閉まる第2の燃料液位を定めているので、スプリング122の荷重の設定や組み付け工程に多大な労力を必要としていた。
また、他の技術として、2つの接続通路を2枚のゴム弁体により順次開閉することにより過給を防止する構成も知られている(特許文献2)。しかし、この構成では、2枚のゴム弁体を用いるので構成が複雑になり、また再開弁特性がよくないという問題もあった。
特開2000−130271号公報 特開平7−280117号公報
本発明は、上記従来の技術の問題点を踏まえ、簡単な構成により給油時における燃料の吹き返しを防止することができる燃料遮断弁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
燃料タンクの上部に装着され、燃料タンク内と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
上記燃料タンク内に連通する弁室を有するケーシングと、
上記ケーシングの上部に設けられ、上記弁室内と外部とを接続する第1の接続通路および第1の接続通路より開口面積の小さい第2の接続通路と、
上記弁室内に収納され、上記燃料タンク内の燃料液位に応じて昇降するフロートと、該フロートの上部に装着され1枚の可撓性を有するシートで形成されシート面を有するシート部材と、を有する弁体機構と、
を備え、
上記シート部材は、上記燃料液位が第1の燃料液位まで上昇したときに、上記フロートの上昇により上記シート面が上記第1の接続通路を閉じ、上記燃料液位が上記第1の燃料液位より高い第2の燃料液位まで上昇したときに、該シート部材が撓んで上記シート面が上記第2の接続通路を閉じるように形成したこと、を特徴とする。
本発明にかかる燃料遮断弁を用いた燃料タンクに燃料が供給されると、燃料タンク内の燃料液位の上昇につれて燃料タンク内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、第1および第2の接続通路を通じてキャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンク内の燃料液位が所定の第1の燃料液位に達すると、フロートは浮力により上昇して、シート部材のシート面で第1の接続通路を閉じる。これにより、タンク内圧が上昇し、フィラーパイプ内の燃料液位が上昇する。
このとき、タンク内圧の上昇をセンサーが感知するか、フィラーパイプ内の燃料が給油ガンに到達したことを検知することで、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせることができるが、第1の接続通路が閉じられても、第2の接続通路が確保されているので、タンク内圧が急激に上昇することがなく、これに伴う燃料の吹き返しを防止することができる。
さらに給油されて、燃料液位が第2の燃料液位に達すると、フロートがさらに上昇して、シート部材が第2のシール部により押圧されることで撓んでシート面が第2の接続通路を閉じる。これにより、燃料タンク内がキャニスタ側に対して密閉されて燃料の流出を防止する。
本発明にかかる燃料遮断弁は、1枚のシート部材が第1のシール部と第2のシール部に、異なった燃料液位で着座して第1の接続通路と第2の接続通路を順次閉じるように構成されているから、従来の技術で説明したように、フロートを2段の構成にしたり、スプリングを用いたりする必要がなく、構成が簡単であり、組付工程が簡略化されるとともに、スプリング荷重の調整も不要である。
また、第2の接続通路は、第1の接続通路より開口面積を小さくしているので、燃料タンク内の燃料液面が低下したときに、該第2の接続通路を介してシート部材が閉弁方向への差圧を受ける受圧面積が小さい。しかも、シート部材は、第1および第2のシール部に着座しているときには、弾性変形によりフロートを下降させる弾性力を生じている。よって、フロートは速やかに下降してシート部材が第2の接続通路を開くから、本発明にかかる燃料遮断弁は、閉弁状態から第1および第2の接続通路を開く開弁動作をスムーズに行なわせる再開弁特性に優れている。しかも、再開弁特性を向上させるために1枚のシート部材でよく、従来の技術で説明したようなフロートの2段構造などが不要であり、構成を簡単にすることができる。
本発明にかかる燃料遮断弁の好適な態様として、上記第1の接続通路と上記第2の接続通路の弁室側に第1のシール部および第2のシール部とを形成し、第1のシール部は、円形に形成され、第2のシール部は、第1のシール部の同心円上でありかつ第1のシール部より大きな直径に形成することができる。
また、他の好適な態様として、フロートは、該フロートの上部に上記シート部材を支持する支持部を備え、上記支持部は、上記シート部材の外周部を支持する外周支持突部と、該外周支持突部に支持されたシート部材が弾性変形することを許容する凹所を備える構成をとることができる。
さらに、好適な態様として、上記シート部材は、可撓性を有しかつ2段階で第1および第2の接続通路を閉じることができる形状であれば、シート面が平板であるほか、曲面を形成する中空体から構成することができる。
また、第1のシール部および第2のシール部の好適な態様として、シート部材の形状に対応してシート部材が2段階で着座することができる形状や配置であればよく、例えば、上下で異なった位置に配置するほか、第2の接続通路を少なくとも1箇所形成し、第2の接続通路を上記第2のシール部により独立して上記シート部材に着座するように形成することができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料遮断弁10の概略構成
図1は本発明の第1の実施例にかかる自動車の燃料タンクFTの上部に取り付けられる燃料遮断弁10を示す断面図である。燃料遮断弁10は、給油時に燃料タンクFT内の燃料が第1の燃料液位FL1(満タン液位)まで上昇したときに給油ガンをオートストップさせるように作動するとともに、第1の燃料液位FL1を越えて給油して第2の燃料液位FL2(過給油液位)を越えたときに閉じるように作動して外部への燃料の流出を規制するものである。
燃料タンクFTは、その表面がポリエチレンを含む複合樹脂材料により形成されたタンク上壁FTaを備えており、このタンク上壁FTaに取付穴FTcが形成されている。タンク上壁FTaには、燃料遮断弁10が取付穴FTcに突入した状態にて取り付けられている。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、フロート51およびシート部材55を有する弁体機構50と、スプリング60とを備え、燃料タンクFTの燃料液位に応じてフロート51を昇降させることによりキャニスタ(図示省略)への接続通路を開閉する。
(2) 燃料遮断弁10の各部の構成
以下、燃料遮断弁10の各部の構成および作用について説明する。
(2)−1 ケーシング20
ケーシング20は、ケーシング本体30と、底支持板35と、蓋体40とを備えている。ケーシング本体30および底支持板35は、耐燃料油性を有した合成樹脂ポリアセタールやナイロンなどから形成されている。蓋体40は、ポリエチレンを主体とする複合材料で形成されている。
図2は燃料遮断弁10を分解した断面図である。ケーシング本体30は、天井壁部32と、この天井壁部32から下方へ円筒状に延設された側壁33とを備え、天井壁部32と側壁33とに囲まれたカップ状の弁室30Sを形成し、その下部を下開口30aとしている。天井壁部32の中央部には、下方に向けて上部突出部32aが形成されている。図3は上部突出部32aを下方から見て拡大した図である。上部突出部32a内には、第1の接続通路32bおよび第2の接続通路32cが貫通しており、第1および第2の接続通路32b,32cの弁室30S側が第1のシール部32dおよび第2のシール部32eになっている。第1のシール部32dは環状に形成されている。第2のシール部32eは、第1のシール部32dの同心円上でありかつ第1のシール部32dより大きな直径に形成されており、また上記第1のシール部32dより上方位置に形成されている(図2)。
図2に戻り、側壁33は、弁室30Sと燃料タンクFTとを連通する連通孔33aと、その下部に底支持板35を取り付けるための係合穴33bと、その上部に蓋体40に取り付けるためのフランジ部33cとを備えている。上記底支持板35は、ケーシング本体30の下開口30aの一部を閉じる部材であり、その外周部に形成された係合爪35aが上記係合穴33bに係合することにより、ケーシング本体30の下部に装着される。底支持板35の中央部には、弁室30Sに連通させるための連通孔35bが形成されている。
蓋体40は、蓋本体41と、蓋本体41の中央から上部へL字形に突出した管体部42と、蓋本体41の外周に形成されたフランジ43と、蓋本体41の下面に形成された溶着面44とを備え、これらを一体に形成している。また、管体部42には、管体通路42aが形成されており、この管体通路42aの一端は、ケーシング本体30の第1および第2の接続通路32b,32cに接続され、他端はキャニスタ側に接続されている。さらに、フランジ43の下端部には、燃料タンクFTのタンク上壁FTaに溶着される環状溶着部43aが形成されている。また、上記溶着面44は、ケーシング本体30のフランジ部33cに溶着されるように形成されており、例えば、マレイン酸変性された変性ポリエチレンを2色成形などにより積層している。変性ポリエチレンは、ポリアセタールとポリエチレンの両方に熱溶着性を有し、蓋体40とケーシング本体30とを接合する。
(2)−2 弁体機構50
弁体機構50は、フロート51と、フロート51の上部に装着されたシート部材55とを備えている。フロート51は、上壁部52と、その上壁部52の外周から下方に形成された筒状の側壁部53とを備えた容器形状に形成されており、その内側スペースが浮力を生じさせるための浮力室51Sになっている。また、フロート51の外周部に上下方向にガイド突条51aが複数形成されている。フロート51の浮力室51S内には、スプリング60が配置されている。スプリング60は、フロート51の一端と底支持板35の上面との間に介在することによりフロート51を上方へ付勢している。
上記フロート51は、該フロート51の上部に上記シート部材55を支持する支持部54を備えている。図4は支持部54およびシート部材55の付近を拡大して示す断面図である。支持部54は、環状の外周支持突部54aを備えており、その内側が凹所54bになっており、また外周支持突部54aの下端が縮径した支持下端部54cになっている。
シート部材55は、可撓性を有する材料(ゴム材料、熱可塑性エラストマなど)から下方に向けて開口したカップ形状に形成されており、つまり上面部55aと、側壁部55bと、縮径取付部55cとにより形成されており、その内側スペースに支持部54が挿入することにより支持部54に取り付けられている。上面部55aは、第1および第2のシール部32d,32eに着離するシート面55dを備えている。シート面55dが第1のシール部32dに押されたときに、シート部材55は、凹所54b内に凹むように弾性変形して第2のシール部32eに着座する(図6参照)。
(3) 燃料遮断弁10の動作
次に、燃料遮断弁10の開閉動作について説明する。図1において、燃料タンクFTに燃料が供給されると、燃料タンクFT内の燃料液位の上昇につれて燃料タンクFT内の上部に溜まっていた燃料蒸気は、ケーシング本体30の連通孔33a、弁室30S、第1および第2の接続通路32b,32c、管体通路42aを通じてキャニスタ側へ逃がされる。そして、燃料タンクFT内の燃料液位が所定の第1の燃料液位FL1に達すると、燃料は、底支持板35の連通孔35bを通じて弁室30Sに流入する。これにより、フロート51の浮力およびスプリング60の荷重による上方への力と、フロート51の自重による下方への力との釣り合いによって、前者が後者を上回ったときにフロート51が上昇して、図5に示すように、シート部材55のシート面55dが第1のシール部32dに着座して第1の接続通路32bを閉じる。このように、燃料タンクFTへの給油の際等に、燃料タンクFTから燃料蒸気を逃がすとともに燃料が燃料タンクFT外へ流出するのを防止することができる。
このとき、第2のシール部32eは、第1のシール部32dより上方に設けられているから、シート部材55のシート面55dが第2のシール部32eに着座していない。よって、燃料タンクFT内は、第2の接続通路32cを通じて、キャニスタ側に連通している。この状態における通路面積は、第1の接続通路32bの分だけ狭くなるので、タンク内圧が上昇する。このタンク内圧の上昇が給油ガンに感知されて、給油ガンの給油を停止するオートストップを働かせる。このように、燃料タンクFT内の燃料液位が第1の燃料液位FL1に達したときに、第1の接続通路32bが閉じられても、第2の接続通路32cが確保されているので、タンク内圧が急激に上昇することがなく、これに伴う燃料の吹き返しが起きない。
さらに給油されて、燃料液位が第2の燃料液位FL2に達してフロート51の浮力が増大すると、図6に示すように、シート部材55が第1のシール部32dによって押されることにより凹所54bに向けて湾曲するように弾性変形する。そして、シート部材55のシート面55dの外周部が第2のシール部32eに着座して、シート面55dが第2の接続通路32cを閉じる。これにより、燃料タンクFT内がキャニスタ側に対して密閉されるから、タンク内圧がさらに上昇して、給油ガンによる給油が停止する。したがって、上記燃料遮断弁10によれば、給油時に2段階で燃料タンクFTをキャニスタ側に対して閉じるので、燃料液位がほぼ満タン液位である第1の燃料液位FL1に達しても、急激なタンク内圧の上昇を防止することができ、燃料の吹き返しが起きず、そして、燃料液位が過給油液位である第2の燃料液位FL2に達すると、給油ガンによる給油を停止することができる。
一方、燃料タンクFT内の燃料が消費されて、燃料液面が低下すると、フロート51は、その浮力を減少する。図6の状態にて、第1のシール部32dと第2のシール部32eとの間に形成されたスペースにより形成される受圧面積が第1の接続通路32bの受圧面積より小さいことから、シート部材55は、第2の接続通路32cにより受ける閉弁方向への力が小さく、しかも、第1のシール部32dと第2のシール部32eに着座しているときには、弾性力によりフロート51を下降させる力を生じている。よって、シート部材55は、第2の接続通路32cを速やかに開く。第2の接続通路32cの連通によりシート部材55の下方の圧力は、第2の接続通路32cを通じて、第1の接続通路32bの付近と同じ圧力になる。このように圧力差が小さくなることにより、シート部材55が第1のシール部32dに密着する力が弱くなるのでスムーズに下降する。このように、シート部材55がフロート51の開弁をスムーズに行なわせる再開弁特性の向上を促進するように機能する。
上記実施例の燃料遮断弁10の構成により、以下の効果を奏する。
(4)−1 上記実施例にかかる燃料遮断弁10は、1枚のシート部材55が第1のシール部32dと第2のシール部32eに、異なった燃料液位で着座して第1の接続通路32bと第2の接続通路32cを順次閉じるように構成されているから、従来の技術で説明したように、フロートを2段の構成にしたり、複数のスプリングを用いたりする必要がなく、構成が簡単であり、組付工程が簡略化されるとともに、スプリング荷重の調整も不要である。
(4)−2 燃料タンクFT内の燃料液面が低下したときに、シート部材55は、湾曲した弾性変形によりフロート51を下降させる弾性力を加えて、フロート51を速やかに下降させて第2の接続通路32cを開くから、閉弁状態から第1および第2の接続通路32b,32cを開く開弁動作をスムーズに行なわせる再開弁特性を向上させることができる。しかも、本実施例では、再開弁特性を向上させるために1枚のシート部材55でよく、従来の技術で説明したようなフロートの2段構造などが不要であり、構成を簡単にすることができる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(5)−1 図7および図8は第2の実施例にかかる燃料遮断弁10Bの上部を示す断面図である。第2の実施例は、曲面形状のシート部材55Bに特徴を有している。シート部材55Bは、上方に向けた楕円の曲面を有しかつその内部が空隙となった中空体であり、取付部55Bcでフロート51Bの支持部54Bに支持されている。一方、天井壁部32Bの上部突出部32Baには、第1のシール部32Bdおよび第2のシール部32Beが形成されている。第1のシール部32Bdは、第2のシール部32Beより上方に配置されている。
燃料液面が第1の燃料液位FL1に達すると、シート部材55Bが第1のシール部32Bdに着座して第1の接続通路32Bbを閉じ、給油ガンのオートストップを働かせる。このとき、シート部材55Bが第2のシール部32Beに着座しておらず、第2の接続通路32Bcを通じて燃料タンク内が外部へ接続されているので、さらに過給油を行なうことができる。そして、過給油により燃料液面が第2の燃料液位FL2に達すると、図8に示すように、シート部材55Bが第1のシール部32Bdにより押されて水平方向へ拡がり、第2のシール部32Beに着座する。これにより、第2の接続通路32Bcが閉じられて、給油ガンによる給油を停止することができる。
なお、シート部材としては、2つのシール部を段階的に閉じる曲面形状であれば、半球体などの各種の形状をとることができる。
(5)−2 図9は第3の実施例にかかる燃料遮断弁10Cの要部を示す断面図である。図10は上部突出部32Caを下方から見た図である。第3の実施例は、上部突出部32Caに形成した第2のシール部32Ceの形状に特徴を有している。すなわち、天井壁部32Cの上部突出部32Caには、第1の接続通路32Cbが断面円形に配置され、この第1の接続通路32Cbの弁室30S側に第1のシール部32Cdが環状に形成されている。また、第1の接続通路32Cbの中心を取り囲むように、4箇所、第2の接続通路32Ccが配置されている。各第2の接続通路32Ccは、断面で長穴であり、その長穴を取り囲むようにそれぞれ独立して第2のシール部32Ceが管状で下方に向けて突設されている。シート部材55は、第1のシール部32Cdに着座することで第1の接続通路32Cbを閉じ、4つの第2のシール部32Ceに同時に着座することで各第2の接続通路32Ccをそれぞれ閉じる。第3の実施例によると、シート部材55が第2の接続通路32Ccを囲む第2のシール部32Ceに直接着座するから、シート部材55が第2の接続通路32Ccによる受圧面積を第1の実施例に比べて小さくでき、よって再開弁特性を一層向上させることができる。
本発明の第1の実施例にかかる自動車の燃料タンクの上部に取り付けられる燃料遮断弁を示す断面図である。 燃料遮断弁を分解した断面図である。 ケーシング本体に設けた上部突出部を下方から見て拡大した図である。 フロートの上部およびシート部材の付近を拡大して示す断面図である。 燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。 図5に続く動作を説明する説明図である。 第2の実施例にかかる燃料遮断弁の上部を示す断面図である。 第2の実施例にかかる燃料遮断弁の動作を説明する説明図である。 第3の実施例にかかる燃料遮断弁の要部を示す断面図である。 第3の実施例にかかるケーシング本体に設けた上部突出部を下方から見た図である。 従来の燃料遮断弁の上部を示す断面図である。
符号の説明
10...燃料遮断弁
10B...燃料遮断弁
10C...燃料遮断弁
20...ケーシング
30...ケーシング本体
30S...弁室
30a...下開口
32...天井壁部
32B...天井壁部
32C...天井壁部
32a...上部突出部
32Ba...上部突出部
32Ca...上部突出部
32b...第1の接続通路
32Bb...第1の接続通路
32Cb...第1の接続通路
32c...第2の接続通路
32Bc...第2の接続通路
32Cc...第2の接続通路
32d...第1のシール部
32Bd...第1のシール部
32Cd...第1のシール部
32e...第2のシール部
32Be...第2のシール部
32Ce...第2のシール部
33...側壁
33a...連通孔
33b...係合穴
33c...フランジ部
35...底支持板
35a...係合爪
35b...連通孔
40...蓋体
41...蓋本体
42...管体部
42a...管体通路
43...フランジ
43a...環状溶着部
44...溶着面
50...弁体機構
51...フロート
51B...フロート
51S...浮力室
51a...ガイド突条
52...上壁部
53...側壁部
54...支持部
54B...支持部
54a...外周支持突部
54b...凹所
54c...支持下端部
55...シート部材
55B...シート部材
55a...上面部
55b...側壁部
55c...縮径取付部
55Bc...取付部
55d...シート面
60...スプリング
FT...燃料タンク
FTa...タンク上壁
FTc...取付穴

Claims (7)

  1. 燃料タンク(FT)の上部に装着され、燃料タンク(FT)内と外部とを連通遮断する燃料遮断弁において、
    上記燃料タンク(FT)内に連通する弁室(30S)を有するケーシング(20)と、
    上記ケーシング(20)の上部に設けられ、上記弁室(30S)内と外部とを接続する第1の接続通路(32b)および第1の接続通路(32b)より開口面積の小さい第2の接続通路(32c)と、
    上記弁室(30S)内に収納され、上記燃料タンク(FT)内の燃料液位に応じて昇降するフロート(51)と、該フロート(51)の上部に装着され1枚の可撓性を有するシートで形成されシート面(55d)を有するシート部材(55)と、を有する弁体機構と、
    を備え、
    上記シート部材(55)は、上記燃料液位が第1の燃料液位(FL1)まで上昇したときに、上記フロート(51)の上昇により上記シート面(55d)が上記第1の接続通路(32b)を閉じ、上記燃料液位が上記第1の燃料液位(FL1)より高い第2の燃料液位(FL2)まで上昇したときに、該シート部材(55)が撓んで上記シート面(55d)が上記第2の接続通路(32c)を閉じるように形成したこと、を特徴とする燃料遮断弁。
  2. 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
    上記第1の接続通路(32b)と上記第2の接続通路(32c)の弁室(30S)側に第1のシール部(32d)および第2のシール部(32e)とが形成されており、
    上記第1のシール部(32d)は、円形に形成され、上記第2のシール部(32e)は、第1のシール部(32d)の同心円上でありかつ第1のシール部(32d)より大きな直径に形成されている燃料遮断弁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料遮断弁において、
    上記第2のシール部(32e)は、上記第1のシール部(32d)より上方に形成されている燃料遮断弁。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料遮断弁において、
    上記フロート(51)は、該フロート(51)の上部に上記シート部材(55)を支持する支持部(54)を備え、
    上記支持部(54)は、上記シート部材(55)の外周部を支持する外周支持突部(54a)と、該外周支持突部(54a)に支持されたシート部材(55)が弾性変形することを許容する凹所(54b)を備えている燃料遮断弁。
  5. 請求項1または請求項2に記載の燃料遮断弁において、
    上記シート部材(55B)は、外面を曲面とした中空体から形成されている燃料遮断弁。
  6. 請求項5に記載の燃料遮断弁において、
    上記第1のシール部(32Bd)は、第2のシール部(32Be)より上方に形成されている燃料遮断弁。
  7. 請求項1に記載の燃料遮断弁において、
    上記第1の接続通路(32Cb)と上記第2の接続通路(32Cc)の上記弁室(30S)側に第1のシール部(32Cd)および第2のシール部(32Ce)とが形成されており、
    上記第2の接続通路(32Cc)は、少なくとも1箇所形成され、各第2の接続通路(32Cc)は、上記第2のシール部(32Ce)により独立して上記シート部材(55)に着座するように形成されている燃料遮断弁。
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