上述のような遊技機では、センサにより入賞が検出された時点で賞球を払い出しているため、可動入賞装置に遊技球が入賞してから賞球が払い出されるまでのパターンが画一的となってしまっていた。
本発明は、この課題を解決するためになされたものであり、その目的は、可動入賞装置に遊技球が入賞してから賞球が払い出されるまでのパターンを変更するための技術を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の遊技機は、遊技盤に沿って落下する遊技媒体を導入する導入口および該導入口から導入された遊技媒体が通過する通過領域が形成されてなる可動入賞装置と、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されたことを検出する導入検出手段と、該導入検出手段による導入の検出を受けて媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令する払出指令手段と、を備えた遊技機である。この遊技機においては、複数の前記導入検出手段が備えられており、前記払出指令手段は、前記媒体払出装置への遊技媒体の払出を、当該遊技機による遊技状態に応じて異なる前記導入検出手段により導入が検出されたタイミングで指令する、ように構成されている。
このように構成された遊技機によれば、払出指令手段が媒体払出装置への払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置への入賞があった際に遊技媒体の払出を行うタイミングが、遊技状態に応じて異なるタイミングとなる。そのため、可動入賞装置に遊技媒体が入賞してから遊技媒体が払い出されるまでのパターンを、遊技状態によって変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この構成において、遊技媒体の払出を行うタイミングを決める「遊技状態」としては、特に限定されないが、例えば、遊技に関する情報を遊技状態(を示すパラメータ)として利用することが考えられる。より具体的には、遊技機が、前記可動入賞装置における通過領域中の特定領域に遊技媒体が到達したことを検出する到達検出手段と、所定の遷移条件が満たされた際に、前記可動入賞装置の動作状態を、前記導入口への遊技媒体の導入が規制される規制状態から前記導入口への遊技媒体の導入が規制されない導入状態へと移行させ、該導入状態において前記到達検出手段により遊技媒体の到達が検出された際に、前記可動入賞装置の動作状態を、前記導入状態が所定の態様で所定期間維持される大当たり遊技状態へと移行させて、以降、該大当たり遊技状態において前記到達検出手段により遊技媒体の到達が検出される毎に、前記可動入賞装置の動作状態を繰り返し前記大当たり遊技状態へと移行させる状態遷移手段と、を備えている構成であれば、この状態遷移手段により可動入賞装置の動作状態が大当たり遊技状態へと移行された回数を「遊技状態」
を示すパラメータとして利用することが考えられる。
この場合、請求項2に記載のように、状態遷移手段により前記可動入賞装置の動作状態が前記大当たり遊技状態へと移行された回数をカウントする移行カウント手段を備え、前記払出指令手段は、前記媒体払出装置への遊技媒体の払出を、前記移行カウント手段によるカウント値に応じて異なる前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで指令する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、遊技媒体の払出を行うタイミングを、可動入賞装置の動作状態が大当たり遊技状態へと移行された回数に応じて変更することができる。
また、この構成において、遊技媒体の払出を行うタイミングを示すいずれかの導入検出手段と、動作状態が大当たり遊技状態へ移行された回数(以降、「移行回数」とする)との対応関係については、あらかじめ定められたものとしておけばよい。例えば、所定のしきい値以下の移行回数に対しては、可動入賞装置へ入賞した直後となるタイミング、つまり導入口近くで遊技媒体の導入を検出できるように設けられた導入検出手段を対応づけておき、上記しきい値より大きい移行回数に対しては、可動入賞装置へ入賞して所定期間経過した後となるタイミング、つまり導入口から離れた箇所で遊技媒体の導入を検出できるように設けられた導入検出手段を対応づけておくことが考えられる。
通常、大当たり遊技状態への移行が開始されたばかりで移行回数が少ない間は、遊技媒体の払出が充分になされていないことが考えられる。そのため、この間、可動入賞装置への入賞後すぐに遊技媒体の払出を行うことで、以降の大当たり遊技状態で遊技媒体の払出が行われるのにも拘わらず遊技媒体の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技媒体を補給しなければならなくなったりといったことを防止できる。一方、大当たり遊技状態への移行が一定の回数以上となった以降は、ここまでに充分な遊技媒体の払出が行われていることになるため、可動入賞装置への入賞直後に遊技媒体の払出が行われないとしても、遊技媒体の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技媒体を補給しなければならなくなったりといったことは起こりにくい。また、それ以降に、可動入賞装置に入賞して所定期間経過した後で遊技媒体の払出を行うと、可動入賞装置に遊技球が入賞しても、この可動入賞装置内部に遊技媒体が留まっている間は遊技媒体の払い出しが行われなくなるが、こうして留まっていた遊技媒体が連続的に検出されることで一度に多くの遊技媒体の払出を行うことが起こり得るため、これにより遊技者に大きな優越感を与えることができる。
このようなことを実現するためには、例えば、請求項3に記載のように構成することが考えられる。請求項3に記載の遊技機では、複数の前記導入検出手段(第1〜第p導入検出手段)は、前記可動入賞装置の通過領域において、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されてから排出されるまでの排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように設けられており、前記払出指令手段は、前記媒体払出装置への遊技媒体の払出を、前記移行カウント手段によるカウント値が第iしきい値(i=1〜p;第iしきい値<第i+1しきい値)以上かつ第i+1しきい値より小さければ、第i導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで指令する、といった構成が考えられる。
このように構成すれば、移行回数が第iしきい値以上かつ第i+1しきい値より小さければ、可動入賞装置へ入賞してから第i番目の検出箇所で検出されたタイミングで遊技媒体の払出を行うことができる。そのため、移行回数が第i+1しきい値より少ない間は、可動入賞装置への入賞後すぐに遊技媒体の払出が行われ、遊技媒体の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技媒体を補給しなければならなくなったりといったことを防止できる。そして、移行回数が第i+1しきい値以上であれば
、可動入賞装置へ入賞してから第i+1番目の検出箇所で検出されたタイミングで遊技媒体の払出を行うことができる。そのため、移行回数が第i+1しきい値以上の値になった以降は、可動入賞装置へ遊技媒体が入賞してから所定期間後に遊技媒体の払出が行われることとなり、可動入賞装置内部に留まっていた遊技媒体が第i+1導入検出手段により連続的に検出されて一度に多くの遊技媒体の払出が行われることによって、遊技者に大きな優越感を与えることができる。
また、遊技媒体の払出を行うタイミングを変更するための条件となる「遊技状態」として、別の情報を遊技状態(を示すパラメータ)として利用することも考えられる。例えば、遊技機が、前記可動入賞装置における通過領域中の特定領域に遊技媒体が到達したことを検出する到達検出手段と、所定の遷移条件が満たされた際に、前記可動入賞装置の動作状態を、前記導入口への遊技媒体の導入が規制される規制状態から前記導入口への遊技媒体の導入が規制されない導入状態へと移行させ、該導入状態において前記到達検出手段により遊技媒体の到達が検出された際に、前記可動入賞装置の動作状態を、前記導入状態が所定の態様で所定期間維持される大当たり遊技状態へと移行させて、以降、該大当たり遊技状態において前記到達検出手段により遊技媒体の到達が検出される毎に、前記可動入賞装置の動作状態を繰り返し前記大当たり遊技状態へと移行させる状態遷移手段と、を備えている構成であれば、この大当たり遊技状態へと移行されている期間中に可動入賞装置への入賞があった回数を「遊技状態」を示すパラメータとして利用することが考えられる。
この場合、請求項4に記載のように、状態遷移手段により前記可動入賞装置の動作状態が前記大当たり遊技状態へと移行されている期間中に、いずれかの前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出された回数をカウントする導入カウント手段を備え、前記払出指令手段は、前記媒体払出装置への遊技媒体の払出を、前記導入カウント手段によるカウント値に応じて異なる前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで指令する、ように構成すればよい。
このように構成すれば、遊技媒体の払出を行うタイミングを、大当たり遊技状態において可動入賞装置への入賞があった回数に応じて変更することができる。
また、この構成において、遊技媒体の払出を行うタイミングを示すいずれかの導入検出手段と、大当たり遊技状態において可動入賞装置への入賞があった回数(以降、「入賞回数」とする)との対応関係については、あらかじめ定められたものとしておけばよい。例えば、所定のしきい値以下の入賞回数に対しては、可動入賞装置へ入賞した直後となるタイミング、つまり導入口近くで遊技媒体の導入を検出できるように設けられた導入検出手段を対応づけておき、上記しきい値より大きい入賞回数に対しては、可動入賞装置へ入賞して所定期間経過した後となるタイミング、つまり導入口から離れた箇所で遊技媒体の導入を検出できるように設けられた導入検出手段を対応づけておくことが考えられる。
通常、大当たり遊技状態への移行が開始されたばかりで入賞回数が少ない間は、遊技媒体の払出が充分になされていないことが考えられる。そのため、この間、可動入賞装置への入賞後すぐに遊技媒体の払出を行うことで、以降の大当たり遊技状態で遊技媒体の払出が行われるのにも拘わらず遊技媒体の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技媒体を補給しなければならなくなったりといったことを防止できる。一方、大当たり遊技状態中に発生した入賞回数が一定の回数以上となった以降は、ここまでに充分な遊技媒体の払出が行われていることになるため、可動入賞装置への入賞直後に遊技媒体の払出が行われないとしても、遊技媒体の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技媒体を補給しなければならなくなったりといったことは起こりにくい。また、それ以降、可動入賞装置に入賞して所定期間経過した後で遊技媒体の払出を行うと、可動入賞装置に遊技媒体が入賞しても、この可動入賞装置内部に遊技媒体が留まっている間は遊技媒体の払い出しが行われなくなるが、こうして留
まっていた遊技媒体が連続的に検出されることで一度に多くの遊技媒体の払出を行うことが起こり得るため、これにより遊技者に大きな優越感を与えることができる。
このことを実現するためには、例えば、請求項5に記載のように構成することが考えられる。請求項5に記載の遊技機では、複数の前記導入検出手段(第1〜第p導入検出手段)は、前記可動入賞装置の通過領域において、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されてから排出されるまでの排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように設けられており、前記払出指令手段は、前記媒体払出装置への遊技媒体の払出を、前記導入カウント手段によるカウント値が第iしきい値(i=1〜p;第iしきい値<第i+1しきい値)より小さな値であれば、前記第1導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで指令する一方、前記カウント値が第iしきい値以上の値であれば、第j(i<j≦p)導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで指令する。
このように構成すれば、入賞回数が第iしきい値より小さければ、可動入賞装置へ入賞してから第1番目の検出箇所で検出されたタイミングで遊技媒体の払出を行うことができる。そのため、入賞回数が第iしきい値以下と少ない間は、可動入賞装置への入賞後すぐに遊技媒体の払出が行われ、遊技媒体の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技媒体を補給しなければならなくなったりといったことを防止できる。そして、入賞回数が第iしきい値以上の値になった以降は、可動入賞装置へ遊技媒体が入賞してから所定期間後に遊技媒体の払出が行われることとなり、可動入賞装置内部に留まっていた遊技媒体が第j導入検出手段により連続的に検出されて一度に多くの遊技媒体の払出が行われることによって、遊技者に大きな優越感を与えることができる。
また、上記課題を解決するため請求項6に記載の遊技機は、遊技盤に沿って落下する遊技媒体を導入する導入口および該導入口から導入された遊技媒体が通過する通過領域が形成されてなる可動入賞装置と、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されたことを検出する導入検出手段と、該導入検出手段による導入の検出を受けて媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令する払出指令手段と、を備えた遊技機である。この遊技機においては、複数の前記導入検出手段が備えられており、さらに、遊技者の操作を受けて、前記払出指令手段が前記媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令すべきタイミングを、複数の前記導入検出手段のうち、いずれかの前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングに変更する検出変更手段を備えている、ことを特徴とする。
このように構成された遊技機によれば、払出指令手段が媒体払出装置への払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置への入賞があった際に遊技媒体の払出を行うタイミングが、遊技者の操作に応じて、複数の導入検出手段のうちいずれかの導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングに変更される。そのため、遊技者は、可動入賞装置に遊技媒体が入賞してから遊技媒体が払い出されるまでのパターンを任意に変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この構成において、検出変更手段は、遊技中であれば、常時タイミングを変更可能に構成すればよいが、特定の期間にのみ変更可能となるように構成してもよい。
例えば、遊技機が、所定の遷移条件が満たされた際に、前記可動入賞装置の動作状態を、前記導入口への遊技媒体の導入が規制される規制状態から前記導入口への遊技媒体の導入が規制されない導入状態へと移行させ、該導入状態において前記到達検出手段により遊技媒体の到達が検出された際に、前記可動入賞装置の動作状態を、前記導入状態が所定の態様で所定期間維持される大当たり遊技状態へと移行させて、以降、該大当たり遊技状態において前記到達検出手段により遊技媒体の到達が検出される毎に、前記可動入賞装置の動作状態を繰り返し前記大当たり遊技状態へと移行させる状態遷移手段を備えている場合
であれば、検出変更手段は、請求項7に記載のように、前記状態遷移手段により前記可動入賞装置の動作状態が前記大当たり遊技状態へと移行されている期間以外に遊技者の操作を受けたときのみ、指令すべきタイミングを変更する、ように構成するとよい。
このように構成すれば、動作状態が大当たり遊技状態へと移行されている期間においては、タイミングを変更できないようにすることができる。
大当たり遊技状態のときにおいて、払出指令手段が媒体払出装置への払出の指令を行うタイミング、つまり払出の契機となる検出を行う導入検出手段が変更できるとすると、特定の導入検出手段の検出を契機とする遊技媒体の払出が行われた直後に、払出を行う契機となる検出を行う導入検出手段を、排出経路における下流側の導入検出手段に変更することにより、この下流側の導入検出手段の検出を契機として、再度、遊技媒体の払出が不当に行われてしまう恐れがある。よって、動作状態が大当たり遊技状態へと移行されている期間においてタイミングを変更できないようにすることは、上述のような不当な遊技媒体の払出を防止するために好適であるといえる。
また、検出変更手段が特定の期間にのみ変更可能とするための構成として、遊技機が、上述のような状態遷移手段を備えている場合であれば、検出変更手段は、請求項8に記載のように、前記状態遷移手段により移行された前記大当たり遊技状態が終了してから、次に動作状態が前記大当たり遊技状態へと移行されるまでの間に遊技者の操作を受けたときのみ、指令すべきタイミングを変更する、ように構成してもよい。
このように構成すれば、動作状態が遊技状態へと移行されてから次に大当たり状態へと移行されるまでの期間においてのみ、タイミングを変更できるようにすることができる。
なお、この構成においても、上述した理由から、同一の遊技媒体により複数回の払出が行われてしまうといったことを防止するために好適であるといえる。
また、請求項9に記載の遊技機において、複数の前記導入検出手段(第1〜第p導入検出手段)は、前記可動入賞装置の通過領域において、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されてから排出されるまでの排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように設けられている。さらに、前記払出指令手段が前記媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令するタイミングが、第m(1<m≦p)導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングとなっている場合において、第n(1≦n<m)導入検出手段により遊技媒体の導入が検出された際、前記第m導入検出手段による検出に基づいて前記媒体払出装置により払出が行われることとなる遊技媒体の数量を報知する数量報知手段を備えている。
このように構成すれば、払出指令手段が媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令するタイミングが、第m(1<m≦p)導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングとなっている場合であれば、遊技者は、数量報知手段による報知によって、媒体払出装置により払出が行われること、および、払い出されることとなる遊技媒体の数量を確認することができる。
また、上記課題を解決するため請求項10に記載の遊技機は、遊技盤に沿って落下する遊技媒体を導入する導入口および該導入口から導入された遊技媒体が通過する通過領域が形成されてなる可動入賞装置と、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されたことを検出する導入検出手段と、該導入検出手段による導入の検出を受けて媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令する払出指令手段と、を備えた遊技機である。この遊技機では、複数の前記導入検出手段(第1〜第p導入検出手段)が備えられ、該導入検出手段それぞれは、前記可動入賞装置の通過領域において、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されてから排出されるまでの排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように
設けられており、前記払出指令手段は、前記第1導入検出手段により遊技媒体が検出されてから該遊技媒体が前記第p導入検出手段により検出されるまでの期間中、前記導入検出手段により導入が検出されるタイミングそれぞれにおいて、前記可動入賞装置への遊技媒体の導入により払い出すべき遊技媒体を2以上に分割した一部の払出を前記媒体払出装置に指令する、ように構成されている。
このように構成された遊技機によれば、払出指令手段が媒体払出装置への払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置への入賞があった際に遊技媒体の払出を行うタイミングは、導入検出手段の数に応じて複数回存在することになる。そのため、可動入賞装置に遊技媒体が入賞してから遊技媒体が払い出されるまでのパターンを、可動入賞装置における通過領域を通過する遊技媒体の挙動に応じて変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この構成において、複数の導入検出手段が遊技媒体を検出したタイミングそれぞれで分割した数量による遊技媒体の払出を行うことになるが、それぞれのタイミングで払出を行う遊技媒体の数量は、例えば、払い出すべき遊技媒体の総量を導入検出手段の数で均等に分割した数量とすればよい。また、導入検出手段に応じて払い出すべき数量を変化させるように構成してもよい。後者の具体的な例としては、例えば、請求項11に記載のような構成が考えられる。
請求項11に記載の遊技機において、前記払出指令手段は、第k(1≦k<p)導入検出手段により導入が検出されたときよりも、第k+1導入検出手段により導入が検出されたときについて、多くの遊技媒体の払出を前記媒体払出装置に指令する、ように構成されている。
このように構成すれば、可動入賞装置へ入賞した遊技媒体が可動入賞装置から排出されるまでに、徐々に払い出される遊技媒体の数量が多くなっていく、といったパターンで遊技媒体の払出を行うことができる。
また、上述した各遊技機においては、請求項12に記載のように、複数の前記導入検出手段それぞれにより遊技媒体の導入が検出された累積回数をカウントする複数の累積カウント手段と、該累積カウント手段それぞれによりカウントされた全てのカウント値が一致しない場合に、該一致しない旨を報知する不一致報知手段と、を備え、複数の前記導入検出手段(第1〜第p導入検出手段)が、前記可動入賞装置の通過領域において、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されてから排出されるまでの排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように設けられている、とよい。
このように構成すれば、複数の導入検出手段それぞれにより遊技媒体の導入が検出された全ての累積回数が一致しない場合に、その旨を報知することができる。
この構成における複数の導入検出手段は、可動入賞装置における排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように設けられているため、各導入検出手段が正常に機能していれば、可動入賞装置に入賞した全ての遊技媒体が排出されたとき、各導入検出手段により導入が検出される累積回数は全て一致するはずである。つまり、全ての導入検出手段による検出結果が一致しないことは、特定の導入検出手段が故障している、何らかの不正行為が行われた、などといった何らかのトラブルが発生したことを示している。よって、このようなトラブルが発生したことを不一致報知手段による報知により遊技者または遊技機の管理者側に知らせることができる。
なお、この構成において、不一致報知手段による報知を行うタイミングについては、可動入賞装置に入賞した全ての遊技媒体が排出された状態のときであればよく、例えば、遊
技機による遊技が行われていないときや、大当たり遊技状態が終了して(または、次に大当たり遊技状態へ移行する際の合間になって)から可動入賞装置内部に導入された遊技媒体が排出されるのに要する充分な時間が経過したときなどとすればよい。
また、上記各遊技機においては、請求項13に記載のように、複数の前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出された累積回数それぞれをカウントする複数の累積カウント手段を備えており、複数の前記導入検出手段(第1〜第p導入検出手段)は、前記可動入賞装置の通過領域において、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されてから排出されるまでの排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように設けられており、前記払出指令手段は、前記累積カウント手段それぞれによりカウントされた全てのカウント値が一致しなくなった以降、カウント値が最も大きな前記累積カウント手段に対応する前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで、前記媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令する、とよい。
このように構成すれば、複数の導入検出手段それぞれにより遊技媒体の導入が検出された全ての累積回数が一致しなくなった以降は、累積値が最も大きな累積カウント手段に対応する導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで遊技媒体の払出が行われるようになる。
この構成における複数の導入検出手段は、可動入賞装置における排出経路に沿った第1〜第p番目の検出箇所それぞれで遊技媒体を検出できるように設けられているため、各導入検出手段が正常に機能していれば、可動入賞装置に入賞した全ての遊技媒体が排出されたとき、各導入検出手段により導入が検出される累積回数は全て一致するはずである。つまり、全ての導入検出手段による検出結果が一致しないことは、特定の導入検出手段が故障し、その累積回数が正常にカウントされなくなった可能性を示している。例えば、遊技媒体の払出を行う契機となっていた導入検出手段が故障している場合であれば、以降、この導入検出手段による遊技媒体の検出が正常に行われなくなり、遊技媒体の払出が正常に行えなくなってしまう恐れがある。このとき、累積回数が最も大きい累積カウント手段に対応する導入検出手段については累積回数が正常にカウントされている可能性が高いため、全ての累積回数が一致しなくなった以降、累積回数が最も大きい累積カウント手段に対応する導入検出手段について、この導入検出手段により遊技媒体の導入が検出されたタイミングで遊技媒体の払出が行われるようにすることで、遊技媒体の払出が正常に行えなくなってしまうことを防止することができる。また、このような導入検出手段による検出のタイミングで遊技媒体の払出が行われるようにすることは、遊技媒体の払出が正常に行われなくなる可能性を低くし、本来受けられるべき遊技媒体の払出が受けられなくなるという、遊技者にとって不利な状態にならないようにするためにも適しているといえる。
なお、この構成において、累積カウント手段それぞれによりカウントされた全てのカウント値が一致しなくなったか否かの判定については、可動入賞装置に入賞した全ての遊技媒体が排出された状態のときであればよく、例えば、遊技機による遊技が行われていないときや、上述の大当たり遊技状態が終了して(または、次に大当たり遊技状態へ移行する際の合間になって)から可動入賞装置内部に導入された遊技媒体が排出されるのに要する充分な時間が経過したときなどとすればよい。
また、上記課題を解決するため請求項14に記載の遊技機は、遊技盤に沿って落下する遊技媒体を導入する導入口および該導入口から導入された遊技媒体が通過する通過領域が形成されてなる可動入賞装置と、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されたことを検出する導入検出手段と、該導入検出手段による導入の検出を受けて媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令する払出指令手段と、を備えた遊技機である。この遊技機において、前記払出指令手段は、前記導入検出手段により導入が検出された以降、当該遊技機による遊技状態に
応じて異なるタイミングで、前記媒体払出装置への遊技媒体の払出を指令する、ように構成されている。
このように構成された遊技機によれば、払出指令手段が媒体払出装置への払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置への入賞があった以降に遊技媒体の払出を行うタイミングが、遊技機の遊技状態に応じたタイミングに変更される。そのため、可動入賞装置に遊技媒体が入賞してから遊技媒体が払い出されるまでのパターンを、遊技状態によって変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記課題を解決するため請求項15に記載の遊技機は、遊技盤に沿って落下する遊技媒体を導入する導入口および該導入口から導入された遊技媒体が通過する通過領域が形成されてなる可動入賞装置と、該可動入賞装置に遊技媒体が導入されたことを検出する導入検出手段と、該導入検出手段による導入の検出を受けて媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令する払出指令手段と、を備えた遊技機である。この遊技機においては、遊技者の操作を受けて、前記導入検出手段による導入の検出以降に前記払出指令手段が前記媒体払出装置に対して遊技媒体の払出を指令するタイミングを変更するタイミング変更手段を備えている。
このように構成された遊技機によれば、導入検出手段による導入の検出以降に払出指令手段が媒体払出装置への払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置への入賞があった以降に遊技媒体の払出を行うタイミングが、遊技者の操作に応じて変更される。そのため、遊技者は、可動入賞装置に遊技媒体が入賞してから遊技媒体が払い出されるまでのパターンを任意に変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上述した請求項14,15に記載の遊技機において、前記払出指令手段は、請求項16に記載のように、所定の未払条件が満たされている状態で前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出された場合に、該検出された回数をカウントしておき、前記未払条件が満たされなくなったタイミングで、前記カウントしておいた回数に応じた遊技媒体の払出を前記媒体払出装置に指令する、ように構成してもよい。
このように構成すれば、未払条件が満たされなくなったとき、未払条件が満たされていた期間中にカウントされた回数(入賞回数)に応じた遊技媒体の払出が行われることとなり、カウントされた回数に応じて多くの遊技媒体の払出が一度に行われるため、これにより、遊技者に優越感を与えることができる。
なお、この構成における「未払条件」については、どのような条件であってもよいが、例えば、導入検出手段により遊技媒体が検出されてから所定時間が経過すること、とすることが考えられる。また、遊技状態に応じて、前記可動入賞装置における通過領域内への遊技媒体の貯留、または、該貯留の解除を行う媒体貯留手段を備えている場合であれば、この媒体貯留手段により遊技媒体の貯留が行われていること、とすることも考えられる。
この後者の場合、請求項17に記載のように、前記導入検出手段は、前記通過領域のうち、前記媒体貯留手段が遊技媒体を貯留する領域よりも前記導入口側において遊技媒体の導入を検出するように設けられ、前記払出指令手段は、前記媒体貯留手段により遊技媒体の貯留が行われている状態を前記未払条件が満たされている状態とし、該状態で前記導入検出手段により遊技媒体の導入が検出された場合に、該検出された回数をカウントしておき、前記媒体貯留手段により遊技媒体の貯留が解除されたことを前記未払条件が満たされなくなった状態とし、該状態となったタイミングで、前記カウントしておいた回数に応じた遊技媒体の払出を前記媒体払出装置に指令する、ように構成するとよい。
このように構成すれば、可動入賞装置における遊技媒体の貯留が解除され、この可動入賞装置内から遊技媒体が排出される、といった遊技の進行に合わせた効果的なタイミングで遊技媒体の払出を行うことができる。
また、上述した請求項14以降の遊技機においては、請求項18に記載のように、前記導入検出手段による遊技媒体の検出に基づいて、前記払出指令手段が前記媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令するタイミングを報知するタイミング報知手段を備えている、とよい。
このように構成すれば、遊技者は、タイミング報知手段による報知によって、払出指令手段が媒体払出装置に遊技媒体の払出を指令する、つまり可動入賞装置に遊技媒体が入賞してから遊技媒体の払出が行われるタイミングを把握しながら遊技を行うことができる。特に、このタイミング報知手段による報知により、間もなく遊技媒体の払出が行われるといった期待感を遊技者に与えることができ、これにより、より一層興趣の向上を図ることができる。
また、上述した請求項14以降の遊技機においては、請求項19に記載のように、前記導入検出手段による遊技媒体の検出に基づいて、前記払出指令手段による指令を受けた前記媒体払出装置が払い出すこととなる遊技媒体の数量を報知する払出数量報知手段を備えている、とよい。
このように構成すれば、遊技者は、払出数量報知手段による報知によって、払出指令手段による指令を受けた媒体払出装置が払い出すこととなる遊技媒体の数量、つまり可動入賞装置に遊技媒体が入賞した際に、払出が行われることとなる遊技媒体の数量を確認することができる。特に、上述のように、未払条件が満たされていた期間中にカウントされた回数に応じた遊技媒体の払出が行われる構成においては、払出数量報知手段による報知により、多くの遊技媒体の払出が一度に行われるといった期待感を遊技者に与えることができ、これにより、より一層興趣の向上を図ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
パチンコ機1は、図1に示すように、当該パチンコ機1の筐体である外枠3に、内枠5が開閉自在に取り付けられており、この内枠5には、遊技盤7,遊技球を発射するためのハンドル9,賞品として払い出される賞品球(以降、「賞球」とする)を受ける上受け皿11,上受け皿11から排出される遊技球を受ける下受け皿13,遊技に関する情報を表示する表示装置15などが設けられている。
また、遊技盤7には、始動入賞装置20a,20b,20cや、可動入賞装置30などが設けられている。
可動入賞装置30は、図2に示すように、可動入賞装置30の内部に遊技球を取り込むための球取込部40,球取込部40から取り込まれた遊技球を用いて大当りか否かを決定する遊技室50,球取込部40から取り込まれた遊技球を遊技室50へ導く球通路60,大当り遊技中に球取込部40から取り込まれた遊技球を貯留する球貯留部70,これらを収納して遊技盤7に固定される本体枠80などから構成されている。
これらのうち、球取込部40は、本体枠80の左側と右側にそれぞれ1つずつ左右対称に配置されており(図1参照)、遊技球を可動入賞装置30の内部に取り込むための可動入賞口41,可動入賞口41を開閉する開閉羽根43,可動入賞口41から遊技球が導入されたことを検出する入賞センサ45などにより構成されている。
この球取込部40を構成する開閉羽根43は、図示されない回動軸を中心にして開放位置(図1における実線の開閉羽根43を参照)または閉鎖位置(図1における破線の開閉羽根43を参照)へ変位することにより、可動入賞口41を開閉する。なお、開閉羽根43は、ソレノイド47(図3参照)により駆動され、このソレノイド47が非通電状態(オフ状態)の時には閉鎖位置へ変位した状態となり、通電状態(オン状態)の時には開放位置へ変位した状態となる。
また、遊技室50は、球取込部40の下方に配置された状態で前方(図1において、紙面に垂直で奥側から手前側に向かう方向)に向かって傾斜する下傾斜板51,通常遊技時における入賞が大当り遊技発生の契機となる特定入賞口53,通常遊技時に入賞しても大当り遊技発生の契機とならない普通入賞口55,特定入賞口53への遊技球の入賞を検出する特定入賞センサ57などにより構成されている。なお、普通入賞口55は、特定入賞口53を挟んで1つずつ配置されている。このような構成の遊技室50では、下傾斜板51上に到達した遊技球が、前方に向かって転がり、特定入賞口53或いは普通入賞口55に入賞することとなる。
また、球通路60は、球取込部40と遊技室50との間に配置された状態で後方(図1において、紙面に垂直で手前側から奥側に向かう方向)に向かって傾斜する上傾斜板61,遊技室50に遊技球を導く第1開口部63,上傾斜板61の後端縁に形成された第2開口部65(図1参照)などにより構成されている。このような構成の球通路60においては、可動入賞口41に入賞した遊技球が、後方へ向かって転がり、必ず第1開口部63に到達することとなるが、この第1開口部63は、後述の開閉部材77により閉鎖または開放されるように構成されているため、遊技球は、第1開口部63が閉鎖されていれば、第2開口部65を通過して球貯留部70まで到達する一方、第1開口部63が開放されていれば、この第1開口部63を通過して下傾斜板51上に落下することとなる。
また、球貯留部70は、下傾斜板51上において遊技球を貯留するための貯留領域71と第2開口部65とを連結する貯留通路73,貯留領域71内に位置する遊技球が前方に転がるのを堰き止める矩形状の貯留板75,第1開口部63を閉鎖または開放する開閉部材77などにより構成されている。
この球貯留部70における貯留領域71は、下傾斜板51の後端側に形成される領域であって、この後端に沿って最大5個の遊技球が1列に配列される程度の空間となっている。
また、貯留板75は、遊技室50および球通路60と、球貯留部70との境界に配置されており、開閉部材77を移動させるために円弧状のガイド孔75aが上下方向に延びるように形成されている。また、この貯留板75は、モータ駆動部79(図3参照)からの動力を受けて上下方向に変位可能であって、貯留板75の下端縁75cと下傾斜板51の表面との間の距離が遊技球の直径より短くなる下降位置(図2(b)参照)、または、下端縁75cと下傾斜板51の表面との間の距離が遊技球の直径より長くなる上昇位置(図2(c),図2(a)参照)まで変位することができる。
また、開閉部材77は、上傾斜板61の下側から第1開口部63を塞いで第1開口部63を閉鎖する閉鎖位置と、この閉鎖位置より下方に位置して第1開口部63を開放する開放位置との間で、ガイド孔75aに沿って移動可能に構成されている。この開閉部材77は、モータ駆動部79からの動力を受けて貯留板75と連動して変位するように構成されている。つまり、開閉部材77は、貯留板75が下降位置まで変位する時には閉鎖位置まで変位し、貯留板75が上昇位置まで変位する時には開放位置まで変位する。
このような構成の球貯留部70は、貯留板75が上昇位置に位置する時には、貯留板75の上端縁75bが第2開口部65の中央部に位置して第2開口部65を閉鎖するとともに、開閉部材77が開放位置に位置して第1開口部63を開放する。そのため、この状態で可動入賞口41に入賞した遊技球は、第1開口部63を通過して下傾斜板51上に落下することとなる(図2(a)参照)。
一方、貯留板75が下降位置に位置する時には、貯留板75の上端縁75bが第2開口部65の下方に位置して第2開口部65を開放するとともに、開閉部材77が閉鎖位置に位置して第1開口部63を閉鎖する。このとき、貯留板75の下端縁75cと下傾斜板51の表面との間の距離が遊技球の直径より短くなるため、貯留領域71内の遊技球が堰き止められる。そのため、この状態で可動入賞口41に入賞した遊技球は、第2開口部65および貯留通路73を経て貯留領域71内に貯留される(図2(b)参照)。
その後、貯留板75が上昇位置に移動すると、下端縁75cと下傾斜板51の表面との間の距離が遊技球の直径より長くなるため、貯留領域71内の遊技球の貯留が解除され、貯留されていた遊技球が特定入賞口53或いは普通入賞口55に向かって下傾斜板51上を転がっていくこととなる(図2(c)参照)。この時、貯留領域71内に貯留されていた遊技球のうち、下傾斜板51の後端部の中央部に配置された遊技球P1については、転がっていく方向の延長線上に特定入賞口53が位置していることから、必ず特定入賞口53に入賞することになる。つまり、下傾斜板51の後端部の中央部に配置された遊技球が貯留領域71内に存在しなければ、貯留が解除されて転がっていく遊技球は全て普通入賞口55に入賞することになる。
なお、貯留領域71内に5個の遊技球が一列に貯留されている場合には、これら遊技球のうち、一端から3番目の遊技球が必ず中央部に配置されるが、貯留領域71内に貯留されている遊技球が5個未満である場合には、貯留領域71内に貯留された遊技球は下傾斜板51の上面に沿って移動しやすい状態になるため、下傾斜板51の後端部の中央部に配置された遊技球が存在しない状態になることが多くなる。つまり、可動入賞装置30は、貯留領域71内に5個の遊技球が貯留されている場合には、貯留解除された遊技球が特定入賞口53に入賞し易い状態に設定されており、5個未満の遊技球が貯留されている場合には、貯留解除された遊技球が特定入賞口53に入賞し難い状態に設定されていることになる。
次に、パチンコ機1における制御系統の一部をブロック図に基づいて説明する。パチンコ機1は、図3に示すように、CPUやROM、RAM、タイマICなどを搭載しており、パチンコ機1における遊技を統括する主制御基板100が備えられ、この主制御基板100に各種制御基板,各種装置,センサ類などを接続することにより制御系統が構築されている。
まず、主制御基板100には、賞球払出装置115による上受け皿11への賞球の払出を制御する賞球制御基板110,表示装置15による表示を制御する表示制御基板130,スピーカ125による音声の出力を制御する音声制御基板120などの制御基板が接続されている。また、主制御基板100には、遊技球が各始動入賞装置20を通過したことを検出する始動口センサ22a〜22cが接続され、可動入賞装置30の入賞センサ45,特定入賞センサ57の他、可動入賞装置30から排出される遊技球を検出する排出センサ59などの各種センサ類が接続されている。また、主制御基板100には、可動入賞装置30の開閉羽根43を駆動するソレノイド47,貯留板75および開閉部材77を駆動するモータ駆動部79などが接続されている。
そして、この制御系統では、主制御基板100のCPUが、上述の各種制御基板や各種装置にコマンドを送信し、これら各種制御基板や各種装置が、このコマンドに従って動作する。なお、主制御基板100を含む各種制御基板への電源の供給は、図示されない電源基板から行われている。
このように構成されたパチンコ機1について、それぞれ処理内容の異なる複数の実施形態を順に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
[第1実施形態]
第1実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。
○カウンタ処理
主制御基板100のCPUは、付与特典の抽選などに用いる乱数r11を発生するカウンタ処理をそれぞれ一定周期毎に起動し、発生した乱数をそれぞれ当該CPUのレジスタ領域に確保された乱数格納領域に格納する。本実施形態において、乱数r11は、0〜2の数値からなり、各数値には、それぞれ後述する大当たり遊技状態の繰り返し回数(ラウンド数)「2」,「7」,「15」が対応づけられている。
○遊技処理
以下に、主制御基板100のCPUが一定周期毎に実行する遊技処理の流れを図4に基づいて説明する。
本処理が起動されると、CPUは、まず、始動口センサ22により始動入賞装置20への遊技球の通過が検出されるまで待機し(s12:NO)、遊技球の通過が検出されたら(s12:YES)、モータ駆動部79に貯留板75を下降位置まで変位させ、可動入賞装置30内部での遊技球の貯留が可能な状態とする(s14)。
次に、ソレノイド47により可動入賞装置30の開閉羽根43を開閉させる(s16)。ここでは、s12の処理で遊技球の通過を検出した始動口センサ22が、真ん中に設けられた始動入賞装置20bの始動口センサ22bであれば、開閉羽根43について2回の開閉動作が行われるようにソレノイド47を制御する一方、左右に設けられた始動入賞装置20a,20cの始動口センサ22a,22cのいずれかであれば、開閉羽根43について1回の開閉動作が行われるようにソレノイド47を制御する。
次に、この開閉羽根43についての開閉動作が行われている間に、可動入賞装置30に遊技球が入賞したか否かをチェックする(s18)。ここでは、ソレノイド47を制御している最中に、入賞センサ45により遊技球の通過が検出されたことをもって、可動入賞装置30に遊技球が入賞したと判定する。
このs18の処理で、可動入賞装置30に遊技球が入賞していなければ(s18:NO)、モータ駆動部79に貯留板75を上昇位置まで変位させ、可動入賞装置30内部での遊技球の貯留が解除された状態とした後(s20)、本遊技処理を終了する。
一方、s18の処理で、可動入賞装置30に遊技球が入賞していれば(s18:YES)、賞球払出装置115(賞球制御基板110)に賞球(本実施形態においては10個の遊技球)の払出を行わせた後(s22)、モータ駆動部79に貯留板75を上昇位置まで変位させ、可動入賞装置30内部での遊技球の貯留が解除された状態とする(s24)。こうして、貯留が解除されたことにより、可動入賞装置30に入賞して貯留されていた遊技球が、特定入賞口53または普通入賞口55に入賞することとなる。
次に、遊技球が特定入賞口53に入賞したか否かをチェックする(s26)。ここでは、特定入賞センサ57による検出結果に基づいてチェックを行う。
このs26の処理で、遊技球が特定入賞口53に入賞していなければ(s26:NO)、本遊技処理を終了する一方、遊技球が特定入賞口53に入賞していれば(s26:YES)、大当たり遊技状態の最大繰り返し回数(最大ラウンド数)の抽選を行う(s30)。ここでは、乱数r11の値を参照し、この値が「0」であれば最大ラウンド数を「2」とし、乱数r11の値が「1」であれば最大ラウンド数を「7」とし、乱数r11の値が「2」であれば最大ラウンド数を「15」として、この最大ラウンド数を主制御基板100のRAMに確保された最大ラウンド数記憶領域に格納する。
次に、可動入賞装置30の動作状態を大当たり遊技状態へと移行させる(s32)。ここでは、開閉羽根43が所定回数(本実施形態においては18回)開閉動作する状態を大当たり遊技状態とし、この大当たり遊技状態を実現するためにソレノイド47による開閉羽根43の制御を開始する。
こうして、可動入賞装置30の動作状態を大当たり遊技状態へと移行させたら、この大当たり遊技状態の繰り返し回数(ラウンド数)が、所定のタイミング切替ラウンドに到達しているか否かをチェックする(s34)。この「タイミング切替ラウンド」とは、あらかじめ定められたラウンド数であって、本実施形態においては3ラウンド(つまり3回目の大当たり遊技状態)である。また、主制御基板100のRAMには、実施されている大当たり遊技のラウンド数を示す「ラウンド変数R(初期状態ではR=1)」を設定する記憶領域が確保されている。そのため、このs34の処理では、ラウンド変数Rで示されるラウンド数をチェックし、このラウンド数が3ラウンド以上となっている場合に、大当たり遊技状態のラウンド数がタイミング切替ラウンドに到達していると判定する。なお、このラウンド変数Rは、本遊技処理が開始される毎に、初期状態からの積算が開始される変数である。
このs34の処理で、大当たり遊技状態のラウンド数がタイミング切替ラウンドに到達していれば(s34:YES)、賞球の払出を行うタイミングを、可動入賞装置30からの遊技球の排出が検出されるタイミング(第2のタイミング)に切り替える(s36)。主制御基板100のRAMには、後述の大当たり遊技処理において賞球の払出を行うタイミングが、可動入賞装置30への遊技球の入賞が検出されたタイミング(第1のタイミング),または,可動入賞装置30からの遊技球の排出が検出されるタイミング(第2のタイミング)であることを示す賞球フラグG(第1のタイミング→G=0,第2のタイミング→G=1;初期状態ではG=0)を記憶するための記憶領域が確保されている。そのため、このs36の処理では、賞球フラグGに「1」をセットすることにより、賞球タイミングを第2のタイミングに切り替える。
こうして、s36の処理を終えた後、または、s34の処理で大当たり遊技状態のラウンド数がタイミング切替ラウンドに到達していない場合(s34:NO)、s32の処理で移行した大当たり遊技状態のラウンド数が最終ラウンドであるか否かをチェックする(s38)。ここでは、ラウンド変数Rで示されるラウンド数をチェックし、このラウンド数がs30の処理で抽選された最大ラウンド数以上の値となっていれば、最終ラウンドであると判定する。
このs38の処理で最終ラウンドでないと判定された場合(s38:NO)、通常大当たり遊技処理を実行する(s40)。ここでは、後述するように、賞球の払出や、次のラウンドを実施可能となったか否かの決定などの処理が行われる。この「次のラウンドを実施可能となったか否か」については、主制御基板100のRAMに確保された「実施可能フラグE(初期状態ではE=0)」に「1」がセットされていたら、次のラウンドを実施
可能となる。
次に、次のラウンドが実施可能か否かをチェックする(s42)。ここでは、上述したように、実施可能フラグEに「1」がセットされていれば、次のラウンドを実施可能であると判定する。
このs42の処理で、次のラウンドを実施可能であれば(s42:YES)、ラウンド変数Rに「1」を加算(R+1→R)することによりラウンド数を積算した後(s44)、s32の処理へ移行する。
また、上述したs38の処理で最終ラウンドであると判定された場合(s38:YES)、最終大当たり遊技処理を実行する(s46)。ここでは、後述するように、賞球の払出などの処理が行われる。
こうして、s46の処理を終えた後、または、s42の処理で次のラウンドを実施可能でないと判定された場合(s42:NO)、賞球の払出を行うタイミングを、可動入賞装置30への遊技球の入賞が検出されたタイミング(第1のタイミング)に切り替えた後(s48)、本遊技処理を終了する。このs48の処理では、賞球フラグGに「1」がセットされている場合に、この賞球フラグGに「0」をセットすることにより、賞球タイミングを第1のタイミングに戻す処理が行われる。
○通常大当たり遊技処理
以下に、上述した通常大当たり遊技処理(図4におけるs40の処理)を図5に基づいて説明する。
この処理においては、まず、モータ駆動部79に貯留板75を下降位置まで変位させ、可動入賞装置30内部での遊技球の貯留が可能な状態とする(s102)。こうして、貯留が可能な状態とすることにより、以降、可動入賞装置30に入賞した遊技球は、可動入賞装置30内に貯留されることとなる。
次に、大当たり遊技状態が終了しているか否かをチェックする(s104)。ここでは、図4におけるs32の処理で開始した開閉羽根43による所定回数の開閉動作が終了していれば、大当たり遊技状態が終了していると判定する。
このs104の処理で、大当たり遊技状態が終了していなければ(s104:NO)、可動入賞装置30へ遊技球が入賞したか否かをチェックする(s106)。ここでは、入賞センサ45による検出結果に基づいて入賞したか否かをチェックする。
このs106の処理で、遊技球が入賞していなければ(s106:NO)、s104の処理へ戻る一方、遊技球が入賞していたら(s106:YES)、この入賞が発生した入賞回数を積算する(s108)。ここでは、主制御基板100のRAMに確保された「入賞変数I(初期状態ではI=0)」に「1」を加算(I+1→I)することにより、入賞が発生した回数を積算する。なお、この入賞変数Iは、本通常大当たり遊技処理が開始される毎に、初期状態から積算が開始される変数である。
次に、賞球の払出を行うタイミングをチェックする(s110)。この処理では、上述した賞球フラグGの値に基づいて、賞球の払出を行うタイミングが、第1のタイミングおよび第2のタイミングのいずれであるかをチェックする。
このs110の処理で、賞球の払出を行うタイミングが第1のタイミングであれば(s110:YES)、賞球払出装置115(賞球制御基板110)に賞球(本実施形態にお
いては10個の遊技球)の払出を行わせた後(s112)、次の処理(s114)へ移行する一方、賞球の払出を行うタイミングが第2のタイミングであれば(s110:NO)、以降の処理(s132)で払い出されることとなる賞球の数を報知した後(s113)、次の処理(s114)へ移行する。このs113の処理では、入賞変数Iの値と、1回の入賞で払出を行うべき賞球の数(本実施形態においては、10)とを積算した値を、以降の処理(s132の処理)にて払い出される賞球の数として、表示装置15(表示制御基板130)に表示させることにより報知を行う。
次に、可動入賞装置30に入賞した遊技媒体の数が所定の上限値(本実施形態においては10)に到達したか否かをチェックする(s114)。ここでは、上述した入賞変数Iにセットされた値が上限値以上の値になっていれば、可動入賞装置30に入賞した遊技媒体の数が上限値に到達したと判定する。
このs114の処理で、可動入賞装置30に入賞した遊技媒体の数が上限値に到達していなければ(s114:NO)、s104の処理へ戻る一方、入賞した遊技媒体の数が上限値に到達していれば(s114:YES)、大当たり遊技状態を終了させる(s116)。ここでは、図4におけるs32の処理で開始した開閉羽根43の開閉動作を強制的に終了させて、開閉羽根43を閉じた状態にする。
このs116の処理で大当たり遊技状態を終了させた後、または、s104の処理で大当たり遊技状態が終了している場合(s104:YES)、モータ駆動部79に貯留板75を上昇位置まで変位させ、可動入賞装置30内部での遊技球の貯留が解除された状態とする(s118)。こうして、貯留が解除されることにより、これまでに可動入賞装置30に入賞して貯留されていた遊技球が、特定入賞口53または普通入賞口55に入賞した後、可動入賞装置30外へ排出されることとなる。
次に、遊技球が特定入賞口53に入賞したか否かをチェックする(s120)。ここでは、特定入賞センサ57による検出結果に基づいてチェックを行う。
このs120の処理で、遊技球が特定入賞口53に入賞していれば(s120:YES)、上述した実施可能フラグEに「1」をセットすることにより次のラウンドを実施可能な状態とした後(s122)、次の処理(s126)へ移行する一方、遊技球が特定入賞口53に入賞していなければ(s120:NO)、上述した実施可能フラグEに「0」をセットすることにより次のラウンドを実施できない状態とした後(s124)、次の処理(s126)へ移行する。
次に、賞球の払出を行うタイミングをチェックする(s126)。この処理では、上述したs110の処理と同様に、賞球フラグGの値に基づいて賞球の払出を行うタイミングをチェックする。
このs126の処理で、賞球の払出を行うタイミングが第1のタイミングであれば(s126:YES)、s118の処理で貯留が解除された状態としてから所定時間が経過するまで待機した後(s134)、本通常大当たり遊技処理を終了して、図4におけるs42の処理へ移行する。
また、s126の処理で、賞球の払出を行うタイミングが第2のタイミングであれば(s126:NO)、排出センサ59により遊技球の排出が検出されたか否かをチェックする(s130)。
このs130の処理で、遊技球の排出が検出されていなければ(s130:NO)、s118の処理で貯留が解除された状態としてから所定時間が経過したか否かをチェックし
(s128)、所定時間が経過していなければ(s128:NO)、s130の処理へ戻る。
一方、s130の処理で遊技球の排出が検出されたら(s130:YES)、上述したs112の処理と同様に賞球の払出を行わせた後(s132)、s130の処理へ戻る。
こうして、s128〜s132の処理を、s118の処理で貯留が解除された状態としてから所定時間が経過するまで繰り返した後、s128の処理で所定時間が経過していれば(s128:YES)、本通常大当たり遊技処理を終了して図4におけるs42の処理へ移行する。
○最終大当たり遊技処理
以下に、上述した最終大当たり遊技処理(図4におけるs46の処理)を図6に基づいて説明する。
この処理においては、まず、モータ駆動部79に貯留板75を上昇位置まで変位させ、可動入賞装置30内部での遊技球の貯留が解除された状態とする(s202)。
そして、図5におけるs104〜s116の処理と同様の処理内容であるs204〜s216の処理を行った後、図5におけるs126〜s134の処理と同様の処理内容であるs226〜s234の処理を経て本最終大当たり遊技処理を終了し、図4におけるs42の処理へ移行する。
[第1実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置30への入賞があった際に賞球の払出を行うタイミングが、遊技状態に応じて第1のタイミングまたは第2のタイミングとなる。そのため、可動入賞装置30に遊技球が入賞してから賞球が払い出されるまでのパターンを、遊技状態によって変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。具体的には、図4におけるs34,s36の処理により、賞球の払出を行うタイミングを可動入賞装置30の動作状態が大当たり遊技状態へと移行された回数(タイミング切替ラウンドに到達したか否か)に応じて変更することができる。
また、本実施形態において、動作状態が大当たり遊技状態へ移行された移行回数(ラウンド数)がタイミング切替ラウンドに到達してない場合には、入賞センサ45により遊技球が検出されたタイミング(第1のタイミング)で払出が行われる(図5におけるs112,図6におけるs212の処理)。この入賞センサ45は、可動入賞口41における遊技球の通過を検出するように配置されているため、この第1のタイミングにより賞球の払出を行うことは、可動入賞装置30へ入賞した直後となるタイミングで払出が行われることを示している。一方、ラウンド数がタイミング切替ラウンドに到達した以降は、排出センサ59により遊技球が検出されたタイミング(第2のタイミング)で払出が行われる(図5におけるs132,図6におけるs232の処理)。この排出センサ59は、可動入賞装置30からの遊技球の排出を検出するように配置されているため、この第2のタイミングにより賞球を行うことは、可動入賞装置30へ入賞して所定期間経過した後となるタイミングで払出が行われることを示している。
通常、大当たり遊技状態への移行が開始されたばかりでラウンド数が少ない間は、賞球の払出が充分になされていないことが考えられる。そのため、この間、可動入賞装置30への入賞後すぐに賞球の払出を行うことで、以降の大当たり遊技状態で遊技球の払出が行われるのにも拘わらず遊技球の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技球を補給しなければならなくなったりといったことを防止できる。一方、大当たり遊技状態への移行が一定の回数以上となった以降は、それまでに充分な遊技球の払出が行われていることになるため、可動入賞装置30への入賞直後に遊技球の払出が行われないとしても、遊技球の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技
を継続するために遊技球を補給しなければならなくなったりといったことは起こりにくい。また、それ以降、可動入賞装置30に入賞して所定期間経過した後で賞球の払出を行うと、可動入賞装置30に遊技球が入賞しても、この可動入賞装置30内部に遊技球が貯留されている間は賞球の払い出しが行われなくなるが、こうして留まっていた遊技球の連続的な排出が検出されることで一度に多くの賞球の払出を行うことが起こり得るため、これにより遊技者に大きな優越感を与えることができる。
また、賞球の払出を行うタイミングが第2のタイミングとなっている場合において、入賞センサ45により遊技球の入賞が検出された際、排出センサ59による遊技球の排出に基づいて払出が行われることとなる賞球の数量が表示装置15への表示により報知される(図5におけるs113,図6におけるs213の処理)。そのため、遊技者は、賞球の払出を行うタイミングが第2のタイミングとなっている場合であれば、表示装置15による表示内容によって、以降に賞球の払出が行われること、および、払い出されることとなる賞球の数量を確認することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態との相違点についてのみ詳述するものとし、同一の処理については省略する。
○遊技処理
本実施形態における遊技処理は、図4におけるs32の処理の後、s34,s36の処理を行うことなくs38の処理へ移行すると共に、同図s48の処理を行うことなく終了するように構成されているものであり、これ以外の処理は、第1実施形態における遊技処理と同様である。このように、本実施形態においては、賞球の払出を行うタイミングについて、遊技処理での切替を行わないように構成されている。
○通常大当たり遊技処理
本実施形態における通常大当たり遊技処理は、図5におけるs110の処理の代わりに後述するs152の処理を行い、s122,s124の処理の後、後述するような処理を行うように構成されたものである。
まず、s108の処理で入賞回数を積算した後、図7に示すように、積算した入賞回数がタイミング切替回数に到達している否かをチェックする(s152)。この「タイミング切替回数」とは、あらかじめ定められた回数であって、本実施形態においては3回(つまり3回の入賞が発生している)である。このs152の処理では、入賞変数Iで示される入賞回数をチェックし、この入賞回数が3以上となっている場合に、入賞回数がタイミング切替回数に到達していると判定する。
そして、このs152の処理で入賞回数がタイミング切替回数に到達していない場合には(s152:NO)、s112の処理を経てs114の処理へ移行する一方、入賞回数がタイミング切替回数に到達している場合には(s152:YES)、s113の処理を経てs114の処理へ移行する。このように、本実施形態においては、入賞回数がタイミング切替回数に到達してない間のみ賞球の払出が行われ、入賞回数がタイミング切替回数に到達した以降には賞球の払出が行われなくなることになる。
また、s122,s124の処理で次のラウンドを実行可能または実行不能とした後、排出センサ59により遊技球の排出が検出されたか否かをチェックする(s130)。
このs130の処理で、遊技球の排出が検出されていなければ(s130:NO)、s118の処理で貯留が解除された状態としてから所定時間が経過したか否かをチェックし(s134)、所定時間が経過していなければ(s134:NO)、s130の処理へ戻る。
一方、s130の処理で、遊技球の排出が検出されたら(s130:YES)、この排出回数を積算する(s154)。ここでは、主制御基板100のRAMに確保された「排出変数D(初期状態ではD=0)」に「1」を加算(D+1→D)することにより、遊技球が排出された回数(個数)を積算する。なお、この排出変数Dは、本通常大当たり遊技処理が開始される毎に、初期状態から積算が開始される変数である。
そして、このs154の処理で積算された排出回数がタイミング切替回数以上の値になっているか否かをチェックし(s156)、タイミング切替回数より大きな値になっていなければ(s156:NO)、s130の処理へ戻る一方、タイミング切替回数より大きな値になっていれば(s156:YES)、s132の処理へ移行して賞球の払出を行わせた後、s130の処理へ戻る。このように、本実施形態においてs132の処理は、排出回数がタイミング切替回数より大きくなった以降でなければ行わることはなく、これにより、上述したs152の処理で既に払出を行った賞球以外の賞球についての払出のみを行うようにしている。
こうして、s130〜s156の処理を、s118の処理で貯留が解除された状態としてから所定時間が経過するまで繰り返した後、s134の処理で所定時間が経過していれば(s134:YES)、本通常大当たり遊技処理を終了して図4におけるs42の処理へ移行する。
なお、最終大当たり遊技処理については、図6におけるs210の処理を上述したs152の処理と同様に読み替え、また、同図s204の処理で「YES」と判定された後またはs216の処理を終えた後に上述したs130〜s156の処理と同様の処理が行われるものであるため、図示および詳細な説明は省略する。
[第2実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、第1実施形態と同様の構成から得られる作用,効果の他に、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ機1によれば、図7におけるs152,s156の処理により、可動入賞装置30に遊技球が入賞してから賞球が払い出されるまでのパターンを、大当たり遊技状態となっているときに可動入賞装置30に入賞した遊技球の数(入賞回数がタイミング切替回数に到達したか否か)に応じて変更することができる。
また、本実施形態において、大当たり遊技状態における入賞回数がタイミング切替回数に到達してない場合には、入賞センサ45により遊技球が検出された際に払出が行われる(図7におけるs112の処理)。この入賞センサ45は、可動入賞口41における遊技球の通過を検出するように配置されているため、このタイミングにより賞球の払出を行うことは、可動入賞装置30へ入賞した直後となるタイミングで払出が行われることを示している。一方、入賞回数がタイミング切替回数に到達した以降は、排出センサ59により遊技球が検出された際に払出が行われる(図7におけるs132の処理)。この排出センサ59は、可動入賞装置30からの遊技球の排出を検出するように配置されているため、この第2のタイミングにより賞球を行うことは、可動入賞装置30へ入賞して所定期間経過した後となるタイミングで払出が行われることを示している。
通常、大当たり遊技状態への移行が開始されたばかりで入賞回数が少ない間は、賞球の払出が充分になされていないことが考えられる。そのため、この間、可動入賞装置30への入賞後すぐに賞球の払出を行うことで、以降の大当たり遊技状態で賞球の払出が行われるのにも拘わらず遊技球の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技球を補給しなければならなくなったりといったことを防止できる。一方、大当たり遊技状態中の入賞回数が一定の回数以上となった以降は、ここまでに充分な賞球
の払出が行われていることになるため、可動入賞装置30への入賞直後に賞球の払出が行われないとしても、遊技球の残量が少なくなって遊技が継続できなくなったり、遊技を継続するために遊技球を補給しなければならなくなったりといったことは起こりにくい。また、それ以降、可動入賞装置30に入賞して所定期間経過した後で賞球の払出を行うと、可動入賞装置30に遊技球が入賞しても、この可動入賞装置30内部に遊技球が貯留されている間は遊技球の払い出しが行われなくなるが、こうして留まっていた遊技球が連続的に検出されることで一度に多くの賞球の払出を行うことが起こり得るため、これにより遊技者に大きな優越感を与えることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態との相違点についてのみ詳述するものとし、同一の処理については省略する。また、本実施形態におけるパチンコ機1は、ハンドル9の左側に切替スイッチ17が取り付けられており、この切替スイッチ17が主制御基板100に接続された構成となっている点で第1実施形態と相違している(図8,図9参照)。
○遊技処理
本実施形態における遊技処理は、図4におけるs32の処理の後、図10に示すように、主制御基板100のRAMに確保されている状態フラグS(初期状態ではS=0)に「1」をセットしてから(s52)s38の処理へ移行すると共に、同図s48の処理を行うことなく終了するように構成されているものであり、これ以外の処理は、第1実施形態における遊技処理と同様である。なお、この状態フラグSは、可動入賞装置30の動作状態が大当たり遊技状態になっているか否か(大当たり遊技状態→S=1,通常状態→S=0)を示すフラグである。
○通常大当たり遊技処理
本実施形態における通常大当たり遊技処理は、図5におけるs104の処理で「YES」とされた場合または同図s116の処理を終えた後、つまり、大当たり遊技状態が終了した際に、図11に示すように、上述した状態フラグSに「0」をセットしてから(s162)s118の処理へ移行するように構成されたものである。
なお、最終大当たり遊技処理については、図6におけるs204の処理で「YES」とされた場合または同図s216の処理を終えた後、上述したs162の処理と同様の処理を行ってからs226の処理へ移行するように構成されただけのものであるため、図示および詳細な説明は省略する。
○タイミング切替処理
以下に、本実施形態におけるパチンコ機1が起動して以降、繰り返し実行されるタイミング切替処理の処理手順を図12に基づいて説明する。
この処理においては、まず、切替スイッチ17が押下されるまで待機し(s302:NO)、切替スイッチ17が押下されたら(s302:YES)、上述した状態フラグSが「1」となっているか否かをチェックする(s304)。この状態フラグSは、上述したように、図10におけるs32の処理で大当たり遊技状態へと移行した後に「1」がセットされ(同図s52の処理参照)、図11におけるs104,s116の処理で大当たり遊技状態が終了した後には「0」がセットされるフラグであり、大当たり遊技状態となっている否かを示すものとなっている。よって、このs304の処理では、状態フラグSが「1」となっているか否かをチェックすることにより、この時点で大当たり遊技状態となっているか否かをチェックしていることになる。
このs304の処理で状態フラグSが「0」であれば(s304:NO)、賞球の払出を行うタイミングを切り替えた後(s306)、s302の処理へ戻る。このs306の処理では、賞球フラグGにセットされた値が「1」であれば、この賞球フラグGに「0」をセットすることにより、賞球の払出を行うタイミングを第2のタイミングから第1のタ
イミングに切り替える。また、賞球フラグGにセットされた値が「0」であれば、この賞球フラグGに「1」をセットすることにより、賞球の払出を行うタイミングを第1のタイイングから第2のタイミングに切り替える。
一方、上述したs304の処理で、状態フラグSが「1」であれば(s304:YES)、タイミングの切替を行うことなく、s302の処理へ戻る。
[第3実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、第1実施形態と同様の構成から得られる作用,効果の他に、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ機1によれば、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置30への入賞があった際に賞球の払出を行うタイミングが、遊技者の操作に応じて第1のタイミングまたは第2のタイミングとなる。そのため、遊技者は、可動入賞装置30に遊技球が入賞してから賞球が払い出されるまでのパターンを任意に変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本実施形態において、可動入賞装置30への入賞があった際に賞球の払出を行うタイミングは、状態フラグSが「1」になっている間、つまり、可動入賞装置30の動作状態が大当たり遊技状態へと移行されている期間中には変更できない(図12におけるs304の処理)。例えば、大当たり遊技状態のときにおいて、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミング、つまり払出の契機となる検出を行うセンサが変更できるとすると、入賞センサ45による検出を契機とする賞球の払出が行われた直後に、払出を行う契機となる検出を行うセンサを排出センサ59に変更することにより、この排出センサ59の検出を契機として、再度、賞球の払出が不当に行われてしまう恐れがある。よって、動作状態が大当たり遊技状態へと移行されている期間においてタイミングを変更できないようにすることは、上述のような不当な賞球の払出を防止するために好適であるといえる。
[第4実施形態]
第4実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態との相違点についてのみ詳述するものとし、同一の処理については省略する。また、本実施形態におけるパチンコ機1は、ハンドル9の左側に切替スイッチ17が取り付けられており、この切替スイッチ17が主制御基板100に接続された構成となっている(図8,図9参照)。
○遊技処理
本実施形態における遊技処理は、図4におけるs32の処理の後、s34,s36の処理を行うことなくs38の処理へ移行すると共に、同図s48の処理を行うことなく終了するように構成されているものであり、これ以外の処理は、第1実施形態における遊技処理と同様である。
○通常大当たり遊技処理
本実施形態における通常大当たり遊技処理は、図5におけるs118の処理の後、図13に示すように、主制御基板100のRAMに確保されている状態フラグS(初期状態ではS=0)に「0」をセットしてから(s164)、s120の処理へ移行すると共に、s128の処理で「YES」とされた場合またはs134の処理で「YES」とされた場合に、状態フラグSに「1」をセットしてから(s166)、本通常大当たり遊技処理を終了するように構成されたものである。この状態フラグSは、可動入賞装置30の動作状態が大当たり遊技状態が終了してから次に大当たり遊技状態へと移行するためのインターバル中であるか否か(インターバル中→S=0,インターバル以外→S=1)を示すフラグである。
なお、最終大当たり遊技処理については、図6におけるs204の処理で「YES」とされた場合またはs216の処理を終えた後、上述したs164の処理と同様の処理を行ってから、s226の処理へ移行すると共に、s228の処理で「YES」とされた場合またはs234の処理で「YES」とされた場合に、上述したs166の処理と同様の処理を行ってから、最終大当たり遊技処理を終了するように構成されただけのものであるため、図示および詳細な説明は省略する。
○タイミング切替処理
以下に、本実施形態におけるパチンコ機1が起動して以降、繰り返し実行されるタイミング切替処理の処理手順を説明する。なお、本実施形態におけるタイミング切替処理は、第3実施形態におけるタイミング切替処理(図12)に対して、一部処理内容が異なっているだけのものであるため、この相違点についてのみ詳述する。
この処理においては、まず、切替スイッチ17が押下されるまで待機し(s302:NO)、切替スイッチ17が押下されたら(s302:YES)、上述した状態フラグSが「1」となっているか否かをチェックする(s304)。この状態フラグSは、上述したように、図13におけるs118の処理で貯留が解除された際に「0」がセットされ(同図s164の処理参照)、同図s128,s134の処理で「YES」とされた、つまり貯留が解除されてから所定時間が経過した際に「1」がセットされるフラグであり、大当たり遊技状態が終了してから次に大当たり遊技状態へと移行するためのインターバル中であるか否かを示すものとなっている。よって、このs304の処理では、状態フラグSが「0」となっているか否かをチェックすることにより、この時点で上述のインターバル中であるか否かをチェックしていることになる。
このs304の処理で状態フラグSが「0」であれば(s304:NO)、賞球の払出を行うタイミングを切り替えた後(s306)、s302の処理へ戻る一方、s304の処理で、状態フラグSが「1」であれば(s304:YES)、タイミングの切替を行うことなく、s302の処理へ戻る。
[第4実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、第1実施形態と同様の構成から得られる作用,効果の他に、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ機1によれば、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置30への入賞があった際に賞球の払出を行うタイミングが、遊技者の操作に応じて第1のタイミングまたは第2のタイミングとなる。そのため、遊技者は、可動入賞装置30に遊技球が入賞してから賞球が払い出されるまでのパターンを任意に変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本実施形態において、可動入賞装置30への入賞があった際に賞球の払出を行うタイミングは、状態フラグSが「1」になっている間、つまり、可動入賞装置30の動作状態が大当たり遊技状態へと繰り返し移行される際のインターバル中でなければ変更できない(図12におけるs304の処理)。例えば、インターバル中以外において、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミング、つまり払出の契機となる検出を行うセンサが変更できるとすると、入賞センサ45による検出を契機とする賞球の払出が行われた直後に、払出を行う契機となる検出を行うセンサを排出センサ59に変更することにより、この排出センサ59の検出を契機として、再度、賞球の払出が不当に行われてしまう恐れがある。よって、インターバル中にのみタイミングを変更できるようにすることは、上述のような不当な賞球の払出を防止するために好適であるといえる。
[第5実施形態]
第5実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。なお
、以下の説明においては、第1実施形態との相違点についてのみ詳述するものとし、同一の処理については省略する。
○遊技処理
本実施形態における遊技処理は、図4におけるs32の処理の後、s34,s36の処理を行うことなくs38の処理へ移行すると共に、同図s48の処理を行うことなく終了するように構成されているものであり、これ以外の処理は、第1実施形態における遊技処理と同様である。
○通常大当たり遊技処理
本実施形態における通常大当たり遊技処理は、図14に示すように、図5におけるs108の処理の後、s110の処理を行うことなくs112の処理へ移行すると共に、同図s122,s124の処理の後、s126,s134の処理を行うことなく、s130の処理へ移行するように構成されたものである。
そして、s112の処理においては、1回の入賞で払出を行うべき賞球の数(本実施形態においては、10)のうちの一部(本実施形態においては、3個)の払出が指令され、s132の処理においては、s112の処理で指令された残りの賞球(本実施形態においては、7個)についての払出が指令されるように構成されている。本実施形態において、s112,s132の処理それぞれにおいて、払出が指令される賞球の数については、s132の処理で指令される賞球の方が多くなるように構成されているが、それぞれにおいて指令される賞球については均等な賞球数となるように構成してもよい。
なお、最終大当たり遊技処理については、図6におけるs208の処理の後、s210の処理を行うことなくs212の処理へ移行すると共に、同図s222,s224の処理の後、s226,s234の処理を行うことなくs230の処理へ移行するように構成されただけのものであるため、図示および詳細な説明は省略する。
[第5実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、第1実施形態と同様の構成から得られる作用,効果の他に、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ機1によれば、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置30への入賞があった際に賞球の払出を行うタイミングは、センサ(入賞センサ45および排出センサ59)の数に応じて複数回存在することになる。そのため、可動入賞装置30に遊技球が入賞してから賞球が払い出されるまでのパターンを、可動入賞装置30内部を通過する遊技球の挙動に応じて変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本実施形態においては、入賞センサ45により遊技球が検出されたときよりも、排出センサ59により遊技球が検出された方が、多くの賞球の払出が行われるように構成されている。そのため、可動入賞装置30へ入賞した遊技球が可動入賞装置30から排出されるまでに、徐々に払い出される賞球数が多くなっていく、といったパターンで賞球の払出を行うことができる。
[第6実施形態]
第6実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態との相違点についてのみ詳述するものとし、同一の処理については省略する。
○通常大当たり遊技処理
本実施形態における通常大当たり遊技処理は、図5におけるs126の処理以降に、図15に示すような処理が行われるように構成されたものである。なお、以下の説明において、図5と同様の処理については、同一のステップ番号を付すものとする。
まず、s126の処理で、賞球の払出を行うタイミングが第2のタイミングであれば(s126:NO)、排出センサ59により遊技球の排出が検出されたか否かのチェック(s130)を所定時間が経過するまでの間で行う(s128:NO)。そして、この間に遊技球の排出が検出される毎に(s130:YES)、この排出回数を積算し(s172)、賞球の払出を行わせる(s132)。このs172の処理では、主制御基板100のRAMに確保された「排出変数D(初期状態ではD=0)」に「1」を加算(D+1→D)することにより、遊技球が排出された回数(個数)を積算する。なお、この排出変数Dは、本遊技処理が開始される毎に、初期状態から積算が開始される変数である。
また、s126の処理で、賞球の払出を行うタイミングが第1のタイミングであれば(s126:YES)、上述と同様に、排出センサ59により遊技球の排出が検出されたか否かのチェック(s174)を所定時間が経過するまでの間で行う(s134:NO)。そして、この間に遊技球の排出が検出されたら(s174:YES)、この排出回数を上述したs172の処理と同様に積算する(s176)。
こうして、s128,s134の処理による所定時間が経過したら(s128:YES,s134:YES)、ここまでに積算した排出回数と、s108の処理にて積算された入賞回数とが一致するか否かをチェックする(s178)。ここでは、排出変数Dおよび入賞変数Iそれぞれの値が同じ値になっているか否かをチェックする。
このs178の処理で、排出回数と入賞回数とが一致しない場合(s178:NO)、この旨を報知し(s180)、賞球の払出を行うタイミングを切り替えた後(s182)、本通常大当たり遊技処理を終了する。このs180の処理では、排出回数と入賞回数とが一致しない旨のメッセージを、表示装置15(表示制御基板130)に表示させることにより報知を行う。また、s182の処理では、排出回数よりも入賞回数の方が大きな値であれば、賞球フラグGに「0」をセットすることにより賞球タイミングを第1のタイミングに切り替える一方、排出回数よりも入賞回数の方が小さな値であれば、賞球フラグGに「1」をセットすることにより賞球タイミングを第2のタイミングに切り替える。つまり、このs182の処理では、検出回数が多かったセンサにより遊技球が検出されるタイミングで、以降の賞球の払出を行うようにしていることになる。なお、本実施形態においては、表示装置15への表示により報知を行うように構成されたものを例示したが、表示装置15以外のランプ類や、パチンコ機1に接続されたホストコンピュータ等とのデータ通信により報知を行うように構成してもよい。
一方、排出回数と入賞回数とが一致する場合(s178:YES)、報知やタイミングの変更を行うことなく本通常大当たり遊技処理を終了する。
なお、最終大当たり遊技処理については、図6におけるs226以降の処理で、上述したs126〜s178の処理と同様の処理が行われるように構成されただけのものであるため、図示および詳細な説明は省略する。
また、本実施形態においては、大当たり遊技状態が終了して(または、次に大当たり遊技状態へ移行する際のインターバルになって)から可動入賞装置30内部に導入された遊技球が排出されるのに要する充分な時間が経過したとき(図15におけるs128,s134の処理参照)に報知を行う構成を例示したが、この報知を行うタイミングについては、可動入賞装置30に入賞した全ての遊技球が排出された状態のときであればよく、例えば、遊技機による遊技が行われていないとしてもよい。この場合、入賞回数および排出回数それぞれの累積回数については、入賞変数Iおよび払出変数Pとは別の変数にて積算するように構成すればよい。
[第6実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、第1実施形態と同様の構成から得られる
作用,効果の他に、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ機1によれば、入賞センサ45および排出センサ59それぞれにより遊技球の導入が検出された累積回数が一致しない場合に、その旨を報知することができる。
入賞センサ45および排出センサ59は、可動入賞装置30における遊技球の排出経路に沿った第1,第2番目の検出箇所それぞれで遊技球を検出できるように設けられているため、各センサが正常に機能していれば、可動入賞装置30に入賞した全ての遊技球が排出されたとき、各センサにより導入が検出される累積回数は一致するはずである。つまり、全てのセンサによる検出結果が一致しないことは、いずれかのセンサが故障している、何らかの不正行為が行われた、などといった何らかのトラブルが発生したことを示している。よって、このようなトラブルが発生したことを遊技者または遊技機の管理者側に知らせることができる。
また、本実施形態においては、入賞センサ45および排出センサ59それぞれにより遊技球の導入が検出された累積回数が一致しなくなった以降は、大きい方の累積回数に対応するセンサにより遊技球の導入が検出されたタイミングで賞球の払出が行われるようになる(図15におけるs182の処理)。上述したように、全てのセンサによる検出結果が一致しないことは、いずれかのセンサが故障している可能性がある。例えば、賞球の払出を行う契機となっていたセンサが故障している場合であれば、以降、このセンサによる遊技球の検出が正常に行われなくなり、賞球の払出が正常に行えなくなってしまう恐れがある。このとき、最も大きな累積回数に対応するセンサについては累積回数が正常にカウントされている可能性が高いため、全ての累積回数が一致しなくなった以降、最も大きな累積回数に対応するセンサにより遊技媒体が検出されたタイミングで賞球の払出が行われるようにすることで、賞球の払出が正常に行えなくなってしまうことを防止することができる。また、このようなセンサによる検出のタイミングで賞球の払出が行われるようにすることは、賞球の払出が正常に行われなくなる可能性を低くし、本来受けられるべき賞球の払出が行われなくなるという、遊技者にとって不利な状態にならないようにするためにも適しているといえる。
[第7実施形態]
第7実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態との相違点についてのみ詳述するものとし、同一の処理については省略する。
○通常大当たり遊技処理
本実施形態における通常大当たり遊技処理は、図16に示すように、図5におけるs126の処理で賞球の払出を行うタイミングが第2のタイミングであれば(s126:NO)、賞球の払出を賞球払出装置115に行わせた後(s132)、本通常大当たり遊技処理を終了する一方、賞球の払出を行うタイミングが第1のタイミングであれば(s126:YES)、賞球の払出を指令することなく、本通常大当たり遊技処理を終了するように構成されたものである。このs132の処理では、s108の処理で積算された入賞回数に応じた数、つまり、この入賞回数と、1回の入賞で払出を行うべき賞球の数(本実施形態においては、10)とを積算した数に相当する賞球の払出が賞球払出装置115に指令される。
なお、最終大当たり遊技処理については、図6におけるs226の処理で「NO」とされた場合に上述したs180の処理と同様の処理が行われた後で最終大当たり遊技処理を終了する一方、「YES」とされた場合に最終大当たり遊技処理を終了するように構成されただけのものであるため、図示および詳細な説明は省略する。
また、本実施形態においては、第3,第4実施形態と同様に、賞球の払出を行うタイミングを、遊技者の操作により変更できるように構成することもできる。このためには、パチンコ機1に、切替スイッチ17を備える(図8,図9参照)、遊技処理において、s32の処理の後、状態フラグSに「1」をセットしてからs38の処理へ移行すると共に、s48の処理を行うことなく終了する(図10参照)、通常大当たり遊技処理において、s104の処理で「YES」とされた場合またはs116の処理を終えた後、状態フラグSに「0」をセットしてからs118の処理へ移行する(図11参照)、最終大当たり遊技処理において、s204の処理で「YES」とされた場合またはs216の処理を終えた後、状態フラグSに「0」をセットしてからs218の処理へ移行する、タイミング切替処理を実行する(図12参照)、ように構成すればよい。この場合、第3,第4実施形態と同様の作用,効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、大当たり遊技状態となっていることが「未払条件」である構成を例示したが、この「未払条件」については、これ以外の条件を適用してもよい。[第7実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、第1実施形態と同様の構成から得られる作用,効果の他に、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ機1によれば、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミング、つまり可動入賞装置30への入賞があった際に賞球の払出を行うタイミングが、パチンコ機1の遊技状態に応じたタイミングに変更される。そのため、可動入賞装置に遊技媒体が入賞してから遊技媒体が払い出されるまでのパターンを、遊技状態によって変化させることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、主制御基板100が賞球払出装置115に払出の指令を行うタイミングが第2のタイミングとなっているときにおいて、可動入賞装置30での遊技球の貯留が行われていると、可動入賞装置30への入賞があったとしても、この入賞回数がカウントされるだけで(図16におけるs108の処理)賞球の払出は行われず(同図s110で「NO」の場合)、貯留が解除(同図s118の処理)された後でカウントされていた入賞回数に応じた賞球の払出が行われることとなる(同図s132の処理)。このように、遊技球の貯留が行われているといった条件(未払条件)が満たされている間は、賞球の払出が行われないが、この条件が満たされなくなったとき、未払条件が満たされている期間中にカウントされていた入賞回数に応じて多くの賞球の払出が一度に行われることになるため、これにより、遊技者に優越感を与えることができる。
また、このように賞球の払出が行われるタイミングについては、可動入賞装置30における遊技球の貯留が解除され、この可動入賞装置30内から遊技球が排出される、といった遊技の進行に合わせたものとなるため、効果的なタイミングで賞球の払出を行うことができるといえる。
[第8実施形態]
第8実施形態として、主制御基板100のCPUが実行する各種処理を説明する。なお、以下の説明においては、第1実施形態との相違点についてのみ詳述するものとし、同一の処理については省略する。
○遊技処理
本実施形態における遊技処理は、図4におけるs32の処理の後、s34,s36の処理を行うことなくs38の処理へ移行すると共に、同図s48の処理を行うことなく終了するように構成されているものであり、これ以外の処理は、第1実施形態における遊技処理と同様である。
○通常大当たり遊技処理
本実施形態における通常大当たり遊技処理は、図17に示すように、図5におけるs110,s112の処理の代わりに後述するs182〜188の処理が行われると共に、同図s126〜s132の処理を行うことなく終了するように構成されたものである。
まず、s108の処理の後、入賞回数が「1」であるか否かをチェックする(s182)。ここでは、入賞変数Iの値をチェックする。
このs182の処理で、入賞回数が「1」であれば(s182:YES)、賞球の払出を禁止した後(s184)、s114の処理へ移行する。主制御基板100のRAMには、後述の払出処理において賞球の払出を禁止するか否かを決定する際に参照される払出フラグF(禁止する→F=1,禁止しない→F=0;初期状態ではF=0)を記憶するための記憶領域が確保されている。そのため、このs184の処理では、払出フラグFに「1」をセットすることにより、賞球の払出を禁止する。
一方、s182の処理で、入賞回数が「1」でなければ(s182:NO)、賞球の払出が禁止されている期間中であるか否かをチェックする(s186)。ここでは、上述した払出フラグFに「1」がセットされていれば、払出が禁止されている期間中であると判定する。
このs186の処理で、賞球の払出が禁止されている期間中でなければ(s186:NO)、s112の処理による賞球の払出を行った後、s114の処理へ移行する一方、賞球の払出が禁止されている期間中であれば(s186:YES)、払出を行うべき払出回数を積算した後(s188)、s114の処理へ移行する。このs188の処理では、主制御基板100のRAMに確保された「払出変数P(初期状態ではP=0)」に「1」を加算(P+1→P)することにより、払出を行うべき回数を積算する。なお、この払出変数Pは、パチンコ機1の起動と同時に初期化(0→P)され、以降、通常大当たり遊技処理,最終大当たり遊技処理および後述の払出処理において更新される変数である。
○払出処理
以下に、本実施形態におけるパチンコ機1が起動して以降、繰り返し実行される払出処理の処理手順を図18に基づいて説明する。
この処理においては、まず、払出フラグFに「1」がセットされるまで待機し(s402:NO)、払出フラグFに「1」がセットされたら(s402:YES)、タイマをスタートさせる(s404)。ここでは、あらかじめ定められた払出禁止期間(本実施形態においては、10秒)からカウント値が「0」になるまでのダウンカウントを行う。なお、この払出禁止期間については、遊技の進行に合わせて終了するように設定した別の値としてもよい。
次に、タイマがストップしたか(つまりカウント値が「0」になったか)否かをチェックし(s406)、ストップしていなければ(s406:NO)、タイマによるカウント値および以降の処理で払い出されることとなる賞球の数を報知した後(s408)、s406の処理へ戻る。このs408の処理では、タイマによるカウント値(秒単位)、および、以降の処理(s412の処理)にて払い出される賞球数の表示を、表示装置15(表示制御基板130)へ指令することにより、タイマによるカウント値および賞球数を報知する(表示装置15に表示させる)。ここで、「カウント値の表示」としての表示は、タイマによりダウンカウントされている値であり、このタイマがストップすることを契機に以降の処理で払出が行われるため、払出が行われるまでのカウントダウンを行っていることになる。また、「賞球数の表示」としての表示内容は、図17におけるs188の処理で積算された払出回数(払出変数P)と1回の入賞で払出を行うべき賞球の数(本実施形態においては、10)とを積算した値であり、図17におけるs188の処理で払出変数Pの値に応じて変化するものである。なお、本実施形態においては、タイマによるカウン
ト値と賞球数とを、表示装置15へ順番に表示させるように構成されたものを例示したが、いずれか一方のみを表示させるように構成してもよい。
こうして、s406,408の処理を繰り返した後、s406の処理でタイマがストップしたら(s406:YES)、払出フラグFに「0」をセットする(s410)。
次に、図17におけるs188の処理で積算された払出回数に応じた値に基づく賞球の払出を賞球払出装置115(賞球制御基板110)に行わせる(s412)。ここでは、払出変数Pの値と、1回の入賞で払出を行うべき賞球の数(本実施形態においては、10)とを積算した数の払出を指令する。
そして、払出変数Pを初期化(0→P)することで払出回数をリセットした後(s414)、s402の処理へ戻る。
[第8実施形態の効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、第1実施形態と同様の構成から得られる作用,効果の他に、以下に示すような作用,効果を得ることができる。
本実施形態におけるパチンコ機1によれば、大当たり遊技状態で最初の可動入賞装置30への入賞があった以降、払出禁止期間になっているときには、可動入賞装置30への入賞があったとしても、この入賞により払出を行うべき払出回数がカウントされるだけで(図17におけるs188の処理)賞球の払出は行われず(同図s186で「YES」の場合)、払出禁止期間の経過後(図18におけるs406の処理で「YES」の場合)にカウントされていた払出回数に応じた賞球の払出が行われることとなる(同図s412の処理)。このように、払出禁止期間になっているといった条件(未払条件)が満たされている間は、賞球の払出が行われないが、この条件が満たされなくなったとき、未払条件が満たされている期間中にカウントされていた払出回数に応じて多くの賞球の払出が一度に行われることになるため、これにより、遊技者に優越感を与えることができる。
また、図18におけるs408の処理では、タイマによるカウント値が報知されるため、遊技者は、表示装置15に表示される報知内容によって、賞球の払出が行われるタイミングを把握しながら遊技を行うことができる。特に、この報知内容によって、間もなく賞球の払出が行われるといった期待感を遊技者に与えることができ、これにより、より一層興趣の向上を図ることができる。
また、図18におけるs408の処理では、払出が行われることとなる賞球数が報知されるため、遊技者は、表示装置15に表示される報知内容によって、払出が行われることとなる賞球の数量を確認することができる。特に、この報知内容によって、払出禁止期間中にカウントされた払出回数に応じた多くの賞球の払出が行われることが報知されている場合、多くの遊技媒体の払出が一度に行われるといった期待感を遊技者に与えることができ、これにより、より一層興趣の向上を図ることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。例えば、上記実施形態においては、可動入賞装置30内での遊技球の通過を検出するセンサが入賞センサ45および排出センサ59の2つである構成を例示したが、この可動入賞装置30における遊技球の通過領域中に、3つ以上のセンサを設けた構成とすることもできる。この場合、賞球の払出を行うタイミングについては、第3以降のタイミングを設定することができるようになる。
[本発明との対応関係]
以上説明した実施形態の可動入賞装置30において、可動入賞口41は本発明における導入口であり、可動入賞装置30内部は本発明における通過領域であり、可動入賞装置30内部において遊技球が通過する経路は本発明における排出経路であり、入賞センサ45および排出センサ59は導入検出手段であり、特定入賞センサ57は本発明における到達検出手段であり、特定入賞口53は本発明における特定領域である。この可動入賞装置30において、可動入賞口41が開閉羽根43により閉鎖された状態が本発明における規制状態であり、開閉羽根43により開放された状態が本発明における導入状態である。
また、賞球払出装置115は本発明における媒体払出装置である。
また、図4,図10におけるs22、図5,図11,図13におけるs110〜s113,s128〜s132、図6におけるs210〜s213,s228〜s232、図7におけるs112〜s114,s152、図14におけるs112,s128〜s132、図15におけるs110〜s113,s128〜s132,s172、図16におけるs110〜s113,s132、図17におけるs112、図18におけるs406,s410〜s414の各処理は、本発明における払出指令手段である。
また、遊技処理におけるs16,s32、通常大当たり遊技処理および最終大当たり遊技処理におけるs116,s216の処理は、本発明における状態遷移手段である。
また、遊技処理におけるs14,s20,s24、通常大当たり遊技処理および最終大当たり遊技処理におけるs102,s118,s202の各処理は、本発明における媒体貯留手段である。
また、図4,図10におけるs44の処理は本発明における移行カウント手段である。
また、図7におけるs108の処理は本発明における導入カウント手段である。
また、図12におけるs302〜s306の処理は本発明における検出変更手段,タイミング変更手段である。
また、通常大当たり遊技処理および最終大当たり遊技処理におけるs113,s213の処理は本発明における数量報知手段である。
また、図15におけるs108,s172の処理は本発明における累積カウント手段であり、同図s180の処理は本発明における不一致報知手段である。
また、図18におけるs408の処理は本発明におけるタイミング報知手段,払出数量報知手段である。
また、図4,図10におけるs12の処理において、始動口センサ22により始動入賞装置20への遊技球の通過が検出されたことが本発明における遷移条件である。
また、入賞センサ45により遊技球の通過が検出される箇所(可動入賞口41)が本発明における第1番目の検出箇所であり、排出センサ59により遊技球の通過が検出される箇所が本発明における第p(2)番目の検出箇所である。
また、遊技処理におけるs34の処理で判断基準とされる「タイミング切替ラウンド」は、本発明における第i+1しきい値であり、ラウンド数「0」が本発明における第iしきい値である。
また、図7におけるs152の処理で判断基準とされる「タイミング切替回数」は、本発明における第iしきい値である。
1…パチンコ機、3…外枠、5…内枠、7…遊技盤、9…ハンドル、11…上受け皿、13…下受け皿、15…表示装置、17…切替スイッチ、20a…始動入賞装置、20b…始動入賞装置、20c…始動入賞装置、22a…始動口センサ、22b…始動口センサ、22c…始動口センサ、30…可動入賞装置、40…球取込部、41…可動入賞口、43…開閉羽根、45…入賞センサ、47…ソレノイド、50…遊技室、51…下傾斜板、53…特定入賞口、55…普通入賞口、57…特定入賞センサ、59…排出センサ、60…球通路、61…上傾斜板、63…第1開口部、65…第2開口部、70…球貯留部、71…貯留領域、73…貯留通路、75…貯留板、75a…ガイド孔、75b…上端縁、75c…下端縁、77…開閉部材、79…モータ駆動部、80…本体枠、100…主制御基板、110…賞球制御基板、115…賞球払出装置、120…音声制御基板、125…スピーカ、130…表示制御基板。