本発明に係る検眼装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本実施形態の検眼装置の外観側面図であり、図2はその外観斜視図である。また、図3〜図11は、当該検眼装置が備える光学系の構成を示している。図12は、当該検眼装置の制御系の構成を示すものである。更に、図13及び図14は、当該検眼装置による表示画面の構成を示すものである。図15及び図16は、当該検眼装置により実行される検眼測定の手順を示している。また、図17は、当該検眼装置の一変形例により実行される検眼測定の手順を示している。
以下、本実施形態の検眼装置の外観等の構成を最初に概略的に説明し、次に当該検眼装置の光学系の構成を説明し、続いて制御系及び表示画面の構成について説明する。その後に、当該検眼装置により実行される検眼手順に関する説明を行う。
[検眼装置の構成]
図1に示すように、本実施形態の検眼装置2は、高さを上下に調節可能な検眼テーブル1上に配置されて使用される。被検者4は、検眼テーブル1とともに設けられた検眼椅子3に着席した状態で検査を行うようになっている。
また、検眼テーブル1上には、図2に示すように支柱64sが立設されており、この支柱64sの上端部には液晶モニタ64qが設けられている。この液晶モニタ64qには、被検者4が検眼装置2の操作方法を練習するための練習画面などが表示される。
検眼装置2は、図1及び図2に示すように、台座部5aと、この台座部5a上に配設された駆動機構ボックス5bと、後述する測定光学系を内蔵する左右一対の光学ヘッド部5l、5rと、検査時に被検者4の顔を固定配置させるための顔受け装置6とを有している。ここで、「固定」とは、被検者4の顔が動かないように完全に固定した状態だけでなく、光学ヘッド部5l、5rにより被検眼を測定可能な程度の顔の変位を許容している状態も含むものと解する。光学ヘッド部5l、5rは、支柱5p、5qに支持され、駆動機構ボックス5bによりそれぞれ独立に3次元的に駆動される。光学ヘッド部5l、5rの前面には、それぞれ液晶モニタ64l、64rが設けられている。この液晶モニタ64l、64rには、検査中における被検眼の前眼部像や眼底反射像などが表示される。検者やアシスタントは、表示された前眼部像を見ることにより、被検者4が検査を適正に行っているかどうかを確認することができる。
ここで、光学ヘッド部5l、5rは、本発明の「(一対の)屈折測定手段」を構成し、顔受け装置6は、「顔固定手段」を構成している。
顔受け装置6には、左右一対の支柱6a、6bと、この支柱6a、6bの各上端に接続された部材により支持された額当て6cと、この額当て6cの下方に配設された顎受け6dとが設けられている。額当て6cは、検査時に被検者4が額を当接させるための部材であり、額に対する密着性を高めるために円弧状に形成されており、かつ、前後方向にその位置を調節可能に構成されている。また、顎受け6dは、検査時に被検者4が顎を載せるための部材であり、左右一対のノブ6eによって上下方向にその位置を調節可能に構成されている。被検者4は、顎を顎受け6dに載せつつ、額を額当て6cに当接させることによりその顔を固定配置させて検査に臨むこととなる。
駆動機構ボックス5bには、支柱5p、5qをそれぞれ独立に3次元的に駆動するXYZ駆動機構(後述する)が内蔵されている。このXYZ駆動機構としては、その詳細構成についての図示は省略するが、例えばパルスモータや送りネジなどを用いた公知の構成を採用することができる。それにより、支柱5p、5q、すなわち光学ヘッド部5l、5rは、それぞれ独立に3次元的に駆動される。
更に、駆動機構ボックス5b内には、支柱5p、5qをそれぞれ独立に水平方向に回転駆動させる回転駆動機構(後述する)が設けられている。この回転駆動機構としては、例えば、パルスモータと、このパルスモータの回転駆動を各支柱5p、5qに伝達するギヤとを組み合わせた構成を採用することができる。なお、この回転駆動機構は、支柱5p、5q、すなわち光学ヘッド部5l、5rを、被検者4の左右眼の眼球回旋点を中心にそれぞれ逆方向に回転させるように構成されている。
光学ヘッド部5l、5rには、図3〜図7に示す後述の各種の光学系がそれぞれ格納されている。光学ヘッド部5l、5rは、各光学系を動作させることにより、被検者4の両眼の他覚屈折測定及び自覚屈折測定を同時に実行するように構成されている。
台座部5aには、ジョイスティックレバー(以下、単にレバーと呼ぶことがある)6hが設けられている。このレバー6hの上部にはボタン6gが設けられている。被検者4は、このレバー6hとボタン6gとを適宜操作することによって検査を行う。
(光学系の構成)
次に、光学ヘッド部5l、5rに格納された、被検者4の左右眼の屈折力を測定するための測定光学系の構成について詳細に説明する。まず、被検者4の左眼に対する測定を行う光学ヘッド部5lの測定光学系は、図3〜図5に示すような前眼部撮影光学系30Lと、XYアライメント光学系31Lと、固視光学系32Lと、屈折力測定光学系33Lとを含んで構成されている。同様に、被検者4の右眼に対する測定を行う光学ヘッド部5rの測定光学系は、図3、図6、図7に示すような前眼部撮影光学系30Rと、XYアライメント光学系31Rと、固視光学系32Rと、屈折力測定光学系33Rとを含んでいる。左眼測定用の光学ヘッド部5lの測定光学系と右眼測定用の光学ヘッド部5rの測定光学系とは左右対称に構成されている。以下、特に指摘しない限り、左眼測定用の光学ヘッド部5lの測定光学系について説明することとする。
光学ヘッド部5l内に設けられた前眼部撮影光学系30Lは、前眼部照明光学系34と撮影光学系35とを含んで構成されている。
前眼部照明光学系34は、図4及び図5に示すように、被検者4の左眼(被検眼EL)の前眼部を照明するための光源36と、この光源36から出射された光束の断面領域を制限する絞り36aと、この絞り36aを通過した光束を被検眼ELの前眼部に投影する投影レンズ37とを備えている。
また、撮影光学系35は、前眼部照明光学系34により照明された被検眼ELの前眼部からの反射光が入射されるプリズムPと、このプリズムPの反射面にて反射された光束が入射される対物レンズ38と、ダイクロイックミラー39と、絞り40と、ダイクロイックミラー41と、リレーレンズ42、43と、ダイクロイックミラー44と、CCD46の受光面に光束を結像させるCCDレンズ45とを備えている。
XYアライメント光学系31Lは、被検眼ELに対する光学ヘッド部5lの光学系のXY方向のアライメントを行うための光学系であり、アライメント用の光束を被検眼ELに投射するアライメント照明光学系47と、その反射光を受光するアライメント受光光学系としての撮影光学系35とを含んで構成されている。ここで、被検者4から見て左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とする。また、被検者4から見て検眼装置2の奥行き方向をZ方向とする。
アライメント照明光学系47は、図3及び図4に示すように、XY方向のアライメント用の光束を出射する照明光源48と、アライメント視標としての絞り49と、リレーレンズ50と、ダイクロイックミラー41と、絞り40と、ダイクロイックミラー39と、対物レンズ38と、プリズムPとを備えている。
固視光学系32Lは、各種の視標(チャート)を表示する液晶表示器53と、この液晶表示器53からの光を反射するハーフミラー54と、コリメータレンズ55と、斜位検査においてプリズム度数及びプリズム基底方向を調整するためのロータリープリズム55A、55Bと、反射ミラー56と、被検眼ELを固視雲霧するときなどに用いられる移動レンズ57と、リレーレンズ58、59と、乱視検査において乱視度数及び乱視軸角度を調整するためのバリアブルクロスシリンダレンズ(VCCレンズ)59A、59Bと、反射ミラー60と、ダイクロイックミラー61、39と、対物レンズ38と、プリズムPとを備えている。
液晶表示器53には、風景チャートからなる固視標に加え、視力検査用のランドルト環等の視力チャート、乱視検査用の放射チャート、斜位検査用の十字チャート、赤緑検査(レッドグリーン(RG)テスト)用のRGチャートなど自覚式検眼用の各種視標などが表示される。なお、ターレット盤に各種視標を設けて背景照明により視標を被検眼ELに提示する公知の視標提示手段を、液晶表示器の代わりに用いてもよい。
ロータリープリズム55A、55Bは、パルスモータ等の駆動によってそれぞれ独立に回転される。図8に示すように、ロータリープリズム55A、55Bが互いに逆方向に回転されるとプリズム度数が連続的に変更される。一方、同じ方向に一体的に回転されるとプリズム基底方向が連続的に変更される。
なお、上述の十字チャートを被検眼に提示して斜位検査を行うときには、図9(a)に示す視標71Aを光学ヘッド部5lの液晶表示部53に表示して左被検眼ELに提示するとともに、図9(b)に示す視標71Bを光学ヘッド部5rの液晶表示部53に表示して右被検眼ERに提示する。被検眼EL、ERが正常眼である場合には、図9(c)に示すように、視標71Aと視標71Bとは正常に融像され、左右の視標は各々の中心で交差する。しかし、被検眼に斜位がある場合、左右の視標は中心から偏って交差するか、重度の場合には交差しないほどに偏って視認される。そこで、ロータリープリズム55A、55Bを回転させて図9(c)に示すように左右の視標71Aと視標71Bが中心で交わるように見えるプリズム度数及び基底方向を測定する。
図10に示すように、VCCレンズ59Aは凸状の面を有し、59Bは凹状の面を有しており、パルスモータ等によってそれぞれ独立に回転される。VCCレンズ59A、59Bが互いに逆方向に回転されると乱視度数が変更され、同じ方向に一体的に回転されると乱視軸角度が変更される。
移動レンズ57は、パルスモータ等の駆動に応じて光軸方向に移動することにより、被検眼ELに付加される球面度を変更する。オペレータ(検者)は、被検眼ELの屈折力に応じた移動量だけ移動レンズ57を光軸方向に移動させることにより、被検眼ELに対して固視雲霧を行うことができる。
図5に示すように、固視光学系32Lのハーフミラー54の透過方向には、融像視標提示光学系32L′が設けられている。この融像視標提示光学系32L′は、照明光を出射するLED53Aと、コリメータレンズ53Bと、融像枠チャート53Dと、全反射ミラー53Eとを含んで構成されている。融像枠チャート53Dには、図11に示すように正方形状の透過窓(融像枠)53Fと遮光部53Gとが形成されている。また、コリメータレンズ53Bには拡散面が設けられており、LED53Aからの光は融像枠チャート53Dを一様に照明するようになっている。
なお、本実施形態では、固視光学系32Lから独立した融像視標提示光学系32L′を設けているが、各種視標とともに液晶表示器53に融像枠53Fを表示させるように構成してもよい。
屈折力測定光学系33Lは、図5に示すように、他覚測定用の光束を被検眼ELに投影する測定光束投影光学系62と、その投影光の被検眼ELからの反射光を受光する測定光束受光光学系63とを備えている。
測定光束投影光学系62は、赤外LED等の測定用光源64と、コリメータレンズ65と、円錐プリズム66と、リング視標67と、リレーレンズ68と、リング状絞り69と、中央に透孔70aが形成された穴あきプリズム70と、ダイクロイックミラー61、39と、対物レンズ38と、プリズムPとを含んで構成されている。
また、測定光束受光光学系63は、被検眼ELの眼底Efからの反射光が入射されるプリズムPと、対物レンズ38と、ダイクロイックミラー39、61と、穴あきプリズム70の透孔70aと、反射ミラー71と、リレーレンズ72と、移動レンズ73と、反射ミラー74と、ダイクロイックミラー44と、CCDレンズ45と、CCD46とを含んで構成されている。
(制御系の構成)
次に、図12に示すブロック図を参照しながら、本実施形態の検眼装置2が備える制御系の構成について説明する。また、図13及び図14に示す表示画面についても適宜説明を行う。
検眼装置2の制御系は、同図に示すように、装置各部を制御する制御部80を中心に構成されている。この制御部80は、例えば検眼装置2の台座部5a内に格納されており、後述の検査手順の実行を制御するプログラムを含む各種のプログラムを記憶した不揮発性記憶装置(例えばROM)と、このプログラムを実行する演算制御装置(例えばCPU)とを含んで構成されている。制御部80は、この演算制御装置が当該プログラムを実行することによって、本発明に係る検査手順を行う。なお、この制御部80は、本発明にいう「駆動制御手段」及び「表示制御手段」を構成するものである。
検眼装置2にはコンピュータ装置(図示省略)が接続されている。このコンピュータ装置は、検眼装置2のコンソールとして用いられるとともに、検眼装置2による検査結果を集積して格納するようになっている。なお、当該コンピュータ装置のCPU及び記憶装置を制御部80とした構成を採用することも可能である。
制御部80は、各光学ヘッド部5l、5rの制御を行う。具体的には、制御部80には、左の光学ヘッド部5lをXYZ方向に3次元的に駆動するXYZ駆動機構81Lと、この光学ヘッド部5lを水平方向に回転駆動する回転駆動機構82Lとが接続されている。同様に、制御部80には、右の光学ヘッド部5rをXYZ方向に3次元的に駆動するXYZ駆動機構81Rと、この光学ヘッド部5rを水平方向に回転駆動する回転駆動機構82Rとが接続されている。
XYZ駆動機構81L、XYZ駆動機構81R、回転駆動機構82L及び回転駆動機構82Rは、本発明の「駆動手段」を構成している。
更に、制御部80は、光学ヘッド部5l、5r内の各部の制御を行う。例えば、図12に示すように、制御部80には、光学ヘッド部5l内の液晶表示器53、移動レンズ57を光軸方向に駆動するパルスモータ等からなる移動レンズ駆動部83L、各VCCレンズ59A、59Bを光軸を回転軸として回転駆動するパルスモータ等からなるVCCレンズ駆動部84L、各ロータリープリズム55A、55Bを光軸を回転軸として回転駆動するパルスモータ等からなるプリズム駆動部85Lなどが接続されている。
同様に、制御部80には、光学ヘッド部5r内の液晶表示器53、移動レンズ57を光軸方向に駆動するパルスモータ等からなる移動レンズ駆動部83R、各VCCレンズ59A、59Bを光軸を回転軸として回転駆動するパルスモータ等からなるVCCレンズ駆動部84R、各ロータリープリズム55A、55Bを光軸を回転軸として回転駆動するパルスモータ等からなるプリズム駆動部85Rなどが接続されている。
ここで、光学ヘッド部5l、5rの液晶表示器53(及びその表示内容を被検眼EL、ERに投影する固視光学系32L、32R)は、本発明の「視標提示手段」を構成するものである。
制御部80は、これらの制御以外にも、光源36、照明光源48、LED53Aなどの点灯/消灯の制御、CCD46により撮影された画像に対するデジタル処理など、光学ヘッド部5l、5r内の測定光学系に関するあらゆる制御や処理を行う。
また、検眼装置2に接続された前述のコンピュータ装置にはモニタ装置90が設けられている。このモニタ装置90には、検眼装置2の動作をコントロールするための各種画面や、検査結果等を表示する各種画面が表示されるようになっている。このような画面の表示処理は、制御手段80によって制御される。なお、モニタ装置90は、本発明にいう「表示手段」を構成している。
モニタ装置90には、図12に示すように、仮枠検査開始キー91、視力チャート表示キー92、放射チャート表示キー93、十字チャート表示キー94、球面度数変更キー95、乱視度数変更キー96、乱視軸角度変更キー97、プリズム度変更キー98、基底方向変更キー99などがソフトキーとして表示される。
仮枠検査開始キー91は、検眼装置2により仮枠検査を行うときにオペレータにより操作される。視力チャート表示キー92は、ランドルト環等の視力測定用の視標(チャート)を被検眼に提示するときに操作される。放射チャート表示キー93は、乱視測定用の放射チャートを被検眼に提示するときに操作される。十字チャート表示キー94は、斜位測定用の十字チャートを被検眼に提示するときに操作される。球面度数変更キー95は、被検眼に付加する球面度数を変更するときに操作される。乱視度数変更キー96は、被検眼に付加する乱視度数を変更するときに操作される。乱視軸角度変更キー97は、被検眼に付加される乱視度数の乱視軸角度を変更するときに操作される。プリズム度変更キー98は、被検眼に付加するプリズム度数を変更するときに操作される。基底方向変更キー99は、被検眼に付加するプリズム度数の基底方向を変更するときに操作される。これら各ソフトキーを操作したときの制御形態については、以下の表示画面の説明中にて説明する。
ここで、仮枠検査開始キー91は、本発明の「仮枠検査開始手段」を構成している。また、視力チャート表示キー92、放射チャート表示キー93及び十字チャート表示キー94は、本発明の「視標切換手段」を構成している。また、球面度数変更キー95、乱視度数変更キー96、乱視軸角度変更キー97、プリズム度変更キー98及び基底方向変更キー99は、本発明の「度数変更手段」を構成している。
図13及び図14は、モニタ装置90に表示される画面の構成の一例を示している。図13は、後述する他覚屈折測定や自覚屈折測定により取得された左右被検眼EL、ERの完全矯正値などの検査結果を表示する検査結果表示画面100の概略構成を示している。また、図14は、当該検査結果の適否を確認するとともに、完全矯正値に基づいて左右被検眼EL、ERの処方値を求めるための確認検査において各種の操作を行うための確認画面110の概略構成を示している。この確認画面110は、本発明の「操作画面」に相当する表示画面である。
図13に示すように、検査結果表示画面100には、被検者4の患者IDが表示されるとともに、「自覚値」を表示する欄、「他覚値」を表示する欄、「眼鏡」を装用した状態での屈折力を表示する欄、「近用」度数を表示する欄、「PD」つまり瞳孔間距離を表示する欄、「ケラト値」すなわち被検眼EL、ERの角膜CL、CRの形状(曲率等)を表示する欄、「裸眼視力」を表示する欄などが設けられている。これらの各欄の表示内容は、検眼装置2による検査結果、又は他の装置等による検査結果の入力データに基づくものである。なお、他の装置による検査結果の入力は、例えば上記のコンピュータ装置のキーボード等の入力デバイスを用いて行われる。また、検眼装置2が他の装置や電子カルテ管理サーバとLAN等のネットワークで接続されている場合には、他の装置やサーバから検査結果を送信し、それを表示するようにしてもよい。
更に、検査結果表示画面100には、各種のソフトキーが設けられている。オペレータは、各ソフトキーを例えば上記コンピュータ装置のマウスでクリックすることにより、所望の操作を行う。「プリント」キー101をクリックすると、上記検査結果が所定のプリンタにより印刷出力される。「エクスポート」キー102をクリックすると、上記検査結果が所定のコンピュータにエクスポートされる。例えば、検査結果を所定のフォーマットに変更して、図示しない電子カルテ管理サーバに送信されて格納される。「確認検査」キー103をクリックすると、図14に示す確認画面110が表示される。「終了」キー104をクリックすると、当該被検者4に対する検査に係る処理を終了する。
図14に示す確認画面110は、上述のように、検査結果表示画面100の「確認検査」キー103をクリックすることにより表示される。この確認画面110には、検査結果表示画面100に表示される自覚値、他覚値、眼鏡装用時や裸眼時の屈折力や視力値、確認検査において光学ヘッド部5l、5rの測定光学系により被検眼EL、ERに付加されている度数などを一覧表示する検眼データ表示部111が設けられている。
更に、確認画面110には、被検眼EL、ERに付加する度数等を変更するために操作される度数変更部112と、確認検査を行う被検眼を選択指定するために操作される被検眼選択部113と、被検眼EL、ERに提示する視標を選択指定するために操作される視標選択部114と、右被検眼ERの前眼部像や眼底反射像を表示する右被検眼像表示部116Rと、左被検眼ELの前眼部像や眼底反射像を表示する左被検眼像表示部116Lとが設けられている。
度数変更部112は、「S」キー、「C」キー、「A」キー、「+」キー、「−」キーなど、各種のソフトキーから構成されている。「S」キーは、被検眼EL、ERに付加する球面度数を変更するときに選択的に操作(クリック)されるソフトキーである。「C」キーは、被検眼EL、ERに付加する乱視度数を変更するときに選択的に操作されるソフトキーである。「A」キーは、被検眼EL、ERに付加する乱視軸角度を変更するときに選択的に操作されるソフトキーである。
また、「+」キーは、「S」、「C」、「A」キーのうち選択的に操作されたソフトキーに対応する度数や角度を所定量だけプラスするときに操作されるソフトキーである。「−」キーは、「S」、「C」、「A」キーのうち選択的に操作されたソフトキーに対応する度数や角度を所定量だけマイナスするときに操作されるソフトキーである。
例えば、「S」キーがクリックされると、制御部80は、移動レンズ駆動部83L、83Rを制御して移動レンズ57を移動させ、上記検査結果に基づく完全矯正値の球面度数を被検眼EL、ERに付加する。そして、制御部80は、「+」キーが一回クリックされる毎に移動レンズ57を移動させ、付加する球面度数を例えば0.25ディオプタ単位で上げていく。また、「−」キーが一回クリックされる毎に球面度数を例えば0.25ディオプタ単位で下げていく。
また、「C」キーがクリックされると、制御部80は、VCCレンズ駆動部84L、84Rを制御してVCCレンズ59A、59Bをそれぞれ回転駆動させ、完全矯正値の乱視度数を被検眼EL、ERに付加する。そして、制御部80は、「+」キー又は「−」キーがクリックされる毎にVCCレンズ59A、59Bを回転駆動させ、付加する乱視度数を例えば0.25ディオプタ単位で上下させる。
同様に、「A」キーがクリックされると、制御部80は、VCCレンズ駆動部84L、84Rを制御してVCCレンズ59A、59Bをそれぞれ回転駆動させ、完全矯正値の乱視軸角度を設定する。そして、制御部80は、「+」キー又は「−」キーがクリックされる毎にVCCレンズ59A、59Bを回転駆動させ、乱視軸角度を例えば5°単位で所定の正負方向に回転させる。
このように、「S」キー、「+」キー及び「−」キーは、図12に示した球面度数変更キー95に対応するものである。同様に、「C」キー、「+」キー及び「−」キーは、乱視度数変更キー96に対応し、「A」キー、「+」キー及び「−」キーは、乱視軸角度変更キー97に対応するものである。
なお、図14には図示されていないが、図12に示すプリズム度変更キー98及び基底方向変更キー99に対応するソフトキーを度数変更部112に設けることができる。例えば、プリズム度数を変更するときに選択的にクリックされるプリズム度数キーと、基底方向を変更するときに選択的にクリックされる基底方向キーとを度数変更部112に配設し、「+」キー及び「−」キーによって値を上下するようにすればよい。このとき、制御部80は、「+」キー又は「−」キーに対する操作に応じてプリズム駆動部85L、85Rを制御してロータリープリズム55A、55Bを回転させることにより、目的のプリズム度数又は基底方向を被検眼EL、ERに付加する。
ここで、被検眼EL、ERに球面度数を付加する移動レンズ57、任意の乱視軸方向の乱視度数を付加するバリアブルクロスシリンダレンズ59A、59B、及び、任意の基底方向のプリズム度数を付加するロータリープリズム55A、55Bは、本発明にいう「左右被検眼に度数を付加するための光学素子」を構成している。
次に、被検眼選択部113について説明する。被検眼選択部113には、「L」キー、「B」キー及び「R」キーが設けられている。左右被検眼EL、ERについて同時に確認検査を行う場合、オペレータは「B」キーをクリックする。制御部80は、左右両光学ヘッド部5l、5rを動作させ、右被検眼像表示部116R及び左被検眼像表示部116Lに各被検眼EL、ERの前眼部像又は眼底反射像を表示する。そして、制御部80は、オペレータの操作に応じて左右両被検眼EL、ERの確認検査を行う。
左被検眼EL単眼について確認検査を行う場合、オペレータは「L」キーをクリックする。それに対応して、制御部80は、左光学ヘッド部5lを動作させ、左被検眼像表示部116Lに被検眼ELの前眼部像又は眼底反射像を表示する。そして、制御部80は、オペレータの操作に応じて左被検眼ELの確認検査を行う。右被検眼ER単眼について確認検査を行う場合にも同様の処理が実行される。なお、確認検査の詳細については後述することとする。
続いて、視標選択部114について説明する。視標選択部114には、「十字」キー、「RG」キー、「放射」キー及び「視力」キーが設けられている。「十字」キーは、図12に示した十字チャート表示キー94であり、「放射」キーは放射チャート表示キー93であり、「視力」キーは視力チャート表示キー92である。なお、「RG」キーは、RGテストを行うためにRGチャートを被検眼EL、ERに提示するときにクリックされるソフトキーである。視標選択部114のいずれかのソフトキーがクリックされると、制御部80は、光学ヘッド部5l、5rの液晶表示器53を制御して目的の視標を表示させる。
図14に示す確認画面110の「仮枠検査」キー91は、図12に示した仮枠検査開始キー91である。この仮枠検査開始キー91がクリックされると、制御部80は、被検眼EL、ERに対して仮枠検査を実行するための制御を行う。なお、詳細は後述するが、検眼装置2は、被検眼EL、ERの遠用時の視力を確認するための遠用仮枠検査と、近用時の視力を確認するための近用仮枠検査を実行可能に構成されている。確認画面110において最初に仮枠検査開始キー91がクリックされると、制御部80は、遠用仮枠検査を行うための制御を実行し、仮枠検査開始キー91がもう1度クリックされると、近用仮枠検査に移行するように制御を実行するようになっている。
なお、遠用仮枠検査を開始するためのソフトキーと近用仮枠検査を開始するためのソフトキーとを確認画面110上に各々設け、各ソフトキーをクリックすることにより遠用/近用仮枠検査を選択的に実行できるように構成することも可能である。
仮枠検査開始キー91の操作に基づく制御について具体的に説明する。制御部80は、確認画面110において仮枠検査開始キー91がクリック(第1回目)されたことに対応して、まず、XYZ駆動機構81L、81Rを制御して、光学ヘッド部5l、5rを顔受け装置6から所定距離だけ離間させる(すなわち被検者4から退避するZ方向に移動させる)。この所定距離は、被検者4が仮枠を装用している状態において、光学ヘッド部5l、5rの接眼部であるプリズムPが、被検者4の装用する仮枠の回動リム(図18、図19の符号141)に接触しないだけの間隔であって、かつ、遠用仮枠検査時に被検眼EL、ERに視標を提示可能な光学ヘッド部5l、5rと顔受け装置6との間隔である。以下、当該所定距離を「遠用検査距離」と称することとする。つまり、この遠用検査距離は、仮枠の回動リムの厚さよりも大きな距離であり、被検眼EL、ERがプリズムPを介して視標を視認可能なだけの距離(例えば15mm、20mmなど)に設定されている。この遠用検査距離は、仮枠の回動リムの厚さや、被検者の顔の形状等の各種条件を勘案して適宜設定することができる。
光学ヘッド部5l、5rを遠用検査距離の位置に移動させると、制御部80は、液晶表示器53を制御して、遠用仮枠検査において最初に行われる検査に係る視標(例えばランドルト環等の視力チャート)を表示させる。このとき、屈折検査にて取得された完全矯正値等の所定の屈折値を被検眼EL、ERに付加するように、移動レンズ駆動部83L、83R、VCCレンズ駆動部84L、84R、プリズム駆動部85L、85Rを制御するように構成してもよい。
仮枠検査開始キー91が更にクリック(第2回目)されると、制御部80は、上述のように近用仮枠検査を行うための制御を行う。具体的には、制御部80は、仮枠検査開始キー91が再びクリックされたことに対応して、XYZ駆動手段81L、81Rを制御して、光学ヘッド部5l、5rを顔受け装置6側(Z方向)に僅かな距離だけ移動させるとともに、回転駆動機構82L、82Rを制御して、光学ヘッド部5l、5rを各々所定角度だけ内側に回転させる。ここで、光学ヘッド部5l、5rのZ方向への移動距離は、被検眼EL、ERを輻輳させるための所定の距離であり、被検者4の装用する仮枠の回動リム(図18、図19を参照)と光学ヘッド部5l、5rとが接触しないだけの距離を確保するものとする。このときの顔受け装置6と光学ヘッド部5l、5rとの所定距離を「近用検査距離」と称することとする。この近用検査距離は、上記の遠用検査距離と同様に、仮枠の回動リムの厚さや、被検者の顔の形状等の各種条件を勘案して適宜設定することができる。また、回転駆動機構82L、82Rによる光学ヘッド部5l、5rの内方への回転角度は、被検眼EL、ERの近用時のPD値に合わせるように設定される。なお、近用時のPD値は、後述のように、自覚屈折測定の工程において取得されるものである。
なお、光学ヘッド部5l、5rと顔受け装置6との間の上記遠用検査距離及び近用検査距離は、本発明の「検査距離」に相当するものである。
更に、制御部80は、液晶表示器53を制御して、近用仮枠検査において最初に行われる検査に係る視標(例えばランドルト環等の視力チャート)を表示させる。また、このとき、屈折検査にて取得された近用値等の所定の屈折値を被検眼EL、ERに付加するように、移動レンズ駆動部83L、83R、VCCレンズ駆動部84L、84R、プリズム駆動部85L、85Rを制御するように構成してもよい。
次に、確認画面110の視標表示/操作部115について説明する。この視標表示/操作部115は、視標選択部114にて選択された視標が表示される。例えば、視標選択部114の「十字」キーがクリックされると、制御部80は、この視標表示/操作部115に十字チャートの図柄を表示する。それにより、オペレータは、どの視標が選択され、被検眼EL、ERに提示されているか認識することができる。なお、視標選択部114の「視力」キーがクリックされたときなど、被検眼EL、ERに視力チャートが提示される場合には、視標表示/操作部115にはランドルト環等の視力チャートの図柄とともに、提示する視力チャートの視力値を切り換えるための操作部が表示される。このとき、提示される視力チャートの視力値(例えば0.7、1.0等)も表示するようにしてもよい。また、当該操作部は、例えば、提示する視力チャートの視力値を上げるときにクリックされる「↑」キーと、視力値を下げるときにクリックされる「↓」キーとから構成される。
確認画面110の左被検眼像表示部116L、右被検眼像表示部116Rの各領域内をクリックすると、制御部80は、クリックされた表示部116L、116Rに被検眼EL、ERの前眼部像又は眼底反射像(まとめて被検眼像と呼ぶ)を表示させる。表示される被検眼像は、屈折検査時に撮影して記憶しておいた画像データを呼び出して表示してもよいし、表示部116L、116Lのクリックに対応して撮影を実行して表示するようにしてもよい。また、前眼部撮影光学系30L、30Rを制御して、被検眼EL、ERの前眼部のリアルタイム画像を左被検眼像表示部116L、右被検眼像表示部116Rに表示することにより、被検眼EL、ERをモニタリングしながら確認検査を行えるように構成することも可能である。
[検査手順]
以下、上述のような構成を備えた本実施形態の検眼装置2による検査手順の一例について、図15及び図16に示すフローチャートを参照して説明する。図15のフローチャートは、検眼装置2による検査手順の概略を示している。また、図16のフローチャートは、検眼装置2による検査手順のうち、本発明に係る構成に関する部分(つまり仮枠検査に関する構成)の詳細な手順を示している。以下、本発明に係る構成以外の処理に関する説明は簡略に行うこととする。
(検査手順の概略)
まず、図15を示すフローチャートを参照して、検眼装置2による検査手順の概略を説明する。まず、被検者4のIDや氏名等のカルテ情報を検眼装置2に入力する(S1)。カルテ情報の入力方法は、オペレータが上記コンソール(コンピュータ装置)を操作して所定の被検者情報入力画面(図示省略)に入力するように構成してもよいし、検眼装置2にカードリーダを設置し、被検者4のIDカードをこのカードリーダに読み取らせることによって入力するように構成してもよい。
次に、検査モードの設定が行われる(S2)。例えば、初めて検査を行う被検者等については、他覚・自覚屈折検査や仮枠検査を含む全ての検査を一通り行うモードが設定され、屈折検査を既に行った被検者については、屈折検査をスキップして確認検査のみを行うモードが設定される。本実施形態では、前者のモードを説明することとする。なお、これらモードの他にも各種のモードを適宜設けることが可能である。
検査モードが設定されると、他覚屈折測定、自覚屈折測定、確認検査(仮枠検査)における操作方法を練習するための練習画面が表示される。被検者4は、この練習画面にしたがって入力操作の練習を行う(S3)。この練習画面は、例えば、検眼テーブル1上に設けられた液晶モニタ64qに表示される。
入力操作の練習が終了すると、顔受け装置6に顔を固定させるよう被検者4に要求する。すなわち、顎を顎受け6dに載置させるとともに、額を額当て6cに当接させるように被検者を促す。この処理は、ガイドアナウンスによって行ってもよいし、オペレータが被検者4に指示することによって行ってもよい。被検者4の顔が顔受け装置6に適正に固定されると、被検者4の顔に対する光学ヘッド部5l、5rの位置合わせ、すなわちアライメント処理を行う(S4)。
このアライメント処理は、被検眼EL、ERに対して光学ヘッド部5l、5rの光軸の位置を合わせるためのXY方向のアライメントと、被検眼EL、ERに光学ヘッド部5l、5r内の測定光学系のピントを合わせるためのZ方向のアライメントとからなる。XY方向のアライメントは、XYアライメント光学系31L、31R及びXYZ駆動機構81L、81Rによる公知の手法によって自動的に実行される。また、Z方向のアライメントは、制御部80がXYZ駆動機構を駆動制御して、CCD46上の輝点像が鮮明になるように光学ヘッド部5l、5rを図3等に示す光軸OL、OR方向、すなわち前後方向にそれぞれ移動制御することにより自動的に実行される。なお、光軸OL、ORは、本発明の「測定光学系の光軸」に相当するものである。
このようなアライメント処理により光学ヘッド部5l、5rの位置が決定されると、そのときの光軸OL、OR間の距離が算出され、左右被検眼EL、ERのPD値(瞳孔間距離)として、制御部80の記憶装置や上記コンピュータ装置の記憶装置に格納される。
光学ヘッド部5l、5rのアライメント処理が終了すると、被検眼EL、ERの屈折検査に移行する(S5)。この屈折検査では、最初に他覚屈折測定を行い、それにより取得された他覚値を基に自覚屈折測定を行って自覚値を求めるようになっている。
他覚屈折測定では、屈折力測定光学系33L、33Rにより、左右被検眼EL、ERの球面度数S、乱視度数C及び乱視軸角度Aが両眼同時に計測される。その測定形態は従来と同様である。測定された球面度数、乱視度数及び乱視軸角度の値(他覚値)は、制御部80の記憶装置や上記コンピュータ装置の記憶装置に格納される。
他覚屈折測定が終了すると、他覚値に基づく自覚屈折測定に移行する(S6)。検眼装置2による自覚屈折測定は、最初に片眼毎に測定を行い、その後に両眼での測定を行うようになっている。この検眼装置2は、以下に説明する自覚屈折測定において被検者4をガイドするためのアナウンスを出力する構成を備えており、被検者4の回答に応じて検査手順のプログラムを実行するように構成されている。被検者4は、そのガイドアナウンスにしたがって操作を行うことにより、オペレータがいなくても単独で検査を行うことができるようになっている。なお、被検者4は、上記のステップS3に示す入力操作の練習を事前に経験しているため、以下のような自覚屈折測定をスムーズに遂行できる。
片眼毎の自覚測定は、まず、例えば右眼ERに対する自覚測定から行う。右眼ERに対する自覚測定は、例えば、ランドルト環等の視力チャートを用いた視力測定、被検眼EL、ERの球面度数を精密に測定するためのレッド・グリーンテスト、このレッド・グリーンテストによりエラー判定が下された場合に行われる+1Dぼかしテスト、乱視軸角度を測定するためのクロスシリンダテスト(以下、CCテストとも称する)、乱視度数を測定するためのCCテストの順に実行される。左眼ELに対する自覚屈折測定も、これと同様の手順にて行われる。
ここで、+1Dぼかしテストは、他覚屈折測定で得られた他覚値にS+1.0D(ディオプタ)を加えると視力値が0.5〜0.7程度に低下するという経験的な知識を利用したテストであり、他覚値にS+1.0Dを加えてやったときの視力値を測定し、その結果が想定されるターゲットの視力値0.5〜0.7であれば、その他覚値(S、C、A)は正しいものとして判断する検査である。このとき、測定された視力値が0.5未満の場合は弱矯正と判断し、視力値0.5が得られるまでマイナスのD値が加えられる。逆に、視力値が0.7を超える場合には過矯正と判断して、視力値0.7が得られるまでプラスのD値が加えられる。なお、ターゲットとなる視力値は0.5〜0.7の範囲には限定されず、任意に設定することができる。また、乱視軸角度及び乱視度数を測定するためのCCテストは、バリアブルクロスシリンダレンズ59A、59Bにより各種の度数を各種の方向に付加することによって実行される。
片眼毎の測定が終了すると、左右被検眼EL、ERの両眼による自覚屈折測定として、片眼毎に行われたCCテストの自覚値をRGチャートを用いて再調整する両眼バランステストと、+1Dぼかしテストとが行われる。それにより、片眼毎に行われた測定の結果を調整して、自覚屈折測定に基づく眼屈折力(自覚値)が得られる。
左眼EL、右眼ERの自覚値を取得したら、その自覚値による矯正を付加して視力測定を行う。ここで、レンズメータ等により被検者4が装用している眼鏡の度数が測定されている場合には、その眼鏡度数による視力検査を行ってもよい。更に、裸眼による視力測定を行ってもよい。以上の自覚検査は、被検眼EL、ERの遠用時の視力値を検査するものである。
遠用時の視力値の測定が終了したら、光学ヘッド部5l、5rを各々内側に回転させて被検眼EL、ERを輻輳させ、近用加入度を測定するための近用テストを行うとともに、得られた近用加入度を付加した状態で近用視力テストを行う。このとき、近用時における被検眼EL、ERのPD値も測定される。
また、必要に応じて、被検眼EL、ERのケラト値も測定されるようになっている。
自覚屈折測定が終了すると、上記の検査によって取得された他覚値や自覚値、更にPD値などが上記コンピュータ装置のモニタ装置90に表示される。すなわち、図13に示す検査結果表示画面100が当該モニタ装置90に表示される(S6)。
次に、オペレータは、仮枠検査を行うか否かを選択する(S7)。仮枠検査を行わない場合(S7;N)、オペレータは、検査結果表示画面100上の「終了」キー104をクリックする(S8)。制御部80は、「終了」キー104がクリックされたことに対応して、当該被検者4に対する検眼は終了であると判断し、上記の被検者情報入力画面等の初期画面をモニタ装置90に表示させ、次の被検者のカルテ情報の入力に備えて検眼装置2を待機状態とする(S1に戻る)。
一方、仮枠検査を行う場合(S7;Y)、オペレータは、検査結果表示画面100上の「確認検査」キー103をクリックして(S9)、図14に示す確認画面110をモニタ装置90に表示させる(S10)。このとき、制御部80は、液晶表示部53を制御して、被検眼EL、ERに風景チャートを提示するようになっている。また、制御部80は、移動レンズ駆動部83L、83R、VCCレンズ駆動部84L、84Rを制御して、球面度数S=0D、乱視度数C=0D、乱視軸角度A=180°にセットするようになっている。
オペレータは、被検者4に仮枠を装用させるとともに、確認画面110上の仮枠検査開始キー91をクリックして仮枠検査を開始し、ソフトキー等を操作しながら被検眼EL、ERの屈折矯正値を確認して処方値を決定する(S11)。仮枠検査が終了すると、図13に示す検査結果表示画面100がモニタ装置90に再び表示される(S12)。この検査結果表示画面100には、仮枠検査により決定された処方値が記載されている。オペレータは、この検査結果表示画面100により仮枠検査の結果を確認し、「終了」キー104をクリックして当該被検者4に対する検査を終了し、上記初期画面をモニタ装置90に表示させる(S1に戻る)。なお、仮枠検査を再度行う場合には、ステップS12で表示される検査結果表示画面100にて「確認検査」キー103をクリックすればよい。
(仮枠検査の検査手順)
以下、図16に示すフローチャートを参照して、検眼装置2による仮枠検査の検査手順について詳細に説明する。
オペレータは、仮枠検査を行うために、被検者4に仮枠を装用させる(S21)とともに、上記のステップS10にて表示された確認画面110上の「仮枠検査」キー、すなわち仮枠検査開始キー91をクリックする(S22)。このとき、必要であれば、上述のアライメント処理を行って、被検眼EL、ERに対する光学ヘッド部5l、5rの測定光学系の位置合わせをする。制御部80は、仮枠検査開始キー91がクリックされたことに対応し、XYZ駆動機構81L、81Rを制御して、顔受け装置6から上記の遠用検査距離だけ離間した位置に光学ヘッド部5l、5rを移動させる(S23)。更に、制御部80は、ランドルト環等の視力チャートを液晶表示器53に表示させるとともに(S24)、移動レンズ駆動部83L、83R、VCCレンズ駆動部84L、84R、プリズム駆動部85L、85Rを制御して、屈折検査にて取得された完全矯正値等の屈折値を被検眼EL、ERに付加する(S25)。そして、以下のような手順により、被検眼EL、ERの遠用時及び近用時における屈折矯正値の確認処理を実行する。この屈折矯正値の確認処理は、被検眼EL、ERに各種の視標を提示するとともに、被検眼EL、ERに様々な屈折矯正値を付加した場合におけるその視標の見え方を応答させることによってその視力を確認することにより行われる。
オペレータは、確認画面110上の度数変更部112、被検眼選択部113、及び、必要に応じて右被検眼像表示部116R、左被検眼像表示部116Lを操作して、被検眼EL、ERの球面度数の確認を行う(S26)。このとき、球面度数を詳細に確認する必要がある場合には、「RG」キーをクリックしてRGチャートを提示して検査を行う。
次に、オペレータは、視標選択部114の「放射」キーをクリックして放射チャートを提示し、被検眼EL、ERの乱視度数及び乱視軸角度の確認を行う(S27)。更に、オペレータは、視標選択部114の「十字」キーをクリックして十字チャートを提示し、被検眼EL、ERのプリズム度数及び基底方向の確認を行う(S28)。ここで、制御部80は、「十字」キーがクリックされたことに対応して、融像視標提示光学系32L′のLED53Aを消灯し、被検眼EL、ERに対する融像枠の提示を停止してもよい。以上の処理は遠用仮枠検査に関するものである。
遠用仮枠検査が終了したら、オペレータは、確認画面110の仮枠検査開始キー91を再びクリックする(S29)。制御部80は、仮枠検査開始キー91が再びクリックされたことに対応して、XYZ駆動手段81L、81Rを制御して、光学ヘッド部5l、5rを近用検査距離まで移動させるとともに(S30)、回転駆動機構82L、82Rを制御して、光学ヘッド部5l、5rを各々所定角度だけ内転させる(S31)。更に、制御部80は、液晶表示器53を制御して、ランドルト環等の視力チャートを表示させるとともに(S32)、移動レンズ駆動部83L、83R、VCCレンズ駆動部84L、84R、プリズム駆動部85L、85Rを制御して、屈折検査にて取得された近用度数を被検眼EL、ERに付加する(S33)。
オペレータは、確認画面110上の度数変更部112、被検眼選択部113、視標選択部114、及び、必要に応じて右被検眼像表示部116R、左被検眼像表示部116Lを操作して、被検眼EL、ERの近用度数の確認を行って近用度数の処方値を決定する(S34)。以上で、検眼装置2による仮枠検査は終了となる。なお、仮枠検査を終了する場合には、例えば、確認画面110に設けられた図示しない「終了」キーをクリックする。確認検査を終了すると、図15のステップS12に示したように、仮枠検査により決定された処方値を記載した検査結果表示画面100がモニタ装置90に表示される。
なお、仮枠検査時において被検眼EL、ERの前眼部や眼底の像を取得するときに、仮枠に装着されたレンズからの反射光によって画像にフレアが発生することがある。その場合、例えば、レンズを傾けて装着可能な仮枠を用いることにより、反射光が測定光学系内に入射しないようにすればよい。
[作用効果]
以上のような本実施形態の検眼装置2によれば、従来のように視標提示装置を別途容易しなくても、検眼装置2自体の視標提示手段(液晶表示器53)を用いて仮枠検査を実施することができる。
また、仮枠検査の開始操作がなされたこと、つまり確認画面110上の「仮枠検査」キー91がクリックされたことに対応して、光学ヘッド部5l、5rが顔受け装置6から遠用検査距離だけ自動的に離間されるので、被検者4が装用した仮枠が光学ヘッド部5l、5rに接触したり衝突したりする事態を有効に回避することができる。したがって、仮枠検査時における被検者4の安全性を確保することができる。また、光学ヘッド部5l、5rとの接触により仮枠の位置がずれ、検査精度が劣化する事態を回避することができるので、仮枠検査を好適に実施することが可能となる。更に、仮枠との衝突によって光学ヘッド部5l、5r内の測定光学系の光学素子が損傷したり、その配置がずれてしまうなど、検眼装置2に損傷を与えてしまうような事態を回避することができる。
更に、仮枠検査において、被検眼EL、ERに付与する球面度数や乱視度数等を切り換える場合、各種のレンズを仮枠に直接に抜き差しする代わりに、光学ヘッド部5l、5rの測定光学系によって度数を切り換えることができる。したがって、仮枠検査における度数の切り換えをスムーズに行うことができる。
また、仮枠検査において、被検眼EL、ERの前眼部のリアルタイム画像を左被検眼像表示部116L、右被検眼像表示部116Rに表示させて被検眼EL、ERをモニタリングすることができるので、被検者4が仮枠検査に集中しているか否かを把握することができる。したがって、仮枠検査を適正に行うことができ、検査精度の向上を図ることが可能となる。
[変形例1]
以上のような検眼装置2により実行される仮枠検査の処理手順の変形例について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。本変形例は、被検者4の顔を顔受け装置6に固定した状態のままで仮枠を好適に装着することを可能とするものである。なお、図16のフローチャートと同様の手順については、同一の符号を付すとともに、簡単な説明に留めることとする。
まず、オペレータは、図15のステップS10にて表示された確認画面110上の仮枠検査開始キー91をクリックする(S22)。制御部80は、仮枠検査開始キー91がクリックされたことに対応し、XYZ駆動機構81L、81Rを制御して、顔受け装置6に固定されている被検者4に仮枠を装用するときに、当該仮枠と光学ヘッド部5l、5rとが接触しないために十分な距離(本発明にいう「退避距離」に相当する)だけ離間した位置まで、光学ヘッド部5l、5rを後退させる(S41)。この退避距離は、例えば50mm程度に設定することができる。光学ヘッド部5l、5rが当該退避距離まで移動されたら、オペレータは、被検者4に仮枠を装用させる(S42)。仮枠を装用させたら、オペレータは、例えば仮枠検査開始キー91を再度クリックするなどの所定の操作を行う(S43)。制御部80は、当該所定の操作に対応し、XYZ駆動機構81L、81Rを制御して、当該退避距離に位置する光学ヘッド部5l、5rを、顔受け装置6から遠用検査距離だけ離間した位置まで前進させる(S44)。
光学ヘッド部5l、5rが遠用検査距離の位置まで移動したら、制御部80は、視力チャートを液晶表示器53に表示させるとともに(S24)、移動レンズ駆動部83L、83R、VCCレンズ駆動部84L、84R、プリズム駆動部85L、85Rを制御して、屈折検査にて取得された完全矯正値等の屈折値を被検眼EL、ERに付加する(S25)。
オペレータは、確認画面110上の度数変更部112、被検眼選択部113、及び、必要に応じて右被検眼像表示部116R、左被検眼像表示部116Lを操作して、被検眼EL、ERの球面度数の確認を行い(S26)、視標選択部114の「放射」キーをクリックして放射チャートを提示し、被検眼EL、ERの乱視度数及び乱視軸角度の確認を行い(S27)、更に、視標選択部114の「十字」キーをクリックして十字チャートを提示し、被検眼EL、ERのプリズム度数及び基底方向の確認を行う(S28)。
遠用仮枠検査が終了したら、オペレータは、確認画面110の仮枠検査開始キー91を再びクリックして(S29)、光学ヘッド部5l、5rを上記の近用検査距離まで移動させるとともに(S30)、各光学ヘッド部5l、5rを所定角度だけ内転させる(S31)。制御部80は、液晶表示器53を制御して視力チャートを表示させるとともに(S32)、屈折検査にて取得された近用値を被検眼EL、ERに付加する(S33)。
オペレータは、確認画面110上の度数変更部112、被検眼選択部113、視標選択部114、及び、必要に応じて右被検眼像表示部116R、左被検眼像表示部116Lを操作して、被検眼EL、ERの近用度数の確認を行って近用度数の処方値を決定する(S34)。以上で、当該変形例に係る仮枠検査は終了となる。
本変形例の検査手順によれば、仮枠検査開始キー91が操作されたことに対応して、光学ヘッド部5l、5rが上記退避距離の位置まで自動的に後退するので、被検者4の顔を顔受け装置6に固定したままの状態で仮枠を装用させることが可能である。したがって、屈折測定の終了後、被検眼EL、ERに対する光学ヘッド部5l、5rの測定光学系のアライメント処理を再び行わなくても、そのまま仮枠検査に移行することができるので、検査時間の短縮を図ることが可能となる。
また、仮枠の装用後、上記の所定の操作を行うことにより、退避距離に位置する光学ヘッド部5l、5rが、遠用検査距離の位置まで自動的に移動するので、仮枠の装用後、スムーズに検査に移行することが可能である。
[変形例2]
次に、検眼装置2の第2の変形例について説明する。本変形例は、光学ヘッド部5l、5rが遠用検査距離の位置や近用検査距離の位置に移動されたとき、その移動量に対応するピントのズレを補正することにより、検査結果の精密化を図るものである。
当該ピント補正処理は、実際の検査時においては、光学ヘッド部5l、5rが遠用検査距離の位置に移動されたとき(図16のステップS23、図17のステップS44)や、近用検査距離の位置に移動されたとき(図16、図17のステップS30)などに実行される。なお、このピント補正処理は、本発明にいう「焦点位置補正手段」として作用する制御部80によって行われる処理である。以下、光学ヘッド部5l、5rが遠用検査距離の位置に移動したときのピント補正処理について説明する。近用検査距離に対応するピント補正処理も同様の原理にて行われる。
検眼装置2の測定光学系は、例えば5(m)を擬似的に設定することにより、遠用の屈折測定を行うようになっている。これは、ランドルト環等を用いた通常の視力測定が5(m)など所定の距離を介して行われることに対応するものである。このとき、測定光学系のピントは、この5(m)の距離に対応するようにアライメントされている(上述したZ方向のアライメントによるものである)。
一方、仮枠検査を行う場合、検眼装置2は、図16のステップS23や図17のステップS44に示すように、光学ヘッド部5l、5rを遠用検査距離の位置まで後退させるように構成されている。したがって、被検眼EL、ERに対する測定光学系のピントがズレてしまい、視標が被検眼EL、ERにぼやけて提示されたり、ぼやけた前眼部像が撮影されてしまったりすることがある。このときのピントズレは、通常の仮枠検査には支障ないものであるが、より精密な仮枠検査を行う際には、その精度に影響を及ぼすことが考えられる。本変形例は、このようなピントズレを補正することにより、仮枠検査の精度を保証するものである。
以下、屈折測定時の遠用距離を5(m)=5000mm、光学ヘッド部5l、5rの後退距離をz(mm)とする。また、液晶表示器53を含む固視光学系32L(固視光学系32Rについても同様)の合成焦点距離をfとし、被検眼ELの度数をDとする。このとき、液晶表示器53に表示された視標の移動量xは、レンズ系の結像関係に関するニュートンの公式により、次のように表される。
被検眼ELは瞳の度数で1/5(m)=0.2(D)であるから、視標を被検眼ELから5(m)の位置に提示する場合、その視標の位置は、式(1)におけるD=0の基準位置から0.0002×f^2だけ移動することとなる。
光軸OL上において被検眼ELの瞳位置が基準位置からz(mm)移動した場合、被検眼ELは、上記の0.2(D)の調節状態の維持するために、視標から5000−z(mm)の位置に視標像を投影する必要がある。すると、D=0の基準位置での度数は、1000/(5000−z)(D)となる。このときの視標の移動量x′は、次式により表される。
したがって、移動レンズ57をこのx′(mm)だけ移動させることにより、仮枠検査時に光学ヘッド部5lをz(mm)後退させた場合における視標の見え方を自覚屈折測定時の見え方に換算することができる。
例えば、固視光学系32Lの合成焦点距離fが30mmであり、光学ヘッド部5lの後退距離が20mmである場合、式(2)より、移動レンズ57の移動距離x′=30^2×[{1000/(5000−20)}/1000]=0.180(mm)となる。
[変形例3]
続いて、検眼装置2の第3の変形例について説明する。上述の検眼装置2は、仮枠検査の際に、光学ヘッド部5l、5rが移動するように構成されている。一方、本変形例の検眼装置は、光学ヘッド部5l、5rから離間する方向に顔受け装置6が移動するように構成される。本変形例の検眼装置は、顔受け装置6をZ方向に駆動する顔受け駆動機構を備えており、制御部80の制御にしたがって顔受け装置6が駆動されるようになっている。この顔受け駆動機構は、本発明にいう「顔固定手段用駆動手段」を構成するものである。なお、顔受け装置6の移動量は、上記実施形態の場合と同様である。
より一般に、本発明に係る検眼装置としては、光学ヘッド部5l、5r及び/又は顔受け装置6を駆動してこれらの間隔を変更する駆動機構からなる間隔変更手段を備えており、制御部80が、仮枠検査開始キー91がクリックされたことに対応して当該間隔変更手段を制御することにより、光学ヘッド部5l、5rと顔受け装置6との間の間隔を上記の遠用検査距離又は近用検査距離に変更するように構成されていればよい。
ただし、検眼装置2のように光学ヘッド部5l、5rのみを移動させる構成が好適である。すなわち、顔受け装置6を被検者4側に駆動する場合には、第1に、そのための駆動装置を新たに設ける必要があること、第2に、被検者4に衝突するおそれがあること、第3に、被検者4の顔を顔受け装置6に固定したままで移動できないことなど、様々な欠点が生じるため、光学ヘッド部5l、5rのみを駆動する構成が好ましい。
[その他の変形例]
以下、上記の実施形態の検眼装置2に関するその他の変形例について説明する。
上記実施形態では、仮枠検査において被検眼EL、ERに提示する視標を切り換えるための視標切換手段として、確認画面110上のソフトキーを採用しているが、ハード的に構成されたコントロールパネル、キーボード、ボタン、レバー等を視標切換手段として適用してもよい。被検眼EL、ERに付加する各種の度数を変更するための度数変更手段についても同様である。
検眼装置2は、遠用仮枠検査と近用仮枠検査の双方を実行するように構成されているが、例えば遠用仮枠検査のみを実行可能に構成してもよい。
また、検眼装置2に接続されたコンピュータ装置のモニタ装置に検査結果表示画面100や確認画面110を表示する構成を採用しているが、例えば検眼装置2自体に設けられた表示手段などにこれらの画面を表示してもよい。
光学ヘッド部5l、5rの移動量に応じてピント補正を行う構成の上記の第2の変形例において、光学ヘッド部5l、5rの移動量及びピント補正量を被検者ごとに設定するように構成することもできる。例えば、光学ヘッド部5l、5rの移動量を可変にして各被検者毎に設定するとともに、フォトセンサ(図示省略)等によりその移動量を検出する。そして、検出された移動量に基づいて、第2の変形例と同様の原理で移動レンズ57の移動量を算出し、移動レンズ57の位置の調整を行うことができる。
また、仮枠検査時に光学ヘッド部5l、5rが移動したことに対応して、確認画面110の右被検眼像表示部116R、左被検眼像表示部116Lに表示される前眼部像又は眼底反射像のピントが合うように光学系の焦点位置を調整制御するような構成を適用することも可能である。
また、被検眼EL、ERの虹彩の位置を検出する手段を設け、その検出結果に基づいて光学ヘッド部5l、5rの移動に対応するピント合わせを行ってもよい。例えば、CCD46により撮影される虹彩のピントが合うように光学系の焦点位置を調整制御するように構成することができる。
また、上記の実施形態は、自覚屈折測定と他覚屈折測定の双方を実行可能な構成の検眼装置に関するものであるが、自覚屈折測定のみを実行可能な検眼装置や他覚屈折測定のみを実行可能な検眼装置に、本発明の仮枠検査機能を設けてもよい。なお、当該仮枠検査機能を自覚屈折測定のみを実行可能な検眼装置に適用する場合、その自覚屈折測定用の視標を仮枠検査時に流用すればよい。一方、他覚屈折測定のみを実行可能な検眼装置に当該仮枠検査機能を適用する場合には、自覚屈折測定に一般に使用される各種視標を被検眼に提示する視標提示手段をその検眼装置に搭載することにより、仮枠検査の実行を可能にすることができる。
また、仮枠検査時に液晶表示器53に表示させる視標は、自覚屈折測定用の視標に限定されるものではなく、仮枠検査に使用可能な各種の視標を含んでいてもよい。
以上に詳述した構成は、本発明に係る検眼装置を実施するための一構成例にすぎないものである。したがって、本発明の要旨の範囲内において各種の変形を施すことが可能であることはいうまでもない。