JP2005295496A - 高周波フィルタ及びこの高周波フィルタを用いた送受信機 - Google Patents

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Takuo Kudo
拓夫 工藤
Takashi Sato
崇 佐藤
Yutaka Matsuo
裕 松尾
Takeshi Ikeda
剛 池田
Toshihiro Meguro
利浩 目黒
Satoshi Waga
聡 和賀
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Abstract

【課題】反共振周波数と共振周波数を近づけることが容易な弾性表面波素子及びこの弾性表面波素子を用いることにより、鋭敏な帯域外周波数減衰特性を発揮することができる高周波フィルタを提供する。
【解決手段】くし歯状電極部12、13と圧電性基板11の間に、酸化ケイ素からなる絶縁性材料層を形成することにより、反共振周波数が共振周波数に近づく。このため、通過帯域外の周波数を、急峻かつ十分に減衰させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は弾性表面波素子を用いた高周波フィルタ及びこの高周波フィルタを用いた送受信機に係り、とくに反共振周波数と共振周波数を近づけることが容易な弾性表面波素子を用いることにより鋭敏な帯域外減衰特性を発揮することができる高周波フィルタ及びこの高周波フィルタを用いた送受信機に関する。
図39は従来の弾性表面波素子を用いて形成したバンドパスフィルタF1である。このバンドパスフィルタF1は弾性表面波素子である共振器S1及び共振器S2が接続されることによって形成されている。
共振器S1、S2は圧電性基板1の上に、くし歯状電極部2及びくし歯状電極部3がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部2とくし歯状電極部3は所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。
また、くし歯状電極部2及びくし歯状電極部3には接続部4が電気的に接続されており、接続部4を介して共振器S1と共振器S2が接続されている。
また共振器S1の一端部AはバンドパスフィルタF1の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。また、共振器2の一端部Aは共振器S1の一端部Aに、共振器S2の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。
図40に図39にしめされたバンドパスフィルタF1の等価回路図をしめす。共振器S1及び2はコンデンサC1、C2とインダクタL1からなる共振器回路と等価になる。
図41は図39に示された共振器S1を一点鎖線D−D線で切断し矢印方向からみた断面図である。図41に示されるようにくし歯状電極部2、3は圧電性基板1に直接積層されている。
なお、くし歯状電極部2、3の両側部には圧電性基板1の表面に発生した表面波を反射するための反射器5,5が設けられている。
図39に示されるバンドパスフィルタF1の動作原理を説明する。図42(a)は共振器S1及び共振器S2の周波数特性を示すグラフである。図42(a)の縦軸はリアクタンスXを示し、横軸は周波数fを示している。共振器S1の反共振周波数farは共振器S2の反共振周波数farよりも大きく、共振器S1の共振周波数frと共振器S2の反共振周波数farは重なっている。従って、共振器S1と共振器S2を図39に示すように接続して形成したバンドパスフィルタF1の周波数特性は図42(b)のグラフによって示される。共振器S1の共振周波数fr、すなわち共振器S2の反共振周波数farがバンドパスフィルタF1の通過帯域の中心周波数になる。また、共振器S2の共振周波数fr付近及び共振器S1の反共振周波数farにおいてバンドパスフィルタF1の減衰量が大きくなり、共振器2の共振周波数fr以下及び共振器1の反共振周波数far以上の帯域が減衰帯域である。
共振器を組合わせて形成した高周波フィルタの通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させるためには共振器の反共振周波数と共振周波数を近づけることが必要である。
特許文献1には弾性表面波素子からなる共振器に外付のコンデンサーとコイルを接続することにより共振器の反共振周波数と共振周波数を近づける構成が示されている。
特開平9−321573号公報 特開平9−83282号公報(第3頁、図1)
しかし、特許文献1に示されるバンドパスフィルタのように弾性表面波素子に外付のコンデンサとコイルを接続する構成ではバンドパスフィルタF1の容積が大きくなってしまう。
なお、特許文献2にはくし歯状電極部と圧電性基板との間にSiOからなる絶縁層を介在させる弾性表面波素子が記載されている。しかし、特許文献2に記載された弾性表面波素子の絶縁層は弾性表面波素子の温度特性の補償やエレクトロマイグレーションの低減のためのものである。そのため、特許文献2に記載の弾性表面波素子では絶縁層の膜厚が1000Åとかなり厚くなっている。
本発明は上記従来の問題を解決するためのものであり、外付の部品を加えることなく反共振周波数と共振周波数を近づけることが容易な弾性表面波素子を用いることにより鋭敏な帯域外周波数減衰特性を発揮することができる高周波フィルタ及びこの高周波フィルタを用いた送受信機を提供することを目的とする。
本発明は、圧電性基板と、前記圧電性基板上に薄膜形成された電極部を有する弾性表面波素子が複数個接続されてなる高周波フィルタであって、
単体の弾性表面波素子又は複数の直列接続されている前記弾性表面波素子からなる第1共振器群及び一端部が前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子に接続され他端部がグラウンドに接続されている1個または複数個の弾性表面波素子からなる第2共振器群が設けられ、前記第1共振器群の前記接続部の一端部が入力端子に接続され他端部が出力端子に接続されており、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが異なっていることを特徴とするものである。
前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが小さくなると弾性表面波素子の反共振周波数が共振周波数に近づき、前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが大きくなると弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数が離れる。
前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを、前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくすることにより、前記第1共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfsが小さくなり、高周波フィルタの高周波数(高域)側の減衰率が大きくなる。
例えば、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、
前記電極部がくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有し、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層を設けることにより、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくなる。
なお、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の、前記くし歯状電極部の側方の前記圧電性基板上に前記圧電性基板の表面に発生する表面波を反射させる反射器が設けられ、この反射器と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられていることが好ましい。
前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられるときには、前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部は前記圧電性基板の上に直接積層されていることが好ましい。
また、前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくすることにより、前記第2共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfpが小さくなり、高周波フィルタの低周波数(低域)側の減衰率が大きくなる。
例えば、前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、
前記電極部がくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有しており、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層を設けることにより、前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくなる。
なお、前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の、前記くし歯状電極部の側方の前記圧電性基板上に前記圧電性基板の表面に発生する表面波を反射させる反射器が設けられ、この反射器と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられていることが好ましい。
前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられるときには、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部は前記圧電性基板の上に直接積層されていることが好ましい。前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が介在していると前記圧電性基板の上に前記くし歯状電極部が直接積層されている弾性表面波素子と比べて反共振周波数が共振周波数に近づく。しかも本発明では弾性表面波素子に外付のコイルやコンデンサーを付加することなく弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差を小さくできるので装置の小型化を推進できる。
本発明では、前記絶縁性材料層を例えば酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al)、窒化ケイ素(Si34)のいずれか1種または2種以上によって形成することができる。
本発明では前記絶縁性材料層の膜厚が5nm以上20nm以下であることが好ましい。
また、前記くし歯状電極部のくし歯部の中心間距離(ピッチ幅)をλnm、前記絶縁性材料層の膜厚をHnmとしたとき、前記絶縁性材料層の規格化膜厚H/λが0.0025以上0.01以下であることが好ましい。
さらに本発明では前記くし歯状電極部と前記反射器に圧電性基板中に含有している酸素の拡散を防止するために、前記くし歯状電極部と前記反射器のいずれか一方あるいは両方がTiNからなる下地層を有していることが好ましい。
なお、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板を分離すると、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
また、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料を異ならせることによって、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
あるいは、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料を異ならせることによって、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
さらに、前記くし歯状電極部を下地層とその上に積層される金属層を有しているものとし、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料を異ならせることにより、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
また、本発明は受信周波数帯域と送信周波数帯域とが異なる送受信機において、
前記送信周波数帯域を通過させる送信側高周波フィルタと前記受信周波数帯域を通過させる受信側高周波フィルタは、圧電性基板と前記圧電性基板上に薄膜形成された電極部を有する弾性表面波素子が複数個接続されてなる高周波フィルタであって、
それぞれの前記高周波フィルタには単体の弾性表面波素子又は複数の直列接続されている前記弾性表面波素子からなる第1共振器群及び一端部が前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子に接続され他端部がグラウンドに接続されている1個または複数個の弾性表面波素子からなる第2共振器群が設けられ、前記第1共振器群の前記接続部の一端部が入力端子に接続され他端部が出力端子に接続されており、
前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さいことを特徴とするものである。
これにより、前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfsが小さくなり、前記送信側高周波フィルタの高周波数(高域)側の減衰率が大きくなる。
例えば、前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、前記電極部がくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有し、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられていると前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくなる。
また、前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記圧電性基板が、前記圧電性基板の線膨張係数より小さい線膨張係数を持つ絶縁性材料からなる絶縁層によって覆われていると、素子の温度が変化したときの直列共振周波数及び並列共振周波数の変動が小さくなるので好ましい。
前記絶縁層の前記絶縁性材料は例えば酸化ケイ素またはアルミナである。
あるいは、本発明は、受信周波数帯域と送信周波数帯域が異なる送受信機において、
前記送信周波数帯域を通過させる送信側高周波フィルタと前記受信周波数帯域を通過させる受信側高周波フィルタは、圧電性基板と、前記圧電性基板上に薄膜形成された電極部を有する弾性表面波素子が複数個接続されてなる高周波フィルタであって、
それぞれの前記高周波フィルタには、単体の弾性表面波素子又は複数の直列接続されている前記弾性表面波素子からなる第1共振器群及び一端部が前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子に接続され他端部がグラウンドに接続されている1個または複数個の弾性表面波素子からなる第2共振器群が設けられ、前記第1共振器群の前記接続部の一端部が入力端子に接続され他端部が出力端子に接続されており、
前記受信側高周波フィルタの前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さいことを特徴とするものである。
これにより、前記受信側高周波フィルタの前記第2共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfpが小さくなり、前記受信側高周波フィルタの低周波数(低域)側の減衰率が大きくなる。
例えば、前記受信側高周波フィルタの前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、前記電極部がくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有し、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられていると前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくなる。
また、前記受信側高周波フィルタの前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記圧電性基板が、前記圧電性基板の線膨張係数より小さい線膨張係数を持つ絶縁性材料からなる絶縁層によって覆われていると、素子の温度が変化したときの共振周波数及び反共振周波数の変動が小さくなるので好ましい。
前記絶縁層の前記絶縁性材料は例えば酸化ケイ素またはアルミナである。
本発明では、例えば、受信周波数帯域が送信周波数帯域より高く設定される。
なお、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板を分離すると、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
また、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料を異ならせることによって、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
或は、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料を異ならせることによって、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
さらに、前記くし歯状電極部を下地層とその上に積層される金属層を有しているものとし、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料を異ならせることにより、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを容易に異ならせることができる。
また、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料を異ならせることにより、前記圧電性基板の周波数温度係数線膨張係数を調節し、素子の温度が変化したときの直列共振周波数または並列共振周波数の変動を抑えることができる。
本発明では、直列接続されて前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと、並列接続されて前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが異なっている。
例えば、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを、前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくすることにより、前記第1共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfsが小さくなり、高周波フィルタの高周波数(高域)側の減衰率が大きくなる。
また、前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくすることにより、前記第2共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfpが小さくなり、高周波フィルタの低周波数(低域)側の減衰率が大きくなる。
前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと、並列接続されて前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを異ならせるための構成として以下にあげる構成を用いることができる。
1.前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間又は前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間のいずれか一方に、絶縁性材料層を設ける。
2.前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料を異ならせる。
3.前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部の材料を異ならせる。
4.前記くし歯状電極部が下地層とその上に積層される金属層を有している場合に、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料を異ならせる。
本発明では弾性表面波素子に外付のコイルやコンデンサーを付加することなく弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差を小さくできるので装置の小型化を推進できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態の高周波フィルタを示す平面図である。共振器S11及び共振器S12は弾性表面波素子であり、図1に示されるように接続されることにより入力ポートに入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみを出力ポートに出力するバンドパスフィルターF11を構成している。
共振器S11、S12は圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。
また、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13には接続部14が電気的に接続されており、接続部14を介して共振器S11と共振器S12が接続されている。
また共振器S11の一端部AはバンドパスフィルタF11の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。また、共振器12の一端部Aは共振器S11の一端部Aに、共振器S12の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S11が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S12が本発明の第2共振器群に相当する。
図2は図1に示された共振器S11を一点鎖線D1−D1線で切断し矢印方向からみた断面図である。図2に示されるようにくし歯状電極部12、13と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が形成されている。絶縁性材料層16の誘電率は4から5である。絶縁性材料層16は例えば酸化ケイ素(SiO)(比誘電率:3.8)、アルミナ(Al)(比誘電率:9.4)、窒化ケイ素(Si34)のいずれか1種または2種以上によって形成することができる。
本実施の形態ではくし歯状電極部12,13及び反射器15,15は下地層17及び下地層17の上に積層された金属層18の2層構造を有している。下地層17は例えば窒化チタン(TiN)からなる。金属層18はAl、AlSc合金などのAl合金、Cu、AlCu合金などのCu合金によって形成される。
下地層17が金属層18と圧電性基板11又は絶縁性材料層16の間に設けられると圧電性基板11や絶縁性材料層16に含まれる酸素などの拡散を防止して金属層18の劣化を抑制することができる。
また、金属層18の上にTiNなどからなる保護層を設けてもよい。
なお、くし歯状電極部12、13の両側部には圧電性基板11の表面に発生した表面波を反射するための反射器15,15が設けられている。図1では、反射器15を構成する各電極の端部どうしは開放されている。ただし、反射器15を構成する各電極の端部どうしは短絡されていてもよい。
くし歯状電極部12とくし歯状電極部13に高周波信号が与えられると圧電性素子11の表面に弾性表面波が発生し、この表面波が図示X方向及び図示X方向と反平行方向に進行する。前記表面波は反射器15,15によって反射されて、くし歯状電極部12,13に戻って来る。共振器(弾性表面波素子)S11と共振器(弾性表面波素子S12)は、共振周波数と反共振周波数を有しており、反共振周波数において最もインピーダンスが高くなる。
接続部14及び反射器15,15は、くし歯状電極部12,13と同じ材料で形成されてもよいし、Auなど他の導電性材料によって形成されてもよい。
図1及び図2に示される実施の形態では、くし歯状電極部12のくし歯部12aとくし歯状電極部13のくし歯部13aは同じ幅寸法W1を有しており、間隔幅P1も一定の値である。また、くし歯部12aとくし歯部13aはL1の長さ寸法で交差している。なお、幅寸法W1は0.3μm以上で1.5μm以下、間隔幅P1は0.6μm以上で1.5μm以下、長さ寸法L1は16μm以上で200μm以下である。また、共振器(弾性表面波素子)S11のくし歯部12aの中心間距離(ピッチ幅)λとくし歯部13aの中心間距離(ピッチ幅)λは同じでありλは1.2μm以上6.0μm以下である。この中心間距離(ピッチ幅)λと共振器(弾性表面波素子)の表面波の波長が等しくなる。なお、くし歯状電極部12、13、接続部14、反射器15,15はスパッタ法や蒸着法などの薄膜形成プロセス及びレジストフォトリソグラフィによるパターン形成によって形成される。
図3に図1にしめされたバンドパスフィルタF11の等価回路図をしめす。共振器S11はコンデンサC11、インダクタL11、コンデンサC13とコンデンサC14からなる共振器回路と等価になる。コンデンサC11とインダクタL11の直列接続は弾性表面波素子の電気機械結合を反映しておりコンデンサC11の静電容量とインダクタL11のインダクタンスの値によって共振器S11の共振周波数が規定される。コンデンサC11及びインダクタL11に並列に接続されているコンデンサC13はくし歯状電極部の各くし歯間の静電容量を反映している。さらに、コンデンサC13に直列接続されているコンデンサ14が本発明の特徴である絶縁性材料層16による付加的な静電容量を反映している。
一方、くし歯状電極部12,13が圧電性基板の上に直接積層されている共振器S12はコンデンサC21、インダクタL21とコンデンサC22からなる共振器回路と等価になる。すなわち、共振器S12の等価回路は従来の共振器の等価回路と同じである。
共振器S11のくし歯状電極部12,13と 圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が介在していると圧電性基板11の上にくし歯状電極部12,13が直接積層されている弾性表面波素子と比べて反共振周波数が共振周波数に近づく。しかも本発明では弾性表面波素子に外付のコイルやコンデンサーを付加することなく弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差を小さくできるので装置の小型化を推進できる。
本発明の弾性表面波素子において反共振周波数が共振周波数に近づくのは、くし歯状電極部12,13と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が介在することによって弾性表面波素子の電気機械結合係数kが小さくなるためである。
なお、共振器S11の圧電性基板11を介したくし歯状電極部12,13間の静電容量(図3のC13とC14の合成静電容量)は共振器S12のの圧電性基板11を介したくし歯状電極部12,13間の静電容量(図3のC22)より小さい。
なお、図1では反射器15、15と圧電性基板11の間にも絶縁性材料層16が設けられている。ただし反射器15、15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられずに反射器15、15の上に圧電性基板11が直接積層されていてもよい。
本発明では 絶縁性材料層16の膜厚が5nm以上20nm以下であることが好ましい。
また、 くし歯状電極部12,13のくし歯部12a,13aの中心間距離(ピッチ幅)をλnm、絶縁性材料層16の膜厚をHnmとしたとき、絶縁性材料層16の規格化膜厚H/λが0.0025以上0.01以下であることが好ましい。
バンドパスフィルタF11の動作原理を説明する。図4(a)は共振器S11及び共振器S12の周波数特性を示すグラフである。図4(a)の縦軸はリアクタンスXを示し、横軸は周波数fを示している。共振器S11の反共振周波数far2は共振器S12の反共振周波数far1よりも大きく、共振器S11の共振周波数fr2と共振器S12の反共振周波数far1は重なっている。
参考のため図39に示された従来のバンドパスフィルターに搭載された共振器S1の周波数特性を点線で示す。共振器S11のくし歯状電極部12,13と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が介在している(実施の形態)と圧電性基板11の上にくし歯状電極部12,13が直接積層されている弾性表面波素子(従来例)と比べて反共振周波数far2が共振周波数fr2に近づく。なお共振周波数fr2は従来例のものから変化していない。また共振器S12の共振周波数fr1及び反共振周波数far1は従来のバンドパスフィルターF1の共振器S2と同じである。
共振器S11と共振器S12を図に示すように接続して形成したバンドパスフィルタF11の周波数特性は図4(b)のグラフによって示される。共振器S11の共振周波数fr2、すなわち共振器S12の反共振周波数far1がバンドパスフィルタF11の通過帯域の中心周波数になる。また、共振器S12の共振周波数fr1付近及び共振器S11の反共振周波数far2付近においてバンドパスフィルタF11の減衰量が大きくなり、共振器S12の共振周波数fr1以下及び共振器S11の反共振周波数far2以上の帯域が減衰帯域である。
本実施の形態のバンドパスフィルタF11は共振器S11の反共振周波数far2と共振周波数fr2を近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
図5は本発明の第2の実施の形態の高周波フィルタとしてのバンドパスフィルタを示す平面図である。
このバンドパスフィルタF12も図1に示されるバンドパスフィルタF11と同様に弾性表面波素子である共振器S21、共振器S22及び共振器S23が接続されることによって形成されている。弾性表面波素子である共振器S21は図1の共振器S11と同様の構成であり、共振器S22及び共振器S23は図1の共振器S12と同様の構成である。従って、図5では共振器S21が本発明の共振器であり、共振器S21のくし歯状電極部12及びくし歯状電極部13並びに反射器15,15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられている。
共振器S21、S22、S23も圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。なお、共振器S21をD1−D1線で切断して矢印方向からみた断面図は図2に示された断面図と同様である。
また、共振器S21のくし歯状電極部13と共振器S22のくし歯状電極部12は接続部14を介して電気的に接続されており、共振器S21のくし歯状電極部12と共振器S23のくし歯状電極部12は接続部20を介して電気的に接続されている。
共振器S21の一端部AはバンドパスフィルタF12の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S22の一端部Aは共振器S21の一端部Aに、共振器S22の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。共振器S23の一端部Aは共振器S21の他端部Bに、共振器S23の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S21が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S22及び共振器S23が本発明の第2共振器群を構成する。
バンドパスフィルタF12の端子inと端子GNDからなる入力ポート側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートに出力される。
図6に図5にしめされたバンドパスフィルタF12の等価回路図をしめす。バンドパスフィルタF12はいわゆるπ型のバンドパスフィルタである。
共振器S21はコンデンサC11、インダクタL11、コンデンサC13とコンデンサC14からなる共振器回路と等価になる。コンデンサ13に直列接続されているコンデンサ14が本発明の特徴である絶縁性材料層16による付加的な静電容量を反映している。
一方、くし歯状電極部12,13が圧電性基板の上に直接積層されている共振器S22及び共振器S23はそれぞれコンデンサC21、インダクタL21とコンデンサC22からなる共振器回路及びコンデンサC31、インダクタL31とコンデンサC32からなる共振器回路と等価になる。すなわち、共振器S22及び共振器S23の等価回路は従来の共振器の等価回路と同じである。
本実施の形態でも本実施の形態のバンドパスフィルタF12は共振器S21の反共振周波数farと共振周波数frを近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
図7は本発明の第3の実施の形態の高周波フィルタとしてのバンドパスフィルタを示す平面図である。
このバンドパスフィルタF13も弾性表面波素子である共振器S31、共振器S32及び共振器S33が接続されることによって形成されている。弾性表面波素子である共振器S31及びS33は図1の共振器S11と同様の構成であり、共振器S32は図1の共振器S12と同様の構成である。従って、図7では共振器S31及びS33が本発明の共振器であり、共振器S31及びS33のくし歯状電極部12及びくし歯状電極部13並びに反射器15,15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられている。
共振器S31、S32、S33も圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。なお、共振器S31及び共振器S32をD1−D1線で切断して矢印方向からみた断面図は図2に示された断面図と同様である。
共振器S31のくし歯状電極部12、共振器S32のくし歯状電極部12及び共振器S33のくし歯状電極部13は接続部14を介して電気的に接続されている。
共振器S31の一端部AはバンドパスフィルタF13の入力端子inに接続されて他端部Bは共振器S33の一端部Aに接続されている。共振器S33の他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S32の一端部Aは共振器S31の他端部B及び共振器S33の一端部Aに、共振器S32の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S31及び共振器S33が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S32が本発明の第2共振器群に相当する。
バンドパスフィルタF13の端子inと端子GNDからなる入力ポートP1側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートP2に出力される。
図8に図7にしめされたバンドパスフィルタF13の等価回路図をしめす。このバンドパスフィルタF13はいわゆるT型のバンドパスフィルタである。
共振器S31はコンデンサC41、インダクタL41、コンデンサC43とコンデンサC44からなる共振器回路と等価になり、共振器S33はコンデンサC61、インダクタL61、コンデンサC63とコンデンサC64からなる共振器回路と等価になる。コンデンサC43に直列接続されているコンデンサC44及びコンデンサC63に直列接続されているコンデンサC64が本発明の特徴である絶縁性材料層16による付加的な静電容量を反映している。
一方、くし歯状電極部12,13が圧電性基板の上に直接積層されている共振器S32はコンデンサC51、インダクタL51とコンデンサC52からなる共振器回路と等価になる。すなわち、共振器S32の等価回路は従来の共振器の等価回路と同じである。
本実施の形態でも本実施の形態のバンドパスフィルタF13は共振器S31及び共振器S33の共振周波数frと反共振周波数farを近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
また、共振器S31の絶縁性材料層16と共振器S32の絶縁性材料層16の膜厚を変化させてくし歯状電極部12,13間の静電容量を変更することによって図9に示されるような周波数特性を有するバンドパスフィルタを構成することもできる。
図10は本発明の第4の実施の形態の高周波フィルタとしてのバンドパスフィルタを示す平面図である。
このバンドパスフィルタF14も共振器S41、共振器S42、共振器S43及び共振器S44が接続されることによって形成されている。弾性表面波素子である共振器S41及びS43は図1の共振器S11と同様の構成であり、共振器S42及び共振器S44は図1の共振器S12と同様の構成である。従って、図10では共振器S41及びS43が本発明の共振器であり、共振器S41及びS43のくし歯状電極部12及びくし歯状電極部13並びに反射器15,15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられている。
共振器S41、S42、S43、S44は圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。なお、共振器S41及び共振器S43をD1−D1線で切断して矢印方向からみた断面図は図2に示された断面図と同様である。
共振器S41のくし歯状電極部12、共振器S42のくし歯状電極部12及び共振器S43のくし歯状電極部13は接続部14を介して電気的に接続されている。共振器S43のくし歯状電極部12と共振器S44のくし歯状電極部12は接続部21を介して電気的に接続されている。
共振器S41の一端部AはバンドパスフィルタF14の入力端子inに接続されて他端部Bは共振器S43の一端部A及び共振器S42の一端部Aに接続されている。共振器S43の他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S42の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。共振器S44の一端部Aは共振器S43の他端部Bに接続され他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。
本実施の形態では共振器S41及び共振器S43が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S42及び共振器S44が本発明の第2共振器群を構成する。
バンドパスフィルタF14の端子inと端子GNDからなる入力ポートP1側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートP2に出力される。
図11は、本発明の第5の実施の形態の共振器及びこの共振器を用いて形成した高周波フィルタを示す平面図である。このバンドパスフィルタF15は弾性表面波素子である共振器S51及び共振器S52が接続されることによって形成されている。
共振器S51、S52は圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。
くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13には接続部14が電気的に接続されており、接続部14を介して共振器S51と共振器S52が接続されている。
また共振器S51の一端部AはバンドパスフィルタF15の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。また、共振器S51の他端部Bは共振器S52の一端部Aに、共振器S52の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S51が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S52が本発明の第2共振器群に相当する。図12に図11にしめされたバンドパスフィルタF15の等価回路図をしめす。
本実施の形態でもバンドパスフィルタF15は共振器S51の共振周波数frと反共振周波数farを近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
なお、上述した本発明の実施の形態の共振器(弾性表面波素子)では反射器15、15と圧電性基板11の間にも絶縁性材料層16が設けられている。ただし反射器15、15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられずに反射器15、15の上に圧電性基板11が直接積層されていてもよい。
図13は、本発明の第6の実施の形態の高周波フィルタを示す平面図である。共振器S61及び共振器S62は弾性表面波素子であり、図13に示されるように接続されることにより入力ポートに入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみを出力ポートに出力するバンドパスフィルターF61を構成している。
共振器S61、S62は圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13が形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。
また、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13には接続部14が電気的に接続されており、接続部14を介して共振器S61と共振器S62が接続されている。
また共振器S61の一端部AはバンドパスフィルタF61の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。また、共振器S62の一端部Aは共振器S61の一端部Aに、共振器S62の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S61が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S62が本発明の第2共振器群に相当する。
本実施の形態では第2共振器群である共振器S62のくし歯状電極部12、13と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が形成されている。絶縁性材料層16の誘電率は4から5である。絶縁性材料層16は例えば酸化ケイ素(SiO)(比誘電率:3.8)、アルミナ(Al)(比誘電率:9.4)、窒化ケイ素(Si34)のいずれか1種または2種以上によって形成することができる。共振器S62を一点鎖線D2−D2で切断し矢印方向から見たときの断面図は、図2と同じである。
なお、くし歯状電極部12、13の両側部には圧電性基板11の表面に発生した表面波を反射するための反射器15,15が設けられている。図1では、反射器15を構成する各電極の端部どうしは開放されている。ただし、反射器15を構成する各電極の端部どうしは短絡されていてもよい。
くし歯状電極部12とくし歯状電極部13に高周波信号が与えられると圧電性素子11の表面に弾性表面波が発生し、この表面波が図示X方向及び図示X方向と反平行方向に進行する。前記表面波は反射器15,15によって反射されて、くし歯状電極部12,13に戻って来る。共振器(弾性表面波素子)S11と共振器(弾性表面波素子S12)は、共振周波数と反共振周波数を有しており、反共振周波数において最もインピーダンスが高くなる。
接続部14及び反射器15,15は、くし歯状電極部12,13と同じ材料で形成されてもよいし、Auなど他の導電性材料によって形成されてもよい。
なお、くし歯状電極部12、13、接続部14、反射器15,15はスパッタ法や蒸着法などの薄膜形成プロセス及びレジストフォトリソグラフィによるパターン形成によって形成される。
図14に図13にしめされたバンドパスフィルタF61の等価回路図をしめす。共振器S61はコンデンサC11、インダクタL11、とコンデンサC13からなる共振器回路と等価になる。コンデンサC11とインダクタL11の直列接続は弾性表面波素子の電気機械結合を反映しておりコンデンサC11の静電容量とインダクタL11のインダクタンスの値によって共振器S61の共振周波数が規定される。コンデンサC11及びインダクタL11に並列に接続されているコンデンサC13はくし歯状電極部の各くし歯間の静電容量を反映している。一方、くし歯状電極部12,13と圧電性基板の間に絶縁性材料層16が設けられている共振器S62はコンデンサC21、インダクタL21、コンデンサC22、コンデンサC23からなる共振器回路と等価になる。コンデンサC22に直列接続されているコンデンサ23が本発明の特徴である絶縁性材料層16による付加的な静電容量を反映している。
共振器S62のくし歯状電極部12,13と 圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が介在していると圧電性基板11の上にくし歯状電極部12,13が直接積層されている弾性表面波素子と比べて反共振周波数が共振周波数に近づく。しかも本発明では弾性表面波素子に外付のコイルやコンデンサーを付加することなく弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差を小さくできるので装置の小型化を推進できる。
本発明の弾性表面波素子において反共振周波数が共振周波数に近づくのは、くし歯状電極部12,13と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が介在することによって弾性表面波素子の電気機械結合係数kを小さくできるからである。
なお、共振器S62の圧電性基板11を介したくし歯状電極部12,13間の静電容量(図14のC22とC23の合成静電容量)は共振器S61の圧電性基板11を介したくし歯状電極部12,13間の静電容量(図14のC13)より小さい。
なお、図13では反射器15、15と圧電性基板11の間にも絶縁性材料層16が設けられている。ただし反射器15、15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられずに反射器15、15の上に圧電性基板11が直接積層されていてもよい。
本発明では 絶縁性材料層16の膜厚が5nm以上20nm以下であることが好ましい。
また、 くし歯状電極部12,13のくし歯部12a,13aの中心間距離(ピッチ幅)をλnm、絶縁性材料層16の膜厚をHnmとしたとき、絶縁性材料層16の規格化膜厚H/λが0.0025以上0.01以下であることが好ましい。
バンドパスフィルタF61の動作原理を説明する。図15(a)は共振器S61及び共振器S62の周波数特性を示すグラフである。図15(a)の縦軸はリアクタンスXを示し、横軸は周波数fを示している。共振器S61の反共振周波数far2は共振器S62の反共振周波数far1よりも大きく、共振器S61の共振周波数fr2と共振器S62の反共振周波数far1は重なっている。
参考のため図39に示された従来のバンドパスフィルターに搭載された共振器S2の周波数特性を点線で示す。共振器S61のくし歯状電極部12,13と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が介在している(実施の形態)と圧電性基板11の上にくし歯状電極部12,13が直接積層されている弾性表面波素子(従来例)と比べて共振周波数fr1が反共振周波数far1に近づく。また共振器S61の共振周波数fr2及び共振周波数far2は従来のバンドパスフィルターF1の共振器S2と同じである。
共振器S61と共振器S62を図に示すように接続して形成したバンドパスフィルタF61の周波数特性は図15(b)のグラフによって示される。共振器S61の共振周波数fr2、すなわち共振器S62の反共振周波数far1がバンドパスフィルタF61の通過帯域の中心周波数になる。また、共振器S62の共振周波数fr1付近及び共振器S61の反共振周波数far2付近においてバンドパスフィルタF61の減衰量が大きくなり、共振器S62の共振周波数fr1以下及び共振器S61の反共振周波数far2以上の帯域が減衰帯域である。
本実施の形態のバンドパスフィルタF61は共振器S62の反共振周波数far1と共振周波数fr1を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
図5は本発明の第7の実施の形態の高周波フィルタとしてのバンドパスフィルタを示す平面図である。
このバンドパスフィルタF72も図1に示されるバンドパスフィルタF11と同様に弾性表面波素子である共振器S71、共振器S72及び共振器S73が接続されることによって形成されている。弾性表面波素子である共振器S71は図1の共振器S12と同様の構成であり、共振器S72及び共振器S73は図1の共振器S11と同様の構成である。すなわち、共振器S72、S73のくし歯状電極部12及びくし歯状電極部13並びに反射器15,15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられている。
共振器S71、S72、S73も圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。なお、共振器S72ををD3−D3線で切断して矢印方向からみた断面図及び共振器S73をD4−D4線で切断して矢印方向からみた断面図は図2に示された断面図と同様である。
また、共振器S71のくし歯状電極部13と共振器S72のくし歯状電極部12は接続部14を介して電気的に接続されており、共振器S71のくし歯状電極部12と共振器S73のくし歯状電極部12は接続部20を介して電気的に接続されている。
共振器S71の一端部AはバンドパスフィルタF72の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S72の一端部Aは共振器S71の一端部Aに、共振器S72の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。共振器S73の一端部Aは共振器S71の他端部Bに、共振器S73の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S71が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S72及び共振器S73が本発明の第2共振器群を構成する。
バンドパスフィルタF12の端子inと端子GNDからなる入力ポート側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートに出力される。
図17に図16にしめされたバンドパスフィルタF72の等価回路図をしめす。バンドパスフィルタF72はいわゆるπ型のバンドパスフィルタである。
共振器S71はコンデンサC11、インダクタL11、コンデンサC13からなる共振器回路と等価になる。一方、くし歯状電極部12,13が圧電性基板の上に絶縁性材料層16を介して積層されている共振器S72及び共振器S73はそれぞれコンデンサC21、インダクタL21、コンデンサC22とコンデンサC23からなる共振器回路及びコンデンサC31、インダクタL31、コンデンサC32、とコンデンサC33からなる共振器回路と等価になる。コンデンサC23及びコンデンサC33が本発明の特徴である絶縁性材料層16による付加的な静電容量を反映している。
本実施の形態でも本実施の形態のバンドパスフィルタF72は共振器S72、S73の反共振周波数farと共振周波数frを近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
図18は本発明の第8の実施の形態の高周波フィルタとしてのバンドパスフィルタを示す平面図である。
このバンドパスフィルタF83も弾性表面波素子である共振器S81、共振器S82及び共振器S83が接続されることによって形成されている。弾性表面波素子である共振器S81及びS83は図1の共振器S12と同様の構成であり、共振器S82は図1の共振器S11と同様の構成である。すなわち、共振器S82のくし歯状電極部12及びくし歯状電極部13並びに反射器15,15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられている。
共振器S81、S82、S83も圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。なお、共振器S82をD5−D5線で切断して矢印方向からみた断面図は図2に示された断面図と同様である。
共振器S81のくし歯状電極部12、共振器S82のくし歯状電極部12及び共振器S83のくし歯状電極部13は接続部14を介して電気的に接続されている。
共振器S81の一端部AはバンドパスフィルタF83の入力端子inに接続されて他端部Bは共振器S83の一端部Aに接続されている。共振器S83の他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S82の一端部Aは共振器S81の他端部B及び共振器S83の一端部Aに、共振器S82の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S81及び共振器S83が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S82が本発明の第2共振器群に相当する。
バンドパスフィルタF83の端子inと端子GNDからなる入力ポートP1側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートP2に出力される。
図19に図18にしめされたバンドパスフィルタF83の等価回路図をしめす。このバンドパスフィルタF83はいわゆるT型のバンドパスフィルタである。
共振器S81はコンデンサC41、インダクタL41、コンデンサC44からなる共振器回路と等価になり、共振器S83はコンデンサC61、インダクタL61、コンデンサC64からなる共振器回路と等価になる。一方、くし歯状電極部12,13が圧電性基板の上に絶縁性材料層16を介して積層されている共振器S82はコンデンサC51、インダクタL51、コンデンサC52、コンデンサC53からなる共振器回路と等価になる。コンデンサC53が本発明の特徴である絶縁性材料層16による付加的な静電容量を反映している。
本実施の形態でも本実施の形態のバンドパスフィルタF83は共振器S82の共振周波数frと反共振周波数farを近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
図20は本発明の第9の実施の形態の高周波フィルタとしてのバンドパスフィルタを示す平面図である。
このバンドパスフィルタF94も共振器S91、共振器S92、共振器S93及び共振器S94が接続されることによって形成されている。弾性表面波素子である共振器S91及びS93は図1の共振器12と同様の構成であり、共振器S92及び共振器S94は図1の共振器S11と同様の構成である。すなわち、共振器S92及びS94のくし歯状電極部12及びくし歯状電極部13並びに反射器15,15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられている。
共振器S91、S92、S93、S94は圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。なお、共振器S92をD6−D6線で切断して矢印方向からみた断面図及び共振器S94をD7−D7線で切断して矢印方向からみた断面図は図2に示された断面図と同様である。
共振器S91のくし歯状電極部12、共振器S92のくし歯状電極部12及び共振器S93のくし歯状電極部13は接続部14を介して電気的に接続されている。共振器S93のくし歯状電極部12と共振器S94のくし歯状電極部12は接続部21を介して電気的に接続されている。
共振器S91の一端部AはバンドパスフィルタF94の入力端子inに接続されて他端部Bは共振器S93の一端部A及び共振器S92の一端部Aに接続されている。共振器S93の他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S92の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。共振器S94の一端部Aは共振器S93の他端部Bに接続され他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。
本実施の形態では共振器S91及び共振器S93が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S92及び共振器S94が本発明の第2共振器群を構成する。
バンドパスフィルタF94の端子inと端子GNDからなる入力ポートP1側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートP2に出力される。
本実施の形態のバンドパスフィルタF94は共振器S92、S94の共振周波数frと反共振周波数farを近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
図21は、本発明の第10の実施の形態の共振器及びこの共振器を用いて形成した高周波フィルタを示す平面図である。このバンドパスフィルタF105は弾性表面波素子である共振器S101及び共振器S102が接続されることによって形成されている。S102のくし歯状電極部12及びくし歯状電極部13並びに反射器15,15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられている。
共振器S101、S102は圧電性基板11の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。
くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13には接続部14が電気的に接続されており、接続部14を介して共振器S101と共振器S102が接続されている。
また共振器S101の一端部AはバンドパスフィルタF105の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。また、共振器S101の他端部Bは共振器S102の一端部Aに、共振器S102の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S101が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S102が本発明の第2共振器群に相当する。図22に図21にしめされたバンドパスフィルタF105の等価回路図をしめす。
本実施の形態でもバンドパスフィルタF105は共振器S102の共振周波数frと反共振周波数farを近づけることができるため通過帯域外の周波数を急峻かつ十分に減衰させることができる。
なお、上述した本発明の実施の形態の共振器(弾性表面波素子)では反射器15、15と圧電性基板11の間にも絶縁性材料層16が設けられている。ただし反射器15、15と圧電性基板11の間に絶縁性材料層16が設けられずに反射器15、15の上に圧電性基板11が直接積層されていてもよい。
弾性表面波素子又は複数の直列接続されている前記弾性表面波素子からなる第1共振器群及び一端部が前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子に接続され他端部がグラウンドに接続されている1個または複数個の弾性表面波素子からなる第2共振器群が設けられ、前記第1共振器群の前記接続部の一端部が入力端子に接続され他端部が出力端子に接続されている高周波フィルタにおいて、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kを異ならせる構成には以下に示されるものもある。
1.前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板を分離し、それぞれの圧電性基板の材料を異ならせる。
例えば一方の圧電性基板をLiNbOで形成し、もう一方をLiTaOで形成すると、LiTaOを用いて形成された弾性表面波素子の電気機械結合係数kはLiNbOを用いて形成された弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さくなる。従って、LiTaOを用いて形成された弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差ΔfはLiNbOを用いて形成された弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfsよりも小さくなる。
2.前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部の材料を異ならせる。
例えば一方のくし歯状電極部をAlで形成し、もう一方をCuで形成すると、Alを用いて形成されたくし歯状電極部を有する弾性表面波素子の電気機械結合係数kはCuを用いて形成されたくし歯状電極部を有する弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さくなる。従って、Alを用いて形成されたくし歯状電極部を有する弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfは、Cuを用いて形成されたくし歯状電極部を有する弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfよりも小さくなる。
3.前記くし歯状電極部を下地層とその上に積層される金属層を有しているものとし、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料を異ならせる。
例えば一方のくし歯状電極部の下地層をTiNで形成し、もう一方をTaとTiの積層膜で形成すると、TiNで形成された下地層を有する弾性表面波素子の電気機械結合係数kは、TaとTiの積層膜で形成された下地層を有する弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さくなる。従って、TiNで形成された下地層を有する弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfは、TaとTiの積層膜で形成されたくし歯状電極部を有する弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfよりも小さくなる。
上記の第1の構成を用いた高周波フィルタの実施の形態の平面図を図23に示す。この高周波フィルタは、本発明の第1共振器群を形成する圧電性基板110と本発明の第2共振器群を形成する圧電性基板111が分離しているものである。
図23に示される共振器S211及び共振器S212は弾性表面波素子であり、図1に示されるように接続されることにより入力ポートに入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみを出力ポートに出力するバンドパスフィルターF201を構成している。
本実施の形態では、共振器S211の圧電性素子110と共振器S212の圧電性素子111が分離している。
共振器S211は圧電性基板110の上に、また、共振器S212は圧電性基板111の上に、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13がスパッタ法やメッキ法等を用いて成膜されることによって形成されている。くし歯状電極部12とくし歯状電極部13は図示X方向に所定の間隔をあけて互い違いに並べられている。
また、くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13には配線部材112が電気的に接続されており、配線部材112を介して共振器S211と共振器S212が接続されている。
また共振器S211の一端部AはバンドパスフィルタF201の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。また、共振器S212の一端部Aは共振器S211の一端部Aに、共振器S212の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S211が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S212が本発明の第2共振器群に相当する。
なお、くし歯状電極部12、13の両側部には圧電性基板11の表面に発生した表面波を反射するための反射器15,15が設けられている。図1では、反射器15を構成する各電極の端部どうしは開放されている。ただし、反射器15を構成する各電極の端部どうしは短絡されていてもよい。
くし歯状電極部12とくし歯状電極部13に高周波信号が与えられると圧電性素子11の表面に弾性表面波が発生し、この表面波が図示X方向及び図示X方向と反平行方向に進行する。前記表面波は反射器15,15によって反射されて、くし歯状電極部12,13に戻って来る。共振器(弾性表面波素子)S11と共振器(弾性表面波素子S12)は、共振周波数と反共振周波数を有しており、反共振周波数において最もインピーダンスが高くなる。
配線部材112及び反射器15,15は、くし歯状電極部12,13と同じ材料で形成されてもよいし、Auなど他の導電性材料によって形成されてもよい。
なお、くし歯状電極部12、13、配線部材112、反射器15,15はスパッタ法や蒸着法などの薄膜形成プロセス及びレジストフォトリソグラフィによるパターン形成によって形成される。
例えば圧電性基板110をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板111をLiNbOで形成すると、LiTaOを用いて形成された弾性表面波素子の電気機械結合係数kはLiNbOを用いて形成された弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さいので共振器S211(第1共振器群)の反共振周波数と共振周波数の差Δfsは共振器S212(第2共振器群)の反共振周波数と共振周波数の差Δfpよりも小さくなる。この結果、バンドパスフィルタF201の高域側の減衰率は圧電性基板110と圧電性基板111を同じ材料で用いたときよりも大きくなる。
また、圧電性基板111をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板110をLiNbOで形成すると、LiTaOを用いて形成された弾性表面波素子の電気機械結合係数kはLiNbOを用いて形成された弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さいので共振器S212(第2共振器群)の反共振周波数と共振周波数の差Δfpは共振器S211(第1共振器群)の反共振周波数と共振周波数の差Δfsよりも小さくなる。この結果、バンドパスフィルタF201の低域側の減衰率は圧電性基板110と圧電性基板111を同じ材料で用いたときよりも大きくなる。
本発明では弾性表面波素子に外付のコイルやコンデンサーを付加することなく弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差を小さくできるので装置の小型化を推進できる。
圧電性基板110をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板111をLiNbOで形成したときの、バンドパスフィルタF201の動作原理を説明する。図24(a)は共振器S211及び共振器S212の周波数特性を示すグラフである。図24(a)の縦軸はリアクタンスXを示し、横軸は周波数fを示している。共振器S211の反共振周波数far2は共振器S212の反共振周波数far1よりも大きく、共振器S211の共振周波数fr2と共振器S212の反共振周波数far1は重なっている。
参考のため図39に示された従来のバンドパスフィルターに搭載された共振器S1の周波数特性を点線で示す。共振器S211は従来と比べて反共振周波数far2が共振周波数fr2に近づく。また共振器S212の共振周波数fr1及び共振周波数far1は従来のバンドパスフィルターF1の共振器S2と同じである。
バンドパスフィルターの周波数特性は図24(b)のグラフによって示される。共振器S211の共振周波数fr2、すなわち共振器S212の反共振周波数far1がバンドパスフィルタF201の通過帯域の中心周波数になる。また、共振器S212の共振周波数fr1付近及び共振器S211の反共振周波数far2付近においてバンドパスフィルタF201の減衰量が大きくなり、共振器S212の共振周波数fr1以下及び共振器S211の反共振周波数far2以上の帯域が減衰帯域である。
圧電性基板110をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板111をLiNbOで形成した場合には共振器S211の反共振周波数far2と共振周波数fr2を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて高域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
次に、圧電性基板111をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板110をLiNbOで形成したときの、バンドパスフィルタF201の動作原理を説明する。図25(a)は共振器S211及び共振器S212の周波数特性を示すグラフである。図25(a)の縦軸はリアクタンスXを示し、横軸は周波数fを示している。共振器S211の反共振周波数far2は共振器S212の反共振周波数far1よりも大きく、共振器S211の共振周波数fr2と共振器S212の反共振周波数far1は重なっている。
参考のため図39に示された従来のバンドパスフィルターに搭載された共振器S2の周波数特性を点線で示す。共振器S212は従来と比べて共振周波数fr1が反共振周波数far1に近づく。また共振器S211の共振周波数fr2及び共振周波数far2は従来のバンドパスフィルターF1の共振器S2と同じである。
バンドパスフィルターの周波数特性は図25(b)のグラフによって示される。共振器S211の共振周波数fr2、すなわち共振器S212の反共振周波数far1がバンドパスフィルタF201の通過帯域の中心周波数になる。また、共振器S212の共振周波数fr1付近及び共振器S211の反共振周波数far2付近においてバンドパスフィルタF201の減衰量が大きくなり、共振器S212の共振周波数fr1以下及び共振器S211の反共振周波数far2以上の帯域が減衰帯域である。
圧電性基板111をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板110をLiNbOで形成した場合には、共振器S212の反共振周波数far1と共振周波数fr1を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
図26はπ型のバンドパスフィルタを示す平面図である。
図26に示される共振器S221、共振器S222、及び共振器S223は弾性表面波素子であり、図26に示されるように接続されることにより入力ポートに入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみを出力ポートに出力するバンドパスフィルターF202を構成している。
本実施の形態では、第1共振器群である共振器S221の圧電性素子110と、第2共振器群である共振器S222及び共振器S223の圧電性素子111が分離している。
また、共振器S221のくし歯状電極部13と共振器S222のくし歯状電極部12は配線部材112を介して電気的に接続されており、共振器S221のくし歯状電極部12と共振器S223のくし歯状電極部12は配線部材113を介して電気的に接続されている。
共振器S221の一端部AはバンドパスフィルタF202の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S222の一端部Aは共振器S221の一端部Aに、共振器S222の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。共振器S223の一端部Aは共振器S221の他端部Bに、共振器S223の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S221が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S222及び共振器S223が本発明の第2共振器群を構成する。
バンドパスフィルタF12の端子inと端子GNDからなる入力ポート側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートに出力される。
圧電性基板110をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板111をLiNbOで形成した場合には共振器S221の反共振周波数far2と共振周波数fr2を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて高域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
また、圧電性基板111をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板110をLiNbOで形成した場合には、共振器S222及び共振器223の反共振周波数far1と共振周波数fr1を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
図27はT型のバンドパスフィルタを示す平面図である。
図27に示される共振器S231、共振器232、及び共振器S233は弾性表面波素子であり、図27に示されるように接続されることにより入力ポートに入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみを出力ポートに出力するバンドパスフィルターF203を構成している。
本実施の形態では、第1共振器群である共振器S231及び共振器S233の圧電性素子110と、第2共振器群である共振器S232の圧電性素子111が分離している。
共振器S231のくし歯状電極部12、共振器S232のくし歯状電極部12及び共振器S233のくし歯状電極部13は配線部材112を介して電気的に接続されている。
共振器S231の一端部AはバンドパスフィルタF203の入力端子inに接続されて他端部Bは共振器S233の一端部Aに接続されている。共振器S233の他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S232の一端部Aは共振器S231の他端部B及び共振器S233の一端部Aに、共振器S232の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S231及び共振器S233が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S232が本発明の第2共振器群に相当する。
バンドパスフィルタF83の端子inと端子GNDからなる入力ポートP1側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートP2に出力される。
圧電性基板110をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板111をLiNbOで形成した場合には共振器S231及び共振器S233の反共振周波数far2と共振周波数fr2を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて高域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
また、圧電性基板111をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板110をLiNbOで形成した場合には、共振器S232の反共振周波数far1と共振周波数fr1を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
図28は本発明の他の実施の形態のバンドパスフィルタを示す平面図である。
図28に示される共振器S241、共振器242、共振器S243、及び共振器S244は弾性表面波素子であり、図28に示されるように接続されることにより入力ポートに入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみを出力ポートに出力するバンドパスフィルターF204を構成している。
本実施の形態では、第1共振器群である共振器S241及び共振器S243の圧電性素子110と、第2共振器群である共振器S242及び共振器S244の圧電性素子111が分離している。
共振器S241のくし歯状電極部12、共振器S242のくし歯状電極部12及び共振器S243のくし歯状電極部13は配線部材112を介して電気的に接続されている。共振器S243のくし歯状電極部12と共振器S244のくし歯状電極部12は配線部材113を介して電気的に接続されている。
共振器S241の一端部AはバンドパスフィルタF204の入力端子inに接続されて他端部Bは共振器S243の一端部A及び共振器S242の一端部Aに接続されている。共振器S243の他端部Bは出力端子outに接続されている。共振器S242の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。共振器S244の一端部Aは共振器S243の他端部Bに接続され他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。
本実施の形態では共振器S241及び共振器S243が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S242及び共振器S244が本発明の第2共振器群を構成する。
バンドパスフィルタF204の端子inと端子GNDからなる入力ポートP1側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートP2に出力される。
圧電性基板110をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板111をLiNbOで形成した場合には共振器S241及び共振器S243の反共振周波数far2と共振周波数fr2を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて高域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
また、圧電性基板111をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板110をLiNbOで形成した場合には、共振器S242及び共振器S244の反共振周波数far1と共振周波数fr1を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
図29は、本発明の他の実施の形態の高周波フィルタを示す平面図である。
図29に示される共振器S251、共振器252は弾性表面波素子であり、図29に示されるように接続されることにより入力ポートに入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみを出力ポートに出力するバンドパスフィルターF205を構成している。
本実施の形態では、第1共振器群である共振器S251の圧電性素子110と、第2共振器群である共振器S252の圧電性素子111が分離している。
くし歯状電極部12及びくし歯状電極部13には配線部材112が電気的に接続されており、配線部材112を介して共振器S251と共振器S252が接続されている。
また共振器S251の一端部AはバンドパスフィルタF205の入力端子inに接続されて他端部Bは出力端子outに接続されている。また、共振器S252の一端部Aは共振器S251の他端部Bに、共振器S252の他端部Bは端子GNDを介してグラウンド電位に接続されている。本実施の形態では共振器S251が本発明の第1共振器群を構成し、共振器S252が本発明の第2共振器群に相当する。
バンドパスフィルタF204の端子inと端子GNDからなる入力ポートP1側に入力された高周波信号のうち特定の周波数帯域の信号のみが端子outと端子GNDからなる出力ポートP2に出力される。
圧電性基板110をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板111をLiNbOで形成した場合には共振器S251の反共振周波数far2と共振周波数fr2を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて高域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
また、圧電性基板111をLiTaOで形成し、もう一方の圧電性基板110をLiNbOで形成した場合には、共振器S252の反共振周波数far1と共振周波数fr1を近づけることができるため従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
図30に図23に示された共振器S211を一点鎖線D1−D1で切断し矢印方向から見たときの断面図を示す。他の共振器S212、S221、S222、S223、S231、S232、S233、S241、S242、S243、S244、S251、S252を同様の方向から見た断面図も図30と同じである。なお、図30の各符号は図2に示された符号と同じであり、絶縁性材料層16が記載されていない点でのみ図2と異なっている。
図1ないし図30に示された高周波フィルタの第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部の材料と第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部の材料を異ならせることにより、それぞれの電気機械結合係数kを異ならせることができる。
例えば第1共振器群の弾性表面波素子のくし歯状電極部12、13をAlで形成し、第2共振器群のくし歯状電極部12、13をCuで形成すると、第1共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kは、第2共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さくなる。従って、第1共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfsは、第2共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfpよりも小さくなる。このような高周波フィルタは、従来のバンドパスフィルタに比べて高域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
反対に、第1共振器群の弾性表面波素子のくし歯状電極部12、13をCuで形成し、第2共振器群のくし歯状電極部12、13をAlで形成すると、第2共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kが、第1共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さくなる。従って、第2共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfpが、第1共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfsよりも小さくなる。このような高周波フィルタは、従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
また、図30のように、くし歯状電極部12、13を下地層17とその上に積層される金属層18を有しているものとし、第1共振器群を構成する弾性表面波素子の下地層17の材料と第2共振器群を構成する弾性表面波素子の下地層17の材料を異ならせることにより、それぞれの電気機械結合係数kを異ならせることができる。
例えば第1共振器群の弾性表面波素子のくし歯状電極部12、13の下地層17をTiNで形成し、第2共振器群のくし歯状電極部12、13の下地層17をTaとTiの積層膜で形成すると、第1共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kは、第2共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さくなる。従って、第1共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfsは、第2共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfpよりも小さくなる。このような高周波フィルタは、従来のバンドパスフィルタに比べて高域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
反対に、第1共振器群の弾性表面波素子のくし歯状電極部12、13の下地層17をTaとTiの積層膜で形成し、第2共振器群のくし歯状電極部12、13の下地層17をTiNで形成すると、第2共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kが、第1共振器群の弾性表面波素子の電気機械結合係数kよりも小さくなる。従って、第2共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfpが、第1共振器群の弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfsよりも小さくなる。このような高周波フィルタは、従来のバンドパスフィルタに比べて低域側の通過帯域外の周波数の減衰率を大きくできる。
本発明の高周波フィルタは、図31に示されるような、受信周波数帯域と送信周波数帯域を異ならせることにより双方向同時通話を行う送受信機の送信側高周波フィルタ301と受信側高周波フィルタ302(デュプレクサ)として用いることができる。
送信側高周波フィルタ301の周波数特性(Tx)と受信側高周波フィルタ302の周波数特性(Rx)を図32に示す。
送信側高周波フィルタ301の通過帯域幅Wt1及び受信側高周波フィルタ302の通過帯域幅Wt2は例えば60MHzであり、分離帯域幅Wdは例えば20MHzである。送信側高周波フィルタ301の高域側と受信側高周波フィルタ302の低域側は分離帯域幅の範囲で通過帯域外の周波数の信号を必要なだけ減衰させなくてはならない。
本発明では、送信側高周波フィルタ301の第1共振器群を構成する弾性表面波素子の電気機械結合係数kを第2共振器群を構成する弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくさせることができる。
これにより、前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfsが小さくなり、前記送信側高周波フィルタの高周波数(高域)側の減衰率が大きくなる。従って、受信周波数帯域と送信周波数帯域の分離能が向上する。
または、受信側高周波フィルタ302の第2共振器群を構成する弾性表面波素子の電気機械結合係数kを第1共振器群を構成する弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さくさせることができる。
これにより、受信側高周波フィルタ302の前記第2共振器群の反共振周波数と共振周波数の差Δfsが小さくなり、前記受信側高周波フィルタ302の低周波数(低域)側の減衰率が大きくなる。従って、受信周波数帯域と送信周波数帯域の分離能が向上する。
また、送信側高周波フィルタ301の前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板11(又は圧電性基板110)が、圧電性基板11の線膨張係数より小さい線膨張係数を持つ絶縁性材料からなる絶縁層401によって覆われていると、素子の温度が変化したときの共振周波数及び反共振周波数の変動が小さくなるので好ましい。なお、送信側高周波フィルタ301の前記第2共振器群の圧電性基板11(又は圧電性基板111)は絶縁層401で覆われないほうが、通過特性が向上するので好ましい。
あるいは、受信側高周波フィルタ302の第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板11(又は圧電性基板111)が、圧電性基板11の線膨張係数より小さい線膨張係数を持つ絶縁性材料からなる絶縁層401によって覆われていると、素子の温度が変化したときの共振周波数及び反共振周波数の変動が小さくなるので好ましい。なお、受信側高周波フィルタ302の前記第1共振器群の圧電性基板11(又は圧電性基板110)は絶縁層401で覆われないほうが通過特性が向上するので好ましい。
圧電性基板はある線膨張係数を持っているため、高温ではくし歯状電極部のくし歯間の間隔が大きくなり、低温ではくし歯状電極部のくし歯間の間隔が小さくなる。そのため、高温では共振器の周波数特性は高い方にずれ、低温では低い方にずれる。圧電性基板の上に線膨張係数の低い材料からなる絶縁層401を設けることで圧電性基板の温度変化による膨張圧縮を抑えることができ、共振器の周波数特性の変化を抑えることができる。
前記絶縁層401の前記絶縁性材料は例えば酸化ケイ素またはアルミナである。圧電性基板11が絶縁層401によって覆われている状態を示す断面図を図33に示す。
また、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板110の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板111の材料を異ならせることにより、圧電性基板の周波数温度係数を調節し、素子の温度が変化したときの直列共振周波数または並列共振周波数の変動を抑えることができる。
例えば、送信側高周波フィルタ301では、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板110を周波数温度係数の絶対値が小さい材料にし、受信側高周波フィルタ302では、第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板111を周波数温度係数の絶対値が小さい材料にすることが可能である。
なお、圧電性基板110、111の材料としてLiや水晶を用いてもよい。
送信側高周波フィルタ301では、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板110の材料にLiTaOを用い、くし歯状電極12、13の金属層18をAl、下地層17をTiNで形成し、くし歯状電極12、13と圧電性基板110の間に絶縁性材料層16を設け、一方、前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板111の材料にLiNbOを用い、くし歯状電極12、13の金属層18をCu、下地層17をTa/Ti積層体で形成し、くし歯状電極12、13と圧電性基板110の間に絶縁性材料層16を設けないことが好ましい。
受信側高周波フィルタ302では、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板110の材料にLiNbOを用い、くし歯状電極12、13の金属層18をCu、下地層17をTa/Ti積層体で形成し、くし歯状電極12、13と圧電性基板110の間に絶縁性材料層16を設けず、一方、前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板111の材料にLiTaOを用い、くし歯状電極12、13の金属層18をAl、下地層17をTiNで形成し、くし歯状電極12、13と圧電性基板110の間に絶縁性材料層16を設けることが好ましい。
圧電性基板とくし歯状電極部の間に絶縁性材料層が設けられた本発明の弾性表面波素子(共振器)の前記絶縁性材料層の膜厚と共振器の静電容量Co及び電気機械結合係数k、並びに反共振周波数farと共振周波数frの差との関係を調べた。
まず、圧電性基板上にスパッタ法を用いて酸化ケイ素(SiO)からなる絶縁性材料層を形成し、この絶縁性材料層の上に、導電性材料を用いてくし歯状電極部及び反射器を形成する。
本実施例の弾性表面波素子(共振器)は図1に示される共振器S11と同じ形状である。なお、測定は一個の弾性表面波素子(共振器)に対して行なった。くし歯状電極部と反射器の各寸法を以下に示す。
くし歯状電極部のくし歯部の幅寸法W1及び反射器の各ストリップの幅寸法W2:W1=W2=0.4μm〜0.545μm
くし歯状電極部のくし歯部の間隔寸法P1及び反射器の各ストリップの間隔寸法P2:P1=P2=0.4μm〜0.545μm
くし歯部13aとくし歯部14aの交差長さ寸法L1
:L1=(弾性表面波の波長λ)=33×2×(W1+P1)
=33×λ
くし歯状電極部の膜厚及び反射器の各ストリップの膜厚:H1=0.095μm
くし歯状電極部のくし歯部の本数:200本
反射器のストリップの本数:50本
くし歯状電極部と反射器の間の距離L2:L2=P1=P2=0.4μm〜0.545μm
なお、圧電基板の材料はLiTaOである。本実施例では1.7GHz〜2.1GHzにしている。また、くし歯状電極部及び反射器はCu97.0Ag3.0合金(下付きの数値は質量%)によって形成されている。
図34は絶縁性材料層の膜厚(SiO膜厚)と弾性表面波素子の電気機械結合係数kとの関係を示すグラフである。
また、図35のグラフは絶縁性材料層の規格化膜厚(H(SiO)/λ)と弾性表面波素子の電気機械結合係数kとの関係を示している。前記絶縁性材料層の規格化膜厚H/λとは、くし歯状電極部12,13の絶縁性材料層16の膜厚Hnmをくし歯部の中心間距離(ピッチ幅)λnmで割った値である。なお、くし歯部の中心間距離(ピッチ幅)λは圧電性基板の表面を伝播する弾性表面波の波長に等しい。
図34の結果から、くし歯状電極部と圧電性基板との間に設けられた絶縁層の膜厚が大きくなるほど弾性表面波素子の電気機械結合係数kが線形的に小さくなることがわかる。
図35の結果も前記絶縁性材料層の規格化膜厚H/λが大きくなるほど弾性表面波素子の電気機械結合係数kが線形的に小さくなることを示している。
図36は絶縁性材料層の膜厚(SiO膜厚)とくし歯状電極部の間の静電容量Coとの関係を示すグラフである。図37は絶縁性材料層の規格化膜厚H/λとくし歯状電極部の間の静電容量Coとの関係を示すグラフである。
くし歯状電極部の間の静電容量Coとは、図2における圧電性基板11及び絶縁性材料層16を介したくし歯状電極部12,13間の静電容量の合計(図3のC13とC14の合成静電容量)である。
図36の結果から、くし歯状電極部と圧電性基板との間に設けられた絶縁性材料層の膜厚が大きくなるほど弾性表面波素子とくし歯状電極部の間の静電容量Coが線形的に小さくなることがわかる。また、図37の結果も前記絶縁性材料層の規格化膜厚H/λが大きくなるほど弾性表面波素子とくし歯状電極部の間の静電容量Coが線形的に小さくなることを示している。
図38のグラフは絶縁性材料層の規格化膜厚(H(SiO)/λ)と弾性表面波素子(共振器)の反共振周波数farと共振周波数frの差を共振周波数で割った値Δf/frとの関係を示すグラフである。
図38の結果から前記絶縁性材料層の規格化膜厚H/λが大きくなるほどΔf/frが線形的に小さくなることがわかる。
共振器のΔf/frを小さくすることによって、この共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの通過帯域外の周波数を急峻に減衰させることができる。
前記絶縁性材料層の規格化膜厚H/λが大きくなるほどΔf/frが線形的に小さくなるのは、図13及び図14に示されたように弾性表面波素子の電気機械結合係数kが小さくなるためであると考えられる。
なお、図36及び図37に示されるようにくし歯状電極部と圧電性基板の間に絶縁性材料層を設けることによって、弾性表面波素子(共振器)のΔf/frを小さくすると同時に弾性表面波素子とくし歯状電極部の間の静電容量Coを小さくすることができる。
本発明は、弾性表面波素子(共振器)のΔf/frを小さくするところに特徴がある。
ただし、くし歯状電極部と圧電性基板の間の絶縁性材料層の膜厚及び規格化膜厚が大きすぎると、圧電性基板の表面に弾性表面波を励起する効率が低下する。このため、本発明では絶縁性材料層の膜厚の上限は20nm以下、また規格化膜厚の上限が0.01以下であることが好ましいとした。
本発明の高周波フィルタの前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板を分離し、それぞれの圧電性基板の材料を異ならせたときの電気機械結合係数kを求めた。
Figure 2005295496
(表1)に示されるように、圧電性基板をLiNbOで形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは11.3であり、圧電性基板をLiTaOで形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは4.7である。従って、LiTaOを用いて形成された弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差ΔfはLiNbOを用いて形成された弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfよりも小さくなる。
受信周波数帯域を送信周波数帯域より高くして双方向同時通話を行う送受信機の送信側高周波フィルタ301と受信側高周波フィルタ302として本発明の高周波フィルタを用いることができる(図31)。
送信側高周波フィルタ301の第1共振器群には圧電性基板をLiTaOで形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群には圧電性基板をLiNbOで形成した弾性表面波素子を用いるとよい。また、受信側高周波フィルタ302の第1共振器群には圧電性基板をLiNbOで形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群には圧電性基板をLiTaOで形成した弾性表面波素子を用いるとよい。
本発明の高周波フィルタの第1共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料と第2共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料を異ならせたときの電気機械結合係数kを求めた。
Figure 2005295496
(表2)に示されるように、くし歯状電極部をAlで形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは9.1であり、くし歯状電極部をCuで形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは9.4である。従って、Alを用いて形成されたくし歯状電極部を有する弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfは、Cuを用いて形成されたくし歯状電極部を有する弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfよりも小さくなる。
送信側高周波フィルタ301の第1共振器群にはくし歯状電極部をAlで形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群にはくし歯状電極部をCuで形成した弾性表面波素子を用いるとよい。また、受信側高周波フィルタ302の第1共振器群にはくし歯状電極部をCuで形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群にはくし歯状電極部をAlで形成した弾性表面波素子を用いるとよい。
前記くし歯状電極部を下地層とその上に積層される金属層を有しているものとし、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料を異ならせたときの電気機械結合係数kを求めた。
Figure 2005295496
(表3)に示されるように、くし歯状電極部の下地層をTiNで形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは9.1であり、くし歯状電極部の下地層をTa/Ti積層体で形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは9.4である。従って、前記下地層がTiNで形成された弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfは、前記下地層がTa/Ti積層体を用いて形成された弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfよりも小さくなる。
送信側高周波フィルタ301の第1共振器群には前記下地層をTiNで形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群には前記下地層をTa/Ti積層体で形成した弾性表面波素子を用いるとよい。また、受信側高周波フィルタ302の第1共振器群には前記下地層をTa/Ti積層体で形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群には前記下地層をTiNで形成した弾性表面波素子を用いるとよい。
前記くし歯状電極部と圧電性基板との間に絶縁性材料層を設けたときと、設けないときの電気機械結合係数kを求めた。
Figure 2005295496
(表4)に示されるように、くし歯状電極部と圧電性基板との間にSiOからなる絶縁性材料層を形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは8.7であり、圧電性基板の上にくし歯状電極部を直接形成した弾性表面波素子の電気機械結合係数kは9.4である。従って、くし歯状電極部と圧電性基板との間にSiOからなる絶縁性材料層を形成した弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfは、圧電性基板の上にくし歯状電極部を直接形成した弾性表面波素子の反共振周波数と共振周波数の差Δfよりも小さくなる。
送信側高周波フィルタ301の第1共振器群には、くし歯状電極部と圧電性基板との間に絶縁性材料層を形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群には圧電性基板の上にくし歯状電極部を直接形成した弾性表面波素子を用いるとよい。また、受信側高周波フィルタ302の第1共振器群には圧電性基板の上にくし歯状電極部を直接形成した弾性表面波素子を用い、第2共振器群にはくし歯状電極部と圧電性基板との間に絶縁性材料層を形成した弾性表面波素子を用いるとよい。
本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの第1の実施の形態を示す平面図、 図1の弾性表面波素子をD1−D1線で切断して矢印方向から見た部分断面図、 図1に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 図1に示された共振器の周波数特性をしめす図、 図1に示されたバンドパスフィルタの周波数特性をしめす図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの第2の実施の形態を示す平面図、 図5に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの第3の実施の形態を示す平面図、 図7に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 図7に示されたバンドパスフィルタの周波数特性の一例をしめす図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの第4の実施の形態を示す平面図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの第5の実施の形態を示す平面図、 図11に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 図13に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 図13に示された共振器の周波数特性をしめす図、 図13に示されたバンドパスフィルタの周波数特性をしめす図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 図16に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 図18に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 図21に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 図23に示された共振器の周波数特性をしめす図、 図23に示されたバンドパスフィルタの周波数特性をしめす図、 図23に示された共振器の周波数特性をしめす図、 図23に示されたバンドパスフィルタの周波数特性をしめす図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 本発明の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの実施の形態を示す平面図、 図23の弾性表面波素子をD1−D1線で切断して矢印方向から見た部分断面図、 本発明の送受信機のアンテナ部付近のブロック図、 本発明の送受信機の送信側高周波フィルタと受信側高周波フィルタの周波数特性を示すグラフ、 弾性表面波素子の圧電性基板上に絶縁層が設けられた状態を示す断面図、 絶縁性材料層の膜厚(SiO膜厚)と弾性表面波素子の電気機械結合係数kとの関係を示すグラフ、 絶縁性材料層の規格化膜厚(H(SiO)/λ)と弾性表面波素子の電気機械結合係数kとの関係を示すグラフ、 絶縁性材料層の膜厚(SiO膜厚)とくし歯状電極部の間の静電容量Coとの関係を示すグラフ、 絶縁性材料層の規格化膜厚H/λとくし歯状電極部の間の静電容量Coとの関係を示すグラフ、 絶縁性材料層の規格化膜厚(H(SiO)/λ)と弾性表面波素子(共振器)の反共振周波数farと共振周波数frの差を共振周波数で割った値Δf/frとの関係を示すグラフ、 従来の共振器(弾性表面波素子)及びこの共振器を用いて形成したバンドパスフィルタの平面図、 図39に示されたバンドパスフィルタの等価回路図、 図39の弾性表面波素子をD−D線で切断して矢印方向から見た部分断面図、 図39に示された共振器の周波数特性をしめす図、 図39に示されたバンドパスフィルタの周波数特性をしめす図、
符号の説明
11 圧電基板
12、13 くし歯状電極部
14 接続電極部
15 反射器
16 絶縁性材料層
S11、S12 共振器(弾性表面波素子)
F11 バンドパスフィルタ

Claims (31)

  1. 圧電性基板と、前記圧電性基板上に薄膜形成された電極部を有する弾性表面波素子が複数個接続されてなる高周波フィルタであって、
    単体の弾性表面波素子又は複数の直列接続されている前記弾性表面波素子からなる第1共振器群及び一端部が前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子に接続され他端部がグラウンドに接続されている1個または複数個の弾性表面波素子からなる第2共振器群が設けられ、前記第1共振器群の前記接続部の一端部が入力端子に接続され他端部が出力端子に接続されており、前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kと前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが異なっていることを特徴とする高周波フィルタ。
  2. 前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さい請求項1記載の高周波フィルタ。
  3. 前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さい請求項1記載の高周波フィルタ。
  4. 前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、
    前記電極部はくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有し、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられている請求項2記載の高周波フィルタ。
  5. 前記くし歯状電極部の側方の前記圧電性基板上に前記圧電性基板の表面に発生する表面波を反射させる反射器が設けられ、この反射器と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられている請求項4記載の高周波フィルタ。
  6. 前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部は前記圧電性基板の上に直接積層されている請求項4又は5に記載の高周波フィルタ。
  7. 前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、
    前記電極部はくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有し、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられている請求項3記載の高周波フィルタ。
  8. 前記くし歯状電極部の側方の前記圧電性基板上に前記圧電性基板の表面に発生する表面波を反射させる反射器が設けられ、この反射器と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられている請求項7記載の高周波フィルタ。
  9. 前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記くし歯状電極部は前記圧電性基板の上に直接積層されている請求項7または8記載の高周波フィルタ。
  10. 前記絶縁性材料層が酸化ケイ素(SiO)、アルミナ(Al)、窒化ケイ素(Si34)のいずれか1種または2種以上によって形成されている請求項4ないし9のいずれかに記載の高周波フィルタ。
  11. 前記絶縁性材料層の膜厚が5nm以上20nm以下である請求項4ないし10のいずれかに記載の高周波フィルタ。
  12. 前記くし歯状電極部のくし歯部の中心間距離(ピッチ幅)をλnm、前記絶縁性材料層の膜厚をHnmとしたとき、前記絶縁性材料層の規格化膜厚H/λが0.0025以上0.01以下である請求項4ないし11のいずれかに記載の高周波フィルタ。
  13. 前記くし歯状電極部と前記反射器のいずれか一方あるいは両方がTiNからなる下地層を有している請求項1ないし12のいずれかに記載の高周波フィルタ。
  14. 前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板が分離されている請求項1ないし13のいずれかに記載の高周波フィルタ。
  15. 前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料が異なる請求項14に記載の高周波フィルタ。
  16. 前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料が異なる請求項1ないし15のいずれかに記載の高周波フィルタ。
  17. 前記くし歯状電極部は下地層とその上に積層される金属層を有し、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料が異なる請求項16に記載の高周波フィルタ。
  18. 受信周波数帯域と送信周波数帯域とが異なる送受信機において、前記送信周波数帯域を通過させる送信側高周波フィルタと前記受信周波数帯域を通過させる受信側高周波フィルタは、圧電性基板と、前記圧電性基板上に薄膜形成された電極部を有する弾性表面波素子が複数個接続されてなる高周波フィルタであって、
    それぞれの前記高周波フィルタには単体の弾性表面波素子又は複数の直列接続されている前記弾性表面波素子からなる第1共振器群及び一端部が前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子に接続され他端部がグラウンドに接続されている1個または複数個の弾性表面波素子からなる第2共振器群が設けられ、前記第1共振器群の前記接続部の一端部が入力端子に接続され他端部が出力端子に接続されており、
    前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さいことを特徴とする送受信機。
  19. 受信周波数帯域が送信周波数帯域より高く設定されている請求項18に記載の送受信機。
  20. 前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、
    前記電極部はくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有し、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられている請求項18または19記載の送受信機。
  21. 前記送信側高周波フィルタの前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記圧電性基板が、前記圧電性基板の線膨張係数より小さい線膨張係数を持つ絶縁性材料からなる絶縁層によって覆われている請求項18ないし21のいずれかに記載の送受信機。
  22. 前記絶縁性材料は酸化ケイ素またはアルミナである請求項21に記載の送受信機。
  23. 受信周波数帯域と送信周波数帯域とが異なる送受信機において、前記送信周波数帯域を通過させる送信側高周波フィルタと前記受信周波数帯域を通過させる受信側高周波フィルタは、圧電性基板と、前記圧電性基板上に薄膜形成された電極部を有する弾性表面波素子が複数個接続されてなる高周波フィルタであって、
    それぞれの前記高周波フィルタには、単体の弾性表面波素子又は複数の直列接続されている前記弾性表面波素子からなる第1共振器群及び一端部が前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子に接続され他端部がグラウンドに接続されている1個または複数個の弾性表面波素子からなる第2共振器群が設けられ、前記第1共振器群の前記接続部の一端部が入力端子に接続され他端部が出力端子に接続されており、
    前記受信側高周波フィルタの前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kが前記第1共振器群を構成する前記弾性表面波素子の電気機械結合係数kより小さいことを特徴とする送受信機。
  24. 受信周波数帯域が送信周波数帯域より高く設定されている請求項23記載の送受信機。
  25. 前記第2共振器群を構成する前記弾性表面波素子のうち少なくとも一つの弾性表面波素子において、
    前記電極部はくし歯状電極部及び前記くし歯状電極部に接続された接続部を有し、前記くし歯状電極部と前記圧電性基板の間に絶縁性材料層が設けられている請求項23または24に記載の送受信機。
  26. 前記受信側高周波フィルタの前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記圧電性基板が、前記圧電性基板の線膨張係数より小さい線膨張係数を持つ絶縁性材料からなる絶縁層によって覆われている請求項23ないし25のいずれかに記載の送受信機。
  27. 前記絶縁性材料は酸化ケイ素またはアルミナである請求項26記載の送受信機。
  28. 前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板が分離されている請求項18ないし27いずれかに記載の送受信機。
  29. 前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の圧電性基板の材料が異なる請求項28に記載の送受信機。
  30. 前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子のくし歯状電極部の材料が異なる請求項18ないし29のいずれかに記載の送受信機。
  31. 前記くし歯状電極部は下地層とその上に積層される金属層を有し、前記第1共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料と前記第2共振器群を構成する弾性表面波素子の前記下地層の材料が異なる請求項30に記載の送受信機。
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