JP2005294819A - 基板洗浄用2流体ノズル及び基板洗浄装置 - Google Patents

基板洗浄用2流体ノズル及び基板洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は,ガスと液体とを内部で混合し,液滴をガスと共に噴射して基板を洗浄する基板洗浄用2流体ノズルにおいて,液滴の粒径と速度を均一化させることを目的としている。
【解決手段】
基板洗浄用2流体ノズル5において,ガスを供給するガス供給路21と,液体を供給する液体供給路22と,内部で形成した液滴を導出する導出路23を備え,導出路23の先端に,液滴を外部に噴射するための噴射口24を形成し,噴射口24の断面積Sbを,導出路23の断面積Saより小さく形成し,かつ,ガス供給路21の出口の断面積Scを,導出路23の断面積Saより小さく形成した。
【選択図】 図3

Description

本発明は,例えば半導体基板等の表面に付着している汚染物を除去する洗浄処理に使用する基板洗浄用2流体ノズル,及び,この基板洗浄用2流体ノズルを備えた基板洗浄装置に関するものである。
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいては,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という。)を薬液や純水等の洗浄液によって洗浄し,ウェハに付着したパーティクル,有機汚染物,金属不純物のコンタミネーションを除去する基板洗浄装置が使用されている。かような基板洗浄装置の一例として,2流体ノズルを用いて洗浄液を液滴状にしてウェハの表面に噴射するものが知られている。
従来,基板洗浄用2流体ノズルとして,ノズルの内部においてガスと液体を混合して液滴を形成する内部混合型のものと,ノズルの外部においてガスと液体を混合して液滴を形成する外部混合型のものが知られている(例えば,特許文献1参照)。また,内部混合型の一例として,内部で形成した液滴とガスを直管内に通過させて液滴を加速させ,十分な速度にして気中に噴射するようにしたものが提案されている(例えば,特許文献2参照)。
特開2003−197597号公報 特許第3315611号公報
しかしながら,従来の基板洗浄用2流体ノズルにあっては,液滴の粒径のばらつきが大きく,大粒の液滴がウェハの表面に噴射され,ウェハの表面に形成された微細なパターンに損傷を与える危険があった。特に,液滴を加速させるための直管を備えた内部混合型ノズルの場合,液滴が直管内を通過する間に,小さな液滴が集まって大粒の液滴になってしまう問題がある。また,噴射される液滴の数が多いほど汚染物除去性能が高いことが知られているが,液滴が十分に微粒化されなかったり,液滴が集まって大粒の液滴になったりすると,液滴の数が少なく,汚染物の除去性能が低くなる問題がある。また,汚染物除去性能を高めるため,ガスの流量を増加させて液滴を高速に加速させようとすると,大粒の液滴も高速で噴射されるので,ウェハの表面が損傷される。そのため,汚染物除去性能の向上に限界があった。
さらに,内部混合型ノズルにあっては,液滴の噴射速度のばらつきが大きい問題があった。高速の液滴はウェハの表面に損傷を与える危険がある。また,低速の液滴は汚染物の除去性能が低い問題がある。
本発明の目的は,液滴の粒径と速度を均一化させることができる基板洗浄用2流体ノズル,及び,かかる基板洗浄用2流体ノズルを用いて基板を好適に洗浄することができる基板洗浄装置を提供することにある。
上記目的を達成するために,本発明によれば,ガスと液体とを内部で混合し,液滴をガスと共に噴射して基板を洗浄する基板洗浄用2流体ノズルであって,ガスを供給するガス供給路と,液体を供給する液体供給路と,内部で形成した液滴を導出する導出路を備え,前記導出路の先端に,液滴を外部に噴射するための噴射口を形成し,前記噴射口の断面積Sbを,前記導出路の断面積Saより小さく形成し,かつ,前記ガス供給路の出口の断面積Scを,前記導出路の断面積Saより小さく形成したことを特徴とする,基板洗浄用2流体ノズルが提供される。
前記導出路の断面積Saと前記噴射口の断面積Sbとの比Sa:Sbは,1:0.25〜0.81であっても良い。前記ガス供給路の出口の断面積Scを,前記噴射口の断面積Sbと同じか,もしくは,前記噴射口の断面積Sbより小さく形成しても良い。前記噴射口の断面積Sbと前記ガス供給路の出口の断面積Scとの比Sb:Scを,1:0.16〜0.87としても良い。前記ガス供給路の出口の断面積Scを,1.13〜6.16mmとしても良い。前記ガス供給路の出口の断面積Scを,1.77〜4.91mmとしても良い。前記導出路を直線状に形成し,かつ,前記導出路の断面積Saを一定としても良い。前記導出路の長さL1を,10〜90mmとしても良い。前記噴射口の長さL2を,30mm以下としても良い。
本発明の基板洗浄用2流体ノズルは,例えば,前記ガス供給路を囲む環状の液体導入路を備え,前記ガス供給路を前記導出路と同軸上に配置し,前記液体供給路を前記液体導入路の外周面に開口させ,前記液体導入路に,先端側に向かうに従い径が小さくなるテーパ部を形成し,前記テーパ部を前記ガス供給路と前記導出路の間に開口させ,前記ガス供給路から供給されたガスと前記液体導入路から導入された液体を混合させて液滴を形成し,前記液滴を前記導出路を経て導出する構成としても良い。前記噴射口を,出口側周縁の縦断面形状が直角又は鋭角になるように形成しても良い。
また本発明によれば,上記基板洗浄用2流体ノズルと,基板を略水平に保持するスピンチャックと,前記基板の上方において前記洗浄用2流体ノズルを移動させる駆動機構を備えたことを特徴とする,基板洗浄装置が提供される。
本発明によれば,導出路の先端に噴射口を設け,液滴を噴射口に通過させることで,液滴を十分に微粒化することができる。導出路の途中,導出路内壁で大粒の液滴が形成されても,噴射口において再微粒化され,液滴の粒径が均一化する。また,導出路,噴射口,液体供給路,ガス供給路の各直径を適切な大きさとすることで,液体とガスを適当な流量で混合し,液滴を十分に微粒化して噴射することができる。導出路,噴射口を適切な長さとすることで,十分に微粒化した液滴を,適切な速度で噴射することができる。従って,基板洗浄用2流体ノズルの汚染物除去性能を向上させることができる。さらに,液滴の速度を均一化させることができる。また,本発明の基板洗浄装置によれば,基板表面を損傷することなく汚染物除去性能を向上させることができる。
以下,本発明の好ましい実施の形態を,基板の一例としてウェハWの表面を洗浄するように構成された基板洗浄装置1に基づいて説明する。図1に示すように,本発明の実施の形態にかかる基板洗浄装置1は,略円板形状のウェハWを略水平に保持するスピンチャック2と,ガスと液体とを内部で混合し,液滴をガスと共に噴射する本発明の実施の形態にかかる2流体ノズル5と,スピンチャック2に保持されたウェハWの周囲を包囲するカップ6を備えている。
図2に示すように,スピンチャック2は,上部に3個の保持部材10を備えており,これら3個の保持部材10をウェハWの周縁3箇所にそれぞれ当接させることによりウェハWを保持するようになっている。図1に示すように,スピンチャック2は,モータ12に接続されている。このモータ12の駆動により,スピンチャック2を回転させ,ウェハWをスピンチャック2と一体的に略水平面内で回転させるようになっている。
2流体ノズル5は,スピンチャック2に保持されたウェハWの上方に略水平に配置されたノズルアーム15の先端に取り付けられている。ノズルアーム15の基端は,カップ6の外側において略鉛直方向に向けて配置された回転軸16に固定されており,回転軸16には駆動部17が接続されている。本実施の形態において,2流体ノズル5を移動させる駆動機構18は,ノズルアーム15,回転軸16,駆動部17によって構成されている。この駆動部17の駆動により,ノズルアーム15を回転軸16を中心として略水平面内で回転させ,2流体ノズル5をノズルアーム15と一体的に,少なくともウェハWの中央部上方からウェハWの周縁上方まで移動させることができる。また,駆動部17の駆動により回転軸16を昇降させ,2流体ノズル5をノズルアーム15,回転軸16と一体的に昇降させることができる。
図3に示すように,2流体ノズル5は,2流体ノズル5の内部に例えば窒素(N)等のガスを供給するガス供給路21と,2流体ノズル5の内部に例えば純水(DIW)等の液体を供給する液体供給路22と,2流体ノズル5の内部で形成した液滴Dと窒素ガスの噴流を導出する導出路23とを備えた,内部混合型の基板洗浄用2流体ノズルである。導出路23の先端には,液滴Dを外部に噴射させるための噴射口24が形成されている。
ガス供給路21は導出路23と同軸上に配置されている。ガス供給路21の出口部分には,絞り部31が形成されている。絞り部31は,上流側の部分よりも断面積が小さくなるように形成されている。絞り部31の出口は,導出路23の入口に近接させて配置されている。なお,絞り部31の断面積は入口から出口まで一定であることが好ましく,絞り部31の断面形状は例えば円形又は楕円形等であることが好ましい。図示のように,絞り部31の断面積が入口から出口まで一定である場合は,ガス供給路23の出口の断面積Scは,絞り部31の断面積に等しい。
ガス供給路21の周囲には,ガス供給路21の絞り部31を囲むように環状に形成された液体導入路32が形成されている。液体供給路22は液体導入路32に接続されており,液体導入路32に純水を供給するようになっている。ガス供給路21は,液体導入路32の内側を通過するように配置されている。この液体導入路32は,環状の断面形状を有する筒状に形成されている。液体導入路32には,環状溝36と,先端側(図3において下側)に向かうに従い内径及び外径が小さくなるように形成されたテーパ部37が形成されている。テーパ部37は環状溝36より先端側に形成されており,テーパ部37の出口は,ガス供給路21の絞り部31の出口と導出路23の入口の間に,環状に開口している。従って,液体導入路32に導入された純水は,導出路23の入口付近において,ガス供給路21の絞り部31から供給された窒素ガスと混合し,液滴Dを形成するようになっている。液体導入路32の基端側(図3において上側)は閉口になっている。なお,テーパ部37の傾斜は,例えばガス供給路21及び導出路23に対して約45゜程度の角度をなすようにすると良い。
液体供給路22は,液体導入路32の環状溝36に対して適宜の角度をなすように設けられており,環状溝36の外周面に開口している。図示の例では,液体供給路22は,ガス供給路21と略平行な環状溝36の外周面に対して,略垂直な角度で設けられている。液体供給路22の出口部分には,絞り部38が形成されている。絞り部38は,上流側の部分よりも断面積が小さいオリフィス状に形成されている。そして,絞り部38の出口が環状溝36の内面に開口するように設けられている。絞り部38の断面積は入口から出口まで一定であることが好ましく,絞り部38の断面形状は例えば円形又は楕円形等であることが好ましい。図示のように,絞り部38の断面積が入口から出口まで一定である場合は,液体供給路22の出口の断面積Sdは,絞り部38の断面積に等しい。
導出路23は,前述のようにガス供給路21の絞り部31と同軸上に配置され,ガス供給路21と液体導入路32に連通している。導出路23は直線状に形成され,かつ,導出路23の断面積Saは入口から出口まで一定であることが好ましく,導出路23の断面形状は例えば円形又は楕円形等であることが好ましい。図4に示すように,ガス供給路21から供給された窒素ガスNと液体導入路32から導入された純水DIWは,導出路23の入口付近において混合し,これにより,純水の液滴Dが無数に形成され,形成された液滴Dが窒素ガスNと共に導出路23を経て導出されるようになっている。
噴射口24は,導出路23よりも断面積が小さいオリフィス状に形成されている。このように導出路23よりも断面積が小さいオリフィス状の噴射口24がない場合は,導出路23内壁に沿って成長したミスト状の液滴Dがそのまま吐出されてしまう。噴射口24の断面積Sbは入口から出口まで一定であることが好ましく,噴射口24の断面形状は例えば円形又は楕円形等であることが好ましい。導出路23内を通過した液滴Dは,噴射口24内を通過する間に再び微粒化されて噴射される。従って,液滴Dが導出路23の内壁に沿って移動する間に大きく成長してしまった場合でも,噴射口24を通過させることで液滴Dを十分に小さな粒径に微粒化して噴射することができるようになっている。
図4に示すように,2流体ノズル5は,噴射口24の出口側周縁に沿った部分の縦断面形状が直角になるように形成されていることが好ましい。即ち,噴射口24の内面と2流体ノズル5の先端部外側の平面が垂直になるように形成されていることが好ましい。このようにすると,噴射口24から噴射される液滴Dが,導出路23及び噴射口24が向かう方向に向かって直進しやすい。これに対し,噴射口24の出口側周縁に沿った部分の縦断面形状が直角に形成されておらず,丸みやテーパ面が形成されていると,液滴Dが丸みやテーパ面に沿って進み,噴射口24に対して斜めに飛び出し,噴射口24の外方に向かう液滴Dが多くなる。噴射口24の出口周縁を直角に形成することで,液滴Dの直進性が良好になり,ウェハWに対して液滴Dを勢い良く集中的に噴射することができ,汚染物除去性能を向上させることができる。なお,噴射口24の出口周縁を鋭角に形成しても,同様に,液滴Dの直進性が良好となる。
また,図4に示すように,2流体ノズル5は,ガス供給路21,導出路23,噴射口24が,スピンチャック2に保持されたウェハWの上面に対して垂直方向に向かうようにしてノズルアーム15の先端に支持されている。即ち,ウェハWの上面に対して,液滴Dの噴流を略垂直に噴射するようになっている。
なお,液滴Dの流れ方向における導出路23の長さL1が長すぎると,導出路23の内壁に沿って移動する液滴D同士が集まって大粒になりやすい。逆に導出路23の長さL1が短すぎると,導出路23内で液滴Dを十分に加速させることができず,噴射口24からの液滴Dの噴射速度が遅くなり,また,噴射口24において液滴Dの再微粒化が十分に行われないおそれがある。従って,導出路23の長さL1を適切な長さに形成することで,液滴Dを十分に微粒化された状態で十分に加速できるようにする必要がある。例えば,導出路23の長さL1は,約10〜90mm程度が良い。
また,導出路23の断面積Saが大きすぎると,導出路23を通過する液滴Dの速度が遅くなるため,導出路23の内壁に沿って移動する液滴D同士が集まって大粒になりやすい。逆に導出路23の断面積Saが小さすぎると,導出路23内の窒素ガスNの流量が少なく制限されるため,導出路23の入口付近における液滴Dの形成が好適に行われず,形成される液滴Dが望ましい粒径よりも大粒になるおそれがある。従って,導出路23の断面積Saを適切な大きさに形成し,液滴Dを十分に微粒化された状態で噴射口24に供給できるようにする必要がある。例えば,導出路23の断面形状が円形である場合,導出路23の直径aは,約1〜7mm程度が良く,さらに好ましくは,約3〜5mm程度が良い。導出路23の断面形状が楕円等,円形以外の形状である場合,導出路23の断面積は,約0.785〜38.5mm程度が良く,さらに好ましくは,約7.07〜19.6mm程度が良い。
さらに,噴射口24の断面積Sbが小さすぎると,噴射口24内の窒素ガスNの流量が少なく制限され,ガス供給路21,導出路23内の窒素ガスNの流量も少なく制限されるため,導出路23の入口付近における液滴Dの形成が好適に行われず,形成される液滴Dが望ましい粒径よりも大粒になるおそれがある。逆に噴射口24の断面積Sbが大きすぎると,噴射口24からの液滴Dの噴射速度が遅くなり,また,噴射口24において液滴Dが十分に再微粒化されないおそれがある。従って,噴射口24の断面積Sbを適切な大きさに形成することで,液滴Dを十分に小さく微粒化された状態で十分な速度で噴射できるようにする必要がある。例えば,噴射口24の断面形状が円形である場合,噴射口24の直径bは,約0.5〜6mm程度が良く,さらに好ましくは,約2〜4mm程度が良い。噴射口24の断面形状が楕円等,円形以外の形状である場合,噴射口24の断面積Sbは,約0.996〜28.3mm程度が良く,さらに好ましくは,約3.14〜12.6mm程度が良い。また,導出路23の断面形状,及び,噴射口24の断面形状がそれぞれ円形である場合,導出路23の直径aと噴射口24の直径bとの比率は,a:b=1:0.5〜0.9程度であることが好ましい。b<0.5aであると,導出路23内壁の大径ミストは微細化されるが,絞りがきつすぎることにより導出路23での速度と噴射口24を通過する際の速度差が大きすぎる。この速度差にミスト速度が追いつかず(加速できない),結果的にミスト速度がばらついてしまい,好ましくない。また使用上,N流量の制御がよりシビアとなる為好ましくない。一方,b>0.9aのときは,ミスト速度の均一性は高いが,絞りが緩い為ミストの再微粒化が困難となる。これにより大径ミストが多く吐出される。このためミスト数が減ることとなり,結果的に洗浄性能が低下し,好ましくない。これに対して,b=0.5a〜0.9aのときは,適度な絞りの為,ミストの再微粒化,ミスト速度の均一性のバランスが良い。導出路23の断面形状,噴射口24の断面形状のいずれかが楕円等,円形以外の形状である場合は,導出路23の断面積と噴射口24の断面積との比率は,1:0.25〜0.81程度であることが好ましい。
液滴Dの流れ方向における噴射口24の長さL2は,導出路23の長さL1と比較して短く形成されている。この噴射口24の長さL2が長すぎると,噴射口24の内壁に沿って移動する液滴D同士が集まって大粒になってしまうおそれがある。そのため,噴射口24の長さL2は適切な長さにする必要がある。噴射口24の長さL2は,約30mm以下であることが好ましい。
一方,ガス供給路21においては,ガス供給路21の出口の断面積Sc,即ち絞り部31の断面積が小さすぎると,絞り部31から流出する窒素ガスNの流量が少なく制限されるため,導出路23内で液滴Dを十分に加速させることができず,噴射口24からの液滴Dの噴射速度が遅くなってしまう。逆に,ガス供給路21の出口の断面積Scが大きすぎると,導出路23の入口付近における液滴Dの形成が好適に行われず,形成される液滴Dが望ましい粒径よりも大粒になるおそれがある。従って,ガス供給路21の出口の断面積Scを適切な大きさに形成することで,液滴Dを十分に小さく微粒化された状態で十分に加速できるようにする必要がある。さらに,ガス供給路21の出口の断面積Scは,導出路23の断面積Saよりも小さく形成することが好ましい。ガス供給路21の出口の断面積Scを,導出路23の断面積Saよりも小さく形成すれば,ガス供給路21の出口(絞り部31)を通過する際に,窒素ガスNの流速が早くなり,液体導入路32から導入された純水DIWをミスト化する効果が高くなる。また,ミスト速度を均一化する効果もある。例えば,ガス供給路21の出口の断面形状が円形である場合,ガス供給路21の出口(絞り部31)の直径cは,約1.2〜2.8mm程度が良く,さらに好ましくは,約1.5〜2.5mm程度が良い。図5は,後述する実施例において調べた,ガス供給路21の出口の断面形状が円形である場合の直径cと洗浄性能(パーティクル除去性能)の関係を示すグラフである。直径cが約1.2〜2.8mm程度,好ましくは,約1.5〜2.5mm程度の範囲において,洗浄性能が高いことが分る。ガス供給路21の出口の断面形状が楕円等,円形以外の形状である場合,ガス供給路21の出口(絞り部31)の断面積Scは,約1.13〜6.16mm程度が良く,さらに好ましくは,約1.77〜4.19mm程度が良い。また,ガス供給路21の出口(絞り部31)の断面積Scは,噴射口24の断面積Sbと同じか,もしくは,噴射口24の断面積Sbより小さく形成することが好ましい。液滴Dを微粒化し,ミスト速度を均一化させるためには,ガス供給路21の出口(絞り部31)の断面積Scを,噴射口24の断面積Sb以下として,窒素ガスNと純水DIWとの混合部でN流速を上げることが効果的である。特に微細化されたパターンの洗浄などに対してはミスト速度を落とす必要があるが,そのような場合により効果的である。ガス供給路21の出口の断面形状,及び,噴射口24の断面形状がそれぞれ円形である場合,ガス供給路21の出口(絞り部31)の直径cと噴射口24の直径bとの比率は,b:c=1:0.4〜0.93程度であることが好ましい。例えば,噴射口24の直径bを3mmとした場合,c<0.4bのときは,N供給圧力が通常使用範囲では,絞り部31での圧力損失が増大するため,N流量を多くできずに吐出部のミスト流速が遅くなり,充分な洗浄力が得られず好ましくない。一方,ガス供給路21の出口(絞り部31)の直径c>0.93bのときは,混合部でのN流速が遅いため,水滴の微細化が不十分であり,好ましくない。これに対して,c=0.4b〜0.93bのときは,適度なNの流速となり,微細ミスト生成およびミスト速度の均一に好ましい。ガス供給路21の出口の断面形状,噴射口24の断面形状のいずれかが楕円等,円形以外の形状である場合は,噴射口24の断面積Sbとガス供給路21の出口(絞り部31)の断面積Scとの比率は,Sb:Sc=1:0.16〜0.87程度であることが好ましい。
また,ガス供給路21の出口(絞り部31)から供給する窒素ガスNの流量が少ないと,液滴Dを十分に微粒化させにくく,液滴Dの平均粒径が大きくなってしまう。ガス供給路21の出口(絞り部31)から供給する窒素ガスNの流量が多いと,図1に示したカップ6内の排気が十分に行われず,パーティクルがウェハWに再付着する問題がある。ガス供給路21の出口(絞り部31)から流出させる窒素ガスNの流量は,例えば約5〜200L/min.(normal)程度にすることが好ましく,さらに好ましくは,約10〜100L/min.(normal)程度が良い。さらに,ガス供給路21の出口(絞り部31)から供給する窒素ガスNの流量が,液体供給路22の出口(絞り部38)から供給する純水DIWの流量に対して少ないと,液滴Dを十分に微粒化させにくく,液滴Dの平均粒径が大きくなってしまう。ガス供給路21の出口(絞り部31)から供給する窒素ガスNの流量は,液体供給路22の出口(絞り部38)から供給する純水DIWの流量の約50倍以上であることが好ましく,さらに好ましくは,約100倍以上が良い。
液体供給路22においては,液体供給路22の出口の断面積Sd,即ち絞り部38の断面積が小さすぎると,絞り部38から流出する純水DIWの流量が少なく制限されるため,形成される液滴Dの個数が少なくなる。逆に,液体供給路22の出口の断面積Sdが大きすぎると,形成される液滴Dが望ましい粒径よりも大粒になるおそれがある。従って,液体供給路22の出口(絞り部38)の断面積Sdを適切な大きさに形成することで,液滴Dを望ましい個数と粒径で形成できるようにする必要がある。例えば,液体供給路22の出口(絞り部38)の断面形状が円形である場合,液体供給路22の出口(絞り部38)の直径dは,約0.5〜5mm程度が良く,さらに好ましくは,約1〜3mm程度が良い。液体供給路22の出口(絞り部38)の断面形状が楕円等,円形以外の形状である場合,液体供給路22の出口(絞り部38)の断面積Sdは,約0.196〜19.5mm程度が良い。また,液体供給路22の出口(絞り部38)の断面形状,及び,噴射口24の断面形状がそれぞれ円形である場合,液体供給路22の出口(絞り部38)の直径dと噴射口24の直径bとの比率は,d:b=1:1〜3程度であることが好ましい。液体供給路22の出口(絞り部38)の断面形状,噴射口24の断面形状のいずれかが楕円等,円形以外の形状である場合は,液体供給路22の出口(絞り部38)の断面積Sdと噴射口24の断面積Sbとの比率は,Sd:Sb=1:1〜9程度であることが好ましい。
また,絞り部38(液体供給路22)から供給する純水DIWの流量が少ないと,液滴Dの個数が少ないため洗浄効果が低くなる。絞り部38から供給する純水DIWの流量が多いと,液滴Dを十分に微粒化させにくく,液滴Dの平均粒径が大きくなってしまう。絞り部38から供給する純水DIWの流量は,例えば約20〜500mL/min.程度にすることが好ましく,さらに好ましくは,約100〜200mL/min.程度が良い。
図3に示すように,2流体ノズル5は,液体供給路22,液体導入路32,導出路23,噴射口24が形成されたノズル本体41と,ガス供給路21が形成されノズル本体41に係合される係合部材42によって構成されている。ノズル本体41の基端側には,断面円形状に形成されノズル本体41の基端側の外面に開口する空洞部43が形成されている。ノズル本体41の先端側には,導出路23が形成されている。空洞部43は,導出路23と同軸上に形成されている。空洞部43の先端と導出路23の入口の間は,空洞部43側から導出路23側に向かうに従い窄むように形成されたテーパ面45になっている。また,空洞部43の開口側には,ネジ溝46が形成されている。液体供給路22は,テーパ面45とネジ溝46の間において,空洞部43の内面に開口している。
係合部材42は,空洞部43に挿入させる挿入体51と,ノズル本体41の基端側に配置する頭体52によって構成されている。挿入体51は,例えば,空洞部43の内径とほぼ同じ大きさの外径で形成された円柱状をなす大円柱部53と,大円柱部53の先端側に設けられ空洞部43の内径より小さな外径で形成された円柱状をなす小円柱部54と,小円柱部54より先端側に形成され先端側に向かうほど窄むように形成された円錐台状をなす円錐台部55を備えている。また,大円柱部53の外面には,空洞部43のネジ溝46と螺合するネジ溝56が設けられている。頭体52は,空洞部43の内径,大円柱部53の外径より大きな外径で形成されている。ガス供給路21は,頭体52の基端側の面から大円柱部53,小円柱部54,円錐台部55の各中央部を貫通するように設けられ,絞り部31の出口が円錐台部55の先端部の平面に開口するように形成されている。
係合部材42の挿入体51を空洞部43に挿入して,ネジ溝46とネジ溝56を螺合させた状態では,小円柱部54の外面と空洞部43の内面との間に円環状の隙間,即ち液体導入路32が形成されるようになっている。また,円錐台部55の外面とテーパ面45の間に,環状の隙間,即ちテーパ部37が形成されるようになっている。頭体52は,空洞部43を塞ぎ,空洞部43の開口の周囲の面に密接するように備えられる。
なお,2流体ノズル5を構成するノズル本体41と係合部材42の材質としては,例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系の樹脂等を使用することが好ましい。
図6に示すように,ガス供給路21には,窒素ガス供給源61から窒素ガスを供給するガス供給配管62が接続されている。ガス供給配管62には,フローメーター63,流量調節弁65,及びフィルター66が,窒素ガス供給源61側からこの順に介設されている。また,液体供給路22には,純水供給源71から純水を供給する液体供給配管72が接続されている。液体供給配管72には,フローメーター73,流量調節弁75,及びフィルター76が,純水供給源71側からこの順に介設されている。
また,流量調節弁65と流量調節弁75を操作する指令を出力する制御部80が設けられている。フローメーター63,73で検出される流量は,制御部80によって監視される。制御部80は,フローメーター63の流量検出値に基づいて,ガス供給配管62内に窒素ガスが所望の流量で流れるように,流量調節弁65の開度を調節する指令を出力する。また,制御部80は,フローメーター73の流量検出値に基づいて,液体供給配管72内に純水が所望の流量で流れるように,流量調節弁75の開度を調節する指令を出力するようになっている。
さて,この洗浄装置1においては,先ず図示しない搬送アームにより未だ洗浄されていないウェハWを洗浄装置1内に搬入し,図1に示すようにウェハWをスピンチャック2に受け渡す。このときウェハWは表面(パターンが形成されている面)を上面として,スピンチャック2に保持される。ウェハWをスピンチャック2に受け渡すときは,図2において二点鎖線で示すように,2流体ノズル5及びノズルアーム15をカップ6の外側に退避させておく。ウェハWがスピンチャック2に受け渡されたら,駆動部17を駆動させてノズルアーム15を回転させ,図2において実線で示すように,2流体ノズル5をウェハWの上方に移動させ,液滴Dの噴射を開始する。一方,図1に示したモータ12の駆動によりスピンチャック2を回転させ,ウェハWの回転を開始させる。そして,2流体ノズル5をウェハWの中央部上方からウェハWの周縁部上方に向かって移動させながら,回転しているウェハWの表面に向かって噴流を噴射する。これにより,ウェハWの表面全体に噴流が噴射され,ウェハWの表面に付着していた汚染物が除去される。
噴流は,以下に説明するようにして形成される。先ず,流量調節弁65を開いてガス供給配管62,ガス供給路21に窒素ガス供給源61から供給される窒素ガスNを通流させる。ガス供給配管62内の窒素ガスNの流量は,制御部80の指令によりフローメーター63の検出値に基づいて流量調節弁65が調節されることで,所望の値に制御される。従って,ガス供給路21に適切な流量で窒素ガスNを供給することができる。ガス供給路21を通過した窒素ガスNは,図4に示すように絞り部31から放出されて導出路23の入口に流入する。
このように窒素ガスNを供給する一方で,流量調節弁75を開いて液体供給配管72,液体供給路22に純水供給源71から供給される純水DIWを通流させる。液体供給配管72内の純水DIWの流量は,制御部80の指令によりフローメーター73の検出値に基づいて流量調節弁75が調節されることで,所望の値に制御される。従って,液体供給路22に適切な流量で純水DIWを供給することができる。液体供給路22を通過した純水DIWは,図4に示すように絞り部38から液体導入路32の環状溝36に向かって略垂直方向に放出されて環状溝36に流入し,絞り部38の出口から環状溝36の内面に沿って環状に広がり,さらにテーパ部37全体に純水DIWが環状に流入する。そして,テーパ部37から導出路23の入口に向かって,純水DIWが斜めに放出される。
ガス供給路21を通過した窒素ガスNと,テーパ部37を通過した純水DIWは,導出路23の入口にそれぞれ放出され混合する。窒素ガスNは,ガス供給路21の絞り部31から導出路23に向かって直線的に放出され,純水は,導出路23の入口に向かって,導出路23の入口の周囲全体から斜めに放出される。窒素ガスNと純水DIWが混合した結果,窒素ガスNに衝突した純水DIWが微粒子状になり,純水DIWの液滴Dが形成される。窒素ガスNと純水DIWは,液滴Dが十分に小さい粒径で十分な個数で形成されるように,絞り部31とテーパ部37からそれぞれ適切な流量で供給される。
液滴Dと窒素ガスNの噴流は,導出路23内を経て導出され,噴射口24に向かう。液滴Dは,導出路23内を通過する間に窒素ガスNの流れによって加速される。導出路23の長さL1は,液滴Dを十分に加速できる長さになっており,また,窒素ガスNは,液滴Dを十分に加速できる適切な流量で導出路23に供給されるので,液滴Dを十分な速度に加速して噴射口24から噴射させ,ウェハWの表面に衝突させることができる。従って,ウェハWの表面から汚染物を好適に除去することができる。また,導出路23の長さL1は,導出路23内を通過する間に液滴D同士が集まって大粒になることを抑制するように適当な長さになっており,液滴Dが微粒子状のまま噴射口24に導出されるようになっている。
導出路23内を通過する噴流中には,純水DIWと窒素ガスNを混合させた際に十分に小さな粒径で形成されなかった液滴Dや,導出路23内を通過する間に導出路23の内壁に沿って大粒に成長した液滴Dが含まれているおそれがある。これらの大粒の液滴Dが混在していても,噴射口24を通過する間に再び微粒子化され,十分に小さい液滴Dに分裂するようになっているので,ウェハWの表面に大粒の液滴Dが衝突することを防止できる。従って,ウェハWの表面が損傷することを防止できる。また,大粒の液滴Dが噴射口24において複数の液滴Dに分裂するので,液滴Dの数が増加する。従って,多数の微粒子状の液滴DをウェハWの表面に衝突させることができるので,ウェハWの表面から汚染物を好適に除去することができる。さらに,噴射口24を設けない場合と比較して,液滴Dの粒径と噴射速度が均一化する効果がある。即ち,噴射速度が遅く汚染物除去に関与しない液滴Dや,噴射速度が速すぎてウェハWの表面を損傷するおそれがある液滴Dや,大粒の液滴Dを減少させることができ,多数の液滴Dを汚染物除去に好適な噴射速度で噴射させることができる。従って,汚染物除去性能を向上させながらも,大粒の液滴Dや高速の液滴DによるウェハWの表面の損傷を防止することができる。なお,ウェハWの表面を損傷せずに汚染物を除去するためには,液滴Dの粒径が約100μm以下程度であることが好ましく,速度が約80m/sec以下程度であることが好ましい。さらに好ましくは,液滴Dの粒径の平均値が約50μm以下程度,かつ,最大粒径が約100μm以下程度であり,液滴Dの速度の平均値が約40m/sec以上,約80m/sec以下程度になるようにすることが好ましい。
噴射口24の出口側周縁の縦断面形状は直角になっているので,液滴Dの直進性が良く,ウェハWの表面に対して液滴Dが勢い良く衝突するため,ウェハWの表面から汚染物を好適に除去することができる。
以上のようにして2流体ノズル5において液滴Dの噴流を生成し,噴流によってウェハWの表面全体を洗浄したら,制御部80の指令により流量調節弁65と流量調節弁75を閉じ,2流体ノズル5からの噴流の噴射を停止させる。そして,図2において二点鎖線で示すように,2流体ノズル5及びノズルアーム15をカップ6の外側に退避させる。また,モータ12の駆動を停止させ,スピンチャック2とウェハWの回転を停止させる。そして,搬送アーム(図示せず)を洗浄装置1内に進入させ,搬送アーム(図示せず)によってウェハWをスピンチャック2から受け取り,洗浄装置1から搬出する。こうして,洗浄装置1における処理が終了する。
かかる2流体ノズル5によれば,導出路23の先端にオリフィス状の噴射口24を設け,液滴Dを噴射口24に通過させることで,液滴Dを十分に小さな粒径の粒子状に再微粒化して噴射させることができる。大粒の液滴Dが形成されても,噴射口24において再微粒化されるので,液滴Dの粒径を小さな粒径に均一化させて噴射させることができる。従って,ウェハWの表面に大粒の液滴Dが衝突することを防止でき,ウェハWの表面が損傷することを防止できる。さらに,再微粒化によって多数の微粒子状の液滴Dが形成され,多数の液滴DをウェハWの表面に衝突させることができるので,汚染物の除去性能が向上する。また,導出路23,噴射口24を適切な長さとすることで,十分に微粒化した液滴Dを,適切な速度で噴射させることができる。従って,良好な汚染物除去性能が得られる。さらに,液滴Dの速度を均一化させることができる。即ち,多数の液滴Dを適切な噴射速度で噴射させることができるので,汚染物除去性能を向上させながらもウェハWの表面の損傷を防止することができる。また,本発明の洗浄装置1によれば,ウェハWの表面を損傷することなく汚染物除去性能を向上させることができる。
以上,本発明の好適な実施の形態の一例を示したが,本発明はここで説明した形態に限定されない。例えば,本実施の形態においては,液体は純水とし,ガスは窒素ガスとしたが,かかるものに限定されず,液体は洗浄用の薬液等であっても良く,ガスは空気等であっても良い。また,基板は半導体ウェハに限らず,その他のLCD基板用ガラスやCD基板,プリント基板,セラミック基板などであっても良い。
ガス供給路21,液体供給路22,液体導入路32の配置や形状は,実施の形態に示したものに限定されない。また,本実施の形態では,2流体ノズル5の構造の一例として,ノズル本体41と係合部材42によって構成され,ノズル本体41の小円柱部54とノズル本体41の空洞部43との間に液体導入路32が形成されているものを説明したが,2流体ノズル5の構成はかかるものに限定されない。
本実施の形態では,噴射口24の出口側周縁に沿った部分の縦断面形状が直角になるように形成されていることとしたが,噴射口24の出口側周縁に沿った部分の縦断面形状は,図7に示すように,鋭角であっても良い。例えば,断面略円形をなす噴射口24の周囲を,先端に向かうに従い外径が小さくなるように形成し,噴射口24の出口の周囲に沿って略円錐台面が形成されるようにする。この場合も,噴射口24から噴射される液滴Dが,導出路23及び噴射口24が向かう方向に向かって直進しやすく,ウェハWに対して液滴Dを勢い良く集中的に噴射することができ,汚染物除去性能を向上させることができる。
また,噴射口24の断面形状と絞り部31の断面形状は,いずれも円形のものについて説明したが,これらの形状は,円形に限らず,任意の形状を採りえる。例えば図8に示すように,噴射口24や絞り部31を複数の孔(多孔)に形成しても良い。
導出路23の直径a,噴射口24の直径b,絞り部31の直径c,絞り部38の直径dについて,表1に示すように,a:b=1:0.75,b:c=1:0.67,a:c=1:0.5,d:b=1:3とした。なお,導出路23の断面形状,噴射口24の断面形状,絞り部31の断面形状,絞り部38の断面形状は,いずれも円形である。この2流体ノズル5を用いてウェハWの洗浄実験を行い,2流体ノズル5の汚染物除去性能を確認した。その結果,ウェハWの表面を損傷することなく,良好な汚染物除去性能が得られた。
Figure 2005294819
実施例1で用いた2流体ノズル5において,ガス供給路21の出口(絞り部31)の直径cを変化させ,直径cと洗浄性能(パーティクル除去率)の関係を調べた。その結果,図5,図9を得た。なお,図5では,最も洗浄性能が高かった直径c=2.0mmのときのパーティクル除去率を1として,各直径cのときのパーティクル除去率を,除去率1に対する比率で示した。図5に示されるように,ガス供給路21の出口(絞り部31)の直径cが1.2〜2.8mmの範囲では,有効なパーティクル除去率を確保できた。特に,直径cが1.5〜2.5mmの範囲では,最適と思われるパーティクル除去率を確保できた。また,ガス供給路21の出口(絞り部31)の直径cが小さいほど,ミスト径が小さくなり,速度分布も均一化することがわかった。特に低流量でミストを微細化するには,直径cが小さいほど有利であった。図9に示されるように,直径cが1.5mmと2.0mmのときに比べ,直径cが3.0mmのときは,微細ミスト生成が困難となった。
本発明は,例えば半導体基板等の表面に付着している汚染物の除去などに好適に利用することができる。
本実施の形態にかかる洗浄装置の概略縦断面図である。 本実施の形態にかかる洗浄装置の概略平面図である。 本実施の形態にかかる2流体ノズルの概略縦断面図である。 2流体ノズルの内部の構成を示す説明図である。 ガス供給路の出口の直径cと洗浄性能(パーティクル除去率)の関係を示すグラフである。 ガス供給配管と液体供給配管の説明図である。 別の実施の形態にかかる2流体ノズルの先端部の形状を拡大して示す縦断面図である。 噴射口もしくは絞り部を複数の孔(多孔)に形成した実施の形態の説明図である。 ガス供給路の出口の直径cが1.5mm,2.0mm,3.0mmのときのミストの生成状態を示す写真である。
符号の説明
D 液滴
W ウェハ
1 洗浄装置
2 スピンチャック
5 2流体ノズル
18 駆動機構
21 ガス供給路
22 液体供給路
23 導出路
24 噴射口
31 絞り部
32 液体導入路
37 テーパ部
38 絞り部

Claims (12)

  1. ガスと液体とを内部で混合し,液滴をガスと共に噴射して基板を洗浄する基板洗浄用2流体ノズルであって,
    ガスを供給するガス供給路と,液体を供給する液体供給路と,内部で形成した液滴を導出する導出路を備え,
    前記導出路の先端に,液滴を外部に噴射するための噴射口を形成し,
    前記噴射口の断面積Sbを,前記導出路の断面積Saより小さく形成し,かつ,前記ガス供給路の出口の断面積Scを,前記導出路の断面積Saより小さく形成したことを特徴とする,基板洗浄用2流体ノズル。
  2. 前記導出路の断面積Saと前記噴射口の断面積Sbとの比Sa:Sbを,1:0.25〜0.81としたことを特徴とする,請求項1に記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  3. さらに,前記ガス供給路の出口の断面積Scを,前記噴射口の断面積Sbと同じか,もしくは,前記噴射口の断面積Sbより小さく形成したことを特徴とする,請求項1または2に記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  4. 前記噴射口の断面積Sbと前記ガス供給路の出口の断面積Scとの比Sb:Scを,1:0.16〜0.87としたことを特徴とする,請求項3に記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  5. 前記ガス供給路の出口の断面積Scを,1.13〜6.16mmとしたことを特徴とする,請求項4に記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  6. 前記ガス供給路の出口の断面積Scを,1.77〜4.91mmとしたことを特徴とする,請求項4に記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  7. 前記導出路を直線状に形成し,かつ,前記導出路の断面積Saを一定としたことを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  8. 前記導出路の長さL1を,10〜90mmとしたことを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  9. 前記噴射口の長さL2を,30mm以下としたことを特徴とする,請求項1〜8のいずれかに記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  10. 前記ガス供給路を囲む環状の液体導入路を備え,
    前記ガス供給路を前記導出路と同軸上に配置し,
    前記液体供給路を前記液体導入路の外周面に開口させ,
    前記液体導入路に,先端側に向かうに従い径が小さくなるテーパ部を形成し,
    前記テーパ部を前記ガス供給路と前記導出路の間に開口させ,
    前記ガス供給路から供給されたガスと前記液体導入路から導入された液体を混合させて液滴を形成し,前記液滴を前記導出路を経て導出する構成としたことを特徴とする,請求項1〜9のいずれかに記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  11. 前記噴射口を,出口側周縁の縦断面形状が直角又は鋭角になるように形成したことを特徴とする,請求項1〜10のいずれかに記載の基板洗浄用2流体ノズル。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の基板洗浄用2流体ノズルと,
    基板を略水平に保持するスピンチャックと,
    前記基板の上方において前記洗浄用2流体ノズルを移動させる駆動機構を備えたことを特徴とする,基板洗浄装置。
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