JP2005294240A - 多結晶配向中間薄膜とその製造方法及び酸化物超電導導体とその製造方法 - Google Patents

多結晶配向中間薄膜とその製造方法及び酸化物超電導導体とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 長時間蒸着によるウィンドウの汚れを低減でき、長時間安定して成膜することで良好な配向性を持った多結晶配向中間薄膜とその形成方法、該多結晶配向中間薄膜を中間層として用いた酸化物超電導導体とその製造方法の提供。
【解決手段】 本発明の多結晶配向中間薄膜の形成方法は、金属製の基材3上にイオンビームアシスト法により第一の多結晶薄膜4を形成し、該第一の多結晶薄膜上に、窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、パルスレーザ蒸着法により第一の多結晶薄膜と同じ材料からなる第二の多結晶薄膜5を形成して多結晶配向中間薄膜1を形成することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基材上に酸化物超電導薄膜を有する酸化物超電導導体の中間層として好適な多結晶配向中間薄膜とその製造方法及び該多結晶配向中間薄膜を中間層として用いた酸化物超電導導体とその製造方法に関する。
近年になって発見された酸化物超電導体は、液体窒素温度を超える臨界温度を示す優れた超電導体である。このような酸化物超電導体を超電導導体として実用化するためには、金属製のテープ基材(以下、「金属テープ基材」とも言う。)上に、結晶配向性の良好な酸化物超電導薄膜を形成する必要がある。
一般に金属テープ基材は多結晶質であり、その結晶構造が酸化物超電導体と大きく異なっている。そのため、金属テープ基材上に、結晶配向性の良好な酸化物超電導薄膜を直に形成することは難しい。
そこで、ハステロイテープなどの金属テープ基材上に、中間層として結晶配向性に優れたGdZrなどの多結晶薄膜を形成した後、この多結晶薄膜上にYBaCu系の酸化物超電導薄膜を形成した酸化物超電導導体が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
この多結晶薄膜は、その結晶が予めc軸配向し、a軸およびb軸においても配向するように、イオンビームアシスト(Ion Beam Assisted Deposition:略称IBAD。)法により形成される。
BaCu系の酸化物超電導薄膜を形成するには、多結晶薄膜上に均質に薄膜を形成することができるパルスレーザ蒸着(Pulsed Laser Deposition:略称PLD。)法などが用いられる。
そして、この多結晶薄膜上にYBaCu系の酸化物超電導薄膜を形成すると、その結晶のc軸,a軸およびb軸が多結晶薄膜の結晶に整合するようにエピタキシャル成長して結晶化し、これにより結晶配向性の良好なYBaCu系の酸化物超電導薄膜が得られる。
このように、酸化物超電導導体の作製において、基材上に結晶配向性を制御した多結晶薄膜を形成し、この上に結晶配向性の良好なYBaCu系の酸化物超電導薄膜を形成することで、超電導導体の超電導特性(臨界電流(Ic)、臨界電流密度(Jc)など)を改善することができる。
さらに、本発明者らが研究を重ねた結果、IBAD法により形成された多結晶薄膜上に、PLD法などにより同一材料からなる第二の多結晶薄膜を形成すると、IBAD法により形成された多結晶薄膜の結晶配向性が改善されることが分かった。また、基材上に第一の多結晶薄膜と第二の多結晶薄膜とからなる多結晶配向中間薄膜を形成し、この第二の多結晶薄膜上にYBaCu系の酸化物超電導薄膜を形成することによって、得られる超電導導体の超電導特性を更に向上させることが可能である。
特開平11−86647号公報
前述したように、IBAD法により形成された第一の多結晶薄膜上に、PLD法により同一材質からなる第二の多結晶薄膜を形成し、結晶配向性を改善するためには、数mTorrの低酸素雰囲気中で成膜を行うことが望ましい。
しかしながら、このような低酸素雰囲気中で長時間蒸着を行うと、真空装置内部にレーザ光を導光するウィンドウにターゲットからの蒸発粒子が付着してしまい、ウィンドウが汚れ、ウィンドウを透過してターゲットに照射される透過光強度が低下してしまうため、成膜速度が遅くなり、所望の配向性が得られる膜厚を得るために時間がかかってしまう問題がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、長時間蒸着によるウィンドウの汚れを低減でき、長時間安定して成膜することで良好な配向性を持った多結晶配向中間薄膜の形成方法とそれを含む酸化物超電導導体を製造する方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、金属製の基材上にIBAD法により第一の多結晶薄膜を形成し、該第一の多結晶薄膜上に、窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、PLD法により第一の多結晶薄膜と同じ材料からなる第二の多結晶薄膜を形成して多結晶配向中間薄膜を形成することを特徴とする多結晶配向中間薄膜の形成方法を提供する。
本発明の多結晶配向中間薄膜の形成方法において、前記窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気の圧力を10〜30mTorrの範囲とすることが好ましい。
本発明の多結晶配向中間薄膜の形成方法において、前記第二の多結晶薄膜上に、反応抑止膜として第三の多結晶薄膜を形成して多結晶配向中間薄膜を形成することが好ましい。
本発明の多結晶配向中間薄膜の形成方法において、前記第一の多結晶薄膜上に、パルスレーザ蒸着法により前記第二の多結晶薄膜と第三の多結晶薄膜を交互に、それぞれ2層以上積層して多結晶配向中間薄膜を形成することもできる。
前記第二の多結晶薄膜を窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、パルスレーザ蒸着法により形成し、前記第三の多結晶薄膜を酸素ガス雰囲気中、パルスレーザ蒸着法により形成することが好ましい。
また本発明は、前記多結晶配向中間薄膜の形成方法により形成された多結晶配向中間薄膜を提供する。
また本発明は、金属製の基材上にIBAD法により第一の多結晶薄膜を形成し、該第一の多結晶薄膜上に、窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、PLD法により第一の多結晶薄膜と同じ材料からなる第二の多結晶薄膜を形成して多結晶配向中間薄膜を形成し、次いで該多結晶配向中間薄膜上に酸化物超電導薄膜を形成して酸化物超電導導体を製造することを特徴とする酸化物超電導導体の製造方法を提供する。
本発明の酸化物超電導導体の製造方法において、前述した本発明に係る多結晶配向中間薄膜の形成方法により多結晶配向中間薄膜を形成し、次いで多結晶配向中間薄膜上に酸化物超電導薄膜を形成することが好ましい。
また本発明は、前記酸化物超電導導体の製造方法により製造された酸化物超電導導体を提供する。
本発明は、IBAD法により金属製の基材上に形成されたGdZr等からなる第一の多結晶薄膜上に、同一材料をPLD法によりホモエピタキシャル成長させる際に、窒素ガス雰囲気中、あるいは窒素ガス中に少量の酸素ガスを流入させた混合ガス雰囲気中で成膜を行うことにより、雰囲気圧力を高くしても低酸素雰囲気状態を維持することができ、結晶配向性の良好な第二の多結晶薄膜を形成することが可能となる。
雰囲気圧力が高くなることにより、ウィンドウに到達する蒸着粒子が低減され、長時間蒸着におけるウィンドウの汚れによる成膜速度の低下を抑えることが可能となる。
また、第二の多結晶薄膜上に、反応抑止膜として第三の多結晶薄膜を形成して多結晶配向中間薄膜を形成することによって、多結晶配向中間薄膜上に形成される酸化物超電導薄膜の臨界電流密度などの超電導特性を向上させることができる。
また、第一の多結晶薄膜上に、パルスレーザ蒸着法により前記第二の多結晶薄膜と第三の多結晶薄膜を交互に、それぞれ2層以上積層して多結晶配向中間薄膜を形成することによって結晶配向性の良好な多結晶配向中間薄膜を形成することができ、さらにこの多結晶配向中間薄膜上に酸化物超電導薄膜を形成すると、各結晶軸が結晶配向性の良好な多結晶配向中間薄膜の結晶に整合するようにエピタキシャル成長して結晶化し、結晶配向性が良好で超電導特性の高い酸化物超電導導体を得ることができる。
以下、本発明の多結晶配向中間薄膜とその製造方法、並びに酸化物超電導導体とその製造方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の酸化物超電導導体の第1実施形態を示す模式図である。図1中、符号1Aは多結晶配向中間薄膜、2Aは酸化物超電導導体、3は基材、4は第一の多結晶薄膜、5は第二の多結晶薄膜、6は酸化物超電導薄膜をそれぞれ示している。
本実施形態の酸化物超電導導体2Aは、金属製の基材3上に設けられた多結晶配向中間薄膜1Aと、この多結晶配向中間薄膜1A上に設けられた酸化物超電導薄膜6とから構成されている。
まず、多結晶配向中間薄膜1Aについて、以下に説明する。
本実施形態の多結晶配向中間薄膜1Aは、金属製の基材3上にIBAD法によって成膜された第一の多結晶薄膜4と、この第一の多結晶薄膜4と同じ組成からなり、窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中でPLD法により成膜された第二の多結晶薄膜5とを備えて構成されている。
前記基材3としては、例えば、銀、白金、ステンレス鋼、銅、ハステロイなどのニッケル合金などの金属材料からなる板材、線材、テープ材などの種々の形状のものを用いることができる。
第一の多結晶薄膜4は、IBAD法により形成され、GdZrなどの組成式で示される立方晶系の結晶構造を有する微細な結晶の集合体の結晶粒が、多数、相互に結晶粒界を介し接合一体化されてなり、各結晶粒の結晶軸のc軸は基材3の上面(被成膜面)に対して直角に向けられ、各結晶粒の結晶軸のa軸同士およびb軸同士は、互いに同一方向に向けられて面内配向されている。第一の多結晶薄膜4の厚さは限定されないが、通常は0.5〜2.0μmの範囲、好ましくは1.0〜1.5μm程度とされる。
第一の多結晶薄膜4を構成する複合酸化物としては、GdZrの他に、SmZr、LaZr、CeZr、PrZr、GdHf、SmHf、LaHf、YZr、YbZr、TmZr、ErZr、HoZr、DyZr、EuZr、NdZr、YZr、YHf、YbHf、TmHf、ErHf、HoHf、DyHf、EuHf、NdHf、PrHf、CeHfの組成のAZrOあるいはAHfOのいずれかの組成式(ただし、前記組成式においてAは、Y、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Eu、Gd、Sm、Nd、Pr、Ce、Laの中から選択される1種を示す。)で示される複合酸化物や、イットリア安定化ジルコニア(以下、YSZと略記。)などを適用することができる。
なお、前記組成(AZrOあるいはAHfO)の希土類元素どうしの相対比が1:1のものに限らず、0.1:0.9〜0.9:0.1の範囲で任意の相対比のものも採用することができる。
第一の多結晶薄膜4の各結晶粒のa軸(あるいはb軸)同士は、それらのなす角度(粒界斜角)を10度以内にして接合一体化されていることが好ましい。これにより、第一の多結晶薄膜4上に第二の多結晶薄膜5を形成すると、非常に結晶配向性の良好な第二の多結晶薄膜5を得ることができる。
第二の多結晶薄膜5は、第一の多結晶薄膜4の表面上に、第一の多結晶薄膜4と同一材料を窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、PLD法によりエピタキシャル成長させて形成されたものである。第二の多結晶薄膜5は、第一の多結晶薄膜4と同一の材質からなり、GdZrなどの組成式で示される立方晶系の結晶構造を有する微細な結晶の集合体の結晶粒が、多数、相互に結晶粒界を介し接合一体化されてなり、各結晶粒の結晶軸のc軸は第一の多結晶薄膜4の上面(被成膜面)に対してほぼ直角に向けられ、各結晶粒の結晶軸のa軸同士およびb軸同士は、互いに同一方向に向けられて面内配向されている。この第二の多結晶薄膜5の厚さは限定されないが、通常は0.2〜5μmの範囲、好ましくは0.5〜1.5μm程度とされる。
この多結晶配向中間薄膜1Aは、第一の多結晶薄膜4と第二の多結晶薄膜5とが、前述したAZrO、あるいはAHfOのいずれかの組成式(ただし、前記組成式においてAは、Y、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Eu、Gd、Sm、Nd、Pr、Ce、Laの中から選択される1種を示す。)で示される複合酸化物、又はYSZなどから構成されており、複合酸化物の最近接原子間距離は、例えばGdZrでは3.72Å、LaZrでは3.81Å、CeZrでは3.78Å、PrZrでは3.78Å、GdHfでは3.72Å、SmHfでは3.74Å、LaHfでは3.81Åであり、YBaCuなる組成の酸化物超電導体の最近接原子間距離の3.81Åに近い値となる。このため、前記複合酸化物とYBaCu系の酸化物超電導体とは結晶の整合性に優れ、この多結晶配向中間薄膜1上にYBaCu系の酸化物超電導薄膜6を形成すると、その結晶のc軸,a軸およびb軸が多結晶配向中間薄膜1の結晶に整合するようにエピタキシャル成長して結晶化し、これにより結晶配向性の良好なYBaCu系の酸化物超電導薄膜6が得られる。
次に、酸化物超電導薄膜6について説明する。
酸化物超電導薄膜6は、その結晶粒のc軸が、前記多結晶配向中間薄膜1の最上層の上面に対して直角に配向され、その結晶粒のa軸およびb軸は、前述した第一、第二の多結晶薄膜4,5と同様に、基材3の上面と平行な面に沿って面内配向されている。
酸化物超電導薄膜6を構成する酸化物超電導体としては、YBaCu、YBaCu、YBaCuなる組成、あるいは(Bi,Pb)CaSrCu、(Bi,Pb)CaSrCuなる組成、あるいは、TlBaCaCu、TlBaCaCu、TlBaCaCuなる組成などに代表される臨界温度の高い酸化物超電導体が挙げられるが、これら以外の酸化物系の超電導体を用いてもよい。
本実施形態の酸化物超電導導体2Aは、前述した多結晶配向中間薄膜1A上に、YBaCu系等の酸化物超電導薄膜6が設けられた構造なので、優れた結晶配向性を有する酸化物超電導薄膜6が形成可能となり、これにより、この酸化物超電導導体2Aは優れた超電導特性が得られ、強磁場発生用のコイルなど種々の超電導応用機器に適用することで、それらの性能向上を図ることができる。
次に、図2および図3を用いて、前記多結晶配向中間薄膜1Aの製造方法及び前記酸化物超電導導体2Aの製造方法について説明する。
図2は、前記第一の多結晶薄膜4を形成するために用いられるIBAD装置の一例を示す構成図である。
このIBAD装置は、テープ状の基材3を支持するとともに所望の温度に加熱することができる基材ホルダ10と、基材ホルダ10の斜め上方に所定間隔をおいて対向配置された板状のターゲット20と、ターゲット20の斜め上方においてターゲット20の下面に対向して配置されたスパッタビーム照射装置22と、基材ホルダ10の側方に所定間隔をおいて対向され、かつ、ターゲット20と離間して配置されたイオンソース23とが真空排気可能な成膜処理容器25内に収容された概略構成となっている。
前記ターゲット20としては、目的とする組成の第一の多結晶薄膜4と同一組成あるいは近似組成のものなどを用いる。具体的には、前記第一の多結晶薄膜4を構成する複合酸化物と同一組成あるいは近似組成の複合酸化物が用いられる。
まず、基材3として、ハステロイなどの金属からなるテープ状の基材3を用意する。
次いで、図2に示すIBAD装置を用い、IBAD法によりテープ状の基材3上に第一の多結晶薄膜4を形成する。
基材3上に第一の多結晶薄膜4を形成するには、ターゲット20を用い、基材3を収納している成膜処理容器25内部を真空引きして減圧雰囲気とするとともに、基材送出ボビン11から基材ホルダ10に基材3を所定の速度で送り出し、さらにイオンソース23とスパッタビーム照射装置22を作動させる。
スパッタビーム照射装置22からターゲット20に、所定の照射角度でイオンのビームを照射すると、ターゲット20の構成粒子が叩き出されて基材3上に飛来する。そして、基材ホルダ10上に送り出された基材3上にターゲット20から叩き出した構成粒子を成膜速度数nm/minで堆積させると同時にイオンソース23からアシストイオンビームとして、例えば、Arイオンのイオンビーム、Krイオンのイオンビーム、Xeイオンのイオンビーム、あるいは、KrイオンとXeイオンの混合イオンビームを照射して、所望の厚みの第一の多結晶薄膜4を成膜し、成膜後の基材3を基材巻取ボビン12に巻き取る。
また、第一の多結晶薄膜4の成膜の際、基材3を適切な温度に加熱し、イオンソース23から照射されるアシストイオンビームのエネルギーを適切な範囲内に設定することが望ましい。このように、基材3の温度およびアシストイオンビームのエネルギーを適切な範囲に設定することにより、望ましい結晶配向性を持った第一の多結晶薄膜4を成膜することができる。
次いで、図3に示すようなパルスレーザ蒸着装置を用いて、PLD法により、第一の多結晶薄膜4上に第二の多結晶薄膜5を形成する。
図3は、本発明の製造方法において使用されるパルスレーザ蒸着装置の一例を示す構成図である。このパルスレーザ蒸着装置は、パルスレーザ光を入射するためのウィンドウ36を備えた処理容器30と、この処理容器30の内部の蒸着処理室31に設置されたターゲット支持部32と、第一の多結晶薄膜4を形成済みの基材3を水平状態に設置できる基台33と、真空排気装置34と、レーザ発光装置35とから概略構成されている。さらに、このパルスレーザ蒸着装置には、図示しない窒素ガスと酸素ガスの供給手段(窒素ガスボンベや酸素ガスボンベ等)が接続されており、処理容器30内を所定圧力の窒素ガス雰囲気、窒素ガス+酸素ガス雰囲気又は酸素ガス雰囲気とし、窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中で第二の多結晶薄膜5を成膜し、その後ターゲットを変更し酸素ガス雰囲気中で酸化物超電導薄膜6又は第三の多結晶薄膜7を成膜できるようになっている。
前記レーザ発光装置35は、ターゲット支持部32に取り付けられたターゲットから構成粒子を叩き出すことが可能なパルスレーザ光を出力できればよく、特に限定されないが、例えばYAGレーザ、COレーザ、エキシマレーザなどのレーザ発振手段を備えた装置が好ましい。
前記ターゲット支持部32としては、2種以上のターゲットを固定でき、かつ回転機構が設けられ、レーザ発光装置35からのレーザビームの照射位置に、目的とするターゲットがくるように位置調節できるものが適用できる。
ターゲット支持部32に設置するターゲットとしては、第二の多結晶薄膜5形成用のターゲット、酸化物超電導薄膜6形成用のターゲット及び第三の多結晶薄膜7形成用のターゲットが用いられる。
具体的には、第二の多結晶薄膜5形成用のターゲットとしては、前述の第二の多結晶薄膜5を構成する複合酸化物と同一組成あるいは近似組成の複合酸化物が用いられる。また酸化物超電導薄膜6形成用のターゲットとしては、酸化物超電導薄膜6を構成する酸化物超電導体と同一組成あるいは近似組成の複合酸化物が用いられる。また第三の多結晶薄膜7形成用のターゲットとしてはY、CeOなどからなる第三の多結晶薄膜7と同一組成あるいは近似組成の酸化物が用いられる。
このパルスレーザ蒸着装置を用いて第一の多結晶薄膜4上に第二の多結晶薄膜5を形成するには、まず、第一の多結晶薄膜4が形成された基材3を、このレーザ蒸着装置の基台33上に設置する。
次いで、蒸着処理室31内を真空ポンプで減圧する。蒸着処理室31内を真空ポンプで減圧し、室内のガス(空気)を排出した後、図示しない窒素ガスと酸素ガスの供給手段から、蒸着処理室31内に窒素ガス又は窒素ガスと酸素ガスの混合ガスを所定圧力となるように供給する。蒸着処理室31内の窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気の圧力は、10〜30mTorrの範囲とすることが好ましい。この圧力が10mTorr未満であると、これらのガスによって、PLD法による成膜時にターゲットから生じた微粒子がウィンドウ36に付着するのを防ぐ効果が十分に得られなくなる。一方、この圧力が30mTorrを超えると、第二の多結晶薄膜5の構成元素の組成比が変化したり、望ましい結晶配向性が得られなくなる可能性がある。蒸着処理室31内のガス雰囲気及び圧力を維持するために、蒸着処理室31内を真空ポンプで減圧しつつ、蒸着処理室31内に窒素ガス又は窒素ガスと酸素ガスの混合ガスを所定圧力となるように連続的に供給してもよい。
また、蒸着を開始するまでに、基台33に設けられた加熱ヒータを作動させ、基材3を所定の温度に加熱しておく。
次いで、レーザ発光装置35から発生させたレーザビームを、ウィンドウ36を通して蒸着処理室31に導入し、該室内の第二の多結晶薄膜形成用のターゲットに集光照射する。これにより、ターゲットの構成粒子がえぐり出されるか蒸発されて、その粒子が第一の多結晶薄膜4上に堆積し、第二の多結晶薄膜5が形成される。
この際、レーザビームの射出強度は100mJ〜400mJ、パルス周波数は10Hz〜250Hzの範囲とすることが好ましい。また、基材3の温度は、500〜1000℃程度とするのが好ましく、基材3の線速を1m/h〜10m/hとして、基材3を移動させながら数回堆積し、所望の膜厚の第二の多結晶薄膜5を形成することが好ましい。
この第二の多結晶薄膜5の形成において、その構成粒子の堆積の際に、GdZr等からなる第一の多結晶薄膜4が予めc軸配向し、a軸とb軸でも配向しているので、第一の多結晶薄膜4上に形成される第二の多結晶薄膜5の結晶のc軸とa軸とb軸も、第一の多結晶薄膜4に整合するようにエピタキシャル成長して結晶化する。
以上により、金属製の基材3上に、本実施形態の多結晶配向中間薄膜1Aを形成することができる。
通常、IBAD法により多結晶薄膜を形成する場合、その成膜速度は数nm/min程度である。これに対して、PLD法により多結晶薄膜を形成する場合、その成膜速度は数100nm/min程度と格段に大きい。このため、本実施形態の多結晶配向中間薄膜1Aの製造方法によると、PLD法により第二の多結晶薄膜5を形成することによって、従来のIBAD法のみにより多結晶薄膜を形成する場合に比べて、成膜時間を大幅に短縮でき、生産効率に優れ、かつ優れた結晶配向性を有する多結晶配向中間薄膜1Aを製造できる。
この多結晶配向中間薄膜1Aの製造方法は、IBAD法により金属製の基材3上に形成されたGdZr等からなる第一の多結晶薄膜4上に、同一材料をPLD法によりホモエピタキシャル成長させる際に、窒素ガス雰囲気中、あるいは窒素ガス中に少量の酸素ガスを流入させた雰囲気中で成膜を行うことにより、雰囲気圧力を高くしても低酸素雰囲気状態を維持することができ、結晶配向性の良好な第二の多結晶薄膜5を形成することができる。
そして、PLD法により第二の多結晶薄膜5を形成する際、雰囲気圧力が高くなることにより、ウィンドウ36に到達する蒸着粒子が低減され、長時間蒸着におけるウィンドウ36の汚れによる成膜速度の低下を抑えることができ、安定して効率よく多結晶配向中間薄膜1Aを形成することができる。
次に、前記多結晶配向中間薄膜1A上に酸化物超電導薄膜6を形成する方法について説明する。
図3に示すパルスレーザ蒸着装置を用い、ターゲットを変更し、PLD法によって前記多結晶配向中間薄膜1A上に酸化物超電導薄膜6を形成する。
酸化物超電導薄膜6の形成においては、ターゲットとして、酸化物超電導薄膜6を構成する酸化物超電導体と同一組成あるいは近似組成の酸化物超電導体が用いられる。
酸化物超電導薄膜6を形成するには、まず、前記多結晶配向中間薄膜1Aが形成された基材3を、このパルスレーザ蒸着装置の基台33上に設置する。
次いで、蒸着処理室31を一旦減圧排気した後、酸素ガス又は酸素ガスと窒素ガスの混合ガスを導入し、蒸着処理室31を適当な圧力の酸素ガス雰囲気とする。また、基台33に設けられた加熱ヒータを作動させて基材3を所定の温度に加熱する。
次いで、レーザ発光装置35から発生させたレーザビームを、蒸着処理室31のターゲットに集光照射する。これにより、ターゲットの構成粒子がえぐり出されるか蒸発されて、その粒子が第二の多結晶薄膜5上に堆積し、酸化物超電導薄膜6が形成されて、酸化物超電導導体2Aが得られる。
酸化物超電導体の構成粒子が前記多結晶配向中間薄膜1A上に堆積する際、GdZr等からなる第二の多結晶薄膜5が予めc軸配向し、a軸とb軸でも配向しているので、第二の多結晶薄膜5上に形成される酸化物超電導薄膜6の結晶のc軸とa軸とb軸も、第二の多結晶薄膜5に整合するようにエピタキシャル成長して結晶化する。
BaCuからなる酸化物超電導薄膜6を形成する場合、数百mTorr程度の圧力の酸素雰囲気にすることで、ターゲットから蒸発した粒子の酸化を促進させることができる。これにより、酸素欠陥のないYBaCu系酸化物超電導薄膜を形成することができる。
一方、PLD法によって第二の多結晶薄膜5を形成する場合は、YBaCu系酸化物超電導薄膜よりも結晶構造が単純であり、PLD法による成膜時に酸素雰囲気としなくとも、ターゲット中に含まれている酸素のみで十分である。しかし、本発明では、第二の多結晶薄膜5を形成する際に、10〜30mTorr程度の圧力の窒素ガス雰囲気中又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中で成膜することで、配向性が高くなる最適圧力条件が高くなるため、第二の多結晶薄膜5の結晶配向性を良好に保ったまま、ウィンドウ36に到達する蒸着粒子が低減され、長時間蒸着におけるウィンドウ36の汚れによる成膜速度の低下を抑えることができ、安定して効率よく多結晶配向中間薄膜1Aを形成することができる。
図4は、本発明の酸化物超電導導体の第2実施形態を示す模式図である。図4において、前述した第1実施形態による酸化物超電導導体2Aと同一の構成要素には同一符号を付してある。図4中、符号1Bは多結晶配向中間薄膜、2Bは酸化物超電導導体、7は第三の多結晶薄膜をそれぞれ示している。
本実施形態の酸化物超電導導体2Bは、金属製の基材3上に設けられた多結晶配向中間薄膜1Bと、この多結晶配向中間薄膜1B上に設けられた酸化物超電導薄膜6とから構成されている。この多結晶配向中間薄膜2Bは、基材3上に形成された第一の多結晶薄膜4と、該第一の多結晶薄膜4上に形成された第二の多結晶薄膜5と、該第二の多結晶薄膜5上に形成された反応抑止膜としての第三の多結晶薄膜7とから構成されている。基材3、第一の多結晶薄膜4、第二の多結晶薄膜5及び酸化物超電導薄膜6の各層は、前述した第1実施形態において記載したそれぞれの層と同様である。
前記第三の多結晶薄膜7は、特開平11−86647号公報にて開示された拡散防止膜(反応抑止膜)であり、第二の多結晶薄膜5上に、第二の多結晶薄膜5と同様にエピタキシャル成長されてなるものである。
前記反応抑止膜、すなわち第三の多結晶薄膜7を構成する酸化物としては、Y、CeOなどが挙げられる。
第三の多結晶薄膜7は、第二の多結晶薄膜5上にエピタキシャル成長されて形成されるため、第二の多結晶薄膜5の結晶配向性と同等の結晶配向性を有することになる。
第三の多結晶薄膜7は、第二の多結晶薄膜5の形成に用いられる図3に示すパルスレーザ蒸着装置を用い、ターゲットをY、CeOなどの第三の多結晶薄膜7形成用の材料に切り替えて、PLD法によって形成することが好ましい。第二の多結晶薄膜5の形成と同じく、レーザ発光装置35から発生させたレーザビームを、ウィンドウ36を通して蒸着処理室31に導入し、該室内の第三の多結晶薄膜形成用のターゲットに集光照射する。これにより、ターゲットの構成粒子がえぐり出されるか蒸発されて、その粒子が第二の多結晶薄膜5上に堆積し、第三の多結晶薄膜7が形成される。
前記第三の多結晶薄膜7の膜厚は、第二の多結晶薄膜5の膜厚と同等かそれ以下であることが好ましい。第二の多結晶薄膜5の結晶配向性は、第三の多結晶薄膜7の結晶配向性に比べて、膜厚依存性が大きいため、多結晶薄膜の全体の膜厚に対して、第二の多結晶薄膜5の膜厚の比率を第三の多結晶薄膜7の膜厚の比率と同等かそれ以上とすることによって、効率良く結晶配向性を高めることができる。
前記第三の多結晶薄膜7の膜厚は、具体的には0.1μm〜0.3μmが好ましく、これにより第二の多結晶薄膜5の結晶配向性と同等の結晶配向性を有する第三の多結晶薄膜7が実現できる。
第三の多結晶薄膜7の膜厚が0.1μm未満の場合、結晶がほとんど成長せず、良好な結晶配向性が得られず、好ましくない。第三の多結晶薄膜7の膜厚が0.3μmよりも厚い場合、成膜に長時間を要するため非効率的であり、結果として製造コストが嵩むため、好ましくない。
本実施形態の酸化物超電導導体2Bは、前述した第1実施形態と同様に、図3に示すパルスレーザ蒸着装置を用い、ターゲットを変更し、PLD法によって前記多結晶配向中間薄膜1B上に酸化物超電導薄膜6を形成することにより製造される。
酸化物超電導薄膜6の形成においては、ターゲットとして、酸化物超電導薄膜6を構成する酸化物超電導体と同一組成あるいは近似組成の酸化物超電導体が用いられる。
酸化物超電導薄膜6を形成するには、まず、前記多結晶配向中間薄膜1Bが形成された基材3を、このパルスレーザ蒸着装置の基台33上に設置する。
次いで、蒸着処理室31を一旦減圧排気した後、酸素ガス又は酸素ガスと窒素ガスの混合ガスを導入し、蒸着処理室31を適当な圧力の酸素ガス雰囲気とする。また、基台33に設けられた加熱ヒータを作動させて基材3を所定の温度に加熱する。
次いで、レーザ発光装置35から発生させたレーザビームを、蒸着処理室31のターゲットに集光照射する。これにより、ターゲットの構成粒子がえぐり出されるか蒸発されて、その粒子が第三の多結晶薄膜7上に堆積し、酸化物超電導薄膜6が形成されて、酸化物超電導導体2Bが得られる。ここで、第三の多結晶薄膜7は、第二の多結晶薄膜5上にエピタキシャル成長されて形成されるため、第二の多結晶薄膜5の結晶配向性と同等の結晶配向性を有することから、酸化物超電導体の構成粒子が前記多結晶配向中間薄膜1B上に堆積する際、第三の多結晶薄膜7上に形成される酸化物超電導薄膜6の結晶のc軸とa軸とb軸も、第三の多結晶薄膜7に整合するようにエピタキシャル成長して結晶化する。
本実施形態の酸化物超電導導体2Bは、前記多結晶配向中間薄膜1B上に、YBaCu系等の酸化物超電導薄膜6が設けられた構造なので、優れた結晶配向性を有する酸化物超電導薄膜6が形成可能となり、これにより、この酸化物超電導導体2Bは優れた超電導特性が得られ、強磁場発生用のコイルなど種々の超電導応用機器に適用することで、それらの性能向上を図ることができる。
また、第三の多結晶薄膜7が反応抑止膜として作用し、多結晶配向中間薄膜1B上に形成される酸化物超電導薄膜6の臨界電流密度などの超電導特性を向上させることができる。
図5は、本発明の酸化物超電導導体の第3実施形態を示す模式図である。図5において、前述した第1、第2実施形態による酸化物超電導導体2A、2Bと同一の構成要素には同一符号を付してある。図5中、符号1Cは多結晶配向中間薄膜、2Cは酸化物超電導導体をそれぞれ示している。
本実施形態の酸化物超電導導体2Cは、金属製の基材3上に設けられた多結晶配向中間薄膜1Cと、この多結晶配向中間薄膜1C上に設けられた酸化物超電導薄膜6とから構成されている。この多結晶配向中間薄膜1Cは、基材3上に形成された第一の多結晶薄膜4上に、PLD法により第二の多結晶薄膜5と第三の多結晶薄膜7を交互に、それぞれ2層以上積層した構成になっている。基材3、第一の多結晶薄膜4、第二の多結晶薄膜5及び酸化物超電導薄膜6の各層の材料は、前述した第1、第2実施形態において記載したそれぞれの層と同様である。
本実施形態の酸化物超電導導体2Cは、例えば次のような工程によって製造される。
(1)ハステロイテープなどの金属テープからなる基材3上に、図2に示す装置を用い、IBAD法によって結晶配向性に優れたGdZrなどからなるターゲットから蒸発する粒子を成膜速度数nm/minで堆積させ、基材3上に第一の多結晶薄膜4を成膜する。
(2)次に、第一の多結晶薄膜4を形成した基材3を、図3に示すパルスレーザ蒸着装置の基台33上に設置し、GdZrなどからなるターゲットにパルスレーザ光を照射し、窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、第一の多結晶薄膜4上に第二の多結晶薄膜5を堆積させる。この第二の多結晶薄膜5の成膜条件は、レーザエネルギー100〜300mJ、周波数10〜250Hz、基材加熱温度500〜1000℃、窒素ガス+酸素ガスの雰囲気圧力10〜50mTorr、基材線速1〜10m/h程度とするのが好ましい。この第二の多結晶薄膜5の膜厚0.3〜1μm程度が好ましい。この第二の多結晶薄膜5の成膜において、窒素ガス+酸素ガス雰囲気中で成膜を行うことで、酸素雰囲気の場合よりも雰囲気圧力が高いため、ウィンドウ36が汚れにくくなり、長時間成膜を行っても成膜速度が低下し難くなる。
(3)次に、パルスレーザ蒸着装置内のターゲットを第三の多結晶薄膜7形成用の材料に切り替え、PLD法によって第二の多結晶薄膜5と格子定数の近いY、CeOなどのターゲットから蒸発する粒子を酸素ガス雰囲気中で堆積させ、第二の多結晶薄膜5上に第三の多結晶薄膜7を成膜する。この時の酸素ガス雰囲気圧力は10〜50mTorrの範囲が好ましい。この第三の多結晶薄膜7の膜厚は0.1〜0.3μm程度とするのが好ましい。
(4)前記(2)と(3)の薄膜形成を少なくとも2回以上繰り返し行い第二の多結晶薄膜5と第三の多結晶薄膜7とを交互に多数積層し、多結晶配向中間薄膜1Cを形成する。この多結晶配向中間薄膜1Cは、格子定数の近い材料からなる第二の多結晶薄膜5と第三の多結晶薄膜7とを交互に多数積層していくことにより、薄膜を構成する結晶が大きく成長し、結晶配向性が改善される。したがって、結晶配向性の良好な多結晶配向中間薄膜1Cを形成することができる。また、IBAD法とPLD法それぞれの成膜速度を比較すると、PLD法は数十倍成膜速度が速い。そのため、IBAD法のみで同様の多結晶配向中間薄膜を形成するよりも、IBAD法とPLD法とを組み合わせる前記方法では、短時間で結晶配向性の良好な多結晶配向中間薄膜1Cを形成することができる。
(5)次に、前記(4)で形成された多結晶配向中間薄膜1C上に、PLD法によってYBaCu系等の酸化物超電導薄膜6を成膜する。多結晶配向中間薄膜1C上に酸化物超電導薄膜6を成膜すると、各結晶軸(テープ面に垂直な方向のc軸、テープ面内のa軸及びb軸)が結晶配向性の良好な多結晶配向中間薄膜1Cの結晶に整合するようにエピタキシャル成長して結晶化し、結晶配向性が良好で超電導特性に優れた酸化物超電導導体2Cが製造できる。
[比較例]
ハステロイテープ基材上にIBAD法により膜厚1μm、面内配向性10度のGdZrからなる第一の多結晶薄膜を形成し、この第一の多結晶薄膜上に、低酸素雰囲気中、PLD法により膜厚1.5μmのGdZrからなる第二の多結晶薄膜を形成した。第二の多結晶薄膜の成膜に用いたPLD法の蒸着条件は、エキシマレーザパルス光の射出強度100〜300mJ、パルス周波数10〜250Hz、酸素雰囲気圧力2mTorr、基材加熱温度600〜1000℃、テープ基材の線速4m/hとし、この条件で20m長の基材上に第二の多結晶薄膜を形成した。
この条件で蒸着を行った場合、蒸着処理室のウィンドウに多結晶薄膜の材料が次第に付着し、ウィンドウが曇ったために、30時間後に成膜速度が2割低下した。そのため膜厚を1.5μmとするための積層回数が10回となった。この時の第二の多結晶薄膜の面内配向性は約5度であった。
第二の多結晶薄膜の形成後、蒸着処理室内のターゲットを変更し、第二の多結晶薄膜上に、PLD法によってYBaCuからなる酸化物超電導薄膜を形成し酸化物超電導導体を形成した。その結果、酸化物超電導薄膜の膜厚が0.4μmで臨界電流密度(Jc)値が1.5MA/cmの酸化物超電導導体が得られた。
なお、前記「面内配向性」とは、X線回折法により各多結晶薄膜の極点計測により極図形を測定し、その半値幅[単位:度]である。
[実施例1]
ハステロイテープ基材上にIBAD法により膜厚1μm、面内配向性10度のGdZrからなる第一の多結晶薄膜を形成し、この第一の多結晶薄膜上に、窒素ガス+酸素ガス(N:Oのガス流量比5:1)雰囲気中、PLD法により膜厚1.5μmのGdZrからなる第二の多結晶薄膜を形成した。第二の多結晶薄膜の成膜に用いたPLD法の蒸着条件は、エキシマレーザパルス光の射出強度100〜300mJ、パルス周波数10〜250Hz、ガス雰囲気圧力20mTorr、基材加熱温度600〜1000℃、テープ基材の線速4m/hとし、この条件で20m長の基材上に第二の多結晶薄膜を形成した。
この条件で蒸着を行った場合、15時間後の成膜速度は成膜開始時より1割低下した。そのため、第二の多結晶薄膜の膜厚を1.5μmとするための積層回数は8回であった。この時の第二の多結晶薄膜の面内配向性は約5度であった。
第二の多結晶薄膜の形成後、蒸着処理室内のターゲットを変更し、第二の多結晶薄膜上に、PLD法によってYBaCuからなる酸化物超電導薄膜を形成し酸化物超電導導体を形成した。その結果、酸化物超電導薄膜の膜厚が0.4μmで臨界電流密度(Jc)値が1.5MA/cmの酸化物超電導導体が得られた。
[実施例2]
ハステロイテープ基材上にIBAD法により膜厚1μm、面内配向性10度のGdZrからなる第一の多結晶薄膜を形成し、この第一の多結晶薄膜上に、窒素ガス雰囲気中、PLD法により膜厚1.5μmのGdZrからなる第二の多結晶薄膜を形成した。第二の多結晶薄膜の成膜に用いたPLD法の蒸着条件は、エキシマレーザパルス光の射出強度100〜300mJ、パルス周波数10〜250Hz、窒素ガス雰囲気圧力20mTorr、基材加熱温度600〜1000℃、テープ基材の線速4m/hとし、この条件で20m長の基材上に第二の多結晶薄膜を形成した。
この条件で蒸着を行った場合、15時間後の成膜速度は成膜開始時と同程度であった。そのため、膜厚を1.5μmとするための積層回数は6回であった。この時の第二の多結晶薄膜の面内配向性は約5度であった。
第二の多結晶薄膜の形成後、蒸着処理室内のターゲットを変更し、第二の多結晶薄膜上に、PLD法によってYBaCuからなる酸化物超電導薄膜を形成し酸化物超電導導体を形成した。その結果、酸化物超電導薄膜の膜厚が0.4μmで臨界電流密度(Jc)値が1.5MA/cmの酸化物超電導導体が得られた。
[実施例3]
実施例1と同様の条件下、ハステロイテープ基材上にIBAD法により膜厚約1μm、面内配向性10度のGdZrからなる第一の多結晶薄膜を形成し、この第一の多結晶薄膜上にPLD法により膜厚約1μmのGdZrからなる第二の多結晶薄膜を形成した後、蒸着処理室内のターゲットを変更し、第二の多結晶薄膜上に、PLD法により膜厚約0.3μmのYからなる第三の多結晶薄膜を形成した。
第三の多結晶薄膜の形成後、蒸着処理室内のターゲットを変更し、第三の多結晶薄膜上に、PLD法によってYBaCuからなる酸化物超電導薄膜を実施例1の場合よりも厚く形成した。その結果、酸化物超電導薄膜の膜厚が約1μmで臨界電流密度(Jc)値が1.5MA/cmの酸化物超電導導体が得られた。
一方、前記第二の多結晶薄膜の形成後、第三の多結晶薄膜を形成せず、第二の多結晶薄膜上に直接YBaCuからなる膜厚約1μmの酸化物超電導薄膜を形成した。得られた酸化物超電導導体の臨界電流密度(Jc)値は1.2MA/cmであり、第二の多結晶薄膜上にYからなる第三の多結晶薄膜を設けることで、得られる酸化物超電導導体のJc値を向上できることが分かった。
[実施例4]
実施例1と同様の条件下、ハステロイテープ基材上にIBAD法により膜厚約1μm、面内配向性10度のGdZrからなる第一の多結晶薄膜を形成した。この第一の多結晶薄膜上に、PLD法により膜厚0.3μmのGdZrからなる第二の多結晶薄膜を、エキシマレーザパルス光の射出強度300mJ、パルス周波数250Hz、窒素ガス+酸素ガス雰囲気圧力10mTorr、窒素と酸素ガスの流量比3:2、温度800℃、線速4.5m/hの成膜条件で一回成膜し、さらにPLD法により膜厚0.3μmのYからなる第三の多結晶薄膜を、エキシマレーザパルス光の射出強度300mJ、パルス周波数250Hz、酸素雰囲気圧力26mTorr、温度800℃、線速4.5m/hの成膜条件で一回成膜した。さらに第二の多結晶薄膜と第三の多結晶薄膜を交互に積層し、全体の膜厚の和が2.2μmの多結晶配向中間薄膜を形成した。次に、この多結晶配向中間薄膜上にPLD法によってYBaCuからなる酸化物超電導薄膜を形成した場合、膜厚0.5μmの短尺試料でJc値が1.2MA/cmであった。
一方、基材上にIBAD法により膜厚2.2μmのGdZrからなる多結晶配向中間薄膜を形成し、その中間薄膜上にPLD法によって膜厚0.5μmのYBaCuからなる酸化物超電導薄膜を形成した場合、短尺試料でJc値が1.0MA/cmであった。
これらの酸化物超電導薄膜は、ほぼ同程度のJc値が得られるものの、多結晶配向中間薄膜の形成時間は、PLD法の成膜時間がIBAD法に比べ数十倍速いため、IBDA法のみで多結晶配向中間薄膜を形成するよりも、IBAD法とPLD法とを組み合わせた方が多結晶配向中間薄膜の形成時間が短く効率的であった。
長時間成膜時において、IBAD法によりハステロイテープ基材上に形成した膜厚1μmのGdZrからなる第一の多結晶薄膜上に、PLD法によりGdZrからなる第二の多結晶薄膜を酸素雰囲気圧力2mTorr下で形成した場合、ウィンドウに蒸着粒子が付着することにより30時間後に成膜速度が2%低下した。
一方、第二の多結晶薄膜を窒素ガス+酸素ガス雰囲気圧力20mTorr下で形成した場合、30時間後の成膜速度の低下は0.5%程度に抑えることができた。
本発明に係る酸化物超電導導体の第1実施形態を示す断面図である。 本発明の方法において使用されるIBAD装置の一例を示す構成図である。 本発明の方法において使用されるPLD装置の一例を示す構成図である。 本発明に係る酸化物超電導導体の第2実施形態を示す断面図である。 本発明に係る酸化物超電導導体の第3実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1A,1B,1C…多結晶配向中間薄膜、2A,2B,2C…酸化物超電導導体、3…基材、4…第一の多結晶薄膜、5…第二の多結晶薄膜、6…酸化物超電導薄膜、7…第三の多結晶薄膜。

Claims (9)

  1. 金属製の基材上にイオンビームアシスト法により第一の多結晶薄膜を形成し、該第一の多結晶薄膜上に、窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、パルスレーザ蒸着法により第一の多結晶薄膜と同じ材料からなる第二の多結晶薄膜を形成して多結晶配向中間薄膜を形成することを特徴とする多結晶配向中間薄膜の形成方法。
  2. 前記窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気の圧力を10〜30mTorrの範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の多結晶配向中間薄膜の形成方法。
  3. 前記第二の多結晶薄膜上に、反応抑止膜として第三の多結晶薄膜を形成して多結晶配向中間薄膜を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の多結晶配向中間薄膜の形成方法。
  4. 前記第一の多結晶薄膜上に、パルスレーザ蒸着法により前記第二の多結晶薄膜と第三の多結晶薄膜を交互に、それぞれ2層以上積層して多結晶配向中間薄膜を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の多結晶配向中間薄膜の形成方法。
  5. 前記第二の多結晶薄膜を窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、パルスレーザ蒸着法により形成し、前記第三の多結晶薄膜を酸素ガス雰囲気中、パルスレーザ蒸着法により形成することを特徴とする請求項3又は4に記載の多結晶配向中間薄膜の形成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の多結晶配向中間薄膜の形成方法により形成された多結晶配向中間薄膜。
  7. 金属製の基材上にイオンビームアシスト法により第一の多結晶薄膜を形成し、該第一の多結晶薄膜上に、窒素ガス雰囲気又は窒素ガス+酸素ガス雰囲気中、パルスレーザ蒸着法により第一の多結晶薄膜と同じ材料からなる第二の多結晶薄膜を形成して多結晶配向中間薄膜を形成し、次いで該多結晶配向中間薄膜上に酸化物超電導薄膜を形成して酸化物超電導導体を製造することを特徴とする酸化物超電導導体の製造方法。
  8. 請求項2〜5のいずれかに記載の多結晶配向中間薄膜の形成方法により多結晶配向中間薄膜を形成し、次いで多結晶配向中間薄膜上に酸化物超電導薄膜を形成することを特徴とする請求項7に記載の酸化物超電導導体の製造方法。
  9. 請求項7又は8に記載の酸化物超電導導体の製造方法により製造された酸化物超電導導体。
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