JP2005293127A - 整圧器 - Google Patents

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Daihachiro Kishida
大八郎 岸田
Mitsuo Yokoyama
光雄 横山
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Abstract

【課題】 整圧器の製作コストを安くすることができるようにする。
【解決手段】 ガバナ本体のガス流通路4に、ガス流通方向上手側ほど小径の円錐面状の弁座面6を備えた弁座7と、弁座の内側で弁座面に対向するように周辺部8cをガバナ本体側に固定してある可撓膜8とを、可撓膜を弁座面に対して圧接させることによって、ガス流通路を遮断可能に設けるとともに、弁座に、一次側ガス流路1側と二次側ガス流路2側とに亘って貫通する貫通孔9を弁座面に開口するように設け、可撓膜を、貫通孔側に対して遠近方向に変形させて、ガス流通路の開度を調整可能な整圧器であって、弁座に、貫通孔よりもガス流通方向上手側で、弁座面の仮想延長面15よりも突出する環状突起16を、可撓膜に対して全周に亘って圧接可能に弁座面と同芯状に設けてある。
【選択図】 図5

Description

本発明は、一次側ガス流路と二次側ガス流路とを連通可能なガス流通路を備えたガバナ本体を設け、前記ガス流通路に、ガス流通方向上手側ほど小径の円錐面状の弁座面を備えた弁座と、前記弁座の内側で前記弁座面に対向するように周辺部を前記ガバナ本体側に固定してある可撓膜とを、前記可撓膜を前記弁座面に対して圧接させることによって、前記一次側ガス流路と前記二次側ガス流路との連通を遮断可能に設けるとともに、前記弁座に、前記一次側ガス流路側と前記二次側ガス流路側とに亘って貫通する貫通孔を前記弁座面に開口するように設けて、前記可撓膜を、前記二次側ガス流路のガス圧力が低下するに伴って前記貫通孔側から離間し、前記二次側ガス流路のガス圧力が上昇するに伴って前記貫通孔側に近接するように変形させて、前記ガス流通路の開度を調整可能に設けてある整圧器に関する。
上記整圧器では、従来、ガス流通路に設けてある弁座に備えた、ガス流通方向上手側ほど小径の円錐面状の弁座面に対して、弁座の内側でその弁座面に対向するように周辺部をガバナ本体側に固定してある可撓膜を圧接させることによって、弁座面に開口するように設けてある貫通孔を塞いで、一次側ガス流路と二次側ガス流路との連通を遮断可能に設けている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−288124号公報
しかしながら、弁座面や可撓膜の加工精度、或いは、可撓膜のガバナ本体側への組み付け精度によっては、可撓膜を弁座面に対して全周に亘って圧接させることができなくて、一次側ガス流路と二次側ガス流路との連通を確実に遮断できない場合があり、この場合は、二次側ガス流路にガスが流入して、二次側ガス流路内のガス圧力を所望の圧力に整圧できない問題がある。
このため、弁座面や可撓膜の加工にも、可撓膜のガバナ本体側への組み付けにも、高い精度を要し、整圧器の製作コストが高くなる欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、整圧器の製作コストを安くすることができるようにすることを目的とする。
本発明の第1特徴構成は、一次側ガス流路と二次側ガス流路とを連通可能なガス流通路を備えたガバナ本体を設け、前記ガス流通路に、ガス流通方向上手側ほど小径の円錐面状の弁座面を備えた弁座と、前記弁座の内側で前記弁座面に対向するように周辺部を前記ガバナ本体側に固定してある可撓膜とを、前記可撓膜を前記弁座面に対して圧接させることによって、前記一次側ガス流路と前記二次側ガス流路との連通を遮断可能に設けるとともに、前記弁座に、前記一次側ガス流路側と前記二次側ガス流路側とに亘って貫通する貫通孔を前記弁座面に開口するように設けて、前記可撓膜を、前記二次側ガス流路のガス圧力が低下するに伴って前記貫通孔側から離間し、前記二次側ガス流路のガス圧力が上昇するに伴って前記貫通孔側に近接するように変形させて、前記ガス流通路の開度を調整可能に設けてある整圧器であって、前記弁座で、前記貫通孔よりもガス流通方向上手側に、前記弁座面の仮想延長面よりも突出する環状突起を、前記可撓膜に対して全周に亘って圧接可能に、前記弁座面と同芯状に設けてある点にある。
〔作用及び効果〕
弁座における貫通孔よりもガス流通方向上手側の部位に、弁座面の仮想延長面よりも突出する環状突起を、可撓膜に対して全周に亘って圧接可能に、弁座面と同芯状に設けてあるので、一次側ガス流路と二次側ガス流路との連通を遮断するべく、可撓膜が弁座面に向けて近接移動するに伴って、弁座面の仮想延長面よりも突出する環状突起に可撓膜が接触した後、環状突起の外周側の可撓膜部分が、更に、弁座面に向けて近接移動して弁座面に圧接されることになり、可撓膜が環状突起に接触した後、環状突起の外周側の可撓膜部分が弁座面に圧接されるまでの間に、可撓膜の環状突起に対する接触部位が、環状突起に対して全周に亘って圧接するように変形し易い。
従って、弁座面や可撓膜の加工にも、可撓膜のガバナ本体側への組み付けにも、特に高い精度を要することなく、可撓膜の環状突起に対する全周に亘る圧接によって、一次側ガス流路と二次側ガス流路との連通を確実に遮断することができ、整圧器の製作コストを安くすることができる。
本発明の第2特徴構成は、前記環状突起に、前記可撓膜に対して圧接される角部を、全周に亘って圧接可能な環状に形成してある点にある。
〔作用及び効果〕
環状突起に、可撓膜に対して圧接される角部を、全周に亘って圧接可能な環状に形成してあるので、可撓膜の環状突起に対する接触圧力が高くなり、一次側ガス流路の高いガス圧力に対抗して、一次側ガス流路と二次側ガス流路との連通を確実に遮断できる。
本発明の第3特徴構成は、前記環状突起に、前記角部の複数を形成してある点にある。
〔作用及び効果〕
環状突起に、可撓膜に対して圧接される角部の複数を形成してあるので、複数の環状突起を特に設けることなく、二次側ガス流路へのガスの流入を確実に遮断できる。
本発明の第4特徴構成は、前記環状突起の複数を設けてある点にある。
〔作用及び効果〕
弁座面の仮想延長面よりも突出する環状突起の複数を設けてあるので、二次側ガス流路へのガスの流入をより確実に遮断できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1,図2は、本発明による都市ガス供給用の整圧器を示し、図1は一次側ガス流路1と二次側ガス流路2とを遮断している状態を示し、図2は一次側ガス流路1と二次側ガス流路2とを連通させている状態でのガバナ本体3を示している。
前記整圧器は、一次側ガス流路1と二次側ガス流路2とを連通可能なガス流通路4を備えたガバナ本体3の上部に、二次側ガス流路2のガス圧力が設定圧力になるようにガバナ本体3を作動させるガバナ作動機構5を設けてある。
前記ガバナ本体3は、ガス流通路4に、一次側ガス流路1側から二次側ガス流路2側へのガス流通方向で、その上手側ほど小径の円錐面状の環状弁座面6を備えた弁座7と、弁座7の内側で弁座面6に対向する可撓膜8とを備え、弁座7には、一次側ガス流路1側と二次側ガス流路2側とに亘って貫通する複数の貫通孔9を、弁座面6にガス流通方向に沿って長いスリット状に開口するように設けてある。
前記可撓膜8は、図3にも示すように、変形していない自然状態で、底膜部8aと側膜部8bとを備えた、径方向の断面形状がガス流通方向上手側ほど小径の円錐台形状の椀状に形成してあり、ガス流通路4に対して気密の加圧室10が可撓膜8を挟んで形成されるように、その上縁側周辺部8cをガバナ本体3側に固定して、ガバナ作動機構5によって加圧室10内のガス圧力を調整することにより、可撓膜8を弁座面6に対して遠近方向に変形可能に設けてある。
そして、可撓膜8を、二次側ガス流路2のガス圧力が低下するに伴って貫通孔9側から離間し、二次側ガス流路2のガス圧力が上昇するに伴って貫通孔9側に近接するように変形させて、ガス流通路4の開度を調整可能に設け、また、可撓膜8を弁座面6に対して圧接されるように変形させることによって、一次側ガス流路1と二次側ガス流路2との連通を遮断可能に設けてある。
前記弁座7は、図3〜図5に示すように、弁座面6を形成してあるガス流通方向上手側ほど小径の弁座用筒部11と、ガバナ本体3側に嵌合固定されるガス流通方向下手側ほど小径の固定用筒部12とを同芯状に鋳造してある略鼓形に形成してあり、弁座用筒部11に周方向に沿って複数の貫通孔9をスリット状に形成し、固定用筒部12の内側に、スリット状の環状流路14を同芯状に形成する多数の整流板13を一体に設けてある。
そして、図4,図5に示すように、貫通孔9よりもガス流通方向上手側に、弁座面6の仮想延長面15よりも突出する環状突起16を、可撓膜8に対して全周に亘って圧接可能に、弁座面6と同芯状に設けてあり、この環状突起16には、一次側ガス流路1と二次側ガス流路2との連通を遮断している可撓膜8に対して圧接される角部17の複数を、全周に亘って圧接可能な環状に形成してある。
前記加圧室10内には、後述するように、その加圧室10内の圧力の低下に基づき可撓膜8が弁座面6から遠ざかる方向に変形すると、その可撓膜8と接当して可撓膜8の変形を抑制するサポート体31を設けてある。
前記サポート体31は、図3に示すように、可撓膜8側に臨む接当面32のうち、その外周部を、全周に亘って、径方向外方側ほど可撓膜8側に向けて突出する傾斜面部33に形成し、その内側部分を扁平面部34に形成してある。
そして、サポート体31の後端側に、ガバナ本体3に対して鉛直方向に相対移動可能に支持される移動部材35を埋め込み装着して、サポート体31を弁座面6に対する遠近方向に移動自在に設けると共に、サポート体31の後端側に圧縮スプリング36を装着して、サポート体31を、弁座面6に近接する方向に付勢してある。
前記ガバナ作動機構5は、図1に示すように、パイロットガバナ19に、一次側ガス流路1に連通する第1パイロット流路18と、ガバナ本体3における加圧室10に連通する第2パイロット流路22とを接続するとともに、一次側ガス流路1に連通する第3パイロット流路23を、絞り部20を介して、第2パイロット流路22の途中に接続し、パイロット圧を計測する圧力計21を第2パイロット流路22を設けてある。
前記パイロットガバナ19は、第1パイロット流路18と第2パイロット流路22とを接続しているガス流路25を開閉操作する調圧用弁体26と、調圧用弁体26を所定開度位置に維持する方向に付勢するスプリング27と、第1パイロット流路18に連通する流路連通室28と、大気に連通する大気連通室29とを備え、流路連通室28と大気連通室29とをダイヤフラム30で気密に区画して、流路連通室28と大気連通室29との圧力差に応じて調圧用弁体26の開度を調整できるように設けてある。
上記整圧器の作動について、以下に説明する。
まず、パイロットガバナ19の働きにより、二次側ガス流路2内の圧力が低下したときには、第1パイロット流路18の内圧と大気圧との均衡から、ダイヤフラム30が押し下げられることで、調圧用弁体26が開弁方向に作動して、第3パイロット流路23から絞り部20を通して流入したガスの第1パイロット流路18側への流出ガス流量が増え、第2パイロット流路22内の圧力が低下して、加圧室10内の圧力も低下する。
また、逆に、二次側ガス流路2内の圧力が上昇したときは、ダイヤフラム30が押し上げられることで、調圧用弁体26が閉弁方向に作動して、第3パイロット流路23から絞り部20を通して流入したガスの第1パイロット流路18側への流出ガス流量が減少し、第2パイロット流路22内の圧力が上昇して、加圧室10内の圧力も上昇する。
前記可撓膜8は、一次側ガス流路1と二次側ガス流路2との連通を遮断している状態では、図5に示すように、底膜部8aがサポート体31側に入り込むように変形していて、サポート体31の扁平面部34に接当しているとともに、側膜部8bが、弁座面6と環状突起16の角部17とに全周に亘って圧接されており、前述のようにして加圧室10内の圧力低下や圧力上昇に応じて、可撓膜8が弁座面6に開口する貫通孔9に対して遠近方向に変形することによって、ガス流通路4の開度が調整される。
つまり、二次側ガス流路2のガス圧力が設定圧力以上に上昇すると、可撓膜8が弁座面6に開口する貫通孔9へ近接する方向に変形して、ガス流通路4の開度が小さくなる傾向となり、一次側ガス流路1から二次側ガス流路2へのガス流量が減少して、二次側ガス流路2のガス圧力が設定圧力に戻るようになり、二次側ガス流路2のガス圧力が設定圧力未満に低下すると、可撓膜8が弁座面6に開口する貫通孔9から遠ざかる方向に変形して、ガス流通路4の開度が大きくなる傾向となり、一次側ガス流路1から二次側ガス流路2へのガス流量が増大して、二次側ガス流路2のガス圧力が設定圧力に戻るようになる。
〔第2実施形態〕
図6は、本発明による整圧器の別実施形態の要部を示し、弁座7における貫通孔9よりもガス流通方向上手側に、弁座面6の仮想延長面15よりも突出する複数(本実施形態では二つ)の環状突起16(16a,16b)を、突出高さを変えて、可撓膜8に対して全周に亘って圧接可能に、弁座面6と同芯状に設けてある。
そして、図7に示すように、これらの環状突起16a,16bのうちの、突出高さが低い外側の環状突起16aには、一次側ガス流路1と二次側ガス流路2との連通を遮断している可撓膜8に対して全周に亘って圧接される山形の角部17(17a)を環状に形成し、突出高さが高い内側の環状突起16bには、その内周側と外周側との二箇所に、一次側ガス流路1と二次側ガス流路2との連通を遮断している可撓膜8に対して全周に亘って圧接される角部17(17b)を環状に形成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔その他の実施形態〕
1.本発明による整圧器は、弁座面の仮想延長面よりも突出する環状突起の外周面形状を、径方向の断面視で円弧形状やU字形状に形成してあっても良い。
2.本発明による整圧器は、弁座面の仮想延長面よりも突出する環状突起に多数の突条を環状に形成してあっても良い。
3.本発明による整圧器は、環状突起に圧接させる略扁平な可撓膜を設けてあっても良い。
4.本発明による整圧器は、メタンガス等の都市ガス供給系以外に、プロパンガスを供給するために設けるものであっても良い。
整圧器の内部を示す断面図 整圧器の内部を示す断面図 要部の分解斜視図 要部の断面図 要部の断面図 第2実施形態を示す要部の断面図 第2実施形態を示す要部の断面図
符号の説明
1 一次側ガス流路
2 二次側ガス流路
3 ガバナ本体
4 ガス流通路
6 弁座面
7 弁座
8 可撓膜
8c 周辺部
9 貫通孔
15 仮想延長面
16 環状突起
17 角部

Claims (4)

  1. 一次側ガス流路と二次側ガス流路とを連通可能なガス流通路を備えたガバナ本体を設け、
    前記ガス流通路に、ガス流通方向上手側ほど小径の円錐面状の弁座面を備えた弁座と、前記弁座の内側で前記弁座面に対向するように周辺部を前記ガバナ本体側に固定してある可撓膜とを、前記可撓膜を前記弁座面に対して圧接させることによって、前記一次側ガス流路と前記二次側ガス流路との連通を遮断可能に設けるとともに、
    前記弁座に、前記一次側ガス流路側と前記二次側ガス流路側とに亘って貫通する貫通孔を前記弁座面に開口するように設けて、
    前記可撓膜を、前記二次側ガス流路のガス圧力が低下するに伴って前記貫通孔側から離間し、前記二次側ガス流路のガス圧力が上昇するに伴って前記貫通孔側に近接するように変形させて、前記ガス流通路の開度を調整可能に設けてある整圧器であって、
    前記弁座で、前記貫通孔よりもガス流通方向上手側に、前記弁座面の仮想延長面よりも突出する環状突起を、前記可撓膜に対して全周に亘って圧接可能に、前記弁座面と同芯状に設けてある整圧器。
  2. 前記環状突起に、前記可撓膜に対して圧接される角部を、全周に亘って圧接可能な環状に形成してある請求項1記載の整圧器。
  3. 前記環状突起に、前記角部の複数を形成してある請求項2記載の整圧器。
  4. 前記環状突起の複数を設けてある請求項1〜3の何れか1項記載の整圧器。
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