JP2005292249A - 音場制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御用マイクロホンを多数必要としない簡素な構成を有し、空間的に広い領域に亘り一様な減音効果が得られる音場制御装置を提供すること
【解決手段】音源信号が供給され、線音源特性を有し、互いに所定方向に隣接して配置される複数の第1のスピーカと、線音源特性を有し、該第1のスピーカに対向してかつ互いに所定方向に隣接して配置される複数の第2のスピーカとを有する複数のスピーカ組と、音源信号に制御フィルタ情報に従ってフィルタ処理を施すことにより制御音を生成し、該制御音を第2のスピーカに供給する制御フィルタ部と、スピーカ組の一について、第1のスピーカの設置点とそれに対向して配置された第2のスピーカの設置点とを結ぶ線上に配置され、音圧を検出する単一の制御用マイクロホンと、制御用マイクロホンにより検出された音圧を最小とするための制御フィルタ情報を生成する生成手段と、生成手段により生成された制御フィルタ情報を制御フィルタ部にそれぞれ転送する転送手段とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は能動消音技術を利用して音場を制御する音場制御装置に関する。特に本発明は音場制御領域を空間的に拡大するもの、あるいは音場を非減音領域と減音領域とに分離するものに関する。
能動消音技術に基づく音場制御において、複数の制御用マイクロホンおよび複数のスピーカを設置し、多点音圧二乗和を最小とするアルゴリズムに従って制御音を複数のスピーカから同時に放射することにより、減音領域の空間的な拡大を図る音場制御装置が知られている。しかしながら、この従来の音場制御装置ではアルゴリズムが複雑であることから、減音領域の調整等に伴うアルゴリズムの変更に多大な手間がかかる問題点がある。例えば下記特許文献1には制御用マイクロホンで同定した制御フィルタを加工することが記載されているが、制御用マイクロホンを多数必要としない簡素な構成により制御音を生成することはできない。
また、必ずしも制御用マイクロホン位置以外の空間領域も一様に音圧を低減できるとは限らない。
空間全域減音に関しては、制御スピーカを騒音源に近接配置させ、騒音を発生元から低減する技術も幾つか知られている。しかしながら、騒音以外の例えばコンテンツ視聴のための音場制御には適さない。コンテンツ再生音まで減音されてしまうからである。
特開2003−108151公報
したがって本発明は、制御用マイクロホンを多数必要としない簡素な構成を有し、空間的に広い領域に亘り一様な減音効果が得られる音場制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点に係わる音場制御装置は、音源信号が供給され、線音源特性を有し、互いに所定方向に隣接して配置される複数の第1のスピーカと、線音源特性を有し、該第1のスピーカに対向してかつ互いに所定方向に隣接して配置される複数の第2のスピーカとを有する複数のスピーカ組と、前記音源信号に制御フィルタ情報に従ってフィルタ処理を施すことにより制御音を生成し、該制御音を前記第2のスピーカに供給する制御フィルタ部と、前記スピーカ組の一について、前記第1のスピーカの設置点とそれに対向して配置された前記第2のスピーカの設置点とを結ぶ線上に配置され、音圧を検出する単一の制御用マイクロホンと、前記制御用マイクロホンにより検出された音圧を最小とするための制御フィルタ情報を生成する生成手段と、前記生成手段により生成された制御フィルタ情報を前記制御フィルタ部にそれぞれ転送する転送手段とを具備する音場制御装置である。
本発明によれば、線音源特性を有するスピーカを用いることで広い範囲に亘り一様な減音効果を得ることができる。また、音場制御領域を拡大するための手段として、スピーカ組を複数段配置するとともに、これらスピーカ組の制御フィルタ部に制御フィルタ情報を転送することで、制御用マイクロホンを多数必要としない簡素な構成とすることができる。
さらに、本発明によれば制御音の時間遅延およびゲイン調整により局所音圧最小化を実現でき、音場制御領域を非減音領域と減音領域とに分離することも容易に可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態は音場制御領域の空間的な拡大に関する。図1は本発明の第1実施形態に係る音場制御装置を示すブロック図である。本装置は、制御用マイクロホン2と、線音源特性を有する音源再生用スピーカ5と、該音源再生用スピーカ5に対向して設けられ、線音源特性を有する制御用スピーカ6とからなる第1のスピーカ組を有する。なお、線音源特性を有するスピーカは「ラインスピーカ」とも称される。制御用マイクロホン2は音源再生用スピーカ5と制御用スピーカ6の設置点を結ぶ線上に設置され、適応フィルタ部3に接続されている。音源再生用スピーカ5には音源信号1が供給され、該音源再生用スピーカ5は音源信号1をそのまま再生する。また、制御用スピーカ6には制御フィルタ部4が接続されている。制御フィルタ部4は音源信号1にフィルタ処理を施して制御音を生成する。この制御音は制御用スピーカ6に供給され、音源再生用スピーカ5からの再生音と同期して再生される。
また、第1のスピーカ組の上段には、音源再生用スピーカ8と、該音源再生用スピーカ8に対向して設けられ、線音源特性を有する制御用スピーカ9と、該制御用スピーカ9に接続される制御フィルタ部7とからなる第2のスピーカ組が設置される。さらに、第2の組の上段には、音源再生用スピーカ11と、該音源再生用スピーカ11に対向して設けられ、線音源特性を有する制御用スピーカ12と、該制御用スピーカ12に接続される制御フィルタ部10とからなる第3のスピーカ組が設置される。なお、スピーカ組の数は本実施形態のような3段に限定されず任意の複数である。
第1のスピーカ組のみでは、上下方向の空間(図1に示す空間14等)は音圧低減効果が劣化するため、これを拡大するべく第2、第3のスピーカ組は設けられている。ここで、空間減音の実現のために、図2に示すように複数の制御用マイクロホン201〜203を配置することが考えられるが、ラインスピーカ211〜216は必ずしも図3(a)のような低域から高域にわたる望ましい指向性を有するとは限らず、図3(b)のような放射状の指向性を有し、例えば図2のように制御用マイクロホン201には対向するスピーカ211,212からの音だけでなく、スピーカ213〜216からの音もすべて拾ってしまう。従って、仮に従来のマルチチャネル制御によりこれらの複数のマイク音圧の二乗和を最小にできたとしても、上下方向からの制御音の影響を受けて遠方での音圧低下量(減音効果)が低減してしまう。
これに対し本実施形態では、図2に示したように空間の上下方向に沿って複数の制御用マイクロホン201〜203を備えるのではなく、少なくとも1つの制御用マイクロホン2を備える構成としていることから、上記のような問題を回避できる。このため、各スピーカ組が備える制御フィルタ部4、7、10は、適応フィルタ部3により計算された制御フィルタ情報を次段に転送し、各段で同じ制御フィルタ情報を用いる。したがって、本実施形態によれば、制御用マイクロホン2を多数設ける必要のない簡素な構成により空間減音を実現できる。なお、制御用マイクロホン2は、どちらのスピーカ組に対応して設けてもよい。
図4を参照して本実施形態の動作を説明する。
先ず図4(a)に示すように第1のスピーカ組のみが駆動されると、適応フィルタ部3は制御用マイクロホン2による音圧の検出結果に基づいて適応的に制御フィルタ情報を演算する。この演算結果に基づく制御フィルタ情報は制御フィルタ部4に転送される。制御フィルタ情報は、少なくとも、制御用マイクロホン12での音圧を最小とするように適応フィルタ部13により同定されたインパルス応答関数の中から抽出される最大ピーク音までのインパルス応答を含む。
次に、図4(b)に示すように、適応フィルタ部3からの制御フィルタ情報は制御フィルタ部7および制御フィルタ部10に順次転送される。
制御フィルタ部4は、転送されてきた制御フィルタ情報に従って音源信号1にフィルタ処理を施して制御音を生成し制御用スピーカ6に供給する。これにより制御用スピーカ6から制御音が放射されると、制御用マイクロホン2から遠方の空間13の音圧は低下し、音源再生用スピーカ5と制御用スピーカ6とに挟まれる空間の音圧は増加する。また、制御フィルタ部7は、転送されてきた制御フィルタ情報に従って音源信号1にフィルタ処理を施して制御音を生成し制御用スピーカ9に供給する。これにより制御用スピーカ9から制御音が放射され、減音空間14が得られる。同様にして制御用スピーカ12からも制御音が放射される。したがって、音場制御領域を同図の矢印Aの方向に空間的に拡大することができる。
図5(a)に従来のマルチチャネル制御によるスピーカおよび制御用マイクロホンの配置構成を示し、同図(b)に本発明の第1実施形態の配置構成を示す。図中に示される小黒点は音圧最小点、つまり制御用マイクロホンの設置点に相当する。そして図6(a)(b)には音源信号を500Hzとした場合における音圧分布の数値計算(シミュレーション)結果を示す。図6(a)は従来のマルチチャネル手法による場合であり、同図(b)は本実施形態の場合である。また、図7(a)(b)は音源信号を2000Hzとした場合の計算結果を示している。どちらの場合においても、従来手法と、本実施形態との減音領域の低下量レベル差は5dB以上あり、本実施形態は効果的である。なお、従来のマルチチャネル手法は以下の式に基づいている。
Figure 2005292249
ここで、qは音源の振幅、qは制御音源の振幅、Fは音源から制御マイクまでの空間音響インピーダンス、Fは制御音源から制御マイクまでの空間音響インピーダンス、Gは音源から空間観測点までの空間音響インピーダンス、Gは制御音源から空間観測点までの空間音響インピーダンスである。
(第2実施形態)
第1実施形態の音場制御装置は制御用マイクロホンを用いて検出した音圧を最小化することで空間減音を実現するものであったが、制御用マイクロホンで音圧を検出する構成では周囲の音場の影響を受け、減音効果が劣化することも考えられる。そこで本実施形態ではコンテンツ音は予測可能であること、つまり、コンテンツデータは有限長であって予め保持可能あることを仮定し、制御用マイクロホンを用いることなく減音領域を創出する。
図8は本発明の第2実施形態に係わる音場制御装置を示すブロック図である。本実施形態の音場制御装置は、線音源特性を有し、コンテンツデータ801の再生音を放射(鳴音)するコンテンツ再生用スピーカ802と、線音源特性を有し、コンテンツデータ801に基づく制御音を放射する制御用スピーカ805とが距離dを隔てて配置される。制御用スピーカ805には、コンテンツデータ801に基づく制御音を生成するための時間遅延部803およびゲイン調整部804からなる制御フィルタ部が接続される。
図9に示すように、Gはコンテンツ再生用スピーカ802から空間観測の最遠点までの空間音響インピーダンス、Fはコンテンツ再生用スピーカ802から地点Rまでの空間音響インピーダンス、Gは制御用スピーカ805から空間観測の最遠点までの空間音響インピーダンス、Fは制御用スピーカ805から地点Rまでの空間音響インピーダンスである。
時間遅延部803は、再生用スピーカ802と制御用スピーカ805の離間配置間隔dの値に基づき、コンテンツデータ801の音声信号を(d±Δd)/c[sec]だけ遅らせる(ただし、cは音速)。また、ゲイン調整部804は、この遅延後の音声信号のゲインをdの値と、制御用スピーカ805と地点Rまでの距離rの値に基づいて所定倍し、これにより制御音が生成される。生成された制御音は線音源特性を有する制御用スピーカ805から放射される。コンテンツ再生用スピーカ802から放射されるコンテンツ音と制御用スピーカ805から放射される制御音とが干渉することにより音場が制御される。
ここで、制御用スピーカ805からr[m]離れた地点Rは局所的に音圧を低減する局所音圧最小地点であり、従来の能動消音の分野では制御用(エラー)マイクロホンの設置点に相当する。本実施形態ではこのようなマイクロホンがなくても局所的に低減できる。しかも、従来の能動消音では制御対象は騒音であり、必ずしもその放射特性は線音源になるとは限らない。また、制御音源も通常オーディ機器で扱うコーン型スピーカは線音源でなく点音源に近いことから、これらを干渉させても、広い範囲で互いに逆位相でほぼ同振幅である保証がなく、よって、局所音圧低減領域は点に近く、線にはなりにくい。これに対して、本実施形態ではコンテンツ再生用スピーカ802および制御用スピーカ805も線音源特性を有するものとすることから、干渉領域も線となり、広範囲の音圧低減領域を得ることができる。
なお、地点Rで局所的に音圧を低下させるためには、遅延されたコンテンツ音からなる制御音のゲインを
Figure 2005292249
にする。このようにゲインを調整すると、地点Rでの音圧をPとするとき、次式に示すようにこの音圧Pは理論上ゼロになる。したがって音圧低下量[dB]は−∞となる。
Figure 2005292249
ただし、qはコンテンツ再生音の振幅(体積速度)、Fはコンテンツ再生用スピーカ802から地点Rまでの音響インピーダンス、Fは制御用スピーカ805から地点Rまでの音響インピーダンス、Hは時間遅延部803の性能と等価な伝達関数、Hはゲイン調整部804の性能と等価な伝達関数である。
また、このとき、図9に示すように地点RからさらにL[m]離れた地点Lでの音圧低下量は次式のように表される。
Figure 2005292249
上式から、L=0つまり地点Rでは音圧低下量η(att)=−∞となり、L=∞、つまり遠方では、
Figure 2005292249
となる。
本発明の音場制御に係る減音効果の有効性を確認するために、ランダム音を用いて制御試験を実施した。試験条件は図10に示すシミュレーションと同じである。図10(a)に示すシミュレーションでは、スピーカの離間配置間隔d=0.78[m]とし、r=0.2[m]と定めている。また、図10(b)に示すシミュレーションでは、d=0.78[m]とし、r=1.2[m]と定めている。図10(a)から分かるように、地点Rにおいて局所的に音圧が最小となり、遠方3mにおいても約6dBの低下が認められる。図10(b)の結果においても、局所的な音圧最小部が認められる。
図11は、L=3[m]の地点での音圧低下量の実測値を示している。横軸は音圧レベル(周波数スケール)である。低域から高域まで一様に5dB以上低下しているのがわかる。
(第3実施形態)
第3実施形態の音場制御装置は、第2実施形態と同様の構成を有するが、ゲイン調整部804においてゲインの倍率を1倍とする点で第2実施形態と異なる。なお、ゲインの倍率を1倍とすることは、ゲイン調整部804自体を省略することと等価的である。
再生用スピーカ802と制御用スピーカ805の離間配置間隔d[m]を元に、時間遅延部803でコンテンツデータ801の音声信号を(d±Δd)/c[sec]だけ遅らせ(ただし、cは音速)、ゲイン調整部804でゲインを1倍(あるいはゲイン調整部を不要とした)して得られる制御音を制御用スピーカ805から発生させる。このような第3実施形態によっても、スピーカの離間配置間隔d[m]以上離れた遠方の空間の音圧は低下させ、スピーカに挟まれる空間は音場を増加させることができる。本実施形態のようなゲイン調整によると、第2実施形態のように地点Rで局所的に著しく大きな減音効果を得ることはできないものの、少なくともスピーカ間隔以上離れた遠方では十分な減音効果を達成できる。ゲイン調整部804でゲインを任意に変化させると、これに応じて、局所的に音圧が低減する位置およびその遠方の音圧低下量も変化する。例えばd=0.78[m]、r=0.2[m]であり、ゲイン調整量をそれぞれ、
Figure 2005292249
に変化させたときの2つのスピーカを結ぶ線上の音圧低下量を図12(a)に示す。同様に、d=0.78[m]、r=1.2[m]である場合を図12(b)に示す。スピーカ間の空間領域(0<x<d)では音圧が逆に増加するものの、x>rの領域、つまり地点Rより遠方では、rまたはHに応じて音圧は変動する。
図13(a)(b)はxz平面上における音圧の分布を示す図である。2つのスピーカを結ぶ線上からz軸方向に離れるほど位相差が生まれるために減音効果は劣化(特に高い周波数ほど著しい)するが、線音源の距離減衰は点音源に比べて小さいことから、線上では遠方でも干渉が起こり、十分な音圧低下量が得られる。
なお、計算はあくまで線音源特性のスピーカを使用することを仮定しているが、実際はラインスピーカとはいえ、離散的に配置した複数のスピーカを線状に配置することで実現する。従って、互いに干渉が発生し、高周波数ではライン長手方向で位相、振幅が均一という保証はない。そこで、図14に示すように4つの点音源を長手方向に沿って線状に配列したもので同様の計算を実施した。図15は、スピーカの離間配置間隔d=0.78[m]のもと、x=0.31[m]の地点Prでの周波数ごとの音圧低減効果、図16はx=3[m]の地点すなわち遠方での音圧低減効果を示している。地点Rでは離散点音源同士で干渉が発生するため、無干渉の線音源特性を有するスピーカの場合(att=−∞)に比べて効果が著しく劣化するが、遠方では低域から高域まで広い周波数帯域で減音効果があり、点音源群による配列であっても本発明の効果が期待できる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態は、第1乃至第3実施形態で説明した音場制御装置に適用可能なスピーカに関するものである。図17は本実施形態に係るスピーカを示す図である。このスピーカ180は、第1乃至第3実施形態で説明したコンテンツ再生用および音源再生用スピーカまたは制御用スピーカのいずれかに代わるものであり、複数の点音源スピーカ170〜173と、これら点音源スピーカの各々に接続される制御フィルタ部270〜273とからなる。制御フィルタ部270〜273は、各々が独立して位相および振幅を調整できる。このように複数の点音源スピーカ170〜173の線状配置によって近似的に線音源スピーカ180を実現する場合、互いの干渉で効果が劣化することが考えられることから、点音源スピーカの個数あるいは配置間隔等に応じ、各々の振幅および位相を独立制御可能な制御フィルタ部270〜273で制御することにより、劣化分を抑制できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1実施形態に係る音場制御装置を示すブロック図 従来のマルチチャネル制御による配置構成図 ラインスピーカの放射特性を示す図 第1実施形態の動作を説明するための図 従来のマルチチャネル制御によるスピーカおよび制御用マイクロホンの配置構成および本発明の第1実施形態の配置構成を示す図 音源信号を500Hzとした場合における音圧分布の数値計算(シミュレーション)結果を示す図 音源信号を2000Hzとした場合における音圧分布の数値計算(シミュレーション)結果を示す図 本発明の第2実施形態に係る音場制御装置を示すブロック図 第2実施形態に係る音場制御装置のスピーカおよび制御用マイクロホンの配置構成図 第2実施形態に係るシミュレーション結果を示す図 第2実施形態に係わるL=3[m]の地点での音圧低下量の実測値を示すグラフ 本発明の第3実施形態に係わり、ゲイン調整量を異ならせた場合のシミュレーション結果を示す図 第3実施形態に係わり、xz平面上における音圧の分布を示す図 第3実施形態に係わり、4つの点音源を長手方向に沿って線状に配列した場合を示す図 図14の場合における地点Prでの周波数ごとの音圧低減効果を示す図 図14の場合における遠方での音圧低減効果を示す図 本発明の第4実施形態に係る線音源スピーカを示す図
符号の説明
1…音源信号、2…制御用マイクロホン、3…適応フィルタ部、4,7,10…制御フィルタ部、5,8,11…音源再生用スピーカ、6,9,12…制御用スピーカ

Claims (7)

  1. 音源信号が供給され、線音源特性を有し、互いに所定方向に隣接して配置される複数の第1のスピーカと、線音源特性を有し、該第1のスピーカに対向してかつ互いに所定方向に隣接して配置される複数の第2のスピーカとを有する複数のスピーカ組と、
    前記音源信号に制御フィルタ情報に従ってフィルタ処理を施すことにより制御音を生成し、該制御音を前記第2のスピーカに供給する制御フィルタ部と、
    前記スピーカ組の一について、前記第1のスピーカの設置点とそれに対向して配置された前記第2のスピーカの設置点とを結ぶ線上に配置され、音圧を検出する単一の制御用マイクロホンと、
    前記制御用マイクロホンにより検出された音圧を最小とするための制御フィルタ情報を生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された制御フィルタ情報を前記制御フィルタ部にそれぞれ転送する転送手段とを具備する音場制御装置。
  2. 前記生成手段は、
    前記音圧を最小とするインパルス応答関数を同定する同定手段と、
    前記同定手段により同定されたインパルス応答関数の中から最大ピーク音のインパルス応答を抽出する抽出手段と、を具備し、
    前記抽出手段により抽出されたインパルス応答に基づいて前記制御フィルタ情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の音場制御装置。
  3. 前記第1、第2のスピーカの少なくともいずれかを、複数の点音源からなる線音源スピーカとし、該複数の点音源に接続され、振幅および位相のいずれかを互いに独立して調整可能な複数の制御フィルタ部を更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載の音場制御装置。
  4. コンテンツデータの音声信号が供給され、線音源特性を有する第1のスピーカと、
    前記第1のスピーカに対向して配置され、線音源特性を有する第2のスピーカと、
    前記第1のスピーカと前記第2のスピーカとの離間配置間隔の値を音速で除した値に相当する時間だけ前記コンテンツデータの音声信号を遅延させて制御音を生成し、前記第2のスピーカに供給する遅延部とを具備する音場制御装置。
  5. 前記離間配置間隔と、前記第2のスピーカと音圧局所最小点との間の距離とに応じて前記制御音のゲインを所定倍し、前記第2のスピーカに供給するゲイン調整部をさらに具備することを特徴とする請求項4に記載の音場制御装置。
  6. 前記ゲインを
    Figure 2005292249
    することを特徴とする請求項5記載の音場制御装置。
  7. 前記第1、第2のスピーカのいずれかを、複数の点音源と、該複数の点音源に接続され、振幅および位相のいずれかを互いに独立して調整可能な複数の制御フィルタ部とを有する線音源スピーカとすることを特徴とする請求項4〜5のいずれかに記載の音場制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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