JP2005292192A - ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス及びハーフトーン型位相シフトマスク並びにパターン転写方法。 - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス及びハーフトーン型位相シフトマスク並びにパターン転写方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】露光光での位相シフトマスクとしての位相差,透過率や検査波長での透過率を制御でき、耐薬品性に優れ、さらにエッチングによるパターニング性に優れたハーフトーン型位相シフト膜を有するハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス及び位相シフトマスク並びにパターン転写方法を提供することを目的とする。
【解決手段】石英ガラス基板等からなる透明基板11上にジルコニウムと、ジルコニウム以外の金属と、シリコンとを含んだ金属シリサイド化合物薄膜からなる半透明膜層21を形成したハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス10をパターニング処理して、透明領域23と位相シフトパターン21aとからなる半透明領域24とを有するハーフトーン型位相シフトマスク100を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、LSI、超LSI等の高密度集積回路の製造工程中に用いられるフォトマスク及びそのフォトマスクを製造するためのフォトマスク用ブランクスに関するものであり、特に、微細寸法の投影像が得られるハーフトーン型位相シフトマスクまたはこれを製造するためのハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス及びパターン転写方法に関する。
従来のフォトマスクでは微細なパターンの投影露光に際し近接したパターンはマスクの光透過部を通過した光が回折し、干渉することによってパターン境界部での光強度を強め合いフォトレジストが感光するため、ウエハー上に転写されたパターンが分離解像しないという問題が起きていた。この現象は露光波長に近い微細なパターンほどその傾向が強く、原理的には従来のフォトマスクと露光光学系では光の波長以下の微細なパターンを分離解像することは不可能であった。
そこで、隣接するパターンを透過する投影光の位相差を互いに180度にすることによって微細なパターンの解像力を向上させるという、位相シフト技術を使用した位相シフトマスクが開発された。すなわち、隣接する開口部の片側に位相シフト部を設けることにより、透過光が回折し干渉し合う際、位相が反転しているために境界部の光強度は弱め合い、その結果転写パターンは分離解像する。この関係は焦点前後でも成り立っているため、焦点が多少ずれていても解像度は従来のものより向上する(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
パターンを遮光層で形成する場合には、遮光パターンに隣接する開口部の片側に位相シフト部を設けて位相を反転させるが、遮光層が完全な遮光性を持たず、かつこの半透明遮光層によって位相が反転させる場合にも、同様な解像度向上効果が得られ、この場合は特に孤立パターンの解像度向上に有効である。これをハーフトーン型位相シフトマスクという。
ここで、ハーフトーン型位相シフトマスクを図面に従って簡単に説明する。図8は、ハーフトーン型位相シフトリソグラフィの原理を示す図、図9は通常のバイナリマスクの場合を示す図である。図8(a)及び図9(a)はフォトマスクの断面図、図8(b)及び図9(b)はフォトマスク上での光の振幅、図8(c)及び図9(c)はウエハー上での光の振幅、図8(d)及び図9(d)はウエハー上での光の強度をそれぞれ示し、111は透明基板、121は位相シフトパターン、131は遮光パターンである。
ここで半透明膜層とは、透過する露光光の位相を同光路長の空気を通る露光光の位相に対して反転し、かつその強度を減衰させる機能を持つ膜であり、単層または多層により形成される。通常のバイナリマスクにおいては図9(a)に示すように石英ガラスからなる基板111上にクロム等からなる遮光パターン131を形成し、パターンの光透過部を形成してあるだけであり、ウエハー上の光強度分布は、図9(d)に示すように、回折により裾広がりとなり、解像度は劣ってしまう。一方、半透明膜からなるハーフトーン型位相シフトパターン121を透過した光とその開口部を透過した光とでは位相が実質上反転するので、図8(d)に示すようにウエハー上でパターン境界部の光強度が0となり、その裾広がりを抑えることができ、よって、解像度が向上する。
さらにここ数年の半導体の急激な微細化に伴い、それを達成するためのリソグラフィ技術も急速に進歩している。マスクパターンをウエハー上に転写する縮小投影露光装置は解像性を高めるために短波長化が進みKrFエキシマレーザー、ArFエキシマーレーザーといった紫外光領域に進んでいる。さらに今後はF2エキシマーレーザーの利用が有力視されている。また、ウエハー上に転写されるパターンの解像性をより高めるために、半透明膜層の透過率を高めた高透過率ハーフトーン型位相シフトマスクも注目されている。この高透過率ハーフトーン型位相シフトマスクは半透明膜層の透過率が高く、位相が反転して透過する光の強度も強くなる。このため位相の打ち消し効果が強くなり、ウエハー上へのパターン転写時における解像性が向上する。
特開昭58―173744号公報 特公昭62―50811号公報
一般的に、ハーフトーン型位相シフトフォトマスクの位相差に関しては180度が最適値になるが、透過率に関しても、半透過領域の適正値は2〜30%(透過領域を100%とした場合)の範囲にあり、転写するパターン、転写する条件等によって最適値が決まる。ハーフトーン型位相シフトフォトマスクに関しては、位相差、透過率共にその適正値に作製することが要求され、適正値からずれた場合には、最適露光量等が変化し、寸法精度の低下、焦点裕度の低下等に至ってしまう。したがって、半透明膜層の透過率、位相差を左右する単層及び多層の膜の屈折率、消衰係数及び膜厚の精度、安定性は重要である。
また、ハーフトーン型位相シフトフォトマスクにおいては、露光波長での反射率も、フォトリソグラフィの工程でのマスクとレンズ間での多重散乱等の影響を抑えるため、低反射であることが望まれ20%以下が適正値である。さらに、マスク上に形成されるパターンの外観、位置精度等を保証するために、マスク製造工程で使用される各種の検査、測定装置で使用する波長での透過率は35%以下であることが望ましい。しかし、露光波長で高透過率化に伴い、検査波長での透過率も増大してしまい、位相シフトパターンのコントラストが不足するという問題が生じている。
さらに、露光光の短波長化、ハーフトーン型位相シフトマスクの高透過率化の中では、従来の半透明膜層の材料に代わりこれらに適した材料を使う必要がある。現在、半透明膜層の材料としてモリブデン(Mo)やタンタル(Ta)、チタン(Ti)といった遷移金属とシリコンを含む材料が使われているものが多いが、上記のような流れに対応するには半透明膜層の透明性を増す必要がある。そこで、半透明膜層に酸素をより多く加えなければならないが、これにより洗浄液に対する耐薬品性の面で以前の膜より劣ってしまう。そのため半透明膜層の膜質が変化し、洗浄後、必要な位相差、透過率が得られないという問題が生じている。
このような耐薬品性の低下に対応するために、ブランクス表面を硫酸で処理する、保護膜を形成するといったことが考えられているが、どれも十分な耐薬品性を満たしておらず、さらに工程が増えるために、コストや時間がよりかかるといった問題がある。
本発明は上記要求に鑑みなされたものであり、露光光での位相シフトマスクとしての位相差、透過率や検査波長での透過率を制御でき、耐薬品性に優れ、さらにエッチングによるパターニング性に優れた半透明膜層を有するハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス及び位相シフトマスク並びにパターン転写方法を提供することを目的とする。
本発明において上記課題を解決するために、まず請求項1においては、透明基板上に少なくとも一層以上の半透明膜層を有するハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスにおいて、前記半透明膜層にジルコニウムと、ジルコニウム以外の金属と、シリコンとが含まれており、前記半透明膜層に含まれる全金属(Me)に対するジルコニウム(Zr)の原子比率(Zr/Me)が0.7以上であることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスとしたものである。
また、請求項2においては、前記半透明膜層に含まれるジルコニウム及びジルコニウム以外の金属及びシリコンが、酸素、窒素、ハロゲン元素の群から選択された元素との間で化合物を形成していることを特徴とする請求項1記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスとしたものである。
また、請求項3においては、前記半透明膜層を300℃以上で加熱処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスとしたものである。
また、請求項4においては、前記半透明膜層は露光光での位相差が180±5度で、且つ透過率が2〜30%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスとしたものである。
また、請求項5においては、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスを用いて、透明基板上に露光光に対して透明域と半透明域からなるパターンを形成したことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクとしたものである。
さらにまた、請求項6においては、請求項5記載のハーフトーン型位相シフトマスクに紫外光線を照射し、ハーフトーン型位相シフトマスクを透過した紫外光線によって感応基板を露光することを特徴とするパターン転写方法としたものである。
本発明が提供するハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス及び位相シフトマスクは、半透明膜層にジルコニウムを含んだ金属シリサイド化合物膜を用い、300℃以上で加熱処理を行うことにより、耐薬品性が向上し、マスク作製プロセスでの薬液洗浄工程によって生じる半透明膜層の位相差、透過率等の変化を最小限に抑えることが出来る。
さらに、ハーフトーン型位相シフトマスクとして満足すべき露光波長での位相差、透過率や検査波長での透過率を制御できる。
また、半透明膜層の残留内部応力が低減することにより、マスクパターンでの位置精度の向上も図ることが出来る。
さらに、本発明のパターン転写方法によると、シリコンウエハー等の基板に形成されたレジストに対し、高精度のパターン露光が長期間可能となり、その結果、電子デバイス等のパターンを高い歩留まりで作製することができる。
請求項1に係る本発明のハーフトーン型位相シフトマスクブランクスは、図1(a)及び(b)に示すように、透明基板11上に半透明膜層を単層もしくは2層以上の構成で半透明領域を形成したもので、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクス10は半透明膜層21による単層の構成事例で、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクス20は半透明膜層21及び31による2層の構成事例である。半透明膜層21及び半透明膜層31は、ジルコニウムと、ジルコニウム以外の金属と、シリコンとを含んだ金属シリサイド化合物薄膜からなる。前記半透明膜層中のシリコン(Si)に対する全金属(Me)に対するジルコニウム(Zr)の原子比率(Zr/Me)が0.7以上であることが好ましい。Zr/Meが0.73以下であると洗浄液に対する耐薬品性が低下するため、洗浄後、半透明膜層の膜質が変化し、必要な位相差、透過率が得られなくなる。
ここで、半透明膜層に含まれるジルコニウム以外の金属には、モリブデン、チタン、タングステン、タンタル、クロム、インジウム、ニオブなどがあげられる。しかし、この中でモリブデン、チタン、タングステンが好ましい。
半透明膜層21及び31は、キャリアガスとしてアルゴンガスを用い、窒素または酸素を含む反応性ガス雰囲気中でジルコニウムを含んだ金属シリサイドターゲットを使用したスパッタリングにて、石英ガラス基板上にジルコニウムを含んだ金属シリサイド化合物膜を成膜して形成する。また、この方法以外にも、ジルコニウムまたはジルコニウムシリサイドのターゲットと、シリコン、ジルコニウム以外の金属、ジルコニウムシリサイド以外の金属シリサイドのターゲットの中から1種類以上を用いて同時にスパッタリングすることによって、石英ガラス基板上に所望のジルコニウムを含んだ金属シリサイド化合物膜を成膜してもよい。
請求項2に係る本発明のハーフトーン型位相シフトマスクブランクスは、ジルコニウム及びジルコニウム以外の金属及びシリコンが、酸素、窒素、ハロゲン元素の群から選択された元素との間で化合物を形成したもので、成膜時において酸素、窒素、ハロゲン元素の量を制御することによって、所望の位相差、透過率、反射率を自由に制御することができる。
請求項3に係る本発明のハーフトーン型位相シフトマスクブランクスは、前記半透明膜層を300℃以上で加熱処理を行うことにより洗浄工程等での薬液に対する耐性を向上させたものである。加熱処理温度が300℃以下であると十分な耐薬品性の向上効果が得られない。また、加熱処理を行うにより半透明膜層の残留内部応力を低減することができ、マスクパターンでの位置精度が向上する。
また、上記ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスは膜自体に洗浄液に対する耐薬品性が十分にあるために、ブランクス表面を硫酸で処理したり、保護膜を形成するといった耐薬品性を上げるための工程が必要なく、コストや時間が削減できる。
請求項5に係る本発明のハーフトーン型位相シフトマスクは、図1(a)及び(b)に示すハーフトーン型位相シフトマスクブランクス10及び20をパターニング処理して、図2(a)及び(b)に示すように、ハーフトーン型位相シフトマスク100及び200を作製し、透明基板11上に露光光に対して透明領域22と半透明領域23を形成したものである。半透明領域23は単層の位相シフトパターン21a(図1(a)参照)もしくは2層以上の多層の位相シフトパターン21a及び31aからなる。
本発明のハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法は、まず、石英ガラス基板等からなる透明基板11上に上記前記半透明膜層21を形成したハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス10(図3(a)参照)に電子線レジストを塗布し、電子線描画、現像等の一連のパターニング処理してレジストパターン41を形成する(図3(b)参照)。
次に、レジストパターン41をエッチングマスクにして半透明膜層21をエッチングする(図3(c)参照)。さらに、レジストパターン41を専用の剥離液で剥膜、洗浄して、透明領域23と位相シフトパターン21aからなる半透明領域24とを有する本発明のハーフトーン型位相シフトマスク100を得る。
また、別構成の本発明のハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法は、まず、石英ガ
ラス基板等からなる透明基板11上に上記前記半透明膜層21及び31を形成したハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス20(図4(a)参照)に電子線レジストを塗布し、電子線描画、現像等の一連のパターニング処理してレジストパターン41を形成する(図4(b)参照)。
次に、レジストパターン41をエッチングマスクにして半透明膜層21及び31をエッチングする(図4(c)参照)。さらに、レジストパターン41を専用の剥離液で剥膜、洗浄して、透明領域23と位相シフトパターン21a及び31aとからなる半透明領域24とを有する本発明のハーフトーン型位相シフトマスク200を得る。
上記の本発明のハーフトーン型位相シフトマスク100及び200は、ハーフトーン型位相シフトマスクとして満足すべき光学定数(半透明領域を透過する露光光の透過率:2〜30%、半透明領域を透過する露光光の反射率:20%以下、透明領域を通過する光との位相差:180±5度)の他に、検査波長での透過率35%以下とし、露光転写時のパターン解像度の向上及び寸法検査の向上を図ることが出来る。さらに半透明膜層にジルコニウムが含まれ、300℃以上で加熱処理を行うことによって耐薬品性が向上し、マスク作製プロセスでの薬液洗浄工程によって生じる半透明膜層の位相差、透過率等の変化を最小限に抑えることが出来る。また、残留内部応力が低減することにより、マスクパターンでの位置精度の向上も図ることが出来る。
請求項6に係る本発明のパターン転写方法は、上記本発明のハーフトーン型位相シフトマスクを用いて、レジスト等の感光性レジストが塗布された感応基板にパターン露光するすることにより、シリコンウエハー等の基板に高精度のレジストパターンを形成するものである。本発明のハーフトーン型位相シフトマスクを用いることにより、高精度のパターン露光が長期間可能となり、その結果、電子デバイス等のパターンを高い歩留まりで作製することができる。
まず、DCスパッタリング装置を用いて、チャンバー内にアルゴンガス30sccm、酸素ガス10sccmを導入し、ジルコニウムシリサイドターゲットとモリブデンシリサイドターゲットを用いた2元同時スパッタリングにより、石英ガラスからなる透明基板11上にジルコニウムモリブデンシリサイド酸化膜からなる半透明膜層21を成膜し、本発明のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス10を作製した(図1(a)参照)。
ここで、成膜時の各ターゲット電力比を変えて、8種類のブランクス(A〜F)を作製し、耐薬品性、特に耐アルカリ薬品で劣る酸化膜について薬品耐性評価を行った。
この後、300℃、1時間の加熱処理を行った。加熱処理後に位相差が180度になるように膜厚の調整を行っている。
また上記8種類のブランクス(A〜F)の半透明膜層21のサンプルをX線光電子分光分析にて元素比分析を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2005292192
上記サンプルを硫酸と過酸化水素水を1:4で混合した80℃のSPMとアンモニア水と過酸化水素水と水を1:3:15で混合した35℃のAPMにそれぞれ1時間浸漬し、浸漬前後の位相差を測定し、その変化量より耐薬品性を評価した。その結果を表2、3に示す。
Figure 2005292192
Figure 2005292192
この結果より、Zrの比率を増やすことによって耐薬品性、特に耐アルカリ薬品耐性が向上することが分かる。さらに、全金属(Me)に対するジルコニウム(Zr)の原子比率(Zr/Me)が0.7以上であればアルカリ薬品に対する耐性は問題ない範囲まで向上する。
まず、DCスパッタリング装置を用いて、チャンバー内に窒素ガスを導入し、ジルコニウムシリサイドターゲットとモリブデンシリサイドターゲットを用いた2元スパッタリングにより、石英ガラスからなる透明基板11上にジルコニウムモリブデンシリサイド窒化膜からなる半透明膜層21を成膜し、さらに、半透明膜層21上に連続してアルゴンガス、酸素ガスを導入し、ジルコニウムモリブデンシリサイド酸化膜からなる半透明膜層31を成膜し、本発明のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス20を作製した(図1(b)参照)。このとき総膜厚は815Åであった。
ここで
・ジルコニウムモリブデンシリサイド窒化膜からなる半透明膜層21の成膜条件は、
電力:ジルコニウムシリサイドターゲット 240W
モリブデンシリサイドターゲット 60W
圧力:0.25Pa
ガス及び流量:窒素ガス40sccm、
・ジルコニウムモリブデンシリサイド酸化膜からなる半透明膜層31の成膜条件は、
電力:ジルコニウムシリサイドターゲット 240W
モリブデンシリサイドターゲット 60W
圧力:0.25Pa
ガス及び流量:アルゴンガス30sccm、酸素ガス10sccm
この後、300℃、1時間で加熱処理を行った。加熱処理後のF2エキシマレーザーの露光波長である157nmにおける位相差は178.6度、透過率は5.78%であった。
また上記半透明膜層21及び半透明膜層31のサンプルをX線光電子分光分析にて元素比分析を行ったところ、下層の半透明膜層21で、ジルコニウム:モリブデン:シリコンが9.5:3.4:87.1、上層の半透明膜層31でジルコニウム:モリブデン:シリコンが10.3:3.7:86.0であった。全金属(Me)に対するジルコニウム(Zr)の原子比率(Zr/Me)は半透明膜層21、半透明膜層でともに0.74であり、請求項の数値範囲を満たすものであった。結果を表4に示す。
Figure 2005292192
次に、石英ガラス基板等からなる透明基板11上に上記前記半透明膜層21及び31を形成したハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク20(図4(a)参照)に電子線レジストFEP171を塗布し、電子線描画、現像等の一連のパターニング処理してレジストパターン41を形成した(図4(b)参照)。次に、レジストパターン41をエッチングマスクにして半透明膜層21及び31をドライエッチングによってエッチングした。(図4(c)参照)。さらに、レジストパターンを剥離液で剥膜、洗浄して、透明領域23、位相シフトパターン21a及び31aとからなる半透明領域24とを有する本発明のハーフトーン型位相シフトマスク200を得た。ここで、ドライエッチング条件は以下の通りである。ドライエッチング装置にはICPドライエッチング装置を使用した。
エッチングガス:C2F6/O2/He=5/5/40SCCM
圧力:3mTorr
レジスト:FEP171
レジスト膜厚:2500Å
印加電力:RIE=50W、ICP=100W
尚、エッチングガスには他のガスを用いた場合でもエッチング可能である。
上記ハーフトーン型位相シフトマスク200サンプルを硫酸と過酸化水素水を1:4で混合した80℃のSPMとアンモニア水と過酸化水素水と水を1:3:15で混合した35℃のAPMにそれぞれ1時間浸漬し、浸漬前後の位相差、透過率を測定し、その変化量より耐薬品性を評価した。
上記サンプルのSPMに浸漬後の位相差は177.8度、透過率は5.81%であった。従って、SPM浸漬によって位相差は−0.8度、透過率は+0.03%変化したことになる。またAPMに浸漬後の位相差は176.1度、透過率は5.93%であった。従って、APM浸漬によって位相差は−2.5度、透過率+0.15%は変化したことになり、変化量としては少ないものであり、耐薬品性は問題ない。結果を表5に示す。
Figure 2005292192
本実施例3は比較のための例である。
<比較例>
まず、DCスパッタリング装置を用いて、チャンバー内に窒素ガスを導入し、ジルコニウムシリサイドターゲットとモリブデンシリサイドターゲットを用いた2元スパッタリングにより、石英ガラスからなる透明基板11上にジルコニウムモリブデンシリサイド窒化膜からなる半透明膜層22を成膜し、さらに、半透明膜層22上に連続してアルゴンガス、酸素ガスを導入し、ジルコニウムモリブデンシリサイド酸化膜からなる半透明膜層32を成膜し、本発明のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス30を作製した(図5参照)。このとき総膜厚は822Åであった。
ここで
・ジルコニウムモリブデンシリサイド窒化膜からなる半透明膜層22の成膜条件は、
電力:ジルコニウムシリサイドターゲット 210W
モリブデンシリサイドターゲット 90W
圧力:0.25Pa
ガス及び流量:窒素ガス40sccm、
・ジルコニウムモリブデンシリサイド酸化膜からなる半透明膜層32の成膜条件は、
電力:ジルコニウムシリサイドターゲット 210W
モリブデンシリサイドターゲット 90W
圧力:0.25Pa
ガス及び流量:アルゴンガス30sccm、酸素ガス10sccm
この後、300℃、1時間で加熱処理を行った。上記比較例のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスの加熱処理後のF2エキシマレーザーの露光波長である157nmにおける位相差は179.1度、透過率は5.89%であった。
また、上記半透明膜層21及び半透明膜層31のサンプルをX線光電子分光分析にて元素比分析を行ったところ、下層の半透明膜層21で、ジルコニウム:モリブデン:シリコンが8.2:4.9:87.0、上層の半透明膜層31でジルコニウム:モリブデン:シリコンが9.4:5.4:85.2であった。全金属(Me)に対するジルコニウム(Zr)の原子比率(Zr/Me)は下層の半透明膜層21で0.63、上層の半透明膜層31で0.64であり、実施例1より低い値を示した。結果を表4に示す。
次に、石英ガラス基板等からなる透明基板11上に上記前記半透明膜層21及び31を形成したハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク20(図4(a)参照)に電子線レ
ジストFEP171を塗布し、電子線描画、現像等の一連のパターニング処理してレジストパターン41を形成した(図4(b)参照)。次に、レジストパターン41をエッチングマスクにして半透明膜層21及び31をドライエッチングによってエッチングした。(図4(c)参照)。さらに、レジストパターンを剥離液で剥膜、洗浄して、透明領域23、位相シフトパターン21a及び31aとからなる半透明領域24とを有する本発明のハーフトーン型位相シフトマスク200を得た。ここで、ドライエッチング条件は以下の通りである。ドライエッチング装置にはICPドライエッチング装置を使用した。
エッチングガス:C2F6/O2/He=5/5/40SCCM
圧力:3mTorr
レジスト:FEP171
レジスト膜厚:2500Å
印加電力:RIE=50W、ICP=100W
上記サンプルを実施例1と同様にSPM、APMに浸漬させ、耐薬品性を評価した。サンプルのSPMに浸漬後の位相差は178.5度、透過率は6.00%であった。従って、SPM浸漬によって位相差は−0.6度、透過率は+0.11変化したことになる。またAPMに浸漬後の位相差は174.3度、透過率は6.76%であった。従って、APM浸漬によって位相差−4.8度は、透過率は+0.87%変化したことになり、耐APM評価試験では、位相差、透過率変化が実施例よりも、大きく変化し本発明のハーフトーン型位相シフトマスクよりも耐薬品性が劣っていることが確認された。結果を表5に示す。
以上より、半透明膜層中のジルコニウムの比率が増加することによった耐薬品性が向上し、マスク作製プロセスでの薬液洗浄工程によって生じる半透明膜層の位相差、透過率等の変化を最小限に抑えることが出来る。
本実施例においては、ジルコニウム以外の金属としてモリブデンを用いたが、これ以外の金属、例えばチタン、タングステン、タンタル等を用いても良い。これらの金属を用いた場合においても、対薬品性の向上効果は同様に得られる。
(a)及び(b)は、本発明のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスの実施の形態の一例を示す模式構成断面図である。 (a)及び(b)は、本発明のハーフトーン型位相シフトマスクの実施の形態の一例を示す模式構成断面図である。 (a)〜(d)は、本発明のハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法の一例を示す説明図である。 (a)〜(d)は、本発明のハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法の他の例を示す説明図である。 比較例のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスの構成の一例を示す模式構成断面図である。 比較例のハーフトーン型位相シフトマスクの構成の一例を示す模式構成断面図である。 (a)〜(d)は、比較例のハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法の一例を示す説明図である。 ハーフトーン位相シフトリソグラフィーの原理を示す説明図である。 従来のフォトリソグラフィー法を示す説明図である。
符号の説明
10、20、30…ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス
11、111…透明基板
21、22、31、32…半透明膜層
21a、22a、31a、32a、121…位相シフトパターン
23…透明領域
24…半透明領域
41、42…レジストパターン
100、200、300…ハーフトーン型位相シフトマスク
131…遮光パターン

Claims (6)

  1. 透明基板上に少なくとも一層以上の半透明膜層を有するハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスにおいて、前記半透明膜層にジルコニウムと、ジルコニウム以外の金属と、シリコンとが含まれており、前記半透明膜層に含まれる全金属(Me)に対するジルコニウム(Zr)の原子比率(Zr/Me)が0.7以上であることを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス。
  2. 前記半透明膜層に含まれるジルコニウム及びジルコニウム以外の金属及びシリコンが、酸素,窒素,ハロゲン元素の群から選択された元素との間で化合物を形成していることを特徴とする請求項1記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス。
  3. 前記半透明膜層を300℃以上で加熱処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス。
  4. 前記半透明膜層は露光光での位相差が180±5度で、且つ透過率が2〜30%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクス。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクスを用いて、透明基板上に露光光に対して透明域と半透明域からなるパターンを形成したことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。
  6. 請求項5記載のハーフトーン型位相シフトマスクに紫外光線を照射し、ハーフトーン型位相シフトマスクを透過した紫外光線によって感応基板を露光することを特徴とするパターン転写方法。
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