JP2005291896A - 残留塩素測定用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 5〜50℃の温度条件で長期間保存した場合でも保存安定性に優れるとともに、水中の全塩素濃度を測定できる一液の組成物の提供。
【解決手段】 ジアルキルベンジジン化合物および/またはテトラアルキルベンジジン化合物と、酸と、ヨウ化カリウムとを含むことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水中に含まれる残留塩素の濃度を測定するための組成物に関する。
生活用水には、殺菌や消毒を目的として次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素剤が添加されている。また、工業用水においても、しばしば同様の目的から塩素剤が添加される。この塩素剤は、水中で次亜塩素酸等の遊離塩素、あるいは水中のアミン類と反応してクロラミン等の結合塩素を生成する。このように塩素剤は、いろいろな物質と反応して殺菌作用や消毒作用を発揮するが、水中においては懸濁物や有機物等との反応、あるいは大気中への拡散などにより、経時的にその作用が低減する。このため、衛生管理の面からは、水中の残留塩素濃度を定期的に検査する必要がある。また、活性炭フィルタなどの残留塩素除去を目的とした水処理機器を使用している場合も、機器の性能や処理水質を管理するため、水中の残留塩素濃度を定期的に検査する必要がある。
従来から、水中の残留塩素濃度の測定方法としては、発色色素としてo−トリジンを用いる方法、またはDPD(N,N−ジエチルフェニレンジアミン)を用いる方法が採用されており、近年では、DPDよりも安全性および水溶性に優れたジアルキルベンジジン化合物やテトラアルキルベンジジン化合物を用いる方法が提案されている(特許文献1,2参照)。
前記特許文献1では、ジアルキルベンジジン化合物の水溶液中での保存安定性を高めることを目的として、組成物中にジアルキルベンジジン化合物の他に、キレート剤や界面活性剤を含有させている。そして、この組成物を37℃で2時間保存したときに、前記化合物が発色したときの極大吸収である674nmの吸光度の上昇が抑制されることをもって保存安定性の指標としている。したがって、例えば組成物を使用直前まで冷暗所に保存して使用する場合においては、前記組成物は実用上十分な保存安定性を有しているといえる。
ところが、例えば組成物を室外で、または温度調整のなされていない屋内で長期間保存して使用する場合には、季節にもよるが通常は5〜50℃の温度条件で保存される。しかしながら、このような過酷な保存条件では、前記ジアルキルベンジジン化合物を配合した組成物の保存安定性は実用上不十分である。したがって、従来の組成物に比べて保存安定性に優れる組成物が要望されていた。
また、前記で説明したように、結合塩素にも殺菌作用や消毒作用があるため、水中の殺菌作用や消毒作用をより詳細に評価するには、遊離塩素濃度に加えて結合塩素濃度も検査する必要がある。そこで、前記DPD法を用いる公定法では、結合塩素濃度の測定に際して、検水100重量部に対してヨウ化カリウム1重量部を添加して全塩素濃度を測定し、全塩素濃度から遊離塩素濃度を差し引いた量を結合塩素濃度としている。しかしながら、前記DPD法による全塩素濃度の測定においては、発色色素とヨウ化カリウムとを別々に添加するため、測定操作に手間がかかる。このため、DPD法よりも安全性に優れたジアルキルベンジジン化合物等を発色色素に用い、かつ全塩素の測定を容易に行うことのできる組成物が要望されていた。
特開2002−350416号公報 特開平9−133671号公報
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、5〜50℃の温度条件で長期間保存した場合でも保存安定性に優れるとともに、水中の全塩素濃度を測定できる一液の組成物を提供することにある。
本発明者は前記課題を解決するため鋭意検討した結果、組成物を酸性領域に調整するとともに、この組成物にヨウ化カリウムを含有させることで前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、請求項1の残留塩素測定用組成物は、ジアルキルベンジジン化合物および/またはテトラアルキルベンジジン化合物と、酸と、ヨウ化カリウムとを含むことを特徴とする。
本発明の組成物によれば、5〜50℃の温度条件で長期間保存した場合でも保存安定性に優れるとともに、検水中の全塩素濃度を正確に測定することができる。また、本発明の組成物は一液であるため、とくに全塩素濃度の検査を自動で行う機器に適した組成物とすることができる。
本発明の残留塩素測定用組成物は、ジアルキルベンジジン化合物またはテトラアルキルベンジジン化合物から選択される発色色素と、酸と、ヨウ化カリウムを含む点に特徴を有する。
ジアルキルベンジジン化合物またはテトラアルキルベンジジン化合物とは、式(I)
Figure 2005291896
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を示す。RおよびRは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基を示すか、あるいは同時に水素原子を示す。RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を示す。RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子,1個以上の水酸基を有することもある炭素数1〜6のスルホアルキル基、または1個以上の水酸基を有することもある炭素数1〜6のカルボキシアルキル基を示すが、RとRが同時に水素原子であることはない。)で表される化合物をいう。
前記一般式(I)のRおよびRにおける炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,ブチル基,イソブチル基、sec-ブチル基,tert-ブチル基,ペンチル基,1−メチルブチル基,2−メチルブチル基,3−メチルブチル基,1−エチルプロピル基,ヘキシル基等が挙げられる。これらの中では、ジアルキルベンジジン化合物の場合、RおよびRのいずれかがメチル基であることが好ましく、RおよびRがともにメチル基であることがより好ましい。また、テトラアルキルベンジジン化合物の場合、RおよびRがともにメチル基またはエチル基であることがより好ましい。
前記一般式(I)のRおよびRにおける炭素数1〜6のアルキル基としては、前記RおよびRと同じものが挙げられる。これらの中では、テトラアルキルベンジジン化合物の場合、RおよびRがともにメチル基またはエチル基であることが好ましい。
前記一般式(I)のRおよびRにおける炭素数1〜6のアルキル基としては、前記RおよびRと同じものが挙げられ、これらの中では、RおよびRがともにメチル基またはエチル基であることが好ましい。本発明では、RおよびRがともに水素原子である場合、またはRおよびRがともにエチル基である場合が特に好ましい。
前記一般式(I)のRおよびRにおける1個以上の水酸基を有することもある炭素数1〜6のスルホアルキル基とは、前記RおよびRと同じアルキル基がスルホン酸基で置換された誘導体をいう。スルホン酸基の置換位置は特に限定されないが、通常はアルキル基の末端に置換されていることが好ましい。前記スルホアルキル基は、1個以上の水酸基を有してもよい。該水酸基の置換位置およびその個数は特に限定されない。また、水酸基を有しない炭素数1〜6のスルホアルキル基も本発明に好適に用いることができる。本発明に好適なスルホアルキル基としては、例えば2−スルホエチル基,3−スルホプロピル基,2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル基,2−ヒドロキシ−2−スルホエチル基,4−スルホブチル基等が挙げられる。
前記一般式(I)のRおよびRにおける1個以上の水酸基を有することもある炭素数1〜6のカルボキシアルキル基とは、前記RおよびRと同じアルキル基がカルボキシル基で置換された誘導体をいう。カルボキシル基の置換位置は特に限定されないが、通常はアルキル基の末端に置換されていることが好ましい。該カルボキシアルキル基は、1個以上の水酸基を有していてもよい。該水酸基の置換位置およびその個数は特に限定されない。水酸基を有しない炭素数1〜6のカルボキシアルキル基も本発明に好適に用いることができる。
前記一般式(I)で表されるジアルキルベンジジン化合物の好ましい例としては、例えばN,N’−ビス(2−スルホエチル)−3,3’−ジメチルベンジジン、N,N’−ビス(3−スルホプロピル)−3,3’−ジメチルベンジジン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,3’−ジメチルベンジジン、N,N’−ビス(4−スルホブチル)−3,3’−ジメチルベンジジン、N,N’−ビス(3−スルホプロピル)−N,N’−ジエチル−3,3’−ジメチルベンジジン等が挙げられる。
また、前記一般式(I)で表されるテトラアルキルベンジジン化合物の好ましい例としては、例えばN−(2−スルホエチル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N−(3−スルホプロピル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N−(4−スルホブチル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N−(3−スルホプロピル)−3,3’,5,5’−テトラエチルベンジジン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N,N’−ビス(2−スルホエチル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N,N’−ビス(3−スルホプロピル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N,N’−ビス(4−スルホブチル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N,N’−ビス(3−スルホプロピル)−3,3’,5,5’−テトラエチルベンジジン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシ−2−スルホエチル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン等が挙げられる。
前記ジアルキルベンジジン化合物および前記テトラアルキルベンジジン化合物は、それぞれ単独で、あるいは混合して用いることができる。また、前記ジアルキルベンジジン化合物および前記テトラアルキルベンジジン化合物は、塩の形態でも用いることができる。塩としては、例えばナトリウム塩等が代表的なものとして挙げられる。
前記発色色素の配合割合は特に限定されず、通常は組成物中0.1〜2.0重量%の範囲で適宜設定することができる。
本発明の組成物中に含有される酸は、該組成物のpHを酸性領域に調整するために用いられる。具体的には、組成物のpHは3.5以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、1.9以下が特に好ましい。組成物のpHを酸性領域、特に3.5以下に調整することにより、5〜50℃の温度条件で長期間保存した場合でも発色色素が発色したときの極大吸収波長付近における吸光度の経時的な上昇を抑制し、安定した残留塩素濃度の測定を行うことができる。酸としては、無機酸または有機酸を単独で、またはこれらを適宜組み合わせて用いることができる。無機酸としては、例えば硫酸,塩酸,リン酸等の酸化性や還元性を示さない酸が挙げられる。有機酸としては、例えばクエン酸,酢酸,コハク酸,シュウ酸等が挙げられる。
本発明では、前記組成物のpHを微調整するために、必要に応じて、例えば酸のアルカリ金属塩を含有させることができる。酸のアルカリ金属塩としては、例えばリン酸ナトリウム,クエン酸ナトリウム等が挙げられる。例えば、組成物のpHを1.0以下(例えば0.6)に設定したい場合、硫酸とリン酸でpH0.6未満の組成物を調製し、ついでリン酸ナトリウムを加えることで簡単に所望のpHとすることができる。
ヨウ化カリウムは、水中の結合塩素と反応させてヨウ素を生成させ、発色色素にヨウ素を作用させて発色させるために用いられる。ヨウ化カリウムの配合割合は特に限定されず、通常は組成物中0.00002〜1.0重量%の範囲で適宜設定することができる。
本発明の組成物は、発色色素,酸,ヨウ化カリウムおよび必要に応じて酸のアルカリ金属塩を均一に混合することで製造することができる。例えば、酸の水溶液に発色色素およびヨウ化カリウムを溶解し、必要に応じて酸のアルカリ金属塩を溶解することにより製造することができる。
本発明の組成物は、水中の全塩素濃度の測定に用いることができる。また、測定対象となる水の種類は特に限定されず、例えば工業用水や生活用水に広く適用することができる。
全塩素濃度の測定にあたっては、典型的には、測定対象の水から採取した検水に対して発色色素が残留塩素の当量以上含まれるように本発明の組成物が添加される。そして、発色色素が発色したときの極大吸収波長付近の吸光度を測定し、あらかじめ求めておいた遊離塩素濃度と吸光度の検量線に基づいて、検水中の全塩素濃度が測定される。そして、全塩素濃度と、別途ヨウ化カリウムを含有しない組成物を用いて測定した遊離塩素濃度との差を求めることで結合塩素濃度を求めることができる。
本発明では、前記組成物を検水に添加したときに、検水中のヨウ化カリウムの含有量が0.003〜100mg/リットル,好ましくは0.03〜10mg/リットルになるように設定することが好ましい。ヨウ化カリウムの含有量をかかる範囲に設定することにより、遊離塩素濃度を測定するときと同じ検量線を用いて検水中の全塩素濃度を測定することができる。さらに、全塩素濃度の測定精度を高めるためには、組成物に含まれる発色色素の濃度,測定時における組成物の添加量および採取する検水の容量等の測定条件をあらかじめ決めた上で測定することが好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(組成物を高温で長期間保存したときの吸収スペクトルに及ぼす組成物調製時のpHの影響)
発色色素としてN,N’−ビス(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,3’−ジメチルベンジジンのナトリウム塩(株式会社同仁化学研究所;商品名SAT−3)を0.5重量%,硫酸(47%)を7.5重量%,リン酸を5重量%,リン酸ナトリウムを4重量%,ヨウ化カリウムを0.00027重量%,水を残部とする組成物を調製した。この組成物のpHは0.59であった。つぎに、前記組成物に水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pH0.69〜1.49の組成物をさらに調製した。調製した組成物20ミリリットルをポリプロピレン製容器に入れ、40℃で4ヶ月保存したときの波長400〜800nmにおける吸光度を分光光度計(株式会社日立製作所製U−2010、石英セル長:10mm)で測定した。得られた吸収スペクトルを図1に示す。図1から、組成物調製時のpHが大きくなるほど、SAT−3が発色したときの極大吸収である674nm前後の吸光度が上昇することが分かった。
(pHの上限値の決定)
図1の吸収スペクトルから、市販LEDで測定可能な波長655nmにおける吸光度の実測値を用いて、組成物のpHと吸光度の三次近似式を求め、この式を用いてpH0.59〜3.9の吸光度を近似計算した。つぎに、検水4ミリリットルに対して組成物60マイクロリットルを添加する測定条件を設定し、組成物添加時の検水の吸光度を、pH0.59〜3.9について計算により求めた。すなわち、この吸光度は、組成物が添加された残留塩素濃度0mg/リットルの検水が示す吸光度に相当する。さらに、この吸光度に対し、あらかじめ求めておいたpH0.6の組成物を用いたときの検量線に基づいて検水の残留塩素濃度判定値を計算した。結果を表1に示す。
Figure 2005291896
表1に記載されている吸光度(計算値)は、組成物を検水に添加したときの吸光度のバックグラウンドを示し、この吸光度のバックグラウンドが小さいほど、発色色素の酸化劣化度合いが小さいことを意味する。ここで、本発明の組成物を使用する残留塩素濃度測定においては、測定精度を確保する観点から、バックグラウンドの残留塩素濃度判定値が0.1mg/リットル以下であることが好ましい。組成物のpHが小さくなるほど波長655nmの吸光度が小さくなることを考慮すると、表1より、バックグラウンドの吸光度が0.05以下ないし0.08以下であれば、0.1mg/リットル以下の誤差で測定できることが分かる。したがって、組成物のpHを3.0以下ないし3.5以下に調整すれば、発色色素の酸化劣化による残留塩素濃度判定値への影響を抑制することができる。
(保存安定性試験)
SAT−3を0.5重量%,硫酸(47%)を7.5重量%,リン酸を5重量%,リン酸ナトリウムを4重量%,ヨウ化カリウムを0.00027重量部,水を残部とする組成物を調製した。この組成物のpHは0.59であった。この調製した組成物を5℃,25℃,40℃,50℃の4通りの温度条件下で保存した。そして、組成物の調製時,74日および120日経過時の組成物を残留塩素濃度の測定用組成物とした。残留塩素濃度の測定に際しては、残留塩素濃度0mg/リットルの検水および残留塩素濃度約1.6mg/リットルの検水4ミリリットルに対して前記組成物を60マイクロリットル添加し、波長655nmの吸光度を分光光度計(株式会社日立製作所製U−2010、石英セル長:10mm)で測定した。そして、あらかじめ求めておいた検量線から検水中の残留塩素濃度判定値を計算した。また、比較例として、測定時に使用した検水中の残留塩素濃度をハック社(HACH Company)製ポケット水質計Cl(DPD法による残留塩素測定キット)を用いて測定した。ここで、DPD法は発色色素を粉末で保存するため酸化劣化がほとんどなく、また水道法で指定された方法であるため、実施例との比較対象として選定した。結果を表2と表3に示す。
Figure 2005291896
Figure 2005291896
表2から、SAT−3を配合した組成物を5〜50℃で120日保存した場合、残留塩素濃度の測定に際して、波長655nmにおける吸光度の上昇がほぼゼロを示し、残留塩素濃度判定値もほぼゼロとなった。このことは、前記組成物は、5〜50℃で120日保存した場合でも保存安定性に極めて優れ、残留塩素濃度の測定に際して、バックグラウンドの上昇をほぼゼロにできることを示している。また、表3から、SAT−3を用いる方法で得られた残留塩素濃度判定値と、DPD法により得られた残留塩素濃度判定値との差は保存温度によらずほぼ一致していた。したがって、SAT−3を配合した組成物によれば、5〜50℃で120日保存した場合でも、検水中の残留塩素濃度を精度良く測定できることが分かった。
(ヨウ化カリウムの添加量の評価)
〔結合塩素含有サンプル水の調製〕
次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いて、残留塩素濃度0.53,1.53mg/リットルの塩素水溶液を調製した(濃度確認:ハック社(HACH Company)製ポケット水質計Cl、DPD法による残留塩素測定キット)。つぎに、塩化アンモニウム0.191gを純水500ミリリットルに溶解し、アンモニア性窒素水溶液(0.1mg−N/ミリリットル)を調製した。そして、塩素水溶液100ミリリットルにアンモニア性窒素水溶液をそれぞれ0.6ミリリットル,1.6ミリリットル添加して結合塩素含有サンプル水を調製した。
〔全塩素測定用試薬の調製〕
SAT−3を0.5重量%,硫酸(47%)を7.5重量%,リン酸を5重量%,リン酸三ナトリウム・12H0を4重量%,純水を83重量%配合した残留塩素測定用試薬を調製した(pH:0.6)。つぎに、ヨウ化カリウムを純水に溶解して、ヨウ化カリウムの含有量が0,0.0005,0.005,0.05,0.1,0.5,1,20重量%のヨウ化カリウム溶液(KI溶液)を調製した。そして、残留塩素測定用試薬700マイクロリットルに各KI溶液を40マイクロリットル混合し、全塩素測定用試薬とした。
〔全塩素の測定〕
結合塩素含有サンプル水30ミリリットルに全塩素測定用試薬350マイクロリットルを添加し、波長655nmの吸光度の時間変化を分光光度計(株式会社日立製作所製U−2010、石英セル長:10mm)で測定した。薬注後のpHは2.13であった。全塩素測定用試薬中のKI濃度,該試薬を結合塩素含有サンプル水に添加したときのサンプル水中のKI濃度および吸光度の測定結果を表4と表5に示す。また、前記した残留塩素測定用試薬および所定濃度の次亜塩素酸ナトリウム含有溶液を用いて遊離塩素濃度測定用の検量線を求め、この検量線に基づいて前記結合塩素含有サンプル中の全塩素濃度を求めた。さらに、前記結合塩素含有サンプル水を調整する際に用いた次亜塩素酸ナトリウム溶液中の残留塩素濃度を基準として、前記で得られた全塩素濃度の増減率を誤差(%)として求めた。得られた全塩素濃度の判定値と誤差を表4と表5に併せて示す。
Figure 2005291896
Figure 2005291896
表4と表5のNo.9は、公定法であるDPD法と同じKI濃度1%のデータである。この場合、吸光度はほぼゼロであり、発色が起こっていないことが分かる。これに対し、表4のNo.2〜8および表5のNo.2〜7における吸光度に示されるように、KI濃度が1%よりも少なくなるにつれて発色の程度が増し、あるところでピークをむかえた後再び発色が低下することが確認された。また、吸光度の判定値は時間経過とともにある程度ばらつく傾向にあった。
いずれにせよ、遊離塩素濃度を測定するときと同じ検量線を使用して全塩素濃度が測定できれば非常に便宜である。このように遊離塩素濃度測定用の検量線を用いて全塩素濃度を測定する場合、測定誤差の許容範囲としては±10%以下が一つの目安となる。また、全塩素濃度の測定時間が3分を超えると測定効率が悪くなる。したがって、測定誤差が±10%以内、かつ測定時間が3分以内になるように測定条件を設定する場合には、全塩素濃度の測定レンジの上限を2mg/リットルとし、サンプル水中のKI濃度としては、1分後判定時に0.01〜1.5mg/リットル,2分後判定時に0.01〜2.5mg/リットル,3分後判定時に0.01〜3.7mg/リットルが好ましいといえる。
(サンプル水のpHの影響)
〔結合塩素含有サンプル水の調製〕
次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いて、残留塩素濃度1.13mg/リットルの塩素水溶液を調製した(濃度確認:ハック社(HACH Company)製ポケット水質計Cl、DPD法による残留塩素測定キット)。つぎに、塩化アンモニウム0.191gを純水500ミリリットルに溶解し、アンモニア性窒素水溶液(0.1mg−N/ミリリットル)を調製した。そして、塩素水溶液100ミリリットルにアンモニア性窒素水溶液をそれぞれ1.2ミリリットル添加して結合塩素含有サンプル水を調製した。
〔全塩素測定用試薬の調製〕
SAT−3を0.5重量%,硫酸(47%)を7.5重量%,リン酸を5重量%,リン酸三ナトリウム・12H0を4重量%,純水を83重量%配合した残留塩素測定用の基準試薬を調製し、ついでこの基準試薬に水酸化ナトリウムを加えて表6に示す試薬A,Bを調製した。つぎに、ヨウ化カリウムを純水に溶解して、ヨウ化カリウムの含有量が0.05,0.1重量%のヨウ化カリウム溶液(KI溶液)を調製した。そして、試薬Aおよび試薬Bの700マイクロリットルに各KI溶液を40マイクロリットル混合し、全塩素測定用試薬とした。
Figure 2005291896
〔全塩素の測定〕
結合塩素含有サンプル水30ミリリットルに全塩素測定用試薬350マイクロリットルを添加し、波長655nmの吸光度の時間変化を分光光度計(株式会社日立製作所製U−2010、石英セル長:10mm)で測定した。全塩素測定用試薬中のKI濃度,該試薬を結合塩素含有サンプル水に添加したときのサンプル水中のKI濃度および吸光度の測定結果を表7に示す。また、前記した残留塩素測定用の基準試薬および所定濃度の次亜塩素酸ナトリウム含有溶液を用いて遊離塩素濃度測定用の検量線を求め、この検量線に基づいて前記結合塩素含有サンプル中の全塩素濃度を求めた。さらに、前記結合塩素含有サンプル水を調整する際に用いた次亜塩素酸ナトリウム溶液中の残留塩素濃度を基準として、前記で得られた全塩素濃度の増減率を誤差(%)として求めた。得られた全塩素濃度の判定値と誤差を表7に併せて示す。
Figure 2005291896
表7の試薬Aおよび試薬BにおけるNo.9の結果と表4および表5におけるNo.9の結果を比較すると、サンプル水中のpHが上昇すると発色の程度が増すことが分かった。しかしながら、発色の程度は十分ではなくやはり公定法で採用されている添加割合(検水100重量部に対してヨウ化カリウム1重量部を添加)は、本発明において過大であり、採用し得ないことが分かった。また、表7の試薬Aおよび試薬BにおけるNo.4とNo.5の結果を比較すると、サンプル水中のKI濃度が同量ならば、サンプル水のpHが低いほど誤差が小さくなる傾向にあった。
調製時のpHが異なる組成物を高温で長期間保存したときに得られた吸収スペクトルである。

Claims (1)

  1. ジアルキルベンジジン化合物および/またはテトラアルキルベンジジン化合物と、酸と、ヨウ化カリウムとを含むことを特徴とする残留塩素測定用組成物。
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