JP4179207B2 - 硬度測定用試薬 - Google Patents

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本発明は、工業用水,生活用水等に含まれる硬度を検査するために用いる硬度測定用試薬に関する。
周知のとおり、ボイラ,温水器,あるいは冷却器等の冷熱機器類への給水ラインには、冷熱機器内でのスケールの付着を防止する必要から、工業用水,生活用水等の原水に含まれる硬度成分(Ca2+とMg2+)を除去するための装置が接続されており、例えばイオン交換樹脂を使用した硬水軟化装置を給水ラインに接続して原水中の硬度成分(Ca2+とMg2+)をNaに置換して、得られた軟化処理水を給水として冷熱機器類へ供給している。
前記硬水軟化装置を使用した場合において、該装置の内部に収容されたイオン交換樹脂が劣化したり、あるいはイオン交換樹脂の再生が不十分であると、給水中の硬度成分のNaへの置換が不十分になる。したがって、冷熱機器類を設置する地域や場所における原水の硬度等に応じてあらかじめ許容される硬度を設定して、硬水軟化装置を通過した給水中の硬度を定期的に検査することが必要になる。そして、給水中の硬度が許容値の上限(以下、「管理硬度」という)を超えた場合には、硬度漏れを起こしていると判断して、イオン交換樹脂の交換または再生等を行い、給水が所定の硬度範囲に収まるように処置される。
給水中の硬度を判別する方法としては、例えば,エリオクロムブラックT(EBT)を色素として含有する非水系の硬度測定用試薬を、給水から採取した検水に添加し、該検水の色相を指標とする方法が開示されている(特許文献1,2,3参照)。この検水の色相は、定性的には、硬度成分と硬度測定用試薬に含まれる色素とが反応して生成したキレート化合物と、未反応(フリー)の色素との存在比によって決まる。具体的には、色素としてEBTを用いた場合、検水中の硬度が高くなるにつれて、検水の色相が当初の青色から青紫色へと変色し(以下、青紫色の色相を呈したときの硬度を「変色開始点」という)、さらには赤紫色を経て赤色に至る(以下、赤色の色相を呈したときの硬度を「変色終点」という)。
そこで、このような検水中の硬度に応じた色相変化に着目して硬度漏れを判別する場合には、事前に管理硬度を定めるとともに、この管理硬度が変色開始点と変色終点の間に入るように、硬度測定用試薬中のEBTの配合割合、検査時における硬度測定用試薬の添加量および検水の容量等の検査条件を決めた上で実際の検査作業が行われる。
このように、検水中の硬度に対応する色相変化を硬度漏れの指標とする場合、色相の検査方法としては、人の観察による目視検査、あるいは透過率測定や吸光度測定による機械検査が通常採用されている。目視検査を行う場合には、検水の色相が青紫色ないし赤色に至った場合、硬度漏れが生じていると判断する。また、機械検査を行う場合には、硬度と透過率(または吸光度)の関係を示す検量線に基づいて硬度が測定器に直接表示され、硬度が管理硬度に達したときに硬度漏れが生じていると判断する。いずれの検査方法を採用するにしても、硬度漏れの判断を確実に行うためには、検水中の妨害物質により検水の発色が妨害されず、検水が硬度に対応した色相を呈することが望ましい。
しかしながら、本発明者の検討によれば、給水中の残留塩素濃度が1.5mg/リットル以上になると、従来の硬度測定用試薬では検水の発色が妨害され、本来呈すべき色相と比べて脱色された黄色の色相を呈することが確認された。このことは、目視検査をした場合には、検水の色相に与える影響が大きいので問題になるとともに、機械検査をした場合にも、実際の硬度と測定された硬度とで差異が生じるため問題がある。したがって、特に残留塩素濃度が高い水質における給水の硬度漏れ検査を確実に行うためにはさらなる改善が望まれていた。
特開平11−64323号公報 特開2002−181802号公報 特開2002−181803号公報
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、硬度測定に際して残留塩素濃度の影響を受けない硬度測定用試薬を提供することにある。
本発明者は前記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の還元剤を配合した硬度測定用試薬を用いれば、前記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、請求項1の硬度測定用試薬は、エリオクロムブラックT(EBT)またはカルマガイトから選択される色素,トリエタノールアミン,グリコール化合物を含有するベース組成物と還元剤とを含み、前記還元剤は、塩酸ヒドロキシルアミン,アスコルビン酸,ヒドロキノン,硫酸コバルト,イソアスコルビン酸ナトリウム,チオ硫酸ナトリウム,ハイドロサルファイト,亜硫酸ナトリウム,塩化スズ,亜硫酸アンモニウム,メチルエチルケトオキシム,ロンガリットおよびグルコースからなる群から選択される1種以上であることを特徴とする。
請求項2の硬度測定用試薬は、エリオクロムブラックT(EBT)またはカルマガイトから選択される色素,トリエタノールアミン,グリコール化合物を含有するベース組成物を含む第一試薬と、還元剤を含む第二試薬とからなり、前記第一試薬と前記第二試薬とを検水に添加して用いることを特徴とする。
請求項1の硬度測定用試薬によれば、給水中の残留塩素濃度の高低にかかわらず、検水の発色がほとんど妨害されず、検水を実際の硬度に対応した色相とすることができる。
請求項2の硬度測定用試薬によれば、ベース組成物を含む第一試薬と、還元剤を含む第二試薬とを検水に添加すると、給水中の残留塩素濃度の高低にかかわらず、検水の発色がほとんど妨害されず、検水を実際の硬度に対応した色相とすることができる。
本発明の硬度測定用試薬は、一液または二液で,かつ非水系であり、エリオクロムブラックT(EBT)またはカルマガイトから選択される色素,トリエタノールアミン,グリコール化合物を含有するベース組成物の他に特定の還元剤を含有する点に特徴を有する。一液の硬度測定用試薬とは、ベース組成物と特定の還元剤とを含有する一の組成物からなり、使用時に前記組成物を検水に添加して用いるものをいう。また、二液の硬度測定用試薬とは、ベース組成物を含む組成物(以下、「第一試薬」という)と特定の還元剤を含む組成物(以下、「第二試薬」という)とを使用直前に混合して、あるいは混合せず別々に検水に添加して用いるものをいう。硬度測定に際して、かかる一液のまたは二液の硬度測定用試薬を用いることにより、給水中の残留塩素濃度の高低にかかわらず、検水の発色がほとんど妨害されず、検水を実際の硬度に対応した色相とすることができるという優れた効果が得られる。
EBTまたはカルマガイトは、アルカリのpH領域で硬度成分とキレート化合物を形成することで青色から赤色へ明瞭に変色する色素であり、それぞれ単独でまたは混合して用いることができる。前記色素の配合割合は特に限定されず、通常は、一液の硬度測定用試薬中(二液のときは、第一試薬中)0.1〜1.0重量%であり、好ましくは0.1〜0.5重量%である。色素の配合割合をかかる範囲に設定することにより、残留塩素濃度の高低にかかわらず検水を実際の硬度に対応した色相とすることができる。
トリエタノールアミンは、pHを10付近に維持して前記色素の発色を安定化するために用いられる。トリエタノールアミンの配合割合は特に限定されず、通常は、一液の硬度測定用試薬中(二液のときは、第一試薬中)10〜80重量%であり、好ましくは30〜50重量%である。トリエタノールアミンの配合割合をかかる範囲に設定することにより、試薬中でのトリエタノールアミンの凍結を抑制し、かつ試薬を適度な粘性に保持することができる。
グリコール化合物は、硬度測定用試薬の溶媒として用いられるものである。グリコール化合物としては、例えばエチレングリコール,プロピレングリコール,ジエチレングリコール等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、色素の分解を抑制するとともに、トリエタノールアミンの凍結を防止する観点から、エチレングリコールが特に好ましい。グリコール化合物の配合割合は特に限定されず、通常は、一液の硬度測定用試薬中(二液のときは、第一試薬中)10〜80重量%であり、好ましくは30〜50重量%である。グリコール化合物の配合割合をかかる範囲に設定することにより、試薬中でグリコール化合物を不凍液として作用させることができる。
前記した色素,トリエタノールアミンおよびグリコール化合物は、硬度測定用試薬の基本となる成分であり、以下、これらの3成分からなる組成物またはこれらの3成分に加えて後述する添加剤を配合した組成物をベース組成物という。
還元剤は、硬度を検査するときの実際の検査条件に近い条件において特有の還元作用を有するものである。すなわち、還元剤は、室温において、残留塩素を含有する水溶液に前記ベース組成物を添加してなる被検液に対し、グリコール化合物に溶解した還元剤を添加したときに、前記被検液を黄色から青色へ変色させる変色作用を有するものである。ここで、「残留塩素を含有する水溶液」とは、次亜塩素酸ナトリウムを実質的に硬度成分を含まない水(例えば、蒸留水)に溶解して、Cl換算で残留塩素濃度が5.0mg/リットルになるように全量を50ミリリットルとしたものをいう。「ベース組成物の添加量」とは、前記の水溶液50ミリリットル中に硬度成分が含まれていると仮定した場合において、CaCO換算で硬度2.0mg/リットルに相当する量の色素を添加することができる量のベース組成物をいう。「被検液に対する還元剤の添加量」とは、被検液に含まれる残留塩素の当量以上(すなわち、Cl換算で5.0mg/リットル以上)に相当する量の還元剤をいう。
還元剤としては、前記した特有の還元作用を有するものであれば特に限定されず、例えば塩酸ヒドロキシルアミン,アスコルビン酸,ヒドロキノン,硫酸コバルト,イソアスコルビン酸ナトリウム,チオ硫酸ナトリウム,ハイドロサルファイト,亜硫酸ナトリウム,塩化スズ,亜硫酸アンモニウム,メチルエチルケトオキシム,ロンガリット,グルコース等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。かかる還元作用を有する還元剤を配合した硬度測定用試薬を用いることにより、残留塩素濃度の高低にかかわらず検水を実際の硬度に対応した色相とすることができる。
また、本発明では、前記の条件において被検液を瞬時に黄色から青色へ変色させる変色作用を有する還元剤が好ましく用いられる。ここで、「瞬時」とは、好ましくは5秒以内、更に好ましくは3秒以内、特に好ましくは1秒以内をいう。前記で例示した還元剤のうち、かかる条件を満たす還元剤としては、塩酸ヒドロキシルアミン,ヒドロキノンおよびロンガリットが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。かかる変色作用を有する還元剤は還元力が強く、検水が瞬時に安定した色相を呈するので、硬度の検査時間を短縮することができ実用性に優れたものとなる。
還元剤の配合割合は特に限定されず、通常は一液の硬度測定用試薬中(二液のときは、第二試薬中)0.3〜3.0重量%であり、より好ましくは0.5〜2.0重量%である。還元剤の配合割合をかかる範囲に設定することにより、残留塩素濃度の高低にかかわらず検水を実際の硬度に対応した色相とすることができる。
本発明の硬度測定用試薬には、色素,トリエタノールアミン,グリコール化合物および還元剤以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、マスキング剤,増感剤,劣化防止剤,消泡剤等の添加剤を適宜配合することができる。マスキング剤は、検水中の妨害イオン(例えば、Fe,Mn,Al等)と錯体を形成することで検水の発色を安定化するものであり、例えばトリエタノールアミン,KCN等が挙げられ、これらの中では排水したときの安全性の観点から、トリエタノールアミンが好ましく用いられる。増感剤は、検水中のCa2+をMg2+へ置換することで検水の発色性を増感させるものであり、例えばEDTA−Mgが好ましく用いられる。劣化防止剤は、硬度測定用試薬が50℃以上の高温におかれた場合でも色素の劣化を防止するものであり、例えばソルビン酸カリウムが好ましく用いられる。消泡剤は、測定容器に収容した検水中の泡を消泡するものであり、例えば非イオン界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)が好ましく用いられる。
本発明の硬度測定用試薬は、色素,トリエタノールアミン,グリコール化合物および還元剤を、必要に応じて前記添加剤を均一に混合することで製造することができる。例えば、一液の硬度測定用試薬を製造する場合には、グリコール化合物,トリエタノールアミン,還元剤を、必要に応じて添加剤をこの順序で添加および混合し、最後に色素を添加および混合することで均一な硬度測定用試薬を製造することができる。また、二液の硬度測定用試薬を製造する場合には、例えばグリコール化合物,トリエタノールアミン,必要に応じて添加剤をこの順序で添加および混合し、最後に色素を添加および混合することで均一な第一試薬を製造するとともに、還元剤を、必要に応じて添加剤をグリコール化合物に溶解することで均一な第二試薬を製造することができる。
本発明では、前記のようにして製造された硬度測定用試薬を検水に添加すると、例えば検水中に残留塩素濃度が5mg/リットル程度存在する場合でも検水の発色が全く妨害されず、硬度に対応した色相とすることができる。したがって、本発明の硬度測定用試薬を用いれば、特別に残留塩素濃度が高い検水に対しても検水の発色が妨害されず、検水の色相を検水中の硬度に対応した色相とすることができる。
本発明者の検討によれば、蒸留水に色素を添加して青色に発色させた被検液を用意し、次亜塩素酸ナトリウム,硬度成分,還元剤,EDTA,硬度成分,次亜塩素酸ナトリウム,EDTAおよび還元剤をこの順序で被検液に添加すると、被検液の色相が、青色→黄色→黄色→赤色→青色→赤色→黄色→黄色→青色へと変化することが確認された。すなわち、最初の青色から黄色に変色した被検液に還元剤を添加して元の青色に戻し、次いで硬度成分を添加すると被検液が赤色を呈することが確認された。以上の定性試験の結果を踏まえると、現時点では明らかではないが、本来青色を呈すべきところ残留塩素の影響を受けて検水が黄色を呈する場合には、検水中に存在する色素は分解されておらず、残留塩素により酸化作用を受けていること、さらに、本発明の硬度測定用試薬を用いれば、主として還元剤の作用により、酸化された色素が還元され、硬度成分と反応して通常どおりキレート化合物を形成することが推測された。
この発明の硬度測定用試薬を用いた硬度の検査においては、硬度の検査精度を高めるためには、硬度測定用試薬に含まれる色素濃度、検査時における硬度測定用試薬の添加量および採取する検水の容量等の検査条件をあらかじめ決めた上で検査することが好ましい。具体的には、硬度測定用試薬を検水に添加したときに、検水中に色素を0.00024〜0.0024重量%、トリエタノールアミンを0.05重量%以上、還元剤を0.0009〜0.009重量%(より好ましくは、0.0015〜0.006重量%)含むように操作することが好ましい。
以上説明したように本発明の硬度測定用試薬は、色相の観察による目視検査用として特に適しているが、吸光度または透過率を測定する機械検査用としても同様に適用することができる。また、本発明では、冷熱機器類へ供給するまでのあらゆる給水,冷温水系内の水,あるいはボイラ水などを硬度の検査対象とすることができる。したがって、例えば前記した硬水軟化装置を通過した軟化処理水だけに限らず、硬水軟化装置を通過する前の原水も硬度の検査対象とすることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(還元剤の選定)
次亜塩素酸ナトリウムを蒸留水に溶解し、Cl換算で残留塩素濃度が5.0mg/リットルの塩素水を調製した。この塩素水を100ミリリットルビーカーに50ミリリットル入れ、表1に示すベース組成物を120マイクロリットル滴下して被検液を調製した。つぎに、表2に示す還元剤をエチレングリコールに溶解し、各還元剤を前記被検液に含まれる残留塩素の2倍当量(すなわち、Cl換算で10.0mg/リットル分)になるように、マグネチックスターラーで攪拌されている前記被検液に添加した。還元剤を添加した直後に被検液の攪拌を終了し、試験液の色相が当初の黄色から青色に変色するか、さらに青色に変色したときは、変色に要した時間を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004179207
Figure 0004179207
表2から、5種類の還元剤のうち、ホスフィン酸ナトリウムを除く4種類の還元剤を被検液に添加したときに、被検液の色相が黄色から青色に変色した。したがって、塩酸ヒドロキシルアミン,ヒドロキノン,ロンガリットおよびメチルエチルケトンオキシムは選定基準を満たす還元剤であると判断した。また、変色に要する時間が短い点から、前記4種類の還元剤のうち、塩酸ヒドロキシルアミン,ヒドロキノンおよびロンガリットが特に好ましい還元剤であると判断した。
(硬度測定用試薬の調製)
表3の試薬1〜3の組成になるように、EBT,トリエタノールアミン,エチレングリコール,EDTA−Mg,必要により還元剤をそれぞれ配合し、よく攪拌して溶解することにより試薬を調製した。
Figure 0004179207
(実施例1)
表4に示すように、CaCl,炭酸水素ナトリウムおよび次亜塩素酸ナトリウムを蒸留水に溶解して、硬度を0.4〜2.5mg/リットル,Mアルカリ度を40mg/リットル,残留塩素濃度を5.0mg/リットルとする測定水を調製した。次に、各測定水をそれぞれ100ミリリットルビーカーに50ミリリットル入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながら試薬1を120マイクロリットル添加した。試薬1を添加した直後に攪拌を終了し、測定水の色相を観察した。結果を表4に示す。
(実施例2)
測定水の調製にあたり、次亜塩素酸ナトリウムを添加しないこと以外は実施例1と同様に行った。
(実施例3)
試薬1に代えて試薬2を用いること以外は実施例1と同様に行った。
(実施例4)
測定水の調製にあたり、次亜塩素酸ナトリウムを添加しないこと以外は実施例3と同様に行った。
(比較例1)
試薬1に代えて試薬3を用いること以外は実施例1と同様に行った。
(比較例2)
測定水の調製にあたり、次亜塩素酸ナトリウムを添加しないこと以外は比較例1と同様に行った。
Figure 0004179207
表4から、まず、比較例1と比較例2を比べると、残留塩素濃度が5.0mg/リットルの測定水に試薬3(従来の硬度測定用試薬)を添加すると、比較例1の測定水は残留塩素の影響を受け、測定水中の硬度に対応した色相を示さないことが分かる。これに対し、実施例1と実施例2を比べると、残留塩素濃度が5.0mg/リットルの測定水に試薬1を添加した場合でも、実施例1の測定水は残留塩素の影響を受けず、測定水中の硬度に対応した色相を示すことが分かる。したがって、還元剤として塩酸ヒドロキシルアミンを配合した硬度測定用試薬を用いれば、測定水中の残留塩素濃度の高低にかかわらず、測定水中の硬度を確実に検査できることが分かる。また、実施例3と実施例4についても前記と同様の結果が得られたことから、還元剤としてロンガリットを配合した硬度測定用試薬を用いれば、測定水中の残留塩素濃度の高低にかかわらず、測定水中の硬度を確実に検査できることが分かる。

Claims (2)

  1. エリオクロムブラックT(EBT)またはカルマガイトから選択される色素,トリエタノールアミン,グリコール化合物を含有するベース組成物と還元剤とを含み、
    前記還元剤は、塩酸ヒドロキシルアミン,アスコルビン酸,ヒドロキノン,硫酸コバルト,イソアスコルビン酸ナトリウム,チオ硫酸ナトリウム,ハイドロサルファイト,亜硫酸ナトリウム,塩化スズ,亜硫酸アンモニウム,メチルエチルケトオキシム,ロンガリットおよびグルコースからなる群から選択される1種以上である硬度測定用試薬。
  2. エリオクロムブラックT(EBT)またはカルマガイトから選択される色素,トリエタノールアミン,グリコール化合物を含有するベース組成物を含む第一試薬と、還元剤を含む第二試薬とからなる硬度測定用試薬であって、
    前記第一試薬と前記第二試薬とを検水に添加して用いることを特徴とする請求項1に記載の硬度測定用試薬。
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