JP2005291673A - 蓄冷体 - Google Patents

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Takuhiro Sasao
卓弘 笹尾
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Abstract

【課題】生鮮食品等のような凍結障害を生じ易い保冷対象物に対して、凍結障害が生じるのを押えることができる安価な蓄冷体の提供を目的とする。
【解決手段】蓄冷剤31を樹脂製の蓄冷体容器11Aに充填した蓄冷体10Aにおいて、前記蓄冷体容器11Aの外面の複数箇所に、保冷対象物との密着を防止して距離を設定するための突起21Aを設けた。このことにより、蓄冷体10Aの外面全体が生鮮食品等と密着するのを防止し、蓄冷体10Aとの接触面積を少なくし、しかも、蓄冷体10の外面と生鮮食品等の間隔を、突起21Aの高さと等しい一定距離に保ち、生鮮食品等に凍結障害を生じるのを防止しつつ、生鮮食品等を一定の温度範囲で保冷できるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蓄冷体に関し、特には生鮮食品等のような凍結障害を生じ易い保冷対象物に対して凍結障害を生じさせ難い蓄冷体に関する。
従来、融解潜熱の大きい水にゲル化剤や寒剤、核剤等を添加した蓄冷剤を樹脂製の蓄冷体容器に充填した蓄冷体は、種々の物品の保冷に使用されている。例えば、生鮮食品等の保管や配送には、保冷箱内に生鮮食品等の保冷対象物を収容し、予め−25〜−15℃程度に冷凍した蓄冷体を保冷対象物の表面に載置することが行われている。
しかしながら、生鮮食品等の中には葉菜類や果物あるいは豆腐等のように、0℃以下のものに一定時間以上触れると変質したり、食感が低下したりする凍結障害を生じるものがあり、このような保冷対象物は、蓄冷体による保冷時に蓄冷体と接触すると凍結障害を生じて商品価値が低下することがある。また、蓄冷体は使用に先立って予め複数個積層されて冷凍庫に収容され、冷凍庫内で冷凍されるが、その際に上下の蓄冷体間に冷気を侵入させて効率よく蓄冷体を冷凍するため、冷凍庫内での積層時における蓄冷体間の隙間形成用として高さ3mm以下の低い膨出形状部分が外面に形成された蓄冷体も存在するが、そのような蓄冷体においても前記凍結障害を生じていた。
前記凍結障害を防止するため、蓄冷体と凍結障害を生じ易い保冷対象物との間に、凍結し難い食材(例えば、肉、ヨーグルト、チーズ等)を配置したり、樹脂製や紙製の段ボール板や発泡体の薄い断熱板を配置したり、または保冷箱内の保冷対象物が接触しない位置に蓄冷体を係止するなどの工夫を行っている。しかし、このような作業を行うことは面倒であり、作業効率が悪い問題がある。さらに、前記段ボール板や断熱板は使用中に汚れたり、破損したりするため、廃棄物が増加する問題がある。また、蓄冷体を保冷箱内に係止するには、専用の保冷箱と蓄冷体を新規に購入しなければならず、コストが嵩む問題がある。
なお、前記凍結障害を防止するため、蓄冷体容器を樹脂製段ボールで形成し、食材と接触する面にポリエチレンフォームを配して、さらに袋に入れたものが提案されている。しかし、その場合には蓄冷体のコストが嵩む問題がある。
特開平10−111057号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたもので、生鮮食品等のような凍結障害を生じ易い保冷対象物に対して、凍結障害が生じるのを抑えることができる安価な蓄冷体の提供を目的とする。
請求項1の発明は、蓄冷剤を樹脂製の蓄冷体容器に充填した蓄冷体において、前記蓄冷体容器の外面の複数箇所に、保冷対象物との密着を防止して距離を設定するための突起を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記突起の高さが5〜15mmであることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記蓄冷体容器が中空平板状からなり、前記中空平板状蓄冷体容器の両側外面それぞれの複数箇所に前記突起を設けたけたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1又は2において、前記蓄冷体容器が中空平板状からなり、前記中空平板状蓄冷体容器の片側外面にのみ前記突起を設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、蓄冷体容器の外面の複数箇所には、保冷対象物との密着を防止して距離を設定するための突起が形成されているため、予め冷凍した蓄冷体を生鮮食品等の表面に配置した場合、前記蓄冷体は外面の突起部分で生鮮食品等と接触し、前記蓄冷体の外面全体が生鮮食品等と密着するのを防止でき、前記蓄冷体との接触面積を少なくすることができる。しかも、前記蓄冷体の外面と生鮮食品等の間隔を、前記突起の高さと等しい一定距離に保つことができるので、生鮮食品等に凍結障害を生じるのを抑えつつ、生鮮食品等を一定の温度範囲で保冷することができる。
請求項2の発明によれば、前記保冷対象物との密着を防止して距離を設定するための突起の高さを、5〜15mmにしたことにより、生鮮食品等に凍結障害を生じるのを防止しつつ、生鮮食品等を最適温度で効率よく長時間保冷することができる。
請求項3の発明によれば、中空平板状蓄冷体容器の両側外面それぞれの複数箇所に前記突起を設けたことにより、蓄冷体は両外面の何れが生鮮食品等の表面を向いて配置されてもよく、蓄冷体の配置作業をスムーズに行うことができる。
請求項4の発明によれば、中空平板状蓄冷体容器の片面のみに前記突起を設けたことにより、凍結障害を生じ易い保冷対象物に対しては、前記蓄冷体の突起側の面を保冷対象物に向けて使用し、また凍結障害を生じ難い保冷対象物に対しては、前記突起の存在しない側の面を保冷対象物に向けて使用することができ、一つの蓄冷体を、凍結障害を生じ易い保冷対象物と凍結障害を生じ難い保冷対象物の何れにも使用することができ、経済的である。
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施例にかかる蓄冷体の正面図と下面図及びA−A断面図とR矢視図、図2及び図3は突起の他の例を示す蓄冷体の下面図、図4は本発明の他の実施例にかかる蓄冷体の正面図と下面図及びH−H断面図とR矢視図である。
図1に示す蓄冷体10Aは、蓄冷体容器11Aに蓄冷剤31を充填したものからなる。前記蓄冷体容器11Aは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンあるいはポリアミド、ポリエステル等の樹脂で構成され、公知のブロー成形により中空平板状に形成されている。前記蓄冷体容器11Aの側部には蓄冷剤充填口12Aが形成されている。前記蓄冷体容器11Aの平面視形状は、四角形、その他の多角形、円形等、適宜の形状とされる。本実施例では、長方形からなる。なお、前記蓄冷体容器11Aの肉厚は、0.5〜2.0mm程度が、強度面及び冷却性能の点から好ましい。
前記蓄冷体容器11Aの両側外面13A,14Aには、それぞれ複数箇所に、保冷対象物との密着を防止して距離を設定するための突起21Aが形成されている。なお、本実施例では、前記外面13Aは前記蓄冷体容器11Aの下面、14Aは上面である。前記突起21Aは、前記外面13A,14Aからの高さtが5〜15mmとされる。前記突起21Aの高さtが5mmより低い場合には、葉菜や果物あるいは豆腐等のような凍結障害を生じ易い保冷対象物が前記蓄冷体容器11Aの外面13A,14Aに部分的に密着したり、接近し過ぎたりして凍結障害を生じ易くなる。逆に前記突起21Aの高さtが15mmより高い場合には、前記保冷対象物が前記蓄冷体容器11Aの外面13A,14Aから離れすぎて、前記蓄冷体10Aによる冷却作用が小さくなり、充分に保冷できなくなる問題があると共に、前記蓄冷体容器11Aのブロー成形時に、前記突起21Aの先端で樹脂の肉厚が薄くなりすぎて、強度が低下し、破損し易くなる。また、蓄冷体の厚みが厚過ぎるために、保冷箱内の空間を蓄冷体が占有し過ぎて、保冷箱内への保冷対象物の収納量が少なくなり、保冷対象物の配送量が限られる可能性も高い。
前記突起21Aは、適宜の形状とされる。本実施例における前記突起21Aは、前記蓄冷体容器11Aの長さ方向Lに沿うリブ形状とされ、前記蓄冷体容器11Aの長さ方向L、及び幅方向Wに所定間隔で複数本立設されている。前記突起21Aは、ピン状のものでもよいが、保冷対象物と接触すると保冷対象物の表面を傷付けるおそれがあるため、本実施例のようにリブ形状のものが、より好ましい。また、前記突起21Aの間隔pは、前記蓄冷体10Aを保冷対象物表面に配置した際に、前記蓄冷体容器11Aの外面13A(又は14A)が、前記突起21Aの間の位置で保冷対象物と直接接触し難い間隔が好ましい。前記好ましい間隔として15〜30mm程度を挙げる。図2及び図3に他の突起21B〜21G形状の例を示す。前記突起21B〜21Dは、蓄冷体容器の長さ方向Lと平行なリブ形状とされた例、前記突起21E〜21Fは、蓄冷体容器の幅方向Wと平行なリブ形状でとされた例、また、前記突起21Gは、渦巻きリブ形状とされた例である。
前記蓄冷剤31は、特に限定されるものではないが、融点が0℃のものが好ましい。融点0℃の蓄冷剤31と高さ5〜15mmの前記突起21Aを組み合わせれば、凍結状態の前記蓄冷体10Aにおいて、前記突起21Aの先端位置の雰囲気温度を、保冷対象物に凍結障害を生じ難い温度範囲にすることができ、より確実に凍結障害を防止することができる。使用可能な蓄冷剤の一例として、融解潜熱の大きい水を主剤として、これにゲル化剤、必要に応じて核剤、着色剤、防腐剤を配合した蓄冷剤を挙げることができる。前記ゲル化剤は、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール等の親水性ポリマーを架橋して水に不溶とした高吸水性ポリマー、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム等の天然多糖類、でんぷんやゼラチン、グルコマンナン糖の食品等を挙げることができる。前記ゲル化剤の配合量は、水100重量部に対して1〜5重量部程度である。前記核剤は、適宜添加されるものであって、氷核活性細菌やヨウ化銀等を挙げることができる。前記核剤の添加量は僅かとされる。また、着色剤及び防腐剤も適宜添加されるものであり、その量は適量とされる。前記蓄冷剤31は前記蓄冷体容器11Aの前記蓄冷剤充填口12Aから前記蓄冷体容器11A内に充填される。前記蓄冷剤の充填後、前記蓄冷剤充填口12Aはキャップが嵌められて融着等により封止される。
前記蓄冷体10Aは、予め−25〜−15℃程度に設定された冷凍庫内で所定時間、例えば12時間以上冷凍され、その後冷凍庫から取り出されて、凍結障害を生じ易い保冷対象物の表面に配置される。その際、前記蓄冷体10Aの両側外面13A,14Aには、前記突起21Aが形成されているため、何れの側を保冷対象物へ向けてもよい。
図4には、他の実施例の蓄冷体10Hを示す。この実施例の蓄冷体10Hにおいて、図1の実施例と同一の部分については、図1の実施例と区別するために図1の実施例における符号「A」に代えて「H」を付した。前記蓄冷体10Hは、中空平板状の蓄冷体容器11Hの片側外面13Hのみに、保冷対象物との密着を防止して距離を設定するための突起21Hを形成したもので、他の構成は、図1の実施例の蓄冷体10Aと同様である。例えば、前記蓄冷体10Hにおける前記突起21Hの形状は限定されないが、図1の実施例と同様にリブ形状が、より好ましい。また、図2及び図3に示した突起21B〜21Gは、図4の実施例の蓄冷体10Hにおいても前記突起21Hの他の例として挙げられる。
前記蓄冷体10Hは、予め−25〜−15℃程度に設定された冷凍庫内で所定時間、例えば12時間以上冷凍され、その後冷凍庫から取り出されて、凍結障害を生じ易い保冷対象物の表面に配置される。その際、前記蓄冷体10Hは、前記突起21Hが形成されている側の面13Hを、冷凍障害を生じ易い保冷対象物へ向けて配置される。また、冷凍障害を生じ難い保冷対象物に対しては、前記突起21Hが形成されていない側の面14Hを、冷凍障害の生じ難い保冷対象物の表面に向けて、前記蓄冷体10Hが配置される。
図1に示す形状の蓄冷体容器11Aを、150×220×36mm(突起21Aを含む)の寸法でブロー成形により成形した。蓄冷体容器の材質はポリエチレン、肉厚は1.2〜2.0mm、突起21Aの高さtは8mm、突起間隔pは18mmである。前記蓄冷体容器に、水100重量部に高吸水性ポリマーを3重量部添加した融点0℃の蓄冷剤を充填して第一実施例の蓄冷体とした。また、両側外面に突起の無い蓄冷体容器(寸法150×220×20mm)に第一実施例と同じ蓄冷剤を充填して比較例の蓄冷体を形成した。
前記第一実施例及び比較例の蓄冷体を−20℃に設定した冷凍庫内に12時間収容して、冷凍させた。また、発泡スチロール製の蓋付き保冷箱を2個用意し、それぞれの保冷箱にレタスを収容し、一方の保冷箱内のレタス上には、冷凍庫から取り出した第一実施例の蓄冷体を載置し、他方の保冷箱内のレタス上には、冷凍庫から取り出した比較例の蓄冷体を載置した。そして両保冷箱を30℃の恒温槽に収容し、8時間経過後、両保冷箱を恒温槽から取り出し、蓄冷体が接触していたレタス表面を観察した。その結果、第一実施例の蓄冷体が接触していたレタス表面は変化なく、凍結障害を起こしていなかった。それに対し、比較例の蓄冷体が接触していたレタス表面は黒ずんでいて、凍結障害を起こしていたことが判明した。
また、前記突起の高さを3mmにした蓄冷体を形成して、第一の実施例と同様にレタスの表面の変化を調べたら、僅かに黒ずんでおり、冷凍障害を起こし初めていたことが判明した。このことから、前記突起は5mm以上が、より好ましいのがわかる。
本発明の一実施例にかかる蓄冷体の正面図と下面図及びA−A断面図とR矢視図である。 突起の他の例を示す蓄冷体の下面図である。 突起のさらに他の例を示す蓄冷体の下面図である。 本発明の他の実施例にかかる蓄冷体の正面図と下面図及びH−H断面図とR矢視図である。
符号の説明
10A,10H 蓄冷体
11A,11H 蓄冷体容器
13A,13H,14A,14H 蓄冷体容器の外面
21A〜21H 突起
31 蓄冷剤

Claims (4)

  1. 蓄冷剤を樹脂製の蓄冷体容器に充填した蓄冷体において、前記蓄冷体容器の外面の複数箇所に、保冷対象物との密着を防止して距離を設定するための突起を設けたことを特徴とする蓄冷体。
  2. 前記突起の高さが5〜15mmであることを特徴とする請求項1に記載の蓄冷体。
  3. 前記蓄冷体容器が中空平板状からなり、前記中空平板状蓄冷体容器の両側外面それぞれの複数箇所に前記突起を設けたけたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄冷体。
  4. 前記蓄冷体容器が中空平板状からなり、前記中空平板状蓄冷体容器の片側外面にのみ前記突起を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄冷体。
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JP2014062669A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Mitsubishi Electric Corp 冷蔵庫
KR20150114876A (ko) * 2014-04-02 2015-10-13 (주)성진스크린 냉장고용 축냉장치

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