JP2005291439A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005291439A
JP2005291439A JP2004110094A JP2004110094A JP2005291439A JP 2005291439 A JP2005291439 A JP 2005291439A JP 2004110094 A JP2004110094 A JP 2004110094A JP 2004110094 A JP2004110094 A JP 2004110094A JP 2005291439 A JP2005291439 A JP 2005291439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
state
rotation
fixing means
pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004110094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3976026B2 (ja
Inventor
Yukihiko Ideshio
幸彦 出塩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2004110094A priority Critical patent/JP3976026B2/ja
Publication of JP2005291439A publication Critical patent/JP2005291439A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3976026B2 publication Critical patent/JP3976026B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/44Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion
    • F16H3/72Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously
    • F16H3/727Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously with at least two dynamo electric machines for creating an electric power path inside the gearing, e.g. using generator and motor for a variable power torque path
    • F16H3/728Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously with at least two dynamo electric machines for creating an electric power path inside the gearing, e.g. using generator and motor for a variable power torque path with means to change ratio in the mechanical gearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/20Transmissions using gears with orbital motion
    • F16H2200/2002Transmissions using gears with orbital motion characterised by the number of sets of orbital gears
    • F16H2200/2005Transmissions using gears with orbital motion characterised by the number of sets of orbital gears with one sets of orbital gears
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/20Transmissions using gears with orbital motion
    • F16H2200/2002Transmissions using gears with orbital motion characterised by the number of sets of orbital gears
    • F16H2200/2007Transmissions using gears with orbital motion characterised by the number of sets of orbital gears with two sets of orbital gears

Abstract

【課題】 簡易な構成で、かつ、エネルギーロスの少ない車両駆動装置を提供する。
【解決手段】 車両駆動装置10は、シフト切換機構60を含む。シフト切換機構60は、パーキングギヤ61と、パーキングギヤの回転を停止させるためのポール62と、カム66と、ギヤ63と、ギヤ63を停止状態に固定するためのポール64と、カム68と、2つのカムを動かすためのモータ69とを含む。ポール64は、高速走行時に燃費を改善する場合にカム68によって押込まれギヤ63を停止状態に固定する。つまり、パーキングロックを行なわせるためのモータ69を高速走行時の燃費向上用のギヤのロックにも用いる。これにより、高速走行用のギヤをロックさせるためのアクチュエータを省略することができる。また、クラッチやブレーキなどを用いないので摩擦による損失も少ない、したがって簡易な構成で高速走行時における燃費向上を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、動力伝達装置に関し、より特定的には、ハイブリッド車両の動力伝達装置に関する。
低公害、低燃費を実現するために、内燃機関としてのエンジンとバッテリによる電気エネルギーで駆動するモータとを併用したハイブリッド車両が提供されている。
大きく分類すると、ハイブリッド車両の駆動装置は、シリーズ(直列)式とパラレル(並列)式の駆動方式がある。シリーズ式は、エンジンで発電機を駆動してその発生電力でモータを駆動する。つまり、車輪を駆動するのはシリーズ式の場合はモータのみである。
一方パラレル式は、エンジンとモータとを並列に配置し、主にエンジンで車輪を駆動しモータはエンジンの補助を行なう。モータの補助によりエンジンの負担が軽減され、また車両はエンジンの能力を超える駆動能力を得ることができる。
これらの中間的な方式について特開平9−117010号公報(特許文献1)に開示されている。この開示された技術では、内燃機関であるエンジンと電気エネルギーによって回転運動を行なう2つのモータジェネレータとがプラネタリギヤユニット(遊星歯車機構)を用いて接続されている。モータジェネレータは、電気エネルギーが与えられモータとして動作するだけでなく、回転エネルギーが与えられて発電機として電気エネルギーを出力することも可能である。
プラネタリギヤユニットのサンギヤは第1のモータジェネレータに接続され、リングギヤは第2のモータジェネレータに接続される。そしてリングギヤとサンギヤとはピニオンギヤを間に介して噛み合っている。このピニオンギヤを支持するキャリヤがエンジン出力軸に接続されている。
そして基本的には、エンジンが最高効率領域で駆動するように回転数が定められ、このエンジンの回転数を維持できるように、車速に応じて回転するリングギヤに対して、サンギヤに接続されているモータジェネレータの回転数を制御する。このサンギヤに接続されているモータジェネレータの回転数を制御するには、モータジェネレータで発生される電力を制御すればよい。
しかしながら、車速をある一定値以上に上げて高速低負荷走行すると、エンジン回転数を所定の回転数に維持したままでは、サンギヤに接続された第1のモータジェネレータは回転数が負回転となる。このため、エンジントルクと駆動力とのバランスを保つために、サンギヤに接続された第1のモータジェネレータは力行動作を行ない、一方、リングギヤに接続された第2のモータジェネレータは発電動作を行なう。このような動作モードは動力循環モードと呼ばれ、燃費が悪くなる。
そこで、高速走行の場合にはサンギヤを回転数0に固定し、エンジン回転数を最高効率領域を超えてさらに上昇させる。このため、特開平9−117010号公報には、サンギヤに接続されたモータジェネレータを固定するためのブレーキを設けることが開示されている。
特開平9−117010号公報 特開2002−323127号公報
しかし、サンギヤに接続されたモータジェネレータを固定するためにブレーキを設けた場合、このブレーキは通常油圧で駆動される。このため新たに油圧制御回路が必要となる。
また、ブレーキやクラッチのような油圧駆動の固定手段でギヤの回転を固定しようとすると、固定させている間油圧を加え続ける必要があり、また摩擦によるエネルギーロスも生ずる。
この発明は、簡易な構成で、かつ、エネルギーロスの少ない車両用動力伝達装置を提供することを目的とする。
この発明は、要約すると、動力伝達装置であって、車輪の回転に連動して回転する第1の回転軸と、内燃機関の出力軸に結合された第2の回転軸と、第1、第2の回転軸の回転数に応じて回転が定まる第3の回転軸とを有する遊星歯車機構と、電気的制御により走行レンジの切換を行なうシフト切換機構とを備える。シフト切換機構は、第1の回転軸の回転を固定する第1の固定手段と、第3の回転軸の回転を固定する第2の固定手段と、第1の固定手段を作用させ第2の固定手段を非作用にさせる第1の状態と、第1の固定手段を非作用にさせ第2の固定手段を作用させる第2の状態と、第1、第2の固定手段のいずれも非作用にさせる第3の状態を選択する状態選択機構と、状態選択機構を電気的制御に応じて作動させる駆動手段とを含む。
好ましくは、駆動手段は、出力伝達部材を有するアクチュエータを含み、第3の状態が選択される出力伝達部材の位置を基準とすると、出力伝達部材が所定方向に変位すると状態選択機構に第1の状態を選択させ、所定方向と逆方向に変位すると状態選択機構に第2の状態を選択させる。
好ましくは、遊星歯車機構は、第4の回転軸をさらに有し、シフト切換機構は、第4の回転軸の回転を固定する第3の固定手段をさらに含み、状態選択機構は、第1〜第3の状態において第3の固定手段を非作用にさせ、第1、第2の固定手段を非作用にさせ第3の固定手段を作用させる第4の状態をさらに選択可能であり、第2の状態と第4の状態では、第1の回転軸と第2の回転軸との間の回転比が変化する。
より好ましくは、駆動手段は、出力伝達部材を有するアクチュエータを含み、第3の状態が選択される出力伝達部材の位置を基準とすると、出力伝達部材が所定方向に変位すると状態選択機構に第1の状態を選択させ、所定方向と逆方向に変位すると状態選択機構に第2、第4の状態を選択させ、第2、第4の状態の選択は、車輪駆動の負荷状況に応じて行なわれる。
さらに好ましくは、アクチュエータは、モータであり、出力伝達部材は、モータの回転軸であり、所定方向の変位は、正回転であり、所定方向と逆方向の変位は、逆回転である。
より好ましくは、第2の固定手段は、3の回転軸に取付けられた第1のロック用ギヤと、第1のロック用ギヤを停止状態に固定する第1のポールとを含み、第3の固定手段は、4の回転軸に取付けられた第2のロック用ギヤと、第2のロック用ギヤを停止状態に固定する第2のポールとを含み、状態選択機構は、軸方向に移動可能なロッドと、ロッドに取付けられ、第2、第3の固定手段にそれぞれ作用する第1、第2のカムとを含み、第1、第2のカムのいずれか一方は、ロッドが一方向に移動すると対応するポールを次第に対応するロックギヤに近接させ、ロッドがさらに一方向に移動すると対応するポールを対応するロックギヤから次第に遠ざけるような形状を有する。
好ましくは、動力伝達装置は、ハイブリッド車に用いられ、第1の回転軸に結合された第1の回転電機と、第3の回転軸に結合された第2の回転電機とをさらに備える。
この発明によれば、新たにギヤ固定用の油圧制御回路を設けることなく、簡易な構成で、かつエネルギーロスを少なくした動力伝達装置を実現することができる。
また、車速に応じて内燃機関の運転点をきめ細かく選択することが可能となる。
さらに、高負荷を駆動するときの車両の燃費を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の車両駆動装置10の構成を示した図である。
図2は、図1に示した駆動装置の各ギヤの形状をより具体的に表わしたイメージ図である。
図1、図2を参照して、車両駆動装置10は、エンジン50と、プラネタリギヤ20と、モータジェネレータMG1,MG2と、シフト切換機構60とを含む。
プラネタリギヤ20は、クランクシャフト56に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸25に結合されたサンギヤ21と、クランクシャフト56と同軸上のリングギヤ軸26に結合されたリングギヤ22と、サンギヤ21とリングギヤ22との間に配置され、サンギヤ21の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ23と、クランクシャフト56の端部に結合され各ピニオンギヤ23の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ24とを含む。
プラネタリギヤ20は、サンギヤ21、リングギヤ22およびプラネタリキャリヤ24にそれぞれ結合されたサンギヤ軸25、リングギヤ軸26およびクランクシャフト56の3軸が動力の入出力軸とされる。そしてこの3軸のうちいずれか2軸へ入出力される動力が決定されると、残りの1軸に入出力される動力は他の2軸へ入出力される動力に基づいて定まる。
リングギヤ22には、動力の取出用の動力取出ギヤ28がモータジェネレータMG1側に結合されている。動力取出ギヤ28は、チェーンベルト29により動力伝達ギヤ11に接続されている。そして動力取出ギヤ28と動力伝達ギヤ11との間で動力の伝達がなされる。動力伝達ギヤ11は回転軸12でギヤ13と結合されており、ギヤ13はデファレンシャルギヤ14を駆動する。また、下り坂等では車輪の回転がデファレンシャルギヤ14に伝達され、ギヤ13はデファレンシャルギヤ14によって駆動される。
モータジェネレータMG1は、複数個の永久磁石35が外周に配置されたロータ32と、回転磁界を形成する3層コイル34が巻回されたステータ33とを含む。ロータ32は、プラネタリギヤ20のサンギヤ21と一体的に回転するサンギヤ軸25に結合されている。ステータ33は、電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、図示しないケースに固定されている。
モータジェネレータMG1は、永久磁石35による磁界と3層コイル34によって形成される磁界との相互作用によりロータ32を回転駆動する電動機として動作する。またモータジェネレータMG1は、永久磁石35による磁界とロータ32の回転との相互作用により3層コイル34の両端に起電力を生じさせる発電機としても動作する。
モータジェネレータMG2は、複数個の永久磁石45が外周に配置されたロータ42と、回転磁界を形成する3層コイル44が巻回されたステータ43とを含む。ロータ42は、プラネタリギヤ20のリングギヤ22と一体的に回転するリングギヤ軸26に結合されている。ステータ43は、電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、図示しないケースに固定されている。
モータジェネレータMG2は、永久磁石45による磁界とロータ42の回転との相互作用により3層コイル44の両端に起電力を生じさせる発電機としても動作する。またモータジェネレータMG2は、永久磁石45による磁界と3層コイル44によって形成される磁界との相互作用によりロータ42を回転駆動する電動機として動作する。
シフト切換機構60は、リングギヤ22と一体的に回転するパーキングギヤ61と、パーキングギヤの回転を停止させるためのポール62と、ポール62をパーキングギヤ61に噛み合う状態に押込むためのカム66と、カム66の位置をシフトさせるためにカムに取付けられているロッド65とを含む。
シフト切換機構60は、さらに、サンギヤ軸25に取付けられサンギヤ21と一体的に回転するギヤ63と、ギヤ63を停止状態に固定するためのポール64と、ポール64をギヤ63に噛み込む状態に押込むためのカム68と、カム68の位置をシフトさせるためのロッド67とを含む。ポール64は、高速走行時に燃費を改善する場合にカム68によって押込まれギヤ63を停止状態に固定する。
パーキングギヤ61、ポール62、ギヤ63、ポール64はプラネタリギヤの回転軸を固定する固定機構である。また、カム66,68、ロッド65,67は、固定手段の状態を選択するための状態選択機構である。
シフト切換機構60は、モータ69をさらに含む。モータ69は状態選択機構を駆動するものであり、ロッド65および67を動かす。モータ69が時計回りに回転するとカム66がポール62を押し下げてパーキング状態となる。逆に、モータ69が反時計回りに回転すると、カム66はポール62から引抜かれパーキングロックが解除される。そしてさらに、モータ69が反時計回りに回転すると、カム68がポール64を押し下げることにより、モータジェネレータMG1のロータ32の回転が停止される。
図3は、図2に示したプラネタリギヤ20の基本的な動作を説明するための共線図である。
図2、図3を参照して、エンジンが停止状態にありプラネタリキャリヤ24が回転数0であるときには、図の直線L1に示すように、リングギヤに結合されたモータジェネレータMG2の回転数がNR1である場合には、サンギヤ21に結合されたモータジェネレータMG1の回転数は逆回転のNS1となる。
ピニオンギヤ23はリングギヤ22とサンギヤ21との両方に噛み合うものである。したがって、サンギヤが1回転すると、リングギヤはサンギヤとリングギヤの歯数の逆比であるρ回転する。つまりキャリヤの回転数が0であると、回転数NR1:NS1=ρ:1である。
サンギヤSの縦軸の位置とキャリヤCの縦軸の位置とリングギヤRの縦軸の位置を、図3に示すようにキャリヤCの軸とサンギヤSの縦軸の距離を1とするとキャリヤCの軸とリングギヤRの縦軸の距離をρとなるような配置にする。すると、サンギヤの回転数とリングギヤの回転数とは、キャリヤの回転数0の点を通る直線L1が各軸と交わる点に位置する。直線L1と回転数0の水平軸とサンギヤおよびリングギヤの回転数を示す縦軸で形成される三角形の相似から、回転数がNR1:NS1=ρ:1となることが容易に理解できる。
この状態でエンジンが回転するとキャリヤの回転数が0からNC2に増加する。これはリングギヤとサンギヤも同じ回転数だけ回転が増加した状態であると考えればよい。結果としてサンギヤおよびリングギヤの回転数も同じだけ増え、直線L1は直線L2に平行移動する。
今ここで、回転数NC2はエンジンが最高効率を発揮する回転数であるとする。この状態で車速をさらに増加させたい場合には、動力取出ギヤ28と一体となって回転するリングギヤ22の回転数をNR2からNR3に増加させる必要がある。このためには、モータジェネレータMG1の回転数をNS2からNS3に減少させて共線図上の動作条件を直線L2上から直線L3上に変える必要がある。
つまりさらに加速するためには、モータジェネレータMG1を制御して回転数をNS3に下げることにより、エンジンの回転数を効率のよい回転数NC2に維持しつつ車速を増加させることができる。
しかしながら、車速をある一定値以上に上げて高速低負荷走行すると、エンジン回転数を所定の回転数NC2に維持したままでは、サンギヤに接続されたモータジェネレータMG1は回転数が負回転となる。このため、エンジントルクと駆動力とのバランスを保つために、サンギヤSに接続されたモータジェネレータMG1は力行動作を行ない、一方、モータジェネレータMG2は発電動作を行なう。このような動作モードは動力循環モードと呼ばれ、燃費が悪くなる。
そこで、高速走行の場合にはサンギヤを図1のシフト切換機構60を用いて回転数0に固定し、エンジン回転数を最高効率領域を超えてさらに上昇させる。
図4は、図1におけるシフト切換機構60の動作を説明するための図である。
図4を参照して、モータ69は、時計方向および反時計方向に回転が可能である。時計方向に回転量R1だけモータ69が回転するとパーキングロックが働く。反時計方向に回転量R2だけモータ69が回転するとモータジェネレータMG1の回転が機械的に回転数0に固定され高速走行時の燃費向上モードとなる。
パーキングロック時にはモータ69が時計回りに回転量R1だけ回転すると、ロッド65は方向X1に移動し、これに応じてカム66がパーキングポール62を押込む。パーキングポール62は押込まれるとパーキングギヤ61と噛み合い、パーキングギヤ61を回転停止状態に固定する。
このように停車時のパーキングロックを従来のようにシフトレバーの動きを機械的にパーキングロックに伝達するのではなく、電気信号を与えることによりモータ69を動かして行なわせることは、シフトバイワイヤ技術と呼ばれる。シフトバイワイヤとは、ギヤのシフトをシフトレバーの移動に伴う機械的な力の伝達によって行なうのではなく、シフトレバーの位置を一旦電気信号として検出し、この検出した電気信号を信号線(ワイヤ)によって駆動するモータ等を用いてシフトを行なわせる技術である。
シフトバイワイヤ技術によれば、シフトレバーの配置の自由度が大幅に向上し、またシフトレバーの形状は、たとえばボタンのようなものでもよくなる。これにより、車室内の操作レバー等の入力装置の配置の自由度が向上することが知られている。
これに対し実施の形態1では、高速走行時の燃費を向上させるためにギヤ63とこれを回転停止状態に固定させるポール64が設けられている。このポール64を押し下げる場合には、モータ69は反時計回りR2に回転し、ロッド67が方向X2にシフトする。これによりカム68がポール64を押し下げる。
パーキング時は、すなわち車速が0のときである。パーキング時と高速走行時とは、車速によって確実に判別することができ、また同時に成立することは無い。したがって、モータ69をカム66とカム68の駆動のために共用することが可能である。高速走行時の燃費向上モードのためにカム68を動かすアクチュエータを新たに設けなくてすむので製造コストを抑えることができる。
図5は、図3に示したシフト機構のさらに具体的な形状を説明するための図である。
図5を参照して、モータ69の回転軸はシャフト71に結合されており、シャフト71の回転に伴いディテントプレート72も回転する。ディテントプレート72にはロッド65および67が取付けられており、シャフト71が時計回りに回転量R1だけ回転すると、ロッド65がX1方向にシフトする。これに応じてカム66がポール62をY1方向に移動させてポール62はパーキングギヤ61に噛み合う。そしてパーキングギヤ61は回転停止状態に固定される。
図6は、カム66がポール62をパーキングギヤ61に噛み込ませた状態を示した図である。
この図6は図4の方向V1からポールを見た図になる。ポール62の突起がパーキングギヤ61の歯と歯の間の谷に噛み込むことにより、ギヤ61は回転停止状態に固定される。
再び図5を参照して、モータ69によりシャフト71が反時計回りに回転量R2だけ回転すると、カム68がロッド67によってX2方向に移動する。これと同時に、カム66は引抜かれパーキングロックが解除される。カム68が図3のギヤ63とポール64とを噛み込ませることについては、カム66の場合と同様であるので説明は繰返さない。
ディテントプレート72の外周部分にはギヤのように複数の歯が刻まれており、ブロック75に固定されたディテントスプリング73がこの歯と歯の間の谷に噛み込むことにより、モータ69が通電停止後であってもシャフト71の回転位置が保持される。
なお、図4では、モータ69でシャフト71を回転させる例を示したが、駆動源はモータに限られるものではない。また、ロッド65とロッド67が別々に設けられている場合を示したが、ロッド65とロッド67とを1本のロッドとしてこれをたとえばリニアアクチュエータで駆動させる構成とすることも可能である。
図7は、シフト切換機構60の取り得る3つの状態を説明するための図である。
図7を参照して、モータの回転方向が時計回りの回転量R1である場合には、停止時のパーキングロックが作用し、一方燃費向上のためのギヤのロックは非作用状態となる。
図8は、パーキング状態のカムとギヤの位置を示した概念図である。
図8に示すように、モータ69が時計回りに回転量R1だけ回転するとロッドはX1方向に移動しカム66がパーキングギヤ61を停止状態に固定する。
再び図7を参照して、基本位置においてはパーキングロックと燃費向上用ロックはともに非作用状態とされる。この状態は、図3に示したようにパーキングポール62およびポール64のいずれもカムにより押込まれていない状態である。この状態においては、通常の走行がなされ図1のモータジェネレータMG1の回転数を制御することにより、エンジン50の回転数を最高効率の回転数に維持しつつ、車を走行させることができる。
車速が増加していくとモータジェネレータMG1の回転数が0となる瞬間が生ずる。すると、モータが基本位置から反時計回りに回転量R2だけ回転し、パーキングロックは非作用状態で、かつ燃費向上用のギヤのロックが作用する状態となる。
図9は、燃費向上用のロックが作用した状態を示した図である。
図9に示すように、モータ69が反時計方向に回転量R2だけ回転すると、ロッドがX2方向にシフトし、応じてカム68によってギヤ63は回転停止状態に固定される。
以上説明したように、実施の形態1の車両駆動装置では、パーキングロックを行なわせるためのモータ69を高速走行時の燃費向上用のギヤのロックにも用いる。これにより、高速走行用のギヤをロックさせるためのアクチュエータを省略することができる。また、クラッチやブレーキなどを用いないので摩擦による損失も少ない、したがって簡易な構成で高速走行時における燃費向上を実現することができる。
[実施の形態2]
図10は、実施の形態2の車両駆動装置110の構成を示した図である。
図10を参照して、車両駆動装置110は、図1に示した車両駆動装置10の構成においてプラネタリギヤ20に代えてダブルプラネタリギヤ120を含み、シフト切換機構60に代えてシフト切換機構160を含む。モータジェネレータMG1,MG2やエンジン50等の他の部分については、車両駆動装置110は図1に示した車両駆動装置10と同様であるので、同一要素には同一符号を付してその説明は繰返さない。
ダブルプラネタリギヤ120は、2つのプラネタリギヤが組合せられたものであり、プラネタリキャリヤが共有され、2つのリングギヤが一体として回転する構成となっている。ダブルプラネタリギヤ120は、4つの回転軸を有する遊星歯車機構である。
ダブルプラネタリギヤ120は、クランクシャフト56に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸25に結合されたサンギヤ121と、クランクシャフト56と同軸上のリングギヤ軸26に結合されたリングギヤ122と、サンギヤ121とリングギヤ122との間に配置されサンギヤ121の外周を自転しながら公転する複数のピニオンギヤ123と、クランクシャフト56の端部に結合されピニオンギヤ123の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ124とを含む。
ダブルプラネタリギヤ120は、さらに、サンギヤ軸25に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸129に結合されたサンギヤ125と、クランクシャフト56と同軸上のリングギヤ軸に結合されリングギヤ122と一体的に回転するリングギヤ127と、サンギヤ125とリングギヤ127との間に配置され、サンギヤ125の外周を自転しながら公転する複数のピニオンギヤ126と、リングギヤ122および127と一体的に回転し図示しないデファレンシャルギヤを駆動する動力取出ギヤ128とを含む。ピニオンギヤ126は、ピニオンギヤ123と同じ回転軸で回転自在に支持される。
リングギヤ122および127には、動力の取出用の動力取出ギヤ128がモータジェネレータMG1側に結合されている。動力取出ギヤ128は、チェーンベルト29により動力伝達ギヤ11に接続されている。そして動力取出ギヤ28と動力伝達ギヤ11との間で動力の伝達がなされる。動力伝達ギヤ11は回転軸12でギヤ13と結合されており、ギヤ13はデファレンシャルギヤ14を駆動する。また、下り坂等では車輪の回転がデファレンシャルギヤ14に伝達され、ギヤ13はデファレンシャルギヤ14によって駆動される。
シフト切換機構160は、リングギヤ122および127と一体的に回転するパーキングギヤ161と、パーキングギヤの回転を停止させるためのポール162と、ポール162をパーキングギヤ161に噛み合う状態に押込むためのカム166と、カム166の位置をシフトさせるためにカムに取付けられているロッド165とを含む。
シフト切換機構160は、さらに、サンギヤ軸25に取付けられサンギヤ21と一体的に回転するギヤ163と、ギヤ163を停止状態に固定するためのポール164と、ポール164をギヤ163に噛み込む状態に押込むためのカム168と、カム168の位置をシフトさせるためのロッド167とを含む。ポール164は、高速走行時の第1の条件において燃費を改善する場合にカム168によって押込まれギヤ163を停止状態に固定する。
シフト切換機構160は、さらに、サンギヤ軸129に取付けられサンギヤ125と一体的に回転するギヤ171と、ギヤ171を停止状態に固定するためのポール172と、ポール172をギヤ171に噛み込む状態に押込むためのカム173とを含む。
カム173はカム168とともにロッド167に取付けられている。カム168がロッド167の先端に取付けられ、カム173はロッド167のモータ寄りに取付けられている。ポール172は、高速走行時の第2の条件において燃費を改善する場合にカム173によって押込まれギヤ171を停止状態に固定する。
パーキングギヤ161、ポール162、ギヤ163,171、ポール164,172はプラネタリギヤの回転軸を固定する固定機構である。また、カム166,168,173、ロッド165,167は、固定手段の状態を選択するための状態選択機構である。
シフト切換機構160は、モータ169をさらに含む。モータ69は状態選択機構を駆動するものである。モータ169は、ロッド165および167を動かす。
モータ169が時計回りに回転するとカム166がポール162を押し下げてパーキング状態となる。この状態から、モータ169が反時計回りに回転すると、カム166はポール162から引抜かれパーキングロックが解除される。そして、さらにモータ169が反時計回りに回転すると、カム168がポール164を押し下げることにより、モータジェネレータMG1のロータ32の回転が停止される。
そして、さらにモータ169が反時計回りに回転すると、カム168はポール164を乗り越えてしまいギヤ163のロックが開放され、そしてカム173がポール172を押し下げることによりサンギヤ125の回転が停止される。
つまり、カム173はカム168と同じロッド167に取付けられている。そして、ロッド167が動くことによりカム168とカム173のいずれか1つのみが対応するポールを押し下げることができるように、ギヤ171とギヤ163の間隔に対して。カム173とカム168の間隔が定められている。
また、カム168は、ロッド167が右方向に動くにしたがって、次第にポール164をギヤ163に近接させこれらを噛み合わせる。そして、さらにロッド167が右方向に動くとそれに伴い今度は次第にポール164をギヤ163から遠ざける。このためカム168は、中央部がもっとも膨らんだ形状となっている。
図11は、高速走行時のエンジン50の運転ポイントと効率の関係を示すグラフである。
図11を参照して、エンジン50の運転可能な領域には、その特性に応じて効率が同一の運転ポイントを示す曲線B1〜B4のような等効率線を描くことができる。また、トルクTと回転数Nとの積で表わされるエネルギー一定の曲線、たとえば曲線C1〜C3を描くことができる。エネルギーをPとすると、P∝TNの関係があるので、トルクTを縦軸に回転数Nを横軸にとると曲線C1〜C3は反比例のグラフ形状となる。
図11に示すように、出力するエネルギーが同じでも、どの運転ポイントで運転するかによってエンジン50の効率は大きく異なる。たとえば、エネルギー一定の曲線C1上では、エンジン50を運転ポイントP1(トルクT1,回転数N1)で運転することによりその効率を最も高くすることができる。
このような効率が最も高い運転ポイントは、各エネルギー一定の曲線上に存在し、出力エネルギー一定の曲線C2,C3ではそれぞれ運転ポイントP2およびP3が相当する。図11中の曲線Aはこれらのことに基づき、各エネルギーに対してエンジン50の効率ができる限り高くなる運転ポイントを連続する線で結んだものである。
図12は、図10で示したダブルプラネタリギヤ120の共線図である。
図10、図12を参照して、ダブルプラネタリギヤ120は、2つのプラネタリギヤにおいてリングギヤとプラネタリキャリヤが共有されている。したがって共線図を描くと、サンギヤ125の回転数とサンギヤ121の回転数は同じ直線上に存在することになる。ここで図12のP3で示す直線は、実施の形態1においてモータジェネレータMG1を回転しない状態に固定した状態に対応するモードである。これにより油圧で駆動されるクラッチやブレーキを使用せずギヤをポールで固定することにより、エネルギーロスが少なく高速走行における燃費の向上を図ることができる。
しかしながら、同じ高速走行であっても、すなわち車速が等しくリングギヤに結合される動力取出ギヤ128の回転数が等しい場合であっても、運転する道路が登り坂であるような場合には、負荷が定常よりも高負荷となるので、エンジンもエネルギーを多く出力する必要がある。
図11に示したように、エネルギーがC3からC1に増加した場合には、効率のよい運転ポイントはP3からP1に移動し、エンジンの回転数はN3からN1に増加させた方が効率がよい。このような場合には、サンギヤ121を正回転させサンギヤ125を固定させることによって運転ポイントをP3からP1に変化させることができる。
図13は、図10に示した車両駆動装置110のモータ169の回転とそれに対応する動作モードを説明するための図である。
図13を参照して、図13のパーキングというのはパーキングギヤ161がポール162によってロックされるか否かを示し、図13の高負荷というのはギヤ171がポール172によってロックされるか否かを示し、図13の低負荷というのはギヤ163がポール164によってロックされるか否かを示す。まず基本位置においてはパーキングギヤ161および高負荷時のギヤ171および低負荷時のギヤ163はすべてロックが作用していない状態にある。
図14は、車両駆動装置110の基本位置を示した図である。
図14に示すように、基本位置においては、カム166,173および168はすべてギヤを固定させていない状態にある。
したがって、パーキングギヤ161およびギヤ171,163はすべて回転自在の状態である。この状態では、基本的にはエンジンが最高効率となる回転数に維持されるように、車速に応じてモータジェネレータMG1の回転数が制御される。
図15は、モータ169が時計方向に回転量R1だけ回転した状態を示す図である。
図13、図15を参照して、モータ169が時計方向に回転量R1だけ回転すると、カム166がポール162に作用しパーキングギヤ161がロックされる。この一方でギヤ171および163にはロックは作用していない。
図16は、モータ169がさらに回転量R2だけ反時計方向に回転した状態を示した図である。
図13、図16を参照して、モータ169が回転量R2だけ反時計方向に回転すると、カム168はポール164をロック用ギヤ163に噛み込ませロック用ギヤ163を停止状態に固定する。これにより車両駆動装置110は、図12のP3で示した共線図のようにサンギヤ121が固定された状態で動作することになる。
図17は、モータ169がさらに回転量R3だけ反時計方向に回転した状態を示した図である。
図13、図17を参照して、モータ169がさらに回転量R3だけ回転すると、図16の状態からさらにロッド167が押されることにより、カム168はポール164を乗り越えて再びポール164はロック用のギヤ163を解放した状態に戻る。この状態においては、カム173はまだポール172を押し下げるに至っていない。したがってパーキングギヤ161およびロック用のギヤ161,ギヤ163はすべてロックが働いていない状態となる。この状態では、再びモータジェネレータMG1の回転が制御され車速に対するエンジン回転数が定まる。
図18は、モータ169がさらに回転量R4だけ反時計方向に回転した状態を示す図である。
図13、図18を参照して、モータ169がさらに回転量R4だけ回転すると、カム173がポール172をロック用ギヤ171に噛み込ませ、これによりギヤ171は停止状態に固定される。これにより図12の共線図では運転ポイントP1に対応する状態(高負荷の状態)で動作が行なわれるようになる。したがって負荷が高い場合においても効率のよい運転ポイントでエンジンを運転させることができる。
以上説明したように、実施の形態2の車両駆動装置では、パーキングロックを行なわせるためのモータ69を高速走行時の燃費向上用のギヤのロックにも用いる。これにより、高速走行用のギヤをロックさせるためのアクチュエータを省略することができる。また、クラッチやブレーキなどを用いないので摩擦による損失も少ない、したがって簡易な構成で高速走行時における燃費向上を実現することができる。
実施の形態2の車両駆動装置では、さらに、おなじ高速走行時であっても負荷に応じて内燃機関の運転点をきめ細かく選択することが可能となるので、高速走行時において高負荷を駆動するときの車両の燃費を向上させることができる。
[実施の形態2の変形例]
実施の形態2のダブルプラネタリギヤ120は種々の変形例が考えられる。
図19は、第1の変形例であるダブルプラネタリギヤ220の構成を説明するための図である。
ダブルプラネタリギヤ220は、クランクシャフト56に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸25に結合されたサンギヤ221と、クランクシャフト56と同軸上のリングギヤ軸26に結合されたリングギヤ222と、サンギヤ221とリングギヤ222との間に配置されサンギヤ221の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ223と、クランクシャフト56の端部に結合されピニオンギヤ223の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ224とを含む。
ダブルプラネタリギヤ220は、さらに、サンギヤ軸25に結合されサンギヤ221と一体的に回転するサンギヤ225と、プラネタリキャリヤ224と一体に回転するリングギヤ227と、サンギヤ225とリングギヤ227との間に配置されサンギヤ225の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ226と、ピニオンギヤ226の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ228とを含む。
プラネタリキャリヤ228はロック用ギヤ271を固定させることで回転を停止させることができる。またサンギヤ軸25はロック用ギヤ263を図示しないカムとポールで固定することに回転を停止させることができる。つまり図19(a)で示した構成は、図19(b)で示したようにサンギヤ221とサンギヤ225の回転が等しくまたプラネタリキャリヤ224とリングギヤ227の回転が等しい。
なお、シフト切換機構については、図10におけるシフト切換機構160のカム168,173およびポール164,172と同様な構成をギヤ263,271に作用させればよいので、説明は繰返さない。
図20は、第2の変形例であるダブルプラネタリギヤ320の構成を説明するための図である。
図20(a)を参照して、ダブルプラネタリギヤ320は、クランクシャフト56に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸25に結合されたサンギヤ321と、クランクシャフト56と同軸上のリングギヤ軸26に結合されたリングギヤ322と、サンギヤ321とリングギヤ322との間に配置されサンギヤ321の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ323と、クランクシャフト56の端部に結合されピニオンギヤ323の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ324とを含む。
ダブルプラネタリギヤ320は、さらに、プラネタリキャリヤ324と一体的に回転するサンギヤ325と、サンギヤ軸25と一体的に回転するリングギヤ327と、サンギヤ325とリングギヤ327との間に配置されサンギヤ325の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ326と、ピニオンギヤ326の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ328とを含む。
プラネタリキャリヤ328にはロック用のギヤ371が結合されている。またサンギヤ軸25にはロック用のギヤ363が結合されている。
なお、シフト切換機構については、図10におけるシフト切換機構160のカム168,173およびポール164,172と同様な構成をギヤ363,371に作用させればよいので、説明は繰返さない。
この構成では、サンギヤ321とリングギヤ327が同じ回転数となり、またプラネタリキャリヤ324とサンギヤ325が同じ回転数となるので、共線図は図20(b)に示すようになる。
図21は、第3の変形例であるダブルプラネタリギヤ420の構成を説明するための図である。
図21(a)を参照して、ダブルプラネタリギヤ420は、クランクシャフト56に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸25に結合されたサンギヤ421と、クランクシャフト56と同軸上のリングギヤ軸26に結合されたリングギヤ422と、サンギヤ421とリングギヤ422との間に配置されサンギヤ421の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ423と、クランクシャフト56の端部に結合されピニオンギヤ423の回転軸を支持するプラネタリキャリヤ424とを含む。
ダブルプラネタリギヤ420は、さらに、リングギヤ軸26に結合されるサンギヤ425と、プラネタリキャリヤ424に回転軸429を支持されサンギヤ425の外周を自転しながら公転するピニオンギヤ426と、回転軸429によってピニオンギヤ426と一体的に回転するように結合されているピニオンギヤ427と、ピニオンギヤ427に噛み合うリングギヤ428とを含む。ピニオンギヤ427はリングギヤ428の内周を自転しながら公転する。
ピニオンギヤ426とピニオンギヤ427とは、回転軸429に結合されており直径および歯数が等しい。またピニオンギヤ422は回転軸429の回りに自在に回転可能である。
リングギヤ428にはロック用のギヤ471が結合されており、図示しないカムとポールによりロック用のギヤ471を固定することによりリングギヤ428を固定することができる。またサンギヤ軸25にはロック用のギヤ463が結合されており、図示しないカムおよびポールによりロック用のギヤ463を固定することができる。
なお、シフト切換機構については、図10におけるシフト切換機構160のカム168,173およびポール164,172と同様な構成をギヤ463,471に作用させればよいので、説明は繰返さない。
この構成においては、キャリヤ424がピニオンギヤ426,423および427で共有されている。またリングギヤ422とサンギヤ425とが一体的に回転する。したがって共線図は図21(b)に示すようになる。
以上、図19〜図21で示した種々の変形例においても、実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1の車両駆動装置10の構成を示した図である。 図1に示した駆動装置の各ギヤの形状をより具体的に表わしたイメージ図である。 図2に示したプラネタリギヤ20の基本的な動作を説明するための共線図である。 図1におけるシフト切換機構60の動作を説明するための図である。 図3に示したシフト機構のさらに具体的な形状を説明するための図である。 カム66がポール62をパーキングギヤ61に噛み込ませた状態を示した図である。 シフト切換機構60の取り得る3つの状態を説明するための図である。 パーキング状態のカムとギヤの位置を示した概念図である。 燃費向上用のロックが作用した状態を示した図である。 実施の形態2の車両駆動装置110の構成を示した図である。 高速走行時のエンジン50の運転ポイントと効率の関係を示すグラフである。 図10で示したダブルプラネタリギヤ120の共線図である。 図10に示した車両駆動装置110のモータ169の回転とそれに対応する動作モードを説明するための図である。 車両駆動装置110の基本位置を示した図である。 モータ169が時計方向に回転量R1だけ回転した状態を示す図である。 モータ169がさらに回転量R2だけ反時計方向に回転した状態を示した図である。 モータ169がさらに回転量R3だけ反時計方向に回転した状態を示した図である。 モータ169がさらに回転量R4だけ反時計方向に回転した状態を示す図である。 第1の変形例であるダブルプラネタリギヤ220の構成を説明するための図である。 第2の変形例であるダブルプラネタリギヤ320の構成を説明するための図である。 第3の変形例であるダブルプラネタリギヤ420の構成を説明するための図である。
符号の説明
10,110 車両駆動装置、11 動力伝達ギヤ、12 回転軸、13,63,163,171,163,263,271,363,371,463,471 ギヤ、14 デファレンシャルギヤ、20 プラネタリギヤ、21,121,125,221,225,321,325,421,425 サンギヤ、22,122,127,222,227,322,327,422,428 リングギヤ、23,123,126,223,226,323,326,423,426,427 ピニオンギヤ、24,124,224,228,324,328,424 プラネタリキャリヤ、25,129 サンギヤ軸、26 リングギヤ軸、28,128 動力取出ギヤ、29 チェーンベルト、32,42 ロータ、33,43 ステータ、34,44 コイル、35,45 永久磁石、50 エンジン、56 クランクシャフト、60,160 シフト切換機構、61,161 パーキングギヤ、62 パーキングポール、64,162,164,172 ポール、65,67,165,167 ロッド、66,68,166,168,173 カム、69,169 モータ、71 シャフト、72 ディテントプレート、73 ディテントスプリング、75 ブロック、120,220,320,420 ダブルプラネタリギヤ、429 回転軸、MG1,MG2 モータジェネレータ。

Claims (7)

  1. 車輪の回転に連動して回転する第1の回転軸と、内燃機関の出力軸に結合された第2の回転軸と、前記第1、第2の回転軸の回転数に応じて回転が定まる第3の回転軸とを有する遊星歯車機構と、
    電気的制御により走行レンジの切換を行なうシフト切換機構とを備え、
    前記シフト切換機構は、
    前記第1の回転軸の回転を固定する第1の固定手段と、
    前記第3の回転軸の回転を固定する第2の固定手段と、
    前記第1の固定手段を作用させ前記第2の固定手段を非作用にさせる第1の状態と、前記第1の固定手段を非作用にさせ前記第2の固定手段を作用させる第2の状態と、前記第1、第2の固定手段のいずれも非作用にさせる第3の状態を選択する状態選択機構と、
    前記状態選択機構を電気的制御に応じて作動させる駆動手段とを含む、動力伝達装置。
  2. 前記駆動手段は、
    出力伝達部材を有するアクチュエータを含み、
    前記第3の状態が選択される前記出力伝達部材の位置を基準とすると、前記出力伝達部材が所定方向に変位すると前記状態選択機構に前記第1の状態を選択させ、前記所定方向と逆方向に変位すると前記状態選択機構に前記第2の状態を選択させる、請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記遊星歯車機構は、第4の回転軸をさらに有し、
    前記シフト切換機構は、
    前記第4の回転軸の回転を固定する第3の固定手段をさらに含み、
    前記状態選択機構は、前記第1〜第3の状態において前記第3の固定手段を非作用にさせ、前記第1、第2の固定手段を非作用にさせ前記第3の固定手段を作用させる第4の状態をさらに選択可能であり、
    前記第2の状態と前記第4の状態では、前記第1の回転軸と前記第2の回転軸との間の回転比が変化する、請求項1に記載の動力伝達装置。
  4. 前記駆動手段は、
    出力伝達部材を有するアクチュエータを含み、
    前記第3の状態が選択される前記出力伝達部材の位置を基準とすると、前記出力伝達部材が所定方向に変位すると前記状態選択機構に前記第1の状態を選択させ、前記所定方向と逆方向に変位すると前記状態選択機構に前記第2、第4の状態を選択させ、
    前記第2、第4の状態の選択は、車輪駆動の負荷状況に応じて行なわれる、請求項3に記載の動力伝達装置。
  5. 前記アクチュエータは、モータであり、
    前記出力伝達部材は、前記モータの回転軸であり、
    前記所定方向の変位は、正回転であり、
    前記所定方向と逆方向の変位は、逆回転である、請求項2または4に記載の動力伝達装置。
  6. 前記第2の固定手段は、
    前記3の回転軸に取付けられた第1のロック用ギヤと、
    前記第1のロック用ギヤを停止状態に固定する第1のポールとを含み、
    前記第3の固定手段は、
    前記4の回転軸に取付けられた第2のロック用ギヤと、
    前記第2のロック用ギヤを停止状態に固定する第2のポールとを含み、
    前記状態選択機構は、
    軸方向に移動可能なロッドと、
    前記ロッドに取付けられ、前記第2、第3の固定手段にそれぞれ作用する第1、第2のカムとを含み、
    前記第1、第2のカムのいずれか一方は、前記ロッドが一方向に移動すると対応するポールを次第に対応するロックギヤに近接させ、前記ロッドがさらに前記一方向に移動すると前記対応するポールを前記対応するロックギヤから次第に遠ざけるような形状を有する、請求項3に記載の動力伝達装置。
  7. 前記動力伝達装置は、ハイブリッド車に用いられ、
    前記第1の回転軸に結合された第1の回転電機と、
    前記第3の回転軸に結合された第2の回転電機とをさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の動力伝達装置。
JP2004110094A 2004-04-02 2004-04-02 動力伝達装置 Expired - Fee Related JP3976026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004110094A JP3976026B2 (ja) 2004-04-02 2004-04-02 動力伝達装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004110094A JP3976026B2 (ja) 2004-04-02 2004-04-02 動力伝達装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005291439A true JP2005291439A (ja) 2005-10-20
JP3976026B2 JP3976026B2 (ja) 2007-09-12

Family

ID=35324587

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004110094A Expired - Fee Related JP3976026B2 (ja) 2004-04-02 2004-04-02 動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3976026B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008094229A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Toyota Motor Corp 車両の駆動制御装置、車両、車両の駆動制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびそのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体
JP2010254229A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Toyota Motor Corp パーキングロック装置
JP2011230713A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両の動力伝達装置
JP2012111435A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両の駆動装置
JP2013067262A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Toyota Motor Corp 車両の駆動装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101693940B1 (ko) 2014-11-28 2017-01-10 현대자동차주식회사 하이브리드 차량의 변속기

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008094229A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Toyota Motor Corp 車両の駆動制御装置、車両、車両の駆動制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびそのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体
JP2010254229A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Toyota Motor Corp パーキングロック装置
JP2011230713A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両の動力伝達装置
JP2012111435A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両の駆動装置
JP2013067262A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Toyota Motor Corp 車両の駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3976026B2 (ja) 2007-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6460044B2 (ja) 駆動装置
US20080030090A1 (en) Magnetic power transmission system with RD motor
JP5309220B2 (ja) 移動装置
WO2011108408A1 (ja) ハイブリッド駆動装置
JP5257118B2 (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JPWO2008018539A1 (ja) ハイブリッド車両
JP2006304420A (ja) モータ動力伝達装置
JP2011063136A (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP2009126404A (ja) ハイブリット車両
JP4333618B2 (ja) ハイブリッド駆動装置
JP2019050706A (ja) 電気自動車用駆動装置
JP2003034153A (ja) 駆動装置
JP2009190575A (ja) ハイブリッド車の駆動装置
JP2009248825A (ja) ハイブリッド駆動装置
JP4919080B2 (ja) 動力出力装置
JP3976026B2 (ja) 動力伝達装置
JP5120332B2 (ja) パーキングロック装置
JP2000203289A (ja) 自動車用駆動装置
JP2012056510A (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP2011179668A (ja) 動力伝達装置及びハイブリッド駆動装置
JP2008062679A (ja) 自動車用駆動装置
JP2017197107A (ja) 自動車用駆動装置
JP5953199B2 (ja) ハイブリッド車の動力伝達装置
JP5834688B2 (ja) 車両の駆動装置
JP2009120042A (ja) ハイブリッド車の駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070611

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120629

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120629

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130629

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees