JP2005291240A - メカニカルシール装置 - Google Patents

メカニカルシール装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005291240A
JP2005291240A JP2004103276A JP2004103276A JP2005291240A JP 2005291240 A JP2005291240 A JP 2005291240A JP 2004103276 A JP2004103276 A JP 2004103276A JP 2004103276 A JP2004103276 A JP 2004103276A JP 2005291240 A JP2005291240 A JP 2005291240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
split
holding
sealing
sealing ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004103276A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Takahashi
秀和 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eagle Industry Co Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eagle Industry Co Ltd filed Critical Eagle Industry Co Ltd
Priority to JP2004103276A priority Critical patent/JP2005291240A/ja
Publication of JP2005291240A publication Critical patent/JP2005291240A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Sealing (AREA)

Abstract

【課題】 メカニカルシール装置はケミカル液によりシール部品が腐食されないようにすると共に、被密封流体の高圧力によりシール面が圧接されないようにしてシール能力を向上させ、且つシール面の摩耗を防止することにある。
【解決手段】 伸縮自在のべロー(20E)の一端にハウジング(60)の端部に取付けられる取付部(20F)を有すると共に、他端に第1保持部(20D)を有する第1シール部(20)と、第1保持部(20D)に密封に保持されて端面にシール面(2A)を有する分割型固定用密封環(2)と、分割型固定用密封環(2)のシール面(2A)と密接可能な対向シール面(12A)を有すると共に、第2固着面を有する分割型回転用密封環(12A)と、分割型回転用密封環(12)の第2固着面に分割面を密封に結合する第2保持部(30D)を有すると共に、軸(50)に嵌着する嵌着部(30F)を有する第2シール部(30)とを具備し、第1シール部(2)と第2シール部(12)とが樹脂材に構成されているものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、メカニカルシール装置の技術分野に関する。例えば、ケミカル用ポンプ等の回転軸の周りで高圧から低圧まで被密封流体をシールすることが可能となるメカニカルシール装置に関する。更に、大型のメカニカルシール装置であっても、組立・分解が容易であると共に、部品のコストを低減できるメカニカルシール装置に関する。
本発明に関連するメカニカルシール装置の先行技術では、部品の組立を容易にするため、分割型密封環に構成すると、部品が複雑になり、且つ部品のコストが高揚する問題が存する。又、回転密封環又は固定密封環が被密封流体の圧力を受ける構成であるために、被密封流体が高圧になると、高圧の被密封流体が回転密封環又は固定密封環に作用する。この状態で、被密封流体の圧力により回転密封環又は固定密封環が強く押圧され過ぎると、シール面が摩耗する問題がある。又、被密封流体がケミカル液の場合には、回転密封環及び固定密封環をシールするダイヤフラムやガスケットが腐食して被密封流体が漏洩する問題も存する。更に、固定密封環がハウジングに嵌着しているのに対し、回転密封環が回転軸に固定した構造であるために、回転軸が軸方向へ熱膨張すると、回転密封環又は固定密封環のシール面が相反する方向へ変位するのでシール能力が低下する問題が存する。
上述のようなメカニカルシール装置が存在するが、このメカニカルシール装置に類似する技術として図6に示すメカニカルシール装置100が存在する(例えば、特許文献1参照)。この図6に示すメカニカルシール100は、大径の回転軸148に取り付けられるために、回転密封環及び固定密封環の全体が大径になる。この回転密封環及び固定密封環が大径になるために、その付属品も大径で、重量物となる。このために、メカニカルシール装置の部品を回転軸148に取り付けやすくするため、メカニカルシール装置の交換頻度の多い密封環が二分割部品に形成されている。
この分割型メカニカルシール100は、ハウジング150の孔151と孔151に貫通した回転軸148との間で、ハウジング150の端面150Aに取り付けられている。この孔151内に存在する被密封流体を固定密封環160の固定シール面161と回転密封環170の回転シール面171との摺動面でシールする。この固定密封環160の内周面は、回転軸148に嵌合したスリーブ149との間に間隙が設けられている。そして、被密封流体は、この固定密封環160の内周面と回転軸148との間隙から回転密封環170側の第2パッキン175の支持部175Aに作用するように構成されている。又、ハウジング150の端面150A側の第1パッキン165は、厚肉で断面U形状を成す円筒体に形成されている。この第1パッキン165の円筒体の一端部の内周面167には、固定密封環160の外周面が嵌着している。
又、第1パッキン165の円筒体の他端にはフランジ部165Aが設けられている。フランジ部165Aの取付面166は、ハウジング150の端面150Aに密接している。このフランジ部165Aは、ボルト180により固定用分割ホルダー186を締め付けることにより固定されている。このホルダー186も二分割されており、対称に配置された2本のボルト181、181(一方のボルトは図示省略)により一体に締め付けられている。尚、以上の固定密封環160、回転密封環170、第1パッキン165、第2パッキン175等は分割した形状に製作し、分割した後の組立前後に結合して一体にする。更に、分割可能にされた固定用分割ホルダ168の段状の内周面は、第1パッキン165の一端部に嵌合する。更に、この固定用分割ホルダ168の内端168Aは、第1パッキン165の円筒部165Bを支持している。そして、固定用分割ホルダ168は、第1パッキン165と固定密封環160とを内合し、対称に配置されたボルト153、153(一方のボルトは図示省略)により締め付けて固定する。
第1パッキン165は、固定用分割ホルダ168の全内周面で覆われており、固定用分割ホルダ168とハウジング150との間のフランジ部165Aの可撓部の長さは、短く形成されており、しかも、高圧に耐えうる様に厚肉に構成されている。この為に、第1パッキン165は固定密封環160の固定シール面161の密接に対して伸縮が困難である。又、第1パッキン165は大型であって、重量物である為に材料のコストが高揚する。更に、第1パッキン165を成形するための成形型代が高価になる。又、回転密封環170は、回転軸148と間隙を設けて遊嵌合すると共に、回転シール面171が固定シール面161と密接して摺動中でも被密封流体をシールする。この回転密封環170の外周面は、第2パッキン175の内周面177と嵌着している。叉、回転密封環170は第2パッキン175を介して回転用分割ホルダ178に固定されている。そして、この第2パッキン175も大径であるために、成形型代が高価になる問題がある。
分割可能な回転用分割ホルダ178は、一体に結合されて回転軸148に図示省略のキーを介して固着されている。この回転用分割ホルダ178は、2個のボルト孔154A、154Aに挿入する図示省略のボルトより互いの分割面を締め付けられて一体に結合する。更に、対称に設けられた二個のボルト孔178Aに取り付ける図示省略のボルトにより回転用分割ホルダ178を回転軸148に締め付ける。このために、回転密封環170と回転用分割ホルダ178の内周面との間は、第2パッキン175の大径円筒部によりシールされている。
叉、回転軸148と回転用分割ホルダ178との間は、第2パッキン175の小径円筒部176によりシールされている。この為に、厚肉の大径円筒部と厚肉の小径円筒部176は締め付けられても、嵌合面に対してシャープな面圧が得られずに、被密封流体が漏洩しやすくなる問題がある。このようにした第2パッキン175の形状は、回転用分割ホルダ178を重量物に構成するために、回転軸148と共に回転すると、回転軸148を偏芯状態で回転させることになる。そして、固定密封環160の固定シール面161と回転密封環170の回転シール面171とを偏芯した状態で摩耗させる問題がある。尚、固定用分割ホルダ168と回転用分割ホルダ178との外周面の間にはゴム材製のガード185が設けられており、漏洩した被密封流体をシールしなければならない問題と、部品点数を多くする問題がある。
このように構成されたメカニカルシール装置100に於いて、固定用分割ホルダ16
8とハウジング150の端面との間に介在する第1パッキン165のフランジ部165Aは、可撓部分が小さいので、固定密封環160の固定シール面161が回転シール面171に対し、常に接合状態に密接することが困難になる。又、第1パッキン165と第2パッキン175は、可撓性とシール性を備えたゴム材製である。このために、第1パッキン165と第2パッキン175は、ケミカル液に接すると腐食するので、腐食によりシール能力が悪化する。又、ゴム材質の第1パッキン165で固定密封環160を保持すると共に、ゴム材質の第2パッキン175で回転密封環170を保持する構成の為に、固定用分割ホルダ168と回転用分割ホルダ178が大きな重量部品になる。又、回転軸148は被密封流体の熱により熱膨張する場合もある。このために、軸方向へ伸びた回転軸148は、回転時に、固定シール面161と回転シール面170Aとの密接を悪化させる。
特開平7−71617号公報の図1又は図14
本発明は上述のような問題点に鑑み成されたものである。そして、本発明が解決しようとする技術的課題は、メカニカルシール装置に於いて、互いに接合するシール面が、被密封流体の変動圧叉は高圧力を受けたとしても、常に密接状態に保持できるようにし、シール面のシール能力を常に向上させることにある。 又、被密封流体がケミカル液であっても、被密封流体に接触するシール部品やガスケットが腐食するのを防止すると共に、腐食による被密封流体の漏れを防止することにある。更に、回転軸が温度により熱膨張しても対向するシール面が互いに密接できるようにすることにある。更に、メカニカルシール装置に於ける部品の製作を容易にすると共に、部品の組立を容易にし、メカニカルシール装置を安価にすることにある。
本発明は、上述のような技術的課題を解決するために成されたものであって、
その技術的解決手段は以下のように構成されている。
請求項1に係わる本発明のメカニカルシール装置は、ハウジングと挿設する軸との間をシールするメカニカルシール装置であって、伸縮自在のベローの一端にハウジングの端部と結合する取付部を有すると共に、他端に第1保持面が設けられた第1保持部を有する第1シール部と、第1保持部の第1保持面に第1固着面が密封に嵌着して端面にシール面を有する分割型固定用密封環と、分割型固定用密封環のシール面と密接可能な対向シール面を有すると共に、第2固着面を有する分割型回転用密封環と、分割型回転用密封環の第2固着面に密封に嵌着する第2保持面が設けられた第2保持部を有すると共に、軸に嵌着する嵌着部を有する第2シール部とを具備し、第1シール部と第2シール部とが樹脂材で形成されているものである。
請求項2に係わる本発明のメカニカルシール装置は、分割型固定用密封環が第1シール部の大気側に設けられたばね手段により分割型回転用密封環の方向へ押圧されているものである。
請求項3に係わる本発明のメカニカルシール装置は、第1保持部の第1保持面が分割型固定用密封環と密封に嵌着可能な段面で環状に形成されているものである。
請求項4に係わる本発明のメカニカルシール装置は、第2保持部の第2保持面が分割型回転用密封環と密封に嵌着する環状の段面に形成されているものである。
請求項5に係わる本発明のメカニカルシール装置は、第1保持部を分割型固定用密封環へ締め付ける第1締付具と、第2保持部を分割型回転用密封環へ締め付ける第2締付具を有するものである。
この請求項1に係わる本発明のメカニカルシール装置によれば、ベローを設けた第1シール部は、一端の取付部がハウジングの端面に取り付けられてベローが軸に遊合しており、他端の第1保持部が分割型固定用密封環に密封に結合している。このために、例えば、高圧の被密封流体が第1シール部内と軸との間に流入した被密封流体の圧力は、ベローの溝内の対向面で、互いに軸方向へ消し合うことになる。そして、第1シール部に設けられた被密封流体が作用する軸方向の受圧面積の大小により、分割型固定用密封環を分割型回転用密封環へ最適圧力で押することができる。このために、高圧の被密封流体が第1シール部に作用しても、高圧力に応じて第1シール部の受圧面積を設定すれば良いから、被密封流体の高低の圧力作用によって各シール面の面圧を上げたり下げたりされることなく、シール面を最適に密接させることが可能になる。その結果、被密封流体が高圧であっても、摺動時におけるシール面のシール能力の向上と共に、シール面の摩耗を防止することができる効果を奏する。更に、メカニカルシール装置において、被密封流体と接触する材質が樹脂材の第1シール部と第2シール部であり、且つ各分割型固定用密封環と分割型回転用密封環であるから、これらの部品が、ケミカル液を被密封流体として利用しても、腐食されるのが効果的に防止できる。
又、分割型固定用密封環と分割型回転用密封環は分割されていても、各保持環が樹脂材製であるから、分割型固定用密封環は第1保持部に密封に結合できると共に、分割型回転用密封環は第2保持部に密封に結合することができる効果を奏する。又、被密封流体が高圧であっても、この保持部を強度のある樹脂材製にすると共に、圧力に耐え得るように厚肉にすることにより、分割型固定用密封環と分割型回転用密封環を嵌着した状態で保持することが可能になる。しかも、各保持部は樹脂材製であるから、分割型固定用密封環と分割型回転用密封環との結合部が密封に接合する能力を発揮する。このために、メカニカルシール装置の部品の構造が簡単になると共に、ハウジングの端面に取り付けられるアウトサイド型メカニカルシール装置にして組立が容易になる効果を奏する。
この請求項2に係わる本発明のメカニカルシール装置によれば、分割型固定用密封環が第1シール部の大気側に設けられたばね手段により分割型回転用密封環の方向へ押圧されているから、分割型固定用密封環を設定押圧力のばね手段で分割型回転用密封環へ押圧することができる。このためにシール面のシール能力を発揮させることができる効果を奏する。同時に、シール面が摩耗するのを防止できる効果を奏する。更に、被密封流体がケミカル液であっても、ばね手段がケミカル液に接触しないので、ケミカル液により腐食されて押圧能力が低下されられるのも防止できる。このために、分割型固定用密封環を一定のばね手段の力で押圧することが可能になり、シール能力が向上できる効果を奏する。
この請求項3に係わる本発明のメカニカルシール装置によれば、第1保持部が分割型固定用密封環と結合する嵌着可能な環状の段面に形成されている。このために、分割面を接合した分割型固定用密封環を第1保持部に設けた環状の段面に密封に嵌合すれば、樹脂材製の第1保持部により分割型固定用密封環の分割面間は密封される効果を奏する。そして、分割型固定用密封環の組立が容易になる効果を奏する。
この請求項4に係わる本発明のメカニカルシール装置によれば、第2保持部が分割型回転用密封環と嵌着する環状の段面に形成されている。このために、分割面を接合した分割型固定用密封環を第2保持部の環状の段面に密封に嵌合すれば、樹脂材製の第2保持部により分割型固定用密封環の分割面間は、簡単に密封される効果を奏する。そして、分割型回転用密封環の組立が容易になる効果を奏する。又、第2保持部の樹脂材は、弾性を有すると共に、強度を有する構成にできるから、分割型回転用密封環を密封に保持できる、且つ、第2保持部の簡単な構成は、嵌着部も単純な構成にでき、嵌着部を軸と密封に嵌合させることができる。このため、第2シール部の構造が簡単になり、安価に製作することが可能になる効果を奏する。
この請求項5に係わる本発明のメカニカルシール装置によれば、樹脂材製の第1保持部を分割型固定用密封環へ締め付ける第1締付具と、樹脂材製の第2保持部を分割型回転用密封環へ締め付ける第2締付具とを有するので、第1保持部と第2保持部を薄肉に形成することができると共に、第2締付具を簡単な構造にできる。このために、安価な構造の第1締付具により第1保持部を分割型固定用密封環に嵌着できると共に、安価な構造の第2締付具により第2保持部を分割型回転用密封環に密封に嵌着させる効果を奏する。このために、分割型固定用密封環の分割面間と分割型回転用密封環の分割面間とを効果的に密封することが可能にし、しかも、ハウジングの端面側で、アウトサイド型メカニカルシール装置にした取付容易な構造にできる効果がある。
以下、本発明に係わる好ましい実施の形態のメカニカルシール装置を図面に基づいて詳述する。尚、以下に説明する各図面は、設計図を基にした正確な図である。
図1は、本発明に係わる第1実施の形態を示すメカニカルシール装置1の断面
図である。図1及び図2に於いて、1はメカニカルシール装置である。このメカニカルシール装置1は、化学機械に用いられるポンプ等に使用されるものである。そして、このポンプで圧送される被密封流体のケミカル液等は、メカニカルシール装置の部品に対して種々の悪影響を惹起するものである。このメカニカルシール装置1は、アウトサイド型に構成されて、ハウジング60の内周面60Dに挿設する回転軸50の機外部Bと、ハウジング60における機外部B側の端面60Aのと間に装着し、取付作業を容易にすると共に、各密封環の取付構造を簡単にする。
ハウジング60の端面60Aに装着されるシールカバー40は、図4に示すように単純な環状体であって、軸方向へ二分割面40D、40Dに形成する。図4は、シールカバー40の正面図である。このシールカバー40は、シールカバー40に設けられた4個の取付孔40Cに通した4本のボルト35によりハウジング60の断面が段部状を成す端面60Aに固定する。このシールカバー40には、3個のロッド42が固定される嵌着穴40B、40B、40Bを設ける。この嵌着穴40B、40B、40Bに各ロッド42、42、42を嵌着する。このシールカバー40には空間を設けて回転軸50と遊合する内面が設けられている。更に、シールカバー40には、ハウジング60の端面60Aと接合する側に第1シール部20の取付部20Fを固定する挟持部40Aが、段面に形成される。尚、ハウジング60の内周面60Dの径寸法は、被密封流体の圧力の高低に応じて設定すれば、第1シール部20の被密封流体が作用する受圧面積を最適に設計することができる。
次に、各部の構成を具体的に説明する為に、図1と、図2と、図3と、図4を参照する。図2に示すように、第1シール部20は、樹脂材によりベローズ型に形成されている。この第1シール部20は、機械加工又はブロー成形により成形する。第1シール部20には、中間に筒状を成すベロー20Eを設ける。ベロー20Eの一端には、シールカバー40の挟持部40Aに保持される取付部20Fを形成する。この取付部20Fは、ベロー20Eの端部からフランジ状に形成する。又、ベロー20Eの他端には、分割型固定用密封環2を保持する第1保持部20Dを形成する。この第1保持部20Dの内周は環状の段面に形成されており、この段面は、分割型固定用密封環2と嵌着する第1保持面20Cに形成する。
この第1保持面20Cは、二分割にされて対向する分割面を設けた分割型固定用密封環2を嵌着すると、分割型固定用密封環2が環状体になるように形成される(分割型固定用密封環2の分割面は、図3に示す分割型回転用密封環の分割面12W、12Wと同一であるので、図3を参照)。この第1保持面20Cの環状の段面のうちの内周面に対し、分割型固定用密封環2の外周面2Dが締め付けられるように嵌合する。又、第1保持面20Cの径方向を成す側面は、分割型固定用密封環2の第1背面2Bに密接して支持する。更に、第1保持部20Dの外周面には、溝状の第1接合面20Aを形成する。第1シール部20に於ける取付部20Fと第1保持部20Dとの間は円筒状のベロー20Eに形成する。ベロー20Eの内周は複数の環状溝面20Bにより形成されている。この第1シール部20の内径は軸50と遊合する間隙に形成する。同時に、第1シール部20の内径とハウジング60の内周面60Dの径との差により、被密封流体の圧力が作用する第1シール部20の受圧面積に設計できる。この軸50とベロー20Eの間の間隔から機内部Aの被密封流体が分割型固定用密封環2へ流入する。
この第1シール20の材質は、引張り強さ、伸び、耐衝撃性、耐熱性を備えていることが必要であり、弾性プラスチックにすると良い。この他に、フッ素樹脂、フラン樹脂、EVA樹脂、ポリアモド等の耐ケミカル液用の樹脂が適しているが、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂等の機械的強度のある樹脂も採用できる。その他、被密封流体の特性に対応して種々の樹脂材を用いることが可能である。ゴム材でも硬質材のものは必要に応じて採用できる。
第1シール部20の一方の取付部20Fは、シールカバー40の挟持部40Aにより取り付ける。又、他方の第1保持部20Dの溝状の第1接合面20Aには、第1締付具3が嵌められている。この第1締付具3は、図5に示すように、二分割面3Dに形成する。そして、第1締付具3のうち、一方の第1締付具3の対称の位置に設けた2個所の孔3Cと、この孔3Cに対向する他方の第1締付具3の2個所に、ねじ部3Eを設ける。この孔3Cにボルト36、36(図1参照)を通すと共に、ボルト36、36のねじをねじ部3Eに螺合して、第1締付具3を第1接合面20Aに締め付ける。このようにして第1締付具3の内周の第1締付面3Aを第1接合面20Aに締め付けて分割型固定用密封環2が環状体になるように形成する。この分割型固定用密封環2の第1外周面2Dは、樹脂材製の第1保持部20Dの第1保持面20Cにより弾性的に締め付けられて保持されているので、分割型固定用密封環2の分割面から被密封流体が漏洩するのが防止できる。又、分割型固定用密封環2の第1背面2Bは、第1保持部20Dの第1保持面20Cの側面と密接して支持されるので、反対側のシール面2Aは摺動面になるように平面に形成される。尚、第1締付具3は、第1保持部20Dが樹脂材で締め付け力があるから、市販の第1ホースバンドのような簡単な構造の形にして締め付けることもできる。
シールカバー40には、ロッド42の一端部を嵌着穴40Bに嵌着すると共に、他端部が第1締付具3の案内孔3B、3B、3Bに対し摺動可能に嵌合する。更に、ロッド42の外周には、ばね41が遊合している。このばね41は分割型固定用密封環2を分割型回転用密封環12の方向へ弾発に押圧する。このロッド42とばね41は、第1締付具3の円周に沿って複数個を等配に配置し、設定されたばね41力によりシール面2Aを対向シール面12Aに密接するように押圧する。
分割型固定用密封環2は、炭化珪素、セラミック、超硬質鋼等の摺動材により形成する。この分割型固定用密封環2は、円筒体を軸方向へ破断したような形の分割面に形成する。この二分割に破断した一対の分割型固定用密封環2は、軸50に対して対向に両側から抱き合わせて破断面を接合し、第1保持部20Dに嵌着して一体化する。その結果、軸50を機械装置から取り外すことなく、分割型固定用密封環2を組み立てられるので、組立が容易になると共に、分割型固定用密封環2を交換するときに簡単に軸50に組み立てられる。なお、分割型固定用密封環2の破断面は、必要に応じて、機械加工して分割する場合もある。又、分割型固定用密封環2の端面にはシール面2Aを形成する。更に、分割型固定用密封環2のシール面2Aの他端には、第1背面2Bを形成する。更に又、分割型固定用密封環2の外周には、第1外周面2Dを形成する。この第1背面2Bと第1外周面2Dを含めて第1固着面と言う。又、分割型固定用密封環2の内周には、第1内周面2Cを形成する。この第1内周面2Cは、軸50の外周面との間が間隙になるように形成する。シール面2Aは摺動面積が大きい場合には、内外周面を面取り状態にカットしてシール面2Aの摺動面積を小さくすると良い。
他の実施例として、図1から図示しなくとも容易に理解できるから、図示は省略する。図2から明らかなように、第1保持部20Dを厚肉に形成すると、第1締付具3を用いて締め付けなくとも、第1保持部20Dにより分割型固定用密封環2を密封に保持することが可能である。又、他の実施例として、図示は省略するが、第1シール部20のべロー20Eの外周にばね手段用の金属ベローを嵌め込んで、金属ベローのばね作用力で分割型固定用密封環2を分割型回転用密封環12へ弾発に押圧することも可能である。更に、図示省略するが、用途に応じては、第1シール部20をステンレススチールのような金属製にすることも可能である。更に又、取付部20F及び環状溝面20Bの受圧面積を設定し、この受圧面積に被密封流体の圧力を作用させて分割固定用密封環2のシール面2Aを対向シール面12Aへ押圧して密接させ、シール面2Aと対向シール面12Aとの密接により被密封流体をシールすることもできる。尚、ベロー20Eは樹脂、硬質ゴム、金属であっても良く、耐液体性の材質で製作する必要がある。
次に、分割型固定用密封環2に対向する分割型回転用密封環12は、炭化珪素、セラミック、超硬質鋼、カーボン等の摺動材により構成する。この分割型回転用密封環12は、分割型固定用密封環2と同様にして環状体を軸方向へ破断にし、二分割にした分割型固定用密封環2の破断の分割面を互いに接合する。このようにすることにより、分割型回転用密封環12は、軸50を挟んで両側から抱き合わせに結合することができるので、軸50を分解することなく組み立てられる。又、この分割型回転用密封環12の端面には対向シール面12Aを形成する。又、分割型回転用密封環12の対向シール面12Aと反対には、第2背面12Bを形成する。更に、分割型回転用密封環12の外周には、第2外周面12Dを形成する。この第2背面12Bと第2外周面12Dを含めて第2固着面と言う。更に又、分割型回転用密封環12の内周には、第2内周面12Cを形成する。この第2内周面12Cは、軸50の外周面との間に間隙を形成する。なお、対向シール面12Aの内・外周面は、面取りにカットして対向シール面12Aの摺動面積を小さくすると良い。
分割型回転用密封環12を軸50に保持する第2シール部30は、弾性プラスチック材で環状体に形成する。この第2シール部30は、機械加工又は成形型により成形される。又、第2シール部30の一端には、分割型回転用密封環12を嵌着する第2保持部30Dに形成する。この第2保持部30Dには、内周の段面を第2保持面30Cに形成する。この第2保持面30Cは、二分割した分割型回転用密封環12を嵌着して密封に保持するように段面に形成される。この段面を成す第2保持面30Cのうち内周面は、分割型回転用密封環12の第2外周面12Dを締め付けるように嵌合する。又、第2保持面30Cの側面は、分割型回転用密封環12の第2背面12Bを密接して支持し、対向シール面12Aが平面を成す摺動面になるように形成する。更に、第2保持部30Dの外周面には溝状の第2締付面30Aを形成する。
又、第2保持部30の他端は、軸50の外周面に嵌着する嵌着部30Eに形成する。更に、嵌着部30Eの外周に環状の溝を成す第3接合面30Bを形成する。
この第2シール30の材質は、弾性プラスチックにより形成する。その他、フッ素樹脂、フラン樹脂、アイオノマー等の耐ケミカル液用の樹脂が適しているが、ポリアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂等の機械的強度のある樹脂も採用できる。その他、被密封流体の特性に対応して種々の樹脂材を用いることが可能である。ゴム材でも硬質材にすれば、第2シール部30として必要に応じ採用できる。
又、第2シール部30Dの溝状の第2接合面30Aには、第2締付具13を嵌めて締め付ける。この第2締付具13は二分割されている。そして、第2締付具13のうち、一方の分割第2締付具13の対称の位置に設けた2個所の孔と、他方の分割第2締付具13の2個所にねじ部を設ける。この孔にボルト37、37を通すと共に、ねじ部にボルトのねじをねじ込んで、第2締付具13を第2接合面30Aに締め付ける。このようにして第2締付具13の第2締付面13Aを第1接合面30Aに締め付けて分割型回転用密封環12が環状体になるように形成する。この分割型回転用密封環12の第2外周面12Dは、樹脂材製の第2保持部30Dの第2保持面30Cにより締め付けられて保持されているので、分割型回転用密封環12の分割面から被密封流体が漏洩するのを防止する。又、分割型回転用密封環12の背面12Bは、第2保持部30Dに於ける第2保持面30Cの側面と密接して支持されるので、対向シール面12Aは平面の摺動面になるように形成できる。第2締付具13は、市販の第1ホースバンドのような簡単な形状に形成して締め付けることもできる。
第2シール部30の第3接合面30Bは、第3締付具5の第3締付面5Cにより締結する。締結された嵌着部30Eは軸50の外周面に密接して嵌着する。更に、第2シール部30が移動しないようするに第4締付具15の第4締付面15Aを軸50の外周面に締結する。このとき、第4締付面15Aには、軸方向へねじ込まれたボルトを設けてあるので、このボルトを調節して第2シール部30の取付位置を設定することができる。
以上述べたように、メカニカルシール装置は、ケミカル液と接触する部品が樹脂材製の第1シール部と第2シール部であり、各密封環が炭化珪素のような材料であるために、耐薬品性の被密封流体をシールするために用いて有用である。又、各部品の構造が簡単であり、安価にすることができ有用である。更に、シール面の密接力が最適であり、シール能力の向上と共に、シール面の耐久能力を発揮し、有用である。
本発明の1実施の形態に係わるメカニカルシール装置の半断面図である。 図1の要部を示す半断面図である。 図2の3−3矢視を示す対向シール面の正面図である。 図1に示すシールハウジングの正面図である。 図1に示す第1締付具の正面図である。 本発明に関連するメカニカルシール装置の半断面図である。
符号の説明
1 メカニカルシール装置
2 分割型固定用密封環
2A シール面
2B 第1背面(第1固着面)
2C 第1内周面
2D 第1外周面(第1固着面)
3 第1締付具
3A 第1締付面
3B 案内孔
5 第3締付具
5 第3締付面
12 分割型回転用密封環
12A 対向シール面
12B 第2背面(第2固着面)
12C 第2内周面
12D 第2外周面(第2固着面)
13 第2締付具
13A 第2締付具
15 第4締付具
15A 第4締付面
20 第1シール部
20A 第1接合面
20B 環状溝面
20C 第1保持面
20D 第1保持部
20E ベロー
20F 取付部
30 第2シール部
30A 第2接合面
30B 第3接合面
30C 第2保持面
30D 第2保持部
30E 嵌着部
35 ボルト
40 シールカバー
40A 挟持面
40B 嵌着穴
41 ねじ手段
42 ロッド
50 軸
60 ハウジング
60A 端面
60D 内周面
A 機内部
B 機外部

Claims (5)

  1. ハウジングとハウジングに挿設する軸との間をシールするメカニカルシール装置であって、
    伸縮自在のベローの一端に前記ハウジングの端部と結合する取付部を有すると共に、他端に第1保持面が設けられた第1保持部を有する第1シール部と、
    前記第1保持部の前記第1保持面に密封に嵌着する第1固着面を有すると共に、端面にシール面を有する分割型固定用密封環と、
    前記分割型固定用密封環の前記シール面と密接可能な対向シール面を有すると共に、第2固着面を有する分割型回転用密封環と、
    前記分割型回転用密封環の前記第2固着面に密封に嵌着する第2保持面が設けられた第2保持部を有すると共に、前記軸に嵌着可能な嵌着部を有する第2シール部とを具備し、
    前記第1シール部と前記第2シール部とが樹脂材製であることを特徴とするメカニカルシール装置。
  2. 前記分割型固定用密封環が前記第1シール部の大気側に設けられたばね手段により前記分割型回転用密封環の方向へ押圧されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール装置。
  3. 前記第1保持部の第1保持面が段面で環状に形成されて前記分割型固定用密封環の第1固着面と密封に嵌着することを特徴とする請求項1又は請求項2にメカニカルシール装置。
  4. 前記第2保持部の前記第2保持面が段面で環状に形成されて前記分割型回転用密封環と密封に嵌着することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のメカニカルシール装置。
  5. 前記第1保持部を前記分割型固定用密封環へ締め付ける第1締付具と、前記第2保持部を前記分割型回転用密封環へ締め付ける第2締付具を有することを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4に記載のメカニカルシール装置。
JP2004103276A 2004-03-31 2004-03-31 メカニカルシール装置 Pending JP2005291240A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004103276A JP2005291240A (ja) 2004-03-31 2004-03-31 メカニカルシール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004103276A JP2005291240A (ja) 2004-03-31 2004-03-31 メカニカルシール装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005291240A true JP2005291240A (ja) 2005-10-20

Family

ID=35324417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004103276A Pending JP2005291240A (ja) 2004-03-31 2004-03-31 メカニカルシール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005291240A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230000178U (ko) * 2021-07-13 2023-01-20 에이아이쥐아이 인바이론멘탈 인코포레이티드 액체 밀봉용 기계적 밀봉 기기
JP7399791B2 (ja) 2020-06-01 2023-12-18 イーグル工業株式会社 メカニカルシール

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS477555U (ja) * 1971-02-19 1972-09-27
JPH0771617A (ja) * 1993-04-05 1995-03-17 John Crane Inc 分割形メカニカル端面シール
JP2003222249A (ja) * 2002-01-28 2003-08-08 Torishima Pump Mfg Co Ltd メカニカルシール

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS477555U (ja) * 1971-02-19 1972-09-27
JPH0771617A (ja) * 1993-04-05 1995-03-17 John Crane Inc 分割形メカニカル端面シール
JP2003222249A (ja) * 2002-01-28 2003-08-08 Torishima Pump Mfg Co Ltd メカニカルシール

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7399791B2 (ja) 2020-06-01 2023-12-18 イーグル工業株式会社 メカニカルシール
KR20230000178U (ko) * 2021-07-13 2023-01-20 에이아이쥐아이 인바이론멘탈 인코포레이티드 액체 밀봉용 기계적 밀봉 기기
KR200497636Y1 (ko) 2021-07-13 2024-01-11 에이아이쥐아이 인바이론멘탈 인코포레이티드 액체 밀봉용 기계적 밀봉 기기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101501373B (zh) 轴封装置
EP2295835B1 (en) Mechanical seal device
US9702740B2 (en) Measuring instrument with connecting coupling
JP4495400B2 (ja) メカニカルシール装置
WO2017195558A1 (ja) ダストシール
JP2005291240A (ja) メカニカルシール装置
KR102314781B1 (ko) 배관 실링 장치
EP3392544B1 (en) Sealing connector
JP4711573B2 (ja) メカニカルシール装置
KR101911602B1 (ko) 보강구조를 갖는 러버 익스펜션 조인트
JP6089033B2 (ja) 流体機器用のダイアフラム構造
JP5630498B2 (ja) メカニカルシール装置
JP4625400B2 (ja) メカニカルシール装置
JP6864007B2 (ja) メカニカルシール
KR20180098648A (ko) 공조 시스템 및 이동식 공조 시스템의 연결장치
JP4219904B2 (ja) 配管機器と管路の変位調整機構
WO2016088625A1 (ja) ダイアフラム形分割メカニカルシール
JP2005201414A (ja) 管継手
US10309562B2 (en) Metal to metal wedge ring seal
JP2023119276A (ja) 分割バンド
JP2003014138A (ja) 偏心型バタフライ弁のシール構造
JP2022116752A (ja) 管継手構造
JP4447339B2 (ja) 分割型メカニカルシール
JP2010261573A (ja) 耐蝕性ベローズ形メカニカルシール
JP2014101923A (ja) 管継手

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100421