JP2005290837A - 折り畳み式テントのフレーム構造 - Google Patents

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Abstract


【課題】 設営および撤収作業を簡単に行うことができ、強風時などの強い力が加わる状況においても支柱間のリンク部材の変形を防止できる折り畳み式テントのフレーム構造を提供することである。
【解決手段】 周方向に並べられる少なくとも3本以上の支柱11と、各支柱11の一端部に角変位可能に連結され、各支柱と連結される端部と反対側の端部が相互に角変位可能に連結される複数のルーフバー19と、周方向に隣接する2つの支柱を伸縮自在に各支柱の上部において連結する連結手段30と、各ルーフバー19と連結手段30とを連結するサポートバー35,37とを含む折り畳み式テントのフレーム構造1による。
【選択図】 図1

Description

本発明は、折り畳み式テントのフレーム構造に関する。
折り畳み式テントは、大きな構造体であるテントを折り畳んで体積を少なくすることができるので、運搬および収納に便利である。さらに、折り畳み式テントの中には、設営および撤収作業を簡単に行える構造を有するものもある。このように折り畳み式テントは、優れた利点を多く有している。
設営および撤収作業を簡単に行える構造の折り畳み式テントでは、その構造のため、充分な強度を確保できず、テントが強い風を受けるとフレームが耐え切れなくなり変形するという問題を有していた。この問題を解決するための典型的な技術が特許文献1に記載されている。この技術は、横風が作用しても側面リンク部材が変形せず、幕側面部を地面と平行なフレーム部材に固定できる折り畳み式テントである。これは、支柱の上部に支柱間に架けられたフレームとこのフレームの下部に平行に架けられた下部のフレームをスライド可能にしたクロス材によって強度を増したものである。
特開2001−254535
設営および撤収作業を簡単に行える折り畳み式テントが要求されている。従来の構造では風に対して強度が充分でなく支柱間の伸縮自在に構成されたクロス材の変形が起こりやすいという課題を有していた。特許文献1に記載された技術においては、支柱と支柱を結ぶ面と同じ面に増強されたクロス材によって、支柱間に架けられたリンクフレームと平行な方向に対する強度が増す。
強風のため支柱間の伸縮自在に構成されたクロスするリンク部材に垂直な方向からも強い力が掛かることが多く、この方法では、クロスするリンク部材の変形を防ぐには不充分である。
本発明の目的は、設営および撤収作業を簡単に行うことができ、強風時などの強い力が加わる状況においても支柱間の伸縮自在に構成されたクロスするリンク部材などのフレームの変形を防止できる折り畳み式テントのフレーム構造を提供することである。
本発明は、周方向に並べられる少なくとも3本以上の支柱と、
各支柱の一端部に角変位可能に連結され、各支柱と連結される端部と反対側の端部が相互に角変位可能に連結される複数のルーフバーと、
周方向に隣接する2つの支柱を伸縮自在に各支柱の上部において連結する連結手段と、
各ルーフバーと連結手段とを連結するサポートバーとを含むことを特徴とする折り畳み式テントのフレーム構造である。
本発明に従えば、強風時などに強い力がテントに掛かった場合にも、連結手段に掛かった力が、連結手段とルーフバーを連結するサポートバーによって支えられ、テントのフレームの各所に分散される。さらに、たとえばサポートバーが撓むことによって強風などによるエネルギーを吸収することも期待できる。したがって、連結手段が変形することがない。
また本発明は、各サポートバーは、ルーフバーの軸線方向に変位自在に連結されることを特徴とする。
本発明に従えば、ルーフバーの軸線方向に変位自在に連結されることから、折り畳み時において、サポートバーが軸線方向に適宜変位するので、サポートバーをはずすことなく折り畳むことが可能となる。サポートバーを付け忘れたり、はずし忘れたりすることがない。さらに、たとえば、サポートバーをルーフバーの軸線方向に変位自在ではなく着脱可能に連結する場合に、サポートバーのはずし忘れによって生じる折り畳み時のフレームの変形が起こらず、はずし忘れられたサポートバーによりテントの天幕が傷付けられることがない。
また本発明は、連結手段はパンタグラフによって実現され、両端部が2つのリンク部材が異なる位置で支柱に連結される構造であり、2つのリンク部材のうち少なくともいずれか一方は、連結具によって支柱の軸線方向に変位自在に連結され、
連結具は、
リンク部材が支柱の予め定める位置に配置されたときに支柱に形成された位置決め孔に嵌り込み、位置決め孔に嵌り込む嵌合位置と位置決め孔から退避した退避位置とに変位自在な位置決め部材と、
位置決め部材に支柱に向かう方向の力を与えるばね部材と、
位置決め部材を嵌合位置への変位を許容する許容状態と、嵌合位置への変位を制して退避位置に保持する保持状態とを操作自在な操作部材とを含むことを特徴とする。
本発明に従えば、操作部材を操作することにより、位置決め部材を嵌合位置に変位させてばね部材により位置決め部材に支柱に向かう方向の力を与えて嵌合位置への変位を許容する許容状態にすることができる。許容状態になった場合には、位置決め部材は、リンク部材が支柱に予め定める位置に配置されたときに支柱に形成された位置決め孔に嵌り込むことができる。したがって、支柱と連結手段の2つのリンク部材のうち少なくともいずれか一方を、支柱の予め定める位置に固定することができるので、折り畳み式テントの展開を完了することができる。操作部材を操作することにより、位置決め部材を退避位置に変位させて、位置決め部材を保持する保持状態にすることができる。したがって、操作部材を操作することによって位置決め部材を保持状態にできるので、位置決め部材を人力により保持し続けなくて済む。したがって、設営または撤収が容易になる。また、位置決め部材によって支柱を傷付けることが少なくなる。
また本発明は、前記支柱は伸縮可能な支柱であり、上支柱部材と下支柱部材によって実現され、下支柱部材は、上支柱部材の下部にある連結具によって支柱の軸線方向に変位自在に連結され、
連結具は、
上支柱部材が下支柱の予め定める位置に配置されたときに下支柱に形成された位置決め孔に嵌り込み、位置決め孔に嵌り込む嵌合位置と位置決め孔から退避した退避位置とに変位自在な位置決め部材と、
位置決め部材に支柱に向かう方向の力を与えるばね部材と、
位置決め部材を嵌合位置への変位を許容する許容状態と、嵌合位置への変位を制して退避位置に保持する保持状態とを操作自在な操作部材とを含むことを特徴とする。
本発明に従えば、操作部材を操作することにより、位置決め部材を嵌合位置に変位させてばね部材により位置決め部材に支柱に向かう方向の力を与えて嵌合位置への変位を許容する許容状態にすることができる。許容状態になった場合には、位置決め部材は、上支柱部材が下支柱に予め定める位置に配置されたときに下支柱部材に形成された位置決め孔に嵌り込むことができる。したがって、上支柱部材は、上支柱部材の下部にある連結具によって、下支柱部材の予め定める位置に固定することができる。したがって、支柱の長さが伸縮可能になる。また、操作部材を操作することにより、位置決め部材を退避位置に変位させて、位置決め部材を保持する保持状態にすることができる。したがって、操作部材を操作することによって位置決め部材を保持状態にできるので、位置決め部材を人力により保持し続けなくて済む。したがって、設営または撤収が容易になる。また、位置決め部材によって支柱を傷付けることが少なくなる。
本発明によれば、強風時などに強い力がテントにかかった場合であっても、連結手段の変形を防ぐことができる。
本発明によれば、ルーフバーの軸線方向に変位自在に連結されることから、折り畳み時において、サポートバーが軸線方向に適宜変位するので、サポートバーをはずすことなく折り畳むことが可能となる。したがって、サポートバーを付け忘れたり、はずし忘れたりすることがない。さらに、たとえば、サポートバーをルーフバーの軸線方向に変位自在ではなく着脱可能に連結する場合に、サポートバーのはずし忘れによって生じる折り畳み時のフレームの変形が起こらず、はずし忘れられたサポートバーによりテントの天幕が傷付けられることがない。
本発明によれば、位置決め部材を人力により保持し続けなくて済む。したがって、設営または撤収が容易になる。また、位置決め部材の保持し忘れによって支柱を傷付けることが少なくなる。
本発明によれば、位置決め部材を人力により保持し続けなくて済む。したがって、設営または撤収が容易になる。また、位置決め部材の保持し忘れによって支柱を傷付けることが少なくなる。
図1は、本実施の一形態の折り畳み式テントのフレーム構造1を示す斜視図である。図2は、本実施の一形態の折り畳み式テントのフレーム構造1の一部を示す拡大図である。本実施の形態は、4本の支柱11と、4本のルーフバー19と、支柱11と支柱11とを連結する連結手段30と、連結手段30とルーフバー19を連結するサポートバー35、37と、支柱11とルーフバー19を連結する支柱ルーフバー間サポートバー39とを含む折り畳み式テントのフレーム構造1である。
支柱11、ルーフバー19、連結手段30、サポートバー35、37、支柱ルーフバー間サポートバーなどのフレーム部材の材質としては、特に限られないが、鉄、アルミニウムまたはそれらの合金を好適に用いることができる。軽量化のため中空の四角柱にするのが好適である。フレーム部材の先端部分を半円柱状に形成された樹脂からなる部材を取り付けることによって、折り畳み式テントを扱う者の怪我を防止することができる。
支柱11は、正方形を形成する角部に4本並べられて立設される。本発明は、必ずしも、正方形を形成する角部でなくてもよく、長方形の角部に支柱11を設けてもよい。また、必ず角に設けなければならない訳ではなく、支柱11と支柱11を結ぶ線分内に支柱11を設けても良い。支柱11は、3本以上あれば本発明を適用することができる。たとえば、支柱11が5本であれば正5角形、支柱11が6本であれば正6角形を形成する角部に支柱11を立設することができる。
ルーフバー19は、各支柱11の一端部に角変位可能に連結され、各支柱11と連結される端部と反対側の端部が相互に角変位可能に連結される。ルーフバー19は、略同じ長さの第1ルーフ部材17および第2ルーフ部材18の2本のバーを含んで構成されており、2本のバーの端部は、ヒンジ構造の連結具であるストッパー31によって連結される。図3は、折り畳み時のルーフバー19を示す斜視図である。このような構成によって、折り畳み時にルーフバー19の中間部が折れ曲がるので長いルーフバー19であっても折り畳むことができるようになる。また、ヒンジ構造の連結具は同時に、連結手段30とルーフバー19を連結するサポートバー30の動きを制止する役割を兼ねる。したがって部品点数を減らすことができるのでコスト削減になる。このルーフバー19の一端部は、支柱11の一端部にヒンジ構造の連結具であるフレーム連結具21によって角変位可能に連結される。支柱11に連結される端部と反対側の端部は、各ルーフバー19と角変位可能に連結するヒンジ構造を有するルーフバー連結具20によって連結される。このルーフバー連結具20は、同時にテントの天幕47の中心部を固定する役割をも果たしている。ルーフバー連結具20の上に天幕を固定する天幕キャップ部材119が設けられ天幕を付けたまま折り畳むことができるので天幕をなくすことがない。
支柱ルーフバー間サポートバー39によって、支柱11の上部とルーフバー19の支柱側からルーフバー19全体の1/4程度の距離にある部分とを連結する。支柱11の上部に支柱の軸方向に変位自在に設けられた支柱部スライダー部材15に、支柱ルーフバー間サポートバー39の一端部がヒンジで連結され、ルーフバー19の支柱側からルーフバー19全体の1/4程度の距離にある部分であるルーフストッパー41に、支柱ルーフバー間サポートバー39の他端部がヒンジで連結されている。この構造によって支柱11およびルーフバー19の強度を増すことができる。
連結手段30は、周方向に隣接する2つの支柱11を伸縮自在に各支柱11の上部において連結する。連結手段30は、X型にクロスするリンク部材を含むパンタグラフによって伸縮自在に実現される。第3リンク部材25と第4リンク部材によってX型のクロス部材を構成している。第5リンク部材27と第6リンク部材28によってX型のクロス部材を構成している。第1リンク部材23と第2リンク部材24によってX型のクロス部材を構成している。本実施の形態においては、これらが組み合わさったXXX型のパンタグラフによって支柱11間を連結する連結手段30を実現している。このX型にクロスするリンク部材によって支柱11間に平行に働く力に対して高い強度を持つ。X型にクロスするリンク部材の側方上端部が支柱11の上端部に連結され、該リンク部材の側方下端部が支柱11の上方にある連結具である支柱部スライダー部材15によって支柱11の軸線方向に変位自在に連結される。したがって、折り畳み時にそれぞれのX型のクロス部材がI型に近づくことから支柱11間の距離が小さくなるのでコンパクトに収納可能になる。
より具体的には、第3リンク部材25と第4リンク部材26はそれぞれ中間部で交差しており、交差部分がピンで連結されてX型のクロス部材を構成している。第3リンク部材25の一方の端部が支柱11の上端部にフレーム連結具21によって連結され、第4リンク部材26の一方の端部が支柱11の軸線方向に変位自在に取り付けられた支柱部スライダー部材15によって連結されている。第5リンク部材27と第6リンク部材28はそれぞれ中間部で交差しており、交差部分がピンで連結されてX型のクロス部材を構成している。第4リンク部材26の他方の端部が第6リンク部材27の一方の端部とピンで連結されており、サポートバー連結部材43が取り付けられている。第3リンク部材25の他方の端部が第5リンク部材27の一方の端部とピンで連結されている。第1リンク部材23と第2リンク部材24はそれぞれ中間部で交差しており、交差部分がピンで連結されてX型のクロス部材を構成している。第6リンク部材28の他方の端部と第1リンク部材23の一方の端部がピンで連結されており、サポートバー連結部材43が取り付けられている。第5リンク部材27の他方の端部が第2リンク部材24の一方の端部とピンで連結されている。第1リンク部材23の他方の端部が前記支柱11とは隣り合う別の支柱11の上端部にフレーム連結具21によって連結され、第2リンク部材24の他方の端部が前記支柱11と隣り合う別の支柱11の軸線方向に変位自在に取り付けられたスライダー部材15によって連結されている。
図4は、サポートバー連結部材43を示す拡大図である。図4は、ルーフ部スライダー部材33を示す拡大図である。図5は、展開された折り畳み式テントのルーフ部スライダー部材33を上方から見た上面図である。本実施の形態では、ルーフバー19の中間部と支柱11間に連結されたXXX型パンタグラフの中間にある菱型の上端部とがサポートバー35,37によって連結される。このパンタグラフ中の菱型の上端部には、サポートバー35,37の一端部と2本のリンク部材の上端部が連結されている。したがって、強風などによって連結手段30であるXXX型パンタグラフに加わった力を支えて、様々な方向に分散させることが可能になるので連結手段30であるXXX型パンタグラフが変形することがなくなる。また、ルーフバー19に加わった力を各所に分散させることが可能なるのでルーフバー19の変形を防ぐことができる。サポートバー35,37の両端部には球頭部91を有するボールスタッド90が設けられている。連結手段30であるXXX型パンタグラフの中間の菱形上部には2つのリンク部材を、ワッシャ85を介在させて連結するボルト81とナット83からなる軸を中心に回動自在であって、ボールスタッド90の球頭部91を受けるソケット部87がX型にクロスするリンク部材がなす平面と平行にあり、一方のX型にクロスするリンク部材と平行な方向に開口部を有している連結ソケット87が取り付けられている。
本実施の形態では、サポートバー35,37の他端部をルーフバー19の軸線方向に変位自在に動くルーフ部スライダー部材33と連結するルーフバー19にあるルーフ部スライダー部材33には、ボールスタッド90の球頭部91を受けるソケット部87が形成されている。ルーフ部スライダー部材33は、第1サポートバー35と第2サポートバー37の2つのサポートバーを対面において受ける。また、ルーフ部スライダー部材33は、ルーフバー19の軸線方向にあるルーフストッパー41とストッパー31によって、このルーフストッパー41とストッパー31の間以外のルーフバー19の部分へ動くことが規制される。サポートバー35,37の両端部が前述の形状のボールスタッド90とソケット部を含んでなるボールジョイントによって接続されており、ルーフバー19への連結部分がスライド可能となっていることから、折り畳みおよび展開が容易になる。この構造により、折り畳み容易でかつフレーム構造の強度を増すことが可能となっている。本発明においては、サポートバー35,37とルーフバー19の連結方法として、一端部または両端部をそれぞれいわゆるフックを用いてルーフバー19にフックを受けるリングを設置することによって連結することもできる。サポートバー35,37の両端部をルーフバー19にフックで連結する場合には、サポートバー35,37を着脱自在にすることができる。
図6は、折り畳んだ状態の折り畳み式テントのリンク部材とサポートバー35,37の連結状態を示す斜視図である。図7は、サポートバー連結部材43を示す図である。図7(1)は、サポートバー連結部材43を上面から見た上面図である。図7(2)は、サポートバー連結部材43を正面から見た正面図である。図8は、折り畳んだ状態の折り畳み式テントのルーフバー19とサポートバー35,37の連結状態を示す図である。図9は、サポートバー35,37を示す側面図である。
サポートバー連結部材43は、ベース部111の一端部にソケット部87を有し、ベース部111の他端部にリンク部材取り付け部115を有する。サポートバー連結部材43のソケット部113は、略円柱状であり、円柱上面の円の直径上で円の端から円の直径の1/4の位置から円柱側面にかけて側面上部が広い幅で側面下部が狭い幅の溝部を有している。この溝部に、サポートバー35,37の両端に取り付けられた球有部91と軸部89を有するボールスタッド90が折り畳み時に好ましく適合する。具体的には、ソケット部87の円柱の直径L1は、2.7cmであり、円柱の軸線方向の長さL7は、2.2cmであり、円柱上面の溝部の幅L3は、1.4cmであり、円柱状面の円の直径方向の溝部の長さL2は、1.9cmであり、円柱側面上部の溝の幅L3は、1.4cmであり、円柱側面下部の溝の幅L9は、1.0cmであり、円柱側面の広い溝の円柱軸方向の長さL4は、1.0cmであり、円柱側面の狭い溝の円柱軸方向の長さL5は、0.7cmである。ベース部111の長手方向の長さL6は、3.8cmであり、ベース部111の長手方向に垂直な幅L10は、2.7cmであり、ベース部111の広い面の他端部に垂直に立設されているリンク部材取り付け部115のベース部111の広い面と垂直方向の長さL8は、1.9cmである。
ルーフ部スライダー部材33についてもソケット部87を含む。第2ルーフ部材18のソケット部87の円柱方向の上面で、ルーフバー19の長手方向と平行であって円柱の上面の円の直径上であり、支柱方向に向かって開口部を有する溝がある。この溝部は円柱側面に繋がっており円柱側面部の溝部の下方は狭くなっている。ルーフ部スライダー部材33のソケット部87の具体的な寸法についてはサポートバー連結部材43のソケット部87の寸法と同じである。
サポートバー35,37の両端には、ボールスタッド90を有する。ポールスタッド90の軸部89の中心軸線の延長線と球有部91の中心は、ずれている。本実施の形態における球有部91の球の直径は、1.5cmである。本実施の形態で具体的には、ボールスタッド90の軸部89の中心軸線と球有部91の球の中心とを垂直に結ぶ距離L11は、0.7cmである。また、両端のずれは、互いに逆方向にずれている。このずれによって、サポートバー35,37の端部とサポートバー連結部材43とルーフ部スライダー部材33の位置が良好になり折り畳み時に他のフレームに衝突しにくくなる。
ソケット部87の円柱側面下部がボールスタッド90の軸部89を収めるのに適当な幅になっているので、ソケット部に開口された溝によるソケット部87の強度の減少を減らすことができる。
サポートバー連結部材43のリンク部材取り付け部115が、連結部30のリンク部材と回動自在に取り付けられていることから、折り畳みを滑らかにすることができる。また、隣接するサポートバー連結部材43同士は折り畳み時に近接することになるが、回転自在であるので、衝突しても破壊されない。
また、サポートバー連結部材43のソケット部87とリンク部材取り付け部115が離れており、サポートバー連結部材43のソケット部87の溝部の開口方向がベース部111の長手方向と垂直でありリンク部材の軸線方向で支柱に繋がる方向に向いており、ルーフ部スライダー部材33のソケット部87の溝の開口方向がルーフバー19の長手方向と平行であって円柱の上面の円の直径上であり支柱方向に向いており、サポートバー35,37の両端のボールスタッド90の軸部89の軸線の延長線と球有部91の中心が両端で互いに逆にずれている。サポートバー35,37は折り畳み時にサポートバー35,37の軸と垂直な方向で、長い長さの幅方向が支柱間の対角線上にあるルーフバーと略平行となっており、サポートバー35,37と他のフレーム部材が衝突することがなくコンパクトに収納することが可能になる。
サポートバー連結部材43のソケット部87の溝部の開口方向がベース部の長手方向と垂直でありリンク部材の軸線方向で支柱に繋がる方向に向いており、ルーフ部スライダー部材33のソケット部87の溝の開口方向がルーフバーの長手方向と平行であって円柱の上面の円の直径上であり支柱方向に向いておることから、展開時には溝がある部分とは別の部分でサポートバー35,37を支え、強風時などの強い力を受けるので、ソケット部87の強度を充分に発揮できる。
サポートバー35,37は折り畳み時にサポートバー35,37の軸と垂直な方向で、長い長さの幅方向が支柱間の対角線上にあるルーフバー19と略平行となっており、サポートバー35,37の端部において、ルーフバー19に連結する対向面の裏面側がサポートバー連結部材43に対抗する面になる。この配置のため、各ソケット部87の溝部の開口方向が適切であるため、折り畳み時においてねじり方向の力を受けることなくサポートバー35,37の軸線を中心軸に回転することはない。
図10は、本実施の形態の折り畳み式テントの支柱伸縮部13のピン部が保持状態になった状態を示す図である。図10(1)は、支柱伸縮部13の正面図を示す。図10(2)は、図10(1)のA−Aから見た支柱伸縮部13の断面図を示す。図11は、本実施の形態の折り畳み式テントの支柱伸縮部13のピン部が支柱に形成された孔と嵌合状態になった状態を示す図である。図11(1)は、支柱伸縮部13の正面図を示す。図11(2)は、図11(1)のB−Bから見た支柱伸縮部13の断面図を示す。前記支柱11は伸縮可能な支柱11であり、上支柱部材10と下支柱部材8によって実現され、下支柱部材8は、上支柱部材10の下部にある連結具である支柱伸縮部13によって支柱11の軸線方向に変位自在に連結される。下支柱部材8の下端に支柱下端部12が設置されている。支柱下端部12は、支柱11が縮む場合に下支柱部材8の動きを規制する役割と、地面に接する面に2つのくい打ち用の穴が設けられていることから地面に折り畳み式テントを固定する役割を果たしている。連結具である支柱伸縮部13は、位置決め部材と、ばね部材と、操作部材とを含む。
位置決め部材は、位置決め孔に嵌り込む嵌合位置と位置決め孔から退避した退避位置とに変位自在であって、上支柱部材10が下支柱部材8の予め定める位置に配置されたときにばね部材による支柱に向かう方向の力によって下支柱部材8に形成された位置決め孔71に嵌り込む。位置決め部材は、具体的には鉄などの硬い金属製のピン63で実現される。位置決め部材に支柱11に向かう方向の力を与えるばね部材は、コイルばね65などで実現される。操作部材は、ピン63などの位置決め部材を嵌合位置への変位を許容する許容状態と、嵌合位置への変位を制して退避位置に保持する保持状態とを操作自在にする。操作部材は、具体的には、リング61によって実現される。ピン筒67に深い溝と浅い溝を掘っておき、深い溝95にリング61が嵌ったときは、ピン63は、コイルばねによって支柱に向かう方向の力を与えられ嵌合位置への変位を許容する許容状態になり、浅い溝97にリング61がはまったときは、ピン63は、退避位置に保持される保持状態になる。
許容状態になった場合には、位置決め部材は、上支柱部材10が下支柱部材8に予め定める位置に配置されたときに下支柱部材8に形成された位置決め孔に嵌り込むことができる。したがって、上支柱部材10は、上支柱部材10の下部にある連結具によって、下支柱部材8の予め定める位置に固定することができる。したがって、支柱の長さが伸縮可能になる。
保持状態になった場合には、人力でピンを退避位置に保持しつづける必要がなくなる。これらの機構は、具体的には、さらにピン63とコイルばね65を収納するピン筒67およびピン筒67を上支柱部材10に固定するピンホルダー69によって実現される。
同様に、連結手段30であるXXX型パンタグラフの側方下端部を支柱11の軸線方向に変位自在に連結する支柱部スライダー部材15は、位置決め部材と、位置部材と、操作部材とを含む。前述のピン保持機構と同様の仕組みによりピン63を退避位置に保持する保持状態を実現する。
位置決め部材は、位置決め孔に嵌り込む嵌合位置と位置決め孔から退避した退避位置とに変位自在であって、支柱部スライダー部材15が支柱11の予め定める位置に配置されたときにばね部材による支柱11に向かう方向の力によって支柱11に形成された位置決め孔71に嵌り込む。位置決め部材は、具体的には鉄などの硬い金属製のピン63で実現される。位置決め部材に支柱11に向かう方向の力を与えるばね部材は、コイルばね65などで実現される。操作部材は、ピン63などの位置決め部材を嵌合位置への変位を許容する許容状態と、嵌合位置への変位を制して退避位置に保持する保持状態とを操作自在にする。操作部材は、具体的には、リング61によって実現される。ピン筒67に深い溝と浅い溝を掘っておき、深い溝95にリング61が嵌ったときは、ピン63は、コイルばね65によって支柱に向かう方向の力を与えられ、嵌合位置への変位を許容する許容状態になり、浅い溝97にリング61がはまったときは、ピン63は、退避位置に保持される保持状態になる。
許容状態になった場合には、ピン63は、コイルばね65によって支柱11方向への力を与えられ、支柱部スライダー部材15が支柱に予め定める位置に配置されたときに支柱11に形成された位置決め孔に嵌り込むことができる。したがって、支柱11と支柱部スライダー部材15を、支柱11の予め定める位置に固定することができるので、折り畳み式テントの展開を完了することができる。
保持状態になった場合には、人力でピンを退避位置に保持しつづける必要がなくなる。これらの機構は、具体的には、さらにピン63とコイルばね65を収納するピン筒67およびピン筒67を上支柱部材10に固定するピンホルダー69によって実現される。
また、ピン63の先端は半球状になっているので、ピン63が許容状態で支柱部スライダー部材15が支柱に予め定める位置に若干ずれた場合でも支柱の傷付きが少なく良好に嵌合位置に導くことができる。
さらに、操作部材がリング61であるので操作する際に指の出し入れを容易にすることができ、この操作部材が保持状態にする部材を兼ねているので部品点数を削減でき、コストを削減することができる。
図12は、折り畳み式テントを折り畳んでいる途中の状態を示す図である。図13は、折り畳み式テントを折り畳んだ状態を示す正面図である。ルーフバー19は中間部を下方向に移動して2つ折りにされる。支柱ルーフバー間サポートバー39は支柱11と連結している端部がスライドし、ルーフバー19に連結している端部はヒンジによって回動して折り畳まれる。サポートバー35,37は、連結手段30のリンク部材に連結する端部は、サポートバー連結部材43が回動しながらボールジョイントによって自在に動き、ルーフバー19に連結する端部は、ルーフ部スライダー部材33がスライドしながらボールジョイントによって自在に動いて折り畳まれる。折り畳み状態においては、非常にコンパクトになる。
図14は、本実施の形態の折り畳み式テントの天幕47を張った状態を示す斜視図である。通常は、天幕47を張った状態で使用する。天幕47とテントのフレームとは面ファスナーによって固定する。
図15は、図14の折り畳み式テントにサイドウォール49を取り付けた状態を示す斜視図である。サイドウォール49とテントのフレームとは面ファスナーによって固定する。サイドウォール49を取り付けると横風の影響を受けやすい。本発明を適用した折り畳み式テントにおいては、横風を受けても、強度が強いので連結手段30のリンク部材およびルーフバー19などのフレームが曲がることなく使用することができる。
本実施の形態の折り畳み式テントのフレーム構造1を示す斜視図である。 本実施の形態の折り畳み式テントのフレーム構造1の一部を示す拡大図である。 折り畳み時のルーフバー19を示す斜視図である。 サポートバー連結部材43を示す拡大図である。 ルーフ部スライダー部材33を示す拡大図である。 折り畳んだ状態の折り畳み式テントのリンク部材とサポートバー35,37の連結状態を示す斜視図である。 サポートバー連結部材43を示す図である。 折り畳んだ状態の折り畳み式テントのルーフバー19とサポートバー35,37の連結状態を示す図である。 サポートバー35,37を示す側面図である。 本実施の形態の折り畳み式テントの支柱伸縮部13のピン部が保持状態になった状態を示す図である。 本実施の形態の折り畳み式テントの支柱伸縮部13のピン部が支柱に形成された孔と嵌合状態になった状態を示す図である。 折り畳み式テントを折り畳んでいる途中の状態を示す図である。 折り畳み式テントを折り畳んだ状態を示す正面図である。 本実施の形態の折り畳み式テントの天幕47を張った状態を示す斜視図である。 図14の折り畳み式テントにサイドウォール49を取り付けた状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 折り畳み式テントのフレーム構造
8 下支柱部材
10 上支柱部材
11 支柱
12 支柱下端部
13 支柱伸縮部
15 支柱部スライダー部材
17 第1ルーフ部材
18 第2ルーフ部材
19 ルーフバー
21 フレーム連結具
23 第1リンク部材
24 第2リンク部材
25 第3リンク部材
26 第4リンク部材
27 第5リンク部材
28 第6リンク部材
30 連結手段
31 ストッパー
33 ルーフ部スライダー部材
35 第1サポートバー
37 第2サポートバー
39 支柱ルーフバー間サポートバー
41 ルーフストッパー
43 サポートバー連結部材
45 スライダー部ジョイント部材
47 天幕
49 サイドウォール
61 リング
63 ピン
65 コイルばね
67 ピン受け
69 ピンホルダー
75 ピンホルダー孔
77 下支柱孔
79 上支柱孔
81 ボルト
83 ナット
85 ワッシャ
87 ソケット部
89 軸部
90 ボールスタッド
91 球頭部
95 深い溝
97 浅い溝
111 ベース部
115 リンク部材取り付け部
119 天幕キャップ部材

Claims (4)

  1. 周方向に並べられる少なくとも3本以上の支柱と、
    各支柱の一端部に角変位可能に連結され、各支柱と連結される端部と反対側の端部が相互に角変位可能に連結される複数のルーフバーと、
    周方向に隣接する2つの支柱を伸縮自在に各支柱の上部において連結する連結手段と、
    各ルーフバーと連結手段とを連結するサポートバーとを含むことを特徴とする折り畳み式テントのフレーム構造。
  2. 各サポートバーは、ルーフバーの軸線方向に変位自在に連結されることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式テントのフレーム構造。
  3. 連結手段はパンタグラフによって実現され、両端部が2つのリンク部材が異なる位置で支柱に連結される構造であり、2つのリンク部材のうち少なくともいずれか一方は、連結具によって支柱の軸線方向に変位自在に連結され、
    連結具は、
    リンク部材が支柱の予め定める位置に配置されたときに支柱に形成された位置決め孔に嵌り込み、位置決め孔に嵌り込む嵌合位置と位置決め孔から退避した退避位置とに変位自在な位置決め部材と、
    位置決め部材に支柱に向かう方向の力を与えるばね部材と、
    位置決め部材を嵌合位置への変位を許容する許容状態と、嵌合位置への変位を制して退避位置に保持する保持状態とを操作自在な操作部材とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の折り畳み式テントのフレーム構造。
  4. 前記支柱は伸縮可能な支柱であり、上支柱部材と下支柱部材によって実現され、下支柱部材は、上支柱部材の下部にある連結具によって支柱の軸線方向に変位自在に連結され、
    連結具は、
    上支柱部材が下支柱の予め定める位置に配置されたときに下支柱に形成された位置決め孔に嵌り込み、位置決め孔に嵌り込む嵌合位置と位置決め孔から退避した退避位置とに変位自在な位置決め部材と、
    位置決め部材に支柱に向かう方向の力を与えるばね部材と、
    位置決め部材を嵌合位置への変位を許容する許容状態と、嵌合位置への変位を制して退避位置に保持する保持状態とを操作自在な操作部材とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の折り畳み式テントのフレーム構造。
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