JP2005290296A - 樹脂組成物およびそれを用いた防湿紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】防湿性及び離解性に優れたリサイクルの容易な防湿紙を与える樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)重量平均分子量(Mw)1.5 万〜20万の非晶質ポリオレフィン40〜74.5重量部、(B)粘着付与剤25〜59.5重量部及び(C)重量平均分子量(Mw)25万〜200万の高分子量非晶質ポリオレフィン0.5〜30重量部〔(A)と(B)と(C)の合計で100重量部〕からなることを特徴とする樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は樹脂組成物、特に防湿性に優れた樹脂組成物及び該樹脂組成物を用いた、特に折り曲げ加工部の防湿性に優れるとともに、リサイクル可能な防湿紙に関する。
液体あるいは固体内容物等の包装材料として、防湿紙は広く知られている。このような防湿紙は、基材の紙にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等の主にポリオレフィンをコーティングすることによって得られている。しかしながら、このように簡単な材料をコーティングした防湿紙はコート層(防湿層)の強度が強すぎるため、近年のリサイクルの要請には応えられない。そこで、従来から、リサイクルの要請に応えられる防湿性加工用の樹脂として各種の樹脂組成物が各種提案されている。
例えば、重量平均分子量Mwが1万〜10万の非晶質(アタクチック)ポリプロピレン、粘着付与樹脂、ワックス及びスチレン系エラストマーからなる樹脂組成物が提案され(例えば、特許文献1参照)、また、分子量千〜10万のアタックチックポリプロピレン及び粘着付与剤からなる樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これらの樹脂組成物を紙基材にコーティングした場合、得られる加工紙の防湿性、リサイクル性は一応満たされる。
しかし、このような防湿紙を包装に使用する場合、しばしば折り曲げ加工を伴うことがあり、この場合には、これらの樹脂組成物からなるコート層は折り曲げ加工に十分に耐えられず、折り曲げ加工部に亀裂が発生し、せっかくの防湿性が低下してしまうという問題をはらんでいる。
特開昭64−26688 特開平9−316252
本発明はかかる実情に鑑み、紙基材に対しコーティング加工が容易で、得られた防湿紙はリサイクル性に優れるとともに、折り曲げ加工部においても優れた防湿性を有する樹脂組成物を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の請求項1は、(A)重量平均分子量(Mw)1.5 万〜20万の非晶質ポリオレフィン40〜74.5重量部、(B)粘着付与剤25〜59.5重量部及び(C)重量平均分子量(Mw)25万〜200万の高分子量非晶質ポリオレフィン0.5〜30重量部〔(A)と(B)と(C)の合計で100重量部〕からなることを特徴とする樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項2は、更に、(D)ワックスが、樹脂組成物100重量部に対し、0.5〜20重量部添加されてなる樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項3は、高分子量非晶質ポリオレフィン(C)が、重量平均分子量(Mw)が60万〜150 万の非晶質ポリプロピレンである請求項1又は2記載の樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項4は、高分子量非晶質ポリオレフィン(C)が、温度25℃におけるn−ヘキサン不溶分が5重量%以下で、示差走査熱量計(DSC)で測定した場合の結晶融解ピーク及び結晶化ピークのいずれをも有しない非晶質ポリプロピレンである請求項1、2又は3記載の樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項5は、防湿用である請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項6は、紙基材の少なくとも1面に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる樹脂層を設けたことを特徴とする防湿紙を内容とする。
本発明の請求項7は、樹脂層の上にアクリル系樹脂層を設けた請求項6記載の防湿紙を内容とする。
本発明の樹脂組成物は、(A)重量平均分子量(Mw)1.5 万〜20万の非晶質ポリオレフィン40〜74.5重量部、(B)粘着付与剤25〜59.5重量部及び(C)重量平均分子量(Mw)25万〜200 万の高分子非晶質ポリオレフィン0.5〜30重量部からなる樹脂組成物であって、特に、該樹脂組成物を塗布した防湿紙は折り曲げ加工をした部分においても優れた防湿性を有し、更に該防湿紙はパルパーによる離解性がよく、防湿紙のリサイクルが可能である。
本発明に使用される非晶性ポリオレフィン(A)は非結晶性ポリオレフィン系重合体であり、プロピレンの単独重合体あるいはプロピレンと少量のα−オレフィンとのランダム又はブロック共重合体である。α−オレフィンとしてはC2 又はC4`12のものがあげられ、好ましくはC2 のエチレンである。非晶質ポリオレフィンがランダム共重合体である場合には、該共重合体の他の共重合成分であるα−オレフィンの割合は一般に10重量%以下、好ましくは0.5〜7重量%であり、ブロック共重合体である場合には、該共重合体の他の共重合成分であるα−オレフィンの割合は、一般に1〜40重量%、好ましくは1〜25重量%、更に好ましくは2〜20重量%である。これらの非晶性ポリオレフィンは2種以上を併用してもよい。非晶質ポリオレフィンの結晶性の指標としては、例えば、融点、結晶融解熱量等が用いられ、融点は120〜176℃、結晶融解熱量は60〜120J/gの範囲にあることが好ましい。結晶の融点、あるいは融解熱量が低すぎると材料の耐熱性が劣ることになる。
非晶質ポリオレフィン(A)は、樹脂組成物の粘度、耐衝撃特性等の物理特性の点からは本質的に非晶質のものであり、重量平均分子量(Mw)が1.5 万〜20万の範囲にあることが必要である。特に、3万〜10万のものが好ましい。重量平均分子量(Mw)が1.5 万未満では耐熱性の不足により、再生された紙にニジミが発生し、一方、20万を超えると塗工液の増粘による塗工不良が発生する。
非晶質ポリオレフィン(A)を製造する方法としては、一般に、いわゆるチタン含有遷移金属成分と有機金属成分を組み合わせて用いるチーグラー・ナッタ型触媒が用いられる。特に、遷移金属成分がチタン、マグネシウム及びハロゲンを必須成分とし、電子供与性化合物を任意成分とする固体成分又は三塩化チタンとし、有機金属成分がアルミニウム化合物である触媒を用いて、スラリー重合、気相重合、バルク重合、溶液重合あるいはこれらを組み合わせた重合法で、一段又は二段以上の多段で、プロピレンを単独、あるいはプロピレンとC2 又はC4 12のα−オレフィン、好ましくはC2 のエチレンを共重合することによって得ることができる。また、該当市販品を用いることができる。
市販の非晶質ポリオレフィン(A)の具体例としては、三井化学株式会社のタフマーP-0480(エチレン−α−オレフィン共重合体)、P-0280(エチレン−α−オレフィン共重合体)、デグサ社のベストプラスト703(Mw3.4万)、828(Mw6.1 万)、イーストマンケミカルプロダクツ社製のイーストボンドG−92(Mw1.8 万)、イーストボンドM5F(Mw2.3 万〜2.5 万)、エルバソプロダクツ社製のRT B3A15(Mw2.8 万)をあげることができる。これらは単独で用いても、また2種以上を併用してもよい。これらの中では特に、非晶質ポリプロピレンホモポリマーと非晶質エチレン・プロピレン共重合体が本発明の防湿性の点で優れている。特に(a1)非晶質ポリプロピレンと(a2)非晶質エチレン・プロピレン共重合体の併用が、柔軟性が付与されるとともに、折り曲げ加工部の防湿性にも優れる点で好ましい。(a1)と(a2)の比率は、(a1)80〜99重量%と(a2)1〜20重量%が好ましい。
本発明に使用される粘着付与剤(B)は、タッキファイヤともよばれるものである。分子中に官能基を含む化合物あるいはその化合物を含む混合物として、ロジン、変性ロジン及びこれらのエステル化合物、アルキルフェノール樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、ロジン変性キシレン樹脂、テルペンフェノール樹脂等があげられ、また官能基を含まないものとして、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等のテルペン樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂、クマロンインデン樹脂等があげられる。これらは1 種又は2 種以上を併用してもよい。これらの中で、ポリオレフィン樹脂類との相溶性がよく、高温での溶解時に略透明溶液となる点で、芳香族系・脂肪族系樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、ロジンエステル等が好適である。更に、食品包装用には水添脂肪族系石油樹脂、水素化テルペン樹脂、水添ロジンエステルが特に好適である。
粘着付与剤の使用量は25〜59.5重量部、好ましくは、28〜45重量部である。25重量部未満では離解性が不十分であり、59.5重量部を超えると折り曲げ加工部の防湿性が低下する。これは樹脂組成物を用いて加工した加工層が脆くなり、亀裂が入りやすくなるためである。
本発明に使用される高分子量非晶質ポリオレフィン(C)は、重量平均分子量(Mw)が25万〜200万、好ましくは60万〜150万のものである。重量平均分子量(Mw)が25万より低いと本発明の樹脂組成物で加工を施した防湿紙の、特に折り曲げ加工部の防湿性が低下する傾向があり、一方、200万より大きくなると離解性が悪くなる。高分子量非晶質ポリオレフィン(C)は、好ましくは、温度25℃のn−ヘキサン不溶分が5重量%以下、より好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1重量%以下の非晶質ポリプロピレン系重合体であり、なかでもポリプロピレンホモポリマーが好ましい。n−ヘキサン不溶分の量が多くなると同じく、柔軟性が低下する。更に好ましくは、温度25℃におけるn−ヘキサン不溶分が5重量%以下で、示差走査熱量計(DSC)で測定した場合の結晶融解ピーク及び結晶化ピークのいずれをも有しない非晶質ポリプロピレンが好ましい。結晶融解ピーク又は結晶化ピーク有するものは柔軟性が不十分となる。
このような特性を満足する高分子量非晶質ポリオレフィン(C)は、通常、メタセロン触媒を用いて得られ、市販の該当品として、住友化学工業株式会社のタフセンT3712(結晶性PP15%添加品)、T3722(結晶性PP30%添加品)等があげられる。これらは1 種又は2 種以上を併用してもよい。
尚、n−ヘキサン不溶分の測定方法は次のとおりである。
試料を1mm角程度の大きさに裁断し、約0.5gを正確に秤量しXgとする。共栓付三角フラスコに秤量した試料を入れ、酸化防止剤(スミライザーBHT)0.1重量%入りn−ヘキサン溶媒250mlを加え、25℃の恒温槽に浸けて24時間放置する。シェーカーにフラスコをセットし、振とう数120rpmで1時間振とうする。120メッシュの金網を用意し正確に秤量しYgとする。この金網を用いて振とうした試料溶液をろ過する。ろ過を行った金網を真空乾燥機で80℃、3時間乾燥し、金網とその中に残った試料不溶分の合計重量を正確に秤量しZgとする。n−ヘキサン不溶分を次式によって求めた。
n−ヘキサン不溶分(重量%)=100×(Z−Y)/X
非晶質ポリオレフィン(A)及び高分子量非晶質ポリオレフィン(C)の重量平均分子量Mwは、ゲルパーミュエイションクロマトグラフ(GPC)法によって測定することができる。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じ、ワックス(D)が添加される。本発明に使用されるワックス(D)は、ホットメルト型接着剤等に使用される公知のワックス類が使用できる。例えば、低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン分解型ワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプッシュワックス、パラフィンワックス等をあげることができる。これらは1 種又は2 種以上を併用してもよい。組成物中におけるワックスの使用量は、組成物の硬化時間、操作性に影響する粘度及び接着性の点から0.5〜20重量部であることが好ましい。特に、5〜17重量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、加工性を更に高めるため酸化防止剤、粘着調節剤、滑剤等、また加工紙の特性を高めるためにブロッキング防止剤、帯電防止剤等を添加することができる。
本発明の樹脂組成物を、紙基材の少なくとも1面に塗工することによって優れた防湿紙を得ることができる。樹脂組成物を塗工する量は所望の防湿性に合わせて調整すればよいが、通常10〜50g/m2 程度が採用される。好ましくは16〜25g/m2 である。本発明の樹脂組成物の塗工方法は、ロールコーター、スロットオリフィスコーター、エクストルージョンコーター等のコーターを用いるコーティング方法やTダイ等のダイスを用いる押し出しラミネート方法等を採用することができる。
上記防湿紙の樹脂層の上に、更にアクリル系樹脂層からなるオーバーコート層を設けることによって、防湿紙のブロッキングの改善、包装内容物の品質保持性能の向上、樹脂組成物成分の包装内容物への移行の防止等を改善することができる。
本発明で使用するアクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸メチルと(メタ)アクリル酸、メタアクリルメチル以外の(メタ)アクリル酸エステルあるいはスチレン等との共重合樹脂等が好適に用いられる。これらは1 種又は2 種以上を併用してもよい。該樹脂は溶剤に溶解した溶液状でもよく、また、水等の液体に分散されたエマルジョン状であってもよい。主成分がアクリル系樹脂であれば、SBR系ゴムラテックス等を併用することもできる。また、該アクリル系樹脂に、例えば滑り防止剤として無機フィラー、耐ブロッキング防止剤として少量のワックス類、静電気除去のための帯電防止剤、着色剤等を適宜添加することができる。
該アクリル系樹脂は、前記のような各種コーターで塗工した後、乾燥によって溶剤を除去しオーバーコート層を形成させる。オーバーコート層の厚さは、0.1〜3g/m2 が好適である。0.1g/m2 未満ではオーバーコート層を設ける効果が十分ではなく、一方、3g/m2 を越えてもオーバーコート層の更なる効果が期待できず却って不経済となる。
以下に本発明を実施例及び比較例を挙げて更に具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
尚、以下の実施例、比較例において、特性の評価方法は次のようにして行った。
(1)離解性
熊谷理機工業株式会社製標準パルプ離解機を用いて、1〜1.5 cm角に切断した防湿紙サンプル40gを2リットルの水に投入し約2重量%の防湿紙の水分散液を30分間撹拌後、抄紙し樹脂成分の分散性を次の基準で目視によって判定した。
○:抄紙された紙に、樹脂成分の存在がほとんど確認できない。
×:抄紙された紙に、分散されていない樹脂成分が多く付着し、存在する。
(2)透湿度
JIS Z 0208に規定するカップ法に従って測定した。防湿紙サンプルの透湿度測定前の折り曲げ加工として逆十字折とコーナー折の2種について行った。尚、試料をカップに装着する時、防湿面を内側に、紙面を外側にして透湿度を測定した。
逆十字折は、サンプルの加工面を外側にして横に折り曲げ(山折り)折り目の線の線上を2kgのローラーで1往復させ、次いで、いったん広げて同じく加工面を外側にして縦に折り曲げ(山折り)、折り目を2kgのローラーで1往復させた後、該サンプルを広げてその透湿度の測定を行った。
コーナー折は、サンプルの非加工面(紙面)を外側にして横に折り曲げ(谷折り)折り目の線上を2kgのローラーで1往復させ、次いで、横に折り曲げたままで、縦に折り曲げ、折り目の線上を2kg のローラーで1往復させ、更に、サンプルを広げて、加工面を外側にして、先の横、縦の折り目の交差点で該折り目の線と45度で交わる対角線でもう一度折り曲げ、折り目の線上を2kgのローラーで1 往復させた後、該サンプルを広げてその透湿度の測定を行った。
実施例1
非晶質ポリプロピレンホモポリマー(RT2180A 、DSC チャート図1、図2、重量平均分子量Mw7.1 万、ハンツマン社製)47.2重量部、非晶質エチレン・プロピレン共重合体(RT2280A 、重量平均分子量Mw6.9 万、ハンツマン社製)5.5 重量部、テルペンフェノール樹脂系粘着付与剤(ポリスターT160、ヤスハラ化学工業株式会社製)40重量部、ポリプロピレン分解型ワックス(ハイワックスNP500 、三井化学株式会社製)12.0重量部、高分子量非晶質ポリプロピレン(タフセレン T3712 、非晶質成分のDSC チャート図3、図4、温度25℃における非晶質成分のn−ヘキサン不溶分1重量%以下、重量平均分子量Mw70万〜80万、住友化学工業株式会社製)8.6 重量部(高分子量非晶質ポリプロピレンとして7.3 重量部)及び酸化防止剤(アンテージDAH 、川口化学工業株式会社製)0.3 重量部を容器に入れ約200 〜220 ℃に加熱し、これら成分が溶融した後、各成分が均一に分散するように十分に撹拌し、樹脂組成物を作成した。
得られた樹脂組成物を予め加熱しておいたマイヤーバーを使って75g/m2 のクラフト紙上に約20g/m2 の厚さで塗布して樹脂層を形成し防湿紙を得た。得られた防湿紙を前記の方法で特性評価し、結果を表1に示した。
実施例2
実施例1で作成した防湿紙の樹脂層の上に、スチレン・アクリル樹脂EK-61 (サイデン化学株式会社)26重量部の水/イソプロパノール(53:47)に中空ビーズAK-850(JSR 株式会社製)を19.5重量部、消泡剤サーフィノール(日信化学工業株式会社製)を0.3 重量部及びポリビニルアルコールKM-11 20%水溶液(日本合成化学工業株式会社製)を9.5 重量部添加して得られた固形分濃度19重量%の混合物をウエット状態で6.5g/m2 に塗布し、100 ℃で1分間乾燥し、オーバーコート層を形成した。得られた防湿紙を前記の方法で特性評価し、結果を表1に示した。
実施例3
非晶質ポリプロピレンホモポリマー(RT2180A 、DSC チャート図1、図2、重量平均分子量Mw7.1 万、ハンツマン社製)48.5重量部、テルペンフェノール樹脂系粘着付与剤(ポリスターT160、ヤスハラ化学工業株式会社製)45.0重量部及び高分子量非晶質ポリプロピレン(タフセレン T3712 、非晶質成分のDSC チャート図3、図4、温度25℃における非晶質成分のn−ヘキサン不溶分1重量%以下、重量平均分子量Mw70万〜80万、住友化学工業株式会社製)7.6 重量部(高分子量非晶質ポリプロピレンとして6.5 重量部)及び酸化防止剤(アンテージDAH 、川口化学工業株式会社製)0.3 重量部を容器に入れ約200 〜220 ℃に加熱し、これら成分が溶融した後、各成分が均一に分散するように十分に撹拌し、樹脂組成物を作成した。
得られた樹脂組成物を予め加熱しておいたマイヤーバーを使って75g/m2 のクラフト紙上に約20g/m2 の厚さで塗布して樹脂層を形成し防湿紙を得た。さらに、得られた防湿紙の加工面に実施例2と同様にスチレン・アクリル樹脂EK-61 を用いてオーバーコート層を設けた。得られた防湿紙を前記の方法で特性を評価し、結果を表1に示した。
比較例1
実施例1と同様の成分、但し、高分子量非晶質ポリプロピレン(タフセレン T3712 、住友化学工業株式会社製)8.6 重量部の替わりに結晶性ポリプロピレン樹脂(J107G 、分子量22万、三井化学株式会社製)3.65重量部と水添スチレンブタジエンラバー(ダイナロン 1321P、JSR株式会社製)3.65重量部を用い、実施例1と同様の操作で防湿紙を得た。得られた防湿紙について同様に特性評価を行い、結果を表1に示した。
比較例2
比較例1で作成した防湿紙の樹脂塗布層の上に、実施例2と同様にスチレン・アクリル樹脂EK-61 (サイデン化学株式会社製)を用いてオーバーコート加工を施した。得られた防湿紙を前記の方法で特性評価し、結果を表1に示した。
比較例3
非晶質ポリプロピレンホモポリマー(RT2180A 、DSC チャート図1、図2、重量平均分子量Mw7.1 万、ハンツマン社製)54.4重量部、非晶質エチレン・プロピレン共重合体(RT2280A 、重量平均分子量Mw6.9 万、ハンツマン社製)5.5 重量部、テルペンフェノール樹脂系粘着付与剤(ポリスターT160、ヤスハラ化学工業株式会社製)28.8重量部、ポリプロピレン分解型ワックス(ハイワックスNP500 、三井化学株式会社製)20.0重量部、結晶性ポリプロピレン樹脂(J107G 、分子量22万、三井化学株式会社製)7.65重量部と水添スチレンブタジエンラバー(ダイナロン 1321P、JSR株式会社製)3.65重量部及び酸化防止剤(アンテージDAH 、川口化学工業株式会社製)0.3 重量部を容器に入れ約200 〜220 ℃に加熱し、これら成分が溶融した後、各成分が均一に分散するように十分に撹拌し、樹脂組成物を作成した。
得られた樹脂組成物を予め加熱しておいたマイヤーバーを使って75g/m2 のクラフト紙上に約20g/m2 の厚さで塗布して樹脂層を形成し防湿紙を得た。更に、得られた塗布層の上に、実施例2と同様にスチレン・アクリル樹脂EK-61 (サイデン化学株式会社製)を用いてオーバーコート加工を施した。得られた防湿紙を前記の方法で特性を評価し、結果を表1に示した。
Figure 2005290296
上記表1の結果から明かなように、本発明の樹脂組成物は高分子量非晶質ポリオレフィン(C)を配合することにより、逆十字折後、コーナー折後とも透湿度が飛躍的に向上し、優れた防湿性能を示すことが分かる。
叙上のとおり、本発明の樹脂組成物は、例えば紙基材に塗工された場合に、折り曲げ加工を施した部分においても優れた防湿性を発揮するとともに、離解性にも優れており、リサイクル性の良好な防湿紙を提供することができる。
RT2180AのDSCチャート(Mp) RT2180AのDSCチャート(Tg) タフセレンT3712の非晶質成分のDSCチャート(Mp) タフセレンT3712の非晶質成分のDSCチャート(Tg)

Claims (7)

  1. (A)重量平均分子量(Mw)1.5 万〜20万の非晶質ポリオレフィン40〜74.5重量部、(B)粘着付与剤25〜59.5重量部及び(C)重量平均分子量(Mw)25万〜200万の高分子量非晶質ポリオレフィン0.5〜30重量部〔(A)と(B)と(C)の合計で100重量部〕からなることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 更に、(D)ワックスが、樹脂組成物100重量部に対し、0.5〜20重量部添加されてなる樹脂組成物。
  3. 高分子量非晶質ポリオレフィン(C)が、重量平均分子量(Mw)が60万〜150 万の非晶質ポリプロピレンである請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 高分子量非晶質ポリオレフィン(C)が、温度25℃におけるn−ヘキサン不溶分が5重量%以下で、示差走査熱量計(DSC)で測定した場合の結晶融解ピーク及び結晶化ピークのいずれをも有しない非晶質ポリプロピレンである請求項1、2又は3記載の樹脂組成物。
  5. 防湿用である請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 紙基材の少なくとも1面に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる樹脂層を設けたことを特徴とする防湿紙。
  7. 樹脂層の上にアクリル系樹脂層を設けた請求項6記載の防湿紙。
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