JP2005288550A - 精密研削装置および精密研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半田バンプ等の被研削物の先端部を同一の高さに一様に研削(研磨)し当該研削仕上げ面の品質を良好に設定し得る精密研削装置および精密研削方法を提供すること。
【解決手段】研削用テープ11と、この研削用テープ11の一部をその先端面に着脱自在に当接させた平面往復移動ヘッド12と、これらを保持すると共に研削用ステージ2A上の被研削物Wに向けて移送するヘッド部移送機構6とを備え、このヘッド部移送機構6に平面往復移動ヘッド12を垂下保持するヘッド保持機構13と、研削用テープ11と平面往復移動ヘッド12とをその先端面に平行に往復移動させるヘッド往復駆動機構16とを併設したこと。又研削方法としては、複数のセンサ41A〜41C,46A〜46Cと傾斜角微調整機構31を装備して、被研削物Wを載置した研削用ステージ2Aの傾斜を研削加工前に正常化する手順を開示した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、精密研削装置および精密研削方法に係り、特に、突出高さがミクロンオーダーの突出部の先端部の研削加工等(例えば基板等に付された半田バンプの先端部の微小研削加工)に好適な精密研削装置および精密研削方法に関する。
複数の半田バンプが密集して付された基板は、それを装備する配線基板への実装に際して、各半田バンプ個々の先端部が同一の高さに設定されていることが要求される。これは、複数の半田バンプを対応する配線基板側の各回路に確実に接続させるためであり、一個の半田バンプによる接続不良が当該基板ひいては配線基板の不良となりかねないからである。
このため、昨今にあっては、各バンプ表面の酸化膜を一様に破壊して同一領域に設けられた複数の半田バンプの接続性および実装の信頼性等を確保するためもあって、多くの場合、配線基板への搭載に先立って各半田バンプの高さを揃える平坦化研削作業(フラットニング)が行われている。
特開2003−23036号公報
しかしながら、上記従来例における平坦化研削作業は、特開2003−23036号公報にも見られるようにカットされた最小単位の基板についてその作業を実行するようになっている。このため、作業に時間と手間がかかり生産性が悪いものとなっていた。
又、半田バンプは粘性の比較的高い金属によって形成されていることから、半田バンプ先端部の研磨又は研削作業では、その過程で研磨部材(研磨歯の方)の研磨面(又は研削部材の研削面)が半田バンプの微細粒子によって目詰まりが生じ、研磨(又は研削)作業の能率が低下をきたすばかりでなく、研磨(又は研削)後の被研磨物の研磨面(又は研削面)に凹凸が生じ易いという不都合があった。
本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、特に、被研削物の先端部の研削に際し、生産性が良好で且つ研削加工後の研削仕上がり面の仕上がりの品質を各被研削物とも常に同一の高品質に維持し得る精密研削装置および精密研削方法を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる精密研削装置では、研削用ステージに保持された被研削物を平面研削加工する研削用テープと、この研削用テープの一部をその先端面に着脱自在に当接する平面研削用の平面往復移動ヘッドと、この平面往復移動ヘッドおよび前述した研削用テープを保持すると共にこれらを前述した被研削物に向けて移送するヘッド部移送機構とを備えている。
更に、本発明では、前述したヘッド部移送機構に、当該ヘッド部移送機構上で前述した平面往復移動ヘッドを垂下保持するヘッド保持機構と、前述した研削用テープと一体的に当該平面往復移動ヘッドをその先端面に平行に往復移動させるヘッド往復駆動機構とを併設した(請求項1)。
このため、本発明にかかる精密研削装置では、被研削物の先端部を研削に際しては、まず、ヘッド部移送機構を作動させて研削用テープを被研削物の先端部に僅かに押圧した状態で当接させる。その後、ヘッド往復駆動機構を作動させると、研削用テープと一体的に平面往復移動ヘッドがその先端面に沿って往復移動し、これによって被研削物の先端部の研削が開始される。
このように、本発明では、被研削物の先端部を研削用テープによって研削するようにしたので、常に新しい研削面で被研削物を研削することが可能となり、これがため、被研削物が例えば粘性の高い金属からなる半田バンプであっても常に目詰まりの無い新しい研削用テープの研削面部分で被研削物を研削することができ、かかる点において、異なった箇所の各基板の半田バンプに対しても、研削加工後の研削仕上がり面の仕上がりの品質を常に同一の高品質に維持し得るという利点がある。
又、被研削物の研削に際しては、被研削物の研削箇所に対して研削用テープの研削面を被研削物の研削対象面に沿って往復移動させるように構成したので、例えば研削箇所に一方向への大きなバリが発生するという不都合がなくなり、これがため、例えば被研削物が半田バンプであっても隣接する半田バンプ相互間にブリッジが生じる(破片がつながる)という不都合を有効に排除することができ、かかる点において信頼性の高い精密研削装置を得ることができる。
更に、本発明では、被研削物に向けてヘッド部移送機構を移送させて研削加工を行うように構成したので、被研削物を所定のステージ上に固定したまま研削作業を行うことができ、かかる点において、被研削箇所が複数あっても例えばステージを移動させるだけで同一内容の研削作業を実行することができ、かかる点において作業能率を著しく向上させることができる。
又、本発明においては、前述した研削用ステージを保持する基台を設けると共に、この基台と研削用ステージとの間に、当該研削用ステージのステージ面に微小な傾きがあった場合にこれを前述した平面往復移動ヘッドの先端面に平行と成るように調整する傾斜角微調整機構を装備するようにしてもよい(請求項2)。
このようにすると、研削用ステージの傾斜という研削装置側の不都合が被研削物に与える悪影響を確実に排除することができ、かかる点において被研削物の研削面の仕上がりを良好に維持し得るばかりでなく装置の信頼性をより一層高めることができるという利点がある。
ここで、前述した傾斜角微調整機構を、前述した研削用ステージを保持する少なくとも三組のピエゾアクチュエータにより構成したものであってもよい(請求項3)。
このようにすると、三組のピエゾアクチュエータを変化量を同時に又は各別に変えて動作させることにより、前述した研削用ステージの傾斜を自在に設定し又は正すことができ、しかも印加電圧を調整するという単純作業で研削用ステージの傾斜を微調整することができ、かかる点において研削用ステージの傾斜是正に際してその作業能率を著しく向上させることができる。
又、前述した基台として、前述した研削用ステージをX−Y平面上の任意の方向に移送し得るステージ移送機能を備えたX−Y移送用テーブルとしてもよい(請求項4)。
このようにすると、研削用ステージ上に載置した被研削物の数又は大きさを自由に設定することができ、同時に研削箇所を単に基台の移送動作を操作するだけで研削用ステージをX−Y平面上の任意の方向に移送し得るので、複数の研削箇所を順次連続的に選択してその研削作業を実行することができ、かかる点において、その作業性を著しく向上させることができる。
更に、本発明では、前述したヘッド部移送機構に当該研削用ステージとの距離を検出する少なくとも三個のステージ用距離センサを装備し、各ステージ用距離センサからの距離情報を入力して前記研削用ステージのステージ面の傾きを算定する傾斜角算定機能を備えた主制御部を設ける。そして、この主制御部は、前述した傾斜角微調整機構を駆動制御して当該研削用ステージのステージ面の傾きを前述した平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御するステージ用傾斜補正制御機能を備えたものとした(請求項5)。
又、この三個のステージ用距離センサについては、前述したピエゾアクチュエータの各装備箇所に個別に対応させて装備するようにしてもよい(請求項6)。
このようにすると、前述した被研削物の研削加工に際してヘッド部移送機構を下降させる過程で、三個のステージ用距離センサを作動させて研削用ステージとの距離を測定すると共にこの測定情報(三箇所の位置情報および距離情報)に基づいて主制御部の傾斜角算定機能が作動してX−Y平面上の微小な傾斜角度を主制御部が容易に算定する。
このため、研削用ステージの具体的な微小傾斜角度を迅速に算定することができ、この算定された傾斜情報に基づいて主制御部では直ちにステージ用傾斜補正制御機能を作動させて傾斜角微調整機構を操作し、研削用ステージの傾斜を平面往復移動ヘッドの先端面(研削用テープの研削面に同じ)に平行に正すことができる。これにより、被研削物の研削仕上げ面が研削用ステージの傾斜による悪影響で傾くという不都合を予め確実に回避することができ、被研削物における良好な研削仕上げ面を得ることができる。
この場合、三個のステージ用距離センサを、前述したピエゾアクチュエータの各装備箇所に個別に対応させて装備すると、ピエゾアクチュエータの伸縮動作の量が前述した三個のステージ用距離センサの測定量に対応した量となる。このため、このようにすると補正量が容易に特定されるので、研削用ステージの傾斜が見い出されてから微調整する迄を連続的に且つ迅速に実行することができ、かかる点において、研削加工における作業性および迅速性を更に高めるばかりでなく、装置の信頼性も高められる。
又、本発明では、前述したヘッド部移送機構側に装備された平面往復移動ヘッドの側面周囲に近接して、研削用ステージ上における被研削物が固着された基板との距離を測定する少なくとも三個の基板用距離センサを装備すると共に、この各基板用距離センサからの距離情報を入力して前述した研削用ステージの被研削物が固着された箇所の前記基板部分の傾きを算定する傾斜角算定機能を備えた主制御部を設ける。そして、この主制御部が、前述した傾斜角微調整機構を駆動制御して被研削物が固着された箇所の基板部分の傾きを平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御する基板用傾斜補正制御機能を備えたものとした(請求項7)。
ここで、上記少なくとも三個の各基板用距離センサについては、前述したピエゾアクチュエータの各装備箇所に個別に対応させて装備してもよい(請求項8)。
このようにすると、前述した被研削物の研削加工に際してヘッド部移送機構を下降させる過程で又は下降させた後に三個の各基板用距離センサを作動させて半田バンプが付された箇所の基板部分の傾斜を測定すると共にこの測定情報(三箇所の位置情報および高さ変位情報)に基づいて基板の微小な傾斜角度を主制御部は容易に算定する。
このため、研削箇所における基板部分の微小傾斜角度を迅速に算定することができ、この算定された傾斜情報に基づいて主制御部が直ちに作動し、基板用傾斜補正制御機能を作動させて傾斜角微調整機構を操作し、研削用ステージ全体の傾斜を微小変化させて研削箇所における基板部分の微小傾斜角度を零となるようにように設定制御する。
これにより、僅かな反りによる被研削物の研削対象面の反りがあっても、その研削対象面を平面往復移動ヘッドの先端面(研削用テープの研削面に同じ)に平行に設定することができる。
この結果、被研削物の研削仕上げ面が基板部分の傾き(反り)による悪影響で傾くという不都合を予め確実に回避することができ、特に被研削物が半田バンプである場合にはカット後の基板の面に平行に研削仕上げ面が形成されていることとなり、かかる点において、カット前の基板に微小な反りがあってもその傾斜(反り)による悪影響を予め確実に回避することができ、カットされた状態での良好な研削仕上げ面を得ることができる。
この場合、三個の基板用距離センサを、前述したピエゾアクチュエータの各装備箇所に個別に対応させて装備すると、ピエゾアクチュエータの伸縮動作の量が前述した三個の基板用距離センサの測定量に対応した量となる。このため、このようにすると補正量が容易に特定されるので、基板の傾き(反り)が見い出されてから研削用ステージの傾斜を微調整する迄を連続的に且つ迅速に実行することができ、かかる点において、研削加工における作業性および迅速性を更に高めるばかりでなく、装置の信頼性も高められる。
又、本発明では、前述したヘッド部移送機構に、当該研削用ステージとの距離を検出する少なくとも三個のステージ用距離センサを装備すると共に、平面往復移動ヘッドの周囲に近接して研削用ステージ上における前述した被研削物が固着された基板との距離を測定する少なくとも三個の基板用距離センサを装備するように構成してもよい。
同時に、各ステージ用距離センサからの距離情報を入力して研削用ステージのステージ面の傾きを算定すると共に、各基板用距離センサからの距離情報を入力して前述した研削用ステージの被研削物が固着された箇所の基板部分の傾きを算定する主制御部を設ける。
そして、この主制御部が、前述した傾斜角微調整機構を駆動制御して当該研削用ステージのステージ面の傾きを平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御するステージ用傾斜補正制御機能を備えると共に、同じく傾斜角微調整機構を駆動制御して前述した被研削物が固着された箇所の基板部分の傾きを前述した平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御する基板用傾斜補正制御機能を備えた構成とし、更に、この基板用傾斜補正制御機能を前述したステージ用傾斜補正制御機能に優先して作動させる基板補正優先制御機能を備えた構成とした(請求項9)。
このようにすると、通常は研削用ステージのステージ面の傾きが平面往復移動ヘッドの先端面に常に平行と成るように設定することができ、被研削物が付された基板等に反り等の微小傾斜があった場合には基板補正優先制御機能を稼働させて当該基板等の反りに合わせて優先的に研削用ステージの傾斜調整を成し得ることができ、かかる点においては被研削物の研削仕上げ面の基板に対する平行度を常に最良の状態に維持することが可能となる。
更に、本発明にかかる精密研削方法の発明では、先端面に研削用テープを着脱自在に当接させた平面往復移動ヘッドを被研削物に向けて移送させる第1の工程と、この平面往復移動ヘッドが半田バンプ等の被研削物に当接する前に当該被研削物が固着された基板を保持する研削用ステージの傾きを測定する第2の工程と、研削用ステージの傾きが検出された場合に当該研削用ステージ側に装備された傾斜角微調整機構を駆動して当該ステージ面の傾きを前述した研削用テープの研削面に平行に設定する第3の工程と、この第3の工程でステージ面の傾きが修正されたのち前述した平面往復移動ヘッドを被研削物に当接して且つ駆動して当該被研削物を所定量研削する第4の工程とを備えている、という構成とした(請求項10)。
このため、本発明にかかる上記精密研削方法によると、被研削物を固定した状態で研削用テープによって被研削物を研削することから、被研削物の往復移動による損傷等の不都合を回避することができ、被研削物の研削量のチェックも容易に行うことができる。また、研削用ステージの傾きにより研削仕上げ面が傾くという不都合も解消されることとなり、被研削物を変える度に、常に研削用テープの未使用面を被研削物に対して使用することができるので、研削用テープの目詰まりという不都合がなくなり、研削用テープを巻き取るだけで当該新規な研削条件を設定し得るので、作業性および生産性の向上を図り得るという利点がある。
又本発明では、前述した第3の工程と第4の工程の間に、被研削物に平面往復移動ヘッドを当接させた後又はその直前に前述した基板の傾きの有無を検出すると共に当該基板の傾きが検出された場合に前述した傾斜角微調整機構を駆動して当該基板が研削用テープの研削面に平行となるように設定する基板用傾斜補正工程を設けた(請求項11)。
このようにすると、基板の反り等による変形があっても、カット後の基板を想定して当該基板に付された被研削物(例えば半田バンプ)の研削加工仕上げ面を傾きのない良好な研削加工仕上げ面とすることができる。
更に、本発明では、前述した平面往復移動ヘッドとして研削用テープを吸着するテープ吸着機能を備えたものを使用すると共に前述した第3の工程に相前後して研削用テープを前述した平面往復移動ヘッドの先端面に吸着させる研削用テープ吸着工程を設けた(請求項12)。
このようにすると、研削用テープの平面往復移動ヘッドに対する着脱が迅速且つ容易となり、このため、被研削物上での研削位置の移動に際しても、僅かな移動時間中に研削用テープの巻き取りができるので研削用テープの研削面を常に新しい研削用テープ面とすることができ、かかる点において研削作業の能率および研削加工精度を経時的にも常に同一状態を維持することができ、かかる点において異なった切削箇所に対しても常に同一の研削条件を設定することができ、これによって研削作業における被研削物に対する研削仕上げ面の品質を常に良好なものとすることができる。
本発明にかかる精密研削装置では、被研削物の先端部を研削用テープで研削するようにしたので、常に新しい研削面部分(研削用テープの)で被研削物を研削することが可能となり、これがため、被研削物が例えば粘性の高い金属からなる半田バンプであっても常に目詰まりの無い新しい研削用テープの研削面部分で被研削物を研削することができ、かかる点において、異なった箇所の各基板の半田バンプに対しても、研削加工後の研削仕上げ面の仕上がりの品質を常に同一の高品質に維持することができる。
又、被研削物の研削に際しては、被研削物の研削箇所に対して研削用テープの研削面を被研削物の研削面に沿って往復移動させるように構成したので、例えば研削箇所に一方向への大きなバリが発生するという不都合がなくなり、これがため、例えば被研削物が半田バンプであっても隣接する半田バンプ相互間にブリッジが生じる(破片がつながる)という不都合を有効に排除することができ、かかる点において信頼性の高い精密研削装置を得ることができる。
更に、研削用テープを使用したことにより、被研削物上での研削位置の移動に際しても、僅かな移動時間中に研削用テープの巻き取りができるので研削用テープの研削面を常に新しい研削用テープ面とすることができ、かかる点において、研削作業の能率および研削加工精度を経時的にも常に同一状態を維持することができ、異なった切削箇所に対しても常に同一の研削条件を設定することができ、これによって研削作業における被研削物に対する研削仕上げ面の品質を常に良好なものとすることができるという従来にない優れた精密研削装置を提供することができる。
又、本発明にかかる精密研削方法によると、被研削物を固定した状態で研削用テープによって被研削物を研削することから、被研削物の往復移動による損傷等の不都合を回避することができ、被研削物の研削量のチェックも容易に行うことができる。また、第2の工程と第3の工程で研削用ステージの傾きの検出とその修正とを行うようにしたので、研削用ステージの傾きにより研削仕上げ面が傾くという不都合も確実に解消される。
更に、被研削物に対する研削に着手する前に、研削用テープの未使用面を被研削物に対して設定することができるので、半田バンプ等の軟質の被研削物に対しても研削用テープの目詰まりによる研削不調という不都合がなくなり、研削用テープを巻き取るだけで常に新規な研削条件を設定し得るので、被研削物の研削面の品質の低下を事前に確実に回避することができ、かかる点において不良品の発生を有効に抑制し生産性の著しい向上を図り得るという従来にない優れた精密研削方法を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に従って説明する。
図1乃至図3において、符号1は研削ユニット部を示し、符号2はベースユニットを示す。ここで、ベースユニット2は、図4に示す半田バンプ等の被研削物Wが付された基板(カット前の基板で、以下、単に「ワーク」という)Kを図1の水平状態で保持する研削用ステージ2Aを備え、同時に当該研削用ステージ2Aを水平面上の任意の位置(一定範囲内で)へ移送する機能を備えたものとなっている。
又、研削ユニット部1は、前述した半田バンプ等の被研削物Wの上面部分を同一高さに研削するもので、そのための研削機構3と、この研削機構3を保持すると共にこれを図1の上下方向に移動する移動枠体4と、この移動枠体4を図1の矢印Aに示すように、同図の上下方向に移動させ又は所定位置で停止してこれを保持する垂下保持機構5とを備えている。そして、この垂下保持機構5と前述した移動枠体4とによってヘッド部移送機構6が構成されている。
ここで、前述したヘッド部移送機構6の移動枠体4は、図1および図3に示すように上端部に装備された上枠プレート4Bと、下端部に装備された下枠プレート4Cと、この両者を連結する側壁部4Dとを備えた構成となっている。符号4Hは移動枠体4を垂下保持機構5に連結する断面L字状の垂下連結金具を示す。符号4Haは連結用として装備された六本のボルトを示す。
この内、図1の正面側及び背面側の側壁部4Daは、下枠プレート4C側から僅かに立ち上がった程度の高さに設定されている。この下枠プレート4Cの中央部には、後述するように平面往復移動ヘッド12が保持された水平移動プレート13Aを水平に配設するための(四角形状の)中央切除穴4Eが設けられている。更に、上枠プレート4Bには、その中央部に近い領域に後述する研削用テープ11を下方に向けて配置するための長穴4Ba,4Bbが設けられている。
又、ヘッド部移送機構6の上述した垂下保持機構5は、図1の左右方向に対しても所定の距離範囲で移動して前述した移動枠体4の停止位置を微調整する微調整手段(図示せず)を備えた構成となっている。
尚、符号10は上述した研削ユニット部1を垂下保持機構5部分で保持する枠本体を示す。この枠本体は図1〜図3中では仮想線(二点鎖線)で示されている。
〔研削機構〕
前述した研削機構3は、ベースユニット2側の研削用ステージ2A上に保持された被研削物W(図4参照)を研削加工する巻き取り型の研削用テープ11と、この研削用テープ11の研削面を裏面側から前述した被研削物Wに向けて押圧すると共に図1の左右方向に往復移動するように構成された平面研削用の平面往復移動ヘッド12とを備えている。
この研削機構3の平面往復移動ヘッド12は、ヘッド保持機構13を介して前述した移動枠体4に保持されている
そして、研削用テープ11と平面往復移動ヘッド12とを備えた研削機構3は、ヘッド部移送機構6に保持された状態で前述した研削用ステージ2Aに向けて下降移送され被研削物Wに当接した後、当該被研削物Wとの間に適度の押圧力が印加されて停止される。(4参照)。その後、研削用テープ11と平面往復移動ヘッド12とが所定の速度で往復移動し、当該研削用ステージ2A上の半田バンプ等の被研削物W(図4参照)を所定の高さにまで研削し得るようになっている。図4は、研削用テープ11と平面往復移動ヘッド12とが被研削物W(この図4では半田バンプを想定)に当接した状態を示す。
前述した研削用テープ11は、巻き取り型のものが使用され、そのリール11A,11B部分が前述した移動枠体4の上枠プレート4B上に装備されている。符号11Cはリール11Cに連結された巻取駆動モータを示す。又、リール11Aには研削用テープ11を送り出すに際しては当該研削用テープ11に適度の摩擦ブレーキが付される構造となっている。
更に、上枠プレート4B上には研削用テープ11用のガイドローラ11a,11bが装備され、リール11A,11Bへの巻き取り/送り出しの各動作が円滑になされるようになっている。このガイドローラ11a,11bの内側で前述した上枠プレート4B上に研削用テープ11を下方に向けて配置するための長穴4Ba,4Bbが設けられている。
又、前述した平面往復移動ヘッド12の図1における両側にもガイドローラ11e,11fが装備され、これによって研削用テープ11の巻き取り動作時に当該平面往復移動ヘッド12の先端面から離脱しないようになっている。
更に、前述した平面往復移動ヘッド12は、その先端面(図1中では下端面)が平坦面となっており、これによって被研削物Wに当接した場合に前述した研削用テープ11の研削面が加工中は平坦を維持し得るようになっている。
又、この平面往復移動ヘッド12には、内部に負圧設定用の中空部(負圧空間領域)12Aが設けられ、この中空部12Aがその先端面に形成された複数の吸気口(導通小孔)12aに連通されている。そして、この中空部12A内はバルブ12vを介して外部のコンプレッサに連通され、研削作業時には当該中空部12A部分が適度の負圧状態に設定され、これによって平面往復移動ヘッド12の先端面で研削用テープ11が吸引され着脱自在に固着されるようになっている。
ここで、本実施形態では、上述したように研削用テープ11としてリール11A,11Bを備えた巻き取り型のものを使用した場合を例示したが、適当な長さの研削用テープを平面往復移動ヘッド12に着脱自在に固着するように構成してもよい。
〔ヘッド保持機構〕
ヘッド保持機構13は、前述したヘッド部移送機構6上で平面往復移動ヘッド12を垂下保持するもので、前述した平面往復移動ヘッド12を図1の下端部中央に保持した状態の水平移動プレート13Aと、この水平移動プレート13Aを垂下した状態で保持するヘッド垂下保持部15とを備えている。
ここで、水平移動プレート13Aは、前述した下枠プレート4Cの中央部に設けられた四角形状の中央切除穴4E部分に、X方向及びY方向への平面移動が許容されて水平に配置されている。
そして、このヘッド保持機構13には、前述した水平移動プレート13Aに水平往復移動(平面往復移動ヘッド12の先端面に平行の方向)を付勢するヘッド往復駆動機構16が併設されている。
ここで、前述した垂下保持部15は、水平移動プレート13Aを垂下保持する同一太さで同一長さの四組(2本で一組)のピアノ線20a,20bと、この各ピアノ線20a,20bを図1の上端部で固定し保持する中継プレート13Bとを備えている。
この場合、四組(2本で一組)のピアノ線20a,20bは、図3に示すように本実施形態では左右対称位置に組み込まれている。
この内、一方のピアノ線20aが水平移動プレート13Aの四隅に植設され、他方のピアノ線20bが移動枠体4の図1における下端部側の水平固定板4A部分に植設されている。符号20Aは一方のピアノ線20aの配置位置を他方のピアノ線20bに合わせるための底上げ部材を示す。この底上げ部材20Aは前述した水平移動プレート13Aに固着されている。
そして、このように四組(2本で一組)のピアノ線20a,20bと中継保持プレート13Bとを組み込んで他方のピアノ線20bを移動枠体4の下枠プレート4Cで保持するようにすると、この下枠プレート4Cを支持点として四組(2本で一組)のピアノ線20a,20bと中継プレート13Bと水平移動プレート13Aとの間で、ピアノ線20a,20bの弾性力を利用したリンク機構の性質を備えた準リンク機構が構成され、この準リンク機構の性質より下枠プレート4C側の水平移動プレート13A部分が、その高さ位置を変えることなく、同一面上を図1の左右方向および紙面に直交する方向のいずれにも又両方向に同時に往復移動し得るようになっている。
ここで、ヘッド保持機構13では、四組(2本で一組)のピアノ線20a,20bを組み込んだ場合を例示したが、3組(2本で一組)のピアノ線であってもよい。この場合、内側に位置する一方のピアノ線20a(三本)は内側の水平移動プレート13A上で同一の円周上に等間隔に配設すると共に、これに対応して外側に位置する他方のピアノ線20b(三本)は外側の水平固定板4A上で同一の円周上に等間隔に配設するとよい。又、四組(2本で一組)のピアノ線20a,20bについては、同等の剛性を備えた部材であれば他の弾性部材であってもよい。
又、このヘッド保持機構13については、水平移動プレート13Aを上述した内容のものと同等にX−Y平面上で往復移動可能に構成されたものであれば、このヘッド保持機構13に代えて他の構造からなるヘッド保持機構を装備したものであってもよい。
〔ヘッド往復駆動機構〕
ヘッド往復駆動機構16は、前述したように水平移動プレート13Aに保持され且つヘッド部移送機構6上によって水平移動可能に垂下装備された平面往復移動ヘッド12とその先端面に当接された研削用テープ11部分とを、一体的にその先端面に平行に(研削用ステージ2Aの上面に沿って図1の左右方向に)往復移動させる機能を備えている。
このヘッド往復駆動機構16は、具体的には、図1及び図3に示すように、所定間隔を隔てて水平移動プレート13A上に十字状に(X−Y線上に)配置され固着された永久磁石17A,17B,17C,17Dと、この各永久磁石17A〜17Dに個別に対応して装備され各永久磁石17A〜17Dを同時に同一方向(図3の右方向又はひだり方向)に付勢する駆動コイル18A〜18Dと、この駆動コイル18A〜18Dを下端面で保持するコイル固定プレート19とを備えた構成となっている。
そして、このコイル固定プレート19は、前述した移動枠体4の側壁部4Da(水平移動プレート13Aの移動方向に直交する方向に位置する側壁の立ち上がり部分)にその両端部が固定されている。
このため、この駆動コイル18A〜18Dに対する通電の方向を切り換えることにより水平移動プレート13Aの移動方向(図1の左右方向)を切り換えることができ、その往復速度は切り換え速度によって自由に設定することができ、被研削物Wに対するヘッド保持機構12の当接押圧力と駆動コイル17A〜17Dに対する通電電流の大きさとをそれぞれ調整することによって最適な研削条件を設定することが可能となっている。
ここで、ヘッド往復駆動機構16は、前述した平面往復移動ヘッド12とその先端面(図1の下端面)に当接された研削用テープ11とを図1の左右方向に往復移動させる場合について説明したが、駆動コイル18A〜18Dに対する通電の方向を切り換え制御して、紙面に直交する方向に、X−Y平面上で8の字のリサージュ図形をを描くように、又はX方向に研削(研磨)移動する過程でY方向に数回往復移動するように、上述した各永久磁石17A〜17Dを駆動制御してもよい。
〔研削ユニットの動作〕
被研削物Wの先端部の研削に際しては、まず、ヘッド部移送機構6を下降動作させて研削用テープ11を被研削物Wの先端部に僅かに押圧した状態で当接させる(図4参照)。 そして、その後又はその直前に、ヘッド往復駆動機構16を所定の制御速度で作動させると、研削用テープ11と一体的に平面往復移動ヘッド12がその先端面に沿って往復移動し、被研削物Wの先端部の水平方向に沿った研削動作が開始される。
この場合、被研削物Wの先端部に対する当接押圧力は前述したヘッド部移送機構6の下降に伴う押圧力によって設定される。この押圧力は、前述した平面往復移動ヘッド12の往復移動速度と相まって適度の大きさ(即ち、半田バンプ等の被研削物Wが変形しない耐えられる応力の範囲)に設定されるようになっている。
このように、本実施形態では、被研削物の先端部を研削用テープ11によって研削するようにしたので、常に新しい研削面(研削用テープ11の)で被研削物Wを研削することが可能となり、これがため、被研削物Wが例えば粘性の高い金属からなる半田バンプ等であっても常に目詰まりの無い新しい研削用テープ11の研削面部分で被研削物Wを研削することができ、かかる点において、異なった箇所の各ワーク(基板)Kの半田バンプに対しても、研削加工後の被研削面の仕上がりの品質を常に同一の高品質に維持し得るという利点がある。
又、被研削物Wの研削に際しては、被研削物Wの研削箇所に対して研削用テープ11の研削面を被研削物Wの研削される面に沿って往復移動させるように構成したので、例えば研削箇所に一方向への大きなバリが発生するという不都合がなくなり、これがため、例えば被研削物Wが半田バンプであっても隣接する半田バンプ相互間にブリッジが生じる(破片がつながる)という不都合を有効に排除することができ、かかる点において信頼性の高い精密研削装置を得ることができる。
更に、本実施形態では、上述したように被研削物Wに向けてヘッド部移送機構6を下降移動させて研削加工を行うように構成したので、被研削物Wを所定の研削ステージ2A上に固定したまま研削作業を行うことができ、かかる点において、被研削箇所が複数あっても例えばベースユニット2側の研削ステージ2Aを水平方向に任意に移動させるだけで異なった箇所で同一内容の研削作業を実行することができ、かかる点において作業能率を著しく向上させることができ、複数箇所の各被研削物Wに対しても各研削仕上げ面の品質を常に同一品質に設定することができる。
〔ベースユニット〕
前述したベースユニット2は、半田バンプ等の被研削物Wが付されたワークKを常に水平状態で保持する研削用ステージ2Aと、この研削用ステージ2Aを保持すると共にこれをX−Y平面上の任意の位置に移送し保持する基台30と、この基台30と前述した研削用ステージ2Aとの間に介装された傾斜角微小調整機構31とを備えている。
ここで、傾斜角微調整機構31は、前述した研削用ステージ2Aのステージ面に微小な傾きがあった場合にこれを前述した平面往復移動ヘッド12の先端面に平行と成るように調整する機能を備えたものとなっている。
このため、研削用ステージ2Aの傾斜という研削装置側の不都合が被研削物Wに与える悪影響を確実に排除することができ、かかる点において被研削物Wの被研削面の仕上がりを良好に維持し得るばかりでなく装置の信頼性をより一層高めることができる。
これを更に詳細に説明する。
基台30としては、本実施形態では前述した研削用ステージ2AをX−Y平面上の任意の方向に移送し得るステージ移送機能を備えた公知のX−Y移送用テーブルが使用されている。
このため、研削の対象範囲が広くなるので、研削用ステージ2Aに載置され保持されたワークK上の被研削物Wは、その研削箇所の数又は大きさを自由に設定することができ、同時に研削対象箇所を単に基台30の動作を操作するだけで研削用ステージ2AをX−Y平面上の任意の方向に移送し得るので、複数の研削箇所を順次連続的に選択してその研削作業を実行することができ、かかる点において、その作業性を著しく向上させることができる。
又、傾斜角微調整機構31は、前述した基台30と研削用ステージ2Aとの間に、当該研削用ステージ2Aのステージ面に微小な傾きがあった場合にこれを前述した平面往復移動ヘッド12の先端面に平行と成るように調整する機能を備えている。そして、この傾斜角微調整機構31は、具体的には、前述した研削用ステージ2Aを保持する少なくとも三組のピエゾアクチュエータ31A,31B,31Cにより構成されている。
このため、三組のピエゾアクチュエータ31A〜31Cの変化量を変えて同時に又は各別に動作させることにより、前述した研削用ステージ2Aの傾斜を自在に設定し又は正すことができ、しかも印加電圧を公知の調整回路を用いて調整するという単純作業で研削用ステージ2Aの傾斜を微調整することができ、かかる点において研削用ステージ2Aの傾斜是正に際してその作業能率を著しく向上させることができる。
この三組のピエゾアクチュエータ31A〜31Cは、本実施形態ではそれぞれ図1乃至図3に示すように二等辺三角形の頂点に位置するように配置され、所定の印加電圧に応じてその長さ方向に伸縮駆動されるように構成されている。
このため、三点で研削用ステージ2Aの傾斜角をゼロに又は任意の角度に可変設定し得るので、作業性が向上するばかりでなく、制御量である傾斜情報の特定が単純化されその演算も単純化され、これがため傾斜の設定又は是正の応答速度を高めることができる。
又、上述したように二等辺三角形の頂点に位置するように配置することにより、例えば水平方向へのピッチング動作や図1の紙面に直交する方向へのヨーイング動作を、更には図1の上下方向への動作を、迅速に且つ容易に設定制御することができ、かかる点においても傾斜の設定又は是正の応答速度を高めることができる。
尚、この傾斜角微調整機構31については、同等に機能するものであればピエゾアクチュエータ以外の他の手法(電気式,機械式を問わず)を用いたものであってもよい。この場合、例えばねじ機構を利用したもの或いはソレノイド方式を応用したもの等で前述したピエゾアクチュエータの場合と同じように中心軸に沿って伸縮可能な構造のものであっても、或いは屈曲して高さ調整をするように構成したものであってもよい。
更に、前述したピエゾアクチュエータ31A〜31Cについては三個以上であってもよい。又その配置についても、二等辺三角形の頂点の位置であることに限定されるものではない。
〔研削用ステージ又はワークの傾斜是正制御〕
前述したヘッド部移送機構6上の移動枠体4上には、前述した研削用ステージ2Aとの距離を検出する三個のステージ用距離センサ41A,41B,41Cが装備されている。 この三個のステージ用距離センサ41A〜41Cは、具体的には、移動枠体4の下枠プレート4Cの下面側に下方の研削用ステージ2Aに向けて突設されている(図1参照)。
この場合、三個のステージ用距離センサ41A〜41Cは、それぞれ前述したピエゾアクチュエータ31A〜31Cに対応して配置されている。具体的には、図1〜図3に示すようにピエゾアクチュエータ31A〜31Cの各中心軸と同一線上に、三個の各ステージ用距離センサ41A〜41Cがそれぞれ個別に対応して配置されている。
ここで、このステージ用距離センサ41A〜41Cについては、レーザ式でも静電容量型のものであっても、或いはその他の方式のものであってもよい。
又、前述したベースユニット2側には、前述した各ステージ用距離センサ41A〜41Cからの距離情報を入力して前述した研削用ステージ2Aのステージ面の傾きを算定する傾斜角算定機能を備えた主制御部50が設けられている(図5参照)。
この主制御部50は、更に、この算定されたステージ面の傾きにかかる情報に基づいて前述した傾斜角微調整機構31を駆動制御して、当該研削用ステージ2Aのステージ面の傾きを前述した平面往復移動ヘッド12の先端面に平行に設定制御するステージ用傾斜補正制御機能を備えている。
このため、本実施形態では、前述した被研削物Wの研削加工に際してヘッド部移送機構16を下降させる過程で、三個のステージ用距離センサ41A〜41Cを作動させて研削用ステージ2Aとの距離を測定すると共にこの測定情報(三箇所の位置情報および距離情報)に基づいて研削用ステージ2AのX−Y平面上の微小な傾斜角度が主制御部50で算定される。
そして、この算定された研削用ステージの具体的な微小傾斜角度(傾斜情報)に基づいて主制御部50では直ちにステージ用傾斜補正制御機能を作動させて傾斜角微調整機構31を操作し、研削用ステージ2Aの傾斜を平面往復移動ヘッド12の先端面(研削用テープ11の研削面に同じ)に平行に正すことができる。これにより、被研削物Wの研削仕上げ面が研削用ステージ2Aの傾斜による悪影響で傾くという不都合を予め確実に回避することができ、被研削物Wにおける良好な研削仕上げ面を得ることができる。
この場合、三個のステージ用距離センサ41A〜41Cを、前述したピエゾアクチュエータ31A〜31Cの各装備箇所に個別に対応させて装備すると、ピエゾアクチュエータ31A〜31Cの伸縮動作の量が前述した三個のステージ用距離センサ41A〜41Cの測定量に対応した量となる。このため、このようにすると補正量が容易に特定されるので、研削用ステージ2Aの傾斜が見い出されてからの微調整を連続的に且つ迅速に実行することができ、かかる点において、研削加工における作業性および迅速性を更に高めるばかりでなく、装置の信頼性も高められる。
尚、この三個の各ステージ用距離センサ41A〜41Cについては、装備位置を必ずしも各ピエゾアクチュエータ31A〜31Cに対応させなくてもよい。
更に、その個数については必要最小限のものとして三個装備した場合を例示したが、四個以上であってもよい。
又、前述したヘッド部移送機構6上の移動枠体4上には、更に、前述した研削用ステージ2A上のワーク(例えば基板)Kの傾きを検出するための三個の基板用距離センサ46A,46B,46Cが装備されている。
この三個の基板用距離センサ46A〜46Cは、実際には平面往復移動ヘッドの側面周囲に近接して前述したヘッド部移送機構6側に装備されている。又、この三個のステージ用距離センサ41A〜41Cは、具体的には、図1に示すように移動枠体4の下枠プレート4Cの下面側に下方のワークKに向けて突設されている。
この場合、三個の基板用距離センサ46A〜46Cは、それぞれ前述したピエゾアクチュエータ31A〜31Cに対応して配置されている。具体的には、図2〜図3に示すように本実施形態では、各ピエゾアクチュエータ31A〜31Cの中心軸線と平面往復移動ヘッド12の中心軸線とを結ぶ線上で、前述した下枠プレート4Cの二等辺三角形の頂点に位置する箇所で、且つ前述した平面往復移動ヘッド12の周囲に近接した位置に配設されている。
ここで、この基板用距離センサ46A〜46Cとしては、本実施形態では例えば先端面が被研削物Wに当接した場合に当接箇所からの反力の大小を検出しこれを距離情報として入力する当接型のものが使用されている。この場合、この基板用距離センサ46A〜46Cにあっては、被研削物Wが凹凸のものであっても、その高さの変化を平均値として基板用距離センサ46A〜46C毎に検出し得るようになっている。
更に、前述した主制御部50は、この各基板用距離センサ46A〜46Cからの距離情報を入力して前述した研削用ステージ2Aの被研削物Wが固着された箇所のワークK部分の傾き(微小傾斜角)を算定するワークK用の傾斜角算定機能を備えている。同時に、この主制御部は、この算定されたワークKの微小傾斜角情報に基づいて前述した傾斜角微調整機構31を駆動制御して被研削物Wが固着された箇所のワークK部分の傾きを前述した平面往復移動ヘッド12の先端面に平行に設定制御する基板用傾斜補正制御機能を備えている。
このため、本実施形態では、前述した被研削物Wの研削加工に際してヘッド部移送機構6を下降させる過程で又は下降させた後に、三個の各基板用距離センサ46A〜46Cを作動させて半田バンプが付された箇所のワーク(基板)K部分の傾斜を測定すると共に、この測定情報(三箇所の位置情報および高さ変位情報)に基づいて前述した主制御部50では直ちに傾斜角算定機能が作動してワークKの微小な傾斜角度を算定するようになっている。
このため、研削箇所におけるワークK部分の微小傾斜角度が迅速に算定され、この算定された傾斜情報に基づいて主制御部50が直ちに基板用傾斜補正制御機能を作動させて傾斜角微調整機構9を操作し、研削用ステージ2Aの全体的な傾斜を微小変化させて研削箇所におけるワークK部分の微小傾斜角度を零となるようにように設定制御する。
これにより、僅かな反りによる被研削物Wの研削対象面の反りがあっても、その研削対象面を平面往復移動ヘッド12の先端面(研削用テープ11の研削面に同じ)に平行に設定することができる。
この結果、被研削物Wの研削仕上げ面がワークK部分の傾き(反り)による悪影響で勾配を持ちという不都合を予め確実に回避することができ、特に被研削物Wが半田バンプである場合にはカット後のワーク(基板)Kの面に平行に研削仕上げ面が形成されていることとなり、かかる点において、カット前のワークKに微小な反りがあってもその傾斜(反り)による悪影響を予め確実に回避することができ、カットされた状態での良好な研削仕上げ面を得ることができる。
この場合、三個の基板用距離センサ46A〜46Cを、前述したピエゾアクチュエータ31A〜31Cの各装備箇所に個別に対応させて装備すると、ピエゾアクチュエータ31A〜31Cの伸縮動作の量が前述した三個の基板用距離センサ46A〜46Cの測定量に対応した量となる。このため、このようにすると補正量が容易に特定されるので、ワーク(基板)Kの傾き(反り)が見い出されてから研削用ステージ2Aの傾斜を微調整する迄を連続的に且つ迅速に実行することができ、かかる点において、研削加工における作業性および迅速性を更に高めるばかりでなく、装置の信頼性も高められる。
尚、この三個の各基板用距離センサ46A〜46Cについては、装備位置を必ずしも各ピエゾアクチュエータ31A〜31Cに対応させなくてもよい。更に、個数については必要最小限のものとして三個装備した場合を例示したが、四個以上であってもよい。
前述した主制御部50は、上述したステージ用傾斜補正制御機能と基板用傾斜補正制御機能のほかに、更に、この基板用傾斜補正制御機能を前述したステージ用傾斜補正制御機能に優先して作動させる基板補正優先制御機能を備えている。
これにより、通常は研削用ステージ2Aのステージ面の傾きが平面往復移動ヘッド12の先端面に常に平行と成るように設定することができ、被研削物Wが付されたワーク(基板)Kの傾き(反り)等の微小傾斜があった場合には基板補正優先制御機能を稼働させて当該基板等の反りを対象として優先的に研削用ステージ2Aの傾斜調整を成し得ることができ、かかる点においては被研削物の研削仕上げ面のワーク(基板)Kに対する平行度を常に最良の状態に維持することが可能となる。
〔本実施形態の全体的動作等〕
次に、上記実施形態の全体的な動作等について説明する。
まず、装置全体を稼働させ、ヘッド部移送機構6を作動させて研削ユニット部1(研削用テープ11を着脱自在に当接させた平面往復移動ヘッド12部分)を被研削物Wに向けて移送する(第1の工程)。
この場合、必要に応じてヘッド部移送機構6の垂下保持機構5を作動させ、研削ユニット部1の全体をX−Y平面上の任意の方向に微小移動させてもよい。
続いて、この平面往復移動ヘッド12が半田バンプ等の被研削物Wに当接する前に当該被研削物Wが固着されたワーク(基板)Kを保持する研削用ステージ2Aの傾きを測定する(第2の工程)。この研削用ステージ2Aの傾きは、ステージ用距離センサ41A〜41Cが研削用ステージ2Aとの距離を三箇所で測定すると共に、この距離情報に基づいて主制御部50が研削用ステージ2Aの傾きを算定する。
そして、この研削用ステージ2Aの傾きが検出されると、直ちに主制御部50が作動し、研削用ステージ2A側(基台30側)に装備された傾斜角微調整機構31を駆動制御して当該ステージ2Aの傾きを前述した研削用テープ11の研削面に平行に設定する(第3の工程)。
ここで、主制御部50は、傾斜角微調整機構31を構成する三つのピエゾアクチュエータ31A〜31Cを伸縮駆動させて研削用ステージ2Aの傾きがゼロとなるように設定制御する。かかる場合、この間の研削用ステージ2Aの傾斜情報は、ステージ用距離センサ41A〜41Cが常時検出し、この情報を入力した主制御部50が当該研削用ステージ2Aの傾きがゼロとなったか否かを判断する。
これら上記研削用ステージ2Aの傾きに関する一連の傾斜情報は、主制御部50による傾斜是正の制御経過を含めて全てリアルタイムで表示部51に表示されるようになっている。又、主制御部50で使用される各種演算ソフト及び表示部駆動ソフト等は予めメモリ52に記憶されるようになっている。
更に、主制御部50による傾斜角微調整機構31に対しては、通常は演算された傾斜情報に即応して主制御部50からの指令で駆動するように構成されているが、必要に応じて入力部60からの指示で、傾斜角微調整機構31の三つのピエゾアクチュエータ31A〜31Cを個別に選択駆動し得るようにしてもよい。
この第3の工程で研削用ステージ2Aの傾きの傾きが修正されると、前述した第1の工程がそのまま継続して実行され、前述した平面往復移動ヘッド12が被研削物Wに適当な押圧力を持って当接され、続いてヘッド往復駆動機構16が作動し、当該被研削物(例えば半田バンプ)Wの上端が一様に所定量研削される(第4の工程)。
この場合、平面往復移動ヘッド12は被研削物Wに当接する前から往復移動動作に入り、当接と同時に被研削物Wの研削(又は研磨状態の微小研削)が実行される。これにより、例えば平面的に配列された複数個の半田バンプが全体的に一様に微小研削されその高さが同一に設定される。
ここで、前述した第3の工程に相前後して、研削用テープ2Aを前述した平面往復移動ヘッド12の先端面に吸着させるようにした(研削用テープ吸着工程)。
この場合、平面往復移動ヘッド12としては、前述したように内部に中空部(負圧空間領域)12Aを有し且つその先端面に設けられた複数の導通小孔12aがこの負圧空間領域に通ずるように設定されたもの(研削用テープを吸着するテープ吸着機能を備えたもの)が使用されている。
又、本実施形態では、前述した第3の工程と第4の工程の間には、被研削物Wに平面往復移動ヘッド12を当接させた後又はその直前に前述したワーク(基板)Kの傾きの有無を検出すると共に当該ワーク(基板)Kの傾きが検出された場合に前述した傾斜角微調整機構31を駆動して当該基板が研削用テープの研削面に平行となるように設定するワーク(基板)K用の傾斜補正工程を設けた(基板用傾斜補正工程)。
このため、ワーク(基板)Kが反り等によって変形していても、カット後の基板を想定して研削加工を行うことができ、当該基板に付された被研削物(例えば半田バンプ)の研削加工仕上げ面を傾きのない良好な研削加工仕上げ面とすることができる。
このように、本発明では、研削加工を上述したような手順で行うようにしたので、被研削物Wを固定した状態で研削用テープ12によって被研削物Wを研削することから、被研削物Wの往復移動による損傷等の不都合を回避することができ、被研削物Wの研削量のチェックも容易に行うことができる。
また、研削用ステージ2Aの傾きにより研削仕上げ面が傾くという不都合も解消されることとなり、被研削物Wを変える度に、常に研削用テープ11の未使用面を被研削物Wに対して使用することができるので、研削用テープ11の目詰まりという不都合がなくなり、研削用テープ11を巻き取るだけで当該新規な研削条件を設定し得るので、作業性および生産性の向上を図り得るという利点がある。
本発明は特に被研削物Wとして半田バンプの精密研削(高さを揃えること)について詳細に説明したが、これは、本発明を被研削物Wを半田バンプの精密研削に限定するものではなく、例示であり、他の精密部材を研磨/研削の対象としたものであっても、そっくりそのまま実施することができ、特に装置全体の小型化が可能な構造であるので、ミクロン単位の精密微小部材の先端研磨(又は研削)にも、適合し得るものとなっている。
本発明の最良の一実施形態を示す一部切り欠いた正面図である。 図1の一部省略した平面図である。 図1のC−C線に沿った断面図である。 図1内に開示した研削用テープ及び平面往復移動ヘッドの動作を示す説明図である。 図1内に開示した研削用ステージの傾斜是正用の制御動作系を示すブロック図である。
符号の説明
1 研削ユニット
2 ベースユニット
2A 研削用ステージ
3 研削機構
4 移動枠体
6 ヘッド部移送機構
11 研削用テープ
12 平面往復移動ヘッド
13 ヘッド保持機構
16 ヘッド往復駆動機構
30 基台
31 傾斜角微調整機構
31A,31B,31C ピエゾアクチュエータ
41A,41B,41C ステージ用距離センサ
46A,46B,46C 基板用距離センサ
50 主制御部
K ワーク(基板)
W 被研削物

Claims (12)

  1. 研削用ステージ上に保持された被研削物を平面研削加工する研削用テープと、この研削用テープの一部をその先端面に着脱自在に当接させた平面研削用の平面往復移動ヘッドと、この平面往復移動ヘッドおよび前記研削用テープを保持すると共にこれらを前記被研削物に向けて移送するヘッド部移送機構とを備え、
    前記ヘッド部移送機構に、当該ヘッド部移送機構上で前記平面往復移動ヘッドを垂下保持するヘッド保持機構と、前記研削用テープと一体的に当該平面往復移動ヘッドをその先端面に平行に往復移動させるヘッド往復駆動機構とを併設したことを特徴とする精密研削装置。
  2. 研削用ステージ上に保持された被研削物を平面研削加工する研削用テープと、この研削用テープの一部をその先端面に着脱自在に当接させた平面研削用の平面往復移動ヘッドと、この平面往復移動ヘッドおよび前記研削用テープを保持すると共にこれらを前記被研削物に向けて移送するヘッド部移送機構とを備え、
    前記ヘッド部移送機構に、当該ヘッド部移送機構上で前記平面往復移動ヘッドを垂下保持するヘッド保持機構と、前記研削用テープと一体的に当該平面往復移動ヘッドをその先端面に平行に往復移動させるヘッド往復駆動機構とを併設し
    前記研削用ステージを保持する基台を設けると共に、この基台と前記研削用ステージとの間に、当該研削用ステージのステージ面に微小な傾きがあった場合にこれを前記平面往復移動ヘッドの先端面に平行と成るように調整する傾斜角微調整機構を装備したことを特徴とする精密研削装置。
  3. 前記傾斜角微調整機構を、前記研削用ステージを保持する少なくとも三組のピエゾアクチュエータにより構成したことを特徴とする請求項2記載の精密研削装置。
  4. 前記基台を、前記研削用ステージをX−Y平面上の任意の方向に移送し得るステージ移送機能を備えたX−Y移送用テーブルとしたことを特徴とする請求項2又は3記載の精密研削装置。
  5. 前記ヘッド部移送機構に当該研削用ステージとの距離を検出する少なくとも三個のステージ用距離センサを装備すると共に、前記各ステージ用距離センサからの距離情報を入力して前記研削用ステージの傾きを算定する研削用ステージ用の傾斜角算定機能を備えた主制御部を設け、
    この主制御部が、前記傾斜角微調整機構を駆動制御して当該研削用ステージの傾きを前記平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御するステージ用傾斜補正制御機能を備えていることを特徴とした請求項2,3又は4記載の精密研削装置。
  6. 前記少なくとも三個の各ステージ用距離センサを、前記ピエゾアクチュエータの各装備箇所に個別に対応させて装備したことを特徴とする請求項5記載の精密研削装置。
  7. 前記ヘッド部移送機構側に装備された前記平面往復移動ヘッドの側面周囲に近接して、前記研削用ステージ上における前記被研削物が固着された基板との距離を測定する少なくとも三個の基板用距離センサを装備すると共に、前記各基板用距離センサからの距離情報を入力して前記研削用ステージの被研削物が固着された箇所の前記基板部分の傾きを算定する基板用の傾斜角算定機能を備えた主制御部を設け、
    この主制御部が、前記傾斜角微調整機構を駆動制御して前記被研削物が固着された箇所の基板部分の傾きを前記平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御する基板用傾斜補正制御機能を備えていることを特徴とした請求項2,3又は4記載の精密研削装置。
  8. 前記少なくとも三個の各基板用距離センサを、前記ピエゾアクチュエータの各装備箇所に個別に対応させて装備したことを特徴とする請求項7記載の精密研削装置。
  9. 前記ヘッド部移送機構に、当該研削用ステージとの距離を検出する少なくとも三個のステージ用距離センサを装備すると共に、前記平面往復移動ヘッドに近接して前記研削用ステージ上における前記被研削物が固着された基板との距離を測定する少なくとも三個の基板用距離センサを装備し、
    前記各ステージ用距離センサからの距離情報を入力して前記研削用ステージのステージ面の傾きを算定すると共に、前記各基板用距離センサからの距離情報を入力して前記研削用ステージの被研削物が固着された箇所の前記基板部分の傾きを算定する傾斜角算定機能を備えた主制御部を設け、
    この主制御部が、前記傾斜角微調整機構を駆動制御して当該研削用ステージのステージ面の傾きを前記平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御するステージ用傾斜補正制御機能を備えると共に、同じく前記傾斜角微調整機構を駆動制御して前記被研削物が固着された箇所の基板部分の傾きを前記平面往復移動ヘッドの先端面に平行に設定制御する基板用傾斜補正制御機能を備え、
    更に、前記基板用傾斜補正制御機能を前記ステージ用傾斜補正制御機能に優先して作動させる基板補正優先制御機能を備えていることを特徴とした請求項2,3又は4記載の精密研削装置。
  10. 先端面に研削用テープを着脱自在に当接させた平面往復移動ヘッドを被研削物に向けて移送させる第1の工程と、この平面往復移動ヘッドが前記被研削物に当接する前に当該被研削物が固着された基板を保持する研削用ステージの傾きを測定する第2の工程と、前記研削用ステージの傾きが検出された場合に当該研削用ステージ側に装備された傾斜角微調整機構を駆動して当該ステージ面の傾きを前記研削用テープの研削面に平行に設定する第3の工程と、この第3の工程でステージ面の傾きが修正されたのち前記平面往復移動ヘッドおよび研削用テープを駆動して前記被研削物に当接させ当該研削用テープによって前記被研削物を所定量研削する第4の工程とを備えていることを特徴とした精密研削方法。
  11. 前記第3の工程と第4の工程の間に、前記被研削物に前記平面往復移動ヘッドを当接させた後又はその直前に前記基板の傾きの有無を検出すると共に当該基板の傾きが検出された場合に前記傾斜角微調整機構を駆動して当該基板が前記研削用テープの研削面に平行となるように設定する基板用傾斜補正工程を設けたことを特徴とする請求項10記載の精密研削方法。
  12. 前記平面往復移動ヘッドとして前記研削用テープを負圧をもって吸着するテープ吸着機能を備えたものを使用すると共に前記第3の工程に相前後して前記研削用テープを前記平面往復移動ヘッドの先端面に吸着させる研削用テープ吸着工程を設けたことを特徴とする請求項11記載の精密研削方法。
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