JP2005288548A - 板状体折曲装置 - Google Patents

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卓 中田
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恒夫 横堀
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Abstract

【課題】 作業時間を伴うことなしに厚い板状体、特に金属板を簡易に折曲げる。
【解決手段】 頂面を備えた固定台と、頂面が固定台の頂面と同一平面になるように固定台に隣接して設置された昇降台と、該昇降台の頂面に含まれる保持手段とを具備し、折曲げられるべき板状体が固定台の頂面と昇降台の頂面とにまたがって配置されており、板状体の下面の少なくとも一部が保持手段によって保持された状態で昇降台を下降させることにより、板状体を固定台の頂面の縁部に押し当てて折曲げるようにした板状体折曲装置が提供される。保持手段は例えば電磁石であり、また、板状体を容易に折曲げるために、板状体にはスロットもしくはV型またはU型溝が形成されるのが好ましい。
【選択図】 図4

Description

本発明は、板状体を折曲げるのに使用される板状体折曲装置に関する。特に、本発明は、船舶のハッチカバーを形成するのに使用される比較的厚い金属板を折曲げるのに使用される板状体折曲装置に関する。
中型および大型船舶内には鋼板製貨物槽が甲板の下方に形成されている。このような貨物槽に物資または作業者が出入りするために、甲板にはハッチと呼ばれる開口が形成されている。このような開口には、該開口を開閉するための上甲板倉口蓋つまりハッチカバーが設けられている。船体における一部の甲板の強度を保持するために、ハッチカバーは厚板鋼板からなる箱形形状である。また、大型船舶のハッチカバーはその寸法が比較的大きいので、複数の単体ブロックを組合わせることにより形成されている。これら単体ブロックは所定の強度の維持および取扱い容易性のためにハッチカバーと同様な箱形をなしている。
ところで、自動車部品、厨房機器または家庭電気製品の部品なども箱形である場合が多く、これら箱形部品は板状体をプレス機械またはベンディングマシンなどで折曲げることにより形成されている。例えば、特許文献1においては、所望の形状に切削された板状体をパンチとダイによりプレス曲げして折曲げ、次いで、折曲部の縁部に備えられた突起を対応する孔に嵌合して箱体を形成することが開示されている。
特開平4−309424号公報
しかしながら、一般にハッチカバーの寸法は自動車部品などの寸法よりもかなり大きく、大型船舶におけるハッチカバーの単体ブロックの寸法は長さ20m×幅5m×高さ1m程度で、その重さは約20トンに達する。そして、ハッチカバーを形成する鋼板の厚さもその寸法に応じて大きくなる。それゆえ、既存のプレス機械またはベンディングマシンを用いる際には、大型のプレス機械等を使用する場合であっても、ハッチカバー用鋼板を折曲げることはできない。
このため、従来技術のハッチカバーの製造状態を示す図10に示されるように、従来技術においては天板100(トッププレート)に二つの側板110、120と二つの端板130、140とを取付け、これらを溶接することにより単体ブロック150を形成していた。
ところが、このような作業は作業者が直接的に行う必要があるので煩雑かつ重労働である上に作業時間の遅延の原因にもなる。また、大型船舶の単体ブロックを製造するのに使用される側板110、120および端板130、140は長さに対して幅(図10では高さに相当する)が小さいので、側板110、120および端板130、140の剛性はかなり小さい。このため、側板110、120および端板130、140を天板100に組み付ける場合には、側板110、120および端板130、140と天板100との間に隙間が生じないように組立精度を上げつつ行う必要があった。その結果、側板110、120および端板130、140と天板100とを仮溶接した後の本溶接作業において、溶接歪の発生を避けることはできず、溶接歪の修正のために多大な労力および時間が必要とされていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、比較的厚い板状体、特に金属板であっても作業時間を伴うことなしに簡易に折曲げることのできる板状体折曲装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目に記載の発明によれば、頂面を備えた固定台と、頂面が前記固定台の頂面と同一平面になるように前記固定台に隣接して設置された昇降台と、該昇降台の頂面に含まれる保持手段とを具備し、折曲げられるべき板状体が前記固定台の頂面と前記昇降台の頂面とにまたがって配置されており、前記板状体の下面の少なくとも一部が前記保持手段によって保持された状態で前記昇降台を下降させることにより、前記板状体を前記固定台の前記頂面の縁部に押し当てて折曲げるようにした板状体折曲装置が提供される。
すなわち1番目の発明においては、単に昇降台を下降させることによって板状体を固定台の縁部に押当てて簡易に折曲げることが可能となる。特に、板状体が鋼板である場合には、従来技術のような作業者による鋼板の取付作業を排除できるので、作業時間を大幅に低下させると共に作業を自動化および折曲精度の均等化を図ることができる。また、1番目の発明においては、プレス機械を使用するときに生じる打痕などが板状体の表面に発生することもない。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記固定台は、前記昇降台の前記頂面の外周全体に対応するように設置されている。
すなわち2番目の発明においては、昇降台を下降させることによって、昇降台の外周に対応する板状体の部分が折曲げられ、その結果、板状体を容易に箱形にすることができる。特に、板状体が鋼板である場合には、折曲げ後の溶接箇所を少なくなるので、溶接歪みの発生も少なくなり、溶接歪の修正に伴う労力および時間も不要となる。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記保持手段が電磁石である。
すなわち3番目の発明においては、板状体が金属板、特に鋼板である場合であっても、電磁石により容易かつ高精度で保持することが可能となる。また、折曲げ作業後においても板状体を昇降台から迅速に取外すことができる。
4番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記保持手段が真空吸着部材である。
すなわち4番目の発明においては、板状体が金属板でない場合であっても、真空吸着部材によりこれを容易に保持することが可能となる。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記板状体には、スリットが前記板状体の折曲げられるべき部分に沿って断続的に形成されている。
すなわち5番目の発明においては、スリットを形成することによって板状体を容易に折曲げることができる。
6番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記板状体には、断面V字形状溝または断面U字形状溝が前記板状体の折曲げられるべき部分に沿って断続的に形成されている。
すなわち6番目の発明においては、折曲げられるべき部分において強度が極端に低下する部分を生じさせることなしに、板状体を容易に折曲げることができる。
7番目の発明によれば、1番目から6番目のいずれかの発明において、前記昇降台に対面する前記固定台の頂面の縁部には、該縁部に対して平行な軸線回りに自由回転可能なローラが設けられている。
すなわち7番目の発明においては、昇降台の下降時に、板状体を円滑に折曲げられると共に板状体の下面が損傷するのを防止できる。自由回転可能なローラの代わりに、ゴムなどの弾性部材を固定台の頂面の縁部に配置するようにしてもよい。
8番目の発明によれば、1番目から7番目のいずれかの発明において、前記昇降台を下降させた後で、前記昇降台に対面する前記固定台の頂面の縁部の少なくとも一部分を初期位置の前記昇降台に向かって水平方向に突出できるようにした。
すなわち8番目の発明においては、固定台の縁部の一部分を突出させることにより板状体を所望の角度、例えば90度まで確実に折曲げることができる。昇降台に対面する固定台の頂面の縁部の少なくとも一部分は、自由回転可能なローラであってもよい。
9番目の発明によれば、1番目から8番目のいずれかの発明において、さらに、前記板状体の上面に押し当たって前記板状体前を前記昇降台に押付ける押付部材を具備する。
すなわち9番目の発明においては、板状体をさらに堅固に固定でき、板状体の折曲時に板状体が保持手段から離脱するのを防止できる。
10番目の発明によれば、1番目から9番目のいずれかの発明において、前記昇降台は複数の昇降台部分から構成されており、前記固定台は複数の固定台部分から構成されており、前記昇降台部分とこれに対応する固定台部分とが互いに隣接した状態で、前記固定台部分が互いに離間するようにおよび前記昇降台部分が互いに離間するようにこれら固定台部分および昇降台部分を水平方向に移動させ、それにより、異なる形状の板状体を配置できるようにした。
すなわち10番目の発明においては、板状体の寸法が異なる場合であっても、固定台部分および昇降台部分を水平方向に移動させることによって、異なる寸法の板状体を折曲げられるように板状体折曲装置を調節することができる。
各発明によれば、作業時間を伴うことなしに厚い板状体を簡易に折曲げることができるという共通の効果を奏しうる。
さらに、2番目の発明によれば、板状体を容易に箱形にすることができるという効果を奏しうる。
さらに、3番目の発明によれば、板状体が金属板、特に鋼板である場合であっても、電磁石により容易かつ高精度で保持することができるという効果を奏しうる。
さらに、4番目の発明によれば、板状体が金属板でない場合であっても、真空吸着部材によりこれを容易に保持することができるという効果を奏しうる。
さらに、5番目の発明によれば、板状体を容易に折曲げることができるという効果を奏しうる。
さらに、6番目の発明によれば、折曲げられるべき部分において強度が極端に低下する部分を生じさせることなしに、板状体を容易に折曲げることができるという効果を奏しうる。
さらに、7番目の発明によれば、板状体を円滑に折曲げられると共に板状体の下面が損傷するのを防止ことができるという効果を奏しうる。
さらに、8番目の発明によれば、板状体を所望の角度まで確実に折曲げることができるという効果を奏しうる。
さらに、9番目の発明によれば、板状体をさらに堅固に固定することができるという効果を奏しうる。
さらに、10番目の発明によれば、板状体の寸法が異なる場合であっても、板状体折曲装置を適用することができるという効果を奏しうる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同一の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺および形状を適宜変更している。
図1(a)は本発明の第一の実施形態に基づく板状体折曲装置の頂面図である。図1(b)および図1(c)は図1(a)に示される板状体折曲装置のそれぞれ側面図および端面図である。なお、以下、板状体折曲装置10の横断方向(図1(a)における紙面の上下方向)をY方向とし、板状体折曲装置10の長手方向(図1(a)における紙面の左右方向)をX方向と呼ぶ。
これら図面に示されるように板状体折曲装置10はY方向ベース11と、Y方向ベース11上に配置された二つのX方向ベース21とを含んでいる。床面に固定されたY方向ベース11にはY方向に延びる複数のY方向レール12が形成されている。Y方向ベース11の縁部に位置するこれらY方向レール12の端部にはストッパ13がそれぞれ設けられている。なお、Y方向ベース11が建物の床面自体であってもよい。一方のX方向ベース21の下面に設けられた複数のキャスタ14がY方向ベース11のY方向レール12に係合しており、それにより、一方のX方向ベース21はY方向ベース11上に摺動可能に配置されるようになる。
また、図1(c)に示されるようにY方向レール12は板状体折曲装置10の横断方向中心面C2の右方においてのみ、つまり一方のX方向ベース21の領域においてのみ形成されている。しかしながら、Y方向レール12がY方向ベース11全体にわたって形成されていてもよい。なお、図1(c)から分かるように、Y方向レール12が形成されていない領域においては、他方のX方向ベース21は、キャスタ14の高さに対応する複数のスペーサ14’によってY方向ベース11上に固定されている。
図1(c)に示されるように、X方向ベース21のY方向縁部においては、鉛直部材25がY方向ベース11から離間するようにX方向ベース21に対して垂直に延びている。さらに、鉛直部材25の頂部には、天板26がブラケット27を介して設けられている。この天板26は鉛直部材25の頂部と同一平面になるように配置されており、それにより、鉛直部材25の頂部と天板26とが頂面28を形成するようになる。なお、天板26が鉛直部材25の縁部を被覆することにより、天板26のみによって頂面28を形成してもよい。
また、図1(a)および図1(b)から分かるように、二つのX方向ベース21の各上面にはX方向に延びる複数のレール22が形成されている。Y方向レール12の場合と同様に、X方向ベース21の縁部に位置するX方向レール22の端部にはストッパ23がそれぞれ設けられている。
図1(a)および図1(c)から分かるように、板状体折曲装置10は互いに対面するように配置された二つのY方向架台20を含んでいる。Y方向架台20はX方向ベース21、鉛直部材25および天板26等から構成されており、板状体折曲装置10の初期位置においては二つのX方向ベース21は互いに隣接している。一方のY方向架台20はX方向ベース21のキャスタ14によってY方向ベース11上をY方向に摺動しうる。前述したように他方のY方向架台20はスペーサ14’によってY方向ベース11に対して固定された状態にある。これら二つのY方向架台20の各X方向ベース21には、X方向に摺動可能な二つのX方向架台30がそれぞれ搭載されている。
図2(a)は図1(a)の線A−Aに沿ってみた長手方向断面図であり、図面を単純にするために板状体折曲装置10の長手方向中心面C1から右半分のみが示されているが、残りの半分も同様な構成であるものとする。X方向架台30のベースプレート31の下面に設けられた複数のキャスタ24がX方向ベース21のX方向レール22に係合しており、それにより、X方向架台30はX方向ベース21上に摺動可能に配置されるようになる。
また、図2(a)に示されるように、ベースプレート31のX方向縁部においては、鉛直部材35がX方向ベース21から離間するようにベースプレート31に対して垂直に延びている。さらに、鉛直部材35の頂部には、天板36がブラケット37を介して設けられている。この天板36は鉛直部材35の頂部と同一平面になるように配置されており、それにより、鉛直部材35の頂部と天板36とが頂面38を形成するようになる。なお、天板36が鉛直部材35の縁部を被覆することにより、天板36のみによってX方向架台30の頂面38を形成してもよい。
なお、図面には示さないものの、Y方向架台20の頂面28とX方向架台30の頂面38とは互いに同一平面になっている。また、鉛直部材25および鉛直部材35は長さ調整することのできない部材であるので、板状体折曲装置10の動作時に頂面28、38の鉛直方向位置は変化しない。言い換えれば、Y方向架台20およびX方向架台30の高さは不変である。
再び図1(a)を参照すると、X方向に配置された二つのX方向架台30の間には、単一の主要昇降台40と該主要昇降台40のX方向両側に隣接する二つの補助昇降台50とがそれぞれ配置されている。これら主要昇降台40および補助昇降台50のそれぞれの天板48、58は互いに同一平面になるようになっている。
図2(a)に示されるように、主要昇降台40の天板48の下面は、シザーズタイプアクチュエータ47によってX方向ベース21に連結されている。つまり、主要昇降台40はX方向ベース21上に搭載されていて、Y方向架台20と一緒にY方向に移動可能である。図3(a)は図1(a)に示される長手方向中心面C1に沿ってみた断面図である。Y方向レール12を摺動するY方向架台20に対応する主要昇降台40の天板48の下面には、Y方向に延びる案内レール41が設けられている。同様に、このY方向架台20のX方向ベース21上にはY方向に延びる案内レール42が設けられている。これら案内レール41、42の長さは天板48のY方向長さに概ね等しい。
シザーズタイプアクチュエータ47の隣接する二つの端部はこれら案内レール41、42にそれぞれ摺動可能に係合している。図3(a)においては、シザーズタイプアクチュエータ47のこれら端部は案内レール41、42において横断方向中心面C2から最遠方の場所に位置している。また、図3(a)に示されるように、シザーズタイプアクチュエータ47の残りの二つの端部は、スペーサ14’に対応する天板48の下面およびX方向ベース21の上面に回動可能に係合している。
一方、図2(a)を再び参照して分かるように、補助昇降台50の天板58の下面には、X方向架台30のベースプレート31上に配置されたアクチュエータ57が連結されている。つまり、補助昇降台50はX方向架台30上に搭載されていて、X方向架台30と一緒にX方向に移動可能である。また、図2(a)に示されるように、X方向ベース21においては主要昇降台40と補助昇降台50とが油圧シリンダ34によって連結されている。同様に、天板48および天板58の下面付近においては、伸縮可能な延長部材44によって主要昇降台40と補助昇降台50とが連結されている。アクチュエータ57および前述したシザーズタイプアクチュエータ47は図示しない制御装置に連結されている。従って、制御装置からの指示によりアクチュエータ47、57が駆動されると、天板48、58は同一平面において一体的に昇降される。
図2(a)に示されるように、X方向ベース21に配置されるストッパ71が主要昇降台40の天板48の下面に向かって延びている。同様に、ベースプレート31に配置されるストッパ72が補助昇降台50の天板58の下面に向かって延びている。図2(a)から分かるように、これらストッパ71、72の先端は互いに等しい高さに在り、天板48および天板58が一体的に下降するときには、これら天板48および58はストッパ71、72によって同じ高さで停止する。なお、図2(a)に示される初期位置においては、X方向架台30の頂面38、天板48、58(およびY方向架台20の頂面28)は互いに同一平面である。
図4(a)はX方向架台30および補助昇降台50の一部を拡大して示す部分拡大断面図である。また、図4(b)は図4(a)の拡大頂面図であり、理解を容易にするために図4(b)においては詳細に後述する板状体101を省略している。図4(a)および図4(b)から分かるように、補助昇降台50の天板58には、周辺部59を残して単一の凹部55が形成されている。凹部55内においては、X方向およびY方向に交差するよう延びる格子状の支持部材56が配置されている。支持部材56の高さは凹部55の深さにほぼ等しい。その結果、板状体101を天板58上に設置するときに板状体101は下方にたわむことはなく、同時に天板58の軽量化および天板58の昇降に要するエネルギの低減化を図ることができる。なお、主要昇降台40の天板48も同様な凹部内に格子状の支持部材が配置された構成であってもよい。
図4(a)に示されるように案内部材73が天板58の下面から下方に延びている。一方、X方向架台30のベースプレート31からガイド棒74が上方に延びていて、案内部材73に形成された孔内に挿入されている。これら案内部材73およびガイド棒74は、天板58がガタ付くことなしに鉛直方向に正確に昇降するのを補助する役目を果たす。図面には示さないものの、主要昇降台40においても天板48を鉛直方向に正確に昇降させる同様な案内部材およびガイド棒が備えられているものとする。
図4(a)および図4(b)に示されるように、X方向架台30の頂面38の上側内方縁部39には、複数のローラ61が設けられている。これらローラ61は上側内方縁部39に沿った軸線回りで自由回転可能である。また、ローラ61の周面は頂面38とほぼ同一平面にあると共に上側内方縁部39よりもわずかながら内方に突出している。
一方、天板58の周辺部59上面には、複数の電磁石62が或る間隔で埋込まれている。図示されるように、電磁石62の頂面は周辺部59の頂面と同一平面になっている。これら電磁石62は図示しない制御装置に接続されているものとする。
図面には示さないものの、これらローラ61はY方向架台20の対応する場所に同様に配置されており、電磁石62も主要昇降台40および補助昇降台50の対応する場所に同様に配置されているものとする。
図示されるように、頂面38の上側内方縁部39は天板58の周辺部59から所定の隙間d1を空けて配置されている。この隙間d1は板状体101の厚さよりもわずかながら大きい。Y方向架台20と主要昇降台40との間およびY方向架台20と補助昇降台50の間にも同様な隙間d1が設けられているものとする。
ところで、図5(a)は本発明の板状体折曲装置10によって折曲げられる板状体101を示す頂面図である。本発明の第一の実施形態においては、板状体101は所定厚さの矩形鋼材を印字専用機でマーキングした後で、レーザ切断機、NCガス切断機、またはバンドソーなどにより図示されるように切断することにより形成されている。図示されるように、この板状体101の形状は、形成されるべき箱体の展開図に対応している。また、板状体101の折曲げられるべき折曲線x、yの内側の領域は、図1(a)に示される二つの主要昇降台40およびこれらの両側部に隣接する補助昇降台50全体の領域(図1(a)においてX方向距離がaでかつY方向距離がb)に対応しているものとする。つまり、板状体101の折曲線x、yの長さは図1(a)に示される距離a、bにそれぞれ対応している。
その後、板状体101には複数の細長状スロット65が折曲げられるべき折曲線x、yに沿って等間隔で形成される。これらスロット65を形成することにより、折曲線x、yにおける板状体101の強度および曲げモーメントが低下し、それにより、後述する板状体101の折曲作用を容易に行うことができる。なお、細長状スロット65の代わりに、断面V字形状溝66(図5(b))または断面U字形状溝67(図5(c))を形成するようにしてもよい。これら断面V字形状溝66および断面U字形状溝67の外寸はスロット65に等しいものとする。これら断面V字形状溝66、断面U字形状溝67を形成する場合には、折曲げ線における板状体101の強度が極端に低下することなしに、板状体101の折曲作用を容易に行うことができる。
以下、図4(a)を参照しつつ、本発明の板状体折曲装置10に基づく板状体101の折曲作用について説明する。前述したように、板状体折曲装置10の初期状態においては、Y方向架台20の頂面28、X方向架台30の頂面38、主要昇降台40の天板48および補助昇降台50の天板58は互いに同一平面になっている。次いで、図4(a)に示されるように、周知の搬送装置(図示しない)によって、板状体101を板状体折曲装置10に設置する。
このとき、板状体101の折曲線x、yはY方向架台20の上側内方縁部29およびX方向架台30の上側内方縁部39に対応して配置されるものとする。すなわち、板状体101はX方向架台30の頂面38と補助昇降台50の天板58とにまたがって配置される。また、図面には示さないものの、板状体101が板状体折曲装置10上に設置されるときには、板状体101はY方向架台20の頂面28と主要昇降台40の天板48にも同様にまたがって配置されるものとする。なお、折曲線x、y上に断面V字形状溝66または断面U字形状溝67が形成されている場合にはこれら溝66、67の開口は板状体折曲装置10に対面するものとする。言い換えれば、これら溝66、67は板状体折曲装置10に設置された板状体101の下面に形成されている。
次いで、図示しない制御装置によって、天板58の電磁石62と主要昇降台40の天板48に埋込まれた電磁石(図4(a)には示さない)とを通電する。これにより、鋼材である板状体101が電磁石62に吸引され、それにより、板状体101が天板58および天板48に固定されるようになる。次いで、図示しない制御装置によって、補助昇降台50のアクチュエータ57および主要昇降台40のシザーズタイプアクチュエータ47(図3(a)等を参照されたい)を駆動する。その結果、主要昇降台40の天板48と補助昇降台50の天板58とが矢印方向に下降し、それにより、折曲線x(または折曲線y)よりも外側に位置する板状体101の下面が頂面38の上側内方縁部39およびローラ61に押し当たるようになる。天板48、58が矢印方向にさらに下降すると、折曲線よりも外側に位置する板状体101の下面が上側内方縁部39およびローラ61に連続的に押し当たり、それにより、折曲線よりも外側に位置する板状体101の部分が上方に向かって折曲げられるようになる(図4(a)の仮想線を参照されたい)。つまり、板状体101における天板100(図10を参照されたい)に相当する部分が天板48、58の下降によって下方に落とし込まれた状態となり、この落とし込み動作に伴って、側板110、120および端板130、140に相当する部分が折曲げられ、箱状体が形成されるようになる。
図2(b)は主要昇降台40および補助昇降台50が下降した状態を示す図2(a)と同様の図である。簡略化のために図2(b)には板状体101は示していない。図2(b)に示されるように主要昇降台40および補助昇降台50の天板48、58は対応するストッパ71、72の先端に当接して下降停止する。再び図4(a)を参照して分かるように、このときには、折曲線x、yよりも外側に位置する板状体101の外側部分は約90°に近い角度まで上方に向かって折曲げられた状態になる。言い換えれば、ストッパ71、72の先端は、板状体101をこのような角度まで折曲げるのに適した位置に配置されている。
また、上側内方縁部39と周辺部59との間には板状体101の厚さよりもわずかながら大きい隙間d1が設けられているので、板状体101の折曲げ時には、板状体101の折曲部分が或る程度の余裕代を持ってこの隙間d1の領域に進入するようになる。従って、板状体101の折曲部分が隙間d1の領域においてたわんだとしても、隙間d1の領域においてこのたわみを吸収することができる。
天板48、58がストッパ71、72まで下降して板状体101が適切に折曲げられると、これら天板48、58を再び初期位置まで上昇させた後で、電磁石62を消勢し、箱状に折曲げられた板状体101を板状体折曲装置10から取外す。
このように本発明においては、単に天板48、58を下降させることによって板状体101を簡易に折曲げることができるので、従来技術のような作業者による鋼板の取付作業を排除でき、その結果、作業時間を大幅に低下させられると共に、折曲作用の自動化を図ることもできる。すなわち、本発明においてはレーザ切断機等を用いて鋼材から板状体101を形成する工程と、本発明の板状体折曲装置10による板状体101の折曲工程とをラインで自動的に行うことが可能となる。
また、図1(a)を参照して分かるように、本発明においては板状体101の折曲作用は板状体101の四つの折曲線x、yに対して同時に行うことができるので、四つの折曲部分における折曲精度を均等化すると共に折曲精度を保持することも可能である。さらに、本発明においては、従来技術のようなプレス機械を使用する必要が無いので、プレス機械を使用するときに生じる打痕などが板状体の表面に発生することもない。
ところで、板状体折曲装置10から取外された後、箱状の板状体101の隣接する外側部分の縁部は互いに溶接され、図10(c)に示されるような箱状体が形成される。この場合には、従来技術の場合と比較して溶接箇所は極めて少なくて済み、溶接時に溶接歪が発生する可能性も大幅に低減する。つまり、板状体折曲装置10によって板状体101を折曲げたために、本発明においては、従来技術のように溶接歪の修正に多大な労力を必要とすることはなく、板状体101から箱状体を形成する際における費用の低減と品質の向上とを図ることが可能となる。
また、図4(a)を参照して分かるように、上側内方縁部39には自由回転可能なローラ61が設けられているので、天板48、58を下降させているときには、板状体101が上側内方縁部39に引っ掛かるのを防止して天板48、58を円滑に下降させらる。また、ローラ61は板状体101の下面に傷が付くのを防止する役目も果たしうる。このため、ローラ61の代わりに、ゴムなどの弾性部材を配置してもよく、または、ローラ61の表面をゴムなどでコーティングしてもよい。
ところで、折曲げ作用を約90°まで完全に行うためには、天板48、58の下降後にX方向架台30およびY方向架台20をそれぞれ補助昇降台50および主要昇降台40に向かってわずかながら移動させるのが好ましい。同様な目的のために、ローラ61自体または上側内方縁部39の少なくとも一部分が補助昇降台50に向かって突出する機構をX方向架台30内部に備える構成としてもよい。この場合にはY方向架台20内にも同様な構成を備えるものとする。このような構成により板状体101を約90°まで完全に折曲げることが可能となる。また、隙間d1における上側内方縁部39と板状体101の下面との間に楔形の治具を挿入するようにしてもよく、この場合にも前述したのと同様な効果を得ることができる。
当然のことながら、本発明の板状体折曲装置10は船舶のハッチカバーを形成する金属板を折曲げることに限定されず、あらゆる金属板を折曲げるために本発明の板状体折曲装置10を使用することができる。例えば、本発明に基づく板状体折曲装置をハッチカバー以外の厚板加工品、例えば石油タンク、橋梁、建築物の支柱を形成するのに使用できる。さらに、本発明に基づく板状体折曲装置を穀物貯蔵庫、駐車場格納装置、自動車部品、厨房機器、家庭電気製品の部品などの薄板加工品を形成するのに使用してもよい。
さらに、本発明の板状体折曲装置10は金属板を折曲げることのみに限定されるものではない。電磁石62の代わりに同様な形状の真空吸着部材(図示しない)を配置し、非金属製の板状体101、例えばプラスチック製板状体を真空吸着した後で、天板48、58を下降させることにより非金属製板状体101を折曲げることも可能である。
ところで、前述したように図1(a)を参照して説明した態様においては板状体101の折曲線x、yにより囲まれる領域は図1(a)において互いに隣接して配置される主要昇降台40および補助昇降台50全体の形状に対応している。しかしながら、折曲線x、yの長さが異なる場合、つまり折曲線x、yにより囲まれる領域の形状が図5(a)のものとは異なる場合であっても、Y方向架台20、X方向架台30、主要昇降台40および補助昇降台50の位置を変更することにより、本発明に基づく板状体折曲装置10を適用することができる。以下、このことについて説明する。
図6(a)は板状体折曲装置の移動後における頂面図であり、図6(b)は図6(a)に示される板状体折曲装置の端面図である。なお、理解を容易にするために図6(a)においては一部の部品を省略している。はじめに、Y方向への移動について説明する。図1(c)に示されるように一方のY方向架台20のキャスタ14はY方向ベース11のY方向レール12に係合しており、他方のY方向架台20はスペーサ14’によってY方向ベース11に固定されている。従って、図6(b)に示されるように、Y方向ベース11上において一方のY方向架台20を他方のY方向架台20から離間するよう摺動させられる。このY方向架台20のX方向ベース21には主要昇降台40および二つの補助昇降台50が搭載されているので、このY方向架台20を移動させることによりこれら主要昇降台40および補助昇降台50も一体的に移動する。
なお、図3(b)は主要昇降台が移動したときの状態を示す図3(a)と同様の図である。一方のY方向架台20に搭載された主要昇降台40におけるシザーズタイプアクチュエータ47の隣接する二つの端部は、一方のY方向架台20の移動時に案内レール41、42を摺動して当該Y方向架台20に最も近い位置から最も遠方の位置まで到達する。このとき、Y方向架台20自体もY方向レール12のストッパ13に到達して停止する。これにより、一方のY方向架台20は、当該Y方向架台20に設置された主要昇降台40のY方向距離だけ他方のY方向架台20から離間するようになる。ただし、一方のY方向架台20が移動完了した場合であっても、各Y方向架台20とこれに対応する主要昇降台40との間の距離、およびY方向架台20とこれに対応する補助昇降台50との間の距離は変化しない(図6(a)を参照されたい)。
図7(a)は図6(a)の線A’−A’に沿ってみた長手方向断面図であり、図7(b)は昇降台が下降した状態を示す図7(a)と同様の図である。図面を単純にするためにこれら図面においては板状体折曲装置10の長手方向中心面C1から右半分のみが示されているが、残りの半分も同様な構成であるものとする。X方向架台30のキャスタ24はX方向ベース21のX方向レール22に係合しているので、図7(a)に示されるように、一方のY方向架台20におけるX方向架台30を主要昇降台40から離間するようにX方向に移動させられる。
補助昇降台50の天板58はアクチュエータ57を介してX方向架台30のベースプレート31に連結されているので、X方向架台30をX方向に移動させる場合であっても、X方向架台30と補助昇降台50との間の距離は変化しない。そして、X方向架台30および補助昇降台50をX方向に移動させる場合には、主要昇降台40の天板48の下面と補助昇降台50の天板58の下面とを連結していた延長部材44が延伸し、それにより、延長部材44内に挿入されていたスライド部材45が露出するようになる。同様に、X方向ベース21上において主要昇降台40と補助昇降台50とを連結していた油圧シリンダ34の内部ピストン34’も同様に露出する。そして、X方向架台30がX方向ベース21のストッパ23において停止するまで、X方向架台30および補助昇降台50は主要昇降台40から離間するようX方向に移動する。
図7には示さない反対側(左側)のX方向架台30も同様にX方向に移動させる。次いで、スペーサ14’を介してY方向ベース11に固定されている他方のY方向架台20に設置された二つのX方向架台30も同様にX方向に移動させる。これにより、図6(a)に示されるように、隣接する主要昇降台40、および隣接する補助昇降台50が互いに離間するようになる。その結果、二つのY方向架台20の間の距離は距離aから距離a’まで増大し、X方向に隣接する二つのX方向架台30の間の距離も距離bから距離b’まで増大するようになる。これら距離a’、b’は板状体101を設置したときに板状体101にたわみが生じず、また天板48、58の下降時に電磁石62ないしは真空吸着部材の吸着不足により板状体101が離脱しない程度の距離である。従って、折曲線x、yの長さがそれぞれa’、b’に相当する大きさの板状体101であっても、図6(a)に示されるように展開した板状体折曲装置10にそのような板状体101を設置すれば、折曲線x、yに沿って板状体101を適切に折曲げることが可能である。
なお、本発明の板状体折曲装置10においては、ストッパ13、23の位置を変更することにより、折曲線xの長さがaとa’との間でかつ折曲線yの長さがbとb’との間に在るあらゆる寸法の板状体101を折曲げることが可能である。また、当然のことながら、主要昇降台40および補助昇降台50の数を増やすことにより、本発明の板状体折曲装置10をさらに大きい寸法の板状体101に対応させるようにしてもよい。
図8(a)は本発明の第二の実施形態に基づくX方向架台および補助昇降台の一部を拡大して示す部分拡大断面図である。また、図8(b)は図8(a)の拡大頂面図であり、理解を容易にするために図8(b)においては図8(a)に示される部材の一部を省略している。本発明の第二の実施形態においては、鉛直部材35の外方側部にL字形状部材75が取付られている。図示されるように、L字形状部材75の先端は天板36を越えて上方に向かって延びており、L字形状部材75の先端には補助昇降台50に向かって水平方向に延びる水平部材76が設けられている。さらに、水平部材76の先端77には、制御装置(図示しない)に接続されたアクチュエータ80が下方に向かって垂下するよう取付られている。図示されるようにアクチュエータ80の先端には押付部材81が備えられている。押付部材81は板状体101を押付ける役目を果たすので、板状体101に傷が生じるのを防止するために押付部材81はゴムなどの弾性部材から形成されるのが好ましい。なお、アクチュエータ80は比較的重いので、図8(a)に示されるように、L字形状部材75にブラケット78aを設けると共に、ブラケット78bを水平部材76とL字形状部材75との間に設けるのが好ましい。
図8(b)から分かるように、押付部材81は天板58の電磁石62に対応した位置に配置される。また、複数のアクチュエータ80およびこれに関連する押付部材81は天板58の複数の電磁石62に応じて配置されているものとする。当然のことながら、第二の実施形態においては、Y方向架台20にも同様なアクチュエータ80および押付部材81ならびにL字形状部材75、水平部材76が設けられているものとする。なお、押付部材81の押付位置が電磁石62に対応する位置とは異なっていてもよい。
本発明の第二の実施形態においては、板状体101を電磁石62に吸着させた後で、アクチュエータ80によって押付部材81を下降させて、板状体101の上面に押付ける。そして、天板48、58の下降時には、アクチュエータ80によって天板48、58の下降作用に併せて押付部材81も同様に下降させるようにする。つまり、下降時には押付部材81は板状体101の上面を押圧したままになる。その結果、第二の実施形態においては、電磁石62の吸着作用が押付部材81によって補完され、それにより、板状体101はさらに堅固に固定されるようになって、板状体101を確実に折曲げることが可能となる。電磁石62の吸着力が低下した場合、または板状体101が比較的厚い場合などにおいては、天板48、58の下降時に板状体101が電磁石62から離脱する可能性があるものの、第二の実施形態においては、押付部材81を板状体101の上面に押付けたまま天板48、58を下降させているので、板状体101が電磁石62から離脱するのを防止することも可能である。
前述した実施形態においては図5(a)に示されるような板状体101を箱形に折曲げることについて説明したが、矩形の板状体101を一つの折曲線においてのみ折曲げる場合であっても本発明の板状体折曲装置10を適用できるのは明らかである。この場合には、一つのY方向架台20とこれに隣接する一つの主要昇降台40または補助昇降台50、もしくは一つのX方向架台30とこれに隣接する一つの補助昇降台50を使用すれば十分であるのが理解されよう。また、当然のことながら、前述した実施形態のいくつかを適宜組み合わせることは本発明の範囲に含まれる。
本発明の板状体折曲装置10によって図5(a)に示されるような板状体101を折曲げる際における、各折曲線x、yから板状体101の縁部までの距離、すなわち折曲げ高さd3と、各折曲線x、yにおけるスロット65の間の距離、すなわち最小繋がり幅d2との間の最適関係を図9に示す。
図9において横軸は折曲げ高さd3を示しており、縦軸は最小繋がり幅d2を示している。図9における直線X1、X2、X3はそれぞれ板状体101の板厚が8ミリの場合、9ミリの場合および10ミリの場合を示している。
図示されるように折曲げ高さd3と最小繋がり幅d2とは線形関係を示しており、例えば直線X1において折曲げ高さd3が800mmのときには最小繋がり幅d2が7.9mmでかつスロット65の長さd4が78.5mmであるのが最も好ましい(図9の直線X1上の数値を参照されたい)。また、直線X1において折曲げ高さd3が1100mmのときには最小繋がり幅d2が14.9mmでかつスロット65の長さd4が148.4mmであるのが最も好ましい。
同様に、直線X2において折曲げ高さd3が800mmのときには最小繋がり幅d2が7.0mmでかつスロット65の長さd4が69.8mmであるのが最も好ましい(図9の直線X2上の数値を参照されたい)。また、直線X2において折曲げ高さd3が1100mmのときには最小繋がり幅d2が13.2mmでかつスロット65の長さd4が131.9mmであるのが最も好ましい。
さらに、直線X3において折曲げ高さd3が800mmのときには最小繋がり幅d2が6.3mmでかつスロット65の長さd4が62.8mmであるのが最も好ましい(図9の直線X3上の数値を参照されたい)。また、直線X3において折曲げ高さd3が1100mmのときには最小繋がり幅d2が11.9mmでかつスロット65の長さd4が118.7mmであるのが最も好ましいことが分かる。このような場合には、板状体101を約90°まで適切に折曲げることが可能となる。
(a)本発明の第一の実施形態に基づく板状体折曲装置の頂面図である。 (b)図1(a)に示される板状体折曲装置の側面図である。 (c)図1(a)に示される板状体折曲装置の端面図である。 図1(a)の線A−Aに沿ってみた長手方向断面図である。 (b)昇降台が下降した状態を示す図2(a)と同様の図である。 (a)図1(a)に示される横断方向中心面C1に沿ってみた断面図である。 (b)主要昇降台が移動したときの状態を示す図3(a)と同様の図である。 (a)X方向架台および補助昇降台の一部を拡大して示す部分拡大断面図である。 (b)図4(a)の拡大頂面図である。 (a)本発明の板状体折曲装置によって折曲げられる板状体を示す頂面図である。 (b)図5(a)の線B−Bに沿ってみた断面図である。 (c)図5(a)の線B−Bに沿ってみた他の断面図である。 (a)本発明の第一の実施形態に基づく板状体折曲装置の移動後における頂面図である。 (b)図6(a)に示される板状体折曲装置の端面図である。 (a)図6(a)の線A’−A’に沿ってみた長手方向断面図である。 (b)昇降台が下降した状態を示す図7(a)と同様の図である。 (a)本発明の第二の実施形態に基づくX方向架台および補助昇降台の一部を拡大して示す部分拡大断面図である。 (b)図8(a)の拡大頂面図である。 折曲げ高さと最小繋がり幅との関係を示す図である。 従来技術のハッチカバーの製造状態を示す略図である。
符号の説明
10 板状体折曲装置
11 Y方向ベース
12 Y方向レール
13、23 ストッパ
14、24 キャスタ
14’ スペーサ
20 Y方向架台
21 X方向ベース
22 X方向レール
26 天板
28 頂面
29 上側内方縁部
30 X方向架台
31 ベースプレート
36 天板
38 頂面
39 上側内方縁部
40 主要昇降台
41、42 案内レール
47、57 アクチュエータ
48 天板
50 補助昇降台
58 天板
59 周辺部
61 ローラ
62 電磁石
65 スロット
66 断面V字形状溝
67 断面U字形状溝
71、72 ストッパ
73 案内部材
74 ガイド棒
75 L字形状部材
76 水平部材
77 先端
80 アクチュエータ
81 押付部材
101 板状体

Claims (10)

  1. 頂面を備えた固定台と、
    頂面が前記固定台の頂面と同一平面になるように前記固定台に隣接して設置された昇降台と、
    該昇降台の頂面に含まれる保持手段とを具備し、
    折曲げられるべき板状体が前記固定台の頂面と前記昇降台の頂面とにまたがって配置されており、
    前記板状体の下面の少なくとも一部が前記保持手段によって保持された状態で前記昇降台を下降させることにより、前記板状体を前記固定台の前記頂面の縁部に押し当てて折曲げるようにした板状体折曲装置。
  2. 前記固定台は、前記昇降台の前記頂面の外周全体に対応するように設置されている請求項1に記載の板状体折曲装置。
  3. 前記保持手段が電磁石である請求項1または2に記載の板状体折曲装置。
  4. 前記保持手段が真空吸着部材である請求項1または2に記載の板状体折曲装置。
  5. 前記板状体には、スリットが前記板状体の折曲げられるべき部分に沿って断続的に形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の板状体折曲装置。
  6. 前記板状体には、断面V字形状溝または断面U字形状溝が前記板状体の折曲げられるべき部分に沿って断続的に形成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の板状体折曲装置。
  7. 前記昇降台に対面する前記固定台の頂面の縁部には、該縁部に対して平行な軸線回りに自由回転可能なローラが設けられている請求項1から6のいずれか一項に記載の板状体折曲装置。
  8. 前記昇降台を下降させた後で、前記昇降台に対面する前記固定台の頂面の縁部の少なくとも一部分を初期位置の前記昇降台に向かって水平方向に突出できるようにした請求項1から7のいずれか一項に記載の板状体折曲装置。
  9. さらに、前記板状体の上面に押し当たって前記板状体を前記昇降台に押付ける押付部材を具備する請求項1から8のいずれか一項に記載の板状体折曲装置。
  10. 前記昇降台は複数の昇降台部分から構成されており、
    前記固定台は複数の固定台部分から構成されており、
    前記昇降台部分とこれに対応する固定台部分とが互いに隣接した状態で、前記固定台部分が互いに離間するようにおよび前記昇降台部分が互いに離間するようにこれら固定台部分および昇降台部分を水平方向に移動させ、それにより、異なる形状の板状体を配置できるようにした請求項1から9のいずれか一項に記載の板状体折曲装置。
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JP2016144815A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 株式会社アマダホールディングス パネルベンダー及びヘミング加工方法

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