JP2005288433A - 重金属類含有物質の無害化処理方法及び装置 - Google Patents

重金属類含有物質の無害化処理方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 効率良く重金属類の塩化物化を行なうことができ、重金属類の除去効率を向上させ、かつ温度制御等の煩雑化を回避して運転操作を簡易化した重金属類含有物質の無害化処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】 重金属類を含有する焼却灰30を供給する投入ホッパ11と、該焼却灰を加熱するバーナ部13と、塩素系ガス32の導入口14とを有するロータリーキルン10からなり、該ロータリーキルン10内にて前記焼却灰30と前記塩素系ガス32を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、前記塩素系ガス導入口14を、前記焼却灰の移送方向中流部から下流部の何れかの位置に設けるとともに、前記投入ホッパ11の近傍に塩素系ガスを含むガスの排出口を設け、前記塩素系ガスを含むガス流が前記焼却灰の移送方向と向流流れを形成する構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、汚染土壌、焼却灰、飛灰等に含まれる重金属類を無害化する技術であって、特に重金属類を塩化物化した後に加熱により揮散させて無害化する重金属類含有物質の無害化処理方法及び装置に関する。
一般廃棄物、産業廃棄物を焼却処理することにより発生する焼却灰、飛灰中には様々な種類の重金属類が含有されている。また、重金属類の処理設備を具備しない焼却設備からは大気、土壌、地下水に重金属類含有物質が漏出する惧れがあり、他にも工場跡地、廃棄物埋立地等の土壌中には環境基準で定められた濃度以上の重金属類が存在していることがある。重金属類は毒性が強いものが多く、環境に悪影響を与えるのみならず生体内に蓄積され害を及ぼす。近年は、焼却灰、飛灰、土壌等に含有される重金属類の環境基準が制定されるなど、重金属類に対する規制が厳しくなる傾向にある。
重金属類を含有する物質を無害化する方法の一つとして、特許文献1(特開2001−132930号公報)には、重金属類を含有する焼却灰を融点以下に保持した焙焼炉にて加熱し、重金属類を揮散させた後に冷却し、分離回収する方法が提案されている。しかし、焼却灰に含まれる重金属類の殆どは酸化物であり、酸化物の形態で存在する重金属類は高沸点化合物であるため除去され難く、処理物に残留してしまうという難点がある。
これを改善した方法として、特許文献2(特開2002−192118号公報)では、図10に示すようにタンク61に貯留された重金属類及び塩素を含有する廃棄物をロータリーキルン60内で加熱処理し、その際に発生する塩素系ガスにより重金属類を塩化物化して重金属類を揮散させる方法を開示している。
また、特許文献3(特開平11−114530号公報)では、まず加熱炉にて焼却灰等に塩素系ガスを供給して重金属類の塩化物化を図り、その後高温炉にて揮発処理を図る方法を開示している。
また、重金属類を含有する汚染土壌を浄化する方法が特許文献4(特開2003−340426号公報)等に記載されている。特許文献4では、汚染土壌の重金属類の分離処理において湿式工程と乾式工程の2つのうち何れかを選択するようにし、乾式工程では、汚染土壌にハロゲン源を添加して加熱し、重金属類をハロゲン化合物として揮散させて分離除去する方法を開示している。
このように、重金属類含有物質を塩素系ガスの存在下で加熱し、重金属類を低沸点で揮散し易いように塩化物化した後に昇温し、塩化物化した重金属類を揮散させ、冷却、捕集して重金属類を回収する塩化揮散法が重金属類の分離に有効な方法として提案されている。
しかしながら、前記特許文献2では加熱処理により発生した塩素系ガスを焼却灰入口付近の排ガスラインに導き、排ガスの冷却、重金属類の回収を行なっているため、ロータリーキルン内で発生した塩素系ガスと重金属類とが十分に接触せず、重金属類の塩化物化が不十分となり処理物中に重金属類が残留してしまうことがある。また、特許文献3では、加熱炉の昇温に対して燃料消費が大きく、また加熱炉では塩素系ガスと処理物の接触効率が悪く、重金属類が残留してしまうなどの問題点がある。特許文献4ではロータリーキルン内に導入されたハロゲン源が気化して塩素系ガスとなる前に汚染土壌とともに排出されてしまう惧れがあり、塩素系ガスの発生量が少なく重金属類の塩化物化が不十分となるため重金属類の残留が懸念される。さらに、特許文献5(特開平11−179317号公報)では、前処理として、塩素系ガス源分解による塩素系ガス若しくは焼却炉排ガスを用い、焼却灰等の重金属類を600℃未満で加熱して塩化物化させ、その後600℃〜850℃程度の高温域で加熱処理を行ない重金属類を揮散して分離回収する方法を開示している。しかしこの場合、処理時間が長く温度制御が煩雑で手間がかかるという問題があり、また、焼却炉を具備しない設備には適用できないという問題がある。
特開2001−132930号公報 特開2002−192118号公報 特開平11−114530号公報 特開2003−340426号公報 特開平11−179317号公報
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、重金属類と塩素系ガスが十分に接触し効率良く重金属類の塩化物化が行なわれ、重金属類の除去効率を高く維持して処理後の重金属類の残留を最小限に抑えることができ、かつ温度制御等の煩雑化を回避して運転操作の簡易化を可能とした重金属類含有物質の無害化処理方法及び装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、
重金属類を含有する被処理物を塩素含有物質とともに加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
前記加熱炉がロータリーキルンであって、
前記塩素含有物質を前記ロータリーキルンの被処理物移送方向の中流部から下流部の何れかの位置より導入し、排ガスを上流部より排出してガス流の向流流れを形成し、前記被処理物を前記塩素含有物質からの塩素分を含む塩素系排ガスと向流接触させて塩化物化を行なうことを特徴とする。
本発明によれば、塩素系排ガスと被処理物とを向流接触させ、該被処理物の移送方向上流側で重金属類を塩化物化し、下流側で該塩化物化した重金属類を揮散処理することにより効率良く酸化物等の金属類を塩化物化でき、重金属類の除去効率を向上させることができる。塩素系ガスと被処理物とを向流接触させる本発明の構成は、最も反応効率を高く維持できる構成である。さらに、本発明ではロータリーキルンを採用し、該ロータリーキルンの温度勾配を利用することにより、一つの装置で塩化物化と揮散処理という一連の処理を同時に実施可能であるため、従来のような煩雑な温度制御が不要となり、操作の簡易化が図れる。
尚、本発明において前記塩素含有物質とは、例えば塩素ガス、塩化水素ガス等の気体、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系溶剤、若しくは固体の塩素ガス発生物質等が挙げられ、これは、この処理系統以外から供給するものであっても良いし、又は処理系統内から導くようにしたものであっても良い。
また、前記塩素含有物質の導入位置が前記移送方向の中流部に設けられ、該中流部より上流側にて主として被処理物に含有される重金属類の塩化物化を行った後に下流側にて主として塩化物化した重金属類を揮散分離することを特徴とする。
本発明においても、被処理物を塩素系ガスと向流接触させことにより重金属類の塩化物化の反応効率を向上させることができる。また本発明では被処理物の移送方向中流部から塩素含有物質を導入することにより、塩化物化した重金属類の揮散処理に要する滞留時間を十分にとることができ、重金属類の除去効率を向上させることができる。
さらに、前記被処理物に含有される重金属類の成分比率に基づき前記塩素含有物質の導入位置を選択し、低沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入位置を前記中流部側とし、高沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入位置を前記下流部側とすることを特徴とする。
このように、被処理物に応じて塩素含有物質の導入位置を選択することにより、一層の反応効率の向上が達成できる。これは、重金属類の塩化物化反応において、塩化物化に適した温度域より高い温度とすると、ガス中に含まれるケイ素酸化物等の酸化物と反応して重金属類が酸化物化してしまう惧れがある。従って、低沸点重金属類を多く含む場合にはロータリーキルン内の比較的温度が低い中流部より上流側で塩化物化することにより、重金属類の塩化物化が円滑に行なわれ、高沸点の酸化物を生成することがない。
一方、高沸点重金属類を多く含む場合には、比較的温度が高い中流部より下流側で塩化物化することが好ましい。このとき、重金属類の含有比率に応じてロータリーキルン内の温度設定を異ならせても良いことは勿論である。
さらにまた、前記被処理物の含水率に基づき前記塩素含有物質の導入位置を選択し、含水率が大である場合には前記導入位置を前記下流部側とし、含水率が小である場合には前記導入位置を前記中流部側とすることを特徴とする。
本発明では、高含水率の被処理物の場合、塩素含有物質の導入位置を下流部側とすることで、被処理物の乾燥を十分に行なうことができ、その後の重金属類の塩化物化及び揮散処理が円滑に行なわれる。また、低含水率の被処理物の場合には、前記導入位置を中流部側とすることで、塩化物化された重金属類の揮散処理反応に十分な滞留時間をとることができ、重金属類の除去効率を向上させることができる。
また、重金属類を含有する被処理物を塩素含有物質とともに加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
前記塩素含有物質が、前記被処理物から揮発した塩素分を含む塩素系排ガスであり、
前記加熱炉から排出される塩素系排ガスの少なくとも一部を該加熱炉に戻して循環させ、該塩素系排ガスと前記被処理物の接触により重金属類の塩化物化を行なうことを特徴とする。
このように、前記塩素含有物質を含有する塩素系排ガスを循環させることにより、排ガス中に含有する塩素量を増加させることなく重金属類の塩化物化を図ることができ、後段に設置される排ガス処理設備における脱塩処理の負荷を軽減することができる。また、排ガス処理設備の配管や各種機器の塩素による腐食を抑制することもできる。
本発明では、塩素系排ガス中の塩素含有量が塩化物化に不足である場合には、外部から塩素含有物質を添加するようにしても良い。
また、重金属類を含有する被処理物を塩素含有物質とともに加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
前記加熱炉がロータリーキルンであって、該ロータリーキルン内に被処理物移送方向に対してガス流の向流流れを形成するとともに、
前記移送方向の上流側にガス流の乱流域を形成して主として前記重金属類の塩化物化を行い、下流側にガス流の層流域を形成して主として前記重金属類の揮散処理を行なうことを特徴とする。
本発明によれば、前記塩素系排ガスと前記被処理物との接触効率を調整することが可能となり、前記上流側の乱流域では接触効率が高く塩化物化が促進され、前記下流側の層流域では接触効率が低く揮散処理が促進される。従って従来のように未揮散の塩化物化物質の排出を低減することができる。
また、重金属類を含有する被処理物を加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
前記加熱炉を直列に複数設け、前段側に位置する加熱炉には塩素含有物質を導入して主として前記重金属類の塩化物化を行い、下流側に位置する加熱炉は800〜1200℃の温度域に維持して主として前記重金属類の揮散処理を行なうことを特徴とする。
本発明によれば、塩化物化を行なう加熱炉の他に、揮散処理を主体的に行なう加熱炉を設ける構成とすることにより、前段の加熱炉にて塩化物化した重金属類が揮散せずに残留した場合であっても、後段側の加熱炉により完全に揮散させることができ、重金属類の残留を抑制することが可能となる。また、前記後段側の加熱炉では、既に加熱されて昇温された高温の被処理物が供給されるため、熱エネルギ供給の削減が期待できる。さらに、前記前段側の加熱炉から後段側の加熱炉に移送される際に、被処理物が撹拌されて内部に存在していた未反応物質が表面に露出し、後段側の加熱炉における塩化物化、揮散処理が効率良く行われることとなる。尚、前記後段の加熱炉に塩化物含有物質を導入する構成としても良く、これにより重金属類の残留を最小限に抑えることが可能となる。
さらに、前記前段側に位置する加熱炉がロータリーキルンであって、該ロータリーキルン内にガス流の乱流域を形成することが好適である。
これにより、塩素含有物質を含む塩素系排ガスと被処理物との接触効率が向上し、重金属類の塩化物化を効率良く行なうことができるようになる。
また、これらを好適に実施する装置の発明として、重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、塩素含有物質の導入口とを有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物と前記塩素含有物質を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
前記加熱炉がロータリーキルンであって、
前記塩素含有物質導入口を、被処理物移送方向の中流部から下流部の何れかの位置に設けるとともに前記被処理物供給手段側に排ガス出口を設け、前記塩素含有物質を含む塩素系排ガスが前記移送方向と向流流れを形成するように構成したことを特徴とする。
また前記発明において、前記塩素含有物質導入口を前記移送方向の中流部に設け、該導入口の上流側に前記重金属類の塩化物化領域を形成し、下流側に該重金属類の揮散処理領域を形成したことを特徴とする。
さらに、前記塩素含有物質導入口の位置が前記被処理物に含有される重金属類の成分比率に基づき選択され、低沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入口位置を前記中流部側とし、高沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入口位置を前記下流部側とすることが好適であり、また前記塩素含有物質導入口の位置が前記被処理物の含水率に基づき選択され、含水率が大である場合には前記導入口位置を前記下流部側とし、含水率が小である場合には前記導入口位置を前記中流部側とする構成としても良い。
さらにまた、重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、塩素含有物質の導入口とを有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物と前記塩素含有物質を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
前記塩素含有物質が、前記被処理物から揮発した塩素分を含む塩素系排ガスであり、
前記加熱炉から排出される塩素系排ガスの少なくとも一部を分岐させる分岐流量調整弁と、該分岐した塩素系排ガスを該加熱炉に戻して循環させる排ガス循環ラインを設け、該塩素系排ガスと前記被処理物の接触により重金属類の塩化物化を行なうことを特徴とする。
このとき、前記加熱炉に供給前の被処理物の塩素含有量、前記加熱炉から排出された処理物の重金属含有量、若しくは前記塩素系排ガスの塩素含有量を検出する手段を設け、該検出した値に基づき前記分岐流量調整弁を制御して塩素系排ガスの循環量を調節することが好ましい。
また、重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、塩素含有物質の導入口とを有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物と前記塩素含有物質を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
前記加熱炉がロータリーキルンであって、前記塩素含有物質導入口を被処理物移送方向の中流部から下流部の何れかの位置に設け、前記被処理物供給手段側に排ガス出口を設けて前記移送方向に対してガス流の向流流れを形成し、
前記ロータリーキルンの前記移送方向の上流側にガス流の乱流域を形成して主として前記重金属類の塩化物化を行い、下流側にガス流の層流域を形成して主として前記重金属類の揮発化を行なうことを特徴とする。
さらに、重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、を有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
前記加熱炉を複数設け、前段側の加熱炉は塩素含有物質を導入して主として前記重金属類の塩化物化を行い、後段側の加熱炉は800〜1200℃に維持して主として前記重金属類の揮散化を行なうようにしたことを特徴とする。
さらにまた、前記前段側の加熱炉がロータリーキルンであって、該ロータリーキルン内にてガス流の乱流域を形成することを特徴とする。
以上記載のごとく本発明によれば、塩素系ガスと被処理物とを向流接触させ、該被処理物の移送方向上流側で重金属類を塩化物化し、下流側で該塩化物化した重金属類を揮散処理することにより効率良く酸化物等の金属類を塩化物化でき、重金属類の除去効率を向上させることができる。また、本発明ではロータリーキルンを採用し、該ロータリーキルンの温度勾配を利用することにより、一つの装置で塩化物化と揮散処理という一連の処理を同時に実施可能であるため、従来のような煩雑な温度制御が不要となり、操作の簡易化が図れる。
また、本発明では被処理物の移送方向中流部から塩素含有物質を導入することにより、上流側で塩化物化した重金属類の揮散処理に要する滞留時間を十分にとることができ、重金属類の除去効率を向上させることができる。
さらに、被処理物に応じて塩素含有物質の導入位置を選択することにより、一層の反応効率の向上が達成できる。
また、加熱炉から排出された塩素系排ガスを循環させることにより、排ガス中に含有する塩素量を増加させることなく重金属類の塩化物化を図ることができ、後段に設置される排ガス処理設備における脱塩処理の負荷を軽減することができ、さらに、排ガス処理設備の配管や各種機器の塩素による腐食を抑制することもできる。
また、加熱炉内の被処理物移送方向の上流側にガス流の乱流域を形成し、下流側にガス流の層流域を形成することにより、前記塩素系排ガスと前記被処理物との接触効率を調整することが可能となり、未揮散の塩化物化物質の排出を低減することができる。
また、塩化物化を行なう加熱炉の他に、揮散処理を主体的に行なう加熱炉を設ける構成とすることにより、前段の加熱炉にて塩化物化した重金属類が揮散せずに残留した場合であっても、後段の加熱炉により完全に揮散させることができ、重金属類の残留を抑制することが可能となる。
さらに、前記前段側に位置する加熱炉内にガス流の乱流域を形成することにより、塩素含有物質を含む塩素系排ガスと被処理物との接触効率が向上し、重金属類の塩化物化を効率良く行なうことができるようになる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本実施例1に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムの全体構成図、図2は本実施例2に係る重金属類含有物質の処理装置の構成図、図3は本実施例3に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムの全体構成図、図4は本実施例4に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムの全体構成図、図5、図6は夫々他の実施例5、6に係る重金属類含有物質の処理装置の概略図、図8は図1の処理装置を模擬した試験装置を示す装置構成図である。
本実施例はPb、Zn、As、Cd、Cr、Se、Hg、Sb、Cuなどの重金属類を分離除去する技術であり、被処理物には例えば汚染土壌、焼却灰、飛灰等が挙げられるが、特に本実施例では一例として焼却灰の無害化処理につき説明する。
図1に示した灰処理システムは、焼却設備より排出された焼却灰、飛灰を無害化処理するシステムであり、焼却灰30の粉砕処理等を行う前処理装置20と、前処理された焼却灰30及び飛灰等の細粒灰を混合した被処理物を加熱し、該被処理物中に含まれる重金属類を分離除去するロータリーキルン10と、該ロータリーキルン10より排出される排ガスを処理する排ガス処理設備と、から構成される。
前記排ガス処理設備は、前記ロータリーキルン10より排出される重金属類を含む排ガスを補助燃料34の供給により燃焼させ、該排ガス中に含まれるダイオキシン類等の分解除去を行なう再燃焼室21と、該再燃焼室21から排出される高温排ガスと燃焼用空気36とを熱交換し、該燃焼用空気36を予熱するとともに前記高温排ガスを冷却する空気予熱器22と、該空気予熱器22により冷却された排ガスを冷却水噴霧等により約250℃以下まで冷却するガス冷却塔25と、冷却された排ガス中の飛灰37を捕集するバグフィルタ26と、該バグフィルタから誘引ファン27により排出された排ガスを外部に排気する煙突28と、を備えている。
前記ロータリーキルン10は、前記焼却灰30を含む被処理物をキルン内に供給する投入ホッパ11と、該被処理物を投入ホッパ11から他端側に移送する手段を有する円筒状の炉本体12と、該炉本体12の前記投入ホッパ11と他端側に設けられた灰排出口15と、前記炉本体12の灰排出口15側に設けられたバーナ部13と、を有する構成となっている。ロータリーキルン10内に導入された被処理物は、前記灰排出口15に移送されながら、前記バーナ部13が空気33及び補助燃料34の供給により生成した火炎によって焙焼される。このとき、ロータリーキルン10内は、酸素不足状態若しくは無酸素状態の還元性雰囲気とし、被処理物が酸化燃焼されないようにする。
また、本実施例1の特徴的な構成として、前記炉本体12の前記灰排出口15の近傍に塩素系ガス導入口14を設けるとともに、前記投入ホッパ11の近傍に炉本体内のガスを排出する排ガス排出口を設けている。かかる構成により、炉本体内に被処理物の移送方向と対向するガス流の向流流れを形成している。
前記塩素系ガス導入口14から導入する塩素系ガス32は、塩素ガス、塩化水素ガス等の塩素系ガスが挙げられ、該塩素系ガスの他に、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系溶剤、若しくは固体の塩素ガス発生物質等のように、高温下で塩素系ガスを発生する液体、固体も用いることができる。
前記炉本体12内は、前記投入ホッパ11側が600℃未満となるようにし、前記バーナ部13側が被処理物の融点以下、例えば500℃〜1200℃程度となるように、前記空気33及び補助燃料34の供給量を制御する。
本実施例において、前記ロータリーキルン10内では、重金属類を含む被処理物が前記塩素系ガスと向流接触し、該ロータリーキルン10の被処理物移送方向の上流側で重金属類が塩化物化し、下流側で該塩化物化した重金属類が揮散し、揮散した重金属類はガス中に混入して前記排ガス排出口より排出される。
このように、塩素系ガスを向流流れにて被処理物に接触させることにより、効率良く重金属類を塩化物化することができ、重金属類の除去効率を向上させることができる。また、本実施例ではロータリーキルン10を利用して塩化揮散処理を行っているため、一つの装置で塩化物化と揮散処理という一連の処理を同時に実施可能であり、従来のような煩雑な温度制御が不要となり、操作の簡易化が図れる。
尚、前記排ガスに含まれて排出された重金属類は、前記再燃焼室21、空気予熱器22を経てガス冷却塔25に導入され、該ガス冷却塔25にて重金属類の融点以下まで冷却され、析出した重金属類は回収され、再利用又は廃棄される。また、前記炉本体12で無害化された灰は灰冷却装置16にて冷却され、焙焼灰35として排出される。
また、本実施例の別の形態として、前記被処理物に含有される重金属類の成分比率に基づき、前記塩素系ガス導入口14の位置を選択する構成としても良い。このとき、被処理物中の低沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記塩素系ガス導入口14を被処理物の移送方向中流部側とし、高沸点重金属類の成分比率が大である場合には下流部側とする。これは、重金属類の塩化物化反応において、塩化物化に適した温度域より高い温度とすると、ガス中に含まれるケイ素酸化物等の酸化物と反応して重金属類が酸化物化してしまう惧れがあるため、低沸点重金属類を多く含む場合にはロータリーキルン10内の比較的温度が低い中流部より上流側で塩化物化することにより、重金属類の塩化物化が円滑に行なわれ、高沸点の酸化物を生成することがない。
一方、高沸点重金属類を多く含む場合には、比較的温度が高い下流部側で塩化物化することが好ましい。
また別の実施態様として、被処理物の含水率に基づき、前記塩素系ガス導入口の位置を選択する構成としても良い。このとき、含水率が大である場合には前記塩素系ガス導入口14を前記下流部側とし、含水率が小である場合には前記塩素系ガス導入口14を前記中流部側とする。これは、高含水率の被処理物の場合、塩素系ガス導入口を下流部側とすることで、被処理物の乾燥を十分に行なうことができ、その後の重金属類の塩化物化及び揮散処理が円滑に行なわれ、また、低含水率の被処理物の場合には、前記塩素系ガス導入口14を中流部側とすることで、塩化物化された重金属類の揮散化反応に十分な時間をとることができ、重金属類の除去効率を向上させることができる。
このように、被処理物に応じて塩素含有物質の導入位置を選択することにより、一層の反応効率の向上が達成できる。
本実施例2に係る重金属類含有物質の無害化処理装置を図2に示す。図2に示すように、かかる装置は重金属類を含有する被処理物を加熱し、該被処理物中に含まれる重金属類を分離除去するロータリーキルン10からなり、該ロータリーキルン10は、前記被処理物をロータリーキルン内に供給する投入ホッパ11と、該被処理物を投入ホッパ11から他端側に移送する手段を有する円筒状の炉本体12と、該炉本体12の前記投入ホッパ11と他端側に設けられた灰排出口15と、前記炉本体12の灰排出口15側に設けられたバーナ部13と、を有する構成となっている。ロータリーキルン10内に導入された被処理物は、前記灰排出口15に移送されながら、前記バーナ部13が空気33及び補助燃料34の供給により生成した火炎によって焙焼される。このとき、ロータリーキルン10内は、酸素不足状態若しくは無酸素状態の還元性雰囲気とし、被処理物が酸化燃焼されないようにする。
また、本実施例2では、前記炉本体12の被処理物移送方向の中流部に塩素系ガス導入口14を設けるとともに、前記投入ホッパ11の近傍に炉本体内のガスを排出する排ガス排出口を設け、炉本体内に被処理物の移送方向と対向するガス流の向流流れを形成している。
前記炉本体12内では、前記塩素系ガス導入口14の上流側に塩素系ガス存在下で重金属類を塩化物化する塩化物化領域10Aと、下流側に塩化物化した重金属類を揮散処理する揮散処理領域10Bが形成される。
本実施例2によれば、前記実施例1と同様に被処理物を塩素系ガス32と向流接触させることにより重金属類の塩化物化の反応効率を向上させることができる。また本実施例では被処理物の移送方向中流部に塩素系ガス導入口14を設けているため、前記揮散処理領域10Bの空間を十分にとることができ重金属類の除去効率を向上させることができる。
図3に本実施例3に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムを示す。実施例3において、上記した実施例1と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。
本実施例3に係る灰処理システムは、前処理装置20と、ロータリーキルン10と、灰冷却装置16と、を備え、さらに前記ロータリーキルン10から排出される排ガスを処理する排ガス処理設備から構成される。
前記排ガス処理設備は実施例1と同様に、再燃焼室21と、空気予熱器22と、ガス冷却塔25と、バグフィルタ26と、煙突28と、を含む。
前記ロータリーキルン10は、前記焼却灰30をキルン内に供給する投入ホッパ11と、該焼却灰30を投入ホッパ11から他端側に移送する手段を有する円筒状の炉本体12と、該炉本体12の前記投入ホッパ11と他端側に設けられた灰排出口15と、前記炉本体12の灰排出口15側に設けられたバーナ部13と、を有する構成となっている。
また、前記焼却灰30の投入ホッパ11側に排ガス出口を設け、且つ前記灰排出口15側に塩素系排ガス導入口14’を設け、前記排ガス出口から排出された塩素系排ガスの少なくとも一部を前記塩素系排ガス導入口14’に導入するようにしている。そして、前記ロータリーキルン10内にて、焼却灰30の移送方向に対して前記塩素系排ガスが向流流れを形成するようにする。
前記ロータリーキルン10内では、重金属類を含む焼却灰30が前記塩素系ガスと向流接触し、該ロータリーキルン10の焼却灰移送方向に対して上流側で重金属類が塩化物化し、下流側で該塩化物化した重金属類が揮散し、揮散した重金属類はガス中に混入して前記排ガス排出口より排出される。
前記ロータリーキルン10から排出される排ガス中には、焼却灰30中に元来含有される塩素分が揮散して含有されている。この塩素系排ガスは、排ガス送給ライン40を介して後段の排ガス処理設備に送給されるが、該排ガス送給ライン40上に排ガスの分岐流量調節弁42を設けるとともに、該分岐流量調節弁42から前記塩素系排ガス導入口14’に排ガス分岐循環ライン41を設け、前記ロータリーキルン10から排出された塩素含有ガスの少なくとも一部を前記分岐流量調節弁42の開度調節により分岐させ、前記排ガス分岐循環ライン41を介してキルン内に導入している。
前記排ガス循環流量の制御は、例えば、前記焼却灰30中の塩素成分の含有量、前記排ガス処理設備に送給された排ガス中の塩素成分の含有量、若しくは前記ロータリーキルン10から排出された焙焼灰35の重金属類の含有量、のうち少なくとも何れかを検出し、該検出した値に基づき前記分岐流量調節弁42を制御し、排ガス循環流量を決定すると良い。このとき、前記塩素系排ガスの循環のみでは重金属類の塩化物化に必要な塩素分を供給できない場合には、外部から塩素系ガス32を供給することが好ましい。
尚、本実施例3では、図示したロータリーキルン10の他にも、流動炉、電気炉等のように焼却灰を加熱することができる装置であれば何れを用いることもできるが、特にロータリーキルンを用いることが好ましく、ロータリーキルンは炉内に温度勾配が形成されるため、一基の装置による連続した塩化物化、揮散処理が可能となる。
本実施例3のように、塩素系排ガスをキルン内に循環させることにより、塩素含有物質を外部から添加することなく塩化物化が図れ、後段に設置される排ガス処理設備での排ガスの脱塩処理へかかる負荷を軽減することができる。また、排ガス中に含有される塩素分が低減するため、配管、その他の機器の腐食等の影響も軽減することができる。
図4に本実施例4に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムを示す。
本実施例4に係る灰処理システムは、前処理装置20と、ロータリーキルン10と、再加熱炉17と、灰冷却装置16と、を備え、さらに前記加熱炉10及び前記再加熱炉17から排出される排ガスを処理する排ガス処理設備から構成される。
前記排ガス処理設備は実施例1と同様に、再燃焼室21と、空気予熱器22と、ガス冷却塔25と、バグフィルタ26と、煙突28と、を含む。
前記ロータリーキルン10は、前記実施例3と同様に、投入ホッパ11と、炉本体12と、灰排出口15と、バーナ部13と、排ガス出口及び塩素系排ガス導入口14と、を有し、キルン内を焼却灰30に対して前記塩素系排ガスが向流流れを形成するように構成される。また、前記ロータリーキルン10から排出される塩素系排ガスの排ガス送給ライン40上に排ガスの分岐流量調節弁42を設けるとともに、該分岐流量調節弁42から前記塩素系排ガス導入口14’に排ガス分岐循環ライン41を設け、前記塩素系排ガスを循環させるようにしている。
さらに、前記ロータリーキルン10から排出された焙焼灰を導入し、再加熱する再加熱炉17を備えている。該再加熱炉17は、例えばロータリーキルン、流動炉、電気炉等が挙げられる。また、前記再加熱炉17を複数設置するようにしても良い。
本実施例4では、前記ロータリーキルン10は、焼却灰30の入口側の温度を500℃程度とし、出口側の温度を1200℃程度となるようにする。一方、前記再加熱炉17は、被処理物の入口側の温度を800℃程度とし、出口側の温度を1200℃程度とする。
そして、前記ロータリーキルン10では、主として被処理物中に含有する重金属類の塩化物化を行い、前記再加熱炉17では主として被処理物中に含有する重金属類の揮散処理を行なう。
また、別の構成として、前記再加熱炉17に前記ロータリーキルン10から排出した塩素系排ガス、又は塩素含有物質32を導入するようにしても良い。塩素系ガス又は塩素含有物質32は、前記再加熱炉17の灰排出口側から導入し、被処理物の移送方向に対して向流流れを形成することが好ましい。
さらに、前記再加熱炉17から排出した排ガスは、排ガス導入ライン43を介して前記排ガス処理設備に導入するとともに、該排ガス導入ライン43上に設けた分岐流量調節弁44の開度調節により、前記排ガスの少なくとも一部を前記ロータリーキルン10、若しくは該再加熱炉17に返送し、循環させることが好ましい。
本実施例4によれば、前記ロータリーキルン10の後段に再加熱炉17を設ける構成とすることにより、ロータリーキルン10にて塩化物化した重金属類が揮散せずに残留した場合であっても、加熱炉17により完全に揮散させることができ、重金属類の残留を最小限に抑えることが可能となる。また、前記再加熱炉17では、既に加熱されて昇温された高温の焼却灰が供給されるため、熱エネルギ供給の削減が期待できる。さらに、前記ロータリーキルン10から再加熱炉17に移送される際に、焼却灰が撹拌されて内部に存在していた未反応物質が表面に露出し、再加熱炉17における塩化物化、揮散処理が効率良く行われることとなる。
また、実施例3及び実施例4に記載した技術は、上記した実施例1及び実施例2とくみ合わせて用いることも可能である。
図5に本実施例5に係る重金属類含有物質の処理装置の概略図を示す。
本実施例5に係る装置は、焼却灰30を供給する投入ホッパ(不図示)と、該焼却灰30を投入ホッパから他端側に移送する手段を有する円筒状の炉本体12と、該炉本体12の前記投入ホッパと他端側に設けられた灰排出口(不図示)と、前記炉本体12の灰排出口15側に設けられたバーナ部13と、を有するロータリーキルン10からなる。
また、本実施例5では、前記焼却灰30の投入ホッパ11側に排ガス出口を設け、且つ前記灰排出口15側に塩素系排ガス導入口14’を設け、前記排ガス出口から排出された塩素系排ガスの少なくとも一部を前記塩素系排ガス導入口14’に導入するようにしている。そして、前記ロータリーキルン10内を焼却灰30に対して前記塩素系排ガスが向流流れを形成するようにする。尚、前記塩素系排ガスの代わりに、塩素含有物質を導入する構成としても良い。
さらに、前記ロータリーキルン10内の流動挙動が、焼却灰30の移送方向に対して上流側が乱流域となるようにし、下流側が層流域となるようにする。これは、前記上流側の乱流域はレイノルズ数が高くなるように、前記下流側の層流域はレイノルズ数が低くなるように、夫々キルン内径を設定すると良い。このときレイノルズ数(ガス流速×炉内径÷ガス動粘性係数)は、前記上流側で4000以上となるようにし、前記下流側で2100以下となるようにキルン内径を設定することが好ましい。
図7に一例として、ガス流800Nm/hでの温度及びキルン内径と、レイノルズ数の関係を示す。レイノルズ数(Re)4000を示す曲線の下方領域は乱流域で、レイノルズ数(Re)2100を示す曲線の上方領域は層流域で、その間は臨界域となる。塩化物化領域は、境界層を含む乱流域に形成され、且つ500〜900℃の温度域であるため、図示される領域内となり、前記ロータリーキルン10の上流側のキルン内径はこの領域内に含まれる値に設定する。一方、揮散処理領域は、境界層を含む層流域に形成され、且つ900〜1200℃の温度域であるため、図示される領域内となり、前記ロータリーキルン10の下流側のキルン内径はこの領域内に含まれる値に設定する。
本実施例5のように、ロータリーキルン10内のガス流れに、層流域、乱流域を形成することで、塩素系排ガスの接触効率の調節が可能となり、塩化物化領域(乱流域)、揮散処理領域(層流域)を分けることが可能となる。これにより、塩化物化した重金属類を効率良く揮散処理することができ、従来に比べて未揮散の塩化物化物質の排出を低減することが可能となる。
尚、実施例5に記載の装置は、一基の加熱装置で焼却灰中の重金属類の塩化物化、揮散処理を行なうようにした実施例1乃至3に好適に適用できる。
図6に本実施例6に係る重金属類含有物質の処理装置の概略図を示す。
本実施例6に係る装置は、焼却灰30を供給する投入ホッパ(不図示)と、該焼却灰30を投入ホッパから他端側に移送する手段を有する円筒状の炉本体12と、該炉本体12の前記投入ホッパと他端側に設けられた灰排出口(不図示)と、前記炉本体12の灰排出口15側に設けられたバーナ部13と、を有するロータリーキルン10からなる。
また、本実施例6では、前記焼却灰30の投入ホッパ11側に排ガス出口を設け、且つ前記灰排出口15側に塩素系排ガス導入口14’を設け、前記排ガス出口から排出された塩素系排ガスの少なくとも一部を前記塩素系排ガス導入口14’に導入するようにしている。そして、前記ロータリーキルン10内にて前記塩素系排ガスが焼却灰30の移送方向に対して向流流れを形成するようにしている。
さらに、前記ロータリーキルン10内の流動挙動が、乱流域となるようにする。これは、炉内空間のレイノルズ数が高くなるように設定し、好適には4000以上となるようにキルン内径を設定すると良い。
このように、ロータリーキルン10のガス流れを乱流域とすることで、塩素系排ガスと焼却灰30との接触効率が向上し、延いては焼却灰30中に含有する重金属類の塩化物化が促進されるものである。
次に、上記した実施例1の装置構成を模擬した試験装置を用い、Pb含有焼却灰を無害化処理する試験を行なった結果を示す。
図8に示すように、前記試験装置には管状電気炉50を用い、Nガス53により還元性雰囲気とした該管状電気炉50内に焼却灰56を充填し、塩素添加液51をポンプ52により前記管状電気炉50に導入しながら約1050℃まで加熱し、前記焼却灰56中に含まれるPb濃度を計測した。このとき、管状電気炉50内の温度は熱電対55で計測する。ここで発生した排ガスは、HClガス吸収瓶57に通してHClを回収する。
かかる試験装置を用いた無害化処理の試験結果を図9に示す。
図9は底質調査方法に基づく試験結果で、(a)は加熱処理前−後のPb含有量を示すグラフ、(b)は添加HCl濃度に対するPb含有量を示すグラフである。これによれば、加熱処理前の焼却灰のPb含有量が778mg/kgであるのに対し、塩素系ガスを導入しないRun1ではPb含有量は483mg/kgに低減し、HClを600ppm添加したRun3では398mg/kg、トリクロロエチレンを2150ppm添加したRun4では397mg/kgまでPb含有量が低減した。また、HClを1200ppm添加したRun2では、Pb含有量は252mg/kgまで大幅に低減した。
かかる試験結果により、塩素系ガスを供給しない場合に比べて、塩素系ガスを供給した方が大幅にPb含有量が低減することがわかる。また、HCl供給量を増加する程Pb除去率が向上することがわかる。さらに、添加したHClのモル濃度に比例してPb含有量が低減することがわかった。
本実施例1に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムの全体構成図である。 本実施例2に係る重金属類含有物質の処理装置の構成図である。 本実施例3に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムの全体構成図である。 本実施例4に係る重金属類含有物質の処理装置を具備した灰処理システムの全体構成図である。 本実施例5に係る重金属類含有物質の処理装置の概略図である。 本実施例6に係る重金属類含有物質の処理装置の概略図である。 キルン内径及び温度とレイノルズ数との関係を示すグラフである。 図1の処理装置を模擬した試験装置を示す装置構成図である。 図8の試験装置による無害化処理試験結果で、(a)は加熱処理前−後のPb含有量を示すグラフ、(b)は添加HCl濃度に対するPb含有量を示すグラフである。 従来の重金属類含有物質の処理装置を示す構成図である。
符号の説明
10 ロータリーキルン
11 投入ホッパ
12 炉本体
14 塩素系ガス導入口
15 排出口
16 灰冷却装置
17 再加熱炉
20 前処理装置
30 焼却灰
31 被処理物
32 塩素系ガス
35 焙焼灰
36 燃焼用空気
40 排ガス送給ライン
41 排ガス分岐循環ライン
42 分岐流量調節弁
43 排ガス導入ライン
44 分岐流量調節弁

Claims (17)

  1. 重金属類を含有する被処理物を塩素含有物質とともに加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
    前記加熱炉がロータリーキルンであって、
    前記塩素含有物質を前記ロータリーキルンの被処理物移送方向の中流部から下流部の何れかの位置より導入し、排ガスを上流部より排出してガス流の向流流れを形成し、前記被処理物を前記塩素含有物質からの塩素分を含む塩素系排ガスと向流接触させて塩化物化を行なうことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理方法。
  2. 前記塩素含有物質の導入位置が前記移送方向の中流部に設けられ、該中流部より上流側にて主として被処理物に含有される重金属類の塩化物化を行った後に下流側にて主として塩化物化した重金属類を揮散分離することを特徴とする請求項1記載の重金属類含有物質の無害化処理方法。
  3. 前記被処理物に含有される重金属類の成分比率に基づき前記塩素含有物質の導入位置を選択し、低沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入位置を前記中流部側とし、高沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入位置を前記下流部側とすることを特徴とする請求項1記載の重金属類含有物質の無害化処理方法。
  4. 前記被処理物の含水率に基づき前記塩素含有物質の導入位置を選択し、含水率が大である場合には前記導入位置を前記下流部側とし、含水率が小である場合には前記導入位置を前記中流部側とすることを特徴とする請求項1記載の重金属類含有物質の無害化処理方法。
  5. 重金属類を含有する被処理物を塩素含有物質とともに加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
    前記塩素含有物質が、前記被処理物から揮発した塩素分を含む塩素系排ガスであり、
    前記加熱炉から排出される塩素系排ガスの少なくとも一部を該加熱炉に戻して循環させ、該塩素系排ガスと前記被処理物の接触により重金属類の塩化物化を行なうことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理方法。
  6. 重金属類を含有する被処理物を塩素含有物質とともに加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
    前記加熱炉がロータリーキルンであって、該ロータリーキルン内に被処理物移送方向に対してガス流の向流流れを形成するとともに、
    前記移送方向の上流側にガス流の乱流域を形成して主として前記重金属類の塩化物化を行い、下流側にガス流の層流域を形成して主として前記重金属類の揮散処理を行なうことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理方法。
  7. 重金属類を含有する被処理物を加熱炉内で加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理方法において、
    前記加熱炉を直列に複数設け、前段側に位置する加熱炉には塩素含有物質を導入して主として前記重金属類の塩化物化を行い、下流側に位置する加熱炉は800〜1200℃の温度域に維持して主として前記重金属類の揮散処理を行なうことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理方法。
  8. 前記前段側に位置する加熱炉がロータリーキルンであって、該ロータリーキルン内にガス流の乱流域を形成することを特徴とする請求項7記載の重金属類含有物質の無害化処理方法。
  9. 重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、塩素含有物質の導入口とを有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物と前記塩素含有物質を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
    前記加熱炉がロータリーキルンであって、
    前記塩素含有物質導入口を、被処理物移送方向の中流部から下流部の何れかの位置に設けるとともに前記被処理物供給手段側に排ガス出口を設け、前記塩素含有物質を含む塩素系排ガスが前記移送方向と向流流れを形成するように構成したことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理装置。
  10. 前記塩素含有物質導入口を前記移送方向の中流部に設け、該導入口の上流側に前記重金属類の塩化物化領域を形成し、下流側に該重金属類の揮散処理領域を形成したことを特徴とする請求項9記載の重金属類含有物質の無害化処理装置。
  11. 前記塩素含有物質導入口の位置が前記被処理物に含有される重金属類の成分比率に基づき選択され、低沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入口位置を前記中流部側とし、高沸点重金属類の成分比率が大である場合には前記導入口位置を前記下流部側とすることを特徴とする請求項9記載の重金属類含有物質の無害化処理装置。
  12. 前記塩素含有物質導入口の位置が前記被処理物の含水率に基づき選択され、含水率が大である場合には前記導入口位置を前記下流部側とし、含水率が小である場合には前記導入口位置を前記中流部側とすることを特徴とする請求項9記載の重金属類含有物質の無害化処理装置。
  13. 重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、塩素含有物質の導入口とを有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物と前記塩素含有物質を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
    前記塩素含有物質が、前記被処理物から揮発した塩素分を含む塩素系排ガスであり、
    前記加熱炉から排出される塩素系排ガスの少なくとも一部を分岐させる分岐流量調整弁と、該分岐した塩素系排ガスを該加熱炉に戻して循環させる排ガス循環ラインを設け、該塩素系排ガスと前記被処理物の接触により重金属類の塩化物化を行なうことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理装置。
  14. 前記加熱炉に供給前の被処理物の塩素含有量、前記加熱炉から排出された処理物の重金属含有量、若しくは前記塩素系排ガスの塩素含有量を検出する手段を設け、該検出した値に基づき前記分岐流量調整弁を制御して塩素系排ガスの循環量を調節することを特徴とする請求項13記載の重金属類含有物質の無害化処理装置。
  15. 重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、塩素含有物質の導入口とを有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物と前記塩素含有物質を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
    前記加熱炉がロータリーキルンであって、前記塩素含有物質導入口を被処理物移送方向の中流部から下流部の何れかの位置に設け、前記被処理物供給手段側に排ガス出口を設けて前記移送方向に対してガス流の向流流れを形成し、
    前記移送方向の上流側にガス流の乱流域を形成して主として前記重金属類の塩化物化を行い、下流側にガス流の層流域を形成して主として前記重金属類の揮散処理を行なうことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理装置。
  16. 重金属類を含有する被処理物の供給手段と、該被処理物の加熱手段と、を有する加熱炉からなり、該加熱炉内にて前記被処理物を加熱し、前記重金属類を塩化物化した後に揮散させて分離除去する重金属類含有物質の無害化処理装置において、
    前記加熱炉を複数設け、前段側の加熱炉は塩素含有物質を導入して主として前記重金属類の塩化物化を行い、後段側の加熱炉は800〜1200℃に維持して主として前記重金属類の揮散処理を行なうようにしたことを特徴とする重金属類含有物質の無害化処理装置。
  17. 前記前段側の加熱炉がロータリーキルンであって、該ロータリーキルン内にてガス流の乱流域を形成することを特徴とする請求項16記載の重金属類含有物質の無害化処理装置。
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